忠犬に報酬を
遺跡が襲われ、相打ちを狙い、最後の力を振り絞った一撃を賊―今やメルシス様の旦那様だが。―に放った時、メルシス様は長い眠りから覚め復活なされた。
因みに、旦那様の当時の相方は今二人目の門番をしている。
メルシス様がお目覚めになられてから、順調に魔界化が進行しており、業務が増えた。
具体的な数字で表すと、3倍に。
まず今までの遺跡管理。これは問題ない。
次に、オアシスへの入植希望者の整理。オアシスが広がりつつあり、最近では、どこから来たのかアルラウネの姿も目撃されている。発見した以上は書類等々提出してもらねばならないのだが、夫持ちの固体はまだしも、夫なしの場合はこちらから行かねばならない。
3つ目にオアシス内の巡回取り締まり。これも厄介だ。人、魔物が増えればそれだけ諍いも増える。
全て一人で行っているわけではないのだが、なにぶん人手不足だ。仕方ない、といえば仕方ない。
メルシス様が復活された以上、今まであまり関係の無かった魔界化が進んだのだ。もちろんうれしい悲鳴ではあるのだが……
そんなこんなで正直、キツイ。
いくら種族的に管理が得意とはいっても町の大きさが比例するに従って私の業務は増えていく。
ワークホリッカーなジャイアントアントに来てもらおうか……
…いかん少し疲れているな。私は。
ジャイアントアントは肉体労働派だ。
もう寝よう。
ベッドに寝転ぶとすぐに睡魔が襲ってきた。
翌日。
ファラオの部屋へ昨日の事柄を説明に向かったところ、中から
「もっとじゃ!!もっと突くのじゃ!!」
「そ…そう……じゃ!!!!」
「は…激し…ッ!!」
「きひゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ま…だ…まだじゃ…まだ乾くのじゃ!!」
「今度は妾が動いてしんぜよう」
「ほれ！ど…どうじゃ？気持ち…良か…ろう？」
「イケ！イッて…ひぁ！」
「だ、だめじゃ！そ…なた……に動かれ……んぁぁああ!!」
「妾だけイッてしまったではないかぁ…」
「もう一度、も一度じゃ!!」
……どーしよ。濡れてきた。
「何やってるんですか?ナスターシア様？」
「きゃいん!!」
首だけ振り返ると昨日散々私を逝かせまくったマミーのセムが後ろから抱きついてきた。
「ナスターシア様？」
あぁやめろ。
「な・に・を・されていたんですかぁ？」
み、耳に吐息を吹きかけるなぁ～!!
ついでに胸を揉むな!!く、クセになってしまうだろうがッ!?
セムの拘束を振り解き、対峙する。
「き、昨日迄のの、てて定期報告をしに参ったただだけだッ！お、お前こそここで何をしている？」
盗み聞きしてたのはばれてないな!?
い、いや。アレは事故だ。うむ。
事故なんだ。私がそう決めた。今決めた。
「？」
きょとんとしているセム。
「わたしはメルシス様とカイル様にご朝食をお持ちしただけですよ？」
「そ、そうか……しかし、この匂いはなんだ？」
「これですか？」
開けられた蓋から酷い香りが流れる。これは毒だ。間違いなく毒だ。
私の鼻が警告している。これは毒だ！と。
「セム。おまえまさか…」
血迷ったか？
「はい。」
そうか、そうなのか…
「先日、お見えになられたエキドナ様から頂きました、アンデッドハイイロナゲキダケのスープですわ。とてもおいしく出来上がっていますわ。」
満面の笑みを向けてくるセム。
……アレ？
「そ、そうか…」
…私の早とちりだったか。
「？」
腑に落ちない面持ちで部屋の扉をノックするセム。
「入れ。」
内からメルシス様の声が聞こえる。
どうやら朝の一戦は終結したようだ。
「「失礼します」」
「おぉ…セムとナスターシアか。」
メルシス様はベッドから身体を引き起こし、こちらにお顔を向けて下さる。
「はい。ご朝食をお持ち致しました。」
と言うとテーブルの上に二人分の食事を置き
「御苦労。下ってよいぞ。」
一礼をすると退室していった。
「ナスターシア？」
「は。昨日までの入植希望者と巡回記録をお持ち致しました。」
と、羊皮紙の束を執務机の上に置き私も退室しようと踵を返そうとした所で
「御苦労。してナスターシアよ？」
いかがされたのだろうか?
「滾ったかぇ？」
「はひ？」
まさか………バレテイタノカ…
「主の夜伽を盗み聞きするとはとんでもない雌犬じゃのぅ？ん？」
「は。いや。それはなんと申しましょうか……」
不味い。どうしよう…ドウシヨウ…不可抗力だったと申し開きをするか…素直に非を認め誤るか。
不味い。まずい。マズイ！
旦那様に牙を剥いた時よりやばい!!
張り詰めた空気が一層張り詰め、暑い砂漠にある遺跡の中なのにこの寒さは何だというのか？
「ぷ」
不意に。
「くくく」
メルシス様の顔が緩み。
「ふぁ～っはっはっはっは!!」
笑い声が響いた。
「冗談じゃ。」
「はへ？」
我ながらなんと間の抜けた声だろうか。
きょとんとする私。きっとさっきのセムと同じ顔してるんだろ～な～と頭の冷静な部分が客観的にこの状況を整理している。
「むくれるでない。ナスターシアよ」
「きゅいん!!」
唐突にこれから私がするであろう表情を先に読み取ったのか、メルシス様は釘を刺す。
また変な声が出てしまった。
「妾はそなたが愛おしくて愛おしくて仕様が無いのじゃ。」
まるで悪戯がバレたインプのような顔をして謝罪するメルシス様。
眠りにつかれる前からのご性格には変わり無い様で何よりだ…
記憶の方はどうなっているかわからない。しかし、それはどうでもいいコトかもしれない。夫を得て、毎晩淫蕩に過ごす日々を送られ、魔物としての幸せを掴み取られた今のお姿は、以前よりも艶とカリスマを増している。
「あ。そうだ。メルシス」
メルシス様の後ろから旦那様の声が聞こえる。
旦那様のお姿がお見えにならないと思っていたら、メルシス様の背もたれになっていらしたと。
繋がりっぱなしでございましたか。
そーですか。
「おぉ。そうじゃ、一つ忘れておった。」
「んにゃ～？どーしたにゃ？ナスターシア？」
「あ。あぁ。クスナとマーゴか。」
「なんかヘンですにゃ」
朝一でヘンとか言われた。
「お前らな……」
「にゃって、えらい顔にゃ。」
「尻尾がえらいコトになってますにゃ～。」
しまった。つい顔と尻尾に出ていたか…
「いや。今日から暫く、メルシス様から休みを頂いた。」
二人のスフィンクスは良いな～と二重音声で羨んでいる。
そうは言うがな、復帰したときのギャップと仕事量を考えると手放しで喜べんのだ。この二人は…わかっていないだろうなぁ……たぶん。
やがて二人は自分達が休暇をもらったら、という話になり、二人だけの世界に入っていった様だ。
その間に私は朝食を片付け、仕事の準備を始めようと席を…
「そ～言えばニャスターシア様に夫はいらっしゃらにゃいんですかにゃ？」
マーゴがいきなり話を振ってきた。
「そ～言えば聞いた事ないにゃぁ？」
ど～なん？どんなのがタイプにゃ？とクスナが聞いてくる。
「黙ってるってコトは…百合？」
「何でそうなる!?」
「わにゃしは何時でもイイにゃ～よ？」
色目を使ってくるマーゴに全力で否定しようと声を上げようとした時
「違うにゃ。」
クスナが否定した。流石は長い付き合い。
なんだかんだ言っても流石は相棒。
「ナスターシアは…ショタコンにゃ！」
そーおもっていたじきがわたしにもありました。
「この間、ナスターシアのベッド下のカモフラージュした壁の奥と見せかけて、実はマットと布団の間！のコレクションをこの目で確認したから間違いないにゃ!!」
畜生一瞬でも期待した私が馬鹿だった所詮犬と猫相容れぬ仲なのか。
「にゃんとッ!?ニャスターシア様にそんにゃ秘密が!!」
あぁ…ヤメテワタシの秘密ばらさないで…………
その後さらにしつこく「なぞかけ」の体裁で私の性癖は暴露されていくのだった。くそぅ…
「こちら『Ｓ』にゃ。『お客』の『好み』を確認にゃ。」
「こちら『Ｋ』確認した。総員に告ぐ。状況開始。繰り返す。状況開始。」
「『Ｍ』。了解。行動に移ります。」
「『Ｒ』。らぢゃ。何時でもどうぞ」
「『Ｌ』。オールグリーン。」
突然自身に振って沸いた休暇。何をすれば良いかわからず、取り敢えず町に出てみる。
最近では良く遺跡の外に出ることも多くなってきたので、露店にも顔なじみが多い。
「ナスターシア様！」
「あ。マイテ。」
おはようございます。とゴブリンが手を振っている。
「巡回ですか？」
「いや。散歩だ。陛下から休みを賜ったのでな。」
「へぇ…あ。そ～だ。」
いつもお世話になってますのでといって手渡されたそれは最近物流ができつつある、人間の作る野菜、キャベツの様な形をしていた。
「ふむ。いくらだ？」
さすがに無料、というわけには行かない。それでは贈賄になってしまう。
「いえ。いいんですよ。何時もの感謝、という事で。」
「まぁ…そう言う事なら貰っておこう。」
無碍に断るのも彼女に失礼だ。
「ありがとう」
と言葉を残しその場を立ち去った。
「こちら『Ｍ』。『お客』は『品物』を『受け取った』。繰り返す。『お客』は『品物』を『受け取った』。」
「こちら『Ｒ』。状況を確認。」
「5分ほどでそちらに着く模様」
「了解した。通信終了」
露天街を抜け、泉ついた。何も考えずフラフラと歩くのは性に会わないな。やっぱり。
あたりをポーっと見渡していると異国の身なりをした少女に呼び止められた。
「おねーさんこんにちわ」
「あ。あぁ。こんにちわ」
不意を衝かれ、多少ぎこちなく返事をしたが…
「おねーさんちょっとウチの品物も見てってよ？」
行商人か…はて？こんな娘居たかな？許可を取っているか聞くと
「今、ウチの相方が申請に行ってます。」
「む。それはまずいだろう？」
「まぁまぁ、そんなお役人さんみたいな硬い事言わずに。」
役人なんだが。
「でも今日は休みなんでっしゃろ？」
あれ？そんなコト言ったかな？
「まぁイロイロとサービスしますんで、今日のとこはお互い様、っちゅーコトで。」
まぁ、そうだな。今日は休みだ。仕事は忘れよう。
「何買って行かれます？」
異国の身なりをしているだけあって品物もこのあたりではあまり見ないものばかりだ。
ピンクのボトルが眼に入った。
「これは…なんだ？」
「おねーさん、お眼が高い！それはケープランドで作られた『ミックスジュース』です」
ほうミックスジュース…ねぇ。蓋が緩いわけではないのだろうが、かぐわしいベリー系の香りがここまで香る。しかし、何の香りか、そこまでは私のウルフ種の鼻を以ってしてもわからない。
「添加料なし、フルーツの名産国で採れた様々なフルーツを凝縮した極上品ですよ!!」
「ふむ。そこまで言うからには高いのだろう？」
と、適当に断ろうかと思っていたら、大仰な身振り手振りで
「おねーさん、さっきサービスするって言ったやん！銅貨5枚で結構どす。」
「は？」
耳を疑った。
「せやから銅貨5枚。」
「良いのか？」
「はい。これからも御贔屓に、っちゅーことで！」
…なにやら後々癒着問題になりそうな気もするが、そこはそこだ。
「なら遠慮なく頂こうか。」
「毎度!!」
皮袋に入れられたミックスジュースを手にその場を立ち去った。
「こちら『Ｒ』。『お客』は『品物』を『受け取った』。繰り返す。『お客』は『品物』を『受け取った』。ご武運を。」
「こちら『Ｌ』確認した。」
「それと『Ｋ』殿。それと上手く行った暁には例の件をくれぐれも…」
「こちら『Ｋ』。了承した。通信終了。」
「さて。昼にするか。」
店でキャベツ(？)を貰い、泉でジュースを買い、行きつけの食堂へやってきた私。
「いらっしゃいませ～…あ。ナスターシア様！」
とサキュバスの給仕が注文取りに来た。
「いつもの」
「ハイ、かしこまりました～…って珍しいものをお持ちですね？」
「あぁ、さっきな…」
と商店街と露天での出来事を話す。
「もし良かったらそのキャベツ(?)を使って何かお作りしましょうか？」
「良いのか？」
忙しいのでは？と訊くとまだオフピークだと言う。
まぁたしかに少々早めの昼だが。まぁ願ったり敵ったりだな。どう調理したら良いかわからんかったし。
「じゃぁ宜しく頼む。」
は～いと軽く返事をしてサキュバスはキッチンへ下った。ミックスジュースは帰ってから開ければ良い。
「こちら『Ｌ』。『お客』は『昼食』を『とった』。繰り返す。『お客』は『昼食』を『とった』。」
「『Ｋ』了解。最終段階を開始する。」
昼食を食べ終えて、町の奥へと進む。最近造った公園へと足を踏み入れた。
椰子の木陰で一息つく。
体がかゆい。何だろうか？汗で蒸れたか？
周りには魔物の子供とニンゲンの子供が仲良く遊びまわっている。
明緑魔界のこの地では太陽は人の世界のそれと変わらず、空気だけが魔界のそれと同じである。
あ。りあるおままごとを始めた少年とラージマウスとギルタブリルの子供がくんずほづれつして…うわぁ。
「おねーさん？」
「ひゃいん!!」
ほんの少し発情し…てないない。うん。
「おねーさん？」
「あぁ。すまないセラム」
セラム…遺跡近くに最近越してきた男の子。巡回の時、よく私の後ろについて来てカワイイ。許される事ならすぐにでもぎゅ～っと抱きしめてベッドに連れ込んでハメて朝起きたら入れっぱなしで寝ちゃったしたい。
……………ハッ!!
なんなのだ今日の私は。
「どーしたの？」
あぁ。そんなに見つめるな、理性がりせいが…
「す、すまん…そうだ。さっきジュースを貰ったんだが、飲まないか？」
丁度、今朝方買ったミックスジュースを差し出す。
理性を総動員して、拉致したい気持ちを無理やり押さえ込んで蓋に釘を打つ。
「うん！飲むー!!」
無邪気な瞳を弧にゆがめ、満面の笑みでこちらを見つめるセラム。
釘だけじゃ足りない。
遺跡の外壁から石を持ってきて乗せて宝物庫並みの扉の中に仕舞わないと!!!!
「おいしーよ！おねーさん!!」
コクコクとのどを鳴らしてジュースを飲みほすセラム。
あぁ。どうしよう。
ホンキでヤバイ。
「どしたの？」
きょとんとしてる顔がかわいい。マジでかわいすぎるッ!!
「あれれ～？」
「ど、どうした？セラム」
なんだ？セラムの眼がとろんとして、色っぽい。
「なんだかおねぇさんがすっごくかわいくみえるぅ」
まるで酒に酔っているかの様なセラム。心なしか顔も紅い。
酒が入っていないのは購入したときに確認しているし、そんな香りはしない。
「おねぇさ～～ん」
セラムが抱きついてきた。
「きゃん!!」
「ぅふふふふふ～～」
酔っている？のか？
先ほどまであまり気にしていなかった身体の掻痒が止まらない。
抱きつかれたら余計に酷くなってきた。
「おねぇ～さぁん」
も…ダメ。限界。
今なら宝物庫の分厚い石扉だって体当たりで壊せる気がする。
私はセラムを小脇に抱えると遺跡の自室に向かって郵便配達のコカトリスも真っ青な勢いで走った。
あぁ。セラムかわいいよセラム。
「おねぇさん」
舌でセラムの頬を舐りまわし耳を甘噛みし目蓋を愛撫しキスを交わす。
下唇をはみ上唇を舐め舌と舌を絡め唾液の橋を渡し……発情している。
頭の冷静な部分が、理性が全裸になり、服も部屋に入って早々に脱ぎ捨ててしまった。
「おねーさんなんて…ナスタと呼んでくれ。セラム」
「うん。ナスターシア。」
あぁ。ホントかわいい。なんでこんなにかわいいんだ。セラム。
「まぁセラム。」
「なぁに？」
「私は遺跡の守護者だ。遺跡に無断で入ったものには区別無く罰を与えねばならん。」
ビクッと身をすくめるセラム。怯えた表情もたまらなくかわいい。
「しかもお前は私の寝室に入った。これは許されざる行為だ。したがって」
「お前を食す。その精の一滴も残さず食す。」
「うん。良いよ。僕、おね…ナスタに食べられるなら」
「そうか。殊勝な心がけだ……んう」
また濃いキス。お互いの口を口で塞ぎ、私の舌でセラムの歯茎を嘗め回し奥歯を舐り舌を引きずり出すキス。
互いの鼻息が荒くなってきた頃で口をはなし
「ひゃん！」
セラムがかわいい悲鳴をあげた。
私は首筋を舐め乳首を舌で転がし臍を舌で穿りつつ爪で乳首をいじくり倒した。
「ふぁ」
「女のような声を上げるのだな？」
私の臍に固く存在を主張するものが当たる。
「だってだって…」
私の涎まみれになった顔。それは早くももう快楽でぐしゃぐしゃになりつつあって
「かわいいぞ？」
「かわいいなんてそんな…」
私も早く彼のを味わってみたくて。
「硬くなっているな…ふふ」
口に含む。セラムの怒張を。
「や、やぁ！…だめぇぇ！」
カリを嘗め回し竿を唇でしごき先を舌で突く。
尿道を舌先でノックし頬をすぼませ下品な音を立てて啜りたおす。
あぁ。おいしよ。セラム。と目線で伝えようとするも、セラムは眼をつぶって必死に耐えているのか。
でもどんな事をしても無駄だ。君は私に食われる。
「だめぇ!!な、何かでちゃうぅぅ！」
「わひゃ!!」
あぁセラムの精子。濃厚で、どろりとしていてからみついて…
「ご、ごめんなさいッ!!」
誤ってる？どうして？こんなにおいしいのに。
あぁ。勿体無い。少しこぼしてしまった。
「ナス…タ？」
大丈夫。うん大丈夫。少々予定とは違ったが、想定内だ。
セラムの身体に圧し掛かり、肉棒の硬さを確認する。
うん何も問題ない。
「セラム…良いな？」
「は…はい」
では。頂くとしよう。外見からすれば間違いなく私が初めての相手。
これほど嬉しい事があろうか？
一気に腰を落としセラムの童貞を奪う。
「こ、これぇ！すごいぃ!!」
きつく締め付けてあげて、腰を振り乱す。
「あぁ私もだ。すごくきもちいよ!セラみゅ！」
「なしゅた！またでるっ!!」
早くもセラムは果てそうだけど、そんなコト関係ない！
「だして！なかに…たっくさぁんだひてぇぇ!」
「あはぁ…でてるぅ…どくどくとぉ……」
絶頂を迎えた後セラムの顔を両手でしっかり捕まえまたキス。
「ん…ちゅ…ぱふぁ」
「ちゅ…ぷ」
セラムが反してきた。
膣ではまだセラムのペニスが脈動しているが、かまう事無く私は腰を振りだした。
「やぁ！…今動いちゃ…らめぇえ!!」
「んぁ！…なにを…言う…か!!こんなにも!……セラムのオチンチンはッ…喜びに震えているというのに!!あふ！」
身体をこすり付けると先ほどまでの掻痒が少し和らぐ。
「きゃひぃぃ！」
セラムが下から突いてきた。
「きゃふん！セラム…それイイ！もっと!!」
「こう？こう？」
必死に腰を突き上げるセラム。ギュッと抱きしめる私。
「ナスタのふさふさが気持ちいい～」
首まわりと腰まわりの私の毛皮に覆われた手足がこすれる感触が気持ち良いのかうっとりした顔で腰を突きあげるセラム。
「わ、私もっ…セラムにっかっからだこしゅり…つけるのッイイのぉぉ!」
セラムの腰の動きがランダムに激しくなってきた。ついさっきまで童貞だった少年にイカされる。
初めてを奪い犯しつくすだけだった少年にイカされる。
「やぁ！こ…こんなぁ！こんなの想定外いぃいぃいぃぃぃ!!」
彼の反撃に私はなすすべも無く高められた。
その後もお互いが気を失うまでハメ続け、翌朝眼が覚めるまで私たちは繋がったままだった。
蛇足
「こちら『Ｋ』状況終了。総員任務御苦労。」
「終わったのかえ？カイル」
あぁ。終わったよ。メルシス。
「御苦労。」
君もね。
「なに。愛おしい妾の家臣の為じゃ。」
やっと彼女への罪滅ぼしができたかなぁ？
「そこまで深く考えずとも良い、と申しておろうに。義理硬いのじゃな。」
ん。まぁね。それにどんな理由があろうとも君の家臣を傷つけた事にはかわりないし。
「…少々妬けるのぅ」
あれ？なんか顔紅いよ？
「今朝のスープと若い二人に中てられたかのぅ」
スープにそんな効果はあったっけ？
そういえば、ナスターシア不在の代わりは？
「あぁ。それならあの三人に任す事にした。」
クスナとマーゴとセムね。セムは良いとして、残りの二人は大丈夫なの？
「妾が直々に『命令』すれば問題ない。」
それもそうだね。っておや？
「なんじゃ？」
なんで俺はベッドに寝てるの？
「決まっておろう。まだまだ妾の乾きは潤わぬのじゃ。若いのに負けておれぬぞ。さぁ抱いてくりゃれ」
砂漠のオアシスは今日も平和だ。
因みに、旦那様の当時の相方は今二人目の門番をしている。
メルシス様がお目覚めになられてから、順調に魔界化が進行しており、業務が増えた。
具体的な数字で表すと、3倍に。
まず今までの遺跡管理。これは問題ない。
次に、オアシスへの入植希望者の整理。オアシスが広がりつつあり、最近では、どこから来たのかアルラウネの姿も目撃されている。発見した以上は書類等々提出してもらねばならないのだが、夫持ちの固体はまだしも、夫なしの場合はこちらから行かねばならない。
3つ目にオアシス内の巡回取り締まり。これも厄介だ。人、魔物が増えればそれだけ諍いも増える。
全て一人で行っているわけではないのだが、なにぶん人手不足だ。仕方ない、といえば仕方ない。
メルシス様が復活された以上、今まであまり関係の無かった魔界化が進んだのだ。もちろんうれしい悲鳴ではあるのだが……
そんなこんなで正直、キツイ。
いくら種族的に管理が得意とはいっても町の大きさが比例するに従って私の業務は増えていく。
ワークホリッカーなジャイアントアントに来てもらおうか……
…いかん少し疲れているな。私は。
ジャイアントアントは肉体労働派だ。
もう寝よう。
ベッドに寝転ぶとすぐに睡魔が襲ってきた。
翌日。
ファラオの部屋へ昨日の事柄を説明に向かったところ、中から
「もっとじゃ!!もっと突くのじゃ!!」
「そ…そう……じゃ!!!!」
「は…激し…ッ!!」
「きひゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ま…だ…まだじゃ…まだ乾くのじゃ!!」
「今度は妾が動いてしんぜよう」
「ほれ！ど…どうじゃ？気持ち…良か…ろう？」
「イケ！イッて…ひぁ！」
「だ、だめじゃ！そ…なた……に動かれ……んぁぁああ!!」
「妾だけイッてしまったではないかぁ…」
「もう一度、も一度じゃ!!」
……どーしよ。濡れてきた。
「何やってるんですか?ナスターシア様？」
「きゃいん!!」
首だけ振り返ると昨日散々私を逝かせまくったマミーのセムが後ろから抱きついてきた。
「ナスターシア様？」
あぁやめろ。
「な・に・を・されていたんですかぁ？」
み、耳に吐息を吹きかけるなぁ～!!
ついでに胸を揉むな!!く、クセになってしまうだろうがッ!?
セムの拘束を振り解き、対峙する。
「き、昨日迄のの、てて定期報告をしに参ったただだけだッ！お、お前こそここで何をしている？」
盗み聞きしてたのはばれてないな!?
い、いや。アレは事故だ。うむ。
事故なんだ。私がそう決めた。今決めた。
「？」
きょとんとしているセム。
「わたしはメルシス様とカイル様にご朝食をお持ちしただけですよ？」
「そ、そうか……しかし、この匂いはなんだ？」
「これですか？」
開けられた蓋から酷い香りが流れる。これは毒だ。間違いなく毒だ。
私の鼻が警告している。これは毒だ！と。
「セム。おまえまさか…」
血迷ったか？
「はい。」
そうか、そうなのか…
「先日、お見えになられたエキドナ様から頂きました、アンデッドハイイロナゲキダケのスープですわ。とてもおいしく出来上がっていますわ。」
満面の笑みを向けてくるセム。
……アレ？
「そ、そうか…」
…私の早とちりだったか。
「？」
腑に落ちない面持ちで部屋の扉をノックするセム。
「入れ。」
内からメルシス様の声が聞こえる。
どうやら朝の一戦は終結したようだ。
「「失礼します」」
「おぉ…セムとナスターシアか。」
メルシス様はベッドから身体を引き起こし、こちらにお顔を向けて下さる。
「はい。ご朝食をお持ち致しました。」
と言うとテーブルの上に二人分の食事を置き
「御苦労。下ってよいぞ。」
一礼をすると退室していった。
「ナスターシア？」
「は。昨日までの入植希望者と巡回記録をお持ち致しました。」
と、羊皮紙の束を執務机の上に置き私も退室しようと踵を返そうとした所で
「御苦労。してナスターシアよ？」
いかがされたのだろうか?
「滾ったかぇ？」
「はひ？」
まさか………バレテイタノカ…
「主の夜伽を盗み聞きするとはとんでもない雌犬じゃのぅ？ん？」
「は。いや。それはなんと申しましょうか……」
不味い。どうしよう…ドウシヨウ…不可抗力だったと申し開きをするか…素直に非を認め誤るか。
不味い。まずい。マズイ！
旦那様に牙を剥いた時よりやばい!!
張り詰めた空気が一層張り詰め、暑い砂漠にある遺跡の中なのにこの寒さは何だというのか？
「ぷ」
不意に。
「くくく」
メルシス様の顔が緩み。
「ふぁ～っはっはっはっは!!」
笑い声が響いた。
「冗談じゃ。」
「はへ？」
我ながらなんと間の抜けた声だろうか。
きょとんとする私。きっとさっきのセムと同じ顔してるんだろ～な～と頭の冷静な部分が客観的にこの状況を整理している。
「むくれるでない。ナスターシアよ」
「きゅいん!!」
唐突にこれから私がするであろう表情を先に読み取ったのか、メルシス様は釘を刺す。
また変な声が出てしまった。
「妾はそなたが愛おしくて愛おしくて仕様が無いのじゃ。」
まるで悪戯がバレたインプのような顔をして謝罪するメルシス様。
眠りにつかれる前からのご性格には変わり無い様で何よりだ…
記憶の方はどうなっているかわからない。しかし、それはどうでもいいコトかもしれない。夫を得て、毎晩淫蕩に過ごす日々を送られ、魔物としての幸せを掴み取られた今のお姿は、以前よりも艶とカリスマを増している。
「あ。そうだ。メルシス」
メルシス様の後ろから旦那様の声が聞こえる。
旦那様のお姿がお見えにならないと思っていたら、メルシス様の背もたれになっていらしたと。
繋がりっぱなしでございましたか。
そーですか。
「おぉ。そうじゃ、一つ忘れておった。」
「んにゃ～？どーしたにゃ？ナスターシア？」
「あ。あぁ。クスナとマーゴか。」
「なんかヘンですにゃ」
朝一でヘンとか言われた。
「お前らな……」
「にゃって、えらい顔にゃ。」
「尻尾がえらいコトになってますにゃ～。」
しまった。つい顔と尻尾に出ていたか…
「いや。今日から暫く、メルシス様から休みを頂いた。」
二人のスフィンクスは良いな～と二重音声で羨んでいる。
そうは言うがな、復帰したときのギャップと仕事量を考えると手放しで喜べんのだ。この二人は…わかっていないだろうなぁ……たぶん。
やがて二人は自分達が休暇をもらったら、という話になり、二人だけの世界に入っていった様だ。
その間に私は朝食を片付け、仕事の準備を始めようと席を…
「そ～言えばニャスターシア様に夫はいらっしゃらにゃいんですかにゃ？」
マーゴがいきなり話を振ってきた。
「そ～言えば聞いた事ないにゃぁ？」
ど～なん？どんなのがタイプにゃ？とクスナが聞いてくる。
「黙ってるってコトは…百合？」
「何でそうなる!?」
「わにゃしは何時でもイイにゃ～よ？」
色目を使ってくるマーゴに全力で否定しようと声を上げようとした時
「違うにゃ。」
クスナが否定した。流石は長い付き合い。
なんだかんだ言っても流石は相棒。
「ナスターシアは…ショタコンにゃ！」
そーおもっていたじきがわたしにもありました。
「この間、ナスターシアのベッド下のカモフラージュした壁の奥と見せかけて、実はマットと布団の間！のコレクションをこの目で確認したから間違いないにゃ!!」
畜生一瞬でも期待した私が馬鹿だった所詮犬と猫相容れぬ仲なのか。
「にゃんとッ!?ニャスターシア様にそんにゃ秘密が!!」
あぁ…ヤメテワタシの秘密ばらさないで…………
その後さらにしつこく「なぞかけ」の体裁で私の性癖は暴露されていくのだった。くそぅ…
「こちら『Ｓ』にゃ。『お客』の『好み』を確認にゃ。」
「こちら『Ｋ』確認した。総員に告ぐ。状況開始。繰り返す。状況開始。」
「『Ｍ』。了解。行動に移ります。」
「『Ｒ』。らぢゃ。何時でもどうぞ」
「『Ｌ』。オールグリーン。」
突然自身に振って沸いた休暇。何をすれば良いかわからず、取り敢えず町に出てみる。
最近では良く遺跡の外に出ることも多くなってきたので、露店にも顔なじみが多い。
「ナスターシア様！」
「あ。マイテ。」
おはようございます。とゴブリンが手を振っている。
「巡回ですか？」
「いや。散歩だ。陛下から休みを賜ったのでな。」
「へぇ…あ。そ～だ。」
いつもお世話になってますのでといって手渡されたそれは最近物流ができつつある、人間の作る野菜、キャベツの様な形をしていた。
「ふむ。いくらだ？」
さすがに無料、というわけには行かない。それでは贈賄になってしまう。
「いえ。いいんですよ。何時もの感謝、という事で。」
「まぁ…そう言う事なら貰っておこう。」
無碍に断るのも彼女に失礼だ。
「ありがとう」
と言葉を残しその場を立ち去った。
「こちら『Ｍ』。『お客』は『品物』を『受け取った』。繰り返す。『お客』は『品物』を『受け取った』。」
「こちら『Ｒ』。状況を確認。」
「5分ほどでそちらに着く模様」
「了解した。通信終了」
露天街を抜け、泉ついた。何も考えずフラフラと歩くのは性に会わないな。やっぱり。
あたりをポーっと見渡していると異国の身なりをした少女に呼び止められた。
「おねーさんこんにちわ」
「あ。あぁ。こんにちわ」
不意を衝かれ、多少ぎこちなく返事をしたが…
「おねーさんちょっとウチの品物も見てってよ？」
行商人か…はて？こんな娘居たかな？許可を取っているか聞くと
「今、ウチの相方が申請に行ってます。」
「む。それはまずいだろう？」
「まぁまぁ、そんなお役人さんみたいな硬い事言わずに。」
役人なんだが。
「でも今日は休みなんでっしゃろ？」
あれ？そんなコト言ったかな？
「まぁイロイロとサービスしますんで、今日のとこはお互い様、っちゅーコトで。」
まぁ、そうだな。今日は休みだ。仕事は忘れよう。
「何買って行かれます？」
異国の身なりをしているだけあって品物もこのあたりではあまり見ないものばかりだ。
ピンクのボトルが眼に入った。
「これは…なんだ？」
「おねーさん、お眼が高い！それはケープランドで作られた『ミックスジュース』です」
ほうミックスジュース…ねぇ。蓋が緩いわけではないのだろうが、かぐわしいベリー系の香りがここまで香る。しかし、何の香りか、そこまでは私のウルフ種の鼻を以ってしてもわからない。
「添加料なし、フルーツの名産国で採れた様々なフルーツを凝縮した極上品ですよ!!」
「ふむ。そこまで言うからには高いのだろう？」
と、適当に断ろうかと思っていたら、大仰な身振り手振りで
「おねーさん、さっきサービスするって言ったやん！銅貨5枚で結構どす。」
「は？」
耳を疑った。
「せやから銅貨5枚。」
「良いのか？」
「はい。これからも御贔屓に、っちゅーことで！」
…なにやら後々癒着問題になりそうな気もするが、そこはそこだ。
「なら遠慮なく頂こうか。」
「毎度!!」
皮袋に入れられたミックスジュースを手にその場を立ち去った。
「こちら『Ｒ』。『お客』は『品物』を『受け取った』。繰り返す。『お客』は『品物』を『受け取った』。ご武運を。」
「こちら『Ｌ』確認した。」
「それと『Ｋ』殿。それと上手く行った暁には例の件をくれぐれも…」
「こちら『Ｋ』。了承した。通信終了。」
「さて。昼にするか。」
店でキャベツ(？)を貰い、泉でジュースを買い、行きつけの食堂へやってきた私。
「いらっしゃいませ～…あ。ナスターシア様！」
とサキュバスの給仕が注文取りに来た。
「いつもの」
「ハイ、かしこまりました～…って珍しいものをお持ちですね？」
「あぁ、さっきな…」
と商店街と露天での出来事を話す。
「もし良かったらそのキャベツ(?)を使って何かお作りしましょうか？」
「良いのか？」
忙しいのでは？と訊くとまだオフピークだと言う。
まぁたしかに少々早めの昼だが。まぁ願ったり敵ったりだな。どう調理したら良いかわからんかったし。
「じゃぁ宜しく頼む。」
は～いと軽く返事をしてサキュバスはキッチンへ下った。ミックスジュースは帰ってから開ければ良い。
「こちら『Ｌ』。『お客』は『昼食』を『とった』。繰り返す。『お客』は『昼食』を『とった』。」
「『Ｋ』了解。最終段階を開始する。」
昼食を食べ終えて、町の奥へと進む。最近造った公園へと足を踏み入れた。
椰子の木陰で一息つく。
体がかゆい。何だろうか？汗で蒸れたか？
周りには魔物の子供とニンゲンの子供が仲良く遊びまわっている。
明緑魔界のこの地では太陽は人の世界のそれと変わらず、空気だけが魔界のそれと同じである。
あ。りあるおままごとを始めた少年とラージマウスとギルタブリルの子供がくんずほづれつして…うわぁ。
「おねーさん？」
「ひゃいん!!」
ほんの少し発情し…てないない。うん。
「おねーさん？」
「あぁ。すまないセラム」
セラム…遺跡近くに最近越してきた男の子。巡回の時、よく私の後ろについて来てカワイイ。許される事ならすぐにでもぎゅ～っと抱きしめてベッドに連れ込んでハメて朝起きたら入れっぱなしで寝ちゃったしたい。
……………ハッ!!
なんなのだ今日の私は。
「どーしたの？」
あぁ。そんなに見つめるな、理性がりせいが…
「す、すまん…そうだ。さっきジュースを貰ったんだが、飲まないか？」
丁度、今朝方買ったミックスジュースを差し出す。
理性を総動員して、拉致したい気持ちを無理やり押さえ込んで蓋に釘を打つ。
「うん！飲むー!!」
無邪気な瞳を弧にゆがめ、満面の笑みでこちらを見つめるセラム。
釘だけじゃ足りない。
遺跡の外壁から石を持ってきて乗せて宝物庫並みの扉の中に仕舞わないと!!!!
「おいしーよ！おねーさん!!」
コクコクとのどを鳴らしてジュースを飲みほすセラム。
あぁ。どうしよう。
ホンキでヤバイ。
「どしたの？」
きょとんとしてる顔がかわいい。マジでかわいすぎるッ!!
「あれれ～？」
「ど、どうした？セラム」
なんだ？セラムの眼がとろんとして、色っぽい。
「なんだかおねぇさんがすっごくかわいくみえるぅ」
まるで酒に酔っているかの様なセラム。心なしか顔も紅い。
酒が入っていないのは購入したときに確認しているし、そんな香りはしない。
「おねぇさ～～ん」
セラムが抱きついてきた。
「きゃん!!」
「ぅふふふふふ～～」
酔っている？のか？
先ほどまであまり気にしていなかった身体の掻痒が止まらない。
抱きつかれたら余計に酷くなってきた。
「おねぇ～さぁん」
も…ダメ。限界。
今なら宝物庫の分厚い石扉だって体当たりで壊せる気がする。
私はセラムを小脇に抱えると遺跡の自室に向かって郵便配達のコカトリスも真っ青な勢いで走った。
あぁ。セラムかわいいよセラム。
「おねぇさん」
舌でセラムの頬を舐りまわし耳を甘噛みし目蓋を愛撫しキスを交わす。
下唇をはみ上唇を舐め舌と舌を絡め唾液の橋を渡し……発情している。
頭の冷静な部分が、理性が全裸になり、服も部屋に入って早々に脱ぎ捨ててしまった。
「おねーさんなんて…ナスタと呼んでくれ。セラム」
「うん。ナスターシア。」
あぁ。ホントかわいい。なんでこんなにかわいいんだ。セラム。
「まぁセラム。」
「なぁに？」
「私は遺跡の守護者だ。遺跡に無断で入ったものには区別無く罰を与えねばならん。」
ビクッと身をすくめるセラム。怯えた表情もたまらなくかわいい。
「しかもお前は私の寝室に入った。これは許されざる行為だ。したがって」
「お前を食す。その精の一滴も残さず食す。」
「うん。良いよ。僕、おね…ナスタに食べられるなら」
「そうか。殊勝な心がけだ……んう」
また濃いキス。お互いの口を口で塞ぎ、私の舌でセラムの歯茎を嘗め回し奥歯を舐り舌を引きずり出すキス。
互いの鼻息が荒くなってきた頃で口をはなし
「ひゃん！」
セラムがかわいい悲鳴をあげた。
私は首筋を舐め乳首を舌で転がし臍を舌で穿りつつ爪で乳首をいじくり倒した。
「ふぁ」
「女のような声を上げるのだな？」
私の臍に固く存在を主張するものが当たる。
「だってだって…」
私の涎まみれになった顔。それは早くももう快楽でぐしゃぐしゃになりつつあって
「かわいいぞ？」
「かわいいなんてそんな…」
私も早く彼のを味わってみたくて。
「硬くなっているな…ふふ」
口に含む。セラムの怒張を。
「や、やぁ！…だめぇぇ！」
カリを嘗め回し竿を唇でしごき先を舌で突く。
尿道を舌先でノックし頬をすぼませ下品な音を立てて啜りたおす。
あぁ。おいしよ。セラム。と目線で伝えようとするも、セラムは眼をつぶって必死に耐えているのか。
でもどんな事をしても無駄だ。君は私に食われる。
「だめぇ!!な、何かでちゃうぅぅ！」
「わひゃ!!」
あぁセラムの精子。濃厚で、どろりとしていてからみついて…
「ご、ごめんなさいッ!!」
誤ってる？どうして？こんなにおいしいのに。
あぁ。勿体無い。少しこぼしてしまった。
「ナス…タ？」
大丈夫。うん大丈夫。少々予定とは違ったが、想定内だ。
セラムの身体に圧し掛かり、肉棒の硬さを確認する。
うん何も問題ない。
「セラム…良いな？」
「は…はい」
では。頂くとしよう。外見からすれば間違いなく私が初めての相手。
これほど嬉しい事があろうか？
一気に腰を落としセラムの童貞を奪う。
「こ、これぇ！すごいぃ!!」
きつく締め付けてあげて、腰を振り乱す。
「あぁ私もだ。すごくきもちいよ!セラみゅ！」
「なしゅた！またでるっ!!」
早くもセラムは果てそうだけど、そんなコト関係ない！
「だして！なかに…たっくさぁんだひてぇぇ!」
「あはぁ…でてるぅ…どくどくとぉ……」
絶頂を迎えた後セラムの顔を両手でしっかり捕まえまたキス。
「ん…ちゅ…ぱふぁ」
「ちゅ…ぷ」
セラムが反してきた。
膣ではまだセラムのペニスが脈動しているが、かまう事無く私は腰を振りだした。
「やぁ！…今動いちゃ…らめぇえ!!」
「んぁ！…なにを…言う…か!!こんなにも!……セラムのオチンチンはッ…喜びに震えているというのに!!あふ！」
身体をこすり付けると先ほどまでの掻痒が少し和らぐ。
「きゃひぃぃ！」
セラムが下から突いてきた。
「きゃふん！セラム…それイイ！もっと!!」
「こう？こう？」
必死に腰を突き上げるセラム。ギュッと抱きしめる私。
「ナスタのふさふさが気持ちいい～」
首まわりと腰まわりの私の毛皮に覆われた手足がこすれる感触が気持ち良いのかうっとりした顔で腰を突きあげるセラム。
「わ、私もっ…セラムにっかっからだこしゅり…つけるのッイイのぉぉ!」
セラムの腰の動きがランダムに激しくなってきた。ついさっきまで童貞だった少年にイカされる。
初めてを奪い犯しつくすだけだった少年にイカされる。
「やぁ！こ…こんなぁ！こんなの想定外いぃいぃいぃぃぃ!!」
彼の反撃に私はなすすべも無く高められた。
その後もお互いが気を失うまでハメ続け、翌朝眼が覚めるまで私たちは繋がったままだった。
蛇足
「こちら『Ｋ』状況終了。総員任務御苦労。」
「終わったのかえ？カイル」
あぁ。終わったよ。メルシス。
「御苦労。」
君もね。
「なに。愛おしい妾の家臣の為じゃ。」
やっと彼女への罪滅ぼしができたかなぁ？
「そこまで深く考えずとも良い、と申しておろうに。義理硬いのじゃな。」
ん。まぁね。それにどんな理由があろうとも君の家臣を傷つけた事にはかわりないし。
「…少々妬けるのぅ」
あれ？なんか顔紅いよ？
「今朝のスープと若い二人に中てられたかのぅ」
スープにそんな効果はあったっけ？
そういえば、ナスターシア不在の代わりは？
「あぁ。それならあの三人に任す事にした。」
クスナとマーゴとセムね。セムは良いとして、残りの二人は大丈夫なの？
「妾が直々に『命令』すれば問題ない。」
それもそうだね。っておや？
「なんじゃ？」
なんで俺はベッドに寝てるの？
「決まっておろう。まだまだ妾の乾きは潤わぬのじゃ。若いのに負けておれぬぞ。さぁ抱いてくりゃれ」
砂漠のオアシスは今日も平和だ。
13/03/11 18:38更新 / ぼーはん