連載小説
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四話 いざ異文化@

「・・・僕の生い立ちは本当に普通で、普通に寺子屋に通っていたんだ。出身はお察しの通り、日本・・・もといジパングで、中でも中心のところに住んでいたんだ。父と母と、妹と兄の5人家族で。それで、うちの家系は代々絵描きだったみたいで、父も当然受け継いで絵を描いていて、それを評価してもらっては稼ぐという、なんとも危なっかしい職だったんだ。まぁ、僕も絵は好きだし、よく父から教えてもらっては、下手だけど描いたりしてるんだ。といっても、学問が嫌いだから、絵に没頭してただけだったりするんだけどね。あと・・・」

本当はもっとあるが、少し省略しよう。あとはというと、

・刀は振るったことがない

・女性経験0

・兄は引きこもり

・勉強嫌いだけど、読書大好き

・母は有名な女流歌舞伎作家で、舞台は大人気。

・・・といったかんじである。


「ほえー、おとうさんお絵描きさんだったのですかぁ〜。それで、シンもお絵描きさんなんですね〜」

「まぁ、そんな誇れるほどの腕じゃないんだけどね・・・」

「ふーん・・・」


じー・・・


「・・・」

リュシーちゃんが僕の目を凝視しているよ。目に何か入っているだろうか?

じー・・・





「・・・ねぇ、リュシーちゃん?」

「・・・はい!大丈夫です!」

そういうと、やっと僕から目を離してくれた。なんとなく寂しかったのは気のせいだろう。

「なにが大丈夫なの?」

「うー、いわないです!」

「えー!」

「いやあの、ちょっとだめです・・・///」

「なんで照れるのさ・・・なんか恥ずかしいじゃないか。。。」

「ふふふ・・・まぁいいじゃないか真之介よ。じきに話してくれるさ。きっと。」

「あー・・・すげー気になる。」

「教えないですよ〜♪」

よし。そのうち聞き出すとしようかな。今は口を割ってくれなさそうだし。

「ところで、その[スイボクガ]という絵はなんだ?」

「ですか〜?」

「うーん、簡単にまとめると、白黒の絵なんだ。」

「白黒?デッサンみたいなですか?」

「いや、ちょっと違うんだけどね。絵を描くときには、[墨]を使うんだ。それで、墨の濃淡で風景とか人を表現するんだ。ただ、デッサンみたいに、絵に細かさを求めてはいないのかな。だけど、白[空白]をも絵にするっていうのは、独特の描き方かもね。・・・大雑把に言えばこんな感じなのかな。」

「スミですか〜、なんか難しいです〜」

「そうかな?僕はリュシーちゃんの絵のほうがよっぽど難しく見えるけどなぁ。」

「うー・・・あ!そうだ、今度僕に[スイボクガ]教えてください!」

「おぉ!?唐突になにを!」

「要は慣れなんです!」

言い切った。やはり、種族故の性なのかもしれないな。

「・・・わかったよ。」

「やった〜!」

「そうしたら、今度は材料が必要になるわけだな・・・」

「うー、スミないです〜。」

「それなら、明日、街の散策がてら、見つけて買いに行ってはどうだ?金は貸しとしておこう。」

サリーさんの有難い提案。そういえば、明日は街散策する予定だったっけ。

「それじゃあ、そうさせてもらいます。」

「よし。これで貸し1だな。」

「その発想は汚いですよサリーさん。」

「冗談だ冗談。さ、そろそろ晩御飯ができるぞ〜。今日はカレーだ!」

あんまり会話に入ってこなかったなーと思ってたら、そういうことだったのか。そういえばいいにおい・・・

「わーい♪いっただきまーす♪」

リュシーちゃんは速攻でかれーに飛びついた。好物なんだな・・・

「かれーか・・・」

米に、茶色の、いろいろな具が入ったもの・・・というと、あまりに表現が悪いかもしれない。確か、これも大陸ではけっこう主食にされてるんだっけか。

「心配するな真之介。きっと口に合うだろう。」

「ふむ!ふまいへふよ〜!」

「あーあー、口に物いれながら喋るんじゃない。こぼしちゃうだろ」

「ふー、ふいまへん・・・」

あーもう、いちいち可愛げがあるなぁまったくもう。和む。

「ほら、真之介も早く食え。冷めるし、なくなっちゃうぞ?」

「あ、はい。・・・いただきます。」

手を合わせ、[すぷーん]で少しかれーをすくう。どうやら牛肉が入っているらしい。

「・・・」

「「・・・」」

そんなに見ないでおくれよお二人さん。

「ぱく」

「「!」」

・・・

「・・・おいしいです。」

「「おー!!」」

「日本では全く口にしたことがない不思議な味・・・。大陸というのはまったくすばらしい・・・」


なんだか、食事についての感想がおおくて趣旨が反れそうなのでカットしましょう。その後、カレーのおいしさを知った真之介とカレー奉行のリュシーちゃんの壮絶なカレーおかわり(?)が続いて、一日もカレーを寝かせられぬまま空になってしまった。


「ご・・・ごちそうさまでした・・・」

食べ過ぎたか・・・?やばい、ふらっとする・・・

「ふぃー♪おいしかったです〜」

なんであんなに食べたのにそんなに元気なのだリュシーちゃん・・・?

「まさか、あんなに気に入ってくれるとは思わなかったのぞ。まぁうれしかったけどな。」

そういって、食べ散らかした食器を片付けていく。

「すまない、手伝いましょう。」

「いやいいよ。それに何かと疲れているだろう。もう今日は休むといい。」

「そういえば。。。なんだか瞼が重いきが・・・」

「あうー、同感でーす・・・」

そういって、おおきなあくびを一つこぼす。

僕も眠いのかな・・・

「すぴー・・・」

リュシーちゃんは近くの長いイスに横になって早速寝てしまった。

展開早いよ・・・リュシーちゃん・・・

しかも・・・このまんまだと風邪h・・・

寝顔かw・・・

おやすみ・・・な・・・さ・・・


ガクッ・・・


「おーい、真n・・・早ッ!しかもリュシーまで、あぁもうこんなところで・・・フフッ」

ちょっとほほえましいじゃないか・・・まったく。




そんな姿を見たサリーさんは、ふたりをそっと寝室に移しておいたのだった。

11/02/19 22:53更新 / れじぇん道
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■作者メッセージ
お久しぶりになりました。れじぇです。

今回は、初めての○○、みたいな?感じで書いてみました。ちょっと表現やら、削るところとか、いろいろ難しいなーなんて思いながらやっていました。読みにくいかもしれませんがそこはスイマセン。

次回は、真之介のさらに始めての○○、になってます。

また、次回あたりから1話1話を若干短めにして場面ごとに区切ろうかと思っています。


最後に、お読みいただきありがとうございました。

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