読切小説
[TOP]
ふたなりデスマッチ魔界篇
魔界の奥地。

魔物達が多く住まう地であり、男性はなかなか訪れない。
その荒野の中に、多くの魔物達が集まっていた。

その中央には、半径10mの円形のリング。
そして、その上に立つ魔物が二人。

『さあ、今日も始まりました! ふたなりデスマッチのお時間です!』

観衆たちの間に、マイク越しの声が響く。

『実況は私、ファミリアがお届けします!』
『解説の白澤です。こんにちは』
『はいこんにちはー』


リングに立つ魔物は、片方がハーピー、もう片方がオーク。
いずれも一糸纏わぬ姿。
何よりも目を引くのは、その股間。

魔物娘には通常存在しないソレが、両者の股間にそびえ立っている。

『このイベントもすっかり恒例になりましたね、白澤さん!』
『そうですね。元々はよりよい精を摂取するためのお遊びでしたが』
『男性の少ないココではすぐにヒートアップし、これだけの観衆が!』

男性から得る精は上質だ。
対して、普通の食事や薬などで得られる精は大した質ではない。

男性の精が欲しい、しかし男性がいない。
そんな中、「ふたなり魔物から得られる精は上質なのでは?」と考えた魔物がいた。

結果として、それは男性のものには劣るものの、通常より質が高いことが分かった。
そのため、魔物達はふたなり薬で肉棒を生やし、互いに精を分け与えることにした。

そのままなら「画期的な精の再分配」で終わった話だが、そうはならなかった。
普段より上質な精を、より多く効率的に得たい。
そんな魔物達の思いは、「精の再分配」を「戦い」へと変えていったのだ。

『さて、では改めてルールをご説明しましょう!
 ・選手たちは、事前にふたなり薬を摂取して一時的にふたなり化すること!
 ・リングの上で全裸になり、相手の精液を搾り取り、摂取しろ!
 ・精が尽き、魔力が尽きて倒れたほうの負け!
 以上、これこそが性と性のぶつかり合い、究極のデスマッチなのです!』
『リング上の特殊な魔法で、肉体の外傷ダメージは一切存在しない安心設計ですね』


『本日の対戦は、いずれも新人! ハーピー選手、オーク選手です!』
『どちらも実力は未知数。面白い試合が期待できますね』

「お前なんか五秒でアヘ顔にしてやるよっ!」
「そっちこそ! アヘ顔を晒すのはオークだって相場が決まってるのよ!」

『おーっと、試合前のマイクパフォーマンスだ!』
『いずれも強気ですね。新人同士ということで、これは短期決戦になるでしょう』
「「ワーッ! ワーッ!」」

観客たちは、大きな歓声で両者を応援している。



『さあ、いよいよ試合開始です!』

「覚悟っ!」
「一気にいくわ!」

『両者体勢を低くし、まっすぐに向かっていったー!』
『やはりどちらも一瞬で勝負を決めるつもりでしょう』

「それっ!」
「甘いわよっ!」
「なっ…!」

『オーク選手、咥え込もうと突進! しかしハーピー選手、これをかわす!』
『空中に逃げられるのはハーピー属の特権ですね。かなり有利な体勢になりました』
『オーク選手、勢い余って転倒! ハーピー選手は上空だ!』

「しまっ…」
「そこよっ!」

『オーク選手、相手の姿を確認するため仰向けに! そこへ急襲だぁーっ!』
『今の起き上がりは迂闊ですね』

「これで決めるわっ!」

<ズブゥゥゥゥゥッ!>

『仰向けのオーク選手のチンポを、上空から勢いよく膣で呑み込んだーっ!』

「あ、あひいいいいいいいいいいいい♪」

<ビュルルルルルルルゥ!>

『オーク選手、たまらず大量射精!』
『ふたなりチンポは敏感ですから。魔物の責めを受ければまず一発で絶頂です』
『オーク選手の精を摂取したハーピー選手、とどめとばかりにピストンだーっ!』

「とどめっ!」
「や、ひ、ひいいいいいいい♪」

<ドビュルルルッ! ドピュッ! ビュクルルッ!>

『オーク選手為す術なし! そのまま精液を搾られていくー!』
『勝負ありましたね。もう精が残っていないでしょう』

「あ、あへえええ…♪」

『オーク選手、そのままアヘ顔で気絶! ハーピー選手がKO勝利です!』
『最初の突進を回避したところが全てでしたね。見事な宙返り飛行でした』











『さあ続きまして第二試合! 注目の対戦です!』
『どちらもジパングから遥々、この戦場に来てくださいましたね』
『赤コーナー、クノイチ選手! 青コーナー、毛娼妓選手!』

「負けるつもりはない」
「もちろんですとも」

『毛娼妓選手の方、ふたなりチンポが見えないのですが…』
『毛が多いですからね。防御力も種族の特性です』
『さあ、しかし対するクノイチ選手、技巧は抜群だ!』
『いかに防御を掻い潜れるかが勝負の分かれ目でしょうか』



『さあ、第二試合開始です!』

「いざっ」
「!」

『クノイチ選手、素早い動きで毛娼妓選手を翻弄! 目で追い切れません!』
『行ったり来たりしているだけに見えて、少しずつ近付いていますね。流石です』

「そこだ!」
「っ!」

『視線が外れた一瞬の隙に急襲ーっ!』
『間合いの調整はクノイチ選手の十八番ですね。対応するのは困難です』

「く…!」
「させるかっ!」

『クノイチ選手、尻尾を毛娼妓選手の上半身に巻き付け、動きを封じた!』
『手や髪を封じられるのは非常に有効です。尻尾を上手く使ってますね』
『そしてクノイチ選手、毛娼妓選手のチンポを探し当てる!』

「はむっ…!」
「ぅあっ♪」

『クノイチ選手、中腰で相手の腰にしがみつき、咥え込んだ! 必殺の態勢だーっ!』
『動きを封じられながらのホールドフェラはかなり強力な一手ですね』

「ちゅむっ、ぐちゅっ、ちゅぽっ…!」
「う、あ、やああああ♪」

<ビュクッ、ビュルッ…>

『毛娼妓選手、そのまま射精! 勝負あったかー!?』
『…いえ、待ってください、毛娼妓選手の髪の毛先が…!』

「はむ…んっ!?」
「はぁ…っ、お返し…ですっ…!」
「…んんんーっ♪」

<ビュルルッ!>

『こ、これは…!? 毛娼妓選手の髪が、クノイチ選手のチンポに絡みついている!』
『毛先だけでも器用に…!』
『予想外の反撃に、クノイチ選手も射精だ!』
『摂取した精はすぐに充填され体力回復につながるので、取り返した形ですね』
『な、なるほど。本来手コキ足コキでは精を摂取できないので不利ですが…』
『毛娼妓選手の髪なら直接精液を取り込めます。とても強力な武器ですね』

「んっ…このっ…!」
「きゃっ!」

『おっとクノイチ選手、チンポに絡みつかれながら諸共に押し倒した!』
『中腰の体勢のままでは不利と判断したのでしょう』

「くぅ…っ!」
「うっ…!」

『毛娼妓選手も負けじとひっくり返り、上下を逆転!』
『上に乗っている選手の方が有利な位置につけます。この機転も大事ですね』

「お返しですっ…! はむっ…」
「んっ♪ ちゅむっ、ぐちゅっ…!」

『毛娼妓選手、向きを変えクノイチ選手のチンポを咥え込む! フェラ合戦だーっ!』
『こうなるとどれだけ耐え、どれだけ絶頂させるかの勝負です。佳境ですよ』

「むちゅっ、じゅぶっ…んんん♪」
「んっ…♪ じゅぶるるるっ…!」

<ビュクッ、ビュルルルッ!>
<ドビュッ、ブビューッ!>


『69の体勢でお互い射精! このフェラ合戦、勝つのはどちらだ!?』
『回復しながら攻撃しあっています。このままでは膠着してしまいますが…』

「じゅぷ…これで、どうですか…っ!」
「う…!? ああああっ♪」

<プシャァァーッ!>

『おーっと! 毛娼妓選手、髪でクノイチ選手の膣を集中攻撃だ!』
『膣で絶頂させ続けることで攻め手を緩める作戦ですね。有効そうです』
『クノイチ選手、潮吹き! 均衡が破れました!』

「じゅぶぶぶっ、ぐちゅちゅっ、じゅるるぅっ!」
「ちゅぷ…んんんっ♪ んっ、んんーっ♪」

<ビュクルルルッ! ドビュルルルルルルルルッ!>
<プシャッ、プシャァァァァァーッ!>


『クノイチ選手、膣とチンポで同時絶頂! 攻め手がおぼつかない!』
『攻撃が緩めば、その分責められ、回復できず…一気に傾きます』


「う、ああ、あっ、ああああああーっ♪」

<ドビュルルルッ! ブビュルルルルルルルッ! ビチャァッ!>
<プシャァァァァァァァーッ!>


『クノイチ選手、ついに陥落! 精液と潮を大量に噴き出し、KOだーっ!』
『どちらも上手でしたが、毛娼妓選手の髪責めの恐ろしさが光りましたね』











『さて、いよいよ本日のメインイベント! チャンピオンマッチです!』
『無敗のチャンピオンに、挑戦者がいかに挑むかが見どころですね』

『では赤コーナー、現チャンピオンのマンティコア選手!』
「「「ワー! ワー!」」」
『大歓声です! 第一回から今まで連続優勝の名は伊達ではありません!』
『圧倒的ですからね。ファンの中にはかつて敗れた魔物もいます』

『対する青コーナー、挑戦者はデビル選手!』
「「「ワー! ワー!」」」
『こちらも大歓声だ! 急進派なのにココにいていいのかーっ!?』
『男性的快楽を知るのも、職務には大事ですからね』
『デビル選手もデビュー戦から無敗! その小さな身体で精を搾り取ってきた!』
『この強さは流石に急進派の強力な魔物ですね。どう戦うか楽しみです』


『対戦相手から精を搾り取ってきた両者、試合前の精補給薬はいらないという!』
『自信の表れですね。このふたなりデスマッチで得られる分で充分なのでしょう』

「最近調子に乗ってるみたいだが、アタシを倒せると思ってるのか?」
「吠え面かいても知らないよ…♪」

『試合前の煽りあいも済みました! さあ、試合開始です!』


「どこからでも来な!」
「…………ふふ…♪」

『デビル選手、ゆっくりと近付く! 対するマンティコア選手は動かない!』
『静かな立ち上がりですが、二人とも間合いを慎重に測っていますね』

「さて…どうやって責めようかしら…♪」
「…………」

『デビル選手、翼で空中に! 不動のままのマンティコア選手を見下ろします!』
『マンティコア選手も飛べますが、動かないのはチャンピオンの余裕でしょうか』

「…………決めたっ♪」
「来い!」

『デビル選手急降下! 狙いを定めた! マンティコア選手、不動で迎え撃つ!』
『仕掛けられる側も準備万端のようですね』

「甘いぞ!」
「…なあんて、ねっ♪」
「!?」

『デビル選手、マンティコア選手の尻尾での迎撃をかわし、背後を取った!』
『あの速さの攻撃にあの反応は、やはり動きを読んでいたのでしょうね』

「く…」
「暴れない、のっ♪」

『振り返るマンティコア選手の腕を取り、正面から抱きついたぞ!』
『自らのチンポを守りつつ膣で責める、理想的な位置取りです』

「イカせて、あげるっ♪」
「っ…ああ♪」

<ビュククッ…>

『そのままドッキング! マンティコア選手、いきなり射精だっ!』
『チャンピオンも耐久力はありますが、あっさり…流石の技です』

「私のおまんこで、全部搾ってあげる…っ♪」
「く…うぅ、あっ♪ ん…ぅぅ…♪」

<ビュルルッ…ドビュッ!>

『そのまま連続で射精! チャンピオンが責め続けられている!?』
『一度捉えたら一気に搾りつくす、デビル選手の必殺のピストンです』
『マンティコア選手、このままチャンピオンの座を明け渡してしまうのかーっ!?』

「うふふ…♪」
「…………満足したかよ?」
「…え?」

『マンティコア選手、デビル選手の肩を掴んだ! こ、これは…』
『…………ここからが、彼女の真骨頂です』


「そら…よっ!」
「ひっ…ああああああああっ♪」

<ズンッ!>
<プシャァァーッ!>


『マンティコア選手の強烈な突き上げ! デビル選手、一突きで潮吹き絶頂ーっ!』
『先程の試合のように、膣への責めは相手の責めを緩めることになり有効な手です』
『デビル選手、マンティコア選手の肉棒で下腹部が膨らんでいるぞー!』

『ふたなりデスマッチで強い選手には、いくつかの種類があります。
 ハーピー選手のように、間合いの有利を図れる選手。
 クノイチ選手のように、相手の隙に付け込む技巧派の選手。
 毛娼妓選手のように、変幻自在、多角的な責めを行える選手。
 デビル選手のように、一度のチャンスで勝利を掴む攻撃特化の選手。

 …マンティコア選手はそのどれとも違います。
 通常、ふたなりデスマッチにおいてふたなりチンポは明確な弱点です。
 射精すれば力を消耗させられる上に、とても敏感ですからね。
 しかし彼女は並外れた耐久力と、精の保有量に任せ、それを“武器”にできます。
 敢えて責めさせた上で、相手の膣を一気に責め立てることが可能なのです。
 もちろん、これまで培われた経験による技巧あってこそですね。
 相手の武器が弱点に、自分の弱点が武器に逆転する。
 これこそが、彼女が無敗のチャンピオンで在り続ける強さの根幹です』
『長台詞の解説、ありがとうございます!』

「そらそらそらっ! さっきまでの威勢はどうした!」
「ひっ、がっ、息、できなっ、ひぃぃ♪」

<ズンッ! ズン! ズチュン!>
<プシャァッ! ビチャッ、プシャァァァァァーッ!>


『デビル選手、マンティコア選手の攻勢を受け、責めに移れない!』
『攻勢に移ってから射精していませんね。先程の劣勢は余裕の表れでしょう』
『おっと、体力を消耗し、デビル選手の抱きつきが外れた!』

「ようやくか…♪」
「う、ああ…」

『逆にデビル選手を背後から抱え上げ、駅弁ファックの体勢だ!』
『見事に相手の防御を崩しましたね』
『さあ、いよいよマンティコア選手の凶器が牙を剥くぞ!』

「覚悟はいいか…?」
「…ひっ!?」

『マンティコア選手の尻尾が、デビル選手のチンポに狙いを定めた!』
『この尻尾による責めも、彼女の必殺技。搾り取る能力も一級品です』

「さっき搾られた分、今度はアタシの番…だっ♪」
「あ…あああああああああああっ♪」

<ドビュビュビュビュビューッ! ビュルルルルッ!>

『必殺の尻尾責めが炸裂ー! デビル選手、たまらず大量射精だーっ!』
『体力を消耗した段階でのこの責めは強烈です。抗うことは不可能でしょう』

「そらそらぁっ、ドンドン行くぜ♪」
「待…ひぃっ、うぎぃっ、ひゃぁぁぁぁ♪」

<ビュクルルルルルルルッ! ドビュビュルルルルッ!>
<プシャァーッ! プシャァァァァーッ!>


『前後同時責めで連続絶頂! デビル選手されるがままだーっ!』
『ここからは完全にマンティコア選手のペースですね』
『デビル選手、大量の射精でKO寸前だーっ!』

「いい頃合だな…♪ そらっ!」
「っひぃ!? あ…うあぁぁぁぁ♪」

<ドビュルルルルゥッ! ブビュルゥッ!>
<ビュルゥーッ! ビュビュビュビュゥーッ!>
<プシャァァァァーッ!>


『おっと、マンティコア選手ここで大量射精だ! こ、これは…!』
『KO寸前でわざと精を供給して、より長く責め続ける、最凶の必殺技…!』
『数多くの対戦相手の心をへし折ってきた、必殺“永久搾精機関”だぁぁーっ!』

「や、やあああああっ♪ 駄目、やめてぇぇぇぇぇぇ♪」
「アタシが満足するまで、やめねぇよ…っと♪」

<ドビュッ、ドビュルルルルッ!>
<ビュビュビュビュビュルーッ! ドビュビュビューッ!>


『限界寸前で大量射精を繰り返しても、“KOさせてもらえない”!』
『供給で相殺され少しずつしか消耗できないため、限界を強制的に長引かされます』
『デビル選手、オナホール扱い! 絶頂で痙攣を繰り返している!』


「ひ…が…っ、あ…ああああああああああ!」
「…………♪」

<ドビュビュビュビュルゥゥゥゥウッ! ブビュゥゥゥゥゥゥゥッ!>

『デビル選手、ついに気絶! 白目を剥いて泡を噴いているーっ!?』
『完全に心を折られてましたね』
『マンティコア選手、貫禄のKO勝ち! 不敗神話はまだまだ続きます!』
『終わってみれば横綱相撲でしたね。流石です』

「楽しかったぜ…♪」
「あ…ぶぶぶ…ぶ…」
「「「ワーッ! ワーッ!」」」



『それではまた、次回の開催まで、しばしのお別れです!』
『ありがとうございました…………あ、救護班お願いします』



魔界の奥地で行われる、ふたなり魔物たちの熱いバトル。
是非皆さんも、ご観覧ください。

もれなく解説の白澤さんにこっそり頂かれます。
16/11/05 18:51更新 / 第四アルカ騎士団

■作者メッセージ
勢いで書いた。反省はしていない。百合タグつけるか超迷った。

司会と解説のおかげでナレーションベースを大幅に減らせました。
細かい状況描写はほぼほぼカットしたため、従来に比べ文字数を大幅削減。
タグを含めて6411文字というあっさりめに仕上がりました!(白目)
一試合ぐらいのつもりが筆が乗って三試合一気に書いちゃったせいだね。

第四アルカ騎士団のくせにショタじゃないだと!? と思われるかもしれませんが。
ふたなりモノも大好物なので問題ありません。
舞台設定などの関係上、男性を登場させられずショタは断念。
男性がいたらバトルの目的が男性争奪戦になるため、ふたなり化いらなくなります。

もし好評なら短編集として連載化もあり得る…?

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33