魔女たちはバフォ様が大好き
気持ちのいい朝。
「くー、くー…Zzz…」
バフォ様はまだ寝ている。
お昼過ぎまで寝てることもある。
この前、お昼過ぎに起きたときは、
「なぜ誰も起こしてくれぬのじゃー! 朝食のプリンを食べ損ねたではないかー!」
って怒ってきた。プリンなら朝でなくても食べられるのに。
そもそも私は誰かって?
…ご紹介が遅れました。
私、このバフォ様に仕える魔女の一人。
身の回りのお世話を担当してまーす。
え?
身の回りのお世話担当なのに、どうして起こさないのかって?
そんなの決まってる。
「くー、くー…」
バフォ様の寝顔、超かわいい。
この寝顔を眺めてるだけで一日過ぎたって後悔しない。
私がお世話担当だからこその特権。
朝食? この寝顔から離れてまで食べるわけないじゃん。
そして何よりの特権。
「…………ちゅっ♪」
この寝顔の、この柔らかいほっぺたに、内緒でキスできる。
さっきからもう十回ぐらいしてるんだけどね。
あぁーほっぺた柔らかいよぉー♪
「ん…うぅーん…っ」
…あ、起きちゃう。
仕方ないなあ。
「…バフォ様、朝ですよ」
「うぅ…あと五分ー…」
よし。
五分と見せかけて一時間ぐらい二度寝しててもらおう。
「五分ですかー、じゃあ仕方ないですn…」
「…ハッ! ワシのプリン!」
飛び上がって、バフォ様はすっかり目覚めてしまった。
プリンへの愛が眠気を上回ったみたい。ちぇー。
「は、早う着替えさせてくれ! プリンがなくなってしまう!」
「分かりましたから、そんなに慌てないでください」
バフォ様のこの「プリンは朝食のデザート」というこだわりはなんなんだろう。
それより。
今から私はバフォ様をお着替えさせます。
ええ、もちろん役得ですとも。
ピンク色のパジャマ姿、可愛すぎる。
それを脱がしていく…平らな胸がたまらない。
モフモフの手足でモフモフしたい。
ああ、我慢我慢。
そのためにバフォ様の寝顔でさっきから三回もオナニーしたんだから。
着せるのは、いつもの鎧…というか、なんというか。
図鑑通りの姿なんだけど、下着とかを着るよりよっぽど露出度高いよね。
だがそれがいい。
「では、ワシは朝食を食べに行くぞ! ついて来るのじゃ!」
「はい、バフォ様♪」
・
・
・
おはようございます。
お料理担当の魔女です。
個人名? プライバシーなんで、そこは。
ええ、バフォ様の大好物のプリンは私がお作りしてるんです。
…本当は三食プリン付きで出したいのですよ。
でもバフォ様は「朝のプリン」に並々ならぬこだわりをお持ちのようです。
ですからこの前、バフォ様がお寝坊をしてこられたときは。
バフォ様は泣く泣く、プリンを諦めてしまわれました。
私は一向に構わないのですが、バフォ様のこだわりがそれをお許しにならないようで。
きっとお世話係の魔女がわざと起こさなかったんでしょうね。
ガッデム!
ポムポムという足音。
バフォ様。私たちがバフォ様の足音を聞き違えるはずはありません。
今日はお目覚めになられたようで、食堂にいらっしゃいました。
「はむ、はむ…んー、やっぱり朝はこれじゃなー♪」
バフォ様お気に入りの、いつものモーニング。
目玉焼き、タコさんウィンナー、レタス、フレンチトースト。
ピーマンは決してお出ししてはいけません。めちゃくちゃ怒られます。
美味しそうに召し上がるバフォ様が可愛くて可愛くて仕方ありません。
濡れてます。
「バフォ様、お口が汚れてますよ…っと♪」
「んむっ、すまんすまん」
お世話係の魔女は、特に何もついていないのに口元を拭っています。
あのハンカチは後でたっぷり使うことでしょう。
てめぇそこ替われよ。
「ではバフォ様、お待ちかねのプリンです♪」
「おぉーっ♪ ワシのプリンー♪」
バフォ様はプリンをとても美味しそうに召し上がります。
「んーっふっふっふー♪ 美味ーい♪」
「それは何よりです」
「お主の作るプリンはやはり絶品じゃー♪」
こうして、私のお作りするプリンを褒めて頂く瞬間。
私だけにその笑顔を向けてくださる。
他の魔女の嫉妬の視線なんて気にならない、至高の瞬間です。
これも私の役得というのでしょうか。
ああ、濡れるっ。
・
・
・
どうも、私はお洗濯担当の魔女。
魔女しかいないって?
そう、ここはバフォ様と5人の魔女だけの小さなサバト。
バフォ様がお母様から独立してから、まだ一年。
私たち誰も、まだお兄ちゃんを見つけてない
まあ私たちの場合、バフォ様が可愛すぎて満ち足りてしまってるかも。
素敵な人がいたとしても、バフォ様とで迷っちゃう可能性ありね。
お洗濯は、役得の宝庫。
バフォ様の寝ていたお布団やシーツを干す。ついでに嗅ぐ。
バフォ様は、まだ一月に一回ぐらいはおねしょをする。ありがとうございます。
バフォ様のパジャマに、洗濯前に顔をうずめる。
バフォ様の香りが鼻の中全体に広がる。もうイケそう。
本当は、お世話係になりたかったんだけど。
もちろん魔女たち全員そうだから、他の人は涙を呑むしかない。
でも、みんながお世話係第一候補だからこそ。
役得の宝庫であるココも、第一候補にすれば、すんなり通るってわけ。
・
・
・
やっほー、アタシはサバトの受付係の魔女。
どう見ても向いてなさそう?
バフォ様と接する時間が少なくなりがちで人気ないのよ、ココ。
んでもって、今日も今日とて。
「ぐふふふ、サバトに来ればロリっ娘とイチャイチャできると聞いて!」
ロリコン登場。
いやまあ、サバトだからロリコン来るのは構わないんだよ?
だけどさ、バフォ様のタイプじゃないんだよねー、こういう人。
魔物にも好みのタイプってのがいるんだからさ。
「おう、バフォメットはどこだ?」
「奥にいるけどさ、おじさん、バフォ様のお兄ちゃんになりたいの?」
「当然じゃねぇか! バフォ様にいっぱい『お兄ちゃん♪』って呼んでもらうんだよ!」
しかも見た目からしてガラが悪いのはちょっとねー。
と、いうわけで。私の主な仕事は。
「じゃ、私を倒せたら通してあげる。表出て」
「お、いいのかそんなこと言って? 俺が勝ったら…」
「はいはい、なんでもしてあげる」
「ん? 今」
「いいから表出て」
第一関門という名の、門前払い。
「ぐふっ…」
「私に勝てないなら、バフォ様に勝てるわけないじゃん?」
まあコイツも、思ったより腕が立つけどさ。
アタシ、魔女になる前は最前線で戦ってた上級魔法使いなのよね。
「おお、また勝ったのか」
バフォ様!
戦いの音で、バフォ様が興味を持って出てきた。
アタシの立場じゃなかなか拝めない姿。
バフォ様が出てきてくれただけで、この男にはちょっと感謝しなきゃ。
「はい。弱かったです」
「おお…バフォメット…初めて見る…っ」
「ワシはもっと強い男をお兄ちゃんにしたいのでな! 悪いがさらばじゃ!」
「ちくしょぉぉぉ…もっと強くなってやるぅぅ…」
男はトボトボ帰っていった。
強さもだけど、もうちょっと身なりを整えてから来てね。
そうすればまあ、絶対無理ってわけじゃなさそうだからさ。よく見れば。
「凄いのう、今まで全戦全勝ではないか!」
「みんな弱いんですよ、バフォ様には似つかわしくもないぐらい」
色々とウソなんだけど。
実はうちのバフォ様、まだ幼いから魔術はそんなに強くない。
バフォメットだから種族補正はあるけど、正直、アタシの方が強い。
実戦の経験もないから、もしかしたらあの男に負けちゃうかも。
そしてバフォ様、そのことには全く気付いてないし。
「やっぱりワシのお兄ちゃんになるからには、もっとこう…」
「ですねー」
しかもバフォ様、そのくせ理想がめっちゃ高い。
「伝説の勇者! とか、帝国最強の騎士! とか」
「ええ」
「もちろん、ワシをお姫様扱いしてくれるのは当然じゃな!」
「それはもう」
そんなスペックの人、こんな辺境の小さなサバトには来ないだろうなあ。
だけど、自分がそんなに強くないって気付いてしまったら。
バフォ様、すごく落ち込みそうだからね。
言えないし、バレないようにしないと。
本当にアタシを倒せるぐらいの強さで。
バフォ様に優しくしてくれそうな、理想的な男が来るまでは。
バフォ様に余計な男を近付ける気はない。
実は今日のアイツが一番有望っていうのがなんかヤダ。
うちのバフォ様、そんな気軽に触ろうとしていいのは私たちだけ。
・
・
・
私は研究室担当の魔女。
みんなからメガネって呼ばれてる。
このサバトも、一応は魔術や魔法薬の研究に携わっている。
ほとんど私に任せきりだけど。
「どうじゃ、いい薬は作れたか?」
「バフォ様」
バフォ様は、時々こうして研究室を覗きにくる。
むしろ、自分では全然研究しようとしない。
「新しい媚薬を動物実験した段階です」
「ほう、してどうなった?」
「研究用のラットに飲ませた瞬間、泡吹いて倒れました」
「それ、毒っていうんじゃないかのう…」
実際はもう少し、それなりの研究成果も出している。
ウソをつくのにも理由がある。
「いいお披露目ものがないと黒ミサを開けんのじゃ…」
「そこそこ近くにお母様のサバトがあって、人はそっちに流れますからね」
もしも、黒ミサが開かれて、人が集まれば。
集まった男に、バフォ様が取られてしまうかもしれない。
いつかはそうなるだろうけど、まだ嫌だ。
幸いにも、バフォ様のお母様のサバトが人を吸ってくれる。
この地域に、「準備段階」のサバトがあっても不自然ではない。
「やはり、人員を増やした方がいいかのう」
「お母様のサバトの魔女を引き入れますか?」
「いや、独立したからには、ママ…もとい母上に頼るわけにはいかん!」
意志の強さはご立派ですが。
独立、早すぎたと思います。
私たちが新しい魔女を作ってもいい。
みっちりバフォ様への愛を叩き込んで、百合魔女にできる。
でもそれをすると、ライバルが増える。複雑だ。
・
・
・
バフォメットが寝静まった夜。
そんな5人の百合魔女たちが、密かに会合を開いていた。
「今日追っ払ったし、しばらく来る人はいないでしょ」
「…やるなら、明日だね」
「私、仕込みは済ませておいたよ。みんなは?」
「準備はできてる」
「私も大丈夫です」
「ちゃんと、予定通りの時間にバフォ様を起こしてね?」
「うー、分かった分かった」
魔女たちが何やら企んでいることなど、バフォメットは夢にも思わなかった。
「くー、くー…Zzz…」
・
・
・
翌朝。
「バフォ様。朝ですよ」
「んー…」
「プリン、食べそこなっちゃいますよ?」
「…………はっ!」
お世話係の魔女が、バフォメットを起こす。
「早う着替えさせてくれ!」
「はいはーい」
バフォメットは、パジャマから着替えていく。
「そういえば、じゃが」
「はい?」
「寝間着の背中、どうも何かチクチクしたような…?」
「あら、どこかほつれてましたかね?」
「ふむ、そうかのう…洗濯ついでに直すように言っておいてくれ」
バフォメットは、お世話係の魔女と一緒に部屋を出ていった。
「はい、バフォ様。食後のプリンです」
「おぉーっ、待っておったぞー♪」
バフォメットはいつものように朝食をとり、プリンを平らげる。
「今日はどうなされますか?」
「とりあえずは研究室を覗くかのう」
その頃。
受付係の魔女は、サバトの門をゆっくり閉めていた。
「今日は、誰も来ないでね…っと」
その音は、奥の食堂にいるバフォメットに聞こえることはなかった。
しばらく後。
バフォメットは、1人で私室にいた。
「少々、お待ちくださいねー」
お世話係の魔女は、そういってバフォメットをロビーに残していったのだ。
「あやつ、何をしておるのかのう…」
するとバフォメットは、違和感に気付いた。
(…なんじゃ…? どうも、身体が熱い…)
さっきから妙に、火照ったような感覚を覚えるのだ。
(うーむ、熱でもあるのか?)
そう思った矢先のことだった。
座っていたベッドから、突如として光の鎖がバフォメットの手足に伸びてきた。
「ぬわぁっ!? な、なんじゃ!?」
反応する暇すらなく、バフォメットの手首足首に鎖が巻き付く。
そのまま、四肢をベッドの四隅に繋がれてしまった。
「お、おーい! 誰かー! なにが起きておるーっ!?」
ベッドに寝転んだ体勢で拘束され、慌てて声を上げる。
扉が開いた。
入ってきたのは、受付係のはずの魔女。
「お呼びですか、バフォ様」
「おお、見ての通り…って、どうしてぬしがここにおるのじゃ?」
バフォメットの部屋は入口からは遠い。
声が届いたのだとしても、彼女よりも他の魔女の方が先に来るはずだ。
「そりゃ、もちろん」
受付係の魔女の後ろから、他の魔女の顔が覗いた。
「アタシがこれをしたからです、バフォ様」
「ふえっ!?」
この光の鎖は、魔法に長けた受付係の魔女の仕業だった。
拘束されたバフォメットを、魔女たちが囲む。
「な、何をしておる! 早く助けんか!」
「ご自分では、鎖は解けませんか?」
「そ、そうしたいのじゃが、なぜか、力が…」
魔法に魔法で対抗するなら、バフォメットである彼女にも可能なはず。
しかし、抵抗しようにも何故か力が入らなかった。
「この鎖で、力を吸ってるからですよ」
「な、なにっ!? おい、早くワシを助けるのじゃ、そしてこやつを…」
その言葉は、料理係の魔女がベッドに乗り込んできたことで途切れた。
「身体、熱くありませんか?」
「え、そ、それは…」
「お食事に、媚薬、混ぜさせて頂きました」
「!?」
続いて、洗濯係の魔女もベッドに乗り込む。
「寝間着、チクチクしたっていいましたよね?」
「い…言ったが…」
「背中に、快楽のルーンが刻まれるように細工しました」
「な…っ」
研究室の魔女も、ベッドに上がり込む。
「もちろんその媚薬と細工は私が作りました」
「なっ、ぬしら、みんなして…ワシを…!?」
最後に、お世話係の魔女もベッドに上がってきた。
「発案は私でーす♪」
「な、何のために、こんなことを…」
「決まってるじゃないですか」
料理係の魔女が、バフォメットの耳を甘噛みした。
「ひゃうん!?」
「私たち、バフォ様が大好きです」
反対側の耳は、洗濯係の魔女が咥える。
「ひっ!?」
「バフォ様を、私たちのものだけにしたい」
お世話係の魔女が、鎧をずらしてピンク色の乳首をつまむ。
「やぁぁっ!?」
「…そう思って、我慢できなくなりました」
研究室の魔女は、バフォメットの秘所に手を伸ばす。
「あっ、そこはっ…!」
「私たちは、バフォ様を、犯したい」
受付係の魔女は、バフォメットの唇を奪う。
「んむっ!?」
「んっ…♪ もう止まらないですよ、アタシたち」
魔女たちの目を見たバフォメットは、その奥に潜む感情に戦慄した。
「や…やめるの…じゃぁ…」
声が震えている。
この状況に、恐怖を隠しきれていない。
「バフォ様…とっても…可愛いですよ…♪」
魔女たちは、バフォメットの足元に集まる。
研究室の魔女が、バフォメットのわずかな面積の鎧をどけた。
「綺麗ですよ…」
「バフォ様の…おまんこっ♪」
「ピンク色で…♪」
全員で、無防備なバフォメットの秘所を視姦している。
「や…やぁぁ…」
バフォメットは耳まで真っ赤に染まっていた。
秘所は、媚薬とルーンのせいで既に愛液が光っている。
「もう…トロトロじゃないですか…♪」
「これなら…全員で、やっても…♪」
そういうと魔女たちは、我先にとその秘所へ指を突っ込んだ。
「ひぁぁぁぁぁっ!?」
五本以上の指が、バフォメットの濡れた秘所をグチュグチュと蹂躙する。
「すごい…ホントに全員分入っちゃってる…♪」
「バフォ様のナカ、あったかい…♪」
「ここですか? ここが弱いんですか?」
「やっ、あぁっ、ひっ♪ んぁぁっ♪ だめ…んぅぅ♪」
バフォメットは、増幅される快楽のせいで、もはやまともに言葉が出ない。
「脈打ってる。もう、そろそろ」
「いいですよバフォ様…♪ イクとこ、見ててあげますよ…♪」
「や、やぁ、あ、あ、あ、あぁっ♪ あぁぁぁぁぁぁぁっ♪」
絶叫と共に、バフォメットの膣から大量の愛液が弾け飛ぶ。
もちろん、魔女たちは喜んでその飛沫を受ける。
「ああ…バフォ様の…♪」
「ラブジュースおいしい…♪」
「気持ちよかったですか? うふふ…♪」
「はぁ…っ、はぁぁ…っ…」
魔女たちが恍惚とする中で、研究室の魔女は飛沫で前が見えなくなったメガネを外す。
「バフォ様。愛してます」
そしてそのまま、バフォメットの膣に吸い付いた。
「じゅるっ、ちゅるっ、ちゅぅっ…♪」
「ひゃぅっ!? やめっ…まだ、イッたばっかり…っ!」
「ああっ、ずるい!」
「抜け駆けしないでよー!」
「じゅる…媚薬作ったの、私。服にかけるルーンの魔法作ったのも、私」
抗議する他の魔女を一言で黙らせ、研究室の魔女は舌の愛撫を続ける。
その快楽にバフォメットは身をよじらせるが、四肢を封じられて思うように動けない。
「やぁぁっ♪」
「仕方ないなあ…じゃあバフォ様♪ ココは私が♪」
「いやいや私が!」
「みんなでちょっとずつすればいいじゃない♪」
「それじゃ、指、使わせて頂きますねー♪」
お世話係の魔女は、胸を愛撫。
洗濯係の魔女と料理係の魔女は、バフォメットの指を自らの秘所にあてがう。
そして受付係の魔女は、バフォメットの顔に跨る。
「見えますか? バフォ様」
「んぅっ…♪ …んぁ?」
「バフォ様の事を考えてるだけで、こんなになっちゃってるんですよ…♪」
そう言いながら、トロトロの秘所をバフォメットの口にあてがった。
「んぶっ!? ん…んちゅ…♪」
「っ♪ バフォ様…舌、上手すぎます…よっ♪」
条件反射的な愛撫だが、バフォメットの性技は並大抵のものではない。
もちろん、ひとりでに動く指も、二人の魔女を喘がせるには充分。
「んひぃ♪ バフォ様の指が、入ってるぅ♪」
「すごいですよぉ、バフォ様ぁっ♪」
お世話係の魔女は、バフォメットのぷっくりとした乳首に吸い付く。
「バフォ様…♪ ちゅぱっ♪ どうですかぁ…? ちゅっ、ちゅーっ…♪」
「んぅっ、んむうっ♪」
もちろん、研究室の魔女もクリから膣内まで、吸って、舐めて、責め続ける。
「じゅっ、ちゅぽっ、ちゅちゅっ、ちろちろっ♪」
「んぅぅぅっ、ひぃっ♪」
部下だった5人に、いきなり襲われて。
全身を弄くり回されて、バフォメットは幾度も幾度も絶頂させられる。
もちろん、そこは上級種族たるバフォメット。
舌と指遣いは、本来の相手たる男性だけでなく、魔物にも滅法効く。
自身がイカされながらでも、3人同時に絶頂させるだけの技能は生得的に持っていた。
「あっ、またイッ…バフォ様ぁぁぁ♪」
「バフォ様のゆびぃっ、気持ち良すぎてぇぇぇっ♪」
「もっとずっと、イカせてくださいぃぃぃ♪」
・
・
・
日が落ちるまで、魔女たちはバフォメットを責め続けた。
途中でポジションを交代しながらも、イッて、イカされて。
最終的には魔女たちもフラフラになっていた。
バフォメットはというと、イカされすぎて痙攣している。
ベッドのシーツは、まるで水に漬けたかのようにびしょびしょに濡れていた。
「はぁ…はぁ…♪」
「気持ち…よかった…ですよ…♪」
「これから…どうする?」
「明日も…こうやって、バフォ様を…?」
「やりすぎちゃったし、首にされないといいけど…」
「首なんて嫌です!」
「…お母様に報告されてしまったら、大変ね」
積もり積もった思いで、計画的とはいえ後先考えずにやってしまった行動。
これからの事を考えると、急に不安になってきた。
「ずっと力づくで押さえ込むのは…できなくもないけどさ」
「でもそれやっちゃうと、バフォ様をいじめてるみたいになっちゃうし…」
「バフォ様のご両親に気付かれたら、物理的に首が飛んじゃいますっ!」
「ど、どうしよう…?」
「謝って、済むかな」
「おーぬーしーらー…」
その声に、魔女たちが振り返る。
すると、バフォメットはもうベッドから起き上がり、立っていた。
「バ、バフォ様…!?」
「うそ…もう立てるんですか…!?」
彼女たちは、それどころかバフォメット自身も気付いてはいなかった。
このバフォメット、異常なまでに身体が丈夫。
「想像以上の…回復速度…」
「ね、ねぇ、魔法は? 鎖でつないだんでしょ、アンタが?」
「…私もイキすぎて…魔法解けてたみたい…」
実力だけなら、受付係の魔女の方が上。
しかし、体力をここまで消耗し、片やすぐに回復したとあれば。
力づくで押さえ込むのは不可能だ。
「よくも…よくもやってくれおったなーっ!」
バフォメットはそのまま、魔法で魔女たちを…
攻撃するかと思いきや、その手を下ろした。
「…………去年、ワシが独立すると言うたとき…」
「…え?」
見ると、バフォメットは俯いていた。
「ママにもパパにも反対されたのじゃ…『お前にはまだ早い』って…」
「ええ…存じております」
「じゃが、ぬしらが…ぬしら5人だけが、ついてきてくれた」
「バ、バフォ様…」
「ワシは、とっても嬉しかったんじゃよ? ぬしらがついてきてくれて…」
魔女たちも、バフォメットの顔を見ることが出来ず俯く。
「…気付いておるとも。ワシが、バフォメットの中でも弱いということを」
「う…」
「それでも、ぬしらがおるから…ワシは、これでも、頑張れるって…」
「…………」
その声が、涙交じりになっているのが分かった。
「じゃが…それもこれも、こうすることが目的だったと…?」
「そ、それは…」
「ワシはただ、おもちゃにされるために、祭り上げられただけだったと…!?」
バフォメットが叫ぶと、お世話係の魔女が口を開いた。
「…………それは違います」
「ん…?」
「確かに私たちは、バフォ様を性の対象として見てます」
「うぐぅ、その事実がキツい」
「それ以上に、ただ、愛してるんです」
「…へ?」
他の魔女たちも、順番に口を開く。
「バフォ様が頑張るなら、私も応援しようって思ったんです」
「その、今回は、あの…行き過ぎて…しまった、だけで…」
「バフォ様が理想を叶えられるぐらいになるまで、アタシ達が支えようって…」
「最初から、こうするために、ついてきたんじゃ…ない」
「ぬ…ぬしら…」
5人の魔女は、バフォメットに頭を下げた。
「ごめんなさい、バフォ様」
「…………」
バフォメットは、そのモフモフの手で魔女たちの頭をポンポンと叩いていく。
「思えばワシも、最近は弛んでしまっていたかもしれんのう」
「え…」
「研究も、ぬしに任せっきりで」
「…構わないです」
「戦闘訓練も、全然しておらんかったわい」
「アタシは、いつでも付き合えますよ」
「その…粗相の癖、まだ治らんで…悪いなあ」
「い、いえ、いいんです」
「ピーマンも、食べられるようにならんとな」
「わ…私も、頑張って、召し上がれるようになる料理をお作りします!」
「主たるワシがこれじゃあ、部下のぬしらが暴走してしまうのも無理はないのう」
「そ、そんなこと…」
「そ、それに、じゃな…」
バフォメットは、バツが悪そうにつぶやく。
「その…あれは、あれで、き…気持ち…よかった、から、のう?」
「え…?」
「理想のお兄ちゃんを見つけるのも…まだ、もちろん、諦めてないぞ? じゃが…」
バフォメットは、赤くなりながら魔女たちの顔を見回した。
「ぬ…ぬしらの想いも、それはそれとして、受け入れる…ぞ?」
「…バフォ様ーっ!」
魔女たちは、思わずバフォメットに抱き着く。
「ぬわぁっ、5人がかりでいきなり抱きつくでない!」
「こ、今回のことで嫌われたらどうしようって…っ!」
「あ、ただ、今回みたいに無理やりするのは…勘弁してくれ、な?」
「は、はいっ」
「その…一日ごと、ワシの寝室に順番に来る、というので…構わんか?」
「は…はい! もちろんです!」
「幼女の素晴らしさを伝えるなら、ワシ自身も体験せんとな♪」
・
・
・
数年後。
彼女のサバトは、数こそ少ないが熱狂的な人気を博していた。
彼女のサバトの特色は、「ロリ百合の推奨」。
もちろん夫を持つこともできるが、魔物同士の絡みにも非常にオープン。
惹かれて集まってくる男性陣も、百合を見るのが好きな人間ばかりなので問題ない。
「ロリと交われる、ロリ百合も見られる、両刀ロリの聖地」
そんな、珍しいサバトとして、大いに盛り上がるのであった。
「くー、くー…Zzz…」
バフォ様はまだ寝ている。
お昼過ぎまで寝てることもある。
この前、お昼過ぎに起きたときは、
「なぜ誰も起こしてくれぬのじゃー! 朝食のプリンを食べ損ねたではないかー!」
って怒ってきた。プリンなら朝でなくても食べられるのに。
そもそも私は誰かって?
…ご紹介が遅れました。
私、このバフォ様に仕える魔女の一人。
身の回りのお世話を担当してまーす。
え?
身の回りのお世話担当なのに、どうして起こさないのかって?
そんなの決まってる。
「くー、くー…」
バフォ様の寝顔、超かわいい。
この寝顔を眺めてるだけで一日過ぎたって後悔しない。
私がお世話担当だからこその特権。
朝食? この寝顔から離れてまで食べるわけないじゃん。
そして何よりの特権。
「…………ちゅっ♪」
この寝顔の、この柔らかいほっぺたに、内緒でキスできる。
さっきからもう十回ぐらいしてるんだけどね。
あぁーほっぺた柔らかいよぉー♪
「ん…うぅーん…っ」
…あ、起きちゃう。
仕方ないなあ。
「…バフォ様、朝ですよ」
「うぅ…あと五分ー…」
よし。
五分と見せかけて一時間ぐらい二度寝しててもらおう。
「五分ですかー、じゃあ仕方ないですn…」
「…ハッ! ワシのプリン!」
飛び上がって、バフォ様はすっかり目覚めてしまった。
プリンへの愛が眠気を上回ったみたい。ちぇー。
「は、早う着替えさせてくれ! プリンがなくなってしまう!」
「分かりましたから、そんなに慌てないでください」
バフォ様のこの「プリンは朝食のデザート」というこだわりはなんなんだろう。
それより。
今から私はバフォ様をお着替えさせます。
ええ、もちろん役得ですとも。
ピンク色のパジャマ姿、可愛すぎる。
それを脱がしていく…平らな胸がたまらない。
モフモフの手足でモフモフしたい。
ああ、我慢我慢。
そのためにバフォ様の寝顔でさっきから三回もオナニーしたんだから。
着せるのは、いつもの鎧…というか、なんというか。
図鑑通りの姿なんだけど、下着とかを着るよりよっぽど露出度高いよね。
だがそれがいい。
「では、ワシは朝食を食べに行くぞ! ついて来るのじゃ!」
「はい、バフォ様♪」
・
・
・
おはようございます。
お料理担当の魔女です。
個人名? プライバシーなんで、そこは。
ええ、バフォ様の大好物のプリンは私がお作りしてるんです。
…本当は三食プリン付きで出したいのですよ。
でもバフォ様は「朝のプリン」に並々ならぬこだわりをお持ちのようです。
ですからこの前、バフォ様がお寝坊をしてこられたときは。
バフォ様は泣く泣く、プリンを諦めてしまわれました。
私は一向に構わないのですが、バフォ様のこだわりがそれをお許しにならないようで。
きっとお世話係の魔女がわざと起こさなかったんでしょうね。
ガッデム!
ポムポムという足音。
バフォ様。私たちがバフォ様の足音を聞き違えるはずはありません。
今日はお目覚めになられたようで、食堂にいらっしゃいました。
「はむ、はむ…んー、やっぱり朝はこれじゃなー♪」
バフォ様お気に入りの、いつものモーニング。
目玉焼き、タコさんウィンナー、レタス、フレンチトースト。
ピーマンは決してお出ししてはいけません。めちゃくちゃ怒られます。
美味しそうに召し上がるバフォ様が可愛くて可愛くて仕方ありません。
濡れてます。
「バフォ様、お口が汚れてますよ…っと♪」
「んむっ、すまんすまん」
お世話係の魔女は、特に何もついていないのに口元を拭っています。
あのハンカチは後でたっぷり使うことでしょう。
てめぇそこ替われよ。
「ではバフォ様、お待ちかねのプリンです♪」
「おぉーっ♪ ワシのプリンー♪」
バフォ様はプリンをとても美味しそうに召し上がります。
「んーっふっふっふー♪ 美味ーい♪」
「それは何よりです」
「お主の作るプリンはやはり絶品じゃー♪」
こうして、私のお作りするプリンを褒めて頂く瞬間。
私だけにその笑顔を向けてくださる。
他の魔女の嫉妬の視線なんて気にならない、至高の瞬間です。
これも私の役得というのでしょうか。
ああ、濡れるっ。
・
・
・
どうも、私はお洗濯担当の魔女。
魔女しかいないって?
そう、ここはバフォ様と5人の魔女だけの小さなサバト。
バフォ様がお母様から独立してから、まだ一年。
私たち誰も、まだお兄ちゃんを見つけてない
まあ私たちの場合、バフォ様が可愛すぎて満ち足りてしまってるかも。
素敵な人がいたとしても、バフォ様とで迷っちゃう可能性ありね。
お洗濯は、役得の宝庫。
バフォ様の寝ていたお布団やシーツを干す。ついでに嗅ぐ。
バフォ様は、まだ一月に一回ぐらいはおねしょをする。ありがとうございます。
バフォ様のパジャマに、洗濯前に顔をうずめる。
バフォ様の香りが鼻の中全体に広がる。もうイケそう。
本当は、お世話係になりたかったんだけど。
もちろん魔女たち全員そうだから、他の人は涙を呑むしかない。
でも、みんながお世話係第一候補だからこそ。
役得の宝庫であるココも、第一候補にすれば、すんなり通るってわけ。
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やっほー、アタシはサバトの受付係の魔女。
どう見ても向いてなさそう?
バフォ様と接する時間が少なくなりがちで人気ないのよ、ココ。
んでもって、今日も今日とて。
「ぐふふふ、サバトに来ればロリっ娘とイチャイチャできると聞いて!」
ロリコン登場。
いやまあ、サバトだからロリコン来るのは構わないんだよ?
だけどさ、バフォ様のタイプじゃないんだよねー、こういう人。
魔物にも好みのタイプってのがいるんだからさ。
「おう、バフォメットはどこだ?」
「奥にいるけどさ、おじさん、バフォ様のお兄ちゃんになりたいの?」
「当然じゃねぇか! バフォ様にいっぱい『お兄ちゃん♪』って呼んでもらうんだよ!」
しかも見た目からしてガラが悪いのはちょっとねー。
と、いうわけで。私の主な仕事は。
「じゃ、私を倒せたら通してあげる。表出て」
「お、いいのかそんなこと言って? 俺が勝ったら…」
「はいはい、なんでもしてあげる」
「ん? 今」
「いいから表出て」
第一関門という名の、門前払い。
「ぐふっ…」
「私に勝てないなら、バフォ様に勝てるわけないじゃん?」
まあコイツも、思ったより腕が立つけどさ。
アタシ、魔女になる前は最前線で戦ってた上級魔法使いなのよね。
「おお、また勝ったのか」
バフォ様!
戦いの音で、バフォ様が興味を持って出てきた。
アタシの立場じゃなかなか拝めない姿。
バフォ様が出てきてくれただけで、この男にはちょっと感謝しなきゃ。
「はい。弱かったです」
「おお…バフォメット…初めて見る…っ」
「ワシはもっと強い男をお兄ちゃんにしたいのでな! 悪いがさらばじゃ!」
「ちくしょぉぉぉ…もっと強くなってやるぅぅ…」
男はトボトボ帰っていった。
強さもだけど、もうちょっと身なりを整えてから来てね。
そうすればまあ、絶対無理ってわけじゃなさそうだからさ。よく見れば。
「凄いのう、今まで全戦全勝ではないか!」
「みんな弱いんですよ、バフォ様には似つかわしくもないぐらい」
色々とウソなんだけど。
実はうちのバフォ様、まだ幼いから魔術はそんなに強くない。
バフォメットだから種族補正はあるけど、正直、アタシの方が強い。
実戦の経験もないから、もしかしたらあの男に負けちゃうかも。
そしてバフォ様、そのことには全く気付いてないし。
「やっぱりワシのお兄ちゃんになるからには、もっとこう…」
「ですねー」
しかもバフォ様、そのくせ理想がめっちゃ高い。
「伝説の勇者! とか、帝国最強の騎士! とか」
「ええ」
「もちろん、ワシをお姫様扱いしてくれるのは当然じゃな!」
「それはもう」
そんなスペックの人、こんな辺境の小さなサバトには来ないだろうなあ。
だけど、自分がそんなに強くないって気付いてしまったら。
バフォ様、すごく落ち込みそうだからね。
言えないし、バレないようにしないと。
本当にアタシを倒せるぐらいの強さで。
バフォ様に優しくしてくれそうな、理想的な男が来るまでは。
バフォ様に余計な男を近付ける気はない。
実は今日のアイツが一番有望っていうのがなんかヤダ。
うちのバフォ様、そんな気軽に触ろうとしていいのは私たちだけ。
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私は研究室担当の魔女。
みんなからメガネって呼ばれてる。
このサバトも、一応は魔術や魔法薬の研究に携わっている。
ほとんど私に任せきりだけど。
「どうじゃ、いい薬は作れたか?」
「バフォ様」
バフォ様は、時々こうして研究室を覗きにくる。
むしろ、自分では全然研究しようとしない。
「新しい媚薬を動物実験した段階です」
「ほう、してどうなった?」
「研究用のラットに飲ませた瞬間、泡吹いて倒れました」
「それ、毒っていうんじゃないかのう…」
実際はもう少し、それなりの研究成果も出している。
ウソをつくのにも理由がある。
「いいお披露目ものがないと黒ミサを開けんのじゃ…」
「そこそこ近くにお母様のサバトがあって、人はそっちに流れますからね」
もしも、黒ミサが開かれて、人が集まれば。
集まった男に、バフォ様が取られてしまうかもしれない。
いつかはそうなるだろうけど、まだ嫌だ。
幸いにも、バフォ様のお母様のサバトが人を吸ってくれる。
この地域に、「準備段階」のサバトがあっても不自然ではない。
「やはり、人員を増やした方がいいかのう」
「お母様のサバトの魔女を引き入れますか?」
「いや、独立したからには、ママ…もとい母上に頼るわけにはいかん!」
意志の強さはご立派ですが。
独立、早すぎたと思います。
私たちが新しい魔女を作ってもいい。
みっちりバフォ様への愛を叩き込んで、百合魔女にできる。
でもそれをすると、ライバルが増える。複雑だ。
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バフォメットが寝静まった夜。
そんな5人の百合魔女たちが、密かに会合を開いていた。
「今日追っ払ったし、しばらく来る人はいないでしょ」
「…やるなら、明日だね」
「私、仕込みは済ませておいたよ。みんなは?」
「準備はできてる」
「私も大丈夫です」
「ちゃんと、予定通りの時間にバフォ様を起こしてね?」
「うー、分かった分かった」
魔女たちが何やら企んでいることなど、バフォメットは夢にも思わなかった。
「くー、くー…Zzz…」
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翌朝。
「バフォ様。朝ですよ」
「んー…」
「プリン、食べそこなっちゃいますよ?」
「…………はっ!」
お世話係の魔女が、バフォメットを起こす。
「早う着替えさせてくれ!」
「はいはーい」
バフォメットは、パジャマから着替えていく。
「そういえば、じゃが」
「はい?」
「寝間着の背中、どうも何かチクチクしたような…?」
「あら、どこかほつれてましたかね?」
「ふむ、そうかのう…洗濯ついでに直すように言っておいてくれ」
バフォメットは、お世話係の魔女と一緒に部屋を出ていった。
「はい、バフォ様。食後のプリンです」
「おぉーっ、待っておったぞー♪」
バフォメットはいつものように朝食をとり、プリンを平らげる。
「今日はどうなされますか?」
「とりあえずは研究室を覗くかのう」
その頃。
受付係の魔女は、サバトの門をゆっくり閉めていた。
「今日は、誰も来ないでね…っと」
その音は、奥の食堂にいるバフォメットに聞こえることはなかった。
しばらく後。
バフォメットは、1人で私室にいた。
「少々、お待ちくださいねー」
お世話係の魔女は、そういってバフォメットをロビーに残していったのだ。
「あやつ、何をしておるのかのう…」
するとバフォメットは、違和感に気付いた。
(…なんじゃ…? どうも、身体が熱い…)
さっきから妙に、火照ったような感覚を覚えるのだ。
(うーむ、熱でもあるのか?)
そう思った矢先のことだった。
座っていたベッドから、突如として光の鎖がバフォメットの手足に伸びてきた。
「ぬわぁっ!? な、なんじゃ!?」
反応する暇すらなく、バフォメットの手首足首に鎖が巻き付く。
そのまま、四肢をベッドの四隅に繋がれてしまった。
「お、おーい! 誰かー! なにが起きておるーっ!?」
ベッドに寝転んだ体勢で拘束され、慌てて声を上げる。
扉が開いた。
入ってきたのは、受付係のはずの魔女。
「お呼びですか、バフォ様」
「おお、見ての通り…って、どうしてぬしがここにおるのじゃ?」
バフォメットの部屋は入口からは遠い。
声が届いたのだとしても、彼女よりも他の魔女の方が先に来るはずだ。
「そりゃ、もちろん」
受付係の魔女の後ろから、他の魔女の顔が覗いた。
「アタシがこれをしたからです、バフォ様」
「ふえっ!?」
この光の鎖は、魔法に長けた受付係の魔女の仕業だった。
拘束されたバフォメットを、魔女たちが囲む。
「な、何をしておる! 早く助けんか!」
「ご自分では、鎖は解けませんか?」
「そ、そうしたいのじゃが、なぜか、力が…」
魔法に魔法で対抗するなら、バフォメットである彼女にも可能なはず。
しかし、抵抗しようにも何故か力が入らなかった。
「この鎖で、力を吸ってるからですよ」
「な、なにっ!? おい、早くワシを助けるのじゃ、そしてこやつを…」
その言葉は、料理係の魔女がベッドに乗り込んできたことで途切れた。
「身体、熱くありませんか?」
「え、そ、それは…」
「お食事に、媚薬、混ぜさせて頂きました」
「!?」
続いて、洗濯係の魔女もベッドに乗り込む。
「寝間着、チクチクしたっていいましたよね?」
「い…言ったが…」
「背中に、快楽のルーンが刻まれるように細工しました」
「な…っ」
研究室の魔女も、ベッドに上がり込む。
「もちろんその媚薬と細工は私が作りました」
「なっ、ぬしら、みんなして…ワシを…!?」
最後に、お世話係の魔女もベッドに上がってきた。
「発案は私でーす♪」
「な、何のために、こんなことを…」
「決まってるじゃないですか」
料理係の魔女が、バフォメットの耳を甘噛みした。
「ひゃうん!?」
「私たち、バフォ様が大好きです」
反対側の耳は、洗濯係の魔女が咥える。
「ひっ!?」
「バフォ様を、私たちのものだけにしたい」
お世話係の魔女が、鎧をずらしてピンク色の乳首をつまむ。
「やぁぁっ!?」
「…そう思って、我慢できなくなりました」
研究室の魔女は、バフォメットの秘所に手を伸ばす。
「あっ、そこはっ…!」
「私たちは、バフォ様を、犯したい」
受付係の魔女は、バフォメットの唇を奪う。
「んむっ!?」
「んっ…♪ もう止まらないですよ、アタシたち」
魔女たちの目を見たバフォメットは、その奥に潜む感情に戦慄した。
「や…やめるの…じゃぁ…」
声が震えている。
この状況に、恐怖を隠しきれていない。
「バフォ様…とっても…可愛いですよ…♪」
魔女たちは、バフォメットの足元に集まる。
研究室の魔女が、バフォメットのわずかな面積の鎧をどけた。
「綺麗ですよ…」
「バフォ様の…おまんこっ♪」
「ピンク色で…♪」
全員で、無防備なバフォメットの秘所を視姦している。
「や…やぁぁ…」
バフォメットは耳まで真っ赤に染まっていた。
秘所は、媚薬とルーンのせいで既に愛液が光っている。
「もう…トロトロじゃないですか…♪」
「これなら…全員で、やっても…♪」
そういうと魔女たちは、我先にとその秘所へ指を突っ込んだ。
「ひぁぁぁぁぁっ!?」
五本以上の指が、バフォメットの濡れた秘所をグチュグチュと蹂躙する。
「すごい…ホントに全員分入っちゃってる…♪」
「バフォ様のナカ、あったかい…♪」
「ここですか? ここが弱いんですか?」
「やっ、あぁっ、ひっ♪ んぁぁっ♪ だめ…んぅぅ♪」
バフォメットは、増幅される快楽のせいで、もはやまともに言葉が出ない。
「脈打ってる。もう、そろそろ」
「いいですよバフォ様…♪ イクとこ、見ててあげますよ…♪」
「や、やぁ、あ、あ、あ、あぁっ♪ あぁぁぁぁぁぁぁっ♪」
絶叫と共に、バフォメットの膣から大量の愛液が弾け飛ぶ。
もちろん、魔女たちは喜んでその飛沫を受ける。
「ああ…バフォ様の…♪」
「ラブジュースおいしい…♪」
「気持ちよかったですか? うふふ…♪」
「はぁ…っ、はぁぁ…っ…」
魔女たちが恍惚とする中で、研究室の魔女は飛沫で前が見えなくなったメガネを外す。
「バフォ様。愛してます」
そしてそのまま、バフォメットの膣に吸い付いた。
「じゅるっ、ちゅるっ、ちゅぅっ…♪」
「ひゃぅっ!? やめっ…まだ、イッたばっかり…っ!」
「ああっ、ずるい!」
「抜け駆けしないでよー!」
「じゅる…媚薬作ったの、私。服にかけるルーンの魔法作ったのも、私」
抗議する他の魔女を一言で黙らせ、研究室の魔女は舌の愛撫を続ける。
その快楽にバフォメットは身をよじらせるが、四肢を封じられて思うように動けない。
「やぁぁっ♪」
「仕方ないなあ…じゃあバフォ様♪ ココは私が♪」
「いやいや私が!」
「みんなでちょっとずつすればいいじゃない♪」
「それじゃ、指、使わせて頂きますねー♪」
お世話係の魔女は、胸を愛撫。
洗濯係の魔女と料理係の魔女は、バフォメットの指を自らの秘所にあてがう。
そして受付係の魔女は、バフォメットの顔に跨る。
「見えますか? バフォ様」
「んぅっ…♪ …んぁ?」
「バフォ様の事を考えてるだけで、こんなになっちゃってるんですよ…♪」
そう言いながら、トロトロの秘所をバフォメットの口にあてがった。
「んぶっ!? ん…んちゅ…♪」
「っ♪ バフォ様…舌、上手すぎます…よっ♪」
条件反射的な愛撫だが、バフォメットの性技は並大抵のものではない。
もちろん、ひとりでに動く指も、二人の魔女を喘がせるには充分。
「んひぃ♪ バフォ様の指が、入ってるぅ♪」
「すごいですよぉ、バフォ様ぁっ♪」
お世話係の魔女は、バフォメットのぷっくりとした乳首に吸い付く。
「バフォ様…♪ ちゅぱっ♪ どうですかぁ…? ちゅっ、ちゅーっ…♪」
「んぅっ、んむうっ♪」
もちろん、研究室の魔女もクリから膣内まで、吸って、舐めて、責め続ける。
「じゅっ、ちゅぽっ、ちゅちゅっ、ちろちろっ♪」
「んぅぅぅっ、ひぃっ♪」
部下だった5人に、いきなり襲われて。
全身を弄くり回されて、バフォメットは幾度も幾度も絶頂させられる。
もちろん、そこは上級種族たるバフォメット。
舌と指遣いは、本来の相手たる男性だけでなく、魔物にも滅法効く。
自身がイカされながらでも、3人同時に絶頂させるだけの技能は生得的に持っていた。
「あっ、またイッ…バフォ様ぁぁぁ♪」
「バフォ様のゆびぃっ、気持ち良すぎてぇぇぇっ♪」
「もっとずっと、イカせてくださいぃぃぃ♪」
・
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日が落ちるまで、魔女たちはバフォメットを責め続けた。
途中でポジションを交代しながらも、イッて、イカされて。
最終的には魔女たちもフラフラになっていた。
バフォメットはというと、イカされすぎて痙攣している。
ベッドのシーツは、まるで水に漬けたかのようにびしょびしょに濡れていた。
「はぁ…はぁ…♪」
「気持ち…よかった…ですよ…♪」
「これから…どうする?」
「明日も…こうやって、バフォ様を…?」
「やりすぎちゃったし、首にされないといいけど…」
「首なんて嫌です!」
「…お母様に報告されてしまったら、大変ね」
積もり積もった思いで、計画的とはいえ後先考えずにやってしまった行動。
これからの事を考えると、急に不安になってきた。
「ずっと力づくで押さえ込むのは…できなくもないけどさ」
「でもそれやっちゃうと、バフォ様をいじめてるみたいになっちゃうし…」
「バフォ様のご両親に気付かれたら、物理的に首が飛んじゃいますっ!」
「ど、どうしよう…?」
「謝って、済むかな」
「おーぬーしーらー…」
その声に、魔女たちが振り返る。
すると、バフォメットはもうベッドから起き上がり、立っていた。
「バ、バフォ様…!?」
「うそ…もう立てるんですか…!?」
彼女たちは、それどころかバフォメット自身も気付いてはいなかった。
このバフォメット、異常なまでに身体が丈夫。
「想像以上の…回復速度…」
「ね、ねぇ、魔法は? 鎖でつないだんでしょ、アンタが?」
「…私もイキすぎて…魔法解けてたみたい…」
実力だけなら、受付係の魔女の方が上。
しかし、体力をここまで消耗し、片やすぐに回復したとあれば。
力づくで押さえ込むのは不可能だ。
「よくも…よくもやってくれおったなーっ!」
バフォメットはそのまま、魔法で魔女たちを…
攻撃するかと思いきや、その手を下ろした。
「…………去年、ワシが独立すると言うたとき…」
「…え?」
見ると、バフォメットは俯いていた。
「ママにもパパにも反対されたのじゃ…『お前にはまだ早い』って…」
「ええ…存じております」
「じゃが、ぬしらが…ぬしら5人だけが、ついてきてくれた」
「バ、バフォ様…」
「ワシは、とっても嬉しかったんじゃよ? ぬしらがついてきてくれて…」
魔女たちも、バフォメットの顔を見ることが出来ず俯く。
「…気付いておるとも。ワシが、バフォメットの中でも弱いということを」
「う…」
「それでも、ぬしらがおるから…ワシは、これでも、頑張れるって…」
「…………」
その声が、涙交じりになっているのが分かった。
「じゃが…それもこれも、こうすることが目的だったと…?」
「そ、それは…」
「ワシはただ、おもちゃにされるために、祭り上げられただけだったと…!?」
バフォメットが叫ぶと、お世話係の魔女が口を開いた。
「…………それは違います」
「ん…?」
「確かに私たちは、バフォ様を性の対象として見てます」
「うぐぅ、その事実がキツい」
「それ以上に、ただ、愛してるんです」
「…へ?」
他の魔女たちも、順番に口を開く。
「バフォ様が頑張るなら、私も応援しようって思ったんです」
「その、今回は、あの…行き過ぎて…しまった、だけで…」
「バフォ様が理想を叶えられるぐらいになるまで、アタシ達が支えようって…」
「最初から、こうするために、ついてきたんじゃ…ない」
「ぬ…ぬしら…」
5人の魔女は、バフォメットに頭を下げた。
「ごめんなさい、バフォ様」
「…………」
バフォメットは、そのモフモフの手で魔女たちの頭をポンポンと叩いていく。
「思えばワシも、最近は弛んでしまっていたかもしれんのう」
「え…」
「研究も、ぬしに任せっきりで」
「…構わないです」
「戦闘訓練も、全然しておらんかったわい」
「アタシは、いつでも付き合えますよ」
「その…粗相の癖、まだ治らんで…悪いなあ」
「い、いえ、いいんです」
「ピーマンも、食べられるようにならんとな」
「わ…私も、頑張って、召し上がれるようになる料理をお作りします!」
「主たるワシがこれじゃあ、部下のぬしらが暴走してしまうのも無理はないのう」
「そ、そんなこと…」
「そ、それに、じゃな…」
バフォメットは、バツが悪そうにつぶやく。
「その…あれは、あれで、き…気持ち…よかった、から、のう?」
「え…?」
「理想のお兄ちゃんを見つけるのも…まだ、もちろん、諦めてないぞ? じゃが…」
バフォメットは、赤くなりながら魔女たちの顔を見回した。
「ぬ…ぬしらの想いも、それはそれとして、受け入れる…ぞ?」
「…バフォ様ーっ!」
魔女たちは、思わずバフォメットに抱き着く。
「ぬわぁっ、5人がかりでいきなり抱きつくでない!」
「こ、今回のことで嫌われたらどうしようって…っ!」
「あ、ただ、今回みたいに無理やりするのは…勘弁してくれ、な?」
「は、はいっ」
「その…一日ごと、ワシの寝室に順番に来る、というので…構わんか?」
「は…はい! もちろんです!」
「幼女の素晴らしさを伝えるなら、ワシ自身も体験せんとな♪」
・
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・
数年後。
彼女のサバトは、数こそ少ないが熱狂的な人気を博していた。
彼女のサバトの特色は、「ロリ百合の推奨」。
もちろん夫を持つこともできるが、魔物同士の絡みにも非常にオープン。
惹かれて集まってくる男性陣も、百合を見るのが好きな人間ばかりなので問題ない。
「ロリと交われる、ロリ百合も見られる、両刀ロリの聖地」
そんな、珍しいサバトとして、大いに盛り上がるのであった。
16/09/16 00:50更新 / 第四アルカ騎士団