プールサイドのお姉ちゃん達
その少年の家の近くには、規模の大きな市民プールがあった。
毎年夏になれば、決して少なくないだけの利用はある。
そのプールは、近所ではある点において有名だった。
「あっ、今日も来てる」
「いいなぁ…綺麗だなぁ…」
利用者の多くが視線を奪われている、市民プールの一角。
そこにいたのは、青い肌の魔物―ネレイスの団体だった。
通常、ネレイス達は海にいるものだ。
しかしこのネレイス達は、海に近いとはいえ、何故だかこの町の市民プールに通っているのである。
それも、夏になれば毎日のように。
魔物だけあって、その容姿やスタイルはどのネレイスも思わず見惚れてしまうほど。
利用者の中にも魔物や魔物のカップルはいるが、やはり水辺のネレイスはより魅力的に映る。もちろん、水着は着用しているので公序良俗的にさほど問題はない。
多くの男性利用者にとって残念なのは、彼女たちは多くの利用者と同じ大きなメインプールには入らないことだった。
どうやら施設の一角にある別の一室を利用しているらしい。彼女たち専用の入口と更衣室もあるらしく、そこからプールサイドを通ってその一室に入る。
彼女たち専用のその施設には警備員（魔物）までいて、部外者が入ってこないようになっている。
この市民プールでは、そんな謎のネレイス達の団体は有名で、憧れの存在だった。
少年も、そんなネレイス達を遠目で見て憧れている一人だった。
家にほど近いため、一人で訪れることも多い少年は、彼女たちの姿を見るためだけに、この市民プールに足繁く通っていた。
専用の更衣室から、専用の一室まで。
プールサイドを通るその僅かな間、彼女たちの姿を見ることが何よりの楽しみだった。
しかし。
（やっぱり…見てるだけじゃやだ…）
（お姉ちゃんたちとお話したい…）
精通も自慰も経験した思春期の少年にとって、見ているだけでは我慢しきれなかった。
ある日。
いつものように少年は市民プールに向かった。
ただし、中には入らず。
（お姉ちゃん達のための入口…どこにあるのかな…）
他の人に見つからないように、施設の回りをうろうろしていた。
（…あ！）
少年の視線の先には、小さな扉。
ネレイス達が使う、もう一つの入口であることはすぐに分かった。
その扉の前に、リザードマンの警備員が立っていたからだ。
（うーん、どうしよう…せっかく見つけたのに、これじゃ入れないよ…）
少年は物陰から見ていることしかできなかった。
もし見つかったら、近所の家の子であることはすぐに分かってしまうだろう。そうしたら…
（諦めるしかないかな…でも、お姉ちゃん達が入ってくるとこが見れるかもしれないし…）
待っていれば、ネレイス達の姿を拝むことができるかもしれない。
運が良ければ、どの辺りに住んでいるのかも分かるかもしれない。
そんな思いから、少年は引き返すことなく、じっと入口を見ていた。
すると。
「おーい、もう交代だ」
「ん？ あぁ、もうそんな時間か」
少年の潜む物陰の、扉を挟んだ反対側から、同じく警備員の姿のリザードマンが姿を現した。どうやら交代の時間らしい。
「お疲れ。そういえばさ、彼氏とはうまくいってるの？」
「こういう仕事してるからね…」
交代の前に、二人はどうやら世間話を始めたらしい。
二人とも扉から少し離れたところで、少年に背を向けている。
（…今ならいける！）
少年は素早く物陰から飛び出すと、二人に気付かれる前に扉の前まで滑り出た。
そして素早く扉を開けると、そのまま中へ走り込んでいった。
「それでそれで、あいつったらプレゼントなんて用意してて…」
「いいなあ…」
警備員たちはとうとう、振り向くことはなかった。
・
・
・
「はあ、はあ…」
無事に秘密の入口から施設に入ることができた少年だが…
（ど、どうしよう…もう後戻りできないや…）
とっさに入ったはいいものの、そのせいで引っ込みがつかなくなってしまった。
中に誰かいるかもしれず、見つからないとも限らないのに。
戻るわけにはいかず、進んでいくしかなかった。
（またドアがある…もしかして、ここが…）
廊下を曲がった少年の前に、扉が現れた。
恐らくはここが「ネレイス専用更衣室」なのだろう。
（だ…ダメだよね、流石に入っちゃダメだよね…）
憧れの場所。
男子禁制どころか、ネレイス以外禁制。
普段なら決して足を踏み入れられない場所の扉を前に、少年は逡巡した。
（戻るわけにはいかないし…でも入っちゃったら…も、もし誰かいたら…）
＜ギィ＞
「！！」
先ほど少年が通った、入口の扉が開く音がした。
そして…
「さーて、今日も泳ごうかしらねー」
「ここお気に入りなのよね♪」
（は…入ってきた…！ ネレイスさん達が…！）
見つかる。
ここで見つかってしまうと大変なことになる。
（…に、逃げなきゃ！）
逃げようとした少年はとっさに更衣室の扉を開け、中に入ってしまった。
・
・
・
（どうしよう…とうとう、中に入っちゃった…）
更衣室の中は、さほど普通の更衣室と変わったところはなかった。
いくつも並んだ大きなロッカーと、中央にはベンチ。少々広く、明るいぐらいだ。
構造としては、普段少年たちが使う更衣室とも違いはなかった。
それでも、普段はネレイス達がここで着替えていると考えると。
男子は絶対に足を踏み入れられない場所に入っていると考えると。
少年はこれまでにない背徳感を味わうことになる。
（ここで…お姉ちゃんたちが…ここに…いま、ボクが…）
だが、それに浸っている場合ではない。
ネレイス達が入ってきたということは、もうすぐこの部屋にも入ってくるからだ。
（…隠れなきゃ！）
幸いにも、どのロッカーも少年が丸ごと身を隠すには十分な大きさがあった。
おまけに鍵のようなものもついてはおらず、すぐに開けることができた。
少年はそのロッカーの一つに身を隠すことにした。
少年がロッカーに隠れた直後、服を着たネレイス達が入ってきた。
その数は７〜８人といったところ。
ロッカーの扉に入っているスリットから、少年はその姿を見ることができた。
「海じゃなくても生きられるものねー」
「ねー」
更衣室の中に、ネレイス達の声が響く。
その光景を、少年は息を殺してじっと見つめていた。
運の良いことに、少年が入ったロッカーは誰も使ってはいない。
（ボクの目の前に…お、お姉ちゃん達が…）
高嶺の花だったネレイス達の無防備な姿を、こんな至近距離で覗いている。
更衣室に入った時のそれを大きく上回る背徳感が、少年の全身を駆け巡った。
「じゃ、さっさと着替えましょ」
「早く泳ぎたいもんねー」
（！！）
少年の目の前で、ネレイス達は服を脱ぎ始めた。
その肢体が惜しげもなく、少年のすぐ近くに曝け出される。
（み…見えてる…見ちゃってる…お、お姉ちゃん達の…）
滑らかな青い肌。
豊かな乳房。
そして、初めて生で見る女性の秘所。
魔物の、女性の匂いが立ち込める中で、少年の肉棒が反応しないはずも無かった。
「はぁ…はぁ…」
息を殺すつもりでも、自然と興奮してしまう。
反射的に、ゆっくりとズボンを脱いだ少年は、自分の肉棒に手を伸ばした。
（目の前に…こんなこと…いけないのに…いけないけど…）
既にガチガチに勃起した肉棒を、バレないようにゆっくりと扱いていく。
自分の心臓の音がはっきりと耳に聞こえてくる。
「はぁ…はぁ…」
こんなところで自慰をして、射精でもしようものなら大変なことになる。
頭では分かっていても、もう止めることができなかった。
「(ｸﾝｸﾝ)…ねぇ、何だか匂わない？」
「…ほんとだ、この匂い…」
（え…！？）
ネレイス達が異常に気付いた。
興奮した少年の吐息が、その匂いが、肉棒の先走り汁が。
オスの匂いに敏感なネレイス達の鼻をごまかしきれるはずもなかった。
「んー…今、いるね、ここに」
「えー？ じゃあどこかに隠れてるの？」
（あ…あぁ…ど、どうしよう…！）
ネレイス達が更衣室を探し始めた。
見つかるのは時間の問題だろう。
それでも少年の手は止まってくれない。
もはや、自分の意志でこれを止められはしなかった。
もちろん、それに伴う快感も。
（だ、駄目…！ こんなところで…出したら絶対にバレちゃう…で、でも…っ！）
「…このあたりね」
「このロッカーの中かしら？」
匂いの出所を突き止めたネレイス達が、少年のいるロッカーの前に集まる。
着替え途中のその肢体がスリット越しで、目の前に、大量に押し寄せている。
（…バレる…見つかっちゃうよ…！ だ、だから…お願い、止まって…！）
この状況で少年の手は止まるどころか更に動きを速め、少年を絶頂に導こうとしている。
「とりあえず開けちゃいましょうか」
「そうね」
（…ダメ！ 今はダメ…ッ！ で…出ちゃう、出ちゃう、出ちゃう…ッ！）
少年が限界を迎えると同時に、ネレイスがロッカーの戸に手をかけた。
「誰かいるのかしら？」
「…ダ、ダメぇっ！ 出ちゃうぅっ！」
「…えっ」
＜ビュクッ、ビュルルルルッ＞
ネレイスがロッカーを開けたその瞬間、少年は勢いよく射精してしまった。
飛び散った精液が、戸を開けたネレイスの青い肌を、顔から足まで真っ白に汚していく。
「きゃぁっ！？」
「あ…あぁぁ…」
その光景と、自分を見つめるネレイス達の瞳を一瞬見た少年は、目を閉じてうつむく。
（見つかっちゃった…それどころか…かけ、ちゃった…もう…終わりだぁ…）
怒っているであろうその顔を見ないために。
自分の頬を張るかもしれない手を見ないために。
絶望的な気持ちで、少年は目を固く閉じながら、ネレイス達の反応を待っていた。
すると突然、少年は手を引っ張られ、ロッカーから引きずり出された。
「ッ！」
少年は目をつぶり、肉棒をまだ勃起させたままで、ベンチに横たえられる。
そして、ネレイスの声が響いた。
「ねぇ」
「…は、はい」
「ずっとここにいたの？」
「…さっきから、いました」
「自分がいけない事してるって、分かってる？」
「はい…ごめんなさい…ごめんなさい…」
少年は泣きそうな声になりながら、両腕で目を覆って謝罪した。
すると、ジュルルと言う音が聞こえてきた。
何かを啜ったような音だった。
「…うん、おいしい」
「え…？」
少年には何が起きているのか分からなかった。
だが、目を開けるのも怖かった。
「…ちょっと、動かないでね」
「…へっ？」
＜じゅぷるっ＞
「ッ！？」
少年の腰がビクッと跳ねた。
少年の肉棒に、柔らかく湿った感触が一瞬駆け巡る。もちろん、快楽と共に。
「な、なにを…？」
「お掃除♪」
恐る恐る目を開けると、少年はネレイス達に囲まれていた。
精液で汚してしまったはずのネレイスに精液はついていない。
まだ精液が残っていたはずの肉棒にも、精液はついていない。
少年は状況を薄々感づいた。
（…舐めた…の？ お姉ちゃんが…ボクの…）
到底信じられない状況だが、そう考えるしかなかった。
と、ネレイスがまた少年に声をかける。
「…ねぇ、ボク」
「は、はい」
「着替えと水着、持ってきてるよね？」
「え？ あ、はい…」
「じゃ、着替えて」
「へっ？」
「泳ぎましょう」
・
・
・
水着に着替えた少年は、同じく着替え終えたネレイス達と共に更衣室の出口へ向かう。
「あ、あの…」
「どうしたの？」
「ど、どうして…」
「いいのいいの」
ネレイス達は心配などいらないといった表情だが、少年の表情はまだ不安げである。
「そ、それよりも…ここから出たら、ボクだけいるの…みんなにバレちゃいます…」
この先は一般の利用客も入るメインプールのプールサイドである。
ネレイス達はもちろん注目の的であり、そうなれば少年の存在にも気付いてしまう。
そして少年はここの近所なのだ。辺りに噂が広まればどうなるか分からない。
「それなら心配いらないわ。私たちの魔法であなたの姿を見えなくするから」
「え？」
「バレる心配なんていらないから、ね？」
ネレイスは少年の手を引き、プールサイドへと出ていった。
（み、みんながこっち見てる…）
「心配しないの。あなたは見えてないから」
いくら自分の姿が見えていないと言われても、視線がこちらに向いているのは確かだ。
衆人環視の中でプールサイドを歩くのも、少年の背徳感を煽っていた。
そして少年は、とうとうネレイス達専用の秘密の一室へ足を踏み入れた。
「こ、ここが…」
そこもまたプールだった。
広さはメインプールより狭いが、自分たちの他に人はいない。
何故か浮き輪やビニールのマットなどもプールサイドに置いてある。
「私たち専用のプール♪」
「いつでも貸切なのがいいのよねー」
そう言うと、ネレイス達は我先にとプールに飛び込んでいった。
流石はネレイスだけあり、飛び込みのフォームまで美しい。
少年も戸惑いながらもプールに入り、泳ぎ始めた。
憧れのネレイス達と一緒に泳げる。
それはもちろん、少年にとってこの上ない幸せだった。
市民プールに通っているだけあり、少年は泳ぎも好きなのだ。
水中でも、水上でも。
ネレイス達の美しい肢体による泳ぎは見惚れてしまうほど。
それでも。
少年はまだ混乱していた。
ロッカーに隠れていたところを見つかったばかりか、精液をぶっかけてしまう。
それなのに、怒りもせず、姿を隠させてまで一緒に泳ぎに誘ってくれた。
何よりも、あのネレイスは間違いなく自分の精液を飲んだのであろう。
状況が全く理解できず、少年の頭の中にはまだ困惑が残っていた。
どうして怒らないのか、どうして一緒に泳げるのか、どうして自分の…
ふと見ると、プールの壁際に沈めてあるベンチに、先程のネレイスが腰かけていた。
ヘソから上を水面に出し、休んでいるようだ。
そのネレイスは少年と目が合うと、こちらへと手招きをしてきた。
少年は吸い寄せられるように、そのネレイスの元へ泳いでいく。
「あの…」
「…おいで♪」
声をかけようとすると、そのネレイスは両腕を少年に向けて広げた。
抱きついてこい、とでも言わんばかりに。
「え…」
「お・い・で♪」
少年は戸惑いながらも、ネレイスの腕の中に入っていった。
ネレイスの肌はひんやりしているが、内側にはしっかり温かさを感じる。
そして、胸の柔らかな感触は少年が初めて経験する感覚だった。
少年を抱きしめ、ネレイスが耳元で囁く。
「私たちに会いたくて、あんなことしたの？」
「…はい」
「…我慢できなかったんだね？」
「…は、はい…」
囁き声で言葉責めを受けているような感覚に、少年は耳まで真っ赤になる。
「びっくりしたわ。ロッカーを開けたらいきなり、ねぇ？」
「ご、ごめんなさい…」
「良いわ。許してあげる」
「え…？」
あっさりと、許された。
困惑する少年に、ネレイスはなおも囁きかける。
「私たちのことが好きだから、あんなことしたんだよね？」
「…はい」
「私たちのカラダを見て、興奮してたんだよね？」
「はい…」
「…誰にも言わないって、約束できるよね？」
「は、はい。誰にも…」
「それじゃあ…」
「エッチ、しよっか♪」
「ッ！？」
思いもよらない言葉に、少年の動きが止まる。
憧れだったネレイスが、自分と？
頬をつねってみる。夢じゃない。
「ほら、触ってもいいよ？」
「え…」
ネレイスは競泳水着の上半分を肩から外し、その乳房を露わにする。
「あ、あ…」
「遠慮しなくていいよ？」
「…は…はい…」
少年は恐る恐る、その青い胸に触れた。
生で触る柔らかさはまた格別で、ゴム毬のように形をグニュグニュと変える。
「どう？」
「や…やわらかい…です」
「うふふ、よかった。でも、キミのここは…」
そういうとネレイスは、少年の身体に触れ、身体伝いにその手を下げ…
「こんなに、固いね…♪」
少年の水着の中に手を入れ、肉棒を握った。
「あッ！？」
柔らかく、すべすべした、ほんのり冷やりとした触感が、少年の肉棒を包み込む。
ガチガチになった肉棒の熱とは対照的なその温度が、快感を与えている。
「気持ちいい？」
「あ…、あぁっ…♪」
あの高嶺の花だったネレイスが、自分の肉棒を握っている。
夢にも思わなかった状況に、少年の頭の中は真っ白になった。
さっきあれほど射精したのに、少年は既に絶頂を迎えそうになっている。
「かわいい…♪ ほら、みんな見てる…♪」
「え…？ あっ…！」
振り返ると、他のネレイス達も二人の近くで、その光景を見守っていた。
多くのネレイス達に見られながらの手淫で、少年は更に興奮させられるのを感じた。
「あぁ…お姉ちゃん、ボク、もう…」
「もうイキそうなの？ じゃあ…」
するとネレイスは、突然肉棒から手を離してしまった。
「…え…？」
「どうせなら、もっとイイコトで…ね♪」
そういうとネレイスは少年の手を取り、自身の下腹部へと持っていく。
「ほら、ここ…♪」
「あ…そ、そこは…」
ネレイスは水着をずらし、そこへと少年の指を誘った。
温かな感触が指に触れ、そして囁きかける。
「私の、お・ま・ん・こ♪」
「…ッ！」
その単語を、目の前のネレイスが囁いている。
それだけで、少年の肉棒がビクビクと震えだした。
「このナカで…出しちゃいましょ♪」
「い…いい…の…？」
「もちろん♪ さあ…♪」
ネレイスは少年の水着を下ろし、そのガチガチの肉棒を露わにした。
そして再びそれを握ると、ゆっくりと自分の秘所へと近付けていく。
「キミに教えてあげる♪ これが…エッチ、だよ♪」
「あ…っ♪」
＜ズプッ＞
少年の肉棒を、柔らかく、温かな肉が包み込んだ。
同時に、かつてないほどの快感が、少年の全身を駆け巡る。
「あ…ぁぁぁぁっ♪」
「いい…♪ いいよぉ…♪ キミの、とっても…♪」
肉棒を奥まで咥え込むと、ネレイスも涎を垂らして身をよじらせる。
「ん…ちゅむぅっ…♪」
「んぅぅ…♪」
ネレイスはそのまま少年の唇を奪い、舌を絡めて濃厚なディープキスを交わした。
夢のような話、どころではない。
憧れの存在、つい１時間前まで遠い存在だったネレイスと、今、繋がっている。
少年はひとりでに腰を動かしていた。
（…この子…とってもイイ…♪）
「んっ♪ んぅっ♪ んふぅっ♪」
キスをしながら、夢中で腰を振り続ける少年。
肉棒が震えだし、射精が近いのは明らかだった。
「いいよぉ…♪ だして…キミの、熱いの、いっぱい頂戴…♪」
「あ♪ あっ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁっ♪」
＜ビュルルルルッ♪＞
＜ビュクッ、ビュルッ♪＞
＜ドクドクッ♪＞
嬌声を上げながら、少年はネレイスの膣内に精液を放った。
それも、先ほどとは比べ物にならないほどの量、濃さで。
「ッ、あぁぁぁぁッ♪ 凄いっ、あついよぉっ♪」
「お姉ちゃん…お姉ちゃぁぁん…♪」
少年の頭の中は完全に蕩けきってしまっていた。
「あ…あぁ…♪」
「んぁぁ…♪」
二人はしばらくそのまま抱きしめあっていた。
すると、後ろにずっといた別のネレイスが声をかけてきた。
「ねぇ♪」
「…あ、独り占めはダメよね…♪」
「…ふぇ？」
少年を抱きしめていたネレイスは、その余韻も冷めぬうちに肉棒を抜いた。
プールの中に、残った精液が白い煙のように流れる。
「それじゃあ今度は…お姉さんたちと、もっと遊びましょ♪」
「まだイケるよね？」
他のネレイス達に迫られ、少年は半ば無意識に頷く。
すると少年を抱きしめていたネレイスは、少年を抱えたままプールから上がった。
そして、プールサイドのビニールバルーン式のマットの上に少年を寝かせた。
「ちょっと待っててね♪」
「え？ あ、はい」
ネレイス達は、奥の方から何やら液体の入ったバケツをいくつも持ってきた。
「これこれ♪」
「そ、それは…？」
「ローション(媚薬入り)。ぬるぬるして気持ちいいわよ♪」
そういうとネレイス達は、そのローションを自分たちと、少年と、マットにかけ始める。
ひんやりしたローションが、全員をぬるぬるに染め上げていく。
ただでさえ艶めかしいネレイスの肢体が、水着の上でも光沢を帯びて更に艶めいている。
ネレイスのうちの二人が、少年の両隣に寝転んだ。
「今度はみんなで、愉しみましょ？」
「ねぇ♪」
「は…はい…」
ローションに密かに含まれた媚薬のおかげか、少年の肉棒はもう固くなり始めている。
「じゃ、しよっか♪」
両脇のネレイスが少年の肉棒をぬるぬるの手で弄り、同時に少年の耳を甘噛みし始めた。
更に他のネレイス達も少年の上にぬるぬるのまま覆いかぶさり、身体を擦り付けている。
「ひゃっ、あぅっ♪ んぁぁぁ♪」
いくつものぬるぬるした手で肉棒を弄り回され、両耳も甘噛みされ。
元々蕩けていた少年の脳みそは更に蕩け、腰が自然とガクガクと動き始める。
にゅるる。
にゅるるる。にゅる。
にゅるる。にちゃぁ。
＜ビュルッ、ビュクルッ♪＞
限界は、あまりにもあっけなかった。
ものの数秒で、ネレイス達の青い手の間から白濁液が漏れだす。
少年はもう快感で声も出せない。
「…♪ ………♪」
「気持ちよさそう…♪ まだ固い…♪」
「じゃあ、今度は、こうしちゃう…♪」
更に別のネレイスが、そのぬるぬるの乳房の間に肉棒を挟んで擦り付ける。
＜ビュルルッ♪＞
媚薬のせいでもはやタガの外れた少年の肉棒は、また数秒と持たない。
「すごいすごい♪」
「どんどん出てる…♪」
「今度はどれだけ出るかな？」
今度はネレイスが三人がかりで、その肉棒に舌を這わせ、舐りつくす。
「…♪ …♪ …♪♪♪」
＜ビュッ、ビュゥーッ♪＞
「じゃあ今度は私が挿れるー♪」
＜ドクッ、ドクンッ♪＞
「すごいよ、手コキされながら噴水みたい♪」
＜ビュルッ、ビュルッ、ビュッ、ビューッ♪＞
「うふふ、もっともっとー♪」
＜ドビュルルゥーッ♪＞
・
・
・
一時間後。
ネレイス達も少年も、すっかり白濁液まみれになっていた。
ネレイス達は口からも膣からも精液を垂らし、美味しそうに舐めあっている。
少年はというと、何十回以上もの絶頂で、快感のあまり気を失ってしまった。
腰はビクついたまま止まらず、快楽で蕩けきった顔をしている。
「ちょ、ちょっと…やりすぎたかな？」
「め…目を覚ますまで、ちょっと待ちましょ」
「それにしても、まさかこんな可愛い子に逢えるなんて…♪」
「元々はここの管理人が私たちの知り合いだから、宣伝のためにって」
「私たち専用のプールを用意してくれて、謎のネレイス集団！ってね」
「結構有名になってたっぽいよね、私たちの存在」
「そのおかげで、こんな素敵な…♪」
「警備員さん達も実は気付いてたんだっけ」
「そうそう、この子ならいいって事で見て見ぬふりしたって言ってた」
「感謝しなきゃね♪」
しばらくすると、少年が目を覚ました。
「ん…ぅぅ…♪」
「あっ、気がついた？」
ネレイス達が駆け寄ってくる。
「ちょっとやりすぎちゃったみたい、ごめんね？」
「い…いえ、そんなこと…」
「楽しかった？」
「は、はい、とっても…」
「またこういうこと、したい？」
「え…あ、は、はい！」
少年の理性が蕩けるほどの快楽。
ついさっきまで童貞だった少年に、病みつきになるなと言うほうが無茶な話であった。
「じゃあ、明日も来てくれる？」
「は…はい！ もちろん…！」
・
・
・
少年の夏の予定は、すべて埋まった。
少年の本当の夏が、ここから始まる。
毎年夏になれば、決して少なくないだけの利用はある。
そのプールは、近所ではある点において有名だった。
「あっ、今日も来てる」
「いいなぁ…綺麗だなぁ…」
利用者の多くが視線を奪われている、市民プールの一角。
そこにいたのは、青い肌の魔物―ネレイスの団体だった。
通常、ネレイス達は海にいるものだ。
しかしこのネレイス達は、海に近いとはいえ、何故だかこの町の市民プールに通っているのである。
それも、夏になれば毎日のように。
魔物だけあって、その容姿やスタイルはどのネレイスも思わず見惚れてしまうほど。
利用者の中にも魔物や魔物のカップルはいるが、やはり水辺のネレイスはより魅力的に映る。もちろん、水着は着用しているので公序良俗的にさほど問題はない。
多くの男性利用者にとって残念なのは、彼女たちは多くの利用者と同じ大きなメインプールには入らないことだった。
どうやら施設の一角にある別の一室を利用しているらしい。彼女たち専用の入口と更衣室もあるらしく、そこからプールサイドを通ってその一室に入る。
彼女たち専用のその施設には警備員（魔物）までいて、部外者が入ってこないようになっている。
この市民プールでは、そんな謎のネレイス達の団体は有名で、憧れの存在だった。
少年も、そんなネレイス達を遠目で見て憧れている一人だった。
家にほど近いため、一人で訪れることも多い少年は、彼女たちの姿を見るためだけに、この市民プールに足繁く通っていた。
専用の更衣室から、専用の一室まで。
プールサイドを通るその僅かな間、彼女たちの姿を見ることが何よりの楽しみだった。
しかし。
（やっぱり…見てるだけじゃやだ…）
（お姉ちゃんたちとお話したい…）
精通も自慰も経験した思春期の少年にとって、見ているだけでは我慢しきれなかった。
ある日。
いつものように少年は市民プールに向かった。
ただし、中には入らず。
（お姉ちゃん達のための入口…どこにあるのかな…）
他の人に見つからないように、施設の回りをうろうろしていた。
（…あ！）
少年の視線の先には、小さな扉。
ネレイス達が使う、もう一つの入口であることはすぐに分かった。
その扉の前に、リザードマンの警備員が立っていたからだ。
（うーん、どうしよう…せっかく見つけたのに、これじゃ入れないよ…）
少年は物陰から見ていることしかできなかった。
もし見つかったら、近所の家の子であることはすぐに分かってしまうだろう。そうしたら…
（諦めるしかないかな…でも、お姉ちゃん達が入ってくるとこが見れるかもしれないし…）
待っていれば、ネレイス達の姿を拝むことができるかもしれない。
運が良ければ、どの辺りに住んでいるのかも分かるかもしれない。
そんな思いから、少年は引き返すことなく、じっと入口を見ていた。
すると。
「おーい、もう交代だ」
「ん？ あぁ、もうそんな時間か」
少年の潜む物陰の、扉を挟んだ反対側から、同じく警備員の姿のリザードマンが姿を現した。どうやら交代の時間らしい。
「お疲れ。そういえばさ、彼氏とはうまくいってるの？」
「こういう仕事してるからね…」
交代の前に、二人はどうやら世間話を始めたらしい。
二人とも扉から少し離れたところで、少年に背を向けている。
（…今ならいける！）
少年は素早く物陰から飛び出すと、二人に気付かれる前に扉の前まで滑り出た。
そして素早く扉を開けると、そのまま中へ走り込んでいった。
「それでそれで、あいつったらプレゼントなんて用意してて…」
「いいなあ…」
警備員たちはとうとう、振り向くことはなかった。
・
・
・
「はあ、はあ…」
無事に秘密の入口から施設に入ることができた少年だが…
（ど、どうしよう…もう後戻りできないや…）
とっさに入ったはいいものの、そのせいで引っ込みがつかなくなってしまった。
中に誰かいるかもしれず、見つからないとも限らないのに。
戻るわけにはいかず、進んでいくしかなかった。
（またドアがある…もしかして、ここが…）
廊下を曲がった少年の前に、扉が現れた。
恐らくはここが「ネレイス専用更衣室」なのだろう。
（だ…ダメだよね、流石に入っちゃダメだよね…）
憧れの場所。
男子禁制どころか、ネレイス以外禁制。
普段なら決して足を踏み入れられない場所の扉を前に、少年は逡巡した。
（戻るわけにはいかないし…でも入っちゃったら…も、もし誰かいたら…）
＜ギィ＞
「！！」
先ほど少年が通った、入口の扉が開く音がした。
そして…
「さーて、今日も泳ごうかしらねー」
「ここお気に入りなのよね♪」
（は…入ってきた…！ ネレイスさん達が…！）
見つかる。
ここで見つかってしまうと大変なことになる。
（…に、逃げなきゃ！）
逃げようとした少年はとっさに更衣室の扉を開け、中に入ってしまった。
・
・
・
（どうしよう…とうとう、中に入っちゃった…）
更衣室の中は、さほど普通の更衣室と変わったところはなかった。
いくつも並んだ大きなロッカーと、中央にはベンチ。少々広く、明るいぐらいだ。
構造としては、普段少年たちが使う更衣室とも違いはなかった。
それでも、普段はネレイス達がここで着替えていると考えると。
男子は絶対に足を踏み入れられない場所に入っていると考えると。
少年はこれまでにない背徳感を味わうことになる。
（ここで…お姉ちゃんたちが…ここに…いま、ボクが…）
だが、それに浸っている場合ではない。
ネレイス達が入ってきたということは、もうすぐこの部屋にも入ってくるからだ。
（…隠れなきゃ！）
幸いにも、どのロッカーも少年が丸ごと身を隠すには十分な大きさがあった。
おまけに鍵のようなものもついてはおらず、すぐに開けることができた。
少年はそのロッカーの一つに身を隠すことにした。
少年がロッカーに隠れた直後、服を着たネレイス達が入ってきた。
その数は７〜８人といったところ。
ロッカーの扉に入っているスリットから、少年はその姿を見ることができた。
「海じゃなくても生きられるものねー」
「ねー」
更衣室の中に、ネレイス達の声が響く。
その光景を、少年は息を殺してじっと見つめていた。
運の良いことに、少年が入ったロッカーは誰も使ってはいない。
（ボクの目の前に…お、お姉ちゃん達が…）
高嶺の花だったネレイス達の無防備な姿を、こんな至近距離で覗いている。
更衣室に入った時のそれを大きく上回る背徳感が、少年の全身を駆け巡った。
「じゃ、さっさと着替えましょ」
「早く泳ぎたいもんねー」
（！！）
少年の目の前で、ネレイス達は服を脱ぎ始めた。
その肢体が惜しげもなく、少年のすぐ近くに曝け出される。
（み…見えてる…見ちゃってる…お、お姉ちゃん達の…）
滑らかな青い肌。
豊かな乳房。
そして、初めて生で見る女性の秘所。
魔物の、女性の匂いが立ち込める中で、少年の肉棒が反応しないはずも無かった。
「はぁ…はぁ…」
息を殺すつもりでも、自然と興奮してしまう。
反射的に、ゆっくりとズボンを脱いだ少年は、自分の肉棒に手を伸ばした。
（目の前に…こんなこと…いけないのに…いけないけど…）
既にガチガチに勃起した肉棒を、バレないようにゆっくりと扱いていく。
自分の心臓の音がはっきりと耳に聞こえてくる。
「はぁ…はぁ…」
こんなところで自慰をして、射精でもしようものなら大変なことになる。
頭では分かっていても、もう止めることができなかった。
「(ｸﾝｸﾝ)…ねぇ、何だか匂わない？」
「…ほんとだ、この匂い…」
（え…！？）
ネレイス達が異常に気付いた。
興奮した少年の吐息が、その匂いが、肉棒の先走り汁が。
オスの匂いに敏感なネレイス達の鼻をごまかしきれるはずもなかった。
「んー…今、いるね、ここに」
「えー？ じゃあどこかに隠れてるの？」
（あ…あぁ…ど、どうしよう…！）
ネレイス達が更衣室を探し始めた。
見つかるのは時間の問題だろう。
それでも少年の手は止まってくれない。
もはや、自分の意志でこれを止められはしなかった。
もちろん、それに伴う快感も。
（だ、駄目…！ こんなところで…出したら絶対にバレちゃう…で、でも…っ！）
「…このあたりね」
「このロッカーの中かしら？」
匂いの出所を突き止めたネレイス達が、少年のいるロッカーの前に集まる。
着替え途中のその肢体がスリット越しで、目の前に、大量に押し寄せている。
（…バレる…見つかっちゃうよ…！ だ、だから…お願い、止まって…！）
この状況で少年の手は止まるどころか更に動きを速め、少年を絶頂に導こうとしている。
「とりあえず開けちゃいましょうか」
「そうね」
（…ダメ！ 今はダメ…ッ！ で…出ちゃう、出ちゃう、出ちゃう…ッ！）
少年が限界を迎えると同時に、ネレイスがロッカーの戸に手をかけた。
「誰かいるのかしら？」
「…ダ、ダメぇっ！ 出ちゃうぅっ！」
「…えっ」
＜ビュクッ、ビュルルルルッ＞
ネレイスがロッカーを開けたその瞬間、少年は勢いよく射精してしまった。
飛び散った精液が、戸を開けたネレイスの青い肌を、顔から足まで真っ白に汚していく。
「きゃぁっ！？」
「あ…あぁぁ…」
その光景と、自分を見つめるネレイス達の瞳を一瞬見た少年は、目を閉じてうつむく。
（見つかっちゃった…それどころか…かけ、ちゃった…もう…終わりだぁ…）
怒っているであろうその顔を見ないために。
自分の頬を張るかもしれない手を見ないために。
絶望的な気持ちで、少年は目を固く閉じながら、ネレイス達の反応を待っていた。
すると突然、少年は手を引っ張られ、ロッカーから引きずり出された。
「ッ！」
少年は目をつぶり、肉棒をまだ勃起させたままで、ベンチに横たえられる。
そして、ネレイスの声が響いた。
「ねぇ」
「…は、はい」
「ずっとここにいたの？」
「…さっきから、いました」
「自分がいけない事してるって、分かってる？」
「はい…ごめんなさい…ごめんなさい…」
少年は泣きそうな声になりながら、両腕で目を覆って謝罪した。
すると、ジュルルと言う音が聞こえてきた。
何かを啜ったような音だった。
「…うん、おいしい」
「え…？」
少年には何が起きているのか分からなかった。
だが、目を開けるのも怖かった。
「…ちょっと、動かないでね」
「…へっ？」
＜じゅぷるっ＞
「ッ！？」
少年の腰がビクッと跳ねた。
少年の肉棒に、柔らかく湿った感触が一瞬駆け巡る。もちろん、快楽と共に。
「な、なにを…？」
「お掃除♪」
恐る恐る目を開けると、少年はネレイス達に囲まれていた。
精液で汚してしまったはずのネレイスに精液はついていない。
まだ精液が残っていたはずの肉棒にも、精液はついていない。
少年は状況を薄々感づいた。
（…舐めた…の？ お姉ちゃんが…ボクの…）
到底信じられない状況だが、そう考えるしかなかった。
と、ネレイスがまた少年に声をかける。
「…ねぇ、ボク」
「は、はい」
「着替えと水着、持ってきてるよね？」
「え？ あ、はい…」
「じゃ、着替えて」
「へっ？」
「泳ぎましょう」
・
・
・
水着に着替えた少年は、同じく着替え終えたネレイス達と共に更衣室の出口へ向かう。
「あ、あの…」
「どうしたの？」
「ど、どうして…」
「いいのいいの」
ネレイス達は心配などいらないといった表情だが、少年の表情はまだ不安げである。
「そ、それよりも…ここから出たら、ボクだけいるの…みんなにバレちゃいます…」
この先は一般の利用客も入るメインプールのプールサイドである。
ネレイス達はもちろん注目の的であり、そうなれば少年の存在にも気付いてしまう。
そして少年はここの近所なのだ。辺りに噂が広まればどうなるか分からない。
「それなら心配いらないわ。私たちの魔法であなたの姿を見えなくするから」
「え？」
「バレる心配なんていらないから、ね？」
ネレイスは少年の手を引き、プールサイドへと出ていった。
（み、みんながこっち見てる…）
「心配しないの。あなたは見えてないから」
いくら自分の姿が見えていないと言われても、視線がこちらに向いているのは確かだ。
衆人環視の中でプールサイドを歩くのも、少年の背徳感を煽っていた。
そして少年は、とうとうネレイス達専用の秘密の一室へ足を踏み入れた。
「こ、ここが…」
そこもまたプールだった。
広さはメインプールより狭いが、自分たちの他に人はいない。
何故か浮き輪やビニールのマットなどもプールサイドに置いてある。
「私たち専用のプール♪」
「いつでも貸切なのがいいのよねー」
そう言うと、ネレイス達は我先にとプールに飛び込んでいった。
流石はネレイスだけあり、飛び込みのフォームまで美しい。
少年も戸惑いながらもプールに入り、泳ぎ始めた。
憧れのネレイス達と一緒に泳げる。
それはもちろん、少年にとってこの上ない幸せだった。
市民プールに通っているだけあり、少年は泳ぎも好きなのだ。
水中でも、水上でも。
ネレイス達の美しい肢体による泳ぎは見惚れてしまうほど。
それでも。
少年はまだ混乱していた。
ロッカーに隠れていたところを見つかったばかりか、精液をぶっかけてしまう。
それなのに、怒りもせず、姿を隠させてまで一緒に泳ぎに誘ってくれた。
何よりも、あのネレイスは間違いなく自分の精液を飲んだのであろう。
状況が全く理解できず、少年の頭の中にはまだ困惑が残っていた。
どうして怒らないのか、どうして一緒に泳げるのか、どうして自分の…
ふと見ると、プールの壁際に沈めてあるベンチに、先程のネレイスが腰かけていた。
ヘソから上を水面に出し、休んでいるようだ。
そのネレイスは少年と目が合うと、こちらへと手招きをしてきた。
少年は吸い寄せられるように、そのネレイスの元へ泳いでいく。
「あの…」
「…おいで♪」
声をかけようとすると、そのネレイスは両腕を少年に向けて広げた。
抱きついてこい、とでも言わんばかりに。
「え…」
「お・い・で♪」
少年は戸惑いながらも、ネレイスの腕の中に入っていった。
ネレイスの肌はひんやりしているが、内側にはしっかり温かさを感じる。
そして、胸の柔らかな感触は少年が初めて経験する感覚だった。
少年を抱きしめ、ネレイスが耳元で囁く。
「私たちに会いたくて、あんなことしたの？」
「…はい」
「…我慢できなかったんだね？」
「…は、はい…」
囁き声で言葉責めを受けているような感覚に、少年は耳まで真っ赤になる。
「びっくりしたわ。ロッカーを開けたらいきなり、ねぇ？」
「ご、ごめんなさい…」
「良いわ。許してあげる」
「え…？」
あっさりと、許された。
困惑する少年に、ネレイスはなおも囁きかける。
「私たちのことが好きだから、あんなことしたんだよね？」
「…はい」
「私たちのカラダを見て、興奮してたんだよね？」
「はい…」
「…誰にも言わないって、約束できるよね？」
「は、はい。誰にも…」
「それじゃあ…」
「エッチ、しよっか♪」
「ッ！？」
思いもよらない言葉に、少年の動きが止まる。
憧れだったネレイスが、自分と？
頬をつねってみる。夢じゃない。
「ほら、触ってもいいよ？」
「え…」
ネレイスは競泳水着の上半分を肩から外し、その乳房を露わにする。
「あ、あ…」
「遠慮しなくていいよ？」
「…は…はい…」
少年は恐る恐る、その青い胸に触れた。
生で触る柔らかさはまた格別で、ゴム毬のように形をグニュグニュと変える。
「どう？」
「や…やわらかい…です」
「うふふ、よかった。でも、キミのここは…」
そういうとネレイスは、少年の身体に触れ、身体伝いにその手を下げ…
「こんなに、固いね…♪」
少年の水着の中に手を入れ、肉棒を握った。
「あッ！？」
柔らかく、すべすべした、ほんのり冷やりとした触感が、少年の肉棒を包み込む。
ガチガチになった肉棒の熱とは対照的なその温度が、快感を与えている。
「気持ちいい？」
「あ…、あぁっ…♪」
あの高嶺の花だったネレイスが、自分の肉棒を握っている。
夢にも思わなかった状況に、少年の頭の中は真っ白になった。
さっきあれほど射精したのに、少年は既に絶頂を迎えそうになっている。
「かわいい…♪ ほら、みんな見てる…♪」
「え…？ あっ…！」
振り返ると、他のネレイス達も二人の近くで、その光景を見守っていた。
多くのネレイス達に見られながらの手淫で、少年は更に興奮させられるのを感じた。
「あぁ…お姉ちゃん、ボク、もう…」
「もうイキそうなの？ じゃあ…」
するとネレイスは、突然肉棒から手を離してしまった。
「…え…？」
「どうせなら、もっとイイコトで…ね♪」
そういうとネレイスは少年の手を取り、自身の下腹部へと持っていく。
「ほら、ここ…♪」
「あ…そ、そこは…」
ネレイスは水着をずらし、そこへと少年の指を誘った。
温かな感触が指に触れ、そして囁きかける。
「私の、お・ま・ん・こ♪」
「…ッ！」
その単語を、目の前のネレイスが囁いている。
それだけで、少年の肉棒がビクビクと震えだした。
「このナカで…出しちゃいましょ♪」
「い…いい…の…？」
「もちろん♪ さあ…♪」
ネレイスは少年の水着を下ろし、そのガチガチの肉棒を露わにした。
そして再びそれを握ると、ゆっくりと自分の秘所へと近付けていく。
「キミに教えてあげる♪ これが…エッチ、だよ♪」
「あ…っ♪」
＜ズプッ＞
少年の肉棒を、柔らかく、温かな肉が包み込んだ。
同時に、かつてないほどの快感が、少年の全身を駆け巡る。
「あ…ぁぁぁぁっ♪」
「いい…♪ いいよぉ…♪ キミの、とっても…♪」
肉棒を奥まで咥え込むと、ネレイスも涎を垂らして身をよじらせる。
「ん…ちゅむぅっ…♪」
「んぅぅ…♪」
ネレイスはそのまま少年の唇を奪い、舌を絡めて濃厚なディープキスを交わした。
夢のような話、どころではない。
憧れの存在、つい１時間前まで遠い存在だったネレイスと、今、繋がっている。
少年はひとりでに腰を動かしていた。
（…この子…とってもイイ…♪）
「んっ♪ んぅっ♪ んふぅっ♪」
キスをしながら、夢中で腰を振り続ける少年。
肉棒が震えだし、射精が近いのは明らかだった。
「いいよぉ…♪ だして…キミの、熱いの、いっぱい頂戴…♪」
「あ♪ あっ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁっ♪」
＜ビュルルルルッ♪＞
＜ビュクッ、ビュルッ♪＞
＜ドクドクッ♪＞
嬌声を上げながら、少年はネレイスの膣内に精液を放った。
それも、先ほどとは比べ物にならないほどの量、濃さで。
「ッ、あぁぁぁぁッ♪ 凄いっ、あついよぉっ♪」
「お姉ちゃん…お姉ちゃぁぁん…♪」
少年の頭の中は完全に蕩けきってしまっていた。
「あ…あぁ…♪」
「んぁぁ…♪」
二人はしばらくそのまま抱きしめあっていた。
すると、後ろにずっといた別のネレイスが声をかけてきた。
「ねぇ♪」
「…あ、独り占めはダメよね…♪」
「…ふぇ？」
少年を抱きしめていたネレイスは、その余韻も冷めぬうちに肉棒を抜いた。
プールの中に、残った精液が白い煙のように流れる。
「それじゃあ今度は…お姉さんたちと、もっと遊びましょ♪」
「まだイケるよね？」
他のネレイス達に迫られ、少年は半ば無意識に頷く。
すると少年を抱きしめていたネレイスは、少年を抱えたままプールから上がった。
そして、プールサイドのビニールバルーン式のマットの上に少年を寝かせた。
「ちょっと待っててね♪」
「え？ あ、はい」
ネレイス達は、奥の方から何やら液体の入ったバケツをいくつも持ってきた。
「これこれ♪」
「そ、それは…？」
「ローション(媚薬入り)。ぬるぬるして気持ちいいわよ♪」
そういうとネレイス達は、そのローションを自分たちと、少年と、マットにかけ始める。
ひんやりしたローションが、全員をぬるぬるに染め上げていく。
ただでさえ艶めかしいネレイスの肢体が、水着の上でも光沢を帯びて更に艶めいている。
ネレイスのうちの二人が、少年の両隣に寝転んだ。
「今度はみんなで、愉しみましょ？」
「ねぇ♪」
「は…はい…」
ローションに密かに含まれた媚薬のおかげか、少年の肉棒はもう固くなり始めている。
「じゃ、しよっか♪」
両脇のネレイスが少年の肉棒をぬるぬるの手で弄り、同時に少年の耳を甘噛みし始めた。
更に他のネレイス達も少年の上にぬるぬるのまま覆いかぶさり、身体を擦り付けている。
「ひゃっ、あぅっ♪ んぁぁぁ♪」
いくつものぬるぬるした手で肉棒を弄り回され、両耳も甘噛みされ。
元々蕩けていた少年の脳みそは更に蕩け、腰が自然とガクガクと動き始める。
にゅるる。
にゅるるる。にゅる。
にゅるる。にちゃぁ。
＜ビュルッ、ビュクルッ♪＞
限界は、あまりにもあっけなかった。
ものの数秒で、ネレイス達の青い手の間から白濁液が漏れだす。
少年はもう快感で声も出せない。
「…♪ ………♪」
「気持ちよさそう…♪ まだ固い…♪」
「じゃあ、今度は、こうしちゃう…♪」
更に別のネレイスが、そのぬるぬるの乳房の間に肉棒を挟んで擦り付ける。
＜ビュルルッ♪＞
媚薬のせいでもはやタガの外れた少年の肉棒は、また数秒と持たない。
「すごいすごい♪」
「どんどん出てる…♪」
「今度はどれだけ出るかな？」
今度はネレイスが三人がかりで、その肉棒に舌を這わせ、舐りつくす。
「…♪ …♪ …♪♪♪」
＜ビュッ、ビュゥーッ♪＞
「じゃあ今度は私が挿れるー♪」
＜ドクッ、ドクンッ♪＞
「すごいよ、手コキされながら噴水みたい♪」
＜ビュルッ、ビュルッ、ビュッ、ビューッ♪＞
「うふふ、もっともっとー♪」
＜ドビュルルゥーッ♪＞
・
・
・
一時間後。
ネレイス達も少年も、すっかり白濁液まみれになっていた。
ネレイス達は口からも膣からも精液を垂らし、美味しそうに舐めあっている。
少年はというと、何十回以上もの絶頂で、快感のあまり気を失ってしまった。
腰はビクついたまま止まらず、快楽で蕩けきった顔をしている。
「ちょ、ちょっと…やりすぎたかな？」
「め…目を覚ますまで、ちょっと待ちましょ」
「それにしても、まさかこんな可愛い子に逢えるなんて…♪」
「元々はここの管理人が私たちの知り合いだから、宣伝のためにって」
「私たち専用のプールを用意してくれて、謎のネレイス集団！ってね」
「結構有名になってたっぽいよね、私たちの存在」
「そのおかげで、こんな素敵な…♪」
「警備員さん達も実は気付いてたんだっけ」
「そうそう、この子ならいいって事で見て見ぬふりしたって言ってた」
「感謝しなきゃね♪」
しばらくすると、少年が目を覚ました。
「ん…ぅぅ…♪」
「あっ、気がついた？」
ネレイス達が駆け寄ってくる。
「ちょっとやりすぎちゃったみたい、ごめんね？」
「い…いえ、そんなこと…」
「楽しかった？」
「は、はい、とっても…」
「またこういうこと、したい？」
「え…あ、は、はい！」
少年の理性が蕩けるほどの快楽。
ついさっきまで童貞だった少年に、病みつきになるなと言うほうが無茶な話であった。
「じゃあ、明日も来てくれる？」
「は…はい！ もちろん…！」
・
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・
少年の夏の予定は、すべて埋まった。
少年の本当の夏が、ここから始まる。
16/09/10 05:28更新 / 第四アルカ騎士団