年端もいかない少年がオニに攫われたようです
話は五分前に遡る。
「うぅ…暗いよぉ…」
もう夜だというのに、人気のない道を歩いている少年がいた。
一人で川遊びをしていたら、夢中になりすぎて日が暮れてしまったらしい。
「早く帰らないと怒られちゃう…」
辺りをキョロキョロしながら、肩をすくめている。
「おっ? こんな時間に何出歩いてンだ?」
「!?」
すると突然、目の前に黒い影が姿を現した。
立派な角。
虎柄の腰巻き。
それは紛う事なくオニだった。
暗いせいで色はよく見えない。
「ひっ…!」
「丁度イイなぁ…酒のつまみに…♪」
「え…………えっ?」
オニの目は据わっている。
少年は昔から、オニは人を喰うと教えられてきたタイプだ。
バッタリ出くわしてしまった恐怖で、足が竦んでしまっている。
「…………ジュルリ」
「い…
いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
叫び声を上げて逃げようとするも、時既に遅し。
そのまま小脇に抱えられ、森の奥へと連れ去られてしまった。
(そしてあらすじのシーンへと繋がるのであった。)
少年はオニ達の隠れ棲む洞穴まで連れ込まれてしまった。
奥の焚き火の明かりで、少年を連れてきたのはアカオニだと分かった。
「ひっ…」
見てみると、奥にはまだ三人ほどのオニがいる。
少年の脳裏に、両手足の先から同時に喰われていく自分の姿が浮かんだ。
「あわ…わわわわ…………や…やめて…っ!」
じたばた暴れるが、アカオニは全く動じる様子がない。
それを見て、酒盛りをしていた他のアカオニ達が笑う。
「あははっ、必死になってやがる!」
「連れてこられたらもう手遅れだってのにな♪」
「や…やだよ…そんな…たすけて…たすけてよぉ…」
少年はメソメソと泣き出してしまう。
「おーおー、可愛いじゃねぇか♪」
「丁度酒も回ってきたし…このまんま食べちまうか?」
「いいねぇ…新鮮な男なんて久しぶりだ♪」
アカオニ達の嗜虐心はいやが上にも高まっている。
「そ…そんなの…や、やだ…やだやだ、助けてっ、誰かぁ!」
少年は最後の力を振り絞って抵抗する…
「…貴方達、それぐらいにしてあげなさい」
その時、一番奥にいたオニがアカオニ達を制止した。
見ると、それはアカオニではなくアオオニだった。
眼鏡をかけており、アカオニ達に比べて随分理知的に見える。
「あー? なんだよ、つれねえなぁ…」
「こんな状況で無理矢理したら…その子、心も体も壊れちゃうわよ?」
アオオニの言葉に、アカオニ達は不機嫌そうに口をへの字に結んだ。
「…ちぇっ、お説教を聞くと酒が不味くなっちまわぁ」
「大体さっきからオメェだけシラフってのはどういう了見だ、あぁ?」
「…………別にいいじゃない。お魚も美味しいんだし」
「だったら尚更酒も飲みやがれってんだ…」
他のアカオニ達は完全に目が据わっている。
「…とりあえず、その子は離してあげたら?」
「あぁ? 折角捕まえたのにか?」
「逃がすなんて言ってないわ。離すだけ」
冷静な物言いに、アカオニは少々不機嫌そうにしながらも少年を離した。
「へいへい…おっと、逃げんじゃねぇぞ? 逃げたらどうなるか分かるよな?」
隙をついて逃げようとした少年は、その言葉にビクッと体を震わせ、ゆっくりと頷いた。
(うぅ…このまんま食べられちゃうのかな…)
そのまま半泣きになりながら体育座りで項垂れる。
アカオニ達は酒盛りを続けているが、アオオニだけは酒をまだ飲んでいない。
「あっはっはっはっは! 今日も酒が美味いなーっ!」
「全くだぜ♪ …よう、そろそろ喰っちまおうぜ、その子…♪」
隣のアカオニが首に腕を回してきた。
アカオニ側からすれば、それは親愛の表現に他ならない。
しかし少年はそれを、『首を絞め落としてから食べる』と解釈してしまった。
「ひぃっ…や、やめて…!」
「…待ちなさい」
少年を救ったのは、またしてもアオオニの一言だった。
「おいおい、またそれかよ!」
「いい加減喰っちまおうぜ!」
「ダメよ。…………ねぇ君、こっちに避難しなさい」
「は、ひゃい…」
アオオニの言葉に、少年は急いでアオオニの隣に這っていった。
「なんだってんだよ、お前ばっかり…」
「貴方達が野蛮すぎるから、この子もこんなに怯えてるんじゃない…」
アカオニ達はムスッと頬を膨らませたが、またすぐに酒盛りに戻った。
狭い洞穴内に酒の匂いが充満する。
「…お水ならあるわよ。いる?」
「あ…は、はい…いただきます…」
猛烈な酒気に、少年の頭もクラクラしてくる。
見ると、アオオニの頬も僅かに上気して赤くなっていた。
(このアオオニさんがいれば…もしかしたら僕、助かるかも…)
そんな微かな希望が芽生えかけたときだった。
「うおぉい! もういいだろぉっ!?」
「もうたまんねぇんらよ! その子を喰わへろよぉぉぉっ!」
「力ずくでも襲ってやるれぇぇっ!」
すっかり出来上がったアカオニ達が、少年に襲いかかってきた。
「ひゃぁぁぁっ!?」
「ちょっと、貴方達…」
「うるへー! お前だけ酒の一滴も飲まねぇで…これでもくりゃえぇ!」
制止しようとしたアオオニに、アカオニが何かを突きだした。
それは酒を入れておく大瓢箪だった。
その飲み口を押し当てられ、アオオニはグイッと一気に酒を呑んでしまった。
「…………んぐっ」
アオオニは一瞬だけその場に停止した。
「助けてぇぇぇぇぇっ…」
今にも着物を剥ぎ取られそうになっている少年が、力無い叫び声を上げる。
そこに、アオオニの声が響いた。
「どきなさい」
アオオニはアカオニ達を強引に押し退けていく。
「のわっ!」
「…………あ、ありが…」
少年がお礼を言おうとした瞬間…
アオオニは、少年に覆い被さっていた。
「お姉…さん…?」
「…久々に可愛くて…美味しそうな子だったから優しくしようって思ってた…」
「へ…?」
「だから眠らせてからにしようって…だから大好きなお酒も我慢してた…」
「あ、あの…」
少年がアオオニの顔を覗き込むと、彼女の顔は既に真っ赤になっていた。
目は完全に据わっており、少年をじっと見ている。
「だけどねぇ…呑んじゃったのよ…もう呑んじゃったのよぉ…♪」
「え…あ…まさか…」
その瞬間、少年は悟った。
このアオオニも結局はオニなのだと。
酒に酔ったこのアオオニに、今から自分は食べられてしまうのだと。
「だから…だから…もう我慢できにゃいのよぉぉぉっ!」
「あ…わぁぁぁぁぁぁっ!」
必死な抵抗空しく、少年の帯は解かれ、着物ははだけ、幼い裸体は露わになる。
「いただきまぁぁぁすっ!」
そう言うとアオオニは、少年の肉棒を無理矢理に銜え込んだ。
「いやぁぁぁぁぁぁぁ…!」
少年は両手で顔を覆った。
今から自分は無惨に食べられてしまうのだと。
しかし少年が次に感じたのは、喰われる痛みではなく、強烈な快楽だった。
「…っあひぃ!?」
恐る恐る自分の股間を見た。
頬を赤く染めたアオオニが、少年の肉棒を美味しそうにしゃぶっている。
眼鏡で理知的な雰囲気を醸し出しているだけに、そのギャップで妖艶さが増している。
すると、上目遣いでこちらを見たアオオニと目が合った。
アオオニは口元に笑みを浮かべている。
「ちゅぷっ…どう…?」
「あ…ぅぅぅ…」
包皮の隙間に舌を入れられ、ゆっくりと包皮が剥かれる。
唇の裏側でカリを撫で回され、舌先で裏筋をなぞられる。
かと思うと、亀頭部分だけを銜えられ、口内で舌先に先端をつつかれる。
全てが初体験の、強烈すぎる快楽。
性体験などしたことのない少年にとっては、あまりにも刺激が強かった。
「いっ、あっ、だめっ、まって…あっ、あっあぁっあっあっ!」
「そろそろイッちゃいそうかなぁ…? ちゅぷぷぷぷ…」
少年の限界が近いと見るや、アオオニは肉棒を猛烈な力で吸い上げ始めた。
所謂バキュームフェラだ。
腰砕けになるほどの快楽を叩き込まれた少年が、それに耐えられるはずもなかった。
「うっ、あっ、あぁぁっ、んぅぁぁぁぁぁぁっ!」
少年の肉棒は精液を噴き出し、アオオニはそれをゴクゴクと飲み干していく。
「美味しい…♪」
「な…に…今の…?」
「うふふ…貴方の精液よ? 命の素って言えばいいかしら…?」
「命の素…………え…?」
事実、精液が命の素である事は間違っていない。
だが不運にも少年は、それを歪んだ形で解釈してしまった。
『オニ達は自分の命をこういう形で吸い尽くして殺す気だ』と。
快楽の後に襲ってくる虚脱感が、その考えを推し進める結果となってしまった。
「あ…あぁぁ…や、やめてぇ…お願い、たすけて…も、もうかえしてよぉ…」
まだ襲おうとしているのが見え見えなオニ達に、少年は必死で懇願する。
しかし酒を飲んで気分の乗っている彼女らには、もちろん通じない。
「大丈夫だよぉ…♪ お酒はまだたーっぷりあるもん…♪」
アオオニが大きな瓢箪から酒を一気に呑んでいく。
「…ぷはぁっ! ふふふ…もう疼いちゃって…我慢できないよぉ…♪」
アオオニの股間は既にトロトロになり、膣からは愛液が滴っていた。
「ひっ…」
それは、少年には獲物を前にして涎を垂らす捕食者の様に映った。
「今度はこっちで食べちゃうからねぇっ…♪」
「やぁぁぁぁっ…!」
少年が抵抗する間もなく、彼の肉棒はアオオニの膣に呑み込まれていった。
「はいった…あぁあぁぁぁっ…♪」
「ひぐぅぅっ!」
トロトロの液体にまみれた柔らかな膣壁が肉棒全体を包み込み、締め付けていく。
それだけでも、少年の快楽は否応なしに高まっていく。
「動かすよぉ…♪」
「え…あっ、だめっ、それだめぇっ…!」
そればかりか、アオオニは腰を前後上下に動かして責め立ててくる。
肉壁と擦り合わされた肉棒は、既に限界が近い。
(出したくない…このまま出し続けたら死んじゃう…だけど…だけど気持ちいいッ…!)
必死で射精を我慢する少年の姿は、オニ達の嗜虐心を刺激するだけだった。
「ほらほら、出しちまえよ♪」
「気持ちいいんだろ? 腰もビクビク震わせやがって…♪」
「手伝ってやろうか? ん?」
アカオニ達が言葉で責め立ててくる。
「やめてぇ…たすけてぇ…ぼく…ぼくもうだしたくないぃ…」
「大人しく出しちまいないって!」
アカオニ達は少年の顔に豊満な胸を押しつけ、更に彼の乳首にまで手を伸ばした。
「ほら、ここから沢山出して…♪」
とどめとばかりに、アオオニが陰嚢を刺激した。
無論、少年がそれだけの快楽に耐えられるはずもなかった。
「やっ、あぁっ、でる…だめぇっ…………あ、ぁぁぁぁぁぁぁっ…」
悲しみと恐怖のこもった喘ぎ声を出しながら、少年は絶頂した。
アオオニの膣に、ドクドクと精液が流し込まれる。
「あっ♪ でてるぅぅ…♪」
「はぁ…はぁ…っ、お願いします…もう…許してください…」
涙ながらに懇願する少年を見下ろし、アオオニはまた瓢箪から酒を呑む。
「…………♪」
恍惚としながらニヤリと笑うその表情は、少年の懇願を拒否するという答えを表していた。
「それそれそれそれーっ!」
「だめぇぇぇぇぇぇ!」
アオオニはまた激しく腰を振り始めた…
・
・
・
それから少年は、アカオニにも犯され、再びアオオニに犯され…と、輪姦され続けた。
いくら萎えても、オニ達の四人がかりでの責めにまた肉棒が固さを取り戻してしまう。
それでいて、少年の脳裏にはまだ『吸い殺される』という恐怖が根付いていた。
(あたま…おかしくなるぅ…きもちよすぎるぅぅぅ…)
五回目の射精の時、既に少年は自らの命を諦めていた。
(あぁ…ぼく…もう…死ぬんだぁ…)
そして十二回目の膣内射精の時、とうとう少年は失神してしまった。
全身をピクピクと痙攣させ、白目を剥き、口からは泡を噴いている。
「ヒック…うー…やりすぎちゃった…」
「そろそろアタシ達も限界だ…♪」
オニ達は少年に寄り添うようにして眠り、夜を明かした。
翌朝。
少年が目を覚ますと、いきなりアオオニに抱きつかれた。
「ひうっ!?」
「昨日はごめんなさい」
酔いの醒めたアオオニは、再び理知的な口調に戻っている。
「…………あれ…生きてる…? ボク…生きてる…?」
「大丈夫…あなたを殺したりなんてしないから…」
そう言ってアオオニは少年を強く抱きしめた。
「その代わり…毎晩、私達のオツマミになってくれる?」
「えっ…」
少年は困惑した。
殺されずに、あれほどの快楽を得られるというのは魅力的だ。
しかし、同時に人間社会との縁がほぼ切れる事も意味する。
「ねぇ…お願い…」
「ボク…ボクは…」
少年は、アオオニを抱きしめた。
それが、彼の答えだった。
「ありがとう…♪」
・
・
・
それから毎晩、森の奥では饗宴が催されている。
「そぉれっ、いっぱい出してっ!」
「ひぅっ…あひゃぁぁぁぁぁっ♪」
「おーい、今度はアタシだぞー!」
「ぷはー、酒も精液も美味いッ!」
今日も少年は、オニ達に抱かれている。
その顔には、幸せそうな笑みが浮かんでいた。
「うぅ…暗いよぉ…」
もう夜だというのに、人気のない道を歩いている少年がいた。
一人で川遊びをしていたら、夢中になりすぎて日が暮れてしまったらしい。
「早く帰らないと怒られちゃう…」
辺りをキョロキョロしながら、肩をすくめている。
「おっ? こんな時間に何出歩いてンだ?」
「!?」
すると突然、目の前に黒い影が姿を現した。
立派な角。
虎柄の腰巻き。
それは紛う事なくオニだった。
暗いせいで色はよく見えない。
「ひっ…!」
「丁度イイなぁ…酒のつまみに…♪」
「え…………えっ?」
オニの目は据わっている。
少年は昔から、オニは人を喰うと教えられてきたタイプだ。
バッタリ出くわしてしまった恐怖で、足が竦んでしまっている。
「…………ジュルリ」
「い…
いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
叫び声を上げて逃げようとするも、時既に遅し。
そのまま小脇に抱えられ、森の奥へと連れ去られてしまった。
(そしてあらすじのシーンへと繋がるのであった。)
少年はオニ達の隠れ棲む洞穴まで連れ込まれてしまった。
奥の焚き火の明かりで、少年を連れてきたのはアカオニだと分かった。
「ひっ…」
見てみると、奥にはまだ三人ほどのオニがいる。
少年の脳裏に、両手足の先から同時に喰われていく自分の姿が浮かんだ。
「あわ…わわわわ…………や…やめて…っ!」
じたばた暴れるが、アカオニは全く動じる様子がない。
それを見て、酒盛りをしていた他のアカオニ達が笑う。
「あははっ、必死になってやがる!」
「連れてこられたらもう手遅れだってのにな♪」
「や…やだよ…そんな…たすけて…たすけてよぉ…」
少年はメソメソと泣き出してしまう。
「おーおー、可愛いじゃねぇか♪」
「丁度酒も回ってきたし…このまんま食べちまうか?」
「いいねぇ…新鮮な男なんて久しぶりだ♪」
アカオニ達の嗜虐心はいやが上にも高まっている。
「そ…そんなの…や、やだ…やだやだ、助けてっ、誰かぁ!」
少年は最後の力を振り絞って抵抗する…
「…貴方達、それぐらいにしてあげなさい」
その時、一番奥にいたオニがアカオニ達を制止した。
見ると、それはアカオニではなくアオオニだった。
眼鏡をかけており、アカオニ達に比べて随分理知的に見える。
「あー? なんだよ、つれねえなぁ…」
「こんな状況で無理矢理したら…その子、心も体も壊れちゃうわよ?」
アオオニの言葉に、アカオニ達は不機嫌そうに口をへの字に結んだ。
「…ちぇっ、お説教を聞くと酒が不味くなっちまわぁ」
「大体さっきからオメェだけシラフってのはどういう了見だ、あぁ?」
「…………別にいいじゃない。お魚も美味しいんだし」
「だったら尚更酒も飲みやがれってんだ…」
他のアカオニ達は完全に目が据わっている。
「…とりあえず、その子は離してあげたら?」
「あぁ? 折角捕まえたのにか?」
「逃がすなんて言ってないわ。離すだけ」
冷静な物言いに、アカオニは少々不機嫌そうにしながらも少年を離した。
「へいへい…おっと、逃げんじゃねぇぞ? 逃げたらどうなるか分かるよな?」
隙をついて逃げようとした少年は、その言葉にビクッと体を震わせ、ゆっくりと頷いた。
(うぅ…このまんま食べられちゃうのかな…)
そのまま半泣きになりながら体育座りで項垂れる。
アカオニ達は酒盛りを続けているが、アオオニだけは酒をまだ飲んでいない。
「あっはっはっはっは! 今日も酒が美味いなーっ!」
「全くだぜ♪ …よう、そろそろ喰っちまおうぜ、その子…♪」
隣のアカオニが首に腕を回してきた。
アカオニ側からすれば、それは親愛の表現に他ならない。
しかし少年はそれを、『首を絞め落としてから食べる』と解釈してしまった。
「ひぃっ…や、やめて…!」
「…待ちなさい」
少年を救ったのは、またしてもアオオニの一言だった。
「おいおい、またそれかよ!」
「いい加減喰っちまおうぜ!」
「ダメよ。…………ねぇ君、こっちに避難しなさい」
「は、ひゃい…」
アオオニの言葉に、少年は急いでアオオニの隣に這っていった。
「なんだってんだよ、お前ばっかり…」
「貴方達が野蛮すぎるから、この子もこんなに怯えてるんじゃない…」
アカオニ達はムスッと頬を膨らませたが、またすぐに酒盛りに戻った。
狭い洞穴内に酒の匂いが充満する。
「…お水ならあるわよ。いる?」
「あ…は、はい…いただきます…」
猛烈な酒気に、少年の頭もクラクラしてくる。
見ると、アオオニの頬も僅かに上気して赤くなっていた。
(このアオオニさんがいれば…もしかしたら僕、助かるかも…)
そんな微かな希望が芽生えかけたときだった。
「うおぉい! もういいだろぉっ!?」
「もうたまんねぇんらよ! その子を喰わへろよぉぉぉっ!」
「力ずくでも襲ってやるれぇぇっ!」
すっかり出来上がったアカオニ達が、少年に襲いかかってきた。
「ひゃぁぁぁっ!?」
「ちょっと、貴方達…」
「うるへー! お前だけ酒の一滴も飲まねぇで…これでもくりゃえぇ!」
制止しようとしたアオオニに、アカオニが何かを突きだした。
それは酒を入れておく大瓢箪だった。
その飲み口を押し当てられ、アオオニはグイッと一気に酒を呑んでしまった。
「…………んぐっ」
アオオニは一瞬だけその場に停止した。
「助けてぇぇぇぇぇっ…」
今にも着物を剥ぎ取られそうになっている少年が、力無い叫び声を上げる。
そこに、アオオニの声が響いた。
「どきなさい」
アオオニはアカオニ達を強引に押し退けていく。
「のわっ!」
「…………あ、ありが…」
少年がお礼を言おうとした瞬間…
アオオニは、少年に覆い被さっていた。
「お姉…さん…?」
「…久々に可愛くて…美味しそうな子だったから優しくしようって思ってた…」
「へ…?」
「だから眠らせてからにしようって…だから大好きなお酒も我慢してた…」
「あ、あの…」
少年がアオオニの顔を覗き込むと、彼女の顔は既に真っ赤になっていた。
目は完全に据わっており、少年をじっと見ている。
「だけどねぇ…呑んじゃったのよ…もう呑んじゃったのよぉ…♪」
「え…あ…まさか…」
その瞬間、少年は悟った。
このアオオニも結局はオニなのだと。
酒に酔ったこのアオオニに、今から自分は食べられてしまうのだと。
「だから…だから…もう我慢できにゃいのよぉぉぉっ!」
「あ…わぁぁぁぁぁぁっ!」
必死な抵抗空しく、少年の帯は解かれ、着物ははだけ、幼い裸体は露わになる。
「いただきまぁぁぁすっ!」
そう言うとアオオニは、少年の肉棒を無理矢理に銜え込んだ。
「いやぁぁぁぁぁぁぁ…!」
少年は両手で顔を覆った。
今から自分は無惨に食べられてしまうのだと。
しかし少年が次に感じたのは、喰われる痛みではなく、強烈な快楽だった。
「…っあひぃ!?」
恐る恐る自分の股間を見た。
頬を赤く染めたアオオニが、少年の肉棒を美味しそうにしゃぶっている。
眼鏡で理知的な雰囲気を醸し出しているだけに、そのギャップで妖艶さが増している。
すると、上目遣いでこちらを見たアオオニと目が合った。
アオオニは口元に笑みを浮かべている。
「ちゅぷっ…どう…?」
「あ…ぅぅぅ…」
包皮の隙間に舌を入れられ、ゆっくりと包皮が剥かれる。
唇の裏側でカリを撫で回され、舌先で裏筋をなぞられる。
かと思うと、亀頭部分だけを銜えられ、口内で舌先に先端をつつかれる。
全てが初体験の、強烈すぎる快楽。
性体験などしたことのない少年にとっては、あまりにも刺激が強かった。
「いっ、あっ、だめっ、まって…あっ、あっあぁっあっあっ!」
「そろそろイッちゃいそうかなぁ…? ちゅぷぷぷぷ…」
少年の限界が近いと見るや、アオオニは肉棒を猛烈な力で吸い上げ始めた。
所謂バキュームフェラだ。
腰砕けになるほどの快楽を叩き込まれた少年が、それに耐えられるはずもなかった。
「うっ、あっ、あぁぁっ、んぅぁぁぁぁぁぁっ!」
少年の肉棒は精液を噴き出し、アオオニはそれをゴクゴクと飲み干していく。
「美味しい…♪」
「な…に…今の…?」
「うふふ…貴方の精液よ? 命の素って言えばいいかしら…?」
「命の素…………え…?」
事実、精液が命の素である事は間違っていない。
だが不運にも少年は、それを歪んだ形で解釈してしまった。
『オニ達は自分の命をこういう形で吸い尽くして殺す気だ』と。
快楽の後に襲ってくる虚脱感が、その考えを推し進める結果となってしまった。
「あ…あぁぁ…や、やめてぇ…お願い、たすけて…も、もうかえしてよぉ…」
まだ襲おうとしているのが見え見えなオニ達に、少年は必死で懇願する。
しかし酒を飲んで気分の乗っている彼女らには、もちろん通じない。
「大丈夫だよぉ…♪ お酒はまだたーっぷりあるもん…♪」
アオオニが大きな瓢箪から酒を一気に呑んでいく。
「…ぷはぁっ! ふふふ…もう疼いちゃって…我慢できないよぉ…♪」
アオオニの股間は既にトロトロになり、膣からは愛液が滴っていた。
「ひっ…」
それは、少年には獲物を前にして涎を垂らす捕食者の様に映った。
「今度はこっちで食べちゃうからねぇっ…♪」
「やぁぁぁぁっ…!」
少年が抵抗する間もなく、彼の肉棒はアオオニの膣に呑み込まれていった。
「はいった…あぁあぁぁぁっ…♪」
「ひぐぅぅっ!」
トロトロの液体にまみれた柔らかな膣壁が肉棒全体を包み込み、締め付けていく。
それだけでも、少年の快楽は否応なしに高まっていく。
「動かすよぉ…♪」
「え…あっ、だめっ、それだめぇっ…!」
そればかりか、アオオニは腰を前後上下に動かして責め立ててくる。
肉壁と擦り合わされた肉棒は、既に限界が近い。
(出したくない…このまま出し続けたら死んじゃう…だけど…だけど気持ちいいッ…!)
必死で射精を我慢する少年の姿は、オニ達の嗜虐心を刺激するだけだった。
「ほらほら、出しちまえよ♪」
「気持ちいいんだろ? 腰もビクビク震わせやがって…♪」
「手伝ってやろうか? ん?」
アカオニ達が言葉で責め立ててくる。
「やめてぇ…たすけてぇ…ぼく…ぼくもうだしたくないぃ…」
「大人しく出しちまいないって!」
アカオニ達は少年の顔に豊満な胸を押しつけ、更に彼の乳首にまで手を伸ばした。
「ほら、ここから沢山出して…♪」
とどめとばかりに、アオオニが陰嚢を刺激した。
無論、少年がそれだけの快楽に耐えられるはずもなかった。
「やっ、あぁっ、でる…だめぇっ…………あ、ぁぁぁぁぁぁぁっ…」
悲しみと恐怖のこもった喘ぎ声を出しながら、少年は絶頂した。
アオオニの膣に、ドクドクと精液が流し込まれる。
「あっ♪ でてるぅぅ…♪」
「はぁ…はぁ…っ、お願いします…もう…許してください…」
涙ながらに懇願する少年を見下ろし、アオオニはまた瓢箪から酒を呑む。
「…………♪」
恍惚としながらニヤリと笑うその表情は、少年の懇願を拒否するという答えを表していた。
「それそれそれそれーっ!」
「だめぇぇぇぇぇぇ!」
アオオニはまた激しく腰を振り始めた…
・
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それから少年は、アカオニにも犯され、再びアオオニに犯され…と、輪姦され続けた。
いくら萎えても、オニ達の四人がかりでの責めにまた肉棒が固さを取り戻してしまう。
それでいて、少年の脳裏にはまだ『吸い殺される』という恐怖が根付いていた。
(あたま…おかしくなるぅ…きもちよすぎるぅぅぅ…)
五回目の射精の時、既に少年は自らの命を諦めていた。
(あぁ…ぼく…もう…死ぬんだぁ…)
そして十二回目の膣内射精の時、とうとう少年は失神してしまった。
全身をピクピクと痙攣させ、白目を剥き、口からは泡を噴いている。
「ヒック…うー…やりすぎちゃった…」
「そろそろアタシ達も限界だ…♪」
オニ達は少年に寄り添うようにして眠り、夜を明かした。
翌朝。
少年が目を覚ますと、いきなりアオオニに抱きつかれた。
「ひうっ!?」
「昨日はごめんなさい」
酔いの醒めたアオオニは、再び理知的な口調に戻っている。
「…………あれ…生きてる…? ボク…生きてる…?」
「大丈夫…あなたを殺したりなんてしないから…」
そう言ってアオオニは少年を強く抱きしめた。
「その代わり…毎晩、私達のオツマミになってくれる?」
「えっ…」
少年は困惑した。
殺されずに、あれほどの快楽を得られるというのは魅力的だ。
しかし、同時に人間社会との縁がほぼ切れる事も意味する。
「ねぇ…お願い…」
「ボク…ボクは…」
少年は、アオオニを抱きしめた。
それが、彼の答えだった。
「ありがとう…♪」
・
・
・
それから毎晩、森の奥では饗宴が催されている。
「そぉれっ、いっぱい出してっ!」
「ひぅっ…あひゃぁぁぁぁぁっ♪」
「おーい、今度はアタシだぞー!」
「ぷはー、酒も精液も美味いッ!」
今日も少年は、オニ達に抱かれている。
その顔には、幸せそうな笑みが浮かんでいた。
11/09/04 01:58更新 / 第四アルカ騎士団