連載小説
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・まずは家族の事情から
まず、何故俺の母さんがエキドナになったか。
それを説明しようかと思う。
一番そこが気になるだろうしな。


俺の母さんは研究者でな。ある儀式の研究をしていたんだ。
それは『蛇神の儀式』って言ってな・・・




・・・あ、もう予想付いた?まあ聞いてくれよ。


実は元々家は反魔物国家にあったんだ。
意外か?そんなもんさ。
教団の命令でその儀式の研究をさせられててさ。
教団は「悪しき魔物に対抗する手段が見つかるやもしれぬ!」とか何とか言っちゃっててさあ・・
まあ母さんは教団の教えとか全然気にしてなくて、単純な好奇心と正しい知識を世に広めたいがために引き受けたんだけどね。
で、ずっと教団の研究所にこもりっきり。
家にも長いこと帰ってきてなかったんだ。


そんなある日だ。
父さんと一緒に晩飯食べてる時だったかな。
あ、父さんはギルドの中間管理職してるんだけどね。
届いた依頼の整理とか管理とか、他にはクレーム対処とか。
色々大変だって言ってたなぁ。
それでも父さんは家に帰ってくるんだけどね。
母さんは何か研究に夢中になると長期間帰ってこないんだよ。
そう、その時だけじゃなくってさ。
全く、おかげでその時は一人でいることが多かったよ。本とか読んでてさ。
近所にもよく遊びに行ったりもしてたっけな。


話が逸れたね。
どこまで話したっけ?
そうそう、晩飯食べてる時。
玄関の方でドゴンッて音がしてね。
何だ何だと父さんと玄関の方へ行ってみるわけよ。
そしたら
「ただいまー!愛する夫と愛する息子よー!」
と声がして。
そこまでならいつもの母さんなんだけどさ。

肌が青くて、下半身が蛇になってる以外は。

父さんが
「ど、どうしたんだその格好は!?」
って動揺してたのは今でも記憶に残ってるよ。
その後はさ・・・


「まー言いたいことはおっぱい・・・いやいっぱいあるだろうけどさー」
「な、なんだ・・・?」
「・・・ヤろうぜ☆」
「え?」






  母                   父    俺
(´・ω・)               ・・・(゚д゚;) (゚д゚ )




ヤろうぜ☆
(`・ω・)b グッ             Σ(゚д゚;) ( ゚д゚ )





                   ガシッ   ガクブル
ギュンッ(((((((((((((((`・ω・)つ((((;゚Д゚)))) (゚д゚ )





       キュピーン(`✧ω✧)つ((((;゚Д゚))))!?    (((( ゚д゚)





「ヒャッハー!新鮮な夫だー!」ガバッ
「ぬわーーっっ!!」





・・・そんな訳で息子目の前にハッスルハッスルしやがってな。
トラウマにならないのが不思議なくらいだよ。
高速で獲物を捕まえた母さんに対してよ。


その後三日三晩ヤリまくってたのさ。
俺?そんときどうしてたかって?
いつも親切にしてもらってる近所の爺さんの家にお邪魔してたよ。一人で。
「よくわからんが、大変じゃったなぁ」って納得してくれてお世話になったさ。
今思えばすごい行動してたよなぁ。
だってその時まだ3歳だぜ俺。
3歳ながら、何か感じてたんだろうなー。邪魔しちゃいかんなって。


で、3日後ようやく落ち着いて迎えに来てな。
母さんが。
爺さんびっくりしてたけど、「そうかー、魔物になってしもうたかー」って言って納得してたわ。
後から聞いたんだけど、爺さん親魔物国家出身で、魔物に抵抗なかったかららしいがな。


でよ。父さんと事情を聞くとだな。
儀式の研究をしている途中で、蛇が逃げたしたそうで。
教団は普通の蛇だと思って捕まえていたみたいなんだが、実は魔力を持ってたらしくってよ。
しかも上質の。
それに一晩、まあ当てられちまったって訳で。
気づいたらエキドナになってて、疼いてしょうがないから家に帰って来たという話。
なんか「ちゃんと愛する者へ好意を示さなきゃダメよー」って声が聞こえたとかいないとか。
研究所から家まで結構距離があるはずなんだけど、研究所から移動用の馬車持ち出して。
その日のうちに帰って来たっぽい。
行動力のありすぎるうちの母さんらしいよ。
流石に魔物になって反魔物国家にいたらマズイだろってことですぐ引越したね。
その時は特に問題はなかったよ。
家にある物ぱぱっとまとめてさ。
馬車でバビュっと親魔物国家へ!
って感じで。


それで終われば普通の魔物化の話で終わるんだけどよ。
実は母さんは元々『子供が出来やすい体質』だったらしいんだけどさ。
それが魔物になってからも引き継がれると思ってなかったらしくてな。
魔物になったら、まあヤりまくるじゃん?


そのせいか、ポンポンできるわけよ。
妹が。
しかも後々、世にも珍しい魔物娘の双子とかもできたしな。
そんな体質で妊娠中もヤりまくるからだよ全く。


で、相当数産んだあと、「家計的にマズイ」という話になり、一時期落ち着いてるのが今の状況って訳だ。
何でもっと早くに気がつかなかったんだ、と思うんだけどね。
え?影ですぐハッスルしてるんじゃないかって?
それが結構長いこと落ち着いてるんだなこれが。
だってヤれば直ぐ子供ができるからね。
分かりやすいよウチの両親は。


今母さんはサバトで研究中。
色んな薬とか道具とかね。
有能さを買われてサバトにいるんだけど、ロリ化しないことを条件に居させてもらってる。
「我が子を抱きかかえられなくなるのはねー」という持論からだそうだ。
それでバフォメットが納得したかどうかは定かじゃないけど、それほど有能ってことなんだろうと思ってる。
父さんは親魔物国家のギルドで中間管理職。
殆ど何も変わらないって凄いと思うよ。


あ、あとその反魔物国家の研究所は潰れたらしい。
まあ実際に魔物化した人が出ちゃったんだから当然だよな。
他にも何人かの女性職員もラミア種に変わってたそうでね。
母さんの同職の研究員仲間も蛇になってたり魔物になってたりして・・・
みんな幸せに暮らしてるってさ。
風の噂では最近あの国も親魔物国家に変わったとか何とか。
爺さん、元気にしてるかなー。


俺?
俺は家のことで忙しいからね。
炊事、洗濯、掃除、買い物、物品整理、金銭管理、妹達の世話・・・
家のことならほぼ全部俺がやってるよ。
大変だけど小さい頃からやってたから、家に関しては今はもう慣れちゃったなぁ。
それに最近は妹達もよく手伝ってくれてるし。
それよりも特に大変なのは、その妹達の世話でな。
色々と手をかけさせられてるよ。
今でもね。




「兄さん、ちょっといい?」
「兄、話がある」
「お兄様、宜しいですか?」
「兄殿、来週末の予定についてですが・・・」
「兄貴ー!いるかー?」
「兄上様・・・」
「タク兄!聞きたいことがあるんだけど!」
「お、お兄ちゃん・・・・・・い、今いいかな・・・?」
「兄ちゃん!外行こうぜ!」
「兄やん、相談あるんだけど」
「あんちゃーん!遊ぼー!」
「にぃに、ちょいとー」
「・・・・・・・・・・・・・・・・たくにぃ・・・」
「にーにー、何してるのー?」
「にいさま」




・・・噂をすれば、ってやつかな。
いつもこんな感じ。
ん?ああ、これ全員妹。
やっぱり多いよね。うん。


妹の話?
・・・んー、それは本人達から聞いて欲しいんだけど・・・

俺じゃないとちゃんと説明できなさそう?
・・・・・・一理ある、かなぁ(笑)
いや、まぁ・・・冗談言う子も多いもんでね。
根も葉もないこと言われたら、ねぇ。

それも面白そう?
・・・それは勘弁してくれ。
知ってることなら全部話すから。




でも、最近また母さんがソワソワしだしてるから、これからも増えていくんだろうなぁ。
何がって?
そりゃ妹だよ。

13/03/01 21:19更新 / 群青さん
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■作者メッセージ
導入ということで、最初はこのような感じに。
次からは妹一人ずつの紹介となります。
日常の様子を切り抜いたお話になっていくと思います。
もう一つの連載モノよりは文字数が少なくなりますがご了承下さい。
あと次回からちゃんと魔物娘との関わり合いになっていくのでお許しを・・・!

ちゃんと次回はいちゃいちゃしてますから!
お許しを!!

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