魔物娘たちと、二荒葉の関係
魔物娘と、確かに学園長はそう言った。
言葉だけでは俺は信じなかっただろう。そんな突拍子もないことはアニメの世界だけで十分だ。
だが、先程のミラの足と学園長の尻尾はその真実を雄弁に語ってくれていた。
それに、長年の疑問が図らずも解決した。
「・・・成る程ね、ようやく合点がいきましたよ」
「ええ、その様子だと薄々感づいていたようね。流石はあの二荒家の長男って所かしら」
「流石って、どういう意味ですか。うちは特になんにもない唯の家庭ですよ」
そう言うと学園長はくすり、と笑った。
「ええ、ただの家庭よ。歴史から見ても偉業を成し遂げた人は一人もいない。でも」
とそこで言葉を区切り、もうわかっているでしょう?と言う視線をこちらに向ける。
ああ、わかってますよ。わかってるから嫌なんだ。
「貴方は、正確には貴方の祖父の代から変わったのよね、その家族と言う一族の性質が」
「・・・まあ、あれはウチの爺さんが猛烈に運が良かっただけですよ。まさか」
ああ、まさか
「魔界に飛ばされて人間と魔物の嫁こさえてきてこっちで結婚するなんて」
これは別に俺だけが知っているわけじゃあない。二荒家の人間だったら全員知っていることのはずだ。
俺も詳しくは知らないし、今この学園を見るまで半信半疑だったからな。
ある時俺の爺さんは魔界に飛ばされたらしい。どうやって、なんで飛ばされたのかは誰も知らないが、取り敢えずそこで爺さんは人間と魔物の、いや正確には魔物娘の嫁を作って帰ってきた。
家族の反対を押し切る形で結婚した三人だが、爺さんの父が人間の方を正妻とし、魔物娘の方を分家とした。
あの当時は戦後でいろいろ大変だったからそう言うことが出来たらしい。今は知らん。
まあ、そこは別に良かったんだ。その後も本家の二荒家と分家の一静家の関わりは家族ぐるみで行われ、幸せだったらしい。
問題は子供だ。爺さんと魔物娘との子供は何故か女しか生まれなかった。
しかし人間との間に出来た子供はちゃんと男の子だった。しかし、異世界にいる間で何かに染まってしまったのか、それとも元からの性格かどうかはわからないが俺の親父は大分変人だった。
まあその子供である俺や、あの女も大分変人だが。
「四年前の子は結構驚いてくれていたんだけどね」
「まあ、こう言う事態には慣れているんで」
寧ろこれ以上の事があったと言っても過言ではない。
「あの、一つ質問いいですか?」
「?なにかしら」
やっと、そこで俺はずっと気になっていた質問を口にする。
「なんでこの学園は四年に一度しか男子を入学させないんですか?なんだったら女子校にすればいいじゃないですか」
「ああ、その事ね。そこだけは四年前、いえ今までと同じ質問ね」
-----------------------------
前はね、普通に男子も入学させてたのよ。だけどほら、魔物娘達は基本的に男性が好きだから、その、学校が成り立たなくなっちゃったのよ。
だから苦肉の策で一年に一度に百人にしたんだけど、それでもダメで、でいろいろ試行錯誤した結果、四年に一度になったのよ。
これでもね、親御さん達からは苦情はないのよ。それは、ちゃんと勉学に励めて、尚且つそこで男をゲットできればよし、出来なくても就職率はいいからいい男性と結婚できるっていう感じだから。
だいたいわかってくれたかしら?・・・あら、もうこんな時間。つい話し込んでしまったわね。あ、そうそう貴方のクラスは三組よ三組。
え?何でここでいうのかって?それはまあ、貴方のクラスは私がくじ引きで決める事にしてたから。
言葉だけでは俺は信じなかっただろう。そんな突拍子もないことはアニメの世界だけで十分だ。
だが、先程のミラの足と学園長の尻尾はその真実を雄弁に語ってくれていた。
それに、長年の疑問が図らずも解決した。
「・・・成る程ね、ようやく合点がいきましたよ」
「ええ、その様子だと薄々感づいていたようね。流石はあの二荒家の長男って所かしら」
「流石って、どういう意味ですか。うちは特になんにもない唯の家庭ですよ」
そう言うと学園長はくすり、と笑った。
「ええ、ただの家庭よ。歴史から見ても偉業を成し遂げた人は一人もいない。でも」
とそこで言葉を区切り、もうわかっているでしょう?と言う視線をこちらに向ける。
ああ、わかってますよ。わかってるから嫌なんだ。
「貴方は、正確には貴方の祖父の代から変わったのよね、その家族と言う一族の性質が」
「・・・まあ、あれはウチの爺さんが猛烈に運が良かっただけですよ。まさか」
ああ、まさか
「魔界に飛ばされて人間と魔物の嫁こさえてきてこっちで結婚するなんて」
これは別に俺だけが知っているわけじゃあない。二荒家の人間だったら全員知っていることのはずだ。
俺も詳しくは知らないし、今この学園を見るまで半信半疑だったからな。
ある時俺の爺さんは魔界に飛ばされたらしい。どうやって、なんで飛ばされたのかは誰も知らないが、取り敢えずそこで爺さんは人間と魔物の、いや正確には魔物娘の嫁を作って帰ってきた。
家族の反対を押し切る形で結婚した三人だが、爺さんの父が人間の方を正妻とし、魔物娘の方を分家とした。
あの当時は戦後でいろいろ大変だったからそう言うことが出来たらしい。今は知らん。
まあ、そこは別に良かったんだ。その後も本家の二荒家と分家の一静家の関わりは家族ぐるみで行われ、幸せだったらしい。
問題は子供だ。爺さんと魔物娘との子供は何故か女しか生まれなかった。
しかし人間との間に出来た子供はちゃんと男の子だった。しかし、異世界にいる間で何かに染まってしまったのか、それとも元からの性格かどうかはわからないが俺の親父は大分変人だった。
まあその子供である俺や、あの女も大分変人だが。
「四年前の子は結構驚いてくれていたんだけどね」
「まあ、こう言う事態には慣れているんで」
寧ろこれ以上の事があったと言っても過言ではない。
「あの、一つ質問いいですか?」
「?なにかしら」
やっと、そこで俺はずっと気になっていた質問を口にする。
「なんでこの学園は四年に一度しか男子を入学させないんですか?なんだったら女子校にすればいいじゃないですか」
「ああ、その事ね。そこだけは四年前、いえ今までと同じ質問ね」
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前はね、普通に男子も入学させてたのよ。だけどほら、魔物娘達は基本的に男性が好きだから、その、学校が成り立たなくなっちゃったのよ。
だから苦肉の策で一年に一度に百人にしたんだけど、それでもダメで、でいろいろ試行錯誤した結果、四年に一度になったのよ。
これでもね、親御さん達からは苦情はないのよ。それは、ちゃんと勉学に励めて、尚且つそこで男をゲットできればよし、出来なくても就職率はいいからいい男性と結婚できるっていう感じだから。
だいたいわかってくれたかしら?・・・あら、もうこんな時間。つい話し込んでしまったわね。あ、そうそう貴方のクラスは三組よ三組。
え?何でここでいうのかって?それはまあ、貴方のクラスは私がくじ引きで決める事にしてたから。
13/03/26 05:05更新 / アルバス
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