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後編 |
繁殖期が始まったのは、それから二日後の事だった。
下腹部の けれど、それは、今まで経験した痒みとは強さの点で一線を画していた。痒みというより、最早疼きと言った方が良かった。痛みさえないものの、それは耐え難く思える衝動めいた感覚だった。 私は狩りに行く事すらままならず、巣の中で腹を押さえて転がり回った。やがて狭いその場所からも転げ落ちて、落ち葉積もる地面に体を打ち付ける。それでも、全身を走る痛みよりも子宮部の疼きの方が勝った。 どうして、こんな時に限ってこんな事が起きているのか全く判らない。これではオスを探す所ではない。 私は一体どうしてしまったのだろうか 心なしか、身体が火照っている。疼きに熱が帯びて来て、全身を巡り始めたのだ。益々私はどうしようもなくなってしまい、脈動的に襲い来る奇怪な衝動に抗おうと、身体を強張らせて丸まった。 疼きは一刻一刻と強まって行く。息を荒く吐き、気持ちを落ち着かせようと努めるだけ、何かの反動の様に度し難く疼いて来る。 この現象を前にして、私に出来る事は何もなかった。只、この疼きに体を支配される以外選択肢はないものなのだと、私は何処かで気付いていたのかもしれない。だからこそ、これが今まで経験した物とは違うと言いつつ、繁殖期の訪れであると即断出来たのだろう。 どうしようもなく、考えが纏まらない。茹でられた様に頭が働かない。 ぼんやりとした意識の中、只、痒みの走る近傍に位置しているアソコがもどかしくて仕方無くて。大木を背にして、指先で引っ掻いた。 ビィィン、と響く痺れが走る。 その痺れが、少しだけ疼きを誤魔化してくれる。 それに気付いた私はアソコを擦り続けた。本来は排尿に使用するだけの排泄口である其処を撫でる度、疼きが少しとは言え霞む。切羽詰まった私にとって、それは大発見だった。 やがて、何かがぽっちりとした物が膨らんで来たのが判った。肉の割れ目から、ピンク色の虫の様な物が這い出て来た。私は、最初からそれが何なのか知っていた気がする。その小さな姿からは想像出来ない程の熱を感じながら、其れを小刻みに撫でると、身体の奥まで甘い痺れが走るのが判った。 けれど アソコから何かぬるっとした物が這い出して来た。指に絡まって、白く濁った糸を伸ばす。それを、アソコとピンクの突起に塗りたくって、滑りを良くしてやると、不思議と何か満ち足りた錯覚を憶える。 興味本位で、突起を抓ってみる。すると、甘い電流の嵐が迫って来る。暫く息が出来ず、身体がぶるぶると一人でに奮い立ち、完全に思考が止まった後、嵐が通り過ぎて行ったのを感じた。 自分が息を切らしている事に気付いた。何時だって、私は息を乱す事は無かった。それだけ鍛錬していたし、身体の使い方を熟知していたからだ。 なのに、こんな事で。こんな一時の行為が、どうして私を此処まで疲労させるのか、疑問でならない。 手の中に何かが放たれたのは感じていた。見ると、ぬるぬるした液体が大量に、私の手に掛って、雫を垂らしていた。 判らない事だらけだった。これから自分はどうなってしまうのか、不安でならなかった。 こういう時こそ、なんで、彼奴は居ないんだっ。 「バーカ……バーカ……」誰に向けて言ったのかは、憶えていない。 それからは夢中で身体を慰め続けた。乳房がもどかしくなり、甲殻を下げて揉みしだいた。何度も、何度も、あの甘い嵐を身体全体で受け止めた。 声も抑えられない。抑えようとも思わなかった。だから、きっと、森の中に私のあられもない声が響いていたかと思う。 思えば、私は何かを埋め合わせようとしてこの様な行為に耽っていた気がする。 心の中にぽっかりと空いた、何かを だから、その時の私は、周囲に気を配る様な余裕はなかった。只、子宮を襲う疼きを収めようと必死だったのだ。 ……だから、不意に目を向けた茂みの向こうで、彼奴と目が合った時は、みっともなく飛び上がったのだ。 「ふにゃあっ」 「あ! え、えええええあのそのえっとあわわわ」 咄嗟に手近にあった木の器を投げ付けると、カツンと中身がない音を響かせて、彼奴は茂みに倒れ込んだ。 「二度と顔を見せるなと言った筈だっ。何故此処に居る!」 「ちょ、ちょっと話を聞いてよ」 ふらふらと立ち上がり、此方へ歩み寄って来る奴。私は再び傍に合った食器を投げ付けようとするが、それを寸でで、奴の手が腕を掴んで止めた。 「何を勘違いしていたか知らないけれど、僕は“一度”家に帰っていいかって訊いたんだ。一回帰ったら戻って来るつもりだった。……それなのに、君は二度と顔を見せるなって。でも、ごめん。僕はどうしても君に会いたかったから」 奴の。顔が、近い。 臭いが近い。息が、近い。 近、過ぎる。馴れ馴れしいにも程がある。 此奴は、自分を……何様だと、思っているんだか。 ほら、見てみろ。余りにも不快過ぎて、心臓が激しく鼓動し始めている。ストレスで、子宮の疼きも酷くなって来た。 「判らん。そのまま戻って来なければ良いものを」 「ちゃんと、最初から言っておくべきだったね。僕が一度、家に帰りたかったのはね。家族に安否を知らせたかったのと、元々執り進められていた婚約を解消する為だよ」 此奴は、晴れ晴れとした笑顔で語る。私から腕を離して、ゆったりと膝掛けた。 「君は寝ていたから聞いてなかったかも知れないね。僕には元々婚約者が居たんだ。……昔からずっと妹の様に接してきた、別の貴族の家の子で。お互いの家の都合で、その子と結婚する事になったんだ。けれど、僕は彼女を妹としか思えないし、正直その子も想い人が居たんだ。相手は使用人でね……身分違いの恋を成就させまいと、僕に白羽の矢が立ったと言うのもあったかもしれない」 遠くに向けた瞳がしっとりと濡れる。 「僕は昔から、人に良い顔して生きて来た。誰に対しても、彼女に対しても。誰にも本心を明かせた事がない。常に誰かの都合良く動いて、上手く取り入って、保身ばかりしていた様に思う。……その時の僕の本心は、先ず、妹はその使用人と結婚するべきだという事。そして、僕は彼女と結婚する気なんてさらさらないっていう事だった。だけど、僕は何も出来ずに、結婚式のその日までずるずると日々を過ごして……当日に、君に誘拐されたんだよね。……だから、家出っていうのは嘘なんだ。本当は直前までどうしようかって、森の中で考え事がしたかったんだ……」 そう話して、楽しそうに笑う此奴の顔。確かに、何時も見ていた表情なんかとは違う。解放され、自由を謳歌しているとばかりの表情だ。 それに、不意と暗い幕が降りる。 「……僕はどうしようもない嘘吐きだったんだよ。多くの人に囲まれていながら、多くの煩わしい柵(しがらみ)に囚われて、一人ぼっちだった。それを、君は。結構、理不尽な形でぶち破ってくれたから。なんだか吹っ切れたんだ。ああ、僕ってなんて詰まんない事に拘ってたんだろうって」 一人ぼっち。 ……此奴も、一人で生きていたのか。 沢山の同族に囲まれておきながら、自らを殺して来て。 なんとなくだが、しっくり来る物があった。 「だからね、清算してきたよ、全部。ちょっと時間が掛ったし、遅いにも程があるんだけど。僕の婚約を破談にして……代わりにあの子の結婚を取り成して……これで、僕はやっと僕の人生を歩める気がするんだ」 「だが、戻って来る必要はないだろう。お前は、人里でまた生きればいいだろう」 「それでね。決めたんだ」 此奴は、私の身体を抱き寄せて、耳元で囁いたのだ。 「僕は、君と結婚する。僕はその為に、この告白の為に、戻って来たんだよ」 私の指に違和感があった。 見ると、私の左手薬指に、鉄の輪が通されていたのだった。 「変、かな。君にご両親がいるそうだから、正式なプロポーズとかしておかないといけないと思って、用意したんだけれど……」 「……」 私は、此奴の真剣な眼差しに貫かれて、思わず 「ふーん」 此奴は私と番になりたいらしい。 しかし、この鉄の輪はなんだ? いまいちよく判らん。人間の価値観で、これは何を示すのだろうか。贈り物の一種なのだろうが、私にとっては「邪魔だな」としか思えない。 「……え?」 真っ白に色消えていく此奴。唖然とした間抜け面。 「何だ、その顔は」 「いや、その、そんな淡白な反応が返ってくるとは思わなくて……あれー? 一生懸命考えたんだけどな……指輪のサイズも間違ってないよね……あれー?」 何事か訝しがっている様子の此奴の顔面に蹴りを入れて、いい加減身体を離す。 疼く、疼く。 此奴の身体が近いだけで、もう充分気が触れそうだった。 良く判らないが、此奴の告白を聞いてから、子宮の疼きが冗談ではなく激しくなってきた。気がおかしくなりそうなのを必死に我慢出来ていたのは、此奴の前で取り乱すのだけはプライドが許さないからで。殆んど意地の様な物だった。 私に、悠長にしていられる余裕なんて微塵もなかったのだ。 「あ、あの、返事をー」 蹴り飛ばされた先で、テーブルの角にでも後頭部をぶつけた所為か、ピクピクと手を震わせながら何か呻く此奴。 ああ、そういえば、此奴もオスだった事を思い出す。 今この状況、オスを探しに行けない中、向こうから来てくれたのだ。此処は「二度と来るな」という命令を無視した事は水に流してやるのも慈悲なのではないか。 だって、此奴は愚かしくも戻って来た。愚かしくも、私と番になりたいが為に。だったら、繁殖期を此奴と過ごしてやっても、良いだろう。 私は、此奴の身体を柔らかく抱き締めた。 此奴は露骨に嬉しそうな顔をする。 「え? それって……」 「……」 「どわぁー!?」 巣の上に解放された途端、腰から砕け落ちる此奴。 「頼むから……頼むから先に言って! 突然は怖い!」 五月蠅い奴だ。どうせする事に変わらんというのに。 「今から交尾をする」 折角なので先に言ってやると、其れは其れで驚いた顔をする。 ……どっちにしろ、驚くんじゃないか此奴は。 「繁殖期、来たんだね……?」 「そうだ」 此奴は私の乳房に視線を向けて、頬を赤く塗って、目を逸らした。 「……まどろっこしい」 「え。うわぁ!?」 私は刃を立てて、此奴の着ている上等らしい服を切り裂いた。 「せ、折角今日の為に急拵えで仕立てたスーツが……うぅ……」 残った布生地を剥ぎ、一糸纏わぬ姿にする。 ふん、それなりに、引き締まった体じゃないか。軟弱らしく細身ではあるが、程良く筋肉が付いている。 だが、私の目が奪われたのはその下 見上げると、此奴は熱に浮かされた時の様な顔をしていた。 「っ……、だ、だって、あんな場面を見たら……っ」 何かに言い訳する此奴。 視線を落とす。びくんびくんと数度撥ねる其れの扱いを、私は知っている。何故今まで知らなかったのか、何時知り得たのかは判らない。けれど、其れを見た瞬間から、私は自分の先祖代々からこれをどうもてなすべきかを伝えられて来た事を思い出した気がしたのだ。 私は躊躇なく、其れを喉奥まで迎え入れた。 「んっ、そんな、行き成り……♥」 舌の上を擦れる男性器の味は、奇怪の一言。なんとも言い難い。 右手で此奴の陰嚢を軽く潰しながら、左手で竿を撫でる。貰ったばかりの鉄の輪が、男性器を擦れる。 (あ……僕が送ったばかりの結婚指輪で……っ♥) 男性器の先に開いた穴に舌先を埋めると、此奴は一際強く呻いた。 其れが、なんだか可愛くて。もっともっと、虐めてやりたくなった。 男性器全体を口に含み、激しく吸い上げる。喉奥に嵌め込んで、何度も挿抜を繰り返して、空気の漏れる音を響かせてやった。 「じゅるるる。ぐぽっ、ぐぽっ」 「う、くうぅ」 苦悶の表情に歪むオス。男性器は大きさを増し、何かを訴えるかの様に、元気良く脈打っていた。 私は、暫くその様子を窺った後、今度は盛り上がった部分に優しく舌を這わせた。 そして、陰嚢を弄ぶ指の力を強める。 口の中に力強く放たれる熱。これが、子種か。私は其れを喉の奥で初めて感じた。 「じゅるる、じゅぷ、ずぞぞぞぞ」 「あ♥ あ♥ 吸い尽される……♥」 これで、私にも子が宿る。そう信じて、余す所なく喉奥に飲み下す。腹の中でじんわりと精が身体中を広がって行く気がした。この時の私は、交尾の何が子を成す要因となるのか判っていなかった。だから、此奴の子種を飲み干した時でさえ赤ちゃんが出来るものだと確信していたし、その他の行為でも全て赤ちゃんが出来る物だと思っていたのだ。 余りの勢いに飛び散った子種を丁寧に舐め啜る。私の唾液でてかりを放つ男性器は、僅かに縮んでいた物の、私が再び口に含むとすぐに最大限の大きさに戻った。 そうだ。私は、この子宮の疼きをどうにかしたいのだ。 その為に、どうすればいいだろう ああ、そうか。 “コレ”で、子宮の奥まで掻けばいい。 私は此奴の身体を跨ぎ、本来排泄の目的でしか使わなかったアソコと此奴の男性器を密接させた。 疼いて、堪らない。オスの象徴を口に含んでからは少し落ち着いていたが、子種を喉に通してから、此方にも送り出さなければならないという使命感を帯びて来た。 オスの象徴は私のソコへ入るかといえば、大き過ぎるものだった。躊躇しなかった訳ではない。しかし、私はもう、いい加減このはっきりと説明出来ない疼きに嫌気が差していたのだ。 何かで奥を掻いて欲しくて堪らない ズ、ズ、ズ♥ 肉を押し退けて、異物としか言い様のない物が、入って来る。 苦痛、閉塞感、そんなものばかりが感じられる中、さっさと終わらせようと腰を押し付ける。 一気に奥まで突き入れる際、奥で何かが伸びて、パツンと引き千切られる様な感覚を憶えた瞬間から、その状況は、激変した 「ッ!? 〜〜〜っ♥♥♥」 あ……っ♥ ダメだ、これ♥ 堪んない……♥ 余りの変化に、私は言葉を失った。いや、変化というにもおこがましい。まるで、生まれ変わったかの様な瞬間だった。 私はこの時、別の意味で気がおかしくなりそうだった。 「はぁ♥ くぅぅ〜……♥ んっ♥ んっ♥」 自身でも信じられなかった。こんな、媚びる様に鼻の抜けた声を上げるなんて。 でも、思わずそうしてしまう程の物だったのだ。 私を貫いてくれる其れがどうしても愛おしくて堪らない。其処に収まっているというだけでも最高の幸せに感じられる。子宮の入り口が此奴のおチンポでキスされる度、頭が溶け出して来てしまう様だ。 私はどうしてしまったのだろう。こんなに感情を激しく揺さぶったのは初めてだ。 けれど 「うご、くぞ……♥」 そんな事より♥ 私は、彼に気持ち良くなってもらいたいのだ。そして、私を気持ち良くしてもらいたい♥ 他ならぬ、ハジメテを捧げた彼だからこそ、私は欲しているのだ。 「はっ♥ はっ♥ ぁんっ♥」 腰を打ち付ける。打ち付ける。打ち付ける ああ、気付く事の何て恵まれた事だろう。私はやっと気付いたのだ。 大好き。愛してる。傍に居て欲しい。私の物になって、貴方の物にして欲しい♥ 私は、獣の様に腰を振りながら、彼の表情を上目遣いで窺った。処女喪失したばかりの清らかなおまんこがおチンポを優しく咥え、其れで居て貪る様に搾り立てられて、彼はすっかり顔を赤くして私に見蕩れていた。 やっぱり、可愛い顔をしている♥ 眼鏡がずれ落ちてるのが、また間抜けっぽくて可愛い。此奴の顔は忘れ様にも忘れられないだろう。それだけに、他のオスなんて本当にどうでもいい存在だと改めて認識させられてしまうな♥ 私の中で、彼の存在が大きくなった。知っているぞ♥ イきそうなんだ♥ 「イく? イくのか? いいぞ、膣内(なか)に出せ♥ 繁殖期の孕み頃おまんこに、沢山子種を打ち込んでしまえ♥」 私は、自分の手に嵌められている指輪口付けして見せた。愛しい人から貰った大切な愛の証 彼は、言葉か、或いはその行動が引き金になって、子種を噴射した。勿論、私の繁殖期で孕む気満々の子宮の中にだ♥ 熱くてピチピチの子種を子宮で受け止めて、私も恍惚としていた。 なんて、満たされていくのだろう。今まで、繁殖期を棒に振って来たのが馬鹿みたいだ。 ……ううん、此奴と出会わなかった今までの繁殖期は、やっぱりクソだ。そう思い直しながら、未だに止まらぬ子宮で飲み干す。 「ふぅ、ふぅ……♥ 良かった……こんなの、卑怯だ……♥」 やっと理解した。こんなのに抗える訳がない。母もそうだったろう。だからこそ、今も父とこういう事をしているのだ。きっと、先祖代々皆こんな気持ち良い事をして、子を残そうと励んで来たのだろう。 私は恍惚としている彼の手を握り、上体を倒して、キスをした。彼は無意識だったろうけれど、私の突き刺す舌に自らを絡み付かせてくる。 餌遣りを思い出す。あの時も、同じ様に唇を重ねたけれど、こんなに気持ちいい物だとは思わなかった。 「ちゅぅ、ぺろ、ぴちゃ、じゅぶじゅぶ♥」 「んぁ……ぴちゃ……♥」 唇の周りを舐めて、歯も丁寧に舐めて、頬の裏側を舐めて、喉の奥だって舐めた。彼の全てが私にとって魅力的で、触れていたいと思えるものばかりなのが悪い。 一頻り味わった後、ずるる、と舌を抜き出す。彼の耳たぶを舌先でなぞり、唇でしゃぶる。 「貴様が悪いんだぞ♥ 繁殖期で孕む準備の出来上がっている私に、告白なんてするから、こんな目に会うんだ♥ 少しは反省しろ♥」 私の身体の全てが媚びていた。最早押し留める理性など無かった。 「私達は番だから……仕方なく、だぞ? だから、ダーリンって、呼ぶからな……♥」 親が使っている恥ずかしいと思っていた呼び名が、今では誇らしい。 呼ぶ度に……ああ……♥ 「くく……♥ さぁ、念の為にもう一度だ♥ 私達は人間のメスと違って孕みにくいそうだからな。何度でも子作りに励まないと……♥」 猛り出す欲望のまま、私は腰を振った。彼のおチンポは未だに萎れる事がなく、私を貫いているから、私は嬉しくて全身を使って愛する旦那様にご奉仕しようと思った。 彼に抱き付く形で、いやらしくはしたなく、小刻みに腰を振りまくる。ジュパジュパと水飛沫を撒き散らし、挿抜を繰り返されるおチンポ。何せ私の子宮の疼きは収まっていない。此処までしないと、疼きが収まる気がしないのだ。 私は深く、何度も口付けした。唇を放す度、愛を囁いた。 私はどうしようもなくメスだった。オスを貪る一匹のメスに過ぎなかった。だからこそ、精一杯彼を愛そうと、彼に愛されようと誓った。 「ん、じゅぷ、じゅぽっ、ぷはぁ♥ ……ダーリン♥ 愛してるぞ♥」 「……うぅ……♥」 「あん♥ ダメじゃないか、ダーリン♥ 私に許可なく外に出すなんて♥ 今の分もちゃんと膣内(なか)に出してもらうからな♥」 抜いている瞬間に射精してしまった彼を叱りながら、また優しくキスをする。 流石に三度目の射精を済ませると、おチンポの力強さは失われていく。 私は、透かさず巣の奥から魔界豚の干し肉を取り出す。其れを自らの口に含み、噛みほぐし、唾液をたっぷり絡ませる。 「さぁ、ご飯だぞ、ダーリン……♥」 何時の時かやっていた餌遣り。今はとても愛情のある行いだと自覚して行う。 「じゅるる、どぷっ、ずにゅ♥」 「んく、んく……♥」 彼の喉が動いて、魔界豚の肉と、私のエッチな唾が一緒に流れていくのが判って、なんだか恥ずかしくなってきた。私はこんな事を意識せずやっていたのか。私も干し肉を飲み下す。 「あはぁ……♥ お腹一杯になったな……♥」 そして、再びおチンポに目を遣った。私の愛液と彼の精液が混じり合って、とても素敵な光景になっていた其れに、私は舌を這わせる。 「ダーリンの此処は、私だけの物なんだからな♥ 他のメスに掃除なんてさせないんだからな♥」 近くで見れば見る程愛おしい。カリ首に舌を這わせ、粘液を舐め啜る。その刺激によって、彼のおチンポは再び鎌首を擡げる。 私は彼にお尻を向けた。この状態だとお尻の穴まで見えてしまうけれど、最早夫婦となった私達に隠し事など必要ではない。このまま、再び下半身で彼を飲み込んであげる♥ ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅ、ぱちゅ♥ 小気味良い音を響かせる。すっかり私の処女マンコは彼の形を憶え込んでしまった。これもきっと、母から受け継がれた血だろう。 「ああ♥ イく♥ イくぞ、ダーリン♥ 一緒に、イこう……♥」 そうして私が疲れて眠るまでの間、交尾は激しく続くのだった |
【メモ-その他】
“森と豚” 中世ヨーロッパで良く食われていたのは大体豚肉だそう。しかもかなり食っていたらしい。 当時は穀物などの作物の収率がまだ悪かった時代なので、牛みたいに牧草だけを大量に食べる家畜よりなんでも食べてすぐに肥え太る豚が家畜として主流だった。 そしてその豚を放牧するのがドングリやその他さまざまにエサが豊富な森。森を所有するという事は即ち食肉供給施設を有する事でもあった。 12/09/26 09:00 Vutur |