変調と欲情
「お姉様ァアアアアアアアアアアアーー!」
背後から浴びせられるけたたましい呼び声に聞き覚えがあるような気もするが、私はきちんと無視します。
何も見えない。聞こえない。
「お姉様!!無視しないでくださいませ!」
しかし、なぜかこの戦乙女は回り込んで私の目の前に立ちはだかるのです。
「チッ!」
「お姉さま!!こんなところで会えるなんて!
このティナ、あなた様のことを片時も忘れたときはごさいませぬ!
そしてついにこの日、再び相見えることが叶いました!
あゝ、わたくし達はやはり運命の赤い糸で結ばれているのですね!」
私のわざとらしいくらい大きな舌打ちも、一切効き目がありません。
その赤い糸とやら、貴方の血で染めてやりましょうか?
「誰これ?アンジュの妹?」
「断じて違います。冗談キツイですよ。
学生の頃の後輩です。」
あの頃からティナは可哀想なくらい何一つ変わっていません。
馬鹿と同じで死ななきゃ治らないんでしょう。
「そちらの可愛らしい殿方が、お姉様の担当する勇者様ですか?
初めまして。わたくしティナと申します。
......お姉様とは一つ屋根の下で長い一夜をともにした仲でございます///。」
「ひ、一つ屋根のしたで......ッ!!?」
「たまたま寮部屋が一緒だっただけです。語弊のある言い方はやめていただけませんか?名誉毀損で訴えますよ。」
「あぁん!お姉様、相変わらず辛辣!でも、貴方のその罵りが気持ちイイッ!!」
「うわ、キモ。」
こらこらオグル君。事実とは言え、もっとオブラートに包んで言ってさし上げないと。
「ヒィン!!流石お姉様の愛弟子!!
初対面なのに辛辣ゥッ!!」
「うわ、キモいですね。」
暫く見ないうちに変態に磨きがかかったようですね。
キャラが濃すぎて消化しきれません。
この調子では、新キャラの勇者様のインパクトが薄れかねませんよ。
ティナのせいで話が始まってから全く彼に触れてあげていませんからね。
当の勇者様は、私の勇者様に話かけています。
「あんたも勇者なの?俺はオグル。
アンジュのパートナーだ。」
ああ、年上に敬意のかけらもないウチの勇者様ったら。
ごめんなさいね。敬語も使えないガキンチョなんですけど、実はすごくいい子なんです。勘弁してあげてください。
「あぁ紹介が遅れてしまいまったね。
その通り、僕も君と同じ勇者候補さ。」
そんな糞生意気なオグル君に対して、彼はきちんと腰を落として同じ目線になってから話かけます。
なんてできた殿方なんでしょう。
ティナには勿体無いくらいです。
「僕の名はジャスティス。
ジャスティス・ヒーロー。宜しくね。」
キラキラ☆ネーム。
勇者様、キラキラ☆ネーム。
本名ですか、それ。
顔は割とハンサムなのがまた笑えます。
私は吹き出しそうになるのをなんとかで堪えました。
親からもらった名前を馬鹿にするのは流石に失礼極まりますからね。その辺の社交辞令はわきまえているつもりです。
そこはオグル君も察しているのか必死で笑いを誤魔化すために俯きますが、肩がプルプル震えています。
「ヨ、ヨロシク。」
オグル君の笑いをこらえる必死の形相をジャスティスさんは子供特有のはにかみ顔だと判断したようで、勇者同士固い握手を交わします。
「初めまして。ご紹介にあずかりました。わたくし戦乙女のアンジュと申します。」
あぁお腹が痛い。腹筋鍛えられそうです。
でも大丈夫。私の口角はつり上がっていません。
「こちららこそ。貴方のことはティナから毎日毎日聞かされておりました。」
そりゃあお気の毒様。同情しますよ。
「いやぁ、彼女の話は何度聞いても飽きませんね!!そして今日、ついに本人にお会いできた!
私はなんて幸運な男だろう!!」
ガシッと手を握られます。
ヤベェ。こいつも重症だ。キャラが濃い。
おまけに若干暑苦しいです。顔は爽やか系イケメンのくせに。
「ジャスティス様。そろそろ......」
「あぁ、そうだ。もうそんな時間だったね。
お祈りをしなければ。」
そう言って彼は天に向かって神の祈りを捧げます。
そういえば教団の定める祈りの時間は今頃でしたね。このご時世にそんなものを律儀に守る糞真面目な人間がいるとは思いませんでした。
ちなみにこの時間帯の神は、天界の食堂で夕飯食べてます。食べるのに夢中で下界の声なんて聞いちゃいません。
「天に召します我らの神よ、
明日も世界が平和でありますように!
みんな幸せに生きられますように!」
「なに?どしたのアンジュ。なんで顔抑えてるの?」
「いや、眩しすぎて。」
素面で言っているのですかねこの人。
この人には、正論ばかり言う人は効率良く人に嫌われるということを知ってほしい思います。
「では、私たちはこれで!
みんなで世界を平和にしましょうねーーー!!」
「お姉様ぁああああ!わたくしはいつでも貴女の事を思っていますからねぇえええ!!!!」
嵐は去って行きました。
なんだか一生分の疲労が溜まった気分。
側のベンチに二人で腰掛けます。
もう、ぐったり。
「.....濃厚なコンビだね。」
「あんなのが私と数年間同室だったんですよ......」
「同情するよ。
でも、凄く強いんだね。あの勇者。」
そう呟くオグル君は、どこか悔しそうです。
「.....ええ、類稀な剣の腕と魔力が無ければあれだけの威力の攻撃は放てませんよ。
それに.....血の滲むような努力もです。
オグル君には....どれもまだまだ足りて...ませんね。
でも、大丈夫....。あなたは、すごく......、すてきだから......」
事実、彼はとてつもないスピードで上達している。飲み込みも早い。まだ教えていないが、魔法だってすぐ使えるようになるだろう。
「でもね、小さいうちにあんまり鍛えたら....、体の成長にもね、良くないんだよぉ?
ほら、こんなに綺麗なカラダしてるのに.....」
麻のシャツの襟から覗く細いうなじと筋張った膝小僧は、男らしいさと子供らしさが絶妙なバランスで保たれている。
胸板も、薄っすらとしていながらも適度に筋肉がついている。
少年特有のすらっとした身体はとても綺麗だ。
これを崩すなんて、そんなひどいこと出来るわけがない。
「ちょ!?アンジュ、何してるの!!?」
突如、オグル君が私の手を掴んだ。
その顔はひどく真っ赤だ。
「へ?....あぁっ!?
ご、ごめんなさい....!、いつの間にこんなこと....、」
その理由はすぐに分かった。私の右手がいつの間にかオグル君の服の中に突っ込んで胸板を撫で回していたのだ。
慌てて引っ込める。
無意識だったのか....、自分でも気づかなかった。
あんな真似をするなんて、自分が信じられない。
「アンジュ、大丈夫?顔赤いよ?」
心配してくれるオグル君の視線が、逆に辛い。
「え.....ええ、少し疲れたみたいですね。
先にそこの....宿屋に行って休んでいます。2人分、....手続きしておきますから街を見終わったら、...来てください。今日はあそこで一泊しましょう。」
オグル君と別れるとおぼつかない足取りで宿屋で二人分の手続きを済まし、鍵を受け取って部屋に入った。
扉を閉めると、鍵もかけずに私はベッドに倒れこんでしまった。
なんだかすごく体が火照っている。
熱い。私の下腹部が今まで経験したことのない熱さと疼きを覚えている。
早くこの猛りを鎮めなければならない。
私は右手の感触のみを頼りに自らの体をまさぐり、疼きの根元に指をかける。
「ん.....、ああっ.....!」
掌からしゃりしゃりとした感触が伝えられる。そのまま茂みの奥に進み、体液でしっとりと濡れた秘所に指を滑り込ませた。
「....んっ........あぁ!.....あん!やっ、ああつ!」
いま自分の姿がはしたないということは十分に理解していた。だが、湧き上がる快楽が手淫を止めることを許さない。
まるで自分が自分で無くなってしまうような感覚だった。
知識すらろくになかったはずの自分が、的確に自らの膣の敏感な部分を責めたてていく。
どんどん指の動きは激しさと早さを増し、膣穴は派手な水音を撒き散らしている。
湧き上がる快楽が、私を狂われる。
もう少しでイケる。もうすぐに.....。
しかし、静寂の空気は突如破られた。
コンコンと、部屋のドアをノックする音。
「アンジュ、熱は大丈夫?
すごく辛そうだった戻ってきたんだけど、水かなんか持ってくる?」
「オ、オグル君!?」
まずい。オグル君にこんなあられもない姿を見られたく無い。
でもイきたい。今絶頂を迎えなければ、おかしくなりそうだ。
そうだ、オグル君が入って来る前に処理してしまえば.....。
クチュリという音と共に膣内に指が深く捻じり込む。
「ん.....あっ、、、ふっ......あぁあぁん!」
「アンジュ!!どうしたの!?苦しいの!?」
ガチャリとドアノブが回る。
「だ、駄目ッ!!入って....こないで!!」
「ッ!!?」
「ご....めん....ね?すぐ終わるから、そこで待ってて....?....んッ....んッ.....!」
声を漏らさぬように、私はシーツを噛みながら激しく膣内をねぶる。
「あ、あっいく、イキそう....!あっああっ、やっ、ああん!」
いく度となく押し寄せて来る快感の波が蓄積され、決壊した。
「あ....イクっ.....イク.....ぁ.....ああっ......くっ....ふぁ............あッッ......ん!」
絶頂の波が決壊した。
手足が硬直し、背骨は丸まり、臀部が震えた。膣から吹き出した愛液が指にかかるのがわかった。
「ッあ、...はぁ、はぁ....、。」
ふーふーと荒い息を吐きながら、噛みちぎりそうな勢いで咥えていたシーツを離す。
しかし、余韻を味わう暇は無い。ドアの向こうに彼を待たせているのだ。
急いではだけた衣服を整え、ベッドの中に体を入れ、彼を呼んだ。
「もう.....いい...ですよ.....?」
絞り出した声は情けないほどに小さく消え入りそうだった。
頭が絶頂の余韻でうまく機能しない。
金属製のノブが周り、ドアの隙間からおずおずと滑り込ませてきた顔は、心配でいっぱいなのがありありと伝わってくる。
「ホントに、大丈夫?」
とてとてと私のベッドのそばに駆け寄ってくる様が、なんだか子犬みたいでとても可愛らしい。
「ええ、ホントに大丈夫。
心配しないで....。」
「そっか..よかった.....。」
そういって、オグル君は大きく息を吐き出す。緊張の糸が解けたのか、私のベッドに腕と頭を乗せて寄りかかる。
普段の彼からはあまり想像できないその姿に、私のことを本気で案じてくれていることがわかった。
勇者に要らぬ心配をかけさせてしまったことに少し罪悪感が湧き、安心させてあげたくて彼の頭を撫でた。嫌がるかもしれないと思ったが、彼は心地よさそうに目を細めた。
成る程、これがこの子の本当の姿なんだろう。乱暴なところもあるけれど、何処にでもいる可愛らしい少年なのだ。
もっとこの子の色んな表情をみたい思った。普段の刺々しい態度だけが彼の姿なはずがないのだ。初めて出会った日もそう。戦いの後、私の膝の上で眠る彼は安らかだった。
あの表情を、起きている時のオグル君にして欲しい。
そんな望みがふつふつと胸の奥から込み上げてくる。
彼の顔を見ると、相変わらず無防備な姿を晒している。
思い切って胸に抱き寄せてみた。
不意の抱擁に彼は一瞬硬直するが、すぐに力を抜いて私に身体を預けてくれた。
「ア....アンジュ....」
心無しか、彼の声は少し震えているように感じる。
子供特有の高い体温が伝わり、先程鎮めたはずの熱情を再び呼び起こしていく。
オグル君にもう夕飯は食べたのか尋ねると、胸に埋もれた顔が僅かにうなずいた。
「そう。じゃあ、........このまま一緒に寝ませんか?私は今日はなんだか食欲がないんです。
それとも、私と同じベッドは嫌ですか?」
暫くの沈黙。
そのあと、彼が顔を上げる。彼の頬と私の乳房が布越しに擦れあい、淫靡な声を上げそうになる。
「い、嫌じゃない.....!
このままが...いい.....むぐっ!!?」
その言葉を聞くやいなや、私は掛け布団をめくり上げ、オグル君を覆った。腕はそのまま、足を彼の腰に回して全身で抱き締める。
呼吸は再び荒くなりだしていた。未だ湿ったままの性器が蠢くのを感じる。
オグル君の頭が揺れるように動いている。私にばれない為にか、非常にゆっくりとだけれど頬を動かして乳房の温かさと柔らかさを堪能している。鼻もひくひくと子犬のように動かしながら乳房の匂いを嗅いでいる。
全く、気づかないとでも思っているんでしょうか?
ちょっとイジワルしたくなってしまいます。
「そんなに私のおっぱいが欲しいですか?」
私の言葉に、胸に沈む頭の動きがはたと止まる。耳が林檎みたいに赤くなり、胸から伝わる熱が一気に増しました。
「え、あ、!、えの.....これは......!
その.......!」
あらら、舌が回っていません。ちょっとからかいが過ぎたでしょうか。
手と足を外し、オグル君を離してあげます。
ベッドの上で私と距離とって向かい合うオグル君は、激しい息遣いのまま熱い視点を向けてくれます。主に胸に。
「良いんですよ。」
言いながら、私は胸元のボタンを幾つか外していきます。
「え?」
突然の私の行為に、オグル君はびっくりしています。
そんなに恥ずかしがらないでください。私だってちょっぴり無理しているんですよ?
「私はあなたの為にここにいるんですから。」
できる限り、優しく甘い声で囁きます。服は豊かな胸の谷間を全てさらけ出し、少し動かせば乳首も見えてしまうくらいに開けています。
「さ、来てください。」
そういって私は、ベッドの側のランプの火を小さくします。縮んだ光は私の体の周りをわずかに照らすばかり。必然的にオグル君は私をよく見ようと近づいてくれます。そう、オグル君の吐息がつんと立った私の乳首に伝わるくらいの近さです。
「いいの?」
オグル君の可愛い顔が、ギラギラした目を光らせています。
そのアンバランスさが、私を狂わせていく。
「ええ、オグル君のしたいように...ああっ、、」
私が言い終わらないうちに、オグル君の両手が私の乳房を掴んで揉みしだいてきました。
「や、オグル...君....!そんな、乱暴に......」
布と乳房の間に手を入れると、容赦なく中身をさらけ出されました。
「あぁ、すごい、アンジュのおっぱい。めちゃくちゃ柔らかい....。」
直接揉まれると、どんどん乳首が固くなる。
彼の指が乳房に食い込むたびに、つんと上を向いてしまう。
揉みしだく手はそのままに、彼の頭が私の胸元に来た。
「あぁぁぁ...、ソコ...だめぇ...。乳首は弱いからぁ....!」
無遠慮に私の乳首を貪る小さな獣は、甘えるように喉を鳴らします。
母猫ってこんな気分なんでしょうか。私のおっぱいは舐めまわされて、よだれでぬらぬら光っています。
「もう...!そんな乱暴な子は.....、こう....です!」
先程から太ももに感じていた、熱くて硬いモノに触れます。
オグル君が私にそうしたように、いきなりズボンに手を突っ込み一物を握りしめました。
「はうっ!?お、おれのちんちん、くぁあ!」
身じろぎするのも構わず、皮被りの鬼頭の中に指を突っ込み、中の陰茎をこねくり回します。私の指の一挙一動にオグル君が反応する様が、不埒な征服感を脇立たせます。
「あ、アンジュの馬鹿ァ....!ん、お、おかえし、......してやる!んむっ!ん!」
悶えながら私を睨みつけると、私の乳房を鷲掴みにし、乳首を一つにするように押さえ込みます。
「んぁ、何を、するん...!あっ!!あ!んぁ!だ、メぇ......そんな、やらしい舐めかた、卑怯ですよぉ......!
ひゃああん!ああ...、、あああっ!」
オグル君は、すっかり硬くなった私の二つの乳首を口に含んで、音がするくらい強く吸い始めました。
敏感になってしまっているそこは、彼の舌と唇が動くたびに私の脳内に快楽を伝えてきます。
「も....ぉ、許しませんよぉ?
ん、あっ、あっ!
本気で.......イかせて、...あげますからねぇ.....?」
言うや否や、私は指で輪を作って一気にオグル君の陰茎の皮を剥きました。赤くなった陰茎をさらけ出すと、胸の中でオグル君から生娘のような声が上がりました。
先端は既に先走り汁でベタベタしてたので、そのまま手淫で快楽を与えてあげます。
「やぁあ!!あぁ、!気持ち....いいよぉ?
アンジュの手、激しくて....もう....!!」
体勢を崩しかけたオグル君の背中を手で支えてあげます。膝の上に彼を座らせておっぱいを吸わせていると、まるで私の赤ちゃんみたいに思えてしまいます。
その下半身にいきり勃つ陰茎がなければの話ですが。
「さぁ勇者様、イッちゃってください。
戦乙女のおっぱい吸いながら、おちんちんしごかれてイッてください!
恥ずかしい姿を晒しながら、イッてぇ.....!」
「あ、もうダメ、!イク、イクッ!!アンジュのおっぱい....吸いながら、手で、....イカされちゃうよ!!
んっ.....う....ああっあ!
ひゃああ!ああああああ!!あぁああ!」
叫び声とともに、オグル君は私の手に射精しました。
飛び散った精液が指の間から漏れてシーツを汚します。
それは勇者と戦乙女という神聖な関係の間では決してあってはならない光景。
でも、射精して虚脱状態のオグル君の表情がとても可愛くって仕方がないのです。もっともっと愛してあげたくなるんです。
「あぁ!....いっぱい、いっぱい出たね?頑張りましたね?すこく濃いのが私の手の中に....!
んっ....!これ、熱いッ...!
あぁん...、ちゃんと出せましたね?いい子いい子.....。
勇者様ぁ...。世界一可愛い私の勇者様ぁ....!
あっ...痛っ、ん....?」
勇者様を胸元に抱き寄せ頬を擦り付けて猫可愛がりすると、突然彼の歯が私の乳首を甘噛みしてきました。
涙目で乳首を咥えながら、谷間から顔を出して私を睨み上げる勇者様はかなり唆られます。
「ん、もう....、またおっぱいですか?勇者様は以外と甘えん坊さんですね?」
「....うっさい。いいだろ、俺まだまだ子供だし.....。」
「ええ、構いません。そんな君が大好きですから。」
そう言って微笑みかけると、彼はぐっと声を詰まらせました。
目をウルウルとさせ、私の肩を掴むとゆっくり押し倒してきます。
私も抵抗はせず、その動きに従ってベッドに倒れこみました。
「おれ、もうとまらないからな!?
アンジュと........最後まで
.....しちゃうからな!?」
全く...こんな真っ直ぐな目で見つめながら、そんなセリフを吐くだなんて。オグル君がちょっぴり男らしく見えます。
私の乳首を咥えながら喋っているのじゃなければこの瞬間に堕ちていたでしょうね。
「ええ、私も.....そのつもりでしたから....。
ほら、実は私もさっきから濡れっぱなしなんです。」
ゆっくりと自分を包む衣服を脱ぎ去っていきます。下着を脱ぐとき、その湿り具合に驚いてしまいました。私も限界ですね。
「さァ、来てください.....。勇者様のおちんちん、私の膣にください....。
欲しいの、あなたの全部、私にちょうだい....?」
脚を開いて彼を受け入れる準備ができていることを伝えます。はしたない格好。でも、それがすごく気持ち良い。
「場所、分かりますか?」
「...う、うん。うわ、すげ...」
オグル君の陰茎が、私の膣に先端をあてがいます。
ついにしちゃうんですね。勇者様と。こんな年下の男の子と....。
お互いの初めてを、奪い合って.....。
オグル君が腰をゆっくりと突き出し、誰も許したこのない私の中に侵入する。
「あっあああああああ!ひっっ!!
あっ、ああっ、い、痛っあ、いい!
やっ、あっああん、ああ!!
ゆ、勇者様!勇者様ァ....!!」
「うん....!あっ..凄く..狭.....いッ!!
ンッ....!!ああっ!!!
アンジュの膣、めちゃくちゃキッツ......い!!」
受け入れてしまった。鋭い痛みとともに鮮血が割れ目から垂れ流れる。しかし、膣の締めつけに身をよじるオグル君に私を気遣う余裕は無いようだ。
「勇者様ぁ...、気持ち良い?私は、すっごく気持ち良いですよぉ?
さぁ、動いて?もっと気持ち良くなろう?」
そして私自身も、膣内の異物感に快楽を覚え始めている。
「お、俺も、...気持ちいい!動くぞ.....!?
動く.....うっ!?、あっああああぁっああ!で、でる...!?でちゃう!??」
「え?あっ、あああっ、ひゃあ!?
膣内、でてる!!?熱っ、い!?あっああっ、あっ、あーっ、ンッ。あぁ、なかに.......でて.....る!」
下腹部に流れ込んでくる、熱い感覚。オグル君の呼吸が不自然に荒い。
どうやら初めての経験に耐え切れず、動いた途端に射精してしまったらしい。
「うう....アンジュ....、ごめん.....。膣内にだひちゃった.....。
気持ち良すぎて、全然持たない..。」
自分が情けないのか涙目な勇者様がとってもいじらしいです。もっと可愛がってあげたい。
「あっ、んっ、ああっ、ふふ、大丈夫、ですよ。初めてですもんね。頑張り、ました....ね、
偉いよ.....。いい子いい子.....。
オグル君、まだできますよね?」
「うん、できるよぉ....。でも、さっきのが気持ち良すぎて、あんま動けないかも...」
確かにオグル君は腰が抜けたように全体重を私に預けている。
しかし、私にいい考えがあった。
「じゃあ、私が上になって動いてあげますね。」
そう言ってオグル君を支えたまま自分の身体を起こし、彼を私のベッドに寝かせ、その上に跨ります。
そう、騎乗位です。これならオグル君に動いてもらわなくとも十分気持ち良くなれるはずです。
膣穴に指を当て、再び彼を受け入れる体制になります。膣穴に当てた指の間からどろりとした精液が愛液と一緒に垂れ流れ、彼の陰茎にかかったのが合図でした。
「いきますよ.....」
一気に腰を下ろし、彼を再び招き入れます。
「んっ!あっ、ああっ、ああっ......!
オグル.....くん....、一緒に、もっと、気持ちよくなりましょうね....、動きたくなったら、下から、あっ、突き上げてぇ、うっあっあ、やぁあ、ん.....、いいですからねぇ...!」
私の下から、ぐちゅぐちゅといういやらしい音と空気の潰れる音と少年の喘ぎ声がします。
揺れるたび、私の乳房は重力に取り残されてたぷたぷとなびき汗ばんで髪が張り付いていきます。
「ア、アンジュ....アンジュ....!」
歯を食いしばりながら、オグル君が腰を突き上げてきます。
テクニックも何もない。若さゆえの力任せな腰使い。でもそのたどたどしい乱暴さが、未経験の私には心地良かった。
「やっ、あっ、やぁっ……あっ、あっ、ああっ……やぁ、そこぉっ、あっ、ああんっ……、もっとぉ、もっと突いてぇ、ああっあっあ!気持ちいいよぉ、すごく、激し...!」
オグル君の腰がうねり、私の膣内を蹂躙していく。
彼の陰茎が熱く、膨らむのを膣内が感じ取る。そろそろ射精しそうですね。何度でも受け止めてあげますからね?
「アンジュ...、イッて!
まだ、おれとのエッチでイッてないだろ!?あっ...う!
お、おれのちんちんで、絶対イかせてやる!!だからッ!うお...あっ...ッ!それまで、おれもガマンするからぁ!」
「!?」
なんてことだ。この子は、私をイかせようとしている。
自分だって限界のはわかっているはずなの。それなのに我慢して、私を気持ちよくしてあげたいと思っている。
なんて、なんていじらしい。
「オ、オグル君....!あっ...あっ...起き上がってぇ……」
私の意図が分からないのか、ぼんやりしながらオグル君が上半身を起き上がせる。
私は両手を背中に回し脚を腰に絡ませた。
そしてそのまま、有無を言わせず彼の唇を奪った。口内に舌をねじ込み絡ませる。
唇を離すと二人の間にはよだれの橋がかかった。オグル君は目を白黒させている。
「オグル......君!わ、わたし、さっきまでオナニーしてたから、いますっごく膣が敏感なの!
もっと激しくして?そしたら、絶対イケる。だからね、一緒にイこ?」
「....アンジュ!わ、分かった...!」
密着した彼の頭がコクリと頷くと、私の背中に手を回して激しく腰を打ち付ける。
「いいっ、いいっ、いいよぉ〜……あんっ……もっとっ、もっとぉ……
あぅんっ……あんっ、あんっ、あんっ……いきなり、あっ……激し、あんっ……激しいぃ……」
激しく動く腰が私の股にぶつかり、パンパンと空気が爆ぜる。
「はあっ……いっ、いっ、いいぃ……あんっ、もっとっ……んっ……あぅん……やだっ……止まらないっ……はぁんっ……気持ちいわ。
....あぁっ!?来た、イきそう...!やばい...、あっ...う!らめえ....!はぁんっ……気持ちよすぎて、あんっ……腰が動いちゃうぅ…!!…」
絶頂が近いことを告げると、彼は今まで以上に強い腰使いをみせる。私の尻を跡がつくくらい強く掴み、激しく打ち付ける。
「うう、でる...!うああああっああ!」
「いいっ……はっ、あぅんっ……いっ……わたしっ……はぁんっ……だめっ……凄いっ……いやっ……いいっ……あんっ、はっ、あぅんっ……イっちゃう……あっ……イっちゃうのっ……イっちゃうぅ……あっ、あっ、あっ……イくっ、イくっ、イっちゃうぅ〜〜、ああああああっ!」
オグル君が射精した。同時に私も絶頂を迎える。最高の結末だ。
「ああっ、膣....すごく....熱...っい。」
膣内で陰茎が震え、その度に吐き出される大量の精液を飲み干していく。
「あ、ああっ、だしちゃった....アンジュのなかに、....いっぱい...全部.....中に....」
そうして最後の一滴までしっかりと中出ししたオグル君は、力尽きて眠ってしまった。
倒れこむオグル君を受け止めながら、暫く天井を見つめる。絶頂の快感の波が引き、頭の冷えた私は額に手を当てた。
やってしまった......。
こんな年下の少年と性行為をしてしまった。
育てるべき勇者に手を出してしまった。
正直言ってかなり罪悪感がある。
ため息とともに膣から精液が溢れてシーツを汚していく。
しかし、自分の中に確かな達成感があるのも自覚していた。
正直不安だった初めての性行為が、自分が納得できる相手とできたのだ。性行自体も自分と同じく初めてだった相手の反応がとても愛おしく、腹の中を流れる温もりに確かな充実感があった。
ゆっくりと長い溜息を吐き出すと、ベッドのそばの棚に置かれたランタンの火を消そうと手を伸ばした。温かな光が、近づく自分の手を照らす。
そして、はたとその手が止まった。震えている。
裸でいることの寒さではない。
ましてや、勇者と関係を持ってしまったことの不安でもなかった。
自分の身体の異変に、気づいてしまった。
「なに.....これ.......!?手の色が.....。
これが、私の手?」
そこにあったのは、見知った自分の手では無かった。
健康的なピンク色だった自分の指の爪は、夜よりも黒く染まっていた。
色白の指は、白さを通り越して青みがかかった灰色に変色している。
先程は部屋が暗かった上に性行為に夢中になっていたので気がつかなかったのだろう。
すっかり変わってしまった自分の腕を、震えながらなぞる。
変色は腕の付け根から始まっている。
そう、以前焼き切られて再生させた場所だった。
ここに傷をつけた者の言葉を頭の中で反芻する。
『あの攻撃を食らってまだそんな平静を保っていられるなんて、大したものね?』
いまや自分の腕は、その彼女と全く同じ色だった。
私の右手。
券を握る手。
彼の手を握り返すための手。
そして広場で無意識のうちに彼の体をまさぐり、したこともない手淫をさせ、彼の陰茎をしごいて射精させた右手。
「やってくれましたね....!」
忌々しく呟きながら、拳をベッドに叩きつける。
変色は既に肩まで広がっていた。全身に広がるのは時間の問題かもしれない。
不意に、隣から唸り声が聞こえた。私が布団を捲りあげたせいか、寒そうに身を捩る。
「あぁ、勇者様。ごめんなさい。」
急いで腕を包帯で覆うと、抱き寄せて布団を被せる。
温かさが心地良いのか、眠りながら私の身体にぎゅっとしがみついてくる。
「ふふ、可愛い。」
自分が変わってしまうことへの恐怖はある。しかし、不思議と傷を受けたことの後悔は無かった。
この子を私が庇わず、あのまま攻撃を受けていたら.....。
そちらの結果を想像する方が、よほど恐ろしかった。
自己中心的な私が自己犠牲の精神に目覚めるだなんて、考えもしなかった。
「参りましたね。君にベタ惚れじゃないですか、私。」
そんな私の葛藤を知りもしない大好きな勇者様。
この子のせいで、下界に来る前の私の人生プランはめちゃくちゃになってしまいました。
「責任、取ってくださいね?愛しい勇者様。」
お休みのキスを軽く額にすると、私もいつの間にかそのまま眠りに落ちていった。
15/02/02 00:38更新 / 蔦河早瀬
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