読切小説
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キューピッツ
「天使、ねぇ。」
「はい、天使です。」
「あー、モシモシ、ポリスメェンですか?不審者が」
「待ってください!?通報しないでください!?」

あらすじ。
我が家に羽のはやした女の子が居ました。

以下、もっと細かいあらすじ。

「今日もつまんねぇ一日だったなぁ!はっはー!空から女の子が降ってこないかな!出来れば14才くらいの細身の女の子!!」

そんな事を叫びながら商店街を歩く。
商店街を歩く、というか、帰り道を歩く。

「じゅっ、う、よっん、さい!じゅっ、う、よっん、さい!」

近所のおば様型には変な目で見られているし、警察の方には自転車で追いかけられたこともある。

でもやめない。

俺の夢だから。

十四歳。

なんと素敵な年だろう。

その年齢は丁度大人と子供の境目、胸は膨らみ始め、性的なことを少しずつ知っていき、男を意識する。
どこからか色気が漂い始めているが、しかし本人はそれには気付いていない。

「身長が!!152くらいの!!女の子っ!!」

おおきすぎず、小さすぎず。
分かりやすくするならば、普段の生活に支障はないんだけど、高いところの本には届かないサイズ。

「さぁ!扉を開ければそこには念願の妹がっ!!」

「あ、おかえりなさいませ。」

「妹がいないっ!!!………えっ、居る!?女の子居る!?」

おっけぇ、落ち着いて円周率を唱えるんだ。

3.1415……ぱい。

「な、なんだよ君!?一体なんなんだよ!?」

「天使です!」

以上、あらすじでした。

「天使…って、エンジェルって事かよ。」

「キューーーピッドですぅ!!あなたの恋を応援しますよ!きゃぴるん!」

その女の子は非常に可愛かった。
腹立つけど。

「あー…天使ちゃんはなんで俺の部屋に?」

「え、毎日ベッドの上で祈ってたじゃないですか、抱き枕抱えて、「あ゙ー、女の子がほちぃー、可愛い女の子がほちぃー、」って」

「リピートしないで」

つまりあれか?
俺の願いが神に届いたというのか?
おう、ごっどぅ?

「つまりわたくし天使ちゃんはあなたの恋を叶えるために来たのです!」

「あー…つまり、俺に可愛いロリっ子を巡り合わせてくれると?」

「そうです!

…というかやだなぁ、もう巡り合ってるじゃないですかぁ」

「…えっ」

「えっ、じゃないですよ!わたしです、わーたーし!ほら、どストライクでしょう?ほら、ほら!」

「………」

相手をまじまじと見つめる

確かに年齢は14才くらい、胸はB程、身長は150辺り、スレンダーな体型。

…ふっ

ふっはっはっ。

ふっはっはっはっはっはっはァー!!!

「おう!!まいえんじぇう!!」

「エンジェルじゃないです!キューピッドです!!」


キューピッド が 仲間 に なった !

頭の中で最大音量のファンファーレが鳴り響く。
頭の中の天使と悪魔と山崎さんが「キタコレ」「キタコレ」「うっほ」と狂喜乱舞している。

「…で、相談なんですけど。」

「え、お、おう?」

「その…わ、わたし…宿無し…と、いいますか…ここに泊めてもらえないかなー…なんて。」

「 」

「あ、あわよくば此処をおうちにしたいなーー…なーんて。」

「 」

「だ、ダメです…かね?」

まいえんじぇ…まいキューピッドが上目遣いで見つめてくる。
なんだ?どこのエロゲだ?これは夢なのか?

「天使ちゃん、俺をちょっと抓ってくれないか」

「えっ、あ、あなたにそういう趣味が…大丈夫です、わたし受け止めます!えいっ!」

「いたいなあ!やったぁ!!」

「す、すごい喜んでる…」

変な誤解はされてしまったがまぁいい、これはエロゲでも、ラノベでも、魔物娘SSでもないのだ。

「…じゃあ、これからも、宜しくね、天使ちゃん」
「えっ、あっ、と、泊めてくれるんですね!!」

つねられながら格好をつけた。
全然締まらないけどなんか天使ちゃん喜んでるしまぁいいや。

「あぁ、そういえば…今からバイトなんだ!」

「あっ、そ、そうでしたか…大丈夫です、ちゃーんと待ってますよっ」

「ああ!行ってくる!!」

「えへへ、行ってらっしゃいませ!!」

今日はバイトに精が出そうだ!!
ファミチキ配り!!!




「…今度は、わたしの恋愛を成功させるんだから。」




ファミチキいかがですかー!!




15/06/04 00:52更新 / みゅぅん

■作者メッセージ
ロリロリキューピッツ。
どうも、ドラえもんのまさおです。

本当は図鑑に忠実に書きたかったのですがそれじゃつまんねぇよと頭の中の山崎が囁いてきたのです。

そして余談ですが本作、一応キューピッツ目線も執筆中であります。
最後のセリフは伏線です(適当)

ちなみにこの作に出てくる男の子の好み、バイト、全てわたくしがモチーフとなっております。

そうです!自己紹介が面倒くさかったのです!

それでは、またどこかでお会いしましょう。

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