ミミックに鍵穴から酒を流し込んだらどうなるか
あるところにいたずら好きの兄妹がいました。
今日も二人は二人だけが知る隠れ家に来ています。
「おい妹、昨日何もなかったところに箱があるぞ」
「なんだか無性に開けたくなるデザイン」
「罠だな」
「罠だね」
「親父が言ってたやつだ」
「なんていうんだっけ」
「何だったかな」
「思い出した。ミミックだ」
「おおそれだ」
「じゃあ開けちゃだめだね」
「だめだな」
「じゃあどうする?ほっとく?」
「思い出せ、鍵穴に鍵を差せばいいんだ」
「ああ、そうだ鍵か」
「そうだ」
「で、鍵ってどこにあるの兄ちゃん」
「さあな。しらん」
「じゃあどうするの」
「何もしないのは癪だな」
「癪だね」
「とりあえずゆすってみよう。手伝え妹」
「よしきた」
「物音がしたね兄ちゃん」
「結構重かったな」
「いまこの箱揺れたよ」
「なんでだ」
「兄ちゃんが重かったって言ったときに揺れたね」
「また揺れたぞ」
「……そうか」
「どうした妹」
「重かった」
「お、揺れた」
「重かった。重かった重かった重かった」
「すごく揺れてるな」
「多分中の魔物がショックを受けるとこの箱揺れるんだよ」
「なるほど、これは面白い。よくわかったな妹」
「えっへん」
「じゃあなんかいたずらするか」
「よしきた」
「まずは小手調べに鍵穴から石を入れてみよう」
「おお、さっきより派手に揺れた」
「頭にでもあたったのかもな」
「兄ちゃん兄ちゃん」
「どうした妹」
「次はこれいれていい?」
「ネズミか、どこで見つけた」
「そこにいたのをさっき捕まえた」
「いいな、入りそうだし入れてしまえ」
「おお、揺れてる、揺れてるよ兄ちゃん」
「ものすごく揺れてるな」
「軽くホラーだね」
「ポルタ―ガイストっていうんだ」
「ラップ現象じゃなかった?」
「そうともいう」
「あ、ネズミが出てきたよ」
「というより中から投げ出された感じだったな」
「何とか追い払ったんだね」
「大変だな中の魔物も」
「誰のせいだと」
「おまえだろ妹よ」
「そうだった」
「「あっはっはっはっは」」
「おい妹よ」
「なんだい兄ちゃん」
「これ、入れてみないか」
「お父さんのお酒じゃん、せっかく盗んだのにもったいなくない?」
「俺たちには飲めないだろ、昨日のことを思い出せ」
「……あー、そうだね」
「捨てるのもばかばかしいし入れてしまおう」
「そうだね兄ちゃん」
「凄い揺れてる」
「どんどん入るな」
「やっぱりこの箱の中は魔法で作られてるに違いないね」
「ところで妹よ」
「なんだい兄ちゃん」
「この酒なんだが、昨日調べたんだが、どうやら魔物の世界の飲み物らしい」
「へえ、どうしてわかったの」
「親父の書斎の本に書いてあった」
「へえー」
「なんでも、ハニービーの蜂蜜酒だそうだ」
「ハニービーの蜂蜜からできてるんだ」
「ああ、だから昨日飲んだ俺たちはあんな雰囲気に……」
「な、なんだ?爆発した?」
「何が起こったの兄ちゃん」
「わからん、箱が空いてる、中は……空っぽ?」
「えへへ」
「な、何か裸の女の子がいるよ兄ちゃん」
「え、うおっ」
「あ、兄ちゃんは見ちゃダメ」
「うわ、やめろ妹」
「〇―×℃%」
「な、なんか言ってるよ兄ちゃん」
「ん、これは、まずい妹」
「う、ま、また何かが爆発した」
「……妹がいない」
「おーい妹」
「……お兄ちゃん」
「お、いたか妹、無事で何よウグっ」
「な、何するんだ妹、あ、兄にキスするなんて、しかもお前、なんて恰好…」
「う、今、何か俺の口に流し込んだな、なにを」
「えへへ、あなたが私にくれた蜂蜜酒ですよ」
「お、お前はさっきの女の子、妹に何をした」
「えへへへ、今私すっごく幸せな気分なんです、その気持ちをあなたの妹さんにも分けてあげたんです」
「お、お前はまさか」
「そうです、あなたたちの言うミミックですよ。さっきはいいものくれてありがとうございました、おかげでとっても楽しい気分です、お礼もかねて、妹さんと一緒に三人で楽しみましょう」
「ま、まて、悪かった、もういたずらなんかしないから」
「何言ってるんですか、私別に怒ってませんよ。それに、じきにあなたも蜂蜜酒が回って、楽しくなりますよ」
「ふふ、お兄ちゃーん」
「ちょ、ちょっ」
今日も二人は二人だけが知る隠れ家に来ています。
「おい妹、昨日何もなかったところに箱があるぞ」
「なんだか無性に開けたくなるデザイン」
「罠だな」
「罠だね」
「親父が言ってたやつだ」
「なんていうんだっけ」
「何だったかな」
「思い出した。ミミックだ」
「おおそれだ」
「じゃあ開けちゃだめだね」
「だめだな」
「じゃあどうする?ほっとく?」
「思い出せ、鍵穴に鍵を差せばいいんだ」
「ああ、そうだ鍵か」
「そうだ」
「で、鍵ってどこにあるの兄ちゃん」
「さあな。しらん」
「じゃあどうするの」
「何もしないのは癪だな」
「癪だね」
「とりあえずゆすってみよう。手伝え妹」
「よしきた」
「物音がしたね兄ちゃん」
「結構重かったな」
「いまこの箱揺れたよ」
「なんでだ」
「兄ちゃんが重かったって言ったときに揺れたね」
「また揺れたぞ」
「……そうか」
「どうした妹」
「重かった」
「お、揺れた」
「重かった。重かった重かった重かった」
「すごく揺れてるな」
「多分中の魔物がショックを受けるとこの箱揺れるんだよ」
「なるほど、これは面白い。よくわかったな妹」
「えっへん」
「じゃあなんかいたずらするか」
「よしきた」
「まずは小手調べに鍵穴から石を入れてみよう」
「おお、さっきより派手に揺れた」
「頭にでもあたったのかもな」
「兄ちゃん兄ちゃん」
「どうした妹」
「次はこれいれていい?」
「ネズミか、どこで見つけた」
「そこにいたのをさっき捕まえた」
「いいな、入りそうだし入れてしまえ」
「おお、揺れてる、揺れてるよ兄ちゃん」
「ものすごく揺れてるな」
「軽くホラーだね」
「ポルタ―ガイストっていうんだ」
「ラップ現象じゃなかった?」
「そうともいう」
「あ、ネズミが出てきたよ」
「というより中から投げ出された感じだったな」
「何とか追い払ったんだね」
「大変だな中の魔物も」
「誰のせいだと」
「おまえだろ妹よ」
「そうだった」
「「あっはっはっはっは」」
「おい妹よ」
「なんだい兄ちゃん」
「これ、入れてみないか」
「お父さんのお酒じゃん、せっかく盗んだのにもったいなくない?」
「俺たちには飲めないだろ、昨日のことを思い出せ」
「……あー、そうだね」
「捨てるのもばかばかしいし入れてしまおう」
「そうだね兄ちゃん」
「凄い揺れてる」
「どんどん入るな」
「やっぱりこの箱の中は魔法で作られてるに違いないね」
「ところで妹よ」
「なんだい兄ちゃん」
「この酒なんだが、昨日調べたんだが、どうやら魔物の世界の飲み物らしい」
「へえ、どうしてわかったの」
「親父の書斎の本に書いてあった」
「へえー」
「なんでも、ハニービーの蜂蜜酒だそうだ」
「ハニービーの蜂蜜からできてるんだ」
「ああ、だから昨日飲んだ俺たちはあんな雰囲気に……」
「な、なんだ?爆発した?」
「何が起こったの兄ちゃん」
「わからん、箱が空いてる、中は……空っぽ?」
「えへへ」
「な、何か裸の女の子がいるよ兄ちゃん」
「え、うおっ」
「あ、兄ちゃんは見ちゃダメ」
「うわ、やめろ妹」
「〇―×℃%」
「な、なんか言ってるよ兄ちゃん」
「ん、これは、まずい妹」
「う、ま、また何かが爆発した」
「……妹がいない」
「おーい妹」
「……お兄ちゃん」
「お、いたか妹、無事で何よウグっ」
「な、何するんだ妹、あ、兄にキスするなんて、しかもお前、なんて恰好…」
「う、今、何か俺の口に流し込んだな、なにを」
「えへへ、あなたが私にくれた蜂蜜酒ですよ」
「お、お前はさっきの女の子、妹に何をした」
「えへへへ、今私すっごく幸せな気分なんです、その気持ちをあなたの妹さんにも分けてあげたんです」
「お、お前はまさか」
「そうです、あなたたちの言うミミックですよ。さっきはいいものくれてありがとうございました、おかげでとっても楽しい気分です、お礼もかねて、妹さんと一緒に三人で楽しみましょう」
「ま、まて、悪かった、もういたずらなんかしないから」
「何言ってるんですか、私別に怒ってませんよ。それに、じきにあなたも蜂蜜酒が回って、楽しくなりますよ」
「ふふ、お兄ちゃーん」
「ちょ、ちょっ」
13/10/11 01:21更新 / 辰野