69 決戦前夜
俺達が食べ歩きを始めてから数時間がたったときだろうか?
俺は右手に焼きもろこし…左手にジンジャーエールが入ったコップを持って、中央広場のベンチに腰掛けていたんだが…
周りには、ナッカーサーやケイのほかにも、テスタロスやガイウスなど…俺がここに来た時に王様の部屋に来た連中が各自、好きなものを食べていたんだ。
辺りはすっかり薄暗くなったが、どうやら祭りはこれからが本番といいたそうな雰囲気に包まれているぜ…
で、でも…今の俺にはお金が無いんだよ!!くそぉ…初めのうちに後のことを考えずに綿菓子を大量に買ったのが敗因か…!?それとも、お金のほとんどを宿屋においてきてしまったのが敗因なのか…
しかも、味が濃くて俺好みだったから…つい買いすぎちゃってさ…
「……デメトリオ、後いくら残ってる?」
「えぇっと…銅貨2枚…ナッカーサーは?」
「……ゼロだぜ…毎年、祭りがある時は買いすぎちゃってさ…でも、明日のゲーム大会で優勝すれば元が取れるさ…優勝金額3金貨だからな!!」
などと、俺がナッカーサーと話していると、他の連中も話しに参加してきたんだよ!!
「あれ?ナッカーサーもゲーム大会に今年も参加するのか!?」
「て、テスタロス…焼きそばを食べながら話すのはやめてくれませんかねぇ?」
「め、メビウス…そんなの気にしなくてもいいじゃねえかよ…小さい男だな…」
「だ、誰が小さい男だって!?」
「落ち着けってテスタロスもメビウスも…お前ら、毎回喧嘩ばっかりするんじゃない!!いいな?」
「ま、まぁ…確かにそうなんだけどさぁ…」
なんていいながら、二人は黙り込んでしまったんだけど…
て、テスタロスとメビウスは仲が悪いようだなぁ…なんて思っていたわけだが…でもまぁ、喧嘩するほど仲がいいとも言うしなぁ…
「そろそろ食べたし…行くなら早く行こうぜ?俺様…待つのは嫌いなんだよ…」
「そうですねぇ…僕も折りたたみベッドを部屋から持って来たいですし…行きましょうか?」
「ま、まぁ…そうだな…じゃあ、皆、俺の部屋に行くか…?」
ナッカーサーがそう言いながら城に向かって歩き始めたので、俺達もナッカーサーの部屋に向かっていったんだけど…
あ、あの部屋にこんなに大勢の人数が入る空間なんて無いぞ!?
部屋の掃除もしないといけないのに…ナッカーサー…そんなにのんびりとしていて大丈夫なのか?
そう思いながら、俺たちはナッカーサーの部屋に向かったのだが…
ナッカーサーはあることを思い出したかのように慌てて部屋に入って行ったんだよ!!あ、あいつ…部屋が汚いことを忘れていたな…絶対…
「で、デメトリオも少し手伝ってくれよ!!相部屋だろ?」
「ま、まぁ…そうなんだけどさ…わかったよ…」
そう言いながら俺は大量に散乱しているゴミを袋に入れ始めたんだが…
こ、これって、ゴミを全て片付けても意味無いんじゃないか?
ゴミを全部片付けても…全員は入れないんじゃ無いかな…?
なんて思っていると、ナッカーサーはいきなりゴミ袋を折りたたみ式の押し車に入れ、変なボタンを押したんだよ!!
「何だ?そのボタンは…?」
「これか?これはな…部屋の拡張ボタンだぜ?隣の部屋はクラウィスの部屋だからさ…本人には許可をもらっているし…」
そう言いながら、右隣の部屋が開いたんだが…なんと、クラウィスが慌てて女性物の服をクローゼットにしまっていたんだよ!!
な、なんだ!?あの服は!?
「ふぅ…よかったよかった…僕が実は女装が好きだとか連中にばれたら大変だからな…ふっ…」
「……く、クラウィス…まさか、そんな趣味があったのか…!?」
「うわぁっ!?な、ナッカーサーにデメトリオ!?もうボタンを押したのか!?ま、まさか…見たのか?」
「いや…何も見ていないけど…」
あれ?ナッカーサーはクラウィスが隠した服が見えていなかったんだな…
だったら、俺は黙っておくのが優しさって奴だよな…!!
などと心の中で思ったんだけども…
「ふぅ…何も見ていなかったのか……デメトリオ君は?」
「えっ…?俺も、何も見ていませんでしたけど…」
「でも、お前が『実は女装が好きだ』ってぼやいていたのは聞いたぜ?」
「うわぁぁぁぁぁーーーーーっ!?お、お願いです!!他の連中には黙っていてください!!」
「あぁ…大丈夫だって…仲間を売るような真似はしないからさ…じゃあ、ゲームでもするか?」
「了解です…お願いしますね!?」
「わかってるって…!!」
そうして、俺達のゲーム環境も整ったので…俺たちはゲームを始めることになったのだが…一体なんのゲームをやるんだろうか?
あれかな?あの…音ゲーかな?あれだったら、対戦結果とかも分かりやすいかと思うんだが…
などと思っていたが、ナッカーサーが取り出したのは全く別の物だったんだよ!
あれは一体…どんなゲームなんだ!?
「じゃあみんな…メモリーカードをゲーム機に読み込ませてくれないか…?」
「了解…って、デメトリオはまだ…メガロチックファイターズをプレイしたことが無いんじゃないか!?だったら、メモリーカードも持っていないかも知れないぜ…」
「あぁっ……さすがはライザー…確かにその通りだな…ケイ、メモリーカード作成装置持ってきて…ないよな…?」
「……ずっと前にグランマーグのメモリーカードを作った時に、お前の部屋においてあったはずだぜ?ナッカーサー…えっと、そこの棚だよ…」
なんて言いながら、ナッカーサーたちは話を進めているんだが…
俺は一体何をするのかが分からないからなぁ…かなり気になるんだが…
いや…話から察すると、多分ゲームだと思うんだけどなぁ…
などと俺が思っていると、ナッカーサーが変な帽子と機械がセットになったものを棚から取り出したんだよ!!
あ…あれが…ケイが言っていたメモリーカード作成装置って奴なのか!?
「デメトリオ…これを頭にかぶってくれ!!OKか?」
「あ…あぁ…いいけど…」
俺はケイが何かボタンを操作するのを見ながら、その帽子をかぶったんだが…
別に大した痛みも感じることなく、ナッカーサーにもう帽子をはずしてもいいって言われたんだよ!!
い、一体…なんだったんだ?
「よし…デメトリオ、これを受け取ってくれ…これがお前のメモリーカードだぜ?」
「……メモリーカードってのは何だ?さっきから思っていたんだけどさ…」
「あぁ…実はこのカードの中にはデメトリオの生体データが入力されていて、それを俺達が今からプレイするメガロチックファイターズの…ここだな?このカード差込口に差し込むと、ゲーム内にキャラクターデータが入力されて、そのキャラクターでゲームをするんだ…」
「へぇ〜〜…そうなのか…」
「それに、それだけじゃない…このゲームの面白いシステムは、現実で仕事をした後に、その仕事に応じてこのメモリーカードの中にステータス上昇ボーナスが追加されるんだぜ?そのシステムのおかげで仕事をサボる奴も少なくてな?」
「……面白そうじゃないか…でも、それって病気とかで仕事にこれなかった奴とか、後からこの国に来た奴にたいして、フェアじゃないんじゃないか?」
「…確かにそうだが、そのことも大会の時は考えられているんだぜ?大会のときは全てのキャラクターは初期能力値に戻されるんだ…大会の後は元に戻るけどな?つまり、今は俺たちと明日の大会に向けて、一緒にトレーニングだろ?
手は抜いてやるから…やろうぜ〜!!」
なんていってきたんだが…こ、これは思ったより面白そうだな…
よしっ!!やってみるか…!?
こうして俺たちは、夜にみんなでゲームのトレーニングを始めたのだった…
そして、俺がゲームの訓練を終えたのは次の日の朝6時…まさか、俺がよふかしするなんてなぁ…
などと思いながらも、俺も結構そこそこの強さになったんじゃないか?って思ったりしてね…?
それに、他の連中は疑問に思っていたりしたんだけど…俺のゲーム内キャラクター…現実の俺と同じように剣を持っているんだよ!!
現実と違うことといえば…この剣は相手の戦闘能力を上げたりしないってところさ…
しかも、ゲーム内のキャラクターも俺の固有業が使用できるんだよ!!
こ、これは…なんて凄いんだ…
なんて思っていると、ナッカーサーが髪型をセットしながらこっちに歩いてきたんだよ!!…どうやら、もうすぐ大会も始まるようで、テスタロスたちは既に会場に向かったようだし俺達もこんなところでのんびりとしている場合では無いと思うんだが……
「さぁて、そろそろ行くか…?」
「ようやくか?結構その髪型にセットするの…時間がかかったじゃないかよ?」
「……まぁ、そのオールバック…中々似合っているぜ?さて、行こうか?」
「OK…さぁて…優勝でもまた…盗りに行くかぁ…」
そうして、俺達が会場につくと…見たことのない人物が王様と話していたんだよ!!……だ、誰なんだろうあの人は…?
ま、まぁ…メガロス帝国の国民の一人なんだろうけど…
なんて心で思っていると、いきなりナッカーサーが驚いたような表情になったんだよ!!
ま、まさか…ナッカーサーも知らないっていうのか?
「誰だあいつは…!?」
「な、ナッカーサー…知らないのか!?」
「あぁ…誰だ…あいつは…?」
「んっ…?あっ、デメトリオにナッカーサーじゃないか!!」
どうやら王様は俺達に気がついたみたいで、俺達のことを呼んだんだよ!!
ふむ…王様と話していたってことは、怪しい人ではないんだろうが…
「王様…その男…誰なんですか?」
「ん?彼かい?彼はジャックって言うんだが…これが結構、話が面白くってさぁ…おかげで、この国の各地域を案内したりしたんだけど…仲良くしてやってくれ?」
「……王様がこれほど気に入るなんて…ジャックは一体どんな話をしたんだ?」
「…えっと、うどんの話をしただけですよ…じゃあ、俺は用事があるので…」
「ま、待ってくれジャック!!ゲーム大会があるんだが、参加するのか!?」
「いや…用事ありますし、俺は遠慮しておきますよ…王様、いろいろ国内を案内していただき、ありがとうございました!!」
「あぁ!!今度…一緒にうどん作ろうぜーー!!あと、DVDも全て…1話から見直そう!!」
こうして、ジャックは王様におじぎをすると…テレポーテーションシステムを使ってここから去ったのだった…
いやぁ…あいつも、良い奴みたいだったし…この国にはいい奴がおおいなぁ…
さぁて…ゲーム大会をするとするか!?
〜〜そして、メガロス帝国でメガロチックファイターのゲーム大会が始まった時…ハイネの宿の中では…〜〜〜
「リーダー…ただいま帰りました」
「あら…アイネ…あなたが帰ってきたって事は、モンスターラグーンのメンバーを全員…ここに連れてきたってことになるわね…?じゃあ…みんなをこの周りに集めなさい…ゾーネ!!メガホンとやらの用意をお願いね?」
「了解じゃ!!」
私は、アイネが帰ってきた後、即座にアイネとゾーネにこうやって指示したの…
後は、ここでモンスターラグーンと応援に駆けつけてきてくれた他の魔物娘達が集合するのを待てば…準備は完了なのよ…
そうして、しばらくすると外がだんだん騒がしくなってきたのよ。
そして、アイネが自分の鎧の留め金を止めながらこっちに歩いてきたんだけど
「リーダー…全員、外に集まって貰いましたが…?」
「…そう、じゃあ…演説でもしようかしらね……みんなの士気を上げておく必要もあるし…ね?」
私はそういうと、メガホンを片手に宿屋の屋根に飛び移ったのよ…
改めてみると、よくもまぁ二日でここまで集まったものよねぇ…
それに、ちらほら男の姿も見えるって事は、夫婦の魔物娘達のうち何人かもここに来てくれたって事だし…ね?
私はそう思うと、メガホンのスイッチをONにした…
「さて……今回はみんな、このような場所に集まっていただき、ありがとうございます!!モンスターラグーンのみんなは、各自…いろいろな大陸やダンジョンに居たと思うけど…よくぞ来てくれたわ…ありがとう!!そして、私の呼びかけに答えてくださった他勢力の皆さん…本当にありがとうございます!さて…今回の相手はメガロス帝国…この国を徹底的に潰します!!そして…戦いの途中で手に入れた男達は皆さんの自由にしてください!!モンスターラグーンの皆…ここで、自分の夫をてにいれるのよ!!」
「おぉーーーーーー!!」
「……アイネよ、メリィは変にモンスターラグーンのメンバーに好かれているんじゃな…」
「……リーダーは、立派な方ですからね」
そして、私はこのタイミングで腰のベルトに挟んでいた水筒の中にある水を飲むと、更に兵士達を鼓舞するために演説を再開したのよ…
「そう…メガロス帝国の男達は科学力も強さもよく分からないんだけど、私達のこの戦力をもってすれば…一夜で陥落するに違いないわ!!戦いというものは数と…そして、兵士一人一人の質よ!!国内から外に出ようとしないひきこもり男達なんて恐れることは無いわ…あえて言うとしたら…そう…ただのカスよ!!みんな…頑張りましょう!!」
「おぉーーーー!!」
「では、これにて解散よ…みんな、各自のテントに戻りなさい…後、かく部隊の隊長となるものは、この後…作戦会議をするために宿屋の中に来てくださいよろしくね…?じゃあこれで…」
私はそう言いながら、宿屋の中に戻って行ったんだけど…
さて、後は作戦会議をするだけね…
そう思いつつ、私は食堂に行って作戦会議に参加する他の人を待っていた
そうして20分が経過した頃になってようやく皆が集まり、作戦会議が始まった…
「さて…ここに集まってくれたのは各部隊のリーダーみたいな方たちだけれど…まず、私がみんなを理解するために各自…自己紹介を行ってくれるかしら?あ…私はメリィ=ウェイネスって言うの、よろしくね?」
「えっと、わたくしは【アンバードロップタウン】からやってまいりました、ミッシェル=アーリンソーと申しますわ。モンスターラグーンのメリィさんには、娘達に夫を持たせてくれたご恩がありますので、娘達を連れ、こうして参戦いたしましたわ…皆様、お見知りおきを…」
「俺はロンメル=ガーシュタインっていいます……えっと、かなり前に谷に彼女達が訪れた時、ヤマトという男がモンスターラグーンにいたデメトリオって人物と面識があったらしいので、一応手伝いに来ました。普段は妻とイチャついていますが、用事がありましたら4008テントまでお越しください」
「私はミーシャ・ハインエルって言うの…旅の途中でモンスターラグーン一行に偶然あい、その時に困った時は助けてあげるって約束したから応援に来たわ…私達は普段は傭兵業を営んでいるから仲間は20人しか集められなかったけど…強いわよ?上手く扱ってくれたらうれしいわ」
「私は【七罪】リーダーのシャルル=ジュヌヴィエールです。聞く話によると、メガロス帝国は反魔族国家とかどうとか……モンスターラグーンの方々との面識は無いのですが、よろしく」
「え…えっと…エメラ姫に言われて派遣されてまいりました…サラサ=カルファといいます!!階級は少尉ですが、皆様の足手まといにならないように頑張っていこうと思います!!私達の兵士ともども…よろしくお願いします!」
「私はローレライ=トフェニアって名前で、モンスターラグーンのリーダーに困った時に助けてくれないかといわれて助けに来ました…私達の兵士は砂漠出身なので、行動しにくい場所を進むのに適しておりますので…」
「私の名前はエミナ=クロームって言うの!!旅の途中で一回、あなた達とあったんだけど…覚えているかしら?と、とにかく…私も手伝ってあげるから、大船に乗ったつもりで…よろしく!!」
「私はニカシャンティーナ・アロン・ノヒエッタって言うの!!ずっと前にデメトリオって男に逃げられてから…ずっと追いかけていたら男だけしかいない国ってのがあるって聞いて…よろしくお願いしますね!!」
「私はメリィの昔からの友達で、影法嗣 刹那って言います!!今回、仲間を裏切ったというデメトリオという名のゴミを社会の墓場に落とすために来ました!!私達は空中からの攻撃を得意としますので…よろしくお願いしますね」
「僕の名前は真田…真田 次郎っていいます。えっと、JAXAから応援として派遣されてまいりました…主に、これから先の戦いの武器や兵器開発の協力をさせていただきます」
「私はノーザン=エシュタールっていいます!!ここから遥かに北の方にある町【フリック】のギルドからやってまいりました!!私達の役割は魔法攻撃ですので、よろしくお願いします!!」
「私の名前はヴォン=レヒテと申します…モンスターラグーンの皆様はご丁寧に私の塔に登ってきてから世間の話をしていただき…ピンチになったら助けにくるという約束を守りここに来ましたわ…皆様…本当によろしくお願いいたしますわ…」
これでリーダーの自己紹介は終わったわね……
でも、まさかこれほどの人数が来てくれるなんて思っていなかったわ…
などと思いながら私はただ座っていたのだけど、ふむぅ…作戦といっても、まだ戦ってもいないから…考えられないわね…
よしっ…今は皆各自のテントに戻って貰い、私はジャックが戻ってくるのを待つ…そして、戻ってきたらすぐにあの壁に向かって…ゾーネの発明した兵器をぶつけるわ…
あの壁が崩れたら……一気に潰す!!この作戦で行きましょうか…
「えっと…みんな、本当に集まってくださりありがとう…じゃあ、今回のリーダー会議はこれでおしまいとします…各部隊はテント地域で、いつ呼び出しがかかるかも分かりませんので、待機…お願いしますね?」
私がそういうと、他のみんなは頷いて宿屋を出て行ったのよ…さぁて、ジャックが早く帰ってくればいいんだけれど…
そう思いながら、窓の外を見る私…っと、その時、後ろからゾーネが小さい大砲のようなものを持ってきたのよ…
これがゾーネの秘密兵器…?予想以上に強そうじゃないけど、大丈夫かしら?
「ゾーネ…この小さい武器であの障壁を砕くの?」
「メリィよ…大きさで武器の強さは決まらないのじゃ!!わかるかのぉ?この武器はかつて、国を二つ消し飛ばしたといわれる兵器じゃぞ?手に入れるのに苦労したのじゃ…この兵器の出力を20%に抑えて打ち込めば、あのような壁…あってないようなものじゃ…!!」
ま、まさか…ゾーネがそんな武器を持っていたなんて…
この戦い、予想以上に早く終わりそうね…
と私が思っていると、息を荒げながらジャックが帰ってきたのよ…
この様子だと…成功したようだけど…
「おかえり…どうだったの?」
「あぁ…あれだ…本当に男だけだったなぁ…結構多くの兵器が作られているって事と、科学力が発展しているって事は探ってきた…後、あの壁を越えたら町の地下全体に水路が張り巡らされているから、そこから侵入すればいいんじゃないかってことも分かったぜ……」
「そう…じゃあ、戦いを始めましょうか…ゾーネ!!その武器を一番効率的な場所からあの壁に向かって撃ち込みなさい!!この砲撃をもって…モンスターラグーンのメンバー達の夫獲得のための火花を作るわ!!」
こうして、私達はメガロス帝国を攻撃する準備を始めたのだった…
俺は右手に焼きもろこし…左手にジンジャーエールが入ったコップを持って、中央広場のベンチに腰掛けていたんだが…
周りには、ナッカーサーやケイのほかにも、テスタロスやガイウスなど…俺がここに来た時に王様の部屋に来た連中が各自、好きなものを食べていたんだ。
辺りはすっかり薄暗くなったが、どうやら祭りはこれからが本番といいたそうな雰囲気に包まれているぜ…
で、でも…今の俺にはお金が無いんだよ!!くそぉ…初めのうちに後のことを考えずに綿菓子を大量に買ったのが敗因か…!?それとも、お金のほとんどを宿屋においてきてしまったのが敗因なのか…
しかも、味が濃くて俺好みだったから…つい買いすぎちゃってさ…
「……デメトリオ、後いくら残ってる?」
「えぇっと…銅貨2枚…ナッカーサーは?」
「……ゼロだぜ…毎年、祭りがある時は買いすぎちゃってさ…でも、明日のゲーム大会で優勝すれば元が取れるさ…優勝金額3金貨だからな!!」
などと、俺がナッカーサーと話していると、他の連中も話しに参加してきたんだよ!!
「あれ?ナッカーサーもゲーム大会に今年も参加するのか!?」
「て、テスタロス…焼きそばを食べながら話すのはやめてくれませんかねぇ?」
「め、メビウス…そんなの気にしなくてもいいじゃねえかよ…小さい男だな…」
「だ、誰が小さい男だって!?」
「落ち着けってテスタロスもメビウスも…お前ら、毎回喧嘩ばっかりするんじゃない!!いいな?」
「ま、まぁ…確かにそうなんだけどさぁ…」
なんていいながら、二人は黙り込んでしまったんだけど…
て、テスタロスとメビウスは仲が悪いようだなぁ…なんて思っていたわけだが…でもまぁ、喧嘩するほど仲がいいとも言うしなぁ…
「そろそろ食べたし…行くなら早く行こうぜ?俺様…待つのは嫌いなんだよ…」
「そうですねぇ…僕も折りたたみベッドを部屋から持って来たいですし…行きましょうか?」
「ま、まぁ…そうだな…じゃあ、皆、俺の部屋に行くか…?」
ナッカーサーがそう言いながら城に向かって歩き始めたので、俺達もナッカーサーの部屋に向かっていったんだけど…
あ、あの部屋にこんなに大勢の人数が入る空間なんて無いぞ!?
部屋の掃除もしないといけないのに…ナッカーサー…そんなにのんびりとしていて大丈夫なのか?
そう思いながら、俺たちはナッカーサーの部屋に向かったのだが…
ナッカーサーはあることを思い出したかのように慌てて部屋に入って行ったんだよ!!あ、あいつ…部屋が汚いことを忘れていたな…絶対…
「で、デメトリオも少し手伝ってくれよ!!相部屋だろ?」
「ま、まぁ…そうなんだけどさ…わかったよ…」
そう言いながら俺は大量に散乱しているゴミを袋に入れ始めたんだが…
こ、これって、ゴミを全て片付けても意味無いんじゃないか?
ゴミを全部片付けても…全員は入れないんじゃ無いかな…?
なんて思っていると、ナッカーサーはいきなりゴミ袋を折りたたみ式の押し車に入れ、変なボタンを押したんだよ!!
「何だ?そのボタンは…?」
「これか?これはな…部屋の拡張ボタンだぜ?隣の部屋はクラウィスの部屋だからさ…本人には許可をもらっているし…」
そう言いながら、右隣の部屋が開いたんだが…なんと、クラウィスが慌てて女性物の服をクローゼットにしまっていたんだよ!!
な、なんだ!?あの服は!?
「ふぅ…よかったよかった…僕が実は女装が好きだとか連中にばれたら大変だからな…ふっ…」
「……く、クラウィス…まさか、そんな趣味があったのか…!?」
「うわぁっ!?な、ナッカーサーにデメトリオ!?もうボタンを押したのか!?ま、まさか…見たのか?」
「いや…何も見ていないけど…」
あれ?ナッカーサーはクラウィスが隠した服が見えていなかったんだな…
だったら、俺は黙っておくのが優しさって奴だよな…!!
などと心の中で思ったんだけども…
「ふぅ…何も見ていなかったのか……デメトリオ君は?」
「えっ…?俺も、何も見ていませんでしたけど…」
「でも、お前が『実は女装が好きだ』ってぼやいていたのは聞いたぜ?」
「うわぁぁぁぁぁーーーーーっ!?お、お願いです!!他の連中には黙っていてください!!」
「あぁ…大丈夫だって…仲間を売るような真似はしないからさ…じゃあ、ゲームでもするか?」
「了解です…お願いしますね!?」
「わかってるって…!!」
そうして、俺達のゲーム環境も整ったので…俺たちはゲームを始めることになったのだが…一体なんのゲームをやるんだろうか?
あれかな?あの…音ゲーかな?あれだったら、対戦結果とかも分かりやすいかと思うんだが…
などと思っていたが、ナッカーサーが取り出したのは全く別の物だったんだよ!
あれは一体…どんなゲームなんだ!?
「じゃあみんな…メモリーカードをゲーム機に読み込ませてくれないか…?」
「了解…って、デメトリオはまだ…メガロチックファイターズをプレイしたことが無いんじゃないか!?だったら、メモリーカードも持っていないかも知れないぜ…」
「あぁっ……さすがはライザー…確かにその通りだな…ケイ、メモリーカード作成装置持ってきて…ないよな…?」
「……ずっと前にグランマーグのメモリーカードを作った時に、お前の部屋においてあったはずだぜ?ナッカーサー…えっと、そこの棚だよ…」
なんて言いながら、ナッカーサーたちは話を進めているんだが…
俺は一体何をするのかが分からないからなぁ…かなり気になるんだが…
いや…話から察すると、多分ゲームだと思うんだけどなぁ…
などと俺が思っていると、ナッカーサーが変な帽子と機械がセットになったものを棚から取り出したんだよ!!
あ…あれが…ケイが言っていたメモリーカード作成装置って奴なのか!?
「デメトリオ…これを頭にかぶってくれ!!OKか?」
「あ…あぁ…いいけど…」
俺はケイが何かボタンを操作するのを見ながら、その帽子をかぶったんだが…
別に大した痛みも感じることなく、ナッカーサーにもう帽子をはずしてもいいって言われたんだよ!!
い、一体…なんだったんだ?
「よし…デメトリオ、これを受け取ってくれ…これがお前のメモリーカードだぜ?」
「……メモリーカードってのは何だ?さっきから思っていたんだけどさ…」
「あぁ…実はこのカードの中にはデメトリオの生体データが入力されていて、それを俺達が今からプレイするメガロチックファイターズの…ここだな?このカード差込口に差し込むと、ゲーム内にキャラクターデータが入力されて、そのキャラクターでゲームをするんだ…」
「へぇ〜〜…そうなのか…」
「それに、それだけじゃない…このゲームの面白いシステムは、現実で仕事をした後に、その仕事に応じてこのメモリーカードの中にステータス上昇ボーナスが追加されるんだぜ?そのシステムのおかげで仕事をサボる奴も少なくてな?」
「……面白そうじゃないか…でも、それって病気とかで仕事にこれなかった奴とか、後からこの国に来た奴にたいして、フェアじゃないんじゃないか?」
「…確かにそうだが、そのことも大会の時は考えられているんだぜ?大会のときは全てのキャラクターは初期能力値に戻されるんだ…大会の後は元に戻るけどな?つまり、今は俺たちと明日の大会に向けて、一緒にトレーニングだろ?
手は抜いてやるから…やろうぜ〜!!」
なんていってきたんだが…こ、これは思ったより面白そうだな…
よしっ!!やってみるか…!?
こうして俺たちは、夜にみんなでゲームのトレーニングを始めたのだった…
そして、俺がゲームの訓練を終えたのは次の日の朝6時…まさか、俺がよふかしするなんてなぁ…
などと思いながらも、俺も結構そこそこの強さになったんじゃないか?って思ったりしてね…?
それに、他の連中は疑問に思っていたりしたんだけど…俺のゲーム内キャラクター…現実の俺と同じように剣を持っているんだよ!!
現実と違うことといえば…この剣は相手の戦闘能力を上げたりしないってところさ…
しかも、ゲーム内のキャラクターも俺の固有業が使用できるんだよ!!
こ、これは…なんて凄いんだ…
なんて思っていると、ナッカーサーが髪型をセットしながらこっちに歩いてきたんだよ!!…どうやら、もうすぐ大会も始まるようで、テスタロスたちは既に会場に向かったようだし俺達もこんなところでのんびりとしている場合では無いと思うんだが……
「さぁて、そろそろ行くか…?」
「ようやくか?結構その髪型にセットするの…時間がかかったじゃないかよ?」
「……まぁ、そのオールバック…中々似合っているぜ?さて、行こうか?」
「OK…さぁて…優勝でもまた…盗りに行くかぁ…」
そうして、俺達が会場につくと…見たことのない人物が王様と話していたんだよ!!……だ、誰なんだろうあの人は…?
ま、まぁ…メガロス帝国の国民の一人なんだろうけど…
なんて心で思っていると、いきなりナッカーサーが驚いたような表情になったんだよ!!
ま、まさか…ナッカーサーも知らないっていうのか?
「誰だあいつは…!?」
「な、ナッカーサー…知らないのか!?」
「あぁ…誰だ…あいつは…?」
「んっ…?あっ、デメトリオにナッカーサーじゃないか!!」
どうやら王様は俺達に気がついたみたいで、俺達のことを呼んだんだよ!!
ふむ…王様と話していたってことは、怪しい人ではないんだろうが…
「王様…その男…誰なんですか?」
「ん?彼かい?彼はジャックって言うんだが…これが結構、話が面白くってさぁ…おかげで、この国の各地域を案内したりしたんだけど…仲良くしてやってくれ?」
「……王様がこれほど気に入るなんて…ジャックは一体どんな話をしたんだ?」
「…えっと、うどんの話をしただけですよ…じゃあ、俺は用事があるので…」
「ま、待ってくれジャック!!ゲーム大会があるんだが、参加するのか!?」
「いや…用事ありますし、俺は遠慮しておきますよ…王様、いろいろ国内を案内していただき、ありがとうございました!!」
「あぁ!!今度…一緒にうどん作ろうぜーー!!あと、DVDも全て…1話から見直そう!!」
こうして、ジャックは王様におじぎをすると…テレポーテーションシステムを使ってここから去ったのだった…
いやぁ…あいつも、良い奴みたいだったし…この国にはいい奴がおおいなぁ…
さぁて…ゲーム大会をするとするか!?
〜〜そして、メガロス帝国でメガロチックファイターのゲーム大会が始まった時…ハイネの宿の中では…〜〜〜
「リーダー…ただいま帰りました」
「あら…アイネ…あなたが帰ってきたって事は、モンスターラグーンのメンバーを全員…ここに連れてきたってことになるわね…?じゃあ…みんなをこの周りに集めなさい…ゾーネ!!メガホンとやらの用意をお願いね?」
「了解じゃ!!」
私は、アイネが帰ってきた後、即座にアイネとゾーネにこうやって指示したの…
後は、ここでモンスターラグーンと応援に駆けつけてきてくれた他の魔物娘達が集合するのを待てば…準備は完了なのよ…
そうして、しばらくすると外がだんだん騒がしくなってきたのよ。
そして、アイネが自分の鎧の留め金を止めながらこっちに歩いてきたんだけど
「リーダー…全員、外に集まって貰いましたが…?」
「…そう、じゃあ…演説でもしようかしらね……みんなの士気を上げておく必要もあるし…ね?」
私はそういうと、メガホンを片手に宿屋の屋根に飛び移ったのよ…
改めてみると、よくもまぁ二日でここまで集まったものよねぇ…
それに、ちらほら男の姿も見えるって事は、夫婦の魔物娘達のうち何人かもここに来てくれたって事だし…ね?
私はそう思うと、メガホンのスイッチをONにした…
「さて……今回はみんな、このような場所に集まっていただき、ありがとうございます!!モンスターラグーンのみんなは、各自…いろいろな大陸やダンジョンに居たと思うけど…よくぞ来てくれたわ…ありがとう!!そして、私の呼びかけに答えてくださった他勢力の皆さん…本当にありがとうございます!さて…今回の相手はメガロス帝国…この国を徹底的に潰します!!そして…戦いの途中で手に入れた男達は皆さんの自由にしてください!!モンスターラグーンの皆…ここで、自分の夫をてにいれるのよ!!」
「おぉーーーーーー!!」
「……アイネよ、メリィは変にモンスターラグーンのメンバーに好かれているんじゃな…」
「……リーダーは、立派な方ですからね」
そして、私はこのタイミングで腰のベルトに挟んでいた水筒の中にある水を飲むと、更に兵士達を鼓舞するために演説を再開したのよ…
「そう…メガロス帝国の男達は科学力も強さもよく分からないんだけど、私達のこの戦力をもってすれば…一夜で陥落するに違いないわ!!戦いというものは数と…そして、兵士一人一人の質よ!!国内から外に出ようとしないひきこもり男達なんて恐れることは無いわ…あえて言うとしたら…そう…ただのカスよ!!みんな…頑張りましょう!!」
「おぉーーーー!!」
「では、これにて解散よ…みんな、各自のテントに戻りなさい…後、かく部隊の隊長となるものは、この後…作戦会議をするために宿屋の中に来てくださいよろしくね…?じゃあこれで…」
私はそう言いながら、宿屋の中に戻って行ったんだけど…
さて、後は作戦会議をするだけね…
そう思いつつ、私は食堂に行って作戦会議に参加する他の人を待っていた
そうして20分が経過した頃になってようやく皆が集まり、作戦会議が始まった…
「さて…ここに集まってくれたのは各部隊のリーダーみたいな方たちだけれど…まず、私がみんなを理解するために各自…自己紹介を行ってくれるかしら?あ…私はメリィ=ウェイネスって言うの、よろしくね?」
「えっと、わたくしは【アンバードロップタウン】からやってまいりました、ミッシェル=アーリンソーと申しますわ。モンスターラグーンのメリィさんには、娘達に夫を持たせてくれたご恩がありますので、娘達を連れ、こうして参戦いたしましたわ…皆様、お見知りおきを…」
「俺はロンメル=ガーシュタインっていいます……えっと、かなり前に谷に彼女達が訪れた時、ヤマトという男がモンスターラグーンにいたデメトリオって人物と面識があったらしいので、一応手伝いに来ました。普段は妻とイチャついていますが、用事がありましたら4008テントまでお越しください」
「私はミーシャ・ハインエルって言うの…旅の途中でモンスターラグーン一行に偶然あい、その時に困った時は助けてあげるって約束したから応援に来たわ…私達は普段は傭兵業を営んでいるから仲間は20人しか集められなかったけど…強いわよ?上手く扱ってくれたらうれしいわ」
「私は【七罪】リーダーのシャルル=ジュヌヴィエールです。聞く話によると、メガロス帝国は反魔族国家とかどうとか……モンスターラグーンの方々との面識は無いのですが、よろしく」
「え…えっと…エメラ姫に言われて派遣されてまいりました…サラサ=カルファといいます!!階級は少尉ですが、皆様の足手まといにならないように頑張っていこうと思います!!私達の兵士ともども…よろしくお願いします!」
「私はローレライ=トフェニアって名前で、モンスターラグーンのリーダーに困った時に助けてくれないかといわれて助けに来ました…私達の兵士は砂漠出身なので、行動しにくい場所を進むのに適しておりますので…」
「私の名前はエミナ=クロームって言うの!!旅の途中で一回、あなた達とあったんだけど…覚えているかしら?と、とにかく…私も手伝ってあげるから、大船に乗ったつもりで…よろしく!!」
「私はニカシャンティーナ・アロン・ノヒエッタって言うの!!ずっと前にデメトリオって男に逃げられてから…ずっと追いかけていたら男だけしかいない国ってのがあるって聞いて…よろしくお願いしますね!!」
「私はメリィの昔からの友達で、影法嗣 刹那って言います!!今回、仲間を裏切ったというデメトリオという名のゴミを社会の墓場に落とすために来ました!!私達は空中からの攻撃を得意としますので…よろしくお願いしますね」
「僕の名前は真田…真田 次郎っていいます。えっと、JAXAから応援として派遣されてまいりました…主に、これから先の戦いの武器や兵器開発の協力をさせていただきます」
「私はノーザン=エシュタールっていいます!!ここから遥かに北の方にある町【フリック】のギルドからやってまいりました!!私達の役割は魔法攻撃ですので、よろしくお願いします!!」
「私の名前はヴォン=レヒテと申します…モンスターラグーンの皆様はご丁寧に私の塔に登ってきてから世間の話をしていただき…ピンチになったら助けにくるという約束を守りここに来ましたわ…皆様…本当によろしくお願いいたしますわ…」
これでリーダーの自己紹介は終わったわね……
でも、まさかこれほどの人数が来てくれるなんて思っていなかったわ…
などと思いながら私はただ座っていたのだけど、ふむぅ…作戦といっても、まだ戦ってもいないから…考えられないわね…
よしっ…今は皆各自のテントに戻って貰い、私はジャックが戻ってくるのを待つ…そして、戻ってきたらすぐにあの壁に向かって…ゾーネの発明した兵器をぶつけるわ…
あの壁が崩れたら……一気に潰す!!この作戦で行きましょうか…
「えっと…みんな、本当に集まってくださりありがとう…じゃあ、今回のリーダー会議はこれでおしまいとします…各部隊はテント地域で、いつ呼び出しがかかるかも分かりませんので、待機…お願いしますね?」
私がそういうと、他のみんなは頷いて宿屋を出て行ったのよ…さぁて、ジャックが早く帰ってくればいいんだけれど…
そう思いながら、窓の外を見る私…っと、その時、後ろからゾーネが小さい大砲のようなものを持ってきたのよ…
これがゾーネの秘密兵器…?予想以上に強そうじゃないけど、大丈夫かしら?
「ゾーネ…この小さい武器であの障壁を砕くの?」
「メリィよ…大きさで武器の強さは決まらないのじゃ!!わかるかのぉ?この武器はかつて、国を二つ消し飛ばしたといわれる兵器じゃぞ?手に入れるのに苦労したのじゃ…この兵器の出力を20%に抑えて打ち込めば、あのような壁…あってないようなものじゃ…!!」
ま、まさか…ゾーネがそんな武器を持っていたなんて…
この戦い、予想以上に早く終わりそうね…
と私が思っていると、息を荒げながらジャックが帰ってきたのよ…
この様子だと…成功したようだけど…
「おかえり…どうだったの?」
「あぁ…あれだ…本当に男だけだったなぁ…結構多くの兵器が作られているって事と、科学力が発展しているって事は探ってきた…後、あの壁を越えたら町の地下全体に水路が張り巡らされているから、そこから侵入すればいいんじゃないかってことも分かったぜ……」
「そう…じゃあ、戦いを始めましょうか…ゾーネ!!その武器を一番効率的な場所からあの壁に向かって撃ち込みなさい!!この砲撃をもって…モンスターラグーンのメンバー達の夫獲得のための火花を作るわ!!」
こうして、私達はメガロス帝国を攻撃する準備を始めたのだった…
12/07/21 19:54更新 / デメトリオン
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