28 3人の幼女と狩られる男共
……さて、どうするかなぁ…
今現在…俺はモンスターラグーンの彼女達の船にいて、どうやって戻るかその答えを探していた所だった…
だが、俺はとてつもなく安全で確実に戻ることが出来る方法を見つけ出したんだ!!
「このロープで俺達の船とこの船はつながっている…なら、ここにあった箱を利用して…あの時、食べ物を受け渡しした時と同じことをしたら安全にわたれるじゃないか!」
そう思い、早速大きめで俺が入れる程度の箱を探す俺…
お!?あの木箱とかよさそうじゃないか!!
俺はさっそく考えたとおりの方法でロープを渡る用意をした…
なんと、俺の後ろでは若干だが太陽が昇り始めているところだ…
…一晩越してしまったのか!?嘘だろ!?
と…とにかく、早くもともといた船に戻らないとな…
そう思いながらそっと木箱の中に入って見る…おぉ!?
これはなんと…驚きの安定感じゃないか!!これは…俺が考えていたよりもはるかに有効的な方法だったのか!
「よし…行くぜ!!」
……そして、物凄い時間が流れた…
そうだよ…一つ、重要な事を忘れていたんだ…
俺は、物凄い時間を消費してようやく一つのことに気がついた…
この方法、一人木箱の中で宙ぶらりんになっているだけでは初期位置から移動することが出来ないんだよ!!
しかも…若干波で揺れやがるから微妙に前に進んでいるんだよ!!
じゃあ動いてるじゃねえかとか言うのはやめてくれ!
まぁ、いつかはこのまま待っていれば向こう岸に着くわけだが…それまで俺の乗っているこの木箱…
相棒が壊れないでいてくれる可能性の低さを考えると…
俺は早く向こう岸に進みたいんだよーー!!
「ゼクーー!!アインーー!!ちょっと手伝ってくれーー!!」
俺はゼクとアインが出てくることを祈りつつ大声で何度も奴らのことを呼んでいた…
すると、20回くらい叫んだところでようやく出てきてくれたんだよ…
でも、二人とも結構眠そうな顔つきだ…
「ふぁぁっ…なんだよデメトリオー…」
「アイン…悪いけど、ちょっとロープを引いてくれないか?」
「あぁ…いいけど…」
ゼクは甲板に出てきたと思うと、すぐに樽を抱きながら倒れこみ寝てしまったので…俺はアインの手を借りて無事に船まであと少しというところまで来ることが出来た!
そして、アインが手を伸ばし、俺がその手を掴んだときだった…
バキィッっと若干嫌な予感がする効果音が俺の耳に入ったのは…
「な、何だ…今の不吉な音は…」
「デメトリオ!!木箱の上のロープと交わっている部分が少し折れた!!急げ!」
「くそっ!!うおぉぉっ!!ファイトォーーーー!!」
「イッパーーーーツ!!」
そして、俺はアインと協力して無事に船の方に戻ることが出来た…
こ、今度は俺が相棒の木箱を救ってやる番だ!!
そう思い、即座に後ろを振り向き、相棒に手を差し伸べる…
「くそっ!間に合え!!相棒ーーーー!!」
そして相棒とロープとの接点が無残にぽきりと折れ…相棒が海に落下するかというところで俺はぎりぎり相棒を掴んだ!!
だが…現実はかなり無情なものだった…
バキィッ!!
不気味な音を立てながら俺が掴んだ部分の板がバキっとへし折れ…
そして…相棒がくるくる回転しながら海に落ちていき…水面上で粉々になったところを…
俺はただ…見ていることしか出来なかった…
「うっ…あ…相棒…相棒ぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーー!!」
俺はその後…俺をここまで連れてきてくれた相棒のことを思い出してはこみ上げてくるものを必死に抑えていた…
「デメトリオ…何たかが箱に感情移入しているんだ?馬鹿か?」
「なんだと!!お前…あの木箱が俺を命をかけてここまでつれてきてくれたんだぞ!!どんなことがあったとしても…絶対にそれだけは言ってはいけないだろうが!!」
「そ…そんなに怒るなよ…意味わかんねぇ…」
アインはそう言いながらこの場を後にし…俺は相棒が残した木箱の破片を大切なもの入れの中にある俺の戦友の隣に大切にしまいこんだ。
そしてしばらくして…ゼクもすっかり目を覚まし、俺たちはまたのんびりと船の旅を楽しんでいた…
「デメトリオさん…あと2日航海すれば目的地の港に着きますよ!結構いろいろな出来事が起こりましたけど…無事に着きそうですね!」
「そうだなゼク…本当、いろいろ助かったし、楽しい航海だったぜ!あと二日…よろしくな!」
俺とゼクがそういった会話をしていると、複雑そうな顔をしながらアインがこっちに近づいてくるのが見えた…どうしてあんな顔をしているんだ?
「どうしたアイン?そんな顔して…」
「デメトリオ…結構今日は面倒くさい日になりそうだぜ…?」
「どうしてだ?」
俺はアインが言った面倒くさい日って言葉が凄い気になった俺は、ただなんとなく理由を聞いていた…
まぁ、今の俺たちならどんなことが起こっていたとしても…平気な気がするぜ!
この根拠のない自信と逃げる姿勢こそが…デメトリオスタイルだぜ!!
「いや…俺、少しは天気が読めるんだけどよ…今日、あと少しで嵐になりそうなんだ…このぼろ船で果たして嵐に耐え切れるのかどうか凄い心配で…」
「嵐!?それって本当かよ!?」
……結構大げさな話だったぜ…
こ、コレは普通に洒落にならない話題じゃないかよ!!
そう思っていると…俺の額にぽつりと雨が当たってきた…こ、これは嵐の前兆か!?
そう思ってずっと身構えていたんだが…何も起こらない…
嵐の予感がするってアインは言った…でも、嵐なんて全然起こる気配が見えないのが現実だ…
「アイン…嵐っていったよな?」
「あ…あれぇ…おかしいな…ま、まぁ良いじゃないかよ!」
…こいつ…まぁいいんだけどさ…
そう思ってのんびりとしていると…いきなり視界が急ピッチで回り始めた!!
え…えぇ!?ど、どうしてこうなっているんだ!?
慌てて船の端っこに移動し、状況を確認してみると…
な、なんだあの渦巻きは!?俺たち…確実にあの渦巻きに巻き込まれているんじゃないか!?
そう思いながらメリィたちの方を見ると…メリィたちも結構慌てていた…
特にメアリーやきーちゃん…ルタなどが凄く慌てていたのがここから見えたんだから…多分メリィも内心凄く焦っているだろうな…
だって、いつもならこんな状況になったとしたらすぐに判断を下すことが出来るメリィが無言でいるなんて…内心凄く焦っている証拠だろ?
……俺たちも落ち着いている場合じゃない!!
こっちの船はもともと耐久度が無いに等し…いや、職人作りだからそれはないけど…でも、安全で入れる状況じゃない!!
そう思いながら焦っていると…さらに渦巻きが二つも発生したんだよ!!このタイミングで…おかしいと思わないか!?
でも…俺が思っていた通りのことにはそんなにならなかった…
なんと!!奇跡的に三つの渦巻きが俺たちの船を真ん中付近で停止させてくれたんだ!!なんだろうか…真ん中には波の流れがないようだった…
俺たちはその場所で止まった船の上でしばらくの間動かずにいたんだ。
すると…なんと水の中から女の子がそれぞれ浮かび上がってきた!!
しかも、全ての渦の中から出てくるという念の入れようだ…
「お…男の人の匂いが風にまぎれてしてたと思ったら…どうしてあなた達もいるんですかぁ〜!?」
「そ…それはこっちの台詞だよ!!アサリちゃんはもう少し北の方の海域にいたじゃないの!」
「えっと…あの…この海域は私の海域だったから…本来はアサリさんとアワビさんは…ここにいてはいけないというか…その…」
「シジミちゃんだけずるいじゃないの!それは…」
「え…で、でもぉ…ルールですし…」
俺たちの目の前に出てくるや否や口論を始めたこの女の子達…
でも、全員臆病なのか…それとも自分の主張を強く言うのが苦手なのか…
凄く迫力のカケラも感じられない口論だぜ…
そう思いながら俺は微妙に頭を働かせる…
俺は自分自身の頭をフルで使用しあることを理解した…
まぁ、全員幼女で気弱なのは理解できたし、第一印象でわかることだが…
アサリという幼女はこの三人の中では一番背が高く、一番賢そうな雰囲気をかもし出している…髪の毛が三人の中では一番長いな…
アワビって子は三人の中では多分一番気が強いんだろうけど…やっぱり言い方が若干弱めだといったところか…髪の毛がショートに纏められていて…良いと思うぜ!!
シジミって子が一番気が弱く、自分の主張を言うことが出来ずにおどおどしていて、残り二人に強気で意見できていないようだ…髪の毛はちょっと癖毛が多い気がするなぁ…
……そしてある程度経ったとき、俺はあることに気がついた。
この状況…危険じゃないのか!?いや…もしかしたらいい人かも知れないけど…それでも用心しておくことに越したことはないと思うしな…
その事実に気がついた瞬間…俺は隅っこの方にあった樽の中に誰にも知られずに逃げ込んだ…
そう…ゼクにもアインにも気付かれずに逃げてみたんだ!!
あいつら…突然の展開に頭が着いていっていないようだし…その証拠に今もそこを動かずに三人の口論を聞いているしな…
まぁ、俺は生まれつき持ってしまったこの逃げる癖が出てきたおかげで今…安全を確保できている訳だけどさ…
そう思いながら樽の中に入り、少しだけ頭を出して外の様子を伺う俺…
どうやら三人はようやく口論を終えたところのようだ…いやぁ、運が良かったなぁ…
だが、俺が逃げている間に三人の口論は若干だが変な方向に向かったようだ…
渦巻きはさっきまであった場所から明らかに移動し…今現在、俺たちの船の真下に…
え!?ま、真下だと!?
俺がそう思った瞬間…今までとは比べ物にならないくらいに物凄い速度で視界が右回転し始める…こ、この回転数はたとえるとしたら…えっと…
2、20回転くらいかな?
そ、そんな事を考えている場合じゃないな…は、早く何とかしないと…
でも…どうすればいいんだ!?
俺が悩んでいる間にも回転速度は急激に上がっている…すると、メリィたちの方の船が先に嫌な音を立て始め…きれいに粉砕されてしまった!!
ど…どうしてあんなにきれいに破裂したんだあの船!?
そ…それよりメリィたちは無事か!?
俺は樽越しにメリィたちの安全を確かめていた…
昔の俺だったら…多分まだ樽の中で頭を抱えていたんだろうが…メリィ達モンスターラグーンのみんなはなんだかんだで俺のことを助けてくれている…
正直、死んで欲しくないんだ!!
俺がそう思っていると、海のそこからぷかりと浮かび上がってくるメリィたちがいた…ルタはおおなめくじで海の水には弱いはずだが、運よく木の板に助けられていたし…しばらくは大丈夫そうだ…
「ふぅ…よかったぜ…」
俺が安堵した次の瞬間だった…俺たちの船がいきなりビシィッと音を立て…
若干だが俺たちの乗っていた船に亀裂が走った…さすがに職人技のかかった船だといっても…やはり長時間の回転にはかなわなかったのか…
俺が樽に入ってそう思っていると…いきなりもっと亀裂が走り、船が二つに分断されてしまった!!
やばいぞ…向こう岸にはゼクとアインが…こっちには俺が…まさに二つに分断された状況とはこのことを言うのか…!?
向こう岸にいたゼクとアインはようやく気がついたようで、必死に俺を探していたが…あんな足場じゃいつ海に沈むか判らないじゃないかよ!!
俺がそう思った瞬間…二人のいた足場は無情にも崩れ去りそこにはきれいに何も残らなかった…
「ま…まさか…どうしてこんなことに…」
俺がこうつぶやいたとき、船が傾き俺の入った樽が海の方に向かって転がっていった!!
嘘だろ!?まさかこんなところで俺の人生は終わるのか!?
「い…いやだぁーーーー!!」
そして…落ちる!!落ちるよ!!
ほら…海へぽーんっと……落ちないだと!?
俺はどうやらここでも物凄い運を身に着けたようだ…俺の入っていた樽は運よく甲板だった場所の柱に引っかかり、俺は海を見ている状態だが確実に生きていたわけだ…
そう思うと…少しは安心すると同時にあいつら…俺が無理やりに航海につれてきたゼクとアインのことが頭に浮かんできた…
あいつら…少しの間だったけど確かに…いい奴だったのに…
そう思っていると海からゼクとアインが顔を出したのが俺の目に見えた…
どうやら生きていた…様なんだけど…なんだあの表情は…しかも、冬の海だというのに服を着ていない…!?
だが…やっぱり俺が気になったのはあの二人の恍惚とした表情だった…
一体何があいつらをあそこまで幸せそうな表情に…
俺が疑問に思い始めると、さっきまで水の中にいた魔物娘達がゼクとアインの体を持ち上げていた!!
し…しかも…アインはあのさっき見たカリュブティスの三人の幼女にまとわり疲れて愛されている状態…
ゼクは…メロウとマーメイドに凄く執拗な口づけをされており…まるで抵抗する意思を甘く蕩かされているかのような表情になっている…
あ…あいつらぁ!!俺が心配してたってのに…まんざらでもない様子じゃないかよぉ!!
あ…あれが…愛って奴なのか…ゼクとアインはあの愛とやらに包み込まれてしまっていたのか…くそぉ!!見ない…俺は絶対に見ないからな!!
そして俺は思いっきり目を閉じたわけだ…
目を閉じる方法はかなりいい方法だと俺は思っていた…でも、この方法には大きな難点があったんだ!!
声だよ!!目が見えない分耳に神経が集中して行為の声がもろに聞こえて…
「うぅ…き…気持ちいい…」
「あぁ!!アサリちゃんそこは私がやろうと思ったのに!!」
「でも…アワビちゃん…ここ…おいしいんだもの〜!はむぅ!」
「う…くぅ…ま、まさか…口の中がこれほどのものとは…あぁ!!」
「……わ、私も…アレなめたかったのに…いいもん、こっち舐めるから…」
くぅ…な、何を舐めてるんだアワビ!!そして、何を代わりに舐めたんだシジミ!!気になる…でも気にしたくない!!
異常に複雑な心境の俺…そりゃあ、俺は男だからかなりその事に関しては興味がある…でも、俺はその状況を視界に入れたら確実に嫉妬する…
ど、どうすればいいんだよーーー!!
そう思っていると、ゼクの弱々しい声も聞こえてきた…
「ふ…ふわぁ…ぼ、僕、初めて女の人の口ってのを味わったけど…いいよぉ…」
「メイちゃん〜この子、まんざらでもないようだね〜?」
「そうですね…まぁ、可愛かったですし…メリッサさんもそれが目的でしょう?この方が…私達の王子様って事ですね…」
「あ…ふぅ…」
……こっちもこっちで気になるだろうが!!
な、何をされて悶えていたのかが非常に知りたい…み、見て確かめてやろうか…
でも、一回でも見たらきっと後悔するじゃないか!
うぐぐ…こ、コレはまた大きな選択肢だぜ…
俺はこれから先…長いのか短いのか良くわからない時間の分だけ選択肢でどっちを選択するのかを考えていた。
そして今現在…相変わらず目を開ける勇気が出ず、俺は樽の中でひたすらにじっとしていたのだった…
そして…さらに聞こえてくる声がいやらしく淫らに聞こえてくるのを俺はただひたすら我慢していた…
うぅ…ご、拷問だぁ…な、涙出てきた…うっ…うっ…ひっくっ…
時間が経過するにつれ、俺の心の結束がだんだん緩くなっているのが良くわかった…このままだと、本当にショックを受けた状態で過ごすことになってしまいそうだぜ…
すると…さっきまで聞こえていたのとは別の声が聞こえてきた…
もっとおとなしく、清い感じの声だぜ…清い感じってどんな感じか俺は知らないけど…ま、そんな事はどうでもいい事だけどさ…
だって…目をつぶっているから誰が来てどんな見た目と人物なのかがわからないというこの状況…
と、とにかくまぁ、会話を聞いて判断すれば良いかな…
などと思っていると、早速その謎の女性が話し始めたわけだった…
「今回はカップル成立…おめでとうございます!!しかも二組も…ポセイドン様もさぞお喜びでございます!では…今回この場をお借りして結婚の誓いを結んでくださいませ!」
……け、結婚だと!?
ま、まさか…アレか?アレなのか!?前に神父だったリーダーに聞いた話なのだが…海の結婚式は一日中男が相手の女性に精液を注ぎ続けるという卑猥な話を聞いたんだ!!
その話を聞いたときは…あっはっは!!馬鹿のような信じられない話だなぁ!
って思ったけど、実際にその瞬間にこういった状況で立ち会ってしまったなんて…
辺りにはじゅっぷという何か水の液体がかき混ぜられるような変な音が鳴り響き始め…俺は…俺は…思わず目を開けてしまった!
俺の目の前に広がる光景…まさに羨ましくもあるような状態で性行為に及んでいるあいつら…そして、引っかかっている俺…
この明らかにおかしい状況で俺は…ゼクとアインの二人組みに嫉妬心を感じると共に…羨ましさを感じ始めていた。
……あはっ…あははははははははははっ!!
俺は遂に変なことを一瞬だが考えるようにまで陥る始末だ…もう、俺もここで沈むのもありかもしれないな…
俺の中で、かすかにだが確実に諦めというものが浮かんでくる…
微妙にだが俺の樽を支えている場所に亀裂が入ったのも俺は見たし…
……そう思って、諦めようとしたとき、一瞬だがなぜかサリィが笑っている光景が俺の心の中に鮮明なヴィジョンとなって現れてきたんだ!!
なぜ…なぜこのタイミングで…!?
そう思って…俺は本来の旅の目的を思い出したんだった…!!
こ、こんなところで…こんな羨ましい状況になるのもある意味ではありだったかも知れないけど…俺は、こんなところで終わるべき定めではないはずなんだ!
…ゼク、アイン…お前達の今の状況は本音…かなり羨ましいし、結婚できて良かったなとも今の俺なら素直に言える…
今、俺は何か大きな成長を遂げたのだった!!
そうだ!!俺は大きな成長を遂げて…ぐはっ!?
「な…なんだ……?がくっ…」
そして、調子に乗っていた罰なのかどうかは知らないが…俺の頭に何か若干だが硬いものがドスっと当たり、その反動で俺は樽ごと海に落ちていった…
俺の唯一の救いは…俺が完璧に脱力して樽が浮いてくれたことと、海の魔物娘たちが、落ちてきた樽にまさか男が入っているとは夢にも思わず…一切捜索しなかったことかな?
あ…二つじゃないか…
そうして俺は……頭にジンジンする痛みを抱えながら俺はきれいに気絶していった…
今現在…俺はモンスターラグーンの彼女達の船にいて、どうやって戻るかその答えを探していた所だった…
だが、俺はとてつもなく安全で確実に戻ることが出来る方法を見つけ出したんだ!!
「このロープで俺達の船とこの船はつながっている…なら、ここにあった箱を利用して…あの時、食べ物を受け渡しした時と同じことをしたら安全にわたれるじゃないか!」
そう思い、早速大きめで俺が入れる程度の箱を探す俺…
お!?あの木箱とかよさそうじゃないか!!
俺はさっそく考えたとおりの方法でロープを渡る用意をした…
なんと、俺の後ろでは若干だが太陽が昇り始めているところだ…
…一晩越してしまったのか!?嘘だろ!?
と…とにかく、早くもともといた船に戻らないとな…
そう思いながらそっと木箱の中に入って見る…おぉ!?
これはなんと…驚きの安定感じゃないか!!これは…俺が考えていたよりもはるかに有効的な方法だったのか!
「よし…行くぜ!!」
……そして、物凄い時間が流れた…
そうだよ…一つ、重要な事を忘れていたんだ…
俺は、物凄い時間を消費してようやく一つのことに気がついた…
この方法、一人木箱の中で宙ぶらりんになっているだけでは初期位置から移動することが出来ないんだよ!!
しかも…若干波で揺れやがるから微妙に前に進んでいるんだよ!!
じゃあ動いてるじゃねえかとか言うのはやめてくれ!
まぁ、いつかはこのまま待っていれば向こう岸に着くわけだが…それまで俺の乗っているこの木箱…
相棒が壊れないでいてくれる可能性の低さを考えると…
俺は早く向こう岸に進みたいんだよーー!!
「ゼクーー!!アインーー!!ちょっと手伝ってくれーー!!」
俺はゼクとアインが出てくることを祈りつつ大声で何度も奴らのことを呼んでいた…
すると、20回くらい叫んだところでようやく出てきてくれたんだよ…
でも、二人とも結構眠そうな顔つきだ…
「ふぁぁっ…なんだよデメトリオー…」
「アイン…悪いけど、ちょっとロープを引いてくれないか?」
「あぁ…いいけど…」
ゼクは甲板に出てきたと思うと、すぐに樽を抱きながら倒れこみ寝てしまったので…俺はアインの手を借りて無事に船まであと少しというところまで来ることが出来た!
そして、アインが手を伸ばし、俺がその手を掴んだときだった…
バキィッっと若干嫌な予感がする効果音が俺の耳に入ったのは…
「な、何だ…今の不吉な音は…」
「デメトリオ!!木箱の上のロープと交わっている部分が少し折れた!!急げ!」
「くそっ!!うおぉぉっ!!ファイトォーーーー!!」
「イッパーーーーツ!!」
そして、俺はアインと協力して無事に船の方に戻ることが出来た…
こ、今度は俺が相棒の木箱を救ってやる番だ!!
そう思い、即座に後ろを振り向き、相棒に手を差し伸べる…
「くそっ!間に合え!!相棒ーーーー!!」
そして相棒とロープとの接点が無残にぽきりと折れ…相棒が海に落下するかというところで俺はぎりぎり相棒を掴んだ!!
だが…現実はかなり無情なものだった…
バキィッ!!
不気味な音を立てながら俺が掴んだ部分の板がバキっとへし折れ…
そして…相棒がくるくる回転しながら海に落ちていき…水面上で粉々になったところを…
俺はただ…見ていることしか出来なかった…
「うっ…あ…相棒…相棒ぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーー!!」
俺はその後…俺をここまで連れてきてくれた相棒のことを思い出してはこみ上げてくるものを必死に抑えていた…
「デメトリオ…何たかが箱に感情移入しているんだ?馬鹿か?」
「なんだと!!お前…あの木箱が俺を命をかけてここまでつれてきてくれたんだぞ!!どんなことがあったとしても…絶対にそれだけは言ってはいけないだろうが!!」
「そ…そんなに怒るなよ…意味わかんねぇ…」
アインはそう言いながらこの場を後にし…俺は相棒が残した木箱の破片を大切なもの入れの中にある俺の戦友の隣に大切にしまいこんだ。
そしてしばらくして…ゼクもすっかり目を覚まし、俺たちはまたのんびりと船の旅を楽しんでいた…
「デメトリオさん…あと2日航海すれば目的地の港に着きますよ!結構いろいろな出来事が起こりましたけど…無事に着きそうですね!」
「そうだなゼク…本当、いろいろ助かったし、楽しい航海だったぜ!あと二日…よろしくな!」
俺とゼクがそういった会話をしていると、複雑そうな顔をしながらアインがこっちに近づいてくるのが見えた…どうしてあんな顔をしているんだ?
「どうしたアイン?そんな顔して…」
「デメトリオ…結構今日は面倒くさい日になりそうだぜ…?」
「どうしてだ?」
俺はアインが言った面倒くさい日って言葉が凄い気になった俺は、ただなんとなく理由を聞いていた…
まぁ、今の俺たちならどんなことが起こっていたとしても…平気な気がするぜ!
この根拠のない自信と逃げる姿勢こそが…デメトリオスタイルだぜ!!
「いや…俺、少しは天気が読めるんだけどよ…今日、あと少しで嵐になりそうなんだ…このぼろ船で果たして嵐に耐え切れるのかどうか凄い心配で…」
「嵐!?それって本当かよ!?」
……結構大げさな話だったぜ…
こ、コレは普通に洒落にならない話題じゃないかよ!!
そう思っていると…俺の額にぽつりと雨が当たってきた…こ、これは嵐の前兆か!?
そう思ってずっと身構えていたんだが…何も起こらない…
嵐の予感がするってアインは言った…でも、嵐なんて全然起こる気配が見えないのが現実だ…
「アイン…嵐っていったよな?」
「あ…あれぇ…おかしいな…ま、まぁ良いじゃないかよ!」
…こいつ…まぁいいんだけどさ…
そう思ってのんびりとしていると…いきなり視界が急ピッチで回り始めた!!
え…えぇ!?ど、どうしてこうなっているんだ!?
慌てて船の端っこに移動し、状況を確認してみると…
な、なんだあの渦巻きは!?俺たち…確実にあの渦巻きに巻き込まれているんじゃないか!?
そう思いながらメリィたちの方を見ると…メリィたちも結構慌てていた…
特にメアリーやきーちゃん…ルタなどが凄く慌てていたのがここから見えたんだから…多分メリィも内心凄く焦っているだろうな…
だって、いつもならこんな状況になったとしたらすぐに判断を下すことが出来るメリィが無言でいるなんて…内心凄く焦っている証拠だろ?
……俺たちも落ち着いている場合じゃない!!
こっちの船はもともと耐久度が無いに等し…いや、職人作りだからそれはないけど…でも、安全で入れる状況じゃない!!
そう思いながら焦っていると…さらに渦巻きが二つも発生したんだよ!!このタイミングで…おかしいと思わないか!?
でも…俺が思っていた通りのことにはそんなにならなかった…
なんと!!奇跡的に三つの渦巻きが俺たちの船を真ん中付近で停止させてくれたんだ!!なんだろうか…真ん中には波の流れがないようだった…
俺たちはその場所で止まった船の上でしばらくの間動かずにいたんだ。
すると…なんと水の中から女の子がそれぞれ浮かび上がってきた!!
しかも、全ての渦の中から出てくるという念の入れようだ…
「お…男の人の匂いが風にまぎれてしてたと思ったら…どうしてあなた達もいるんですかぁ〜!?」
「そ…それはこっちの台詞だよ!!アサリちゃんはもう少し北の方の海域にいたじゃないの!」
「えっと…あの…この海域は私の海域だったから…本来はアサリさんとアワビさんは…ここにいてはいけないというか…その…」
「シジミちゃんだけずるいじゃないの!それは…」
「え…で、でもぉ…ルールですし…」
俺たちの目の前に出てくるや否や口論を始めたこの女の子達…
でも、全員臆病なのか…それとも自分の主張を強く言うのが苦手なのか…
凄く迫力のカケラも感じられない口論だぜ…
そう思いながら俺は微妙に頭を働かせる…
俺は自分自身の頭をフルで使用しあることを理解した…
まぁ、全員幼女で気弱なのは理解できたし、第一印象でわかることだが…
アサリという幼女はこの三人の中では一番背が高く、一番賢そうな雰囲気をかもし出している…髪の毛が三人の中では一番長いな…
アワビって子は三人の中では多分一番気が強いんだろうけど…やっぱり言い方が若干弱めだといったところか…髪の毛がショートに纏められていて…良いと思うぜ!!
シジミって子が一番気が弱く、自分の主張を言うことが出来ずにおどおどしていて、残り二人に強気で意見できていないようだ…髪の毛はちょっと癖毛が多い気がするなぁ…
……そしてある程度経ったとき、俺はあることに気がついた。
この状況…危険じゃないのか!?いや…もしかしたらいい人かも知れないけど…それでも用心しておくことに越したことはないと思うしな…
その事実に気がついた瞬間…俺は隅っこの方にあった樽の中に誰にも知られずに逃げ込んだ…
そう…ゼクにもアインにも気付かれずに逃げてみたんだ!!
あいつら…突然の展開に頭が着いていっていないようだし…その証拠に今もそこを動かずに三人の口論を聞いているしな…
まぁ、俺は生まれつき持ってしまったこの逃げる癖が出てきたおかげで今…安全を確保できている訳だけどさ…
そう思いながら樽の中に入り、少しだけ頭を出して外の様子を伺う俺…
どうやら三人はようやく口論を終えたところのようだ…いやぁ、運が良かったなぁ…
だが、俺が逃げている間に三人の口論は若干だが変な方向に向かったようだ…
渦巻きはさっきまであった場所から明らかに移動し…今現在、俺たちの船の真下に…
え!?ま、真下だと!?
俺がそう思った瞬間…今までとは比べ物にならないくらいに物凄い速度で視界が右回転し始める…こ、この回転数はたとえるとしたら…えっと…
2、20回転くらいかな?
そ、そんな事を考えている場合じゃないな…は、早く何とかしないと…
でも…どうすればいいんだ!?
俺が悩んでいる間にも回転速度は急激に上がっている…すると、メリィたちの方の船が先に嫌な音を立て始め…きれいに粉砕されてしまった!!
ど…どうしてあんなにきれいに破裂したんだあの船!?
そ…それよりメリィたちは無事か!?
俺は樽越しにメリィたちの安全を確かめていた…
昔の俺だったら…多分まだ樽の中で頭を抱えていたんだろうが…メリィ達モンスターラグーンのみんなはなんだかんだで俺のことを助けてくれている…
正直、死んで欲しくないんだ!!
俺がそう思っていると、海のそこからぷかりと浮かび上がってくるメリィたちがいた…ルタはおおなめくじで海の水には弱いはずだが、運よく木の板に助けられていたし…しばらくは大丈夫そうだ…
「ふぅ…よかったぜ…」
俺が安堵した次の瞬間だった…俺たちの船がいきなりビシィッと音を立て…
若干だが俺たちの乗っていた船に亀裂が走った…さすがに職人技のかかった船だといっても…やはり長時間の回転にはかなわなかったのか…
俺が樽に入ってそう思っていると…いきなりもっと亀裂が走り、船が二つに分断されてしまった!!
やばいぞ…向こう岸にはゼクとアインが…こっちには俺が…まさに二つに分断された状況とはこのことを言うのか…!?
向こう岸にいたゼクとアインはようやく気がついたようで、必死に俺を探していたが…あんな足場じゃいつ海に沈むか判らないじゃないかよ!!
俺がそう思った瞬間…二人のいた足場は無情にも崩れ去りそこにはきれいに何も残らなかった…
「ま…まさか…どうしてこんなことに…」
俺がこうつぶやいたとき、船が傾き俺の入った樽が海の方に向かって転がっていった!!
嘘だろ!?まさかこんなところで俺の人生は終わるのか!?
「い…いやだぁーーーー!!」
そして…落ちる!!落ちるよ!!
ほら…海へぽーんっと……落ちないだと!?
俺はどうやらここでも物凄い運を身に着けたようだ…俺の入っていた樽は運よく甲板だった場所の柱に引っかかり、俺は海を見ている状態だが確実に生きていたわけだ…
そう思うと…少しは安心すると同時にあいつら…俺が無理やりに航海につれてきたゼクとアインのことが頭に浮かんできた…
あいつら…少しの間だったけど確かに…いい奴だったのに…
そう思っていると海からゼクとアインが顔を出したのが俺の目に見えた…
どうやら生きていた…様なんだけど…なんだあの表情は…しかも、冬の海だというのに服を着ていない…!?
だが…やっぱり俺が気になったのはあの二人の恍惚とした表情だった…
一体何があいつらをあそこまで幸せそうな表情に…
俺が疑問に思い始めると、さっきまで水の中にいた魔物娘達がゼクとアインの体を持ち上げていた!!
し…しかも…アインはあのさっき見たカリュブティスの三人の幼女にまとわり疲れて愛されている状態…
ゼクは…メロウとマーメイドに凄く執拗な口づけをされており…まるで抵抗する意思を甘く蕩かされているかのような表情になっている…
あ…あいつらぁ!!俺が心配してたってのに…まんざらでもない様子じゃないかよぉ!!
あ…あれが…愛って奴なのか…ゼクとアインはあの愛とやらに包み込まれてしまっていたのか…くそぉ!!見ない…俺は絶対に見ないからな!!
そして俺は思いっきり目を閉じたわけだ…
目を閉じる方法はかなりいい方法だと俺は思っていた…でも、この方法には大きな難点があったんだ!!
声だよ!!目が見えない分耳に神経が集中して行為の声がもろに聞こえて…
「うぅ…き…気持ちいい…」
「あぁ!!アサリちゃんそこは私がやろうと思ったのに!!」
「でも…アワビちゃん…ここ…おいしいんだもの〜!はむぅ!」
「う…くぅ…ま、まさか…口の中がこれほどのものとは…あぁ!!」
「……わ、私も…アレなめたかったのに…いいもん、こっち舐めるから…」
くぅ…な、何を舐めてるんだアワビ!!そして、何を代わりに舐めたんだシジミ!!気になる…でも気にしたくない!!
異常に複雑な心境の俺…そりゃあ、俺は男だからかなりその事に関しては興味がある…でも、俺はその状況を視界に入れたら確実に嫉妬する…
ど、どうすればいいんだよーーー!!
そう思っていると、ゼクの弱々しい声も聞こえてきた…
「ふ…ふわぁ…ぼ、僕、初めて女の人の口ってのを味わったけど…いいよぉ…」
「メイちゃん〜この子、まんざらでもないようだね〜?」
「そうですね…まぁ、可愛かったですし…メリッサさんもそれが目的でしょう?この方が…私達の王子様って事ですね…」
「あ…ふぅ…」
……こっちもこっちで気になるだろうが!!
な、何をされて悶えていたのかが非常に知りたい…み、見て確かめてやろうか…
でも、一回でも見たらきっと後悔するじゃないか!
うぐぐ…こ、コレはまた大きな選択肢だぜ…
俺はこれから先…長いのか短いのか良くわからない時間の分だけ選択肢でどっちを選択するのかを考えていた。
そして今現在…相変わらず目を開ける勇気が出ず、俺は樽の中でひたすらにじっとしていたのだった…
そして…さらに聞こえてくる声がいやらしく淫らに聞こえてくるのを俺はただひたすら我慢していた…
うぅ…ご、拷問だぁ…な、涙出てきた…うっ…うっ…ひっくっ…
時間が経過するにつれ、俺の心の結束がだんだん緩くなっているのが良くわかった…このままだと、本当にショックを受けた状態で過ごすことになってしまいそうだぜ…
すると…さっきまで聞こえていたのとは別の声が聞こえてきた…
もっとおとなしく、清い感じの声だぜ…清い感じってどんな感じか俺は知らないけど…ま、そんな事はどうでもいい事だけどさ…
だって…目をつぶっているから誰が来てどんな見た目と人物なのかがわからないというこの状況…
と、とにかくまぁ、会話を聞いて判断すれば良いかな…
などと思っていると、早速その謎の女性が話し始めたわけだった…
「今回はカップル成立…おめでとうございます!!しかも二組も…ポセイドン様もさぞお喜びでございます!では…今回この場をお借りして結婚の誓いを結んでくださいませ!」
……け、結婚だと!?
ま、まさか…アレか?アレなのか!?前に神父だったリーダーに聞いた話なのだが…海の結婚式は一日中男が相手の女性に精液を注ぎ続けるという卑猥な話を聞いたんだ!!
その話を聞いたときは…あっはっは!!馬鹿のような信じられない話だなぁ!
って思ったけど、実際にその瞬間にこういった状況で立ち会ってしまったなんて…
辺りにはじゅっぷという何か水の液体がかき混ぜられるような変な音が鳴り響き始め…俺は…俺は…思わず目を開けてしまった!
俺の目の前に広がる光景…まさに羨ましくもあるような状態で性行為に及んでいるあいつら…そして、引っかかっている俺…
この明らかにおかしい状況で俺は…ゼクとアインの二人組みに嫉妬心を感じると共に…羨ましさを感じ始めていた。
……あはっ…あははははははははははっ!!
俺は遂に変なことを一瞬だが考えるようにまで陥る始末だ…もう、俺もここで沈むのもありかもしれないな…
俺の中で、かすかにだが確実に諦めというものが浮かんでくる…
微妙にだが俺の樽を支えている場所に亀裂が入ったのも俺は見たし…
……そう思って、諦めようとしたとき、一瞬だがなぜかサリィが笑っている光景が俺の心の中に鮮明なヴィジョンとなって現れてきたんだ!!
なぜ…なぜこのタイミングで…!?
そう思って…俺は本来の旅の目的を思い出したんだった…!!
こ、こんなところで…こんな羨ましい状況になるのもある意味ではありだったかも知れないけど…俺は、こんなところで終わるべき定めではないはずなんだ!
…ゼク、アイン…お前達の今の状況は本音…かなり羨ましいし、結婚できて良かったなとも今の俺なら素直に言える…
今、俺は何か大きな成長を遂げたのだった!!
そうだ!!俺は大きな成長を遂げて…ぐはっ!?
「な…なんだ……?がくっ…」
そして、調子に乗っていた罰なのかどうかは知らないが…俺の頭に何か若干だが硬いものがドスっと当たり、その反動で俺は樽ごと海に落ちていった…
俺の唯一の救いは…俺が完璧に脱力して樽が浮いてくれたことと、海の魔物娘たちが、落ちてきた樽にまさか男が入っているとは夢にも思わず…一切捜索しなかったことかな?
あ…二つじゃないか…
そうして俺は……頭にジンジンする痛みを抱えながら俺はきれいに気絶していった…
12/03/17 21:50更新 / デメトリオン
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