俺たち盗賊の情けない盗掘物語
「リーダー！見てくださいよこれ！お宝ですよ！」
そういいながら、手下の一人が俺のところに一枚の地図を持ってきたところから俺たちのこの冒険は始まったのだろう…
俺たちがどんな集団か知っているか？いろんなダンジョンに行っては、そのダンジョンの宝物を手に入れ、敵とは一度も戦闘を行わずにダンジョンから逃げるように去るなぞの盗賊集団とは俺たちのことさ。
おいおい、そんな雑魚を見るような目で俺を見ないでくれよ、こう見えても俺は平和主義者なんだ。無意味な戦いはしない、これが俺流だ。
まぁ、考えても見てくれよ。
この世界にはやっぱさ、魔王とかいるじゃないかよ、それに伴い、可愛い女の子の姿をした魔物たちがそこらにいるわけじゃないか、戦えるか？
まぁ、お前たちには戦う勇気があるかもしれないが、俺には無理だ。であったら一瞬でBADENDだぞ？そりゃあ、人によってはその魔物と結婚できたやら、俺は今人生で最高の気分だといってきた俺の友達（忌々しい）とかのケースがないとも言い切れない。
でもなぁ、俺の親は両方とも教団所属者で、魔物は恥ずべき生き物だとひっきりなしに言っており、その元で暮らしてきたからそのイメージが抜けないんだよ。
魔物に出会う＝死ってのが俺の考え
手下たちは俺のことを頼りなく思っているだろうが、これでも大変な目をしているんだ。わざわざ大金を払って情報屋を雇い、先にダンジョンに派遣しておいて敵がいないときを狙い宝をとって逃げる。この方法のおかげで俺たちと部下は一度も魔物に出会わずに盗掘作業をやってきたんだ。
この方法…お金かかるんだぞ？
でも…今回ばかりはそうは行かなかったんだ。いつも通りに情報屋を雇うにも金がない。部下たちは伝説のお宝でもある神の涙という宝石を前に引き返す気はまったくなし。肝心の俺は絶対に行くって話しに勝手になってる始末だ。
しかも、肝心の宝の地図が示しているダンジョンは勇者一行でさえまれに帰ってこないほどの高難易度…俺はもうあまりの恐怖と絶望で頭がおかしくなりそうだ。
しかもだ、俺が
「なぁ、今回の宝は俺たちには早すぎるって…ほかのにしようぜ？」
こういうと、部下たちはそろって非難の目を俺にぶつけてくるし…俺のことをよく思っていない連中は俺が参加しないなら盗賊団を抜けるというんだぜ？
俺は深くため息をつくと長旅の準備をしている手下たちのほうを見た。
手下どもはみんな嫁さんに別れを告げて、キリッとした顔で俺のほうを向く。
「仕方がねえ…行くぞお前ら。今回のたびはいつもの用にはいかねぇ、誰かが死んでしまうかも知れねえが、それでもいくんだな？」
俺はまだ行きたくないので手下たちに聞いたが、全員首を強く縦に振っている。そんなに行きたがるのはなぜなんだ…？俺にはわからない。折角奥さんがいるんだから家でいちゃいちゃと裸の付き合いでもしていればいいじゃないかよ…
俺はこう心で毒づきながらも旅の進路へと歩みを進めた。
こうして俺たちの旅が始まって約３日と少しの時間がたったときだ。俺たちは伝説の宝が眠るという地図を信じて、このダンジョンにやってきた。
恍惚と慈愛の洞窟LV９３というのがこのダンジョンの名前らしいのだが…どこに慈愛があるというのか…俺に教えてくれ。
手下たちは、この洞窟の前でいよいよ、俺たちはとんでもないところに脚を踏み入れようとしていると気づいたらしい。全員顔色が芳しくない。中には緊張のあまり口から昨日の晩飯をリバースしてしまうやつまでいた始末だ…
「どうする？帰るか？」
俺はこの状況に便乗して手下たちに聞くが、帰る気になったやつはひとりもいない。まったく、変なところで頼もしい手下どもだ…
まぁ、俺には今までの盗掘で手に入れた魔法アイテムがあるしな…
本音、ここまで部下を一人も魔物の餌食にせずに連れてこれたのはこの魔法アイテムのリサーチウォッチというアイテムのおかげだ。このアイテムは魔物が来たら赤く光るという優れもので、これのおかげで５２回は危機を脱してきた。今じゃあこれを手放すというのは死ぬのと同じだ。
そして、俺はこのリサーチウォッチを腰につけ、さらに手に『ダンジョン攻略ブックΩスタイル これで君もダンジョンマスター 』という２１０銅貨支払って買った本を抱え、ダンジョンに足を踏み入れた。
俺たちが全員入ったのを確認したかのようにダンジョンの扉が物凄い音を立てて閉まった。それと同時に空気が少し重くなった気がする。
俺はさっとリサーチウォッチに目を通した。魔物の反応はない。
だが、俺は全員を少しその場に待機させると本を読み漁った。ほかの連中は退屈そうにしているが、これは重要だ。なんせ相手はLV９３…俺たちなど一瞬で全滅する危険がある場所なのだ。
しばらく本を見た後、俺は意を決したように歩き始めた。
このダンジョンは、思ったよりは難しいつくりではなさそうだと俺は地下１階で思った。まぁ、思っただけだが…
そして、しばらく一本道を歩いていたときだ。いきなり後ろからちゃりんと金属の何かが落ちる音がして、全員がそこで止まった。俺たちは恐る恐る後ろを見るが、そこにあるのは小さな、しかし俺らからしたら相当の金額の金貨が一枚落ちていた。
あ、怪しい…怪しすぎるぞアレ…
俺はアレは罠だろうという気がしてならなかった。あんなのに引っかかる馬鹿いるわけが…
「いやっほーい！金貨だ！これで嫁さんに新しい服と香水が買える！」
「あ、兄貴！ずりぃ！俺だってあいつに誕生日プレゼントを買ってやりたいんだ！その金よこせ！」
「に、兄さん！や、やめなよ、そんな怪しいお金…」
いたよ…一人は罠だと気づいて止めに行ってる様だが一切気づかずにお金の前で争ってる俺の部下が…
だが、次の瞬間、俺たちはいっせいに武器を構える展開になってしまった。
「ふふふっ…いまどきこんな罠に引っかかる馬鹿が人間の中にいたなんてねぇ…まぁ、後ろからこっそり襲う手間が省けたからいいのだけれど…」
そういいながら、俺の手下３人を糸で縛りつけて、こちらを見ているこの魔物は確か…危険度LV８３だったはず…
ということは、俺たちのLVが２６だから到底かなわない相手ってことじゃないか！
「逃げろ！とにかく、俺について来い！」
俺は即座に撤退命令を全員に出し、一目散にその場から逃げた。ほかの手下ははっと気づいたように顔を上げると、俺の後についてきた。あの魔物につかまったウォルター、スコット、エミッタの三人はおそらく…
俺は、その場に残してきてしまった三人の馬鹿だが明るかった手下の顔と、助けを求めるようなまなざしを忘れようと涙を流しながらその通路を走った。
「……あなたたちの仲間はあなたたちを捨てて逃げたようねぇ…ま、私は男が手に入ったから別にいいんだけど…」
「き、貴様、俺たちをどうするつもりなんだ！？答えろ！」
「どうって…魔物につかまったらやられることって決まっているでしょ？そ・れ・に…あなたたちは３０年振りになる人間の男なんだから…楽しませてもらうわよ？一族ともどもね」
「いやだ！助けてくれよ！リーダーァァァァァァ！！」
「うるさいわね…少し黙っていなさいよ」
「ぐっ…かはっ、い、息が、でき…糸が…のどに…」
「もう少ししたら、私に捕まったことがまるで天国に来るための門だったって思うことになるわよ。ソレが本当に天国なのかは…わからないけどね？」
間違えて敵の罠に捕まった３人…その後、３人がどのような人生を送ることになるのかは、盗賊たちには知る由もなかった。
それから、どのルートを通ってきたのかは俺たちは覚えていない。だが、俺たちは確かに地下２５階にいた。だが、そこにたどり着くために俺たちはどれほどの仲間を犠牲にしたのだろう…
３階でいきなりスライムに包み込まれてしまったゾムス…
５階で罠に引っかかり、落とし穴の中で魔物のデビルバグに襲われてしまったアインハルトやスタイナー…他１０名
９階で俺たちのことを守るために命を懸けて魔物の中でも戦闘力がずば抜けて高いデュラハンと一騎打ちをして俺たちを先に進ませたラムネ…
１８階で敵に誘惑されて自ら敵の下に行ったアイゼン…
多くの仲間を失ってしまった。あいつらには待っている家族もいたのに…
「リーダー…」
手下たちが心配そうな目で俺を見てくるが、俺にできるのは頭を抱えて失った仲間たちのことを頭から追い出してしまおうということだけだった。
「嫌だ…」
「えっ…？」
不意に俺の口からこぼれ出た言葉に、部下たちは目を丸くする。だが、一度口からでた言葉を止めることは難しく、俺の口からはさらに後ろ向きな言葉が次々と出てきた。
「無理だったんだよ…俺たちがこんな高難易度のダンジョンに挑むなんて…俺は仲間も失ったし、これから先に行けばもっと失うかもしれない…嫌なんだよ。もう、ここから進むのも、戻るのも…」
そういって、さらに弱気になる俺だったが、部下のうちの一人がいきなり立ち上がり、俺の襟首をもってこういった。
「リーダー！いや、ウェン！お前は、こんなところで立ち止まって、消えていった仲間たちの思いを不意にする気かよ！？俺は、そんな弱いやつをリーダーにしておきたくないし、お前はそんな弱いやつじゃないと思ったからリーダーを決定するときにお前を選んだんだ！しっかりしろ！お前はリーダーだろ！」
「フロスト…お前…」
そして、フロストの言葉で俺たちの中で何かが吹っ切れたみたいだ。どうやら、俺の心の中にも仲間を思う気持ちはさびずに健在していたようだ。俺たちはさっきまでの恐怖はどこに行ったのか、俺たちは迷わずに下の階層に降りていった。
そして、４９階の階段の扉の前でフロストは俺を無理やり下の階層にけりこみ、４９階でサキュバス×５体の犠牲になった。そして、俺は今LV２６の身分でこのダンジョン…いや、もう悪魔の巣窟ともいえる場所の最下層に行き着いた。俺に残った仲間はもういない。お宝の神の涙のある部屋にたどり着いたのは、皮肉にも宝は手に入らなくてもいいと思っていた俺一人だったというわけだ。
「みんな…ついたぜ…ようやくな」
こうつぶやくと、俺は最下層の階段の入り口の近くにある柱の裏に隠れて、何かいないか様子を見た。
だが、最下層というのに、ボスみたいなのは見当たらない…あるのは大げさなつくりの祭壇と、そこにぽつんと置かれている豪華な宝箱だけだった。
俺は、複雑な思いを抱きながら、その宝箱を勢いよくあけた。
「うわっ！！！」
「えっ！？」
宝箱を空けた瞬間、その宝箱から手足のようなものが出たかと思うと、その宝箱は即座に小さな女の子の姿になった。女の子はにやにやとこちらを見ながら笑っている。
「えへへ〜、びっくりした？」
あどけない笑みを浮かべながらこう聞いてくる女の子を尻目に、俺は必死に頭を働かせていた。これは、もしかすると罠ではないのだろうかと。
こうも仲間を失ってきたら、慎重にもなるだろう？
「……」
「…」
無言で向かい合う宝箱の女の子と俺…女の子はにこっと笑っているが、俺の顔はおそらく怖い顔になっているだろうな。一瞬、そう思ったときだった。
目の前の女の子の目が真っ赤にひかり、俺は次の瞬間しりもちをついてその場に放心していた。その間に、女の子は俺の上に乗ってくる。
そして、何も抵抗せずに服を全部脱がされた俺は、肌でひんやりとした空気を感じ取り、ようやく意識を取り戻した。
「うわぁ！？お、俺の服！？なんで俺は全裸なんだ！？」
俺の服はどこに消えたんだ…？
俺がそう思っていると、女の子が笑いながらこっちに走ってきた。恐るべきことに向こうも服など一切着ておらず、あられもない姿になっている。
俺は思わず顔を横に背けた。悪いか？こう見えても結構ヘタレてきたんだ。異性とは話すことも怖いからしたことなかったし、４９階のサキュバスたちの前には、過激な服装の物凄さに、一瞬めまいがしたほどだ。それなのに、一切服を着てこないなんて…どうなって…？
そうやって考え事をしていると、いきなり女の子は俺に突進してきた。俺は女の子の体重を全部受け、その場に倒れこんだ。上には女の子が乗っかっており、俺の下半身の上に女の子の肌がこすれてやばい状況だ。やわらかい肌は、触れているだけで俺の肉体に抗えないほどのダメージを残していく。
「お兄さん、弱いんだね…私なんかにたいあたりされてマウントポジションをとられるなんて…」
うっ…弱い？こんな子供に俺が弱いって言われるだと？
「うっ、お、俺は…弱くなんか…」
「じゃあ、私を押しのけてみてよ〜？できるなら…だけどね」
俺は自分の持っている力をすべてかけ、その女の子を体の上からどかそうとしたが、細い両手でもたれているだけなのに俺の腕は少しもうごかず、女の子は依然として俺の上に乗っていた。
「あははっ…やっぱり、お兄さんって弱い…まぁ、所詮LV２６だからね〜仕方ないよ〜」
そういいながら、女の子は俺の上で笑っていた。対する俺は、明らかに不利な状況でも、相手の気をそらしてこの状況から抜け出そうと考えていた。
「じゃ…じゃあ、君はLVいくらなんだ？」
「私？１４０だけど…？」
「なっ！？」
まさか…目の前の女の子のLVは１４０あるだと…！？
そして、衝撃の事実は俺にもっと衝撃的な事実を考えさせてくれた。昔、本で見たことがある魔物を１体思い出したのだ。かなり昔のことだったから忘れていたんだけど、宝箱に擬態して、獲物をとらえるモンスター…
そう、ミミックだ。
「ま、ま、ま、まさか、お、お前…み、みみ、ミミックじゃ…」
「あ〜、お兄さん鋭いね〜、最近じゃあほとんど見ないはずだけど、私たちのことを知っている人がいたんだ〜」
まずい！これは非常にまずい！相手が魔物だったとしたら、この格好はまさに、俺をえさにしてくださいといいたいようなものじゃないか！
「は、離せ！！のけ！！」
「あははっ、正体がわかったらいきなり、表情を変えて暴れるんですね。私、男の人がおびえてしまう表情って、すきなんです〜、なんか、征服感ってのが味わえるんですよ〜」
当然、俺の頭にはそんなせりふはほとんど聞こえてこない、あるのは助かりたいという想いから出てくる無駄な抵抗だけ…
「そんな弱い力じゃとても逃げられませんよ〜？それとも、ちょっと期待しているんですか？いやらしいことしてもらえるからって、わざと力を抜いているんですか〜？」
「そんなわけないだろ！？俺は…」
俺はそう反論しながら、体を動かしこの状態から逃れようともがいた。
だが、やはり力で俺は負けているのだろう。俺の抵抗は小さなミミックの手によって押さえられていた。俺は心から自分の非力を悔しく思い、それでいて体が触れ合うたびに訪れるどきどきに困惑していた。
「さて、もうこんなつまらないことあきましたよね？私と楽しいことしませんお兄さん？まぁ、嫌って言っても無理やりヤっちゃいますけどね」
「おい！やめっ…」
俺は、途中で言葉をさえぎられて必死にもがいた。
ミミックの舌が歯の間をかいくぐりながら俺の舌に絡みこんできて、変な感じを俺は味わっていた。
時間が経過するたびに、だんだん抵抗する気がそがれていく気がしてならない。そしてしばらくした後、俺はその場になんの抵抗をすることもなく無気力で横たわっていた。
「やっぱり、お兄さんって弱いですね〜、こんな初歩的な技で動けなるなんて…あんまりふがいないと、私の宝箱の中で溶かして食べちゃいますよ〜？」俺は、溶かして食べられるというせりふが耳に入ったときに、この場所に来るまでに犠牲になっていった手下たちのことを思い出した。そして、ここに来たときの当初の目的のことも…
そう、俺はここに神の涙を盗りに来たんだ。犠牲になった手下たちのことを思い出すと、少しずつ意識がはっきりしてくる。
「俺は…こんなところで…終わるわけには…」
「そうそう、がんばって足掻いてくれないとつまらないじゃないですか。で・も…最終的には無駄に終わるんですけどね？」
「うるさい！俺は絶対にお前を元の宝箱に戻すか、倒すかしてやる！そこから退け！」
だが、俺の前にいるミミックは退く気配を見せない。ただ俺の上で笑っているだけだ。
「その無駄な虚勢はどこまで続くんでしょうか〜…お兄さんは結構弱そうだから、案外すぐに済むかも」
「くっ…俺は…」
残念ながら、LVの差と力の差はどうあっても埋められそうにない、俺の反論は途中で口から出なくなってしまった。
「そうだなぁ…お兄さん、ゲームしましょうよ？ゲーム」
「ゲーム…だと？」
黙り込んだ俺に、何を思ったかミミックはゲームをしようと提案してくる。
「そうだよ？私のお口と、お兄さんの下の部分についているそのおちんちん…この二つで私と勝負するの〜、私、かれこれ６０年間こういったゲームやってないから、お兄さん、もしかしたら勝てるかもよ？やる？」
「・・・」
これは…俺にとってチャンスなのか？それとも罠…？
「俺が勝ったら…どうしてくれるんだ？何か見返りにくれるのか？」
「ダンジョンから逃がしてあげるよ、しかも確実に」
「本当か！？」
俺は確信した。これはチャンスだ！ミミックは６０年間このゲームをやっていないといっていた…なら、LVの差はほとんど関係ないだろう。結局、このゲームを受けなかった場合、状況は変わらないんだ、ここは受けてやろうじゃねえか…
少し、ルールが気になるところだが…
「うん、約束するよ」
「ならやろう…ゲームってやつを！」
「じゃあ、ルールを説明するよ？お兄さんのお○んちんと、私のお口での耐久戦だよ。私がスタートって言ったらゲーム開始！お兄さんには私の口の中での攻めを５分間耐えてもらうよ？お○んちんから白いのを出してしまわなかったらお兄さんの勝ち、出しちゃったら私の勝ちだよ？わかった？私が勝ったらお兄さん、もっといやらしくて気持ちいいことになっちゃうからがんばってね」
「…わかった、でも、心の準備をさせてくれ」
正直、こんなことは初めてだ。虚しいことだが、俺は今まで一人で処理していた男だ。こんなことになってしまって、うれしい部分もあるのだが、やはり心の準備が必要なんだ…
「う〜ん…それ、無理。じゃあ、スタートぉ！！」
ゲーム開始の号令がなり、俺は心の準備をすることもなくいきなり下半身に攻撃を仕掛けられた。といっても、ミミックの女の子は俺のアレを握っただけ…それだけでも俺にはかなりの刺激だった。
自分の手よりも数倍も滑らかな手が俺のアレをさわる…俺はその手が動くたびに、少しだけ体を震わせた。
「あれぇ？ゲームが始まってまだ口の中にも入れてないのにそんなに震えていて、お口のなかで持つのかなぁ〜？お兄さん、まさかこんなこと初めて〜？」
「う…うるさいっ…！」
「見え張っちゃってぇ…初めての癖に…何分持つのかなぁ〜？あむっ」
俺のアレがミミックの女の子のお口の中に入る。
さっきまでとは比べ物にならないほどの刺激が俺のアレにびんびんに伝わってきた。
「あれぇ？どうしたんですか？お兄さん？まだ前半なのにもうギブアップですかぁ？軽く嘗め回しただけでいっちゃったら、情けないですよぉ…？」
口から少しよだれが糸を引き、いやらしく挑発してくるミミック…だが、俺にはその挑発に対抗するほどの余裕は微塵もなかった。水気を含んだいやらしい音がミミックの口の中からするたびに、我慢ができなくなってきている。
「あぅ…くっ…」
「ふふっ、そろそろ吸っちゃいますよぉ？がんばってくださいね？」
ミミックがそう言って勢いよく俺のアレに吸い付いてきた！俺は思わず腰を引いてしまう。そして、一気に出してしまいそうになった。それを俺はほっぺたを噛んでこらえた。ここからは気を抜くと一気に吸い出されてしまう。
「んっ…ちゅっ…、先のほうから変な味がしてきましたよ〜？もう限界ですか？負けちゃうんですかぁ〜？ようやく半分の時間来ましたよぉ？」
「うっ…あ…あと、２分…」
俺は、永遠とも思えていた時間がもう少しで終わりを告げると知り、必死にこらえた。ここで我慢すれば…我慢できれば…俺は助かるんだ…！
「さぁて、本気で行きますよぉ？耐え切れたら…ほめてあげます」
そして、俺はミミックの女の子の本気をその場で味わうことになった。速度が急激に上がり、さらに…口の一番奥の部分まで俺のアレがねじ込まれる！そう、向こうから無理やりのどの部分までねじ込んできたのだ。
「うくぅ…なん…だよこ…れぇ…うあぁ…やばい…」
すでに俺のアレは中にある液体を出したいと自己主張しており、俺の我慢は限界に達しようとしていた。その中、ミミックは容赦なく俺のアレをいたぶってくる。
そして…
「うぐぅ…や、やばっ…うわあぁああぁあっ！！」
俺は限界を向かえ、時間内に射精してしまった。ミミックは俺の出した精をのど奥で受け止め、器用に飲んでいく…俺は、射精後の開放感で動けなくなっていた。
「はぁい、残念でした〜、さて、ゲームでお兄さんがまけたらどうなるか…覚えてるよねぇ〜？今度は下のお口でお兄さんの童貞お○んちんをむさぼっちゃうよ〜」
「ひっ…い、嫌だ！」
「そんなこといってぇ…本当は期待しているんでしょぉ？お兄さんのお○んちん、まったく小さくなってないもんねぇ」
言われて気づいたが、先ほど思いっきり出したばかりというのに、俺のアレは元気いっぱいに反り返っていた。まさか、俺はこの状況でさらにいやらしいことに興奮しているというのか…！？
「そ・れ・に…魔物との交わりが口だけで終わるわけないじゃない、お兄さん？」
「た…助けてくれぇ！」
俺は惨めにミミックに対して許しを請う。だが、ミミックは非情にも笑っただけで俺を助けてはくれなかった。
「いただきま〜すっ！」
そして、俺は本来なら愛を深め合った後にするはずの行為を無理やりやらされた。しかも、相手は人間ではなく魔物だ。
だが、後悔している暇もなく、俺のアレはミミックの中になんの抵抗もなく突き刺さった。気持ちよさに俺の顔が引きつる。認めたくなかった童貞卒業の瞬間だった。
「うわあああぁぁああ…」
「どうしたのぉ？私、まだ入れただけで動いたり絞めたりしてないけど…？まさか、お兄さんもういきそうとかぁ？さすがにそれはないよねぇ〜」
だが、俺は始めて味わう感じに一瞬で高められいきそうになる。気を抜くと一撃でやられそうだ。
「じゃあ…そろそろ…動くねぇ？」
「だ、駄目だ！まっ…」
俺が静止するのもかまわず、ミミックはゆっくりと動き始める。俺のアレはミミックの中にあるやわらかくうねっている部分にもみしだかれ、その部分は絡みつくように俺のアレに刺激を与えてくる。
「うっ…うわあああぁああっ！！」
まさに、動き始めてから一瞬で俺はミミックの中で果ててしまった。
「えっ？ちょっと早くないですかぁ？私、ぜんぜん満足していませんけどぉ？」
「も、もう無理だっ！お願いだ、許して…頼む…開放してくれぇ！」
俺はついにプライドというものさえ捨ててしまった。惨めにミミックに対してお願いをしていたが、ミミックは聞く耳を持つ気はないようだ。聞こうとするどころか逆に、俺に対して怒りを感じているようにも見える。
「開放？なに言ってるんですかぁ？私はまだまだ満足していませんよぉ？お兄さんだけ気持ちよくなっちゃうなんて、駄目ですよ〜？」
「お、俺だって…す、好きで…気持ちよくなってるわけじゃ…」
「そういっているくせに、体はそう思っていないみたいですよぉ？私の中でまた大きくなってますから、男の人ってなんだかんだで正直ですねぇ…」
俺のアレは、すでに二回もがんばったのに立ち上がろうとしていた。だが、俺の体はすでに二回もがんばった反動でその部分と口以外は疲労で動かせなくなっていた。
「だんだん抵抗がなくなってきましたねぇ〜、でも、お○んちんはがんばれそうですよ？さすがに二回もいっちゃってるんだからすぐに出しちゃうことはもうないですよねぇ〜？」
そして、そういいながらミミックが腰をまた動かし始めた。にゅぐにゅぐと絡み付いてくるような感じに、またすぐに高められてしまう。
「うくぅ…ま、また…」
「もうですか！？まったく…お兄さん、早すぎですよ？で・も…今回はすぐにはいかせてあげません、ほら…こうやってお○んちんの根元を強く締めて置くと、いきたくてもいけないんです。けっこうつらいらしいですねぇ？」
そういってミミックが俺のアレを思いっきり締め付けて、激しく体をグラインドさせる。物凄い締め付けと腰使いに翻弄され、一瞬で出てしまいそうになる。だが、出るというときになっても、根元の部分でせき止められているので満足にいくことができない。これはまさに生殺しといえるような状況だ。
「辛そうな顔ですねぇお兄さん…はぁっ…私は結構よくなってきましたよぉ？」
「お…願いだ…い、いかせてくれぇ…」
俺は耐え切れずにミミックに懇願する。はじめにこの階層に来たときのことなどすでに頭にはなく、俺の頭の中は気持ちよくいきたいという気持ちだけが渦巻いていた。
「好きなタイミングで力を抜いてもいいんですよお兄さん？まあ、締め付けはしますけどね？私が満足したら締め付けを緩めてあげますからぁ…」
そういいながら、さらに腰の動きが激しくなってきた。俺は生殺しを耐えている時間が１分ごとにだんだん長くなっている気がする。そして、俺にとって耐え切るには長すぎた時間がフィニッシュに近づいてくる。
「はぁ…はぁんっ…い、いいですよぉ、そろそろ出してもらってもぉ…緩めますねぇ？」
そして、俺の我慢していた欲望が、締め付けが緩まった瞬間にはじけだす。今まで出したことがないほどの量の精液がミミックの中にほとばしる。
「あはぁ…出てる出てる〜すっごい量ですよぉ？中から溢れてしまいそうですぅ…本当に、６０年ぶりだからすごくいいですよぉ。お兄さん、顔が緩んでますしぃ…楽しめたでしょう？」
俺はミミックのせりふも頭のどこかで聞いていたが、それ以上に体のそこからくる放出感がすさまじく気持ちよく、何も考えられなかった。
「さっきので私、すごく魔力を回復できたので、お兄さんを宝箱の中に招待しようかなぁと思うんですけど…どうします？」
「うぅ…あ…」
何か言葉を発しようとしても、ろれつが回らずにおかしな言葉を発してしまう。
「うまく話せなくなるほどよかったんですかぁ？じゃあ、私と一緒に宝箱の中で楽しみましょうよ。これと同じような快感が毎日、時間も気にすることなくあじわえるんですよぉ？私も６０年前に男の人を吸い尽くしてしまったときに後悔したので、今回は絶対に死ねない宝箱の空間の中で永遠にたのしませてもらいます。よかったですね？お兄さん」
そういって、ミミックがいきなり開いた空間の中から銀色の装飾が施された宝箱を取り出す。そして、物凄い力で引きずられ、宝箱の中に俺とミミックは入っていった。
そして、俺はこの宝箱の中で永遠にもてあそばれることになった。
俺たち盗賊団の行方は誰にも知られることなく、このダンジョンと同じように時間がたつにつれ、忘れられていった。この後、洞窟の中にとらわれた盗賊団がそれぞれどうなったのか…それは誰にもわからない。
そういいながら、手下の一人が俺のところに一枚の地図を持ってきたところから俺たちのこの冒険は始まったのだろう…
俺たちがどんな集団か知っているか？いろんなダンジョンに行っては、そのダンジョンの宝物を手に入れ、敵とは一度も戦闘を行わずにダンジョンから逃げるように去るなぞの盗賊集団とは俺たちのことさ。
おいおい、そんな雑魚を見るような目で俺を見ないでくれよ、こう見えても俺は平和主義者なんだ。無意味な戦いはしない、これが俺流だ。
まぁ、考えても見てくれよ。
この世界にはやっぱさ、魔王とかいるじゃないかよ、それに伴い、可愛い女の子の姿をした魔物たちがそこらにいるわけじゃないか、戦えるか？
まぁ、お前たちには戦う勇気があるかもしれないが、俺には無理だ。であったら一瞬でBADENDだぞ？そりゃあ、人によってはその魔物と結婚できたやら、俺は今人生で最高の気分だといってきた俺の友達（忌々しい）とかのケースがないとも言い切れない。
でもなぁ、俺の親は両方とも教団所属者で、魔物は恥ずべき生き物だとひっきりなしに言っており、その元で暮らしてきたからそのイメージが抜けないんだよ。
魔物に出会う＝死ってのが俺の考え
手下たちは俺のことを頼りなく思っているだろうが、これでも大変な目をしているんだ。わざわざ大金を払って情報屋を雇い、先にダンジョンに派遣しておいて敵がいないときを狙い宝をとって逃げる。この方法のおかげで俺たちと部下は一度も魔物に出会わずに盗掘作業をやってきたんだ。
この方法…お金かかるんだぞ？
でも…今回ばかりはそうは行かなかったんだ。いつも通りに情報屋を雇うにも金がない。部下たちは伝説のお宝でもある神の涙という宝石を前に引き返す気はまったくなし。肝心の俺は絶対に行くって話しに勝手になってる始末だ。
しかも、肝心の宝の地図が示しているダンジョンは勇者一行でさえまれに帰ってこないほどの高難易度…俺はもうあまりの恐怖と絶望で頭がおかしくなりそうだ。
しかもだ、俺が
「なぁ、今回の宝は俺たちには早すぎるって…ほかのにしようぜ？」
こういうと、部下たちはそろって非難の目を俺にぶつけてくるし…俺のことをよく思っていない連中は俺が参加しないなら盗賊団を抜けるというんだぜ？
俺は深くため息をつくと長旅の準備をしている手下たちのほうを見た。
手下どもはみんな嫁さんに別れを告げて、キリッとした顔で俺のほうを向く。
「仕方がねえ…行くぞお前ら。今回のたびはいつもの用にはいかねぇ、誰かが死んでしまうかも知れねえが、それでもいくんだな？」
俺はまだ行きたくないので手下たちに聞いたが、全員首を強く縦に振っている。そんなに行きたがるのはなぜなんだ…？俺にはわからない。折角奥さんがいるんだから家でいちゃいちゃと裸の付き合いでもしていればいいじゃないかよ…
俺はこう心で毒づきながらも旅の進路へと歩みを進めた。
こうして俺たちの旅が始まって約３日と少しの時間がたったときだ。俺たちは伝説の宝が眠るという地図を信じて、このダンジョンにやってきた。
恍惚と慈愛の洞窟LV９３というのがこのダンジョンの名前らしいのだが…どこに慈愛があるというのか…俺に教えてくれ。
手下たちは、この洞窟の前でいよいよ、俺たちはとんでもないところに脚を踏み入れようとしていると気づいたらしい。全員顔色が芳しくない。中には緊張のあまり口から昨日の晩飯をリバースしてしまうやつまでいた始末だ…
「どうする？帰るか？」
俺はこの状況に便乗して手下たちに聞くが、帰る気になったやつはひとりもいない。まったく、変なところで頼もしい手下どもだ…
まぁ、俺には今までの盗掘で手に入れた魔法アイテムがあるしな…
本音、ここまで部下を一人も魔物の餌食にせずに連れてこれたのはこの魔法アイテムのリサーチウォッチというアイテムのおかげだ。このアイテムは魔物が来たら赤く光るという優れもので、これのおかげで５２回は危機を脱してきた。今じゃあこれを手放すというのは死ぬのと同じだ。
そして、俺はこのリサーチウォッチを腰につけ、さらに手に『ダンジョン攻略ブックΩスタイル これで君もダンジョンマスター 』という２１０銅貨支払って買った本を抱え、ダンジョンに足を踏み入れた。
俺たちが全員入ったのを確認したかのようにダンジョンの扉が物凄い音を立てて閉まった。それと同時に空気が少し重くなった気がする。
俺はさっとリサーチウォッチに目を通した。魔物の反応はない。
だが、俺は全員を少しその場に待機させると本を読み漁った。ほかの連中は退屈そうにしているが、これは重要だ。なんせ相手はLV９３…俺たちなど一瞬で全滅する危険がある場所なのだ。
しばらく本を見た後、俺は意を決したように歩き始めた。
このダンジョンは、思ったよりは難しいつくりではなさそうだと俺は地下１階で思った。まぁ、思っただけだが…
そして、しばらく一本道を歩いていたときだ。いきなり後ろからちゃりんと金属の何かが落ちる音がして、全員がそこで止まった。俺たちは恐る恐る後ろを見るが、そこにあるのは小さな、しかし俺らからしたら相当の金額の金貨が一枚落ちていた。
あ、怪しい…怪しすぎるぞアレ…
俺はアレは罠だろうという気がしてならなかった。あんなのに引っかかる馬鹿いるわけが…
「いやっほーい！金貨だ！これで嫁さんに新しい服と香水が買える！」
「あ、兄貴！ずりぃ！俺だってあいつに誕生日プレゼントを買ってやりたいんだ！その金よこせ！」
「に、兄さん！や、やめなよ、そんな怪しいお金…」
いたよ…一人は罠だと気づいて止めに行ってる様だが一切気づかずにお金の前で争ってる俺の部下が…
だが、次の瞬間、俺たちはいっせいに武器を構える展開になってしまった。
「ふふふっ…いまどきこんな罠に引っかかる馬鹿が人間の中にいたなんてねぇ…まぁ、後ろからこっそり襲う手間が省けたからいいのだけれど…」
そういいながら、俺の手下３人を糸で縛りつけて、こちらを見ているこの魔物は確か…危険度LV８３だったはず…
ということは、俺たちのLVが２６だから到底かなわない相手ってことじゃないか！
「逃げろ！とにかく、俺について来い！」
俺は即座に撤退命令を全員に出し、一目散にその場から逃げた。ほかの手下ははっと気づいたように顔を上げると、俺の後についてきた。あの魔物につかまったウォルター、スコット、エミッタの三人はおそらく…
俺は、その場に残してきてしまった三人の馬鹿だが明るかった手下の顔と、助けを求めるようなまなざしを忘れようと涙を流しながらその通路を走った。
「……あなたたちの仲間はあなたたちを捨てて逃げたようねぇ…ま、私は男が手に入ったから別にいいんだけど…」
「き、貴様、俺たちをどうするつもりなんだ！？答えろ！」
「どうって…魔物につかまったらやられることって決まっているでしょ？そ・れ・に…あなたたちは３０年振りになる人間の男なんだから…楽しませてもらうわよ？一族ともどもね」
「いやだ！助けてくれよ！リーダーァァァァァァ！！」
「うるさいわね…少し黙っていなさいよ」
「ぐっ…かはっ、い、息が、でき…糸が…のどに…」
「もう少ししたら、私に捕まったことがまるで天国に来るための門だったって思うことになるわよ。ソレが本当に天国なのかは…わからないけどね？」
間違えて敵の罠に捕まった３人…その後、３人がどのような人生を送ることになるのかは、盗賊たちには知る由もなかった。
それから、どのルートを通ってきたのかは俺たちは覚えていない。だが、俺たちは確かに地下２５階にいた。だが、そこにたどり着くために俺たちはどれほどの仲間を犠牲にしたのだろう…
３階でいきなりスライムに包み込まれてしまったゾムス…
５階で罠に引っかかり、落とし穴の中で魔物のデビルバグに襲われてしまったアインハルトやスタイナー…他１０名
９階で俺たちのことを守るために命を懸けて魔物の中でも戦闘力がずば抜けて高いデュラハンと一騎打ちをして俺たちを先に進ませたラムネ…
１８階で敵に誘惑されて自ら敵の下に行ったアイゼン…
多くの仲間を失ってしまった。あいつらには待っている家族もいたのに…
「リーダー…」
手下たちが心配そうな目で俺を見てくるが、俺にできるのは頭を抱えて失った仲間たちのことを頭から追い出してしまおうということだけだった。
「嫌だ…」
「えっ…？」
不意に俺の口からこぼれ出た言葉に、部下たちは目を丸くする。だが、一度口からでた言葉を止めることは難しく、俺の口からはさらに後ろ向きな言葉が次々と出てきた。
「無理だったんだよ…俺たちがこんな高難易度のダンジョンに挑むなんて…俺は仲間も失ったし、これから先に行けばもっと失うかもしれない…嫌なんだよ。もう、ここから進むのも、戻るのも…」
そういって、さらに弱気になる俺だったが、部下のうちの一人がいきなり立ち上がり、俺の襟首をもってこういった。
「リーダー！いや、ウェン！お前は、こんなところで立ち止まって、消えていった仲間たちの思いを不意にする気かよ！？俺は、そんな弱いやつをリーダーにしておきたくないし、お前はそんな弱いやつじゃないと思ったからリーダーを決定するときにお前を選んだんだ！しっかりしろ！お前はリーダーだろ！」
「フロスト…お前…」
そして、フロストの言葉で俺たちの中で何かが吹っ切れたみたいだ。どうやら、俺の心の中にも仲間を思う気持ちはさびずに健在していたようだ。俺たちはさっきまでの恐怖はどこに行ったのか、俺たちは迷わずに下の階層に降りていった。
そして、４９階の階段の扉の前でフロストは俺を無理やり下の階層にけりこみ、４９階でサキュバス×５体の犠牲になった。そして、俺は今LV２６の身分でこのダンジョン…いや、もう悪魔の巣窟ともいえる場所の最下層に行き着いた。俺に残った仲間はもういない。お宝の神の涙のある部屋にたどり着いたのは、皮肉にも宝は手に入らなくてもいいと思っていた俺一人だったというわけだ。
「みんな…ついたぜ…ようやくな」
こうつぶやくと、俺は最下層の階段の入り口の近くにある柱の裏に隠れて、何かいないか様子を見た。
だが、最下層というのに、ボスみたいなのは見当たらない…あるのは大げさなつくりの祭壇と、そこにぽつんと置かれている豪華な宝箱だけだった。
俺は、複雑な思いを抱きながら、その宝箱を勢いよくあけた。
「うわっ！！！」
「えっ！？」
宝箱を空けた瞬間、その宝箱から手足のようなものが出たかと思うと、その宝箱は即座に小さな女の子の姿になった。女の子はにやにやとこちらを見ながら笑っている。
「えへへ〜、びっくりした？」
あどけない笑みを浮かべながらこう聞いてくる女の子を尻目に、俺は必死に頭を働かせていた。これは、もしかすると罠ではないのだろうかと。
こうも仲間を失ってきたら、慎重にもなるだろう？
「……」
「…」
無言で向かい合う宝箱の女の子と俺…女の子はにこっと笑っているが、俺の顔はおそらく怖い顔になっているだろうな。一瞬、そう思ったときだった。
目の前の女の子の目が真っ赤にひかり、俺は次の瞬間しりもちをついてその場に放心していた。その間に、女の子は俺の上に乗ってくる。
そして、何も抵抗せずに服を全部脱がされた俺は、肌でひんやりとした空気を感じ取り、ようやく意識を取り戻した。
「うわぁ！？お、俺の服！？なんで俺は全裸なんだ！？」
俺の服はどこに消えたんだ…？
俺がそう思っていると、女の子が笑いながらこっちに走ってきた。恐るべきことに向こうも服など一切着ておらず、あられもない姿になっている。
俺は思わず顔を横に背けた。悪いか？こう見えても結構ヘタレてきたんだ。異性とは話すことも怖いからしたことなかったし、４９階のサキュバスたちの前には、過激な服装の物凄さに、一瞬めまいがしたほどだ。それなのに、一切服を着てこないなんて…どうなって…？
そうやって考え事をしていると、いきなり女の子は俺に突進してきた。俺は女の子の体重を全部受け、その場に倒れこんだ。上には女の子が乗っかっており、俺の下半身の上に女の子の肌がこすれてやばい状況だ。やわらかい肌は、触れているだけで俺の肉体に抗えないほどのダメージを残していく。
「お兄さん、弱いんだね…私なんかにたいあたりされてマウントポジションをとられるなんて…」
うっ…弱い？こんな子供に俺が弱いって言われるだと？
「うっ、お、俺は…弱くなんか…」
「じゃあ、私を押しのけてみてよ〜？できるなら…だけどね」
俺は自分の持っている力をすべてかけ、その女の子を体の上からどかそうとしたが、細い両手でもたれているだけなのに俺の腕は少しもうごかず、女の子は依然として俺の上に乗っていた。
「あははっ…やっぱり、お兄さんって弱い…まぁ、所詮LV２６だからね〜仕方ないよ〜」
そういいながら、女の子は俺の上で笑っていた。対する俺は、明らかに不利な状況でも、相手の気をそらしてこの状況から抜け出そうと考えていた。
「じゃ…じゃあ、君はLVいくらなんだ？」
「私？１４０だけど…？」
「なっ！？」
まさか…目の前の女の子のLVは１４０あるだと…！？
そして、衝撃の事実は俺にもっと衝撃的な事実を考えさせてくれた。昔、本で見たことがある魔物を１体思い出したのだ。かなり昔のことだったから忘れていたんだけど、宝箱に擬態して、獲物をとらえるモンスター…
そう、ミミックだ。
「ま、ま、ま、まさか、お、お前…み、みみ、ミミックじゃ…」
「あ〜、お兄さん鋭いね〜、最近じゃあほとんど見ないはずだけど、私たちのことを知っている人がいたんだ〜」
まずい！これは非常にまずい！相手が魔物だったとしたら、この格好はまさに、俺をえさにしてくださいといいたいようなものじゃないか！
「は、離せ！！のけ！！」
「あははっ、正体がわかったらいきなり、表情を変えて暴れるんですね。私、男の人がおびえてしまう表情って、すきなんです〜、なんか、征服感ってのが味わえるんですよ〜」
当然、俺の頭にはそんなせりふはほとんど聞こえてこない、あるのは助かりたいという想いから出てくる無駄な抵抗だけ…
「そんな弱い力じゃとても逃げられませんよ〜？それとも、ちょっと期待しているんですか？いやらしいことしてもらえるからって、わざと力を抜いているんですか〜？」
「そんなわけないだろ！？俺は…」
俺はそう反論しながら、体を動かしこの状態から逃れようともがいた。
だが、やはり力で俺は負けているのだろう。俺の抵抗は小さなミミックの手によって押さえられていた。俺は心から自分の非力を悔しく思い、それでいて体が触れ合うたびに訪れるどきどきに困惑していた。
「さて、もうこんなつまらないことあきましたよね？私と楽しいことしませんお兄さん？まぁ、嫌って言っても無理やりヤっちゃいますけどね」
「おい！やめっ…」
俺は、途中で言葉をさえぎられて必死にもがいた。
ミミックの舌が歯の間をかいくぐりながら俺の舌に絡みこんできて、変な感じを俺は味わっていた。
時間が経過するたびに、だんだん抵抗する気がそがれていく気がしてならない。そしてしばらくした後、俺はその場になんの抵抗をすることもなく無気力で横たわっていた。
「やっぱり、お兄さんって弱いですね〜、こんな初歩的な技で動けなるなんて…あんまりふがいないと、私の宝箱の中で溶かして食べちゃいますよ〜？」俺は、溶かして食べられるというせりふが耳に入ったときに、この場所に来るまでに犠牲になっていった手下たちのことを思い出した。そして、ここに来たときの当初の目的のことも…
そう、俺はここに神の涙を盗りに来たんだ。犠牲になった手下たちのことを思い出すと、少しずつ意識がはっきりしてくる。
「俺は…こんなところで…終わるわけには…」
「そうそう、がんばって足掻いてくれないとつまらないじゃないですか。で・も…最終的には無駄に終わるんですけどね？」
「うるさい！俺は絶対にお前を元の宝箱に戻すか、倒すかしてやる！そこから退け！」
だが、俺の前にいるミミックは退く気配を見せない。ただ俺の上で笑っているだけだ。
「その無駄な虚勢はどこまで続くんでしょうか〜…お兄さんは結構弱そうだから、案外すぐに済むかも」
「くっ…俺は…」
残念ながら、LVの差と力の差はどうあっても埋められそうにない、俺の反論は途中で口から出なくなってしまった。
「そうだなぁ…お兄さん、ゲームしましょうよ？ゲーム」
「ゲーム…だと？」
黙り込んだ俺に、何を思ったかミミックはゲームをしようと提案してくる。
「そうだよ？私のお口と、お兄さんの下の部分についているそのおちんちん…この二つで私と勝負するの〜、私、かれこれ６０年間こういったゲームやってないから、お兄さん、もしかしたら勝てるかもよ？やる？」
「・・・」
これは…俺にとってチャンスなのか？それとも罠…？
「俺が勝ったら…どうしてくれるんだ？何か見返りにくれるのか？」
「ダンジョンから逃がしてあげるよ、しかも確実に」
「本当か！？」
俺は確信した。これはチャンスだ！ミミックは６０年間このゲームをやっていないといっていた…なら、LVの差はほとんど関係ないだろう。結局、このゲームを受けなかった場合、状況は変わらないんだ、ここは受けてやろうじゃねえか…
少し、ルールが気になるところだが…
「うん、約束するよ」
「ならやろう…ゲームってやつを！」
「じゃあ、ルールを説明するよ？お兄さんのお○んちんと、私のお口での耐久戦だよ。私がスタートって言ったらゲーム開始！お兄さんには私の口の中での攻めを５分間耐えてもらうよ？お○んちんから白いのを出してしまわなかったらお兄さんの勝ち、出しちゃったら私の勝ちだよ？わかった？私が勝ったらお兄さん、もっといやらしくて気持ちいいことになっちゃうからがんばってね」
「…わかった、でも、心の準備をさせてくれ」
正直、こんなことは初めてだ。虚しいことだが、俺は今まで一人で処理していた男だ。こんなことになってしまって、うれしい部分もあるのだが、やはり心の準備が必要なんだ…
「う〜ん…それ、無理。じゃあ、スタートぉ！！」
ゲーム開始の号令がなり、俺は心の準備をすることもなくいきなり下半身に攻撃を仕掛けられた。といっても、ミミックの女の子は俺のアレを握っただけ…それだけでも俺にはかなりの刺激だった。
自分の手よりも数倍も滑らかな手が俺のアレをさわる…俺はその手が動くたびに、少しだけ体を震わせた。
「あれぇ？ゲームが始まってまだ口の中にも入れてないのにそんなに震えていて、お口のなかで持つのかなぁ〜？お兄さん、まさかこんなこと初めて〜？」
「う…うるさいっ…！」
「見え張っちゃってぇ…初めての癖に…何分持つのかなぁ〜？あむっ」
俺のアレがミミックの女の子のお口の中に入る。
さっきまでとは比べ物にならないほどの刺激が俺のアレにびんびんに伝わってきた。
「あれぇ？どうしたんですか？お兄さん？まだ前半なのにもうギブアップですかぁ？軽く嘗め回しただけでいっちゃったら、情けないですよぉ…？」
口から少しよだれが糸を引き、いやらしく挑発してくるミミック…だが、俺にはその挑発に対抗するほどの余裕は微塵もなかった。水気を含んだいやらしい音がミミックの口の中からするたびに、我慢ができなくなってきている。
「あぅ…くっ…」
「ふふっ、そろそろ吸っちゃいますよぉ？がんばってくださいね？」
ミミックがそう言って勢いよく俺のアレに吸い付いてきた！俺は思わず腰を引いてしまう。そして、一気に出してしまいそうになった。それを俺はほっぺたを噛んでこらえた。ここからは気を抜くと一気に吸い出されてしまう。
「んっ…ちゅっ…、先のほうから変な味がしてきましたよ〜？もう限界ですか？負けちゃうんですかぁ〜？ようやく半分の時間来ましたよぉ？」
「うっ…あ…あと、２分…」
俺は、永遠とも思えていた時間がもう少しで終わりを告げると知り、必死にこらえた。ここで我慢すれば…我慢できれば…俺は助かるんだ…！
「さぁて、本気で行きますよぉ？耐え切れたら…ほめてあげます」
そして、俺はミミックの女の子の本気をその場で味わうことになった。速度が急激に上がり、さらに…口の一番奥の部分まで俺のアレがねじ込まれる！そう、向こうから無理やりのどの部分までねじ込んできたのだ。
「うくぅ…なん…だよこ…れぇ…うあぁ…やばい…」
すでに俺のアレは中にある液体を出したいと自己主張しており、俺の我慢は限界に達しようとしていた。その中、ミミックは容赦なく俺のアレをいたぶってくる。
そして…
「うぐぅ…や、やばっ…うわあぁああぁあっ！！」
俺は限界を向かえ、時間内に射精してしまった。ミミックは俺の出した精をのど奥で受け止め、器用に飲んでいく…俺は、射精後の開放感で動けなくなっていた。
「はぁい、残念でした〜、さて、ゲームでお兄さんがまけたらどうなるか…覚えてるよねぇ〜？今度は下のお口でお兄さんの童貞お○んちんをむさぼっちゃうよ〜」
「ひっ…い、嫌だ！」
「そんなこといってぇ…本当は期待しているんでしょぉ？お兄さんのお○んちん、まったく小さくなってないもんねぇ」
言われて気づいたが、先ほど思いっきり出したばかりというのに、俺のアレは元気いっぱいに反り返っていた。まさか、俺はこの状況でさらにいやらしいことに興奮しているというのか…！？
「そ・れ・に…魔物との交わりが口だけで終わるわけないじゃない、お兄さん？」
「た…助けてくれぇ！」
俺は惨めにミミックに対して許しを請う。だが、ミミックは非情にも笑っただけで俺を助けてはくれなかった。
「いただきま〜すっ！」
そして、俺は本来なら愛を深め合った後にするはずの行為を無理やりやらされた。しかも、相手は人間ではなく魔物だ。
だが、後悔している暇もなく、俺のアレはミミックの中になんの抵抗もなく突き刺さった。気持ちよさに俺の顔が引きつる。認めたくなかった童貞卒業の瞬間だった。
「うわあああぁぁああ…」
「どうしたのぉ？私、まだ入れただけで動いたり絞めたりしてないけど…？まさか、お兄さんもういきそうとかぁ？さすがにそれはないよねぇ〜」
だが、俺は始めて味わう感じに一瞬で高められいきそうになる。気を抜くと一撃でやられそうだ。
「じゃあ…そろそろ…動くねぇ？」
「だ、駄目だ！まっ…」
俺が静止するのもかまわず、ミミックはゆっくりと動き始める。俺のアレはミミックの中にあるやわらかくうねっている部分にもみしだかれ、その部分は絡みつくように俺のアレに刺激を与えてくる。
「うっ…うわあああぁああっ！！」
まさに、動き始めてから一瞬で俺はミミックの中で果ててしまった。
「えっ？ちょっと早くないですかぁ？私、ぜんぜん満足していませんけどぉ？」
「も、もう無理だっ！お願いだ、許して…頼む…開放してくれぇ！」
俺はついにプライドというものさえ捨ててしまった。惨めにミミックに対してお願いをしていたが、ミミックは聞く耳を持つ気はないようだ。聞こうとするどころか逆に、俺に対して怒りを感じているようにも見える。
「開放？なに言ってるんですかぁ？私はまだまだ満足していませんよぉ？お兄さんだけ気持ちよくなっちゃうなんて、駄目ですよ〜？」
「お、俺だって…す、好きで…気持ちよくなってるわけじゃ…」
「そういっているくせに、体はそう思っていないみたいですよぉ？私の中でまた大きくなってますから、男の人ってなんだかんだで正直ですねぇ…」
俺のアレは、すでに二回もがんばったのに立ち上がろうとしていた。だが、俺の体はすでに二回もがんばった反動でその部分と口以外は疲労で動かせなくなっていた。
「だんだん抵抗がなくなってきましたねぇ〜、でも、お○んちんはがんばれそうですよ？さすがに二回もいっちゃってるんだからすぐに出しちゃうことはもうないですよねぇ〜？」
そして、そういいながらミミックが腰をまた動かし始めた。にゅぐにゅぐと絡み付いてくるような感じに、またすぐに高められてしまう。
「うくぅ…ま、また…」
「もうですか！？まったく…お兄さん、早すぎですよ？で・も…今回はすぐにはいかせてあげません、ほら…こうやってお○んちんの根元を強く締めて置くと、いきたくてもいけないんです。けっこうつらいらしいですねぇ？」
そういってミミックが俺のアレを思いっきり締め付けて、激しく体をグラインドさせる。物凄い締め付けと腰使いに翻弄され、一瞬で出てしまいそうになる。だが、出るというときになっても、根元の部分でせき止められているので満足にいくことができない。これはまさに生殺しといえるような状況だ。
「辛そうな顔ですねぇお兄さん…はぁっ…私は結構よくなってきましたよぉ？」
「お…願いだ…い、いかせてくれぇ…」
俺は耐え切れずにミミックに懇願する。はじめにこの階層に来たときのことなどすでに頭にはなく、俺の頭の中は気持ちよくいきたいという気持ちだけが渦巻いていた。
「好きなタイミングで力を抜いてもいいんですよお兄さん？まあ、締め付けはしますけどね？私が満足したら締め付けを緩めてあげますからぁ…」
そういいながら、さらに腰の動きが激しくなってきた。俺は生殺しを耐えている時間が１分ごとにだんだん長くなっている気がする。そして、俺にとって耐え切るには長すぎた時間がフィニッシュに近づいてくる。
「はぁ…はぁんっ…い、いいですよぉ、そろそろ出してもらってもぉ…緩めますねぇ？」
そして、俺の我慢していた欲望が、締め付けが緩まった瞬間にはじけだす。今まで出したことがないほどの量の精液がミミックの中にほとばしる。
「あはぁ…出てる出てる〜すっごい量ですよぉ？中から溢れてしまいそうですぅ…本当に、６０年ぶりだからすごくいいですよぉ。お兄さん、顔が緩んでますしぃ…楽しめたでしょう？」
俺はミミックのせりふも頭のどこかで聞いていたが、それ以上に体のそこからくる放出感がすさまじく気持ちよく、何も考えられなかった。
「さっきので私、すごく魔力を回復できたので、お兄さんを宝箱の中に招待しようかなぁと思うんですけど…どうします？」
「うぅ…あ…」
何か言葉を発しようとしても、ろれつが回らずにおかしな言葉を発してしまう。
「うまく話せなくなるほどよかったんですかぁ？じゃあ、私と一緒に宝箱の中で楽しみましょうよ。これと同じような快感が毎日、時間も気にすることなくあじわえるんですよぉ？私も６０年前に男の人を吸い尽くしてしまったときに後悔したので、今回は絶対に死ねない宝箱の空間の中で永遠にたのしませてもらいます。よかったですね？お兄さん」
そういって、ミミックがいきなり開いた空間の中から銀色の装飾が施された宝箱を取り出す。そして、物凄い力で引きずられ、宝箱の中に俺とミミックは入っていった。
そして、俺はこの宝箱の中で永遠にもてあそばれることになった。
俺たち盗賊団の行方は誰にも知られることなく、このダンジョンと同じように時間がたつにつれ、忘れられていった。この後、洞窟の中にとらわれた盗賊団がそれぞれどうなったのか…それは誰にもわからない。
11/12/29 01:41更新 / デメトリオン