潜入!!魔王城!!〜前篇〜
いよいよ、このワープホールの先が魔王の城
教会の命令により、勇者と僧侶は魔王を倒そうと魔界へ向かう
この世界に、再び平和をもたらすために
これは、いろいろと勘違いした勇者と僧侶の魔界の冒険
触手の森にて〜
・・・・・
「到着、だな・・・・」
「みたい、ですね・・・」
”勇者御一行様、ご到着〜”
「勇者様、上空に魔物が!!」
「っ!?」
「あら〜、カップルのお客さん?
ワ−プホールから来るなんて、一昔前の勇者みたいねぇ」
「貴様は、サキュバス!!」
「そんなに警戒しなくても良いじゃないの?
とって食う訳じゃないんだから
あ、でもごめんなさい、ちょっと用事があるから相手してあげられなくて」
”なんか急いでるみたいだね”
「行ってしまったな・・・油断させて背後から襲う気か?」
「既に魔界なのですね・・・
警戒して進みましょう」
”ホントにどっか行ってしまったから仕方ない”
「この植物、動くのか!?」
「ツタが絡まって・・・い、いや!離して!!」
「おい、大丈夫か!?クソッ、離せ!!」
「服が!そんな、隙間に入らないで下さい!!ダメェ!!キャァ、服を破くなんて、卑劣な!!い、イヤぁ!!そこは、ら、らめぇええ////」
「ど、どうすれば・・・」
”触手の森にでも迷い込んだみたいだね
おや・・・?”
「まったく、しょうがない人間達ね!!こっちよ!!」
ヒュン!ビシィ!!バシィ!!
何者かは鞭らしきもので触手達に30のダメージを与えた
触手達を倒した!!
「だ、誰だ!?」
「そんなことは後で良いでしょ!!
そっちの娘抱えて走りなさい」
「わ、分かった!!」
勇者逃亡中・・・
「はぁ、はぁ・・・・ありがとうございます
助かりました・・・」
「べ、別に感謝されるような事はしてないわッ!
ただ、アンタ達が触手プレイをしに来たようには見えなかったから声をかけただけよ!
ああ、そこの娘は大丈夫よ。
ちょっと触手に体をまさぐられて失神しただけだから」
「えっと・・・ありがとうございます
貴方は、誰なんですか?」
「アタシ?なんでアンタみたいな弱そうな男にそんなこと教えなくちゃならないのよ!!」
「せめて、助けてくれた人の姿を見ながらお礼を言いたいんです」
「そう・・・なら仕方ないわね」
「アルラウネ!?」
「それがお礼の言葉なの?失礼な人間ね」
「い、いや、すみません
図鑑でしか見たことが無いもので・・・
助けていただき、本当にありがとうございました」
「まぁ、良いわ、許してあげる
なんならここで、アルラウネを教えてあげても・・・・
勘違いしないでね!精を補給するだけよ!!」
「・・・うう、ん」
”おや、僧侶が目をさましそうだね”
「ちょっと、なにぼさっとアタシを見てるのよ!!彼女を見てあげなさいよっ!目を覚ましそうでしょ?アタシへのお礼?そんなことはどうでもいいでしょ!?その娘が起きるまで看病するのが男ってもんなの!!そんなことも考えられないとか、全く、信じらんない・・・
まぁ、良いわ
そこにアタシの葉で作った服があるから、その娘に着させてあげなさい
流石にその格好でここを歩くのはまずいわ」
「服、ボロボロにされちゃったからね」
「アンタ、何言ってるの?
その娘の服全体に描かれてる十字架の事よ
この先、町へ行けば人間界の教会に恨みを持つ者もいるわ
その格好だと、間違いなくその娘が襲われる
そんなことになってほしくないなら、貴方が着させてあげるべきよ!」
「わかった、いろいろとありがとう」
「そんな事言われても、うれしく無いわよ。じゃ、あたしは戻るから」
「なんか、してもらってばかりですみません・・・何にも出来ないけど、貴方に幸あれ・・・」
「何それ?」
「俺の村での祈り方です。相手に感謝する時などに使うんです」
「そぅ・・・(ありがと
くれぐれも言っとくけど、ここでこの娘を守れるのはアンタだけなんだからね、分かってる?
じゃ、アタシは行くから(さよなら」
「行ってしまったか」
「うーーん・・・勇者、様?ここは・・・」
勇者説明中・・・・
「アルラウネが・・・助けてくれたんですか!?」
「ああ、絡まっていたツタをはたき落して、道を作ってくれたんだ」
「そんな・・魔物が、人間を助けるなど・・・!?
神父さまはそんなこと言ってません!!
魔物は、ただ人間を傷つけ、堕とすことしか考えてないって!」
「だが実際、俺たちは彼女に助けられてあの森の外に出れたし、ここにアルラウネの葉の服もある」
「・・・・罠かもしれません」
「俺が調べておいたから、それは無い」
「・・・では、なぜ助けたのですか?
まさか、勇者様がそのアルラウネに襲われて・・・!!」
「それも無いよ
少し話もしたが、良い魔物だったと思う」
「・・・この服、露出が多くありませんか////?」
「似合ってるよ
それに、アルラウネの魔力で守られてるから守備も高いし」
「せめて、胸元でも隠せれば・・・/////
ああ、こんな恰好である事が教会にばれたら、破門です////(そしたら責任とってもらいますからね)」
「さて、魔王の城を目指そうか・・・」
「はい、勇者様」
”まぁ、何とか切り抜けたみたいだね”
町の近くにて〜
「あ、勇者だぁ、珍しい」
「ねぇねぇ、一緒に遊ぼうよ♪」
「インプか」
「邪悪な者達よ、勇者様から離れなさい!!!」
”今度は魔女やインプに絡まれてるようだね
おや、別の方からアリスが”
「ダメだよぉ、二人の邪魔しちゃあ」
「そうだよ、せっかく「らぶらぶ」してたんだから、邪魔しちゃダメ!」
「なっ!?」
「らぶ・・・らぶ・・・////」
”僧侶さんの顔がみるみるうちに真っ赤に・・・”
「あ、ごめんなさい」
「えぇー、ヤダ、遊びたい!」
「ダーメ!!みんなでこっちへ行くの!!ほら、この二人にゴメンナサイは?」
「「「ゴメンナサイ・・・」」」
「・・・・・・・////」
「ホラ、行くよ」
「「「は〜〜い」」」
”こんな展開、誰が予想出来ようか・・・
まさかすぎる展開に、武器を構えたままポカンとなる勇者と僧侶だった
ってか、剣とかモーニングスターとか要らない気がするんだ”
城下町入口にて〜
「勇者様、門にスフィンクスが!!」
「あぁ、間違いない、スフィンクスだな・・・
問いかけだけに気をつければ、そこまで強い相手じゃない」
”スフィンクスと言えば、魔族がサキュバス化する前から「問いかけ」をするのがお決まりなものだが・・・”
「そこの魔族、その門は通させてもらいます!!」
「にゃ?人間にゃ・・・んにゃ、門を開けるにゃ」
カチョン、パタン
”開門時の音、安っぽ!!”
「あれ、門が開いた?」
「問いかけどころか、戦闘もしてませんよね?」
「最近、人間の客も多いんだにゃあ
どうせ、アンタ達も「お楽しみ」に来たんだにゃ?
こんなとこまで来る人間なんて、それくらいしかいにゃいからにゃ」
(なんて破廉恥な発言を・・・///////
「おい、大丈夫か?顔、真っ赤だぞ?」
「なんでもありません!」
「あれ?通らないにゃ?」
「あ、いえ、直ぐに通ります。門は開けといて下さい」
「にゃ〜
それにしても、アンタ、昔の勇者みたいにゃ
また流行りでもしたのかにゃ?」
「いえ、これは・・・ハハハ(これじゃあまさか魔王を倒しに来たなんて言えないな)」
(もう・・・何なんですか!?
こんな話、聞いてません!
大体、良いんですか?罠かも知れませんよ、勇者様!?)
(遠回りすると、またさっきの森と似たようなアソコを通らなくちゃいけなさそうだけど、どうする?)
(・・・・勇者様についていきます)
「じゃ、楽しんでいってにゃ〜」
城下町にて〜
(どの格好も破廉恥な・・・!!
こちらの獣人など・・・
何一つ隠してないではありませんか!?
男性を道端で誘うなんて、不潔な・・・
路上でするなんて、信じられません!!
ああ、神よ・・・)
「意外と、賑やかな町だね・・・」
「え!?何ですか、勇者様!?」
「熱でも、あるのか?」
「い、いえ、そんなことは決して・・・////」
「顔、凄く赤いぞ?」
「お、見かけない顔だねぇ!!まぁ、酒でも飲んでいきねぇ!!」
「あ、いえ、結構です・・・・」
(あ、アカオニ!?)
「あぁん?アタシの酒が飲めないって!?」
「逃げましょう!!勇者様!」
「牛乳、いかがですかぁ〜?ほら〜、そこのお嬢さ〜ん?」
「わ、私ですか!?」
(ホルスタウロス・・・!?)
「そうですよぉ、飲めば貴方も女性らしい体つきになってぇ・・・そこの男性とぉ・・・///」
「い、いりません!!////(もぅ、道端でそんなことを言うなんて信じられません!!)」
「そうですかぁ?つるぺたが好きなんですね〜」
「つ、つる、ぺた・・・・・(/////!!」
「貴方に決闘を申し込む!!」
「え!?ってうわ!?」
(こいつは、リザードマンか)
「どうした、剣を抜かんのか!?」
(周りはそんなにあわてた様子は無い・・・
これも日常なのか?)
「あんまり使いたくないけど・・・仕方ない・・・」
「良い剣だ!だが、使い手はどうかな!?」
一閃
ざわ・・・ざわ・・・
「馬鹿、な、このアタシが、たったの一合目で、敗れる・・・だと!?」
(これでも勇者だからね)
「では、僕はこれで・・・」
・・・ガシッ
「どうしましたか?勝負は着いたはずでしょう?」
「お前が欲しい!!」
「え?」
「決めた、私はお前の嫁になる!!」
「え・・・ちょ・・・!!」
「さぁ、今ここで夫婦の契りを!!!」
「おい、脱ぐな!!周りも見てるから!!」
「何してるんですかぁ!!!!勇者様ぁあ!!!!」
”風が・・・止んだ”
「信じられません!!!勇者様が魔族の鎧をはがそうとしているなんて!!!」
「それは誤解だ!!俺はこいつが脱ごうとするのを抑えてるだけで、こいつが勝手に脱いでるだけだ!!!」
「この殿方が・・・急に・・・(グスッ」
「いきなり決闘を申し込んだやつが言えたことかぁ!!!」
「勇者様・・・そんな!!!」
「アタシを押し倒して・・・・(グスッ」
「・・・////////////!!!!」
「おい、誤解だ!!! 周りの方々も野次馬してたでしょう!?」
「アタイは何もみてないよ?」
「お盛んな殿方ねぇ(くすくす」
「・・・・・//////!!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!
「ちょっと待て!!その呪文は・・・魔王に!!!」
「この、けだものぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!」
勇者気絶中・・・・
「うぅ・・・ここは?」
「ゆ、勇者様!!!お気づきになられましたか!!!よかった・・・」
「お、俺は・・・」
「勇者様はリザードマンとの決闘に敗れ、気絶していました」
「そう、だったか?」
「はい」
「うーーーん・・・まぁ、いいか。ここは?」
「勇者様が決闘した時の野次馬の魔族の方が宿を貸してくれました」
「そうか・・・」
「もうすぐ夕飯が出来るそうです」
「ってことは、軽く数時間は寝てた訳か・・・」
(ってか、今サラッと魔族の宿に泊ってるって言ったよな?
どうなってんだ?さっきまであんなに嫌ってたのに)
”僧侶もいろいろとふっきれたそうです”
遡ること数時間前〜
「ハッ、ついやってしまいました!!勇者様!!!勇者様!!!」
「あはははは、全く面白い茶番を見せてもらったよ」
「それにしても、凄い魔力だったわね」
「それをあそこまで凝縮させて放てるんだから、あの娘、普通じゃないわよ」
「あのリザードマンも巻き添えくらって伸びてるし」
「自業自得だね」
「勇者様、勇者様!!!」
「嬢ちゃん、ちょっと下がりな」
キッ!!
「そんな睨むなって、アンタの旦那をとりゃしないよ」
「ゆ、勇者様は、だん、な、では・・・・・・!!!//////」
「そんな顔で言われてもねぇ(クスクス
うん、この男、丈夫だね
大丈夫、直ぐ起きるよ」
「本当ですか!?」
「ああ」
「さっきは茶化して悪かったよ」
「貴方は、野次馬の・・・」
(エキドナ!!!)
「そんなに睨むなって
可愛い顔が台無しじゃないか」
「そ、そんな・・・可愛いなんて・・・//////」
「お詫びと言っちゃあ何だが、今夜はうちに泊まると良い」
「結構です」
「うちは宿をやっててね
流石に客を襲うような事はしない
それに、そんな魔力の持ち主を敵に回そうなんて誰も考えないよ」
「で、ですが・・・」
「心配いらないよ
うちは人間の客も多いから、扱いには慣れてるつもりだ
むしろ、その男を道端で寝かせたまま夜になる方が危ないと思うよ」
現在、エキドナの宿にて〜
「という訳なんです」
「なるほど・・・」
「明日には魔王の城へ行けそうですね」
「いくのか!?ここはいったん引いてから・・・」
「ここまで来たんですし、魔王の特徴だけでも・・・」
「わかった
俺達の旅の目的は魔王を倒すことだからな」
コンコン
「はい、どちらでしょう?」
「ゆうごはんのじ、じゅんびが・・できまちた!!!」
(フェアリーですね)
(いま噛んだな)
「しょくどうへどうぞ!!!!!」
「お、やっと起きたかい!」
「え?ああ、すみません、ご心配をおかけしました」
「良いんだよ、アタシも悪いんだし あ、ミント、みんなのコップに水を注いであげて」
「あい!!!」
「それにしても、嬢ちゃんの魔力があれほどだとはねぇ・・・
旦那も浮気できないねぇ!!この幸せ者!!」
「「・・・・/////////」」
(他の皆さまもいらっしゃるのに・・・そんな!!!)
”この食堂では、みんな同じテーブルで食事を囲むんだ
たくさんの魔族と人間が一緒に食事する様子はなんとも面白い”
(ですが、魔族の料理って・・・美味しい!!!)
「美味しいだろ!?だてに主婦を1200年やってないよ!!」
(1200、才!?いや、それ以上だ!!!)
「これ、どんなお料理なんですか?」
「今日は、ホルタウロスの乳とマンドラゴラの根を使ったシチューに、ハニービーの蜜を使ったジャムパンだよ」
「えっ!!?」
「あぁ、大丈夫だよ
魔物化なんて、食べたぐらいでするもんじゃ無いから」
「よく、分かりましたね」
「もちろんさ
エキドナだからね
(嬢ちゃんが勇者様の事をどう思ってるかも、バッチリさ!!)」
「〜〜ッゲホッゴホッ!!!///// からかわないで下さい!!!////」
「フフフフフ」
「ん、どうした?」
「なんでもありません/////!!」
教会の命令により、勇者と僧侶は魔王を倒そうと魔界へ向かう
この世界に、再び平和をもたらすために
これは、いろいろと勘違いした勇者と僧侶の魔界の冒険
触手の森にて〜
・・・・・
「到着、だな・・・・」
「みたい、ですね・・・」
”勇者御一行様、ご到着〜”
「勇者様、上空に魔物が!!」
「っ!?」
「あら〜、カップルのお客さん?
ワ−プホールから来るなんて、一昔前の勇者みたいねぇ」
「貴様は、サキュバス!!」
「そんなに警戒しなくても良いじゃないの?
とって食う訳じゃないんだから
あ、でもごめんなさい、ちょっと用事があるから相手してあげられなくて」
”なんか急いでるみたいだね”
「行ってしまったな・・・油断させて背後から襲う気か?」
「既に魔界なのですね・・・
警戒して進みましょう」
”ホントにどっか行ってしまったから仕方ない”
「この植物、動くのか!?」
「ツタが絡まって・・・い、いや!離して!!」
「おい、大丈夫か!?クソッ、離せ!!」
「服が!そんな、隙間に入らないで下さい!!ダメェ!!キャァ、服を破くなんて、卑劣な!!い、イヤぁ!!そこは、ら、らめぇええ////」
「ど、どうすれば・・・」
”触手の森にでも迷い込んだみたいだね
おや・・・?”
「まったく、しょうがない人間達ね!!こっちよ!!」
ヒュン!ビシィ!!バシィ!!
何者かは鞭らしきもので触手達に30のダメージを与えた
触手達を倒した!!
「だ、誰だ!?」
「そんなことは後で良いでしょ!!
そっちの娘抱えて走りなさい」
「わ、分かった!!」
勇者逃亡中・・・
「はぁ、はぁ・・・・ありがとうございます
助かりました・・・」
「べ、別に感謝されるような事はしてないわッ!
ただ、アンタ達が触手プレイをしに来たようには見えなかったから声をかけただけよ!
ああ、そこの娘は大丈夫よ。
ちょっと触手に体をまさぐられて失神しただけだから」
「えっと・・・ありがとうございます
貴方は、誰なんですか?」
「アタシ?なんでアンタみたいな弱そうな男にそんなこと教えなくちゃならないのよ!!」
「せめて、助けてくれた人の姿を見ながらお礼を言いたいんです」
「そう・・・なら仕方ないわね」
「アルラウネ!?」
「それがお礼の言葉なの?失礼な人間ね」
「い、いや、すみません
図鑑でしか見たことが無いもので・・・
助けていただき、本当にありがとうございました」
「まぁ、良いわ、許してあげる
なんならここで、アルラウネを教えてあげても・・・・
勘違いしないでね!精を補給するだけよ!!」
「・・・うう、ん」
”おや、僧侶が目をさましそうだね”
「ちょっと、なにぼさっとアタシを見てるのよ!!彼女を見てあげなさいよっ!目を覚ましそうでしょ?アタシへのお礼?そんなことはどうでもいいでしょ!?その娘が起きるまで看病するのが男ってもんなの!!そんなことも考えられないとか、全く、信じらんない・・・
まぁ、良いわ
そこにアタシの葉で作った服があるから、その娘に着させてあげなさい
流石にその格好でここを歩くのはまずいわ」
「服、ボロボロにされちゃったからね」
「アンタ、何言ってるの?
その娘の服全体に描かれてる十字架の事よ
この先、町へ行けば人間界の教会に恨みを持つ者もいるわ
その格好だと、間違いなくその娘が襲われる
そんなことになってほしくないなら、貴方が着させてあげるべきよ!」
「わかった、いろいろとありがとう」
「そんな事言われても、うれしく無いわよ。じゃ、あたしは戻るから」
「なんか、してもらってばかりですみません・・・何にも出来ないけど、貴方に幸あれ・・・」
「何それ?」
「俺の村での祈り方です。相手に感謝する時などに使うんです」
「そぅ・・・(ありがと
くれぐれも言っとくけど、ここでこの娘を守れるのはアンタだけなんだからね、分かってる?
じゃ、アタシは行くから(さよなら」
「行ってしまったか」
「うーーん・・・勇者、様?ここは・・・」
勇者説明中・・・・
「アルラウネが・・・助けてくれたんですか!?」
「ああ、絡まっていたツタをはたき落して、道を作ってくれたんだ」
「そんな・・魔物が、人間を助けるなど・・・!?
神父さまはそんなこと言ってません!!
魔物は、ただ人間を傷つけ、堕とすことしか考えてないって!」
「だが実際、俺たちは彼女に助けられてあの森の外に出れたし、ここにアルラウネの葉の服もある」
「・・・・罠かもしれません」
「俺が調べておいたから、それは無い」
「・・・では、なぜ助けたのですか?
まさか、勇者様がそのアルラウネに襲われて・・・!!」
「それも無いよ
少し話もしたが、良い魔物だったと思う」
「・・・この服、露出が多くありませんか////?」
「似合ってるよ
それに、アルラウネの魔力で守られてるから守備も高いし」
「せめて、胸元でも隠せれば・・・/////
ああ、こんな恰好である事が教会にばれたら、破門です////(そしたら責任とってもらいますからね)」
「さて、魔王の城を目指そうか・・・」
「はい、勇者様」
”まぁ、何とか切り抜けたみたいだね”
町の近くにて〜
「あ、勇者だぁ、珍しい」
「ねぇねぇ、一緒に遊ぼうよ♪」
「インプか」
「邪悪な者達よ、勇者様から離れなさい!!!」
”今度は魔女やインプに絡まれてるようだね
おや、別の方からアリスが”
「ダメだよぉ、二人の邪魔しちゃあ」
「そうだよ、せっかく「らぶらぶ」してたんだから、邪魔しちゃダメ!」
「なっ!?」
「らぶ・・・らぶ・・・////」
”僧侶さんの顔がみるみるうちに真っ赤に・・・”
「あ、ごめんなさい」
「えぇー、ヤダ、遊びたい!」
「ダーメ!!みんなでこっちへ行くの!!ほら、この二人にゴメンナサイは?」
「「「ゴメンナサイ・・・」」」
「・・・・・・・////」
「ホラ、行くよ」
「「「は〜〜い」」」
”こんな展開、誰が予想出来ようか・・・
まさかすぎる展開に、武器を構えたままポカンとなる勇者と僧侶だった
ってか、剣とかモーニングスターとか要らない気がするんだ”
城下町入口にて〜
「勇者様、門にスフィンクスが!!」
「あぁ、間違いない、スフィンクスだな・・・
問いかけだけに気をつければ、そこまで強い相手じゃない」
”スフィンクスと言えば、魔族がサキュバス化する前から「問いかけ」をするのがお決まりなものだが・・・”
「そこの魔族、その門は通させてもらいます!!」
「にゃ?人間にゃ・・・んにゃ、門を開けるにゃ」
カチョン、パタン
”開門時の音、安っぽ!!”
「あれ、門が開いた?」
「問いかけどころか、戦闘もしてませんよね?」
「最近、人間の客も多いんだにゃあ
どうせ、アンタ達も「お楽しみ」に来たんだにゃ?
こんなとこまで来る人間なんて、それくらいしかいにゃいからにゃ」
(なんて破廉恥な発言を・・・///////
「おい、大丈夫か?顔、真っ赤だぞ?」
「なんでもありません!」
「あれ?通らないにゃ?」
「あ、いえ、直ぐに通ります。門は開けといて下さい」
「にゃ〜
それにしても、アンタ、昔の勇者みたいにゃ
また流行りでもしたのかにゃ?」
「いえ、これは・・・ハハハ(これじゃあまさか魔王を倒しに来たなんて言えないな)」
(もう・・・何なんですか!?
こんな話、聞いてません!
大体、良いんですか?罠かも知れませんよ、勇者様!?)
(遠回りすると、またさっきの森と似たようなアソコを通らなくちゃいけなさそうだけど、どうする?)
(・・・・勇者様についていきます)
「じゃ、楽しんでいってにゃ〜」
城下町にて〜
(どの格好も破廉恥な・・・!!
こちらの獣人など・・・
何一つ隠してないではありませんか!?
男性を道端で誘うなんて、不潔な・・・
路上でするなんて、信じられません!!
ああ、神よ・・・)
「意外と、賑やかな町だね・・・」
「え!?何ですか、勇者様!?」
「熱でも、あるのか?」
「い、いえ、そんなことは決して・・・////」
「顔、凄く赤いぞ?」
「お、見かけない顔だねぇ!!まぁ、酒でも飲んでいきねぇ!!」
「あ、いえ、結構です・・・・」
(あ、アカオニ!?)
「あぁん?アタシの酒が飲めないって!?」
「逃げましょう!!勇者様!」
「牛乳、いかがですかぁ〜?ほら〜、そこのお嬢さ〜ん?」
「わ、私ですか!?」
(ホルスタウロス・・・!?)
「そうですよぉ、飲めば貴方も女性らしい体つきになってぇ・・・そこの男性とぉ・・・///」
「い、いりません!!////(もぅ、道端でそんなことを言うなんて信じられません!!)」
「そうですかぁ?つるぺたが好きなんですね〜」
「つ、つる、ぺた・・・・・(/////!!」
「貴方に決闘を申し込む!!」
「え!?ってうわ!?」
(こいつは、リザードマンか)
「どうした、剣を抜かんのか!?」
(周りはそんなにあわてた様子は無い・・・
これも日常なのか?)
「あんまり使いたくないけど・・・仕方ない・・・」
「良い剣だ!だが、使い手はどうかな!?」
一閃
ざわ・・・ざわ・・・
「馬鹿、な、このアタシが、たったの一合目で、敗れる・・・だと!?」
(これでも勇者だからね)
「では、僕はこれで・・・」
・・・ガシッ
「どうしましたか?勝負は着いたはずでしょう?」
「お前が欲しい!!」
「え?」
「決めた、私はお前の嫁になる!!」
「え・・・ちょ・・・!!」
「さぁ、今ここで夫婦の契りを!!!」
「おい、脱ぐな!!周りも見てるから!!」
「何してるんですかぁ!!!!勇者様ぁあ!!!!」
”風が・・・止んだ”
「信じられません!!!勇者様が魔族の鎧をはがそうとしているなんて!!!」
「それは誤解だ!!俺はこいつが脱ごうとするのを抑えてるだけで、こいつが勝手に脱いでるだけだ!!!」
「この殿方が・・・急に・・・(グスッ」
「いきなり決闘を申し込んだやつが言えたことかぁ!!!」
「勇者様・・・そんな!!!」
「アタシを押し倒して・・・・(グスッ」
「・・・////////////!!!!」
「おい、誤解だ!!! 周りの方々も野次馬してたでしょう!?」
「アタイは何もみてないよ?」
「お盛んな殿方ねぇ(くすくす」
「・・・・・//////!!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!!
「ちょっと待て!!その呪文は・・・魔王に!!!」
「この、けだものぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!」
勇者気絶中・・・・
「うぅ・・・ここは?」
「ゆ、勇者様!!!お気づきになられましたか!!!よかった・・・」
「お、俺は・・・」
「勇者様はリザードマンとの決闘に敗れ、気絶していました」
「そう、だったか?」
「はい」
「うーーーん・・・まぁ、いいか。ここは?」
「勇者様が決闘した時の野次馬の魔族の方が宿を貸してくれました」
「そうか・・・」
「もうすぐ夕飯が出来るそうです」
「ってことは、軽く数時間は寝てた訳か・・・」
(ってか、今サラッと魔族の宿に泊ってるって言ったよな?
どうなってんだ?さっきまであんなに嫌ってたのに)
”僧侶もいろいろとふっきれたそうです”
遡ること数時間前〜
「ハッ、ついやってしまいました!!勇者様!!!勇者様!!!」
「あはははは、全く面白い茶番を見せてもらったよ」
「それにしても、凄い魔力だったわね」
「それをあそこまで凝縮させて放てるんだから、あの娘、普通じゃないわよ」
「あのリザードマンも巻き添えくらって伸びてるし」
「自業自得だね」
「勇者様、勇者様!!!」
「嬢ちゃん、ちょっと下がりな」
キッ!!
「そんな睨むなって、アンタの旦那をとりゃしないよ」
「ゆ、勇者様は、だん、な、では・・・・・・!!!//////」
「そんな顔で言われてもねぇ(クスクス
うん、この男、丈夫だね
大丈夫、直ぐ起きるよ」
「本当ですか!?」
「ああ」
「さっきは茶化して悪かったよ」
「貴方は、野次馬の・・・」
(エキドナ!!!)
「そんなに睨むなって
可愛い顔が台無しじゃないか」
「そ、そんな・・・可愛いなんて・・・//////」
「お詫びと言っちゃあ何だが、今夜はうちに泊まると良い」
「結構です」
「うちは宿をやっててね
流石に客を襲うような事はしない
それに、そんな魔力の持ち主を敵に回そうなんて誰も考えないよ」
「で、ですが・・・」
「心配いらないよ
うちは人間の客も多いから、扱いには慣れてるつもりだ
むしろ、その男を道端で寝かせたまま夜になる方が危ないと思うよ」
現在、エキドナの宿にて〜
「という訳なんです」
「なるほど・・・」
「明日には魔王の城へ行けそうですね」
「いくのか!?ここはいったん引いてから・・・」
「ここまで来たんですし、魔王の特徴だけでも・・・」
「わかった
俺達の旅の目的は魔王を倒すことだからな」
コンコン
「はい、どちらでしょう?」
「ゆうごはんのじ、じゅんびが・・できまちた!!!」
(フェアリーですね)
(いま噛んだな)
「しょくどうへどうぞ!!!!!」
「お、やっと起きたかい!」
「え?ああ、すみません、ご心配をおかけしました」
「良いんだよ、アタシも悪いんだし あ、ミント、みんなのコップに水を注いであげて」
「あい!!!」
「それにしても、嬢ちゃんの魔力があれほどだとはねぇ・・・
旦那も浮気できないねぇ!!この幸せ者!!」
「「・・・・/////////」」
(他の皆さまもいらっしゃるのに・・・そんな!!!)
”この食堂では、みんな同じテーブルで食事を囲むんだ
たくさんの魔族と人間が一緒に食事する様子はなんとも面白い”
(ですが、魔族の料理って・・・美味しい!!!)
「美味しいだろ!?だてに主婦を1200年やってないよ!!」
(1200、才!?いや、それ以上だ!!!)
「これ、どんなお料理なんですか?」
「今日は、ホルタウロスの乳とマンドラゴラの根を使ったシチューに、ハニービーの蜜を使ったジャムパンだよ」
「えっ!!?」
「あぁ、大丈夫だよ
魔物化なんて、食べたぐらいでするもんじゃ無いから」
「よく、分かりましたね」
「もちろんさ
エキドナだからね
(嬢ちゃんが勇者様の事をどう思ってるかも、バッチリさ!!)」
「〜〜ッゲホッゴホッ!!!///// からかわないで下さい!!!////」
「フフフフフ」
「ん、どうした?」
「なんでもありません/////!!」
10/06/07 19:26更新 / poke