ルート2
「う…寝てた…夢…?」
風が木々を吹き抜ける音で目を覚ます。
身体がだるく、しばらくボーっとしていたが、今までの事を思い出してきて目を見開く。
「クーツィア!?」
そして己の腕の中の少女を抱き起し必死で声を掛ける。
深く眠ってしまったかの様に目を閉じている彼女…クーツィアを見て、大量の涙が溢れかえる。
「あぁ…そんな…そんなぁ……う"…うぁぁああーーーー!!あ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"ーー!!」
ニクスはクーツィアを抱きしめて泣いた。辺りも気にせず子供のように大声で泣きじゃくった。
「…そんなに抱き締められて泣かれると逝くに逝けないじゃないか…♥」
「えっ!?えっ!?」
突如目の前からそんな声がした。
錯乱してニクスは必死に辺りを見渡すが、誰もいないのを見て半狂乱になる。腕の中の少女を守る様に、或(ある)いは宝でも護るかの様に強く抱き締めてあらゆる方向に首を動かした。
「ここだよ、全くどこを見てるのさ?」
「え…えぇ…?」
右左と止めどなく動くニクスの頭を、腕の中の少女ががっちりと両手で頬を持って固定させた。
ニクスは信じられないと言わんばかりに口を開けて放心する。
「なんて言えばいいのかな…。まずは…心配させてごめんね?」
申し訳なさそうにだがしかし、嬉しそうに紫色の瞳をニクスに向けながら少女が謝った。
しばらく二人の間で沈黙が流れる。
「クーツィア!!本当にクーツィア!!!」
「あん♥そんなに泣きながら……少し恥ずかしいかな…///」
ニクスの絶望しきった瞳に光が戻り、絶対に離さないと更に強く抱き締めまた啜(すす)り泣きを始めた。
クーツィアはそれに対して恥ずかしそうに頬を紅潮させていたが、嫌がる様子もなく嬉々(きき)とした笑みを浮かべてニクスの黒い髪を撫でた。
「でも…嬉しいんだからいいけど、なんで死にそうだって言ってたのにその……元気なの??」
「ううん。残念ながらそうではないんだ。ほら…」
そう言ってクーツィアは名残惜しげに抱擁(ほうよう)から抜けると、ニクスの手を取り己の左胸に押し当てた。そしてニクスは愕然とする。
「冷たい…心臓が…動いてない…」
「ドラゴンゾンビ…それが今のぼく…だと思う。」
ニクスはクーツィアを見て気付いてしまった。美しく輝いていた桃色の瞳は、また違った美しさを放つ禍々しい紫色になっていることを。
そして何より、出血こそしていないが全身に夥(おびただ)しく痛々しい生傷が露(あら)わになっている事を。
ニクスの顔が明らかに引き攣(つ)る。しかも唯引き攣るだけでなく、クーツィアを傷つけられたことに対する怒りも帯びていた。
それを感じ取りクーツィアは嬉しそうに微笑んではいるが、内心の翳(かげ)までは隠しきれていない。
「こんな身体だったの…?」
「痛々しいでしょ?今まで魔法で隠してたけどゾンビになったからかな?隠せなくなった。」
「それとさっきのドラゴンゾンビ『だと思う』って、何?」
「それ?それはね、普通ドラゴンゾンビは強烈な未練の果てに少なくても数年後に蘇るけど、ぼくはこうして蘇ってるでしょ?」
そう言って全身の鱗を消してその場でくるりと回る。
扇情的なむっちりした身体を彩る肌は、生気こそ感じさせないが綺麗な乳白色をしていた。ドラゴンゾンビの肌は通常、もっと不健康な緑掛かった青色をしている。
「確かに。」
「それで一つ仮説があって…確信に変えたいんだ。それじゃ失礼して…チュッ♥」
「んん!?///」
「チュパッ…プッ…レロォレルッ♥///」
クーツィアはそう言うと徐(おもむろ)にニクスの唇を奪った。それだけではない。舌を器用に使って唇を抉(こ)じ開け、その中の舌を淫らに絡め舐(ねぶ)った。
二人に脳を焼き尽くさん限りの快感が走る。
「ん…ぐ…ぷはっぁ…」
突然ディープキスを止められてニクスは切なげな声が漏れる。
半ば不服そうにクーツィアを見つめるが、その身体の変化に今日一番の驚きを受ける。
痛々しい斬り傷がみるみる薄くなっていっているのだ。
「うん、やっぱりそうだ。ぼくがこんなに早く蘇ったのは君のお陰だね。」
「えぇ!?俺っ!?」
「そう、君は知っているかどうか知らないけど…魔物は魔王が代替わりした際の魔力の影響で変化した。人に『愛』を求める存在に。」
そう説明を始めながらニクスに抱き付き、喰らいつく様にキスをした。
「ん…♥…そしてその魔物は好いた人間相手の精を受ける事によって、爆発的に力を身に着ける。それは中途半端に影響を受けたぼくたちドラゴンも例外ではない…チュッ♥」
再度キスをして離す。ニクスはクーツィアの傷が治っていくのを確認する。
クーツィアは口にできた銀色の糸を弄(もてあそ)びながら告げる。
「簡単に言うよ?ニクスがぼくを愛してくれて、ぼくがニクスを愛することが出来たから、ぼくはこの世に留まることが出来た…!」
にっこりと笑い、そして紫色の瞳に潤(うる)ませてニクスの両手を取った。
「もう一度会わせてくれてありがとう…ニクス!」
そしてどちらからともなく今日何度目かの抱擁をした。
「ふふ…ニクスこれまた…♥///」
そう言ってクーツィアは淫らに微笑みニクスを離す。その目線の先は、ニクスの股間だ。
「これも知ってるかな?アンデッド系の魔物は傷を受けても男の精を受ける事によって瞬く間に傷が治るんだよ。…ニクスにこの痛々しい傷、治してほしいな?♥」
「な、なら、今すぐ…しようか!///」
ニクスは顔を真っ赤にしながらも、恥のついでと言わんばかりに開き直ってクーツィアを押し倒した。
「あん♥さぁ来て!ぼくのボロボロの身体を治して!!♥」」
「あぁ!早くきれいな身体を見てみたい!直接舐めたりすれば早く治るかも…///」
「あひゃんっ♥なに、これぇ!?♥♥」
腹部の刺し傷を舐められてクーツィアはつい喘ぎ声を漏らした。舐められた傷がまるで魔界銀の武器で貫かれたかの様に疼く。否、それ以上にサンダーバードの電撃をより甘く激しくしたような快感に、全身が痺れて力が抜けた。
「顔には全然傷がないんだね。ペロペロ」
「あうぅん♥顔はぁ、斬られない様にっ♥上手く躱(かわ)してたから…♥」
「そうか。よかった、可愛い顔に傷がなくて。…おっぱいも斬られちゃったんだね。早く治ると良いね。ペロォレロ」
「んぁ〜〜♥そこらめぇー♥」
左のおっぱいの斬り傷を舐められて、遂に呂律も回らなくなる。
「はぁはぁ、クーツィアっておっぱい弱いよね…ここも舐めてもっときれいに…ペロ…ピチャ…ジュルルルルッ!!」
「っーー♥♥そこはらめっ♥すっちゃやら♥♥やっぁあっー♥♥♥」
無傷な薄桃色の乳首を舐め回されて、止(とど)めと言わんばかりに優しく吸われて絶頂した。
クーツィアは地面に仰向けに倒れ、呼吸も整わず蕩(とろ)けてうっとりとした表情でニクスを見つめた。
「はぁはぁ、調子乗り過ぎ…何か言う事は?♥///」
「ごめん、可愛くってエロくって…調子乗りました。///」
「もぅ…キスしてくれたら許す…♥///」
そう言ってニクスを淫(みだ)らに誘惑した。
誘惑されたニクスはクーツィアを起こし、その顔に両手をそっと添える。そして自分のしたい優しく、深く長いキスをした。
「プハッ…クーツィアってキス好きだよね?」
「うん好きぃ…♥一番愛を感じれるもの♥///」
「なぁ、もう我慢の限界なんだ…。このまま最後までしてもいい?///」
そう言いつつニクスは自らの服を乱暴に脱ぎ始めた。
クーツィアはそれに対して今日一番の淫靡(いんび)に歪(ゆが)んだ笑みを浮かべた。そして生唾を飲み込むと、舌なめずりをして諭(さと)した。
「クスッ…我慢って、最初から我慢なんてしてなかっただろぅ?仕方ないなぁ…仕方ないから…しようか♥///」
「クーツィア!」
「きゃっ!♥///」
焦らす様に誘うクーツィアに辛抱堪らず、ニクスは再度押し倒した。そしてまじまじとその身体を眺めた。
最初に明かした時のグロテスクで生々しい傷は、まだまだ傷跡として目立ち残っているものの、全て治っていた。
「きれいだよ、クーツィア…」
「言葉だけでなく行動で表してよ…♥///」
「ならそのお望み通り…」
「はぁん♥」
ニクスがクーツィアの巨大なおっぱいを鷲掴みにする。掌を遥かに超すそれをタプタプと上下左右に弄ぶ。
親指と薬指で輪を作ると、ぷっくりと膨らむ乳輪に差し込んで締めたり引っ張る。そして更に人差し指と中指でピンと突き出た乳首を弾(はじ)いたり挟(はさ)んだり、捏(こ)ね繰り回した。
「んぁっ♥ニクスってぼくのおっぱい好きだね…///」
「そりゃぁもう、こんなにも大きいのに形も色も綺麗で…ある意味極上のお宝だよ!」
「なら、そんな極上の宝を…もっと君の手で滅茶苦茶にして♥」
その言葉に更に火がついて、彼女の乳首にむしゃぶりつく。
己の欲望に従うがまま、丁寧でいて激しくおっぱいを弄び尽くす。
「ニクス、君のも…君のおちんちんも見せてよ!♥」
「あぁ、存分に見て!!///」
ニクスは名残惜しげにおっぱいから手を離すと脱ぎ捨てた衣服を地面に敷いて横になる。
クーツィアはそそり立つペニスをまじまじと厭(いや)らしく見つめると右手を添えて咥えこんだ。
「クーツィアのフェラ…やっぱ気持ちいい…上手だ!」
「ひょーふ?ひょはっはぁ♥」
「クーツィア…もう出そうだ…///」
「プァッ…なら、ここに…♥」
口を離すと立ち上がり、そしてペニスの上ヘと腰を下ろし始めた。
「さぁ存分に…ぼくで気持ち良くなって♥ふぁーー〜〜♥♥♥」
「あぁっ!!これヤバッ!!!///」
クーツィアは一気に腰を落とした。プチュンッと淫らな水音と共に秘所に深々と突き刺さり、お互いに絶頂を迎えた。クーツィアはそのままガクガクと震えながらニクスにヘタリと倒れ込む。
「クーツィア…大丈夫?///」
「大丈夫じゃないかも…足…力入んない…♥///」
クーツィアは蕩けきって尚厭らしい笑顔を向けながら、プルプルと痙攣(けいれん)して告げる。その様子に、ニクスの身体は瞬く間に復活してしまった。
「クーツィアごめん!クーツィアが可愛すぎてもう…このまま動くよ!!♥」
「うん!うん!動いてっ!!!−−−♥♥♥」
下からペニスで突き上げられ、身体を仰け反らせて声にならない嬌声(きょうせい)を上げる。
「あぁっ!あぐっ!!///」
ニクスは喘ぎ声を上げながら仰け反るクーツィアのムチッとした太腿(ふともも)をがっちり掴み、獣の様に何度も突き上げる。
「あっ♥あっ♥あっ♥あっ♥」
突き上げられる度に意識が飛びそうになり、おっぱいがブルンブルンと暴れ回る。
「うっ!ふっ!クーツィア!もっ…イクよ!出すよっ!!///」
「はぁっ♥んぁっ♥だしってっ♥♥」
そしてクーツィアの子宮口に向けて二度目の射精が果たされた。
クーツィアはまたも痙攣すると、再度ニクスの胸元に倒れ込んだ。
「…うっ…グス…」
「!クーツィア泣いてるのっ!!えっとその…犯り過ぎてごめん!!」
ニクスが余韻に浸っていると、クーツィアから啜り泣く声を聴いて反射的に謝罪する。
「違うの…これは…グス…嬉し涙。…嬉し涙とかいろいろ…。」
そう言って涙を拭い、ニクスを落ち着かせるようにキスをした。
「ぼくはこうしてドラゴンゾンビに成り下がって蘇った。最初思ったの…誇りもなく男を求めるだけの存在に成り果てしまったって。…起きた時誰もいなかったらって…ニクスの事を忘れてしまったらって…そう思うと怖くて……。ニクス…」
潤んだ瞳で微笑むと、ニクスに頬擦りをして囁いた。
「ぼくの隣に居てくれて本当にありがとう…大好きだよ…。」
それを聴いて、ニクスの涙腺も決壊する。
「それを言うなら俺の方だ。君を失わなくてよかった…愛してる。」
そして二人はまたキスを交わした。
キスを終えるとニクスが起き上がってその場に座った。
何事かとクーツィアも無言で起き上がったが、その瞬間ニクスに仰向けに寝かし付けられた。上半身だけ起き上がらせると、腰に手を添えられるのを確認するも、そのまま力任せに起き上って逆に押し倒した。
「え…?」
「ふふ、このまま君に好きなように犯されるのもいいけど、そろそろぼくも君を弄びたいな♥///」
「どう…するの?///」
「ニクスの大好きな超どでかおっぱいで…こうするんだよ?」
クーツィアはおっぱいを持ち上げて乳首を一舐めすると、一思いにペニスの上にズドッと落とした。
「あぁあーっ!!///」
「まだ落としただけだよ?♥これから挟(はさ)むんだから…気をしっかり持たなきゃ損だよ♥」
「うぅっ!!あぁーーっ///」
ペニスはおっぱいに完全に埋もれてしまう。そしてペニスから伝わる得も言えない快楽に、ニクスは情けなく喘ぎ声を上げる。
「気持ちいいでしょ?♥気持ちいいって言えたら良いこと教えてあげる♥」
クーツィアは喘ぐニクスを見て蠱惑的(こわくてき)な笑みを浮かべる。そしてペニスを擦り合わせて押しつぶしてパイズリを愉(たの)しんだ。
「きもっちっ///きもちっいい///」
「良く言えました♥ぼくってこの通りおっぱい大きいでしょ。そんなぼくを人間換算の年齢に直すと、一体いくつになるでしょうか?♥」
「うぅっあっ?!///」
「答えは12〜13歳でした♥そんなぼくを好きになっちゃったニクスみたいな人間の事を何ていうか知ってるよね?♥ロリコンって言うんだよ!♥♥」
クーツィアが嗜虐心(しぎゃくしん)を剥き出しに言葉責めを始める。
ひどい事を言われているというのに、ニクスはもっと乱暴にされたいと心から願ってしまった。
「あはっ♥大きくなった、硬くなった♥弄られてるのに興奮しちゃったんだ!?♥やらしい!変態!ロリコンッ!!♥♥」
「もうっもうむりっ///」
「もう無理?それじゃあ止めを刺してあげる!♥イッちゃえ♥♥♥」
そう言うと同時に、ニュパァンッと弾けた音と共にペニスがおっぱいで潰された。
凄まじい快楽に意識を混濁(こんだく)させながら、ニクスは乳内で射精した。その威力の程も甚大で、乳の谷間を突き抜けてクーツィアの顔を白く染め上げてしまった。
ニクスは射精の余韻に放心していると、いつの間にかクーツィアが騎乗位の態勢に入っていた。そしてペニスは既に臨戦態勢に戻っていた。
「ふふ、今気を失ってたでしょ?♥失神してる間にいっぱいフェラとパイズリしたんだから…♥」
ニクスの意識が戻ったのを確認すると、クーツィアがジェスチャーでフェラの動きを行って見せた。
「さぁ、もう我慢できないから挿入(い)れるよ?♥」
「はぁっはぁっ…クーツィア…騎乗位好きなの?///」
「うん、クセになっちゃった♥君の所為だぞっ♥責任持って今度は…失神なんかしたら許さないっーーーんぁっ♥♥」
「ううーぁあっっ!!///」
ドロドロの秘所に同じくドロドロのペニスが根元まで深く突き刺さる。クーツィアは今度は持ち堪(こた)え、一心不乱に腰を打ちつけた。
「あんっ♥はぁんっ♥どうっ!?♥ぼくのロリロリな身体は!?♥気持ちいい!?♥♥///」
「はぁっぐぅあっ///もう最高だよっ!///12〜13歳のロリなのに乳首をコリコリこんなに勃起させて腰振って…本当にエッチな子だね!///」
「それそれぇ!♥乳首気持ちいいっ♥もっと弄ってーっ♥」
ニクスの乳首責めと言葉責めに、クーツィアはゾクゾクと悶(もだ)えて強請(ねだ)って悦んだ。
それを愉しくも嬉しくも思ったニクスは、動きも言葉もヒートアップさせていった。
「はぁっはぁっ!…そんなエッチなクーツィアが好きだ!意地悪に弄ぶクーツィアが好きだ!可愛いクーツィアが好きだっ!それから、…それから…どうしよう!?俺クーツィアのこと全然知らないっ!///」
「んぁあっ!♥なら知ってっ!!♥ぼくは物知りっ!ニクスよりも物知りなんだからあぁっ!!♥///」
ニクスに当てられてたクーツィアは更に腰の動きを激しくさせた。
「なら頭も良くて物知りなクーツィアが好きだ!大好きだっ!!///」
「ぼくも好きぃーっ!!♥どんなお宝や宝石よりも大好きーっ!!♥」
お互いに愛を語り合い、肉欲のまま森に淫らな水音を響かせた。その激しい二人の動きは正に、性を貪り昂(たか)め会う魔物同士のセックスであった。
「クーツィア!俺の街は最近、親魔物領入りしたんだっ!だから…一緒に棲もう!」
「うん!棲もう!どこまでもついてく!!♥」
限界が近づき更に動きが乱暴になる。クーツィアの身体に、もう一片の傷跡も見当たらない。
「ねぇ、ぼくのっ♥言った約束っ覚えてるっ!?♥」
「覚えてるよっ!だけどそれって…いや、なんて言うかわかった!」
「うん!それならせーので一緒に言おう!せーの…」
「「死んでも一緒にいよう!!♥」」
二人はお互いの黒と紫の瞳を覗き合い、これからの事を想って笑った。
これから待つ、孤独のない淫らに溶け合う生活に夢を見て。
「ずーっとずーっと一緒だよ…ぼくの大切な宝石…♥」
おわり
風が木々を吹き抜ける音で目を覚ます。
身体がだるく、しばらくボーっとしていたが、今までの事を思い出してきて目を見開く。
「クーツィア!?」
そして己の腕の中の少女を抱き起し必死で声を掛ける。
深く眠ってしまったかの様に目を閉じている彼女…クーツィアを見て、大量の涙が溢れかえる。
「あぁ…そんな…そんなぁ……う"…うぁぁああーーーー!!あ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"ーー!!」
ニクスはクーツィアを抱きしめて泣いた。辺りも気にせず子供のように大声で泣きじゃくった。
「…そんなに抱き締められて泣かれると逝くに逝けないじゃないか…♥」
「えっ!?えっ!?」
突如目の前からそんな声がした。
錯乱してニクスは必死に辺りを見渡すが、誰もいないのを見て半狂乱になる。腕の中の少女を守る様に、或(ある)いは宝でも護るかの様に強く抱き締めてあらゆる方向に首を動かした。
「ここだよ、全くどこを見てるのさ?」
「え…えぇ…?」
右左と止めどなく動くニクスの頭を、腕の中の少女ががっちりと両手で頬を持って固定させた。
ニクスは信じられないと言わんばかりに口を開けて放心する。
「なんて言えばいいのかな…。まずは…心配させてごめんね?」
申し訳なさそうにだがしかし、嬉しそうに紫色の瞳をニクスに向けながら少女が謝った。
しばらく二人の間で沈黙が流れる。
「クーツィア!!本当にクーツィア!!!」
「あん♥そんなに泣きながら……少し恥ずかしいかな…///」
ニクスの絶望しきった瞳に光が戻り、絶対に離さないと更に強く抱き締めまた啜(すす)り泣きを始めた。
クーツィアはそれに対して恥ずかしそうに頬を紅潮させていたが、嫌がる様子もなく嬉々(きき)とした笑みを浮かべてニクスの黒い髪を撫でた。
「でも…嬉しいんだからいいけど、なんで死にそうだって言ってたのにその……元気なの??」
「ううん。残念ながらそうではないんだ。ほら…」
そう言ってクーツィアは名残惜しげに抱擁(ほうよう)から抜けると、ニクスの手を取り己の左胸に押し当てた。そしてニクスは愕然とする。
「冷たい…心臓が…動いてない…」
「ドラゴンゾンビ…それが今のぼく…だと思う。」
ニクスはクーツィアを見て気付いてしまった。美しく輝いていた桃色の瞳は、また違った美しさを放つ禍々しい紫色になっていることを。
そして何より、出血こそしていないが全身に夥(おびただ)しく痛々しい生傷が露(あら)わになっている事を。
ニクスの顔が明らかに引き攣(つ)る。しかも唯引き攣るだけでなく、クーツィアを傷つけられたことに対する怒りも帯びていた。
それを感じ取りクーツィアは嬉しそうに微笑んではいるが、内心の翳(かげ)までは隠しきれていない。
「こんな身体だったの…?」
「痛々しいでしょ?今まで魔法で隠してたけどゾンビになったからかな?隠せなくなった。」
「それとさっきのドラゴンゾンビ『だと思う』って、何?」
「それ?それはね、普通ドラゴンゾンビは強烈な未練の果てに少なくても数年後に蘇るけど、ぼくはこうして蘇ってるでしょ?」
そう言って全身の鱗を消してその場でくるりと回る。
扇情的なむっちりした身体を彩る肌は、生気こそ感じさせないが綺麗な乳白色をしていた。ドラゴンゾンビの肌は通常、もっと不健康な緑掛かった青色をしている。
「確かに。」
「それで一つ仮説があって…確信に変えたいんだ。それじゃ失礼して…チュッ♥」
「んん!?///」
「チュパッ…プッ…レロォレルッ♥///」
クーツィアはそう言うと徐(おもむろ)にニクスの唇を奪った。それだけではない。舌を器用に使って唇を抉(こ)じ開け、その中の舌を淫らに絡め舐(ねぶ)った。
二人に脳を焼き尽くさん限りの快感が走る。
「ん…ぐ…ぷはっぁ…」
突然ディープキスを止められてニクスは切なげな声が漏れる。
半ば不服そうにクーツィアを見つめるが、その身体の変化に今日一番の驚きを受ける。
痛々しい斬り傷がみるみる薄くなっていっているのだ。
「うん、やっぱりそうだ。ぼくがこんなに早く蘇ったのは君のお陰だね。」
「えぇ!?俺っ!?」
「そう、君は知っているかどうか知らないけど…魔物は魔王が代替わりした際の魔力の影響で変化した。人に『愛』を求める存在に。」
そう説明を始めながらニクスに抱き付き、喰らいつく様にキスをした。
「ん…♥…そしてその魔物は好いた人間相手の精を受ける事によって、爆発的に力を身に着ける。それは中途半端に影響を受けたぼくたちドラゴンも例外ではない…チュッ♥」
再度キスをして離す。ニクスはクーツィアの傷が治っていくのを確認する。
クーツィアは口にできた銀色の糸を弄(もてあそ)びながら告げる。
「簡単に言うよ?ニクスがぼくを愛してくれて、ぼくがニクスを愛することが出来たから、ぼくはこの世に留まることが出来た…!」
にっこりと笑い、そして紫色の瞳に潤(うる)ませてニクスの両手を取った。
「もう一度会わせてくれてありがとう…ニクス!」
そしてどちらからともなく今日何度目かの抱擁をした。
「ふふ…ニクスこれまた…♥///」
そう言ってクーツィアは淫らに微笑みニクスを離す。その目線の先は、ニクスの股間だ。
「これも知ってるかな?アンデッド系の魔物は傷を受けても男の精を受ける事によって瞬く間に傷が治るんだよ。…ニクスにこの痛々しい傷、治してほしいな?♥」
「な、なら、今すぐ…しようか!///」
ニクスは顔を真っ赤にしながらも、恥のついでと言わんばかりに開き直ってクーツィアを押し倒した。
「あん♥さぁ来て!ぼくのボロボロの身体を治して!!♥」」
「あぁ!早くきれいな身体を見てみたい!直接舐めたりすれば早く治るかも…///」
「あひゃんっ♥なに、これぇ!?♥♥」
腹部の刺し傷を舐められてクーツィアはつい喘ぎ声を漏らした。舐められた傷がまるで魔界銀の武器で貫かれたかの様に疼く。否、それ以上にサンダーバードの電撃をより甘く激しくしたような快感に、全身が痺れて力が抜けた。
「顔には全然傷がないんだね。ペロペロ」
「あうぅん♥顔はぁ、斬られない様にっ♥上手く躱(かわ)してたから…♥」
「そうか。よかった、可愛い顔に傷がなくて。…おっぱいも斬られちゃったんだね。早く治ると良いね。ペロォレロ」
「んぁ〜〜♥そこらめぇー♥」
左のおっぱいの斬り傷を舐められて、遂に呂律も回らなくなる。
「はぁはぁ、クーツィアっておっぱい弱いよね…ここも舐めてもっときれいに…ペロ…ピチャ…ジュルルルルッ!!」
「っーー♥♥そこはらめっ♥すっちゃやら♥♥やっぁあっー♥♥♥」
無傷な薄桃色の乳首を舐め回されて、止(とど)めと言わんばかりに優しく吸われて絶頂した。
クーツィアは地面に仰向けに倒れ、呼吸も整わず蕩(とろ)けてうっとりとした表情でニクスを見つめた。
「はぁはぁ、調子乗り過ぎ…何か言う事は?♥///」
「ごめん、可愛くってエロくって…調子乗りました。///」
「もぅ…キスしてくれたら許す…♥///」
そう言ってニクスを淫(みだ)らに誘惑した。
誘惑されたニクスはクーツィアを起こし、その顔に両手をそっと添える。そして自分のしたい優しく、深く長いキスをした。
「プハッ…クーツィアってキス好きだよね?」
「うん好きぃ…♥一番愛を感じれるもの♥///」
「なぁ、もう我慢の限界なんだ…。このまま最後までしてもいい?///」
そう言いつつニクスは自らの服を乱暴に脱ぎ始めた。
クーツィアはそれに対して今日一番の淫靡(いんび)に歪(ゆが)んだ笑みを浮かべた。そして生唾を飲み込むと、舌なめずりをして諭(さと)した。
「クスッ…我慢って、最初から我慢なんてしてなかっただろぅ?仕方ないなぁ…仕方ないから…しようか♥///」
「クーツィア!」
「きゃっ!♥///」
焦らす様に誘うクーツィアに辛抱堪らず、ニクスは再度押し倒した。そしてまじまじとその身体を眺めた。
最初に明かした時のグロテスクで生々しい傷は、まだまだ傷跡として目立ち残っているものの、全て治っていた。
「きれいだよ、クーツィア…」
「言葉だけでなく行動で表してよ…♥///」
「ならそのお望み通り…」
「はぁん♥」
ニクスがクーツィアの巨大なおっぱいを鷲掴みにする。掌を遥かに超すそれをタプタプと上下左右に弄ぶ。
親指と薬指で輪を作ると、ぷっくりと膨らむ乳輪に差し込んで締めたり引っ張る。そして更に人差し指と中指でピンと突き出た乳首を弾(はじ)いたり挟(はさ)んだり、捏(こ)ね繰り回した。
「んぁっ♥ニクスってぼくのおっぱい好きだね…///」
「そりゃぁもう、こんなにも大きいのに形も色も綺麗で…ある意味極上のお宝だよ!」
「なら、そんな極上の宝を…もっと君の手で滅茶苦茶にして♥」
その言葉に更に火がついて、彼女の乳首にむしゃぶりつく。
己の欲望に従うがまま、丁寧でいて激しくおっぱいを弄び尽くす。
「ニクス、君のも…君のおちんちんも見せてよ!♥」
「あぁ、存分に見て!!///」
ニクスは名残惜しげにおっぱいから手を離すと脱ぎ捨てた衣服を地面に敷いて横になる。
クーツィアはそそり立つペニスをまじまじと厭(いや)らしく見つめると右手を添えて咥えこんだ。
「クーツィアのフェラ…やっぱ気持ちいい…上手だ!」
「ひょーふ?ひょはっはぁ♥」
「クーツィア…もう出そうだ…///」
「プァッ…なら、ここに…♥」
口を離すと立ち上がり、そしてペニスの上ヘと腰を下ろし始めた。
「さぁ存分に…ぼくで気持ち良くなって♥ふぁーー〜〜♥♥♥」
「あぁっ!!これヤバッ!!!///」
クーツィアは一気に腰を落とした。プチュンッと淫らな水音と共に秘所に深々と突き刺さり、お互いに絶頂を迎えた。クーツィアはそのままガクガクと震えながらニクスにヘタリと倒れ込む。
「クーツィア…大丈夫?///」
「大丈夫じゃないかも…足…力入んない…♥///」
クーツィアは蕩けきって尚厭らしい笑顔を向けながら、プルプルと痙攣(けいれん)して告げる。その様子に、ニクスの身体は瞬く間に復活してしまった。
「クーツィアごめん!クーツィアが可愛すぎてもう…このまま動くよ!!♥」
「うん!うん!動いてっ!!!−−−♥♥♥」
下からペニスで突き上げられ、身体を仰け反らせて声にならない嬌声(きょうせい)を上げる。
「あぁっ!あぐっ!!///」
ニクスは喘ぎ声を上げながら仰け反るクーツィアのムチッとした太腿(ふともも)をがっちり掴み、獣の様に何度も突き上げる。
「あっ♥あっ♥あっ♥あっ♥」
突き上げられる度に意識が飛びそうになり、おっぱいがブルンブルンと暴れ回る。
「うっ!ふっ!クーツィア!もっ…イクよ!出すよっ!!///」
「はぁっ♥んぁっ♥だしってっ♥♥」
そしてクーツィアの子宮口に向けて二度目の射精が果たされた。
クーツィアはまたも痙攣すると、再度ニクスの胸元に倒れ込んだ。
「…うっ…グス…」
「!クーツィア泣いてるのっ!!えっとその…犯り過ぎてごめん!!」
ニクスが余韻に浸っていると、クーツィアから啜り泣く声を聴いて反射的に謝罪する。
「違うの…これは…グス…嬉し涙。…嬉し涙とかいろいろ…。」
そう言って涙を拭い、ニクスを落ち着かせるようにキスをした。
「ぼくはこうしてドラゴンゾンビに成り下がって蘇った。最初思ったの…誇りもなく男を求めるだけの存在に成り果てしまったって。…起きた時誰もいなかったらって…ニクスの事を忘れてしまったらって…そう思うと怖くて……。ニクス…」
潤んだ瞳で微笑むと、ニクスに頬擦りをして囁いた。
「ぼくの隣に居てくれて本当にありがとう…大好きだよ…。」
それを聴いて、ニクスの涙腺も決壊する。
「それを言うなら俺の方だ。君を失わなくてよかった…愛してる。」
そして二人はまたキスを交わした。
キスを終えるとニクスが起き上がってその場に座った。
何事かとクーツィアも無言で起き上がったが、その瞬間ニクスに仰向けに寝かし付けられた。上半身だけ起き上がらせると、腰に手を添えられるのを確認するも、そのまま力任せに起き上って逆に押し倒した。
「え…?」
「ふふ、このまま君に好きなように犯されるのもいいけど、そろそろぼくも君を弄びたいな♥///」
「どう…するの?///」
「ニクスの大好きな超どでかおっぱいで…こうするんだよ?」
クーツィアはおっぱいを持ち上げて乳首を一舐めすると、一思いにペニスの上にズドッと落とした。
「あぁあーっ!!///」
「まだ落としただけだよ?♥これから挟(はさ)むんだから…気をしっかり持たなきゃ損だよ♥」
「うぅっ!!あぁーーっ///」
ペニスはおっぱいに完全に埋もれてしまう。そしてペニスから伝わる得も言えない快楽に、ニクスは情けなく喘ぎ声を上げる。
「気持ちいいでしょ?♥気持ちいいって言えたら良いこと教えてあげる♥」
クーツィアは喘ぐニクスを見て蠱惑的(こわくてき)な笑みを浮かべる。そしてペニスを擦り合わせて押しつぶしてパイズリを愉(たの)しんだ。
「きもっちっ///きもちっいい///」
「良く言えました♥ぼくってこの通りおっぱい大きいでしょ。そんなぼくを人間換算の年齢に直すと、一体いくつになるでしょうか?♥」
「うぅっあっ?!///」
「答えは12〜13歳でした♥そんなぼくを好きになっちゃったニクスみたいな人間の事を何ていうか知ってるよね?♥ロリコンって言うんだよ!♥♥」
クーツィアが嗜虐心(しぎゃくしん)を剥き出しに言葉責めを始める。
ひどい事を言われているというのに、ニクスはもっと乱暴にされたいと心から願ってしまった。
「あはっ♥大きくなった、硬くなった♥弄られてるのに興奮しちゃったんだ!?♥やらしい!変態!ロリコンッ!!♥♥」
「もうっもうむりっ///」
「もう無理?それじゃあ止めを刺してあげる!♥イッちゃえ♥♥♥」
そう言うと同時に、ニュパァンッと弾けた音と共にペニスがおっぱいで潰された。
凄まじい快楽に意識を混濁(こんだく)させながら、ニクスは乳内で射精した。その威力の程も甚大で、乳の谷間を突き抜けてクーツィアの顔を白く染め上げてしまった。
ニクスは射精の余韻に放心していると、いつの間にかクーツィアが騎乗位の態勢に入っていた。そしてペニスは既に臨戦態勢に戻っていた。
「ふふ、今気を失ってたでしょ?♥失神してる間にいっぱいフェラとパイズリしたんだから…♥」
ニクスの意識が戻ったのを確認すると、クーツィアがジェスチャーでフェラの動きを行って見せた。
「さぁ、もう我慢できないから挿入(い)れるよ?♥」
「はぁっはぁっ…クーツィア…騎乗位好きなの?///」
「うん、クセになっちゃった♥君の所為だぞっ♥責任持って今度は…失神なんかしたら許さないっーーーんぁっ♥♥」
「ううーぁあっっ!!///」
ドロドロの秘所に同じくドロドロのペニスが根元まで深く突き刺さる。クーツィアは今度は持ち堪(こた)え、一心不乱に腰を打ちつけた。
「あんっ♥はぁんっ♥どうっ!?♥ぼくのロリロリな身体は!?♥気持ちいい!?♥♥///」
「はぁっぐぅあっ///もう最高だよっ!///12〜13歳のロリなのに乳首をコリコリこんなに勃起させて腰振って…本当にエッチな子だね!///」
「それそれぇ!♥乳首気持ちいいっ♥もっと弄ってーっ♥」
ニクスの乳首責めと言葉責めに、クーツィアはゾクゾクと悶(もだ)えて強請(ねだ)って悦んだ。
それを愉しくも嬉しくも思ったニクスは、動きも言葉もヒートアップさせていった。
「はぁっはぁっ!…そんなエッチなクーツィアが好きだ!意地悪に弄ぶクーツィアが好きだ!可愛いクーツィアが好きだっ!それから、…それから…どうしよう!?俺クーツィアのこと全然知らないっ!///」
「んぁあっ!♥なら知ってっ!!♥ぼくは物知りっ!ニクスよりも物知りなんだからあぁっ!!♥///」
ニクスに当てられてたクーツィアは更に腰の動きを激しくさせた。
「なら頭も良くて物知りなクーツィアが好きだ!大好きだっ!!///」
「ぼくも好きぃーっ!!♥どんなお宝や宝石よりも大好きーっ!!♥」
お互いに愛を語り合い、肉欲のまま森に淫らな水音を響かせた。その激しい二人の動きは正に、性を貪り昂(たか)め会う魔物同士のセックスであった。
「クーツィア!俺の街は最近、親魔物領入りしたんだっ!だから…一緒に棲もう!」
「うん!棲もう!どこまでもついてく!!♥」
限界が近づき更に動きが乱暴になる。クーツィアの身体に、もう一片の傷跡も見当たらない。
「ねぇ、ぼくのっ♥言った約束っ覚えてるっ!?♥」
「覚えてるよっ!だけどそれって…いや、なんて言うかわかった!」
「うん!それならせーので一緒に言おう!せーの…」
「「死んでも一緒にいよう!!♥」」
二人はお互いの黒と紫の瞳を覗き合い、これからの事を想って笑った。
これから待つ、孤独のない淫らに溶け合う生活に夢を見て。
「ずーっとずーっと一緒だよ…ぼくの大切な宝石…♥」
おわり
21/08/14 22:49更新 / 矛野九字
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