町について… BACK NEXT

第五話



「ついた〜。」

「…。」

石壁で囲まれた小さな町にハヤテとユーレンスはついた。

だが、清々しい顔をしているユーレンスとは対照的にハヤテはものすごくゲッソリしていた。

「だらしないわよ〜?」

「君がやたらめったら速いんだよ…。」

これが魔物と人間の差か…。とハヤテは思った。

気持ちを切り替え、ハヤテとユーレンスは大通りに出た。役所に行って地図を見るためである。

町の大通りには露店が並び、活気にあふれていた。

「わお…。」

「すごいねぇ…。」

二人が荷物を持ってうろうろしていると当然客引きの声が耳に入ってきた。

「そこのあんちゃん!こんなんどうだ!?」

「そこの御嬢さん!いいものがありますよ!?」

笑顔を振り巻きながら通り過ぎていき、二人は役所までやってきた。

「ああ、あなた方はつい先ほど入られた…。」

「はい、僕がハヤテで、こちらがユーレンスです。ちょっと地図を貸していただきたくて…。」

「いいですよ、少々お待ちください。」

受付の女性がどこかへ行くと、すぐに地図を持って戻ってきた。

「どうぞ。」

「ありがとうございます。」

ハヤテが地図を広げ、宿の場所を確認すると、二人はすぐに向かった。



「こちらです。」

「どうも。」

宿について客室に案内された後、ハヤテは一息つこうと椅子に深く腰掛けた。

「ふう…。」

「ねぇ、ハヤテ、行かないの?」

「ん?さすがに疲れたよ…少し休ませてくれ。」

今は夕方、もうそろそろ町は夜の活気を出していくところである。

「いこうよ〜。」

「え〜観光に来たわけじゃ…」

「いこっ!」

「うわっ!?」

ユーレンスはいてもたってもいられなくなり、ハヤテの腕を引いて町に繰り出した。

「まったく…君は強引なんだから…」

「ごめんなさい、でもどうしても行きたかったの。」

「…はぁ、何も買えないよ?」

「いいの、楽しいんだから。」

「…それもそうだね。」

ハヤテもユーレンスと一緒に楽しもうと強く彼女の手を握った。

先ほどの大通りとは別の通りにくると、そこは普通の商店が並んでいた。

「ん?あれは…。」

ハヤテがぽつりと呟くと、ユーレンスもその商店が気になっていたようだった。

そこは珍しくジパングのものを扱っているところだった。

「いらっしゃい!なにか、要り用のものでも?」

「ああ、いや、ただ初めて見たから物珍しくて…。」

「ああ、そうっすね…俺がここに店を構えた時も野次馬ばっかりで誰も商品買わなかったっすから。」

「はははは…。」

「笑いごっちゃないっすよ…ああ、そうだお兄さん、あんた旅人?」

「ん?そうだが…」

「いいもんがあるよ。さぁ寄った寄った。」

ハヤテとユーレンスは男に連れられ店に入った。

そこは雑貨屋のようで、ジパングのものを取り扱っているという以外は普通の店だった。

「いらっしゃ…なんや、あんたか。」

「ちゃんと客もつれてきたんだしいいだろ?」

「ふ〜ん…。」

店の中には紺色の着物を着た女性が店番をしていた。

「…お客さん、ちょっとええか?」

女性はユーレンスを誘って店の奥へ消えた。

「じゃ、殿方はこっちに…。」

男性が指したところには刀剣が立てかけられていた。

「へ〜これがジパングの刀か…。」

「そ、ここの一般的な刀剣みたいに大量生産じゃなくて、すべて違うものなんだよ。似てるのはあるけど、打った鉄の回数、炭素の含有量、さらには炎の温度までもがすべて同じ条件なんてことはないからね。」

「ふ〜ん…全部オーダーメイドか…そう聞くとすごいな…。」

「見たところあんたは武装しているみたいだけど、連れのお嬢さんは護身用に何か持ってるのかい?」

「…たぶん持ってないです。」

「そうか…なら…これなんてどうかな?」

店主がハヤテに見せたのは匕首と呼ばれる短刀だった。

ハヤテが買うか買うまいか迷っているとユーレンスが戻ってきた。

「ああ、ユーリ、聞きたいんだけどさ…。」

「ん?…短刀?」

「そう、いるかなって…。」

「う〜ん…いらない。」

「…そっか。」

「だって、あなたが守ってくれるでしょ?」

「…そうだな、勿論だ。」

二人だけの空間に行きそうになった瞬間、女性が手を叩いた。

「はいはい、ところであんたらはいつ出るん?」

「明日には。」

「ふ〜ん。ねぇあんた、この人等に見せてやらんか?」

「そうだな、でも今日はもう暗くなっているからうまくいくとも限んねえ…そうだお兄さんたち、明日の八時ごろ来てくんねえか?」

男は何か見せたいものがあるようで、嬉々とした表情で言った。

断る道理はないのでハヤテは快く承諾した。

ハヤテ達が外に出ようとするとなぜか女性がニヤニヤといやらしい笑いをしているのが視界の端に映ったがハヤテは気づかなかった。




…その夜、

夕食を済ませ宿に戻った二人だったが、何故かユーレンスは嬉々とした表情だった。

「どうしたの?」

ハヤテがベッドに腰掛けながら聞くとユーレンスは嬉しそうに言った。

「ん?ふふ、ほら、ジパングのお店に行ったじゃない?」

「うん。」

「その時にね、これもらったの。」

そう言ってユーレンスが投げ渡したのは木箱に入った小瓶だった。

こんなもの投げるなよ…。とハヤテが独り言を言いながら箱の中に入っていた紙を広げた。

『取扱説明書』と書かれたそれは小瓶の中の薬の効能や使い方が書かれており、一気に飲み干すものだった。

「『すっぽんの血で三倍の快感!赤い流星 義長製薬』…こんなものもらって…」

紙から顔を上げると、すでにユーレンスは小瓶の中身を飲み干していた。

「ちょっ!?」

「う〜なにこれ?ドロドロして…。」

「なんでもスッポンっていう亀の仲間の血とかいろいろ入ってるみたいだよ。」

そういいながらハヤテも一気に飲み干した。

鉄と何かが混ざった何とも言えない味だった。

「…不味っ。」

「ハ〜ヤテっ。」

「ん〜?のわっと…。」

突然ユーレンスがハヤテに抱きつき、そのまま押し倒されるような形でベッドに倒れた。

「ハヤテの亀さんと会いたいな♥」

そういいながらユーレンスはすでにハヤテのズボンに手をかけていた。

ハヤテも内心期待していたので彼女のさせたいようにすると、ユーレンスは手際よくハヤテのズボンを脱がせた。

しかし、まだ半立ち状態のハヤテのペニスを見て少しがっかりしたようだった。

「あれ〜?」

「俺だってそんな毎日立ってるわけじゃ…」

「じゃあ元気にさせてあげるね♥」

そう言ってユーレンスはハヤテのペニスを自身の舌でなめた。

「フォッ!」

「フフ、おいしい。」

たっぷり涎を垂らしながら一生懸命舐めていきたちまちハヤテの息子は立ち上がった。

「ようやく亀さんが顔出した♥」

そういってユーレンスはカリを重点的に舐めながら口に含み思い切り吸い上げた。

「ちょっ、ユーリ。」

「ジュルリッ、ふぁに〜?」

「もう少し、ペースを、」

「ジュルッ、あげるね?」

ワザとらしくユーレンスはそういうとペースを上げた。

「ふぁしたいなら…ふぁしていいよ?」

「もう、だめだっ!」

ビクン、と一度ハヤテのペニスが跳ね上がると、精液がユーレンスの顔にかかった。

「ふふ…いつもより出てるんじゃない?」

「そう…だな…。」

「まだまだいけるでしょ?」

「ああ、次は」

「きゃっ。」

ハヤテが起き上がりながらユーレンスの両手を掴み、押し倒し返した。

「俺の番だ。」

「イヤン♥野獣に襲われるっ♥」

「それを望んでいるんだろ?」

「ふふ、毒に侵されたからかしら?」

「ああ、もう我慢の限界だよ。」

そういうとハヤテはユーレンスの着ているもの全てを剥ぎ取り、萎えるどころかさらに凶暴性を増したペニスをゆっくりとじらすように入れた。

「ふぁぁぁん♥やっぱりこれすごい!」

「気に入っていただけましたかな!?」

ハヤテはユーレンスの膣を乱暴に突いた。

その度にビクン!ビクン!とユーレンスが痙攣を起こし、さらに目の前で揺れる双丘にハヤテは手を伸ばした。

「あん♥」

時に乱暴に、時に割れ物を扱うようにユーレンスの乳房を揉んでいくハヤテにユーレンスはイきそうになってきた。

「もうだめ〜こわれりゅ〜♥」

「もうひと押し、だっ!」

ハヤテはユーレンスの乳房を揉むだけでなく乳首を吸い始めた。

「ふぁん!あん♥」

「出すぞ!」

「来て♥種付してっ♥」

ユーレンスの奥でハヤテは欲望をぶちまけた。

「ふぁぁぁぁぁぁぁ♥」

薬の効果もあってか、二人ともいつもよりも感じていた。






…翌日、

早朝にくるように言われていた二人は約束通りにやってきた。

「おはようございます。」

「おう、ようくきたなお兄さん、こっちだ。」

店主は二人を店の裏に招いた。

そこは簡単な柵で囲まれた砂地で、光がよく入っていた。

決して広くない砂地の真ん中に一本、木の棒を藁のようなもので巻いたものがあった。

「これから何を?」

「まあ、焦るなって。」

そう店主が言うと、スラリと細身の刀を抜いた。

現代で言うところの太刀である。

「それって確かジパングの…」

「そ、これからやるのはその試し斬りだ。」

店主は言うや否や太刀を上段に構え目の前の藁を一刀のもとに切り捨てた。

そのまま返す刃でもう一段回切飛ばし、太刀を鞘に納めた。

「…お見事。」

「すごい…。」

ハヤテもユーレンスただただ感心するよりほかなかった。

「まぁまだ腕は未熟ですがね、これが見せたかったものです。」

「ありがとうございます。」

ハヤテとユーレンスは頭を下げ、店に戻ってから外に出ようとした。

ちょうど、ハヤテがドアノブに手をかけると、ドアが開き、外から大男が入ってきた。

ハヤテは175cmほどだが、その男は2mをゆうに超えており、まったく手入れせず、ただ伸ばすだけに任せている髪をポニーテールのようにまとめていた。

腕や足は見るからに鍛え上げられており、鋼の肉体と形容してその通りだと感じるほどだった。

服は両袖を引きちぎったかのように中途半端に短い白い着物を着ており、その中から黒いインナーが見えた。

「店主はいるか?」

男は地が揺れるような大きな声でそう言った。

「…。」

「ん?」

ハヤテが呆気にとられていると、男はハヤテの存在に気付いたのか道を譲った。

「すまんの、こう馬鹿でかくちゃ見えんからの。」

「あ、いえ。」

ハヤテとユーレンスが外に出ようとすると、大男の後ろからフードとマントを被り、まったく人相のわからない女性が二人いた。

その体形から女性であるとハヤテは判断したが、一人だけ横を通過すると同時に身の毛がよだつような寒気に襲われた。

背筋が凍る、という感覚をハヤテは初めて味わった。

「…。」

「ハヤテ?」

「!」

ユーレンスに名前を呼ばれてからハヤテは正気に戻った。

「え?なに?」

「もうしっかりしてよ?次の町に行くんでしょ?」

「あ、ああ、そうだな…よし行こう!」

ハヤテは自身の疑問を振り払うように歩き出した。









13/06/30 02:21 up
どうもです

お待たせしてしまった申し訳ありません。

最近忙しくてちょこっとずつしか進まなかったんですよね…

言い訳は置いておくとして、今回はあるネタを入れました

もしかしたら不快に思われる方がいるかもしれませんが、真に受けずにあくまでもネタ、としてください

感想、誤字、脱字、こんな世界観じゃねえ!等ありましたらぜひ送ったください

ではまた。
kieto
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