笑うドラゴン
「よくぞ…！よくぞ人の身でここまで練り上げた！」
その言葉と共に不敵に笑うのはドラゴン…最強の魔物娘の一角にして「地上の王者」
それほどまでに強大な存在にボクはたった一人、挑んでいた。
「久方ぶりに血が滾るのを感じるぞ、小僧、名をなんと言う？」
「グムデル…グムデル・ラターシャです。」
強大な存在を前にして、怯むことなく答える
「良き名だ、グムデル。そして我を前にして良き面構えよ…名を教えてくれた礼だ、我も名乗りを上げねばならんな」
貫禄たっぷりにドラゴンは名乗る。
「我が名はガドゥラント！偉大なる母・ガドゥニアよりこの山々を託されし竜！『大尾竜・ガドゥラント』である！！」
そう、このガドゥラント様を…ボクは…
「若き人の子よ！我を娶りたくばその力の全てを持って挑むが良い！」
必ず妻に迎えるのだッ！
名乗りによって仕切り直された闘いが再び幕を開ける。ボクの得物は両手持ちの槍、3歳の頃から振り回し、握ってきた。
対するガドゥラント様は武器を持っていない、強靭な肉体のドラゴンは武器など持たぬほうが強いのだ。
「我が腕の範囲外からチクチクと…小賢しいが堅実よのう…」
尻尾をゆらゆらと動かしながらガドゥラント様は感心した風に微笑を浮かべてる。
まともに打ち合いなどしたら絶対に負ける。いくら鍛えたところでドラゴンの膂力に人が敵うハズがない。いや、勇者ならば…あるいは…嫌な想像を巡らせてしまう。
「我を前にして、もの思いにふけるか…グムデルよ、何を考えている？」
範囲外から槍で攻撃を繰り返しても大きなダメージは与えられない、攻撃がこちらに当たらないと言っても持久戦になればこれもまた、敗北を意味する。
「……」
ガドゥラント様の問いにボクは答えず、槍を振るう。確実に、確実にダメージは与えられてはいるはずだ、いつか、大きな隙を見つけ出して槍を突き立てる。今はその小さな希望にすがるしかない。
「寡黙な男は嫌いではないが…体に聞いてみるとしようか！」
思いもよらない攻撃が、飛んできた
尻尾…ガドゥラント様の、ドラゴンならば当然持っているそれを、攻撃に使ってきたのだ。
ガドゥラント様は意図してか、ゆっくりと長大な尻尾で薙ぎ払う、面での攻撃など回避しようがない…
大尾竜という二つ名の通り、ガドゥラント様の尻尾はドラゴンの中でも一際長く、強靭であると知られていた。直撃すれば死すら見えるだろう。
「くっそ……」
どうする？どうする？？
後ろに逃げることは出来るがそれは正解ではない、背を向ければ間違いなく仕留められてしまうだろう。
…
この窮地を脱する方法は思い付いた、だがそれでは…
「うぉおおおおおっ！！」
面での攻撃を回避するならば、それはもう唯一の逃げ場を目指すしかない…
ボクはあえてガドゥラント様へ突進する。
上空、それがボクの回避先！
槍を地面に突き立てて棒高跳びの要領で空へ舞い上がる。これならば薙ぎ払われる事はない。
「面白いっ！面白いぞグムデル！だが…」
そう、だが、これではなんの解決にもなっていないのだ。
ボクは上空に飛び上がり回避は成功した、だが得物は、槍はあっけなくガドゥラント様の尻尾によって折られ、吹き飛ばされてしまっていた。これではもう、敗北に等しい…
「槍は折れ、心も折れたか…」
着地には成功するが武器もなくドラゴンの前に屈んでいるだけのボクにはどうすることも出来なかった。地面に手をつくボクの心境をあらわすかのように雨が…降ってきていた。ポタリ…と雫が頬をつたう。それが涙か雨なのか、自分ではわからなくなっていた。
「泣くな、人の身で我をこれほど楽しませた者は居なかった」
ガドゥラント様なりの慰めかたなのだろうか、尻尾がボクの体に巻きついていく、そのうち、尻尾で抱きしめられているような状態になった。
「ガドゥラント様……」
「グムデルよ、主は我を娶ることは叶わなかった。だが、一つ、提案がある」
提案…何を言われるのだろうか、体が少し固くなる。
「そう、不安そうな顔をするな。形は違えど主にとっても本意な話だ」
「我の宝になれ、グムデル」
その提案は、嬉しかった…だが、だがそれではだめなのだ…それでは、ガドゥラント様が…
けれど涙で目を腫らしながら、ボクはガドゥラント様の提案に頷いていた。
「ここが宝物庫兼寝室だ、我の魔力でカビや害虫などは沸かぬようになっている」
ボクはガドゥラント様に連れられて住処である洞窟へと運ばれた。外観は単なる洞窟だが中は驚くほど豪奢で快適に作られていた。
「大した宝の数ではない、ほとんどは母が残していってくれたものだ、だがどれも皆、我の大切な宝だ」
ガドゥラント様は愛おしそうに、そしてその宝との思い出を懐かしむようにそっと撫でる。
「主も同じように大切に扱うと約束しよう」
そう言って優しい顔で照れ笑いをするガドゥラント様はとても、愛らしかった。ドラゴンのこんな顔を見られる男というのはそういないのかもしれない。
「さて、お互い汗をかいて雨にも濡れたのだ。風呂に向かうぞ。」
お風呂までこの洞窟は作られているのか……
もしかしたらガドゥラント様は人間の王族などよりずっと良い生活を送ってきたのかもしれない。金銭感覚とか生活感覚…合うかなぁ…
庶民の中の庶民で育ったボクは、少しだけ妙な心配を抱いていた。
浴場に着いたボクたちは暖かいお湯を体に流す。いつもは水で沐浴しているだけなので気持ちがいい。と、思っていたところ、
「体を洗ってやろう」
ガドゥラント様がとんでもないことを言い出したのだ。
「新しい宝を手にしたのだ、まずは所有者たる我が綺麗にせねばなぁ♥」
…ガドゥラント様はセクハラおやじ、みたいな精神性もあるのかもしれない。
「ひっ…はぁ…♥」
で、なぜかというか案の定というかボクはガドゥラント様に手コキされて喘いでいた。
「しっかりと洗わねばなぁ♥」
ガドゥラント様はドラゴンとしての品位はどこへやら、淫魔のような笑みを浮かべながらボクのおちんちんを洗ってくれる。
「だ、だめです、ガドゥラント様！」
「何がダメなものか、我を娶るなどと言っていたのは主の方だ、魔物娘を嫁に迎えたいと言うことは当然、こういうことを期待していたのであろう？」
それとも、とガドゥラント様は続ける
「もっと淫らなことを我にさせるつもりだったか♥」
違う、そんなつもりでボクは貴女に挑んだ訳じゃない。
ガドゥラント様の手を払って叫んでしまう。
「ボ、ボクは、貴女を！」
「守りたかった…とでも言うつもりか？」
……！？
「わかって…いたんですね」
「主との闘いは気が抜けなかった故に戦闘中は考えに至らなかったがな」
ボクがガドゥラント様に闘いを挑んだ理由…それは勇者の存在である。
勇者…教団の擁する神に祝福されし者、魔物娘の戦闘力にも匹敵する驚異の存在。
それがこの地方に近づきつつある報せを聞いてボクはいてもたっても居られなくなり、ガドゥラント様に一人、無謀な闘いを挑んだのだ。
「我は強いぞ、グムデル…勇者の一人や二人、なんということはない」
そう、ガドゥラント様は強い、だからこそ不安で仕方がなかった。
勇者にガドゥラント様が殺される、それも怖かった。だがボクが考えた最悪のシナリオはそれではない。
勇者がガドゥラント様を打ち倒し
"メス"にしてしまうのが絶対に許せなかったのだ。
『地上の王者』と言われてもドラゴンもまた、魔物娘だ。自分を打ち負かした相手にはメストカゲとまで言われるほどに乱れて男を誘うようになるだろう。
「ボクは…ボクは…」
震えてしまう。
勇者という自分では到底敵わない男に、憧れていたガドゥラント様が女として傍らに立つことを想像すると、あまりにも辛かったのだ。
「それが、ボクが貴女に闘いを挑んだ理由の全てです」
ガドゥラント様は、真剣な面持ちでボクの話を聞いてくれていた。
「そうか…」
彼女は悲しげな表情浮かべ…そして
「くっ……くくくくっ…」
口元を歪めて
「クハハハハハハハハハハハッ！」
大きく笑った。
「心配することはないグムデル！我は勇者などには絶対に敗北することはない！なぜなら…」
ボクの瞳を真っ直ぐに見て続ける。
「我にはもう、主という伴侶がいる！主と二人ならば勇者が100人来ようと1000人来ようと打ち勝って見せよう！」
豪快に、清々しく言い放つ。
ガドゥラント様なら本当にそんなことを成し遂げてしまいそうだと思ったボクは…
笑った。
二人で、お風呂場で、真っ裸で、腹の底から、心の底から、笑った。
天蓋付の大きなベッドの上、仰向けになったボクの上にガドゥラント様が跨がる。
「ガ、ガドゥラント様…」
これは…どう見ても騎乗位の格好だ。魔物娘が、男を貪る体位。
「我もはじめてだが、存分に楽しませてやろう♥くくっ…♥」
ボクのおちんちんはとっくにガチガチになっていてその上にガドゥラント様の…おまんこがおちんちんを食べようと愛液を垂れ流していた｡
「挿れるぞ♥んっ…くうううっ♥」
おちんちんが、狭い膣肉を掻き分ける、ガドゥラント様のおまんこは、中に触手でもうねっているかのように刺激してきて、とても熱い。
「どうだ…挿れただけでも果てそうだろう♥動くぞ♥」
おちんちんをおまんこが上下にピストンする。それだけなのに今まで味わったことのない快感、幸福感がボクに与えられる。ガドゥラント様も同じなのか、整った顔が淫らに歪んでいた。
「はぁ♥可愛いちんぽだ♥よしよし♥がんばるのだぞ♥」
ガドゥラント様はボクに気を遣って優しく撫でてくれる。それがまた嬉しい。
「おっほ♥主のほうから突いてくるとは♥いいぞ♥頑張ったら褒美をやる♥」
褒美…？ガドゥラント様と繋がる。これ以上のご褒美があるのだろうか…
「も、もし♥主がイクより早く我をイカせることが出来たら♥メストカゲになってやる♥」
その言葉を聞くが早いか上下する腰の動きがボクも激しくなる。
「そうだ♥主専用のメストカゲまんこになってやる♥…と、言い出したらますます激しくなったな♥」
イカせたい！絶対にイカせたい。ボクがガドゥラント様の所有物であるように、ガドゥラント様もボクのものにしたい！
「ふっふ…頑張るのう♥ではこれはどうだ♥」
その時ピストンだけの動きではなくグラインドの動きまで加えてきたガドゥラント様にとうとうボクは叶わなかった。２度目の敗北である。
二人で、ベッドの上で語り合う。
出生のこと、闘いのこと、読んできた本のこと、好きな食べ物…本当に色々な話をした。
そこでふと、ガドゥラント様が囁いてくる。
「我は本当に主が気に入った。だからな♥」
その先の言葉を期待してゴクリと唾を飲み込む。
「さきほどのおまんこ勝負、今度は主から挑んで来るといい♥」
耳元で息がかかるほどに近く。
「いつでも♥どこでも♥何度でも♥おまんこで相手をしてやる♥」
そのままボクは夜が明けるまでガドゥラント様に襲いかかった。
あれから数年、ガドゥラント様のお腹はすっかり大きくなっていた。勇者の脅威は消えていないが、ここ数年は平和そのものである。
「早いものだな、月日が経つのは、だが主との日々は無数の黄金や宝石などより価値あるものだった。そしてこの子も…」
ボクはというと少年のうちに魔物娘と交わりインキュバス化した影響か、身長もあれから伸びていない。少しいじけることもあったが、ガドゥラント様に、そこがまた良い
などと言われてしまってからは、この背格好も好きになっていた。
「グムデル…あの日、二人ならば、勇者が100人来ようと1000人来ようと打ち勝てる…と言ったな。我は今、それは本当のことだと確信している。」
勿論、ボクも確信している
「だから我らは何も心配することはない、笑っていよう。この子もまた、大きな声で笑えるように…」
ボクたちは、笑った。
この幸せがずっと続くのだから…
大きな声で、腹の底から、心の底から、
二人で、笑った。
その言葉と共に不敵に笑うのはドラゴン…最強の魔物娘の一角にして「地上の王者」
それほどまでに強大な存在にボクはたった一人、挑んでいた。
「久方ぶりに血が滾るのを感じるぞ、小僧、名をなんと言う？」
「グムデル…グムデル・ラターシャです。」
強大な存在を前にして、怯むことなく答える
「良き名だ、グムデル。そして我を前にして良き面構えよ…名を教えてくれた礼だ、我も名乗りを上げねばならんな」
貫禄たっぷりにドラゴンは名乗る。
「我が名はガドゥラント！偉大なる母・ガドゥニアよりこの山々を託されし竜！『大尾竜・ガドゥラント』である！！」
そう、このガドゥラント様を…ボクは…
「若き人の子よ！我を娶りたくばその力の全てを持って挑むが良い！」
必ず妻に迎えるのだッ！
名乗りによって仕切り直された闘いが再び幕を開ける。ボクの得物は両手持ちの槍、3歳の頃から振り回し、握ってきた。
対するガドゥラント様は武器を持っていない、強靭な肉体のドラゴンは武器など持たぬほうが強いのだ。
「我が腕の範囲外からチクチクと…小賢しいが堅実よのう…」
尻尾をゆらゆらと動かしながらガドゥラント様は感心した風に微笑を浮かべてる。
まともに打ち合いなどしたら絶対に負ける。いくら鍛えたところでドラゴンの膂力に人が敵うハズがない。いや、勇者ならば…あるいは…嫌な想像を巡らせてしまう。
「我を前にして、もの思いにふけるか…グムデルよ、何を考えている？」
範囲外から槍で攻撃を繰り返しても大きなダメージは与えられない、攻撃がこちらに当たらないと言っても持久戦になればこれもまた、敗北を意味する。
「……」
ガドゥラント様の問いにボクは答えず、槍を振るう。確実に、確実にダメージは与えられてはいるはずだ、いつか、大きな隙を見つけ出して槍を突き立てる。今はその小さな希望にすがるしかない。
「寡黙な男は嫌いではないが…体に聞いてみるとしようか！」
思いもよらない攻撃が、飛んできた
尻尾…ガドゥラント様の、ドラゴンならば当然持っているそれを、攻撃に使ってきたのだ。
ガドゥラント様は意図してか、ゆっくりと長大な尻尾で薙ぎ払う、面での攻撃など回避しようがない…
大尾竜という二つ名の通り、ガドゥラント様の尻尾はドラゴンの中でも一際長く、強靭であると知られていた。直撃すれば死すら見えるだろう。
「くっそ……」
どうする？どうする？？
後ろに逃げることは出来るがそれは正解ではない、背を向ければ間違いなく仕留められてしまうだろう。
…
この窮地を脱する方法は思い付いた、だがそれでは…
「うぉおおおおおっ！！」
面での攻撃を回避するならば、それはもう唯一の逃げ場を目指すしかない…
ボクはあえてガドゥラント様へ突進する。
上空、それがボクの回避先！
槍を地面に突き立てて棒高跳びの要領で空へ舞い上がる。これならば薙ぎ払われる事はない。
「面白いっ！面白いぞグムデル！だが…」
そう、だが、これではなんの解決にもなっていないのだ。
ボクは上空に飛び上がり回避は成功した、だが得物は、槍はあっけなくガドゥラント様の尻尾によって折られ、吹き飛ばされてしまっていた。これではもう、敗北に等しい…
「槍は折れ、心も折れたか…」
着地には成功するが武器もなくドラゴンの前に屈んでいるだけのボクにはどうすることも出来なかった。地面に手をつくボクの心境をあらわすかのように雨が…降ってきていた。ポタリ…と雫が頬をつたう。それが涙か雨なのか、自分ではわからなくなっていた。
「泣くな、人の身で我をこれほど楽しませた者は居なかった」
ガドゥラント様なりの慰めかたなのだろうか、尻尾がボクの体に巻きついていく、そのうち、尻尾で抱きしめられているような状態になった。
「ガドゥラント様……」
「グムデルよ、主は我を娶ることは叶わなかった。だが、一つ、提案がある」
提案…何を言われるのだろうか、体が少し固くなる。
「そう、不安そうな顔をするな。形は違えど主にとっても本意な話だ」
「我の宝になれ、グムデル」
その提案は、嬉しかった…だが、だがそれではだめなのだ…それでは、ガドゥラント様が…
けれど涙で目を腫らしながら、ボクはガドゥラント様の提案に頷いていた。
「ここが宝物庫兼寝室だ、我の魔力でカビや害虫などは沸かぬようになっている」
ボクはガドゥラント様に連れられて住処である洞窟へと運ばれた。外観は単なる洞窟だが中は驚くほど豪奢で快適に作られていた。
「大した宝の数ではない、ほとんどは母が残していってくれたものだ、だがどれも皆、我の大切な宝だ」
ガドゥラント様は愛おしそうに、そしてその宝との思い出を懐かしむようにそっと撫でる。
「主も同じように大切に扱うと約束しよう」
そう言って優しい顔で照れ笑いをするガドゥラント様はとても、愛らしかった。ドラゴンのこんな顔を見られる男というのはそういないのかもしれない。
「さて、お互い汗をかいて雨にも濡れたのだ。風呂に向かうぞ。」
お風呂までこの洞窟は作られているのか……
もしかしたらガドゥラント様は人間の王族などよりずっと良い生活を送ってきたのかもしれない。金銭感覚とか生活感覚…合うかなぁ…
庶民の中の庶民で育ったボクは、少しだけ妙な心配を抱いていた。
浴場に着いたボクたちは暖かいお湯を体に流す。いつもは水で沐浴しているだけなので気持ちがいい。と、思っていたところ、
「体を洗ってやろう」
ガドゥラント様がとんでもないことを言い出したのだ。
「新しい宝を手にしたのだ、まずは所有者たる我が綺麗にせねばなぁ♥」
…ガドゥラント様はセクハラおやじ、みたいな精神性もあるのかもしれない。
「ひっ…はぁ…♥」
で、なぜかというか案の定というかボクはガドゥラント様に手コキされて喘いでいた。
「しっかりと洗わねばなぁ♥」
ガドゥラント様はドラゴンとしての品位はどこへやら、淫魔のような笑みを浮かべながらボクのおちんちんを洗ってくれる。
「だ、だめです、ガドゥラント様！」
「何がダメなものか、我を娶るなどと言っていたのは主の方だ、魔物娘を嫁に迎えたいと言うことは当然、こういうことを期待していたのであろう？」
それとも、とガドゥラント様は続ける
「もっと淫らなことを我にさせるつもりだったか♥」
違う、そんなつもりでボクは貴女に挑んだ訳じゃない。
ガドゥラント様の手を払って叫んでしまう。
「ボ、ボクは、貴女を！」
「守りたかった…とでも言うつもりか？」
……！？
「わかって…いたんですね」
「主との闘いは気が抜けなかった故に戦闘中は考えに至らなかったがな」
ボクがガドゥラント様に闘いを挑んだ理由…それは勇者の存在である。
勇者…教団の擁する神に祝福されし者、魔物娘の戦闘力にも匹敵する驚異の存在。
それがこの地方に近づきつつある報せを聞いてボクはいてもたっても居られなくなり、ガドゥラント様に一人、無謀な闘いを挑んだのだ。
「我は強いぞ、グムデル…勇者の一人や二人、なんということはない」
そう、ガドゥラント様は強い、だからこそ不安で仕方がなかった。
勇者にガドゥラント様が殺される、それも怖かった。だがボクが考えた最悪のシナリオはそれではない。
勇者がガドゥラント様を打ち倒し
"メス"にしてしまうのが絶対に許せなかったのだ。
『地上の王者』と言われてもドラゴンもまた、魔物娘だ。自分を打ち負かした相手にはメストカゲとまで言われるほどに乱れて男を誘うようになるだろう。
「ボクは…ボクは…」
震えてしまう。
勇者という自分では到底敵わない男に、憧れていたガドゥラント様が女として傍らに立つことを想像すると、あまりにも辛かったのだ。
「それが、ボクが貴女に闘いを挑んだ理由の全てです」
ガドゥラント様は、真剣な面持ちでボクの話を聞いてくれていた。
「そうか…」
彼女は悲しげな表情浮かべ…そして
「くっ……くくくくっ…」
口元を歪めて
「クハハハハハハハハハハハッ！」
大きく笑った。
「心配することはないグムデル！我は勇者などには絶対に敗北することはない！なぜなら…」
ボクの瞳を真っ直ぐに見て続ける。
「我にはもう、主という伴侶がいる！主と二人ならば勇者が100人来ようと1000人来ようと打ち勝って見せよう！」
豪快に、清々しく言い放つ。
ガドゥラント様なら本当にそんなことを成し遂げてしまいそうだと思ったボクは…
笑った。
二人で、お風呂場で、真っ裸で、腹の底から、心の底から、笑った。
天蓋付の大きなベッドの上、仰向けになったボクの上にガドゥラント様が跨がる。
「ガ、ガドゥラント様…」
これは…どう見ても騎乗位の格好だ。魔物娘が、男を貪る体位。
「我もはじめてだが、存分に楽しませてやろう♥くくっ…♥」
ボクのおちんちんはとっくにガチガチになっていてその上にガドゥラント様の…おまんこがおちんちんを食べようと愛液を垂れ流していた｡
「挿れるぞ♥んっ…くうううっ♥」
おちんちんが、狭い膣肉を掻き分ける、ガドゥラント様のおまんこは、中に触手でもうねっているかのように刺激してきて、とても熱い。
「どうだ…挿れただけでも果てそうだろう♥動くぞ♥」
おちんちんをおまんこが上下にピストンする。それだけなのに今まで味わったことのない快感、幸福感がボクに与えられる。ガドゥラント様も同じなのか、整った顔が淫らに歪んでいた。
「はぁ♥可愛いちんぽだ♥よしよし♥がんばるのだぞ♥」
ガドゥラント様はボクに気を遣って優しく撫でてくれる。それがまた嬉しい。
「おっほ♥主のほうから突いてくるとは♥いいぞ♥頑張ったら褒美をやる♥」
褒美…？ガドゥラント様と繋がる。これ以上のご褒美があるのだろうか…
「も、もし♥主がイクより早く我をイカせることが出来たら♥メストカゲになってやる♥」
その言葉を聞くが早いか上下する腰の動きがボクも激しくなる。
「そうだ♥主専用のメストカゲまんこになってやる♥…と、言い出したらますます激しくなったな♥」
イカせたい！絶対にイカせたい。ボクがガドゥラント様の所有物であるように、ガドゥラント様もボクのものにしたい！
「ふっふ…頑張るのう♥ではこれはどうだ♥」
その時ピストンだけの動きではなくグラインドの動きまで加えてきたガドゥラント様にとうとうボクは叶わなかった。２度目の敗北である。
二人で、ベッドの上で語り合う。
出生のこと、闘いのこと、読んできた本のこと、好きな食べ物…本当に色々な話をした。
そこでふと、ガドゥラント様が囁いてくる。
「我は本当に主が気に入った。だからな♥」
その先の言葉を期待してゴクリと唾を飲み込む。
「さきほどのおまんこ勝負、今度は主から挑んで来るといい♥」
耳元で息がかかるほどに近く。
「いつでも♥どこでも♥何度でも♥おまんこで相手をしてやる♥」
そのままボクは夜が明けるまでガドゥラント様に襲いかかった。
あれから数年、ガドゥラント様のお腹はすっかり大きくなっていた。勇者の脅威は消えていないが、ここ数年は平和そのものである。
「早いものだな、月日が経つのは、だが主との日々は無数の黄金や宝石などより価値あるものだった。そしてこの子も…」
ボクはというと少年のうちに魔物娘と交わりインキュバス化した影響か、身長もあれから伸びていない。少しいじけることもあったが、ガドゥラント様に、そこがまた良い
などと言われてしまってからは、この背格好も好きになっていた。
「グムデル…あの日、二人ならば、勇者が100人来ようと1000人来ようと打ち勝てる…と言ったな。我は今、それは本当のことだと確信している。」
勿論、ボクも確信している
「だから我らは何も心配することはない、笑っていよう。この子もまた、大きな声で笑えるように…」
ボクたちは、笑った。
この幸せがずっと続くのだから…
大きな声で、腹の底から、心の底から、
二人で、笑った。
16/11/27 10:34更新 / 知覚過敏