連載小説
[TOP][目次]
番外:クレシス大喜利 後編

ユリア「では、二問目に参りましょうか。」


―――――――――≪お題2:エルさんどうしました?≫―――――――――



ユリア「まずはリエンさん、ミーティアさん、皆様に例の物をお配りしてください。」


リエン「(ちりんちり〜ん♪」

ミーティア「か・し・こ・ま・り〜!」


二人に依って配られたのは、黒い布の髪止めが付いた長い金髪……のウイッグ。


リラ「これは…」

フレイヤ「カツラ、だな。似合うかな?」

ステラ「髪なっがーい!私の最大身長と同じくらい長いじゃない!」

美核「私これ付ける意味あるのかな?」


ユリア「エルさん……本名エルクハルトさんは、連載SS『英雄の羽』の主人公兼ヒロインで、
    文武両道、才色兼備の完璧超人にあらせられます。
    ですがそんなエルさんも人間ですから、悩んだり困ったりする時も多々あります。
    そこでみなさん、そんな悩んだり困ったりしているエルさんになりきって
    浮かない表情をしてください。私が『エルさんどうかしましたか?』と聞きますので
    皆さんはそれに対して何か一言応えていただきます。」

友華「はい!」

ステラ「はいはいはーい!」

美核「私もできました!」


全員が一斉に手を挙げる


ユリア「では友華さんからお願いします。」

友華「ほいな。………ふうぅぅ」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

友華「……おみくじで『凶』引いてしもうた。」

ユリア「なるほど、分かりやすい理由ですね。友華さんに座布団一枚差し上げて下さい。」

友華「やったわ!」


友華、座布団一枚獲得(現在二枚)


ノワール「でも…エルさんは関西弁で話さないよね。」

友華「…………ああ!そういえばそやったな!うちがラジオに出た時に
   エルはん京言葉でしゃべっとったからついな。」

ユリア「そうですね、出来れば口調もまねていただきたいかと。
    では次にステラさん。」

ステラ「はーい。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

ステラ「くそったれ!男に告白されたのはこれで1000人目だ……」

ユリア「ふふふ、エルさんならあり得そうですね。
   しかも結構リアクションが似てました。ステラさんに座布団一枚差し上げて下さい。」

ステラ「わーい!はいリエンちゃん。」

リエン「……///!」


ステラは無邪気に喜び、座布団を運んできたリエンにウイッグを被せていた。


ステラ、座布団一枚獲得(現在三枚)


ユリア「では次に…美核さんどうぞ。」

美核「ええ。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

美核「俺の絵が『アルプになりやすい人の特徴』の図解に使われるなんて……」

ユリア「それは落ち込みますね。二、三日は立ち直れないと思います。
    次は…リラさんで。」

リラ「うん。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

リラ「投稿した漫画が、落選だった。ふぅ、審査員どもも見る目がないな。」

ユリア「あら、エルさんは実は漫画家志望だったんですね。意外な一面です。
    では次に…フレイヤさんどうでしょう。」

フレイヤ「いつでも準備万端だ。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

フレイヤ「実は…買い物をしようと町まで出かけたはいいが、財布を忘れてな…」

ユリア「愉快なエルさんですね♪フレイヤさんに座布団一枚差し上げて下さい。」

フレイヤ「ありがとうございます。」


フレイヤ、座布団一枚獲得(現在三枚)


ユリア「次はノワールさんいってみますか。」

ノワール「ええ。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

ノワール「い…言えるわけないだろ!この俺が
    『財布忘れたので電車賃140円貸してください』だなんて!」

ユリア「あらあら、確かにそれは困りましたね。何気に物真似も非常に上手でしたし。
    ノワールさんに座布団二枚差し上げて下さい。」

ノワール「二枚も!?やったぁ!」


ノワール、座布団二枚獲得(現在四枚)


ユリア「他に答えが出来た人は…ではリラさん。」

リラ「うん。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

リラ「一週間甘い物を食べちゃだめだって、医者が…」

ユリア「エルさんにとってはもはや死刑宣告ですねそれ。
    リラさんに座布団一枚差し上げて下さい。」

リラ「やった。」


リラ、座布団一枚獲得(現在三枚)


ユリア「次の方は…美核さんどうぞ。」

美核「はい。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

美核「最近…ユリアさんが俺とエッチしてくれなくなって……」

ユリア「リエンさーん、美核さんの座布団一枚持ってってください。」

美核「あっれー!?」


美核、座布団一枚没収(現在二枚)


ユリア「他には……ステラさんどうぞ。」

ステラ「はいはーい。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

ステラ「あのユリアさんが、その、俺の下着の匂いをくんかくんかして
    あまつさえ《P》まで…、いや、きっと何かの見間違いに違いな―」

ユリア「リエンさーん、ステラさんの座布団二枚持ってってください。」

ステラ「うそー!?二枚も!?」


ステラ、座布団二枚没収(現在一枚)


ユリア「…気を取り直して、次はノワールさん。」

ノワール「はいっ。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

ノワール「まさかユリアさん…俺の持ってた方天画戟で《俺のケツを舐めろ!》を―」

ユリア「ノワールさんの座布団を三枚持っていってください。」

ノワール「うわーん!?座布団三枚もとられたー!」


ノワール、座布団三枚没収(現在一枚)


ユリア「みなさん、私に喧嘩を売っておいでですか♪」

フレイヤ「司会者の横暴だ…」

ユリア「ではフレイヤさんどうぞ。」

フレイヤ「え、あ、はい。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

フレイヤ「最近兵士を叱っても効果がなくて…むしろ
    『もっと叱って下さい』なんて言われる始末…」

ユリア「ふふふ、なんだかありえそうですね。」

フレイヤ「……実話だったりしませんよね?」

ユリア「さあ、それはどうでしょう?でも上手い答えでした、座布団一枚差し上げます。」

フレイヤ「調子が出てきたな。」


フレイヤ、座布団一枚獲得(現在四枚)


ユリア「では他に…友華さんどうぞ。」

友華「はいな。」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

友華「次々と加入してくる味方ユニットが覚えられなくて…」

ユリア「さりげなくショックですよね。
    次は……あ、美核さんどうぞ。」

美核「こんどこそ!」

ユリア「エルさんどうかしましたか?」

美核「その……生理が…」

ユリア「あら、それはまた絶望的ですね♪美核さんに座布団二枚差し上げて下さい。」

美核「やったぁ!二枚ももらったわ!」


美核、座布団二枚獲得(現在四枚)


ユリア「ではそろそろ次のお題に移りましょう。」



――――――≪お題3:週刊龍娘発刊!そのインパクトのある見出しとは?≫――――――



ユリア「西暦2012年になりまして、まず最初に魔物娘図鑑に載ったのは『龍』という
    ジパングのドラゴン種の娘さんでしたね。穏やかながらも、
    並みの魔物には及びのつかないほどの恋心を持っているそうです。
    そこで、もし龍さんオンリーの内容で構成された週刊誌が発売されたら、
    いったいどんなおもしろい見出しが書かれているのでしょうか?
    皆さんも考えてみて下さい……」

ノワール「はい!私が!」

リラ「私が。」

美核「いえ、私が!」

友華「うちが!」

ステラ「私よ!」

フレイヤ「……じゃあ私が。」

一同『どうぞどうぞ。』

フレイヤ「なめてんのか!!」

ユリア「ではフレイヤさん、インパクトのある見出しをどうぞ♪」

フレイヤ「えっと…決戦!巫女服派vs十二単派!」

ユリア「あら、どちらも似合いそうですね。
    では次に…リラさん、どうぞ。」

リラ「えっと、特集『歩く熱帯低気圧』と呼ばれた彼女の伝説。」

ユリア「歩く熱帯低気圧ですか。なかなか壮絶な異名ですね。
    では他に答えが出来た方は…」

ステラ「はい!わたしやります!」

ユリア「ではステラさん、そのインパクトのある見出しとは?」

ステラ「えー、『雨乞いギネス記録更新なるか!?365日雨乞いに挑戦!』
    ってなのはどうかしら?」

ユリア「い、一年中とは凄まじいですね…。でもインパクトは抜群ですね。
    ステラさんに座布団二枚差し上げます。」

ステラ「やった!二枚ももらったわ!」


ステラ、座布団二枚獲得(現在三枚)


ユリア「さて、次の方は…美核さんどうですか?」

美核「ばっちこーい!」

ユリア「では、インパクトのある見出しとはなんでしょう?」

美核「必見!『自然な方法で彼氏に逆鱗に触れてもらうコツ』」

ユリア「ふふっ、なにやらジパングらしい内容ですね。
    美核さんに座布団一枚差し上げて下さい。」

美核「やった!」


美核、座布団一枚獲得(現在五枚)


ユリア「次は友華さん、よろしいですか?」

友華「ええよ。」

ユリア「では、インパクトのある見出しとはなんでしょう?」

友華「えー、『うちらの出会いの物語…あなたの涙腺に雨乞いを…』」

ユリア「あら、とても綺麗なタイトルですね♪
    友華さんに座布団一枚差し上げます。」

友華「ええの!?むっちゃうれしいわ!」


友華、座布団一枚獲得(現在三枚)


ユリア「では次にノワールさんどうぞ。」

ノワール「はいっ、特集!龍夫妻の間で話題の『雨乞いベイビー』とは?」

ユリア「確かに、天候操作は子作りしていることですからね。
    ノワールさんに座布団一枚差し上げて下さい。」

ノワール「よぉし!」


ノワール、座布団一枚獲得(現在二枚)




ユリア「それでは……あら残念、そろそろお時間が近づいてきたようです。
    ここで皆さんの座布団を見てみますと…なんと!
    美核さんが座布団を五枚獲得しています!」

美核「あ…もしかして私が一番!?いぃやったぁ!!」

ステラ「おめでとう美核さん!五枚なんて凄いじゃない!」

友華「座布団が多くてうらやましいわ〜。」

リラ「優勝、おめでとう。」

ノワール「わ、私の二倍以上もある…。すごいなぁ…」

フレイヤ「ふふふ、これで彼氏に自慢できそうだな。」

美核「え、ちょ!?彼氏って…」

ステラ「ああっと、美核さん顔赤いよ!」

ノワール「空理くーん、見てますかー?美核さん優勝しましたよー!」


ユリア「優勝した美核さんには賞品を差し上げます♪」

美核「おっ…何がもらえるのかな?……ってちょっと待った!
   何、それ!?なんかすごい長いんですけど!」

ユリア「今年は辰年と言うことで、龍のぬいぐるみ抱き枕を差し上げます♪
    寒い時は余った部分を身体に巻いて保温することもできますよ。」

美核「いや、長い!長すぎる!一体何メートルあるのかしら?」

ユリア「全長5,5mだそうです♪恐らく世界でも有数の長さの抱き枕でしょう。」

美核「どうやって持って帰ろうかしら……」



ユリア「さて、そろそろお別れの時間が参りました。
    正月特別番外『クレシス大喜利』は以上で終了です。
    皆様、今年一年よい年であられますように、よろしくお願いいたします。
    司会は天使亭ユリアでお送りいたしました。ごきげんよう♪」


一同『今年もよろしくお願いいたします!』


リエン「(チリンチリィン♪)」





BGM〜某、寄席風演芸番組のテーマ〜

ちゃちゃらちゃかちゃか、ちゃちゃらちゃかちゃか♪

ちゃっちゃ〜〜、ちゃららん♪  ぱふっ☆


クレシス大喜利 終

12/01/12 15:25更新 / バーソロミュ
戻る 次へ

■作者メッセージ
遅くなりましたが、後編配信です。
なんといいますか……自分は思ってた以上に笑いのセンスがないのではと
改めて感じた次第であります(汗)う〜ん、まだまだ修行が足りないか?
さて、最近はますます忙しくなり更新期間もかなりあく可能性がありますが、
どうかご容赦いただきますようお願いします……

では、わたしはこのあたりで。今年もお互い良い年にしていきましょう♪

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33