備えあればうれしいな
ヒュウウゥゥン
「ただいまー！！」
「ひゃうっ！？」
私が部屋に戻ったところ、その場にいたフェルリがとても驚いていた。
「あれ？フェルリ、何でまた私の部屋にいるの？」
「い…いえ、昨日差し入れた書物の内容が…私も気になったのです…。
それよりもヴィオラ様！なぜこんな早く戻ってこられたですか！？
あれだけ『いざ行かん』なオーラを纏って出て行ったものですから、
物語後半まで戻ってこないものと思ったですよ！」
「うん、ちょっと大事なことを忘れちゃってね。」
前回、サンタルスに行った私は、途中で重要な用事を思い出し
急いで目標を達成した後さっさと戻ってきたの。
ちゃんと200年もののワイン（しかも当たり年の！）は調達してきたわ。
運命の出会いはなかったけど、当初の目的だけはしっかり果たしたの！
「大事なこと、ですか？」
「そうよ！今日は『ラジオ キラキラ☆星』の放送日じゃない！」
「全くをもってその通りなのです。」
『ラジオ キラキラ☆星』っていうのは、魔界どころか外でも大人気な
オールナイト全時空ラジオ番組なの。
なんか色々と不憫なピクシーがパーソナリティをやってるんだけど、
時には笑えたり時には勉強になったりと、凄いクオリティが高いんだよ！
みんなも聞いてみてね♪
「ですがヴィオラ様、それくらいなら私たちが録音しておきますが。」
「フェルリ！あなたはわかっていない！わかっていない！」
「な、なんなのですか！？」
「ラジオは生ものなのよ！その日に聞かないと鮮度が落ちちゃうじゃない！」
「はぁ…」
フェルリはジト目で怪訝な顔をしている。
まったくこのスーパーミニマムピンクときたら…
本当にこんなのが魔王軍最高幹部をつとめて大丈夫なのかしら？
「だから今日はこの200年もののワイン片手に、優雅にラジオを聞くわ。
ついでだからメイド達に言って最高級のスモークチーズを持って来させなさい。」
「わかったのです。くれぐれもワインを無駄にしないよう気をつけてくださいなのです。」
「ワインを無駄に？」
その夜、ワインを片手にラジオを聞いた私は、途中何回か噴き出してしまい
少しばかり飛び散らせちゃったけど、これくらいでケチケチする私じゃないのよ！
※ヴィオラートが飲んでいたワインは、一本約14000コール（日本円で約224万円）します。
――3日後――
「どっこにいこっかな〜っと♪」
今日も私は地球儀をぐるぐる回しながら、散歩先を考える。
「またご散歩なのですか。先日出かけたばかりなのです。」
「煩いわねフェルリ。いつ出かけていつ帰ってこようが私の勝手でしょ！」
「ヴィオラ様は陛下の令嬢なのですから、なるべく軽々しい行動は避けてほしいのです。」
口やかましいバフォメットを無視して、目的地を定めよう。
今日の目的地は……
うん！ここイル・ローランド地方に決定！
イル・ローランド地方は、カルヘーツ王国っていう国の首都があるの。
文化と芸術が盛んなところとして有名よ。
ただ、あまり魔物には優しくない国だけどね。
「いざ行かん！カルヘーツへ！立派なダビデ像が私を待っている！」
今回も気が赴くまま、私は転移魔法ではるか遠くの地へと転移していった。
「ちょっ、ヴィオラ様！カルヘーツって！？」
なんだかフェルリが慌ててるけど、あの子は仕事があるから追いかけて来れないはず。
してやったりと笑う私の顔は、今日も希望と美貌に満ちているに違いない！
ヒュウウウウゥゥゥゥン
「とうっ！」
シュタッ
「この世に闇がある限り、光も消えぬというのなら。
残った光も私がすべて、淫堕の光に変えて見せよう。
秀麗なる魔界のプリンセス！ヴィオラート参上！
………………ふっ、決まった。」
今日も華麗なセリフと決めポーズと共に目的地に降り立った私。始まりは上々だ。
この決めポーズをフェルリにも見せたところ、なんか残念な人を見る目をしていたんだけど
母上と父上には大受けだったから、絶対間違ってはいないはずだ。うん。
「さてと、まずはあの都市に入るために準備しなきゃね。」
イル・ローラント地方カルヘーツ王国の首都郊外に降り立った私は、
まず下準備を行う。これ、結構大切なんだよ。
諺にも「備えあればうれしいな」っていうしね。
「ふんふふんふふ〜ん♪ふんふんふ〜ん♪
わたしは〜魔王の優秀な娘〜♪
おーっほっほっほっほ♪おっほっほ〜♪
サインをあげても〜よろしくってよ〜♪」
陽気に歌を口ずさみながら、首都郊外の丘陵地帯を散策する。
すると、しばらくしないうちにお花畑に座り込んでいる女の子を発見した。
あんなところで何してるんだろう？薬草でも摘んでるのかな？
もっと近づいて確かめてみよう。もちろん気配を消しながらね。
「好き…嫌い…好き…嫌い…」
プチプチ…
おおっと、これはどうも花占いしてるみたいね。
花占いって言うのは知っての通り花びらを一枚ずつ抜いて、
「好き、嫌い」ってやるアレのことよ。
「好き…嫌い…好き…嫌い…」
フェルリみたいに音も気配も立てず背後に迫る。
その女の子は、良く言えば純朴で素直そうな村娘。
悪く言えば、これと言った特徴がない平凡な子。
シンプルな布地の服を纏い、緑の髪の毛が肩まで伸びている。
それにしてもこの子、花びらを何枚散らす気なんだろう？
いい結果が出るまで延々花びらをむしり続ける気かしら？
見たところ、ここに咲いている花はどれも必ず偶数枚の花びらをつける種類よね。
『好き』から始めたら絶対『嫌い』で終わるの、知らないのかしら？
「好き…嫌い…好き…嫌い…好き…嫌い…」
プチプチ…
「………………」
「好き…嫌い…好き…嫌い…好き…嫌い…」
プチプチ…
「………………」
「好き…k」
「いい加減にしなさいっ！！」
「うっうわああぁぁぁぁっ！！」
何だか見ていてイライラしてきた私は、思わず怒鳴ってしまった。
「あーもー！あなたはここの花を全滅させる気？今すぐ花いじめをやめなさい！」
「あ…ご、ごめんなさ……っはうっ！？」
女の子は私の声に驚いて一瞬で振り返る。
しかし、私を見た途端、その顔はみるみるうちに赤く染まっていった。
ふっ、所詮はただの村娘。私の美貌は女の子すら惹き付けるのよ。
私はいつもの手口で、ゆっくりと女の子と目線を合わせる。
そして、先ほどの怒鳴り声は何だったのかと思うくらい妖艶な笑みを浮かべる。
「ねえあなた。何でこんなところで花占いなんかしてるの？」
「え…え、ええ…えっと、じ…実は……」
「待って、当ててみるわ。ズバリ好きな男の子がいるのね。」
「な、ななななななな…なんで分かったんですか！？」
いや、花占いの目的なんて一つしかないでしょう。
「その男の子には告白しないの？『好き』って言わないと伝わらないわよ。」
「す…すきだなんて…、は…はずかし…くて、とても言えません……
そ、それに…わたし…わたしは……お姉さんみたいに…綺麗じゃないし。」
「そっか〜」
これまたありがちな理由ね。
自分に自信が持てなくて、引っ込み思案になってしまう
まさに典型的な草食系女子ね。花むしってたし。
「あなたはその男の子のことがどれくらい好きなの？」
「え…えっと…、彼は私の幼馴染で…雑貨屋をやってるんです。
私の家は…養蚕で生計を立てていまして、長年彼の雑貨屋に商品を卸しているんです。」
「ふんふん、それで？」
「私も幼いころから親に連れられて…何回も雑貨屋に足を運んでるうちに
彼と仲良くなったんですけど…。そ…そのうち…私はいつの間にか
彼を友達じゃなくて…一人の魅力的な異性に見えてきてしまったんです。」
惚れ始めた理由もよくある話ね。でも、そういった恋ほど長く続くのも事実だわ。
「でもっ……！何の取り柄のない私は、いったいどうしたら……
こんな私を…好きになってくれるか……ふあんで…」
「なるほど、よく分かったわ。あなたには一つだけ足りないものがあるの。」
「足りない……？」
「あなたに足りないもの、それは勇気。
この場所から一歩でも先に進む勇気が、あなたには必要なの。」
「そんな……、勇気を持てなんて…言われても…」
「あらあら、しょうがない子ね。だったら私が、あなたに勇気をすこし…わけてあげるわ…」
ふっふっふ、まずはこの子からいただいちゃうとしよう。
「じっとしててね…、ちゅっちゅっ…ちゅるううぅ…」
「んっ！？…んんぅ…」
私は女の子のほっぺたを優しくつかむと、そのまま唇を重ね合わせた。
女の子の方は何をされたのか、突然のことで混乱しているみたい。
「そんなに硬くならないでね。優しくゆっくりと…ほぐしてあげるから。」
「んっ……んあっ……あっ……んんぅ」
「怖がらなくても大丈夫。だから…身も心も…今は私に預けて。」
「ま、待ってください……そ、そこはっ……あっ…んッ……んんぅ〜！？」
私はそのまま女の子を背後から抱えるように包み込む。
右手でロングスカートをめくったまま指を下着の中に侵入させ、
左手で服の上から胸を優しくつかむ。
「ふふっ、あなた…とっても可愛いわ。食べちゃいたいくらい……ちゅっ」
「はっ……、うぅん！み…耳の裏、ああっ……そんなに…舐めながら、そ、そんな、んぅ、んっ」
「あなたは、まだ目覚めていないだけ。あなたの本当の女の子の部分は…まだ。」
「ひうっ……は、はあっ…そ、そんなところに…ゆ、指入れちゃ、き、汚いです…あッあッ！ふあっ！」
苦しげな声を出してるんだけど、それと同時に甘く淫らな響きを伴ってるわ。
この子、たぶん自慰すらしたことないんでしょうね。
そんなんだからいつまでたっても告白できないのよ。
「汚い？そんなことないよ。あなたの身体、とってもきれいなんだから。
ほら、我慢しないで、もっと可愛い声を聞かせて。」
私の指が連続して動き、女の子のスカートの裾が激しく揺れ、乱れた。
「だ、ダメです……んあっ！こんな…いやらしい声……他の人に…聞かれたら……はっあ！」
「関係ないわ。それに、あなたの声がいやらしいはずないもの、ね？ちゅっ…んっ。
感じて甘い声が漏れるっていうのはね、それだけ身体が正直になってきてるってことなの。」
「んんっ…んんじゅる、んふぁっ…そんなこと……い、言われても、身体が…勝手に、はううっ！」
ここで、私は指遣いを激しい動きから、円を描くような運動に変化させた。
ええっと、この辺かな？……おっ、あったああった。
撫でるような優しい動き。でも、女の子の身体は、雷魔法を受けたかのように
ビクビクと震えはじめてきたわ。うん、この調子この調子。
「す、すごいっ！こ…こんなの、は、初めてぇっ！そこっ……そこ、ダメですぅ！
い、いったい……これ…な、なんで………ああっ！ひうんっ！」
「クリトリス（陰核）……知らないの？もうヌルヌルになってきたわ。」
右指をいったん蜜壺から離し、見せつけるように顔の前まで持っていく。
女の子の顔は驚愕と羞恥で塗りつぶされてるみたい。
「あ、ああ……そんな、こ、こんなになったの…は、初めて…」
「私が、教えてあげる。女の子が知ることが出来る…一番の快楽をね。
何も知らない、あなたの身体に一から教え込んであげるね。」
さてと、次はここかな。
「きゃっ！む、胸まで……、あう！んんっ、あっあぁんッ……んっ、んうぅ…」
ちょっと控え目なふくらみを包み込むように手を添えて、やんわりと揉んであげる。
その上で、再び顔を接近させ、唇を肩越しに奪う。
「ちゅっ、ちゅっ……かわいいわ、あなた。もっと自信を持っても…いいのよ。
ちゅっ…んんぅ、こんなに可愛いんだから…彼が拒む心配なんて、ないんだから。」
「ふあっ…ちゅっんむっ……ちゅっ、む…胸、小さいから…
あっ…はぁん、あ、あんまり……見ないで、ください…」
「いいえ、見せなきゃだめよ。だってあなたは可愛いんだもん。
それとも、私の言っていることが信じられない？」
「そ……それはっ！」
女の子が激しく身を捩る。
楚々とした茂みをかき分ける私の指が、肩越しにも見て取れる。
蜜壺の中で指を動かし続ける。
ただ、この子はまだ処女なのでまだ浅いところしか受け付けない。
この膜は思い人に破ってもらわなきゃね。
「だ、ダメェ！膝、ガクガクして……こんなの、こんなの…知らない！
あっ、凄い！凄すぎて、はああっ！？」
「ふふふ、声出すのも気にならなくなってきたみたいね。お花畑の中でこんなに濡らして、
こんなに恥ずかしいことしてるんだから、告白するなんて些細なことよ。」
「んんぅっ！ち、違っ…違うん、ですっ！私…こんな、はしたない女の子じゃ…ああうっ！？」
ついさっきまで何も知らなかった女の子の開きっぱなしの唇から
いやらしい声がどんどん漏れてくる。
それに、太ももの内側はさらにいやらしい粘液で、すっかりべたべたになっており
快楽のあまりブルブル震えていた。
「じゃあ…これで、止めね。私の勇気、分けてあげるから…」
唇を重ね、口腔に舌を入れ、胸を揉みながら蜜壺を犯し、
さらに…私の魔力エキスが詰まった尻尾を股の下からくぐらせて…
陰茎に先端を強くこすりつけるっ！
「ひっひいいっ！あ、あうっ！あっ、あっ、ふああああああああああ！！！」
訪れるエクスタシーの極み。
それと共に、彼女の身体を闇の光が包み込む。
さあ、あなたは生まれ変わるの。
素敵な彼のために……
「はうっ…あああ…わ、私の身体……すごく…熱く……」
先ほどまで人間の女の子だった彼女は、その場に服を何のためらいもなく脱ぎ捨てた。
その身体には、局部の身を覆うような紫の毛が生えてきていて、
腰の付け根からは尻尾と翼が生えてきている。
そう、彼女は今レッサーサキュバスに生まれ変わったの。
「さ、続きは彼にしてもらってね。私が出来るのは、ここまでだから。」
「は…はい！ありがとうございました！私にも勇気が芽生えたんですね！
あああっ…もう我慢できない！……待っててね、今会いに行くから！」
レッサーサキュバスになった彼女は、恐らく全身の疼きが我慢できなくなったのか
町の方に向かって一直線に飛んで行きましたとさ。
「ふう！いいことした後は気持ちがいいわ！一日一善！」
これで彼女は彼と幸せな日々を過ごしていけるに違いない。
それと、私はもう一つ目的があってこんなことをしたの。
その目的は、彼女が置いていった服よ。
「うーん、ちょっと…どころじゃなくてかなり胸がきついけど
魔法で繊維の長さをちょっちょっと調節してっと…よし、できた！」
服を調節して上から着替える。こうしないと美人な私は不必要に目立っちゃうからね。
せめて服くらいは地味な物にしないと。
「では改めて…いざ、カルヘーツへ！」
そのあと私は、門番に視姦されながらも堂々と街の中に入ることに成功した。
「ただいまー！！」
「ひゃうっ！？」
私が部屋に戻ったところ、その場にいたフェルリがとても驚いていた。
「あれ？フェルリ、何でまた私の部屋にいるの？」
「い…いえ、昨日差し入れた書物の内容が…私も気になったのです…。
それよりもヴィオラ様！なぜこんな早く戻ってこられたですか！？
あれだけ『いざ行かん』なオーラを纏って出て行ったものですから、
物語後半まで戻ってこないものと思ったですよ！」
「うん、ちょっと大事なことを忘れちゃってね。」
前回、サンタルスに行った私は、途中で重要な用事を思い出し
急いで目標を達成した後さっさと戻ってきたの。
ちゃんと200年もののワイン（しかも当たり年の！）は調達してきたわ。
運命の出会いはなかったけど、当初の目的だけはしっかり果たしたの！
「大事なこと、ですか？」
「そうよ！今日は『ラジオ キラキラ☆星』の放送日じゃない！」
「全くをもってその通りなのです。」
『ラジオ キラキラ☆星』っていうのは、魔界どころか外でも大人気な
オールナイト全時空ラジオ番組なの。
なんか色々と不憫なピクシーがパーソナリティをやってるんだけど、
時には笑えたり時には勉強になったりと、凄いクオリティが高いんだよ！
みんなも聞いてみてね♪
「ですがヴィオラ様、それくらいなら私たちが録音しておきますが。」
「フェルリ！あなたはわかっていない！わかっていない！」
「な、なんなのですか！？」
「ラジオは生ものなのよ！その日に聞かないと鮮度が落ちちゃうじゃない！」
「はぁ…」
フェルリはジト目で怪訝な顔をしている。
まったくこのスーパーミニマムピンクときたら…
本当にこんなのが魔王軍最高幹部をつとめて大丈夫なのかしら？
「だから今日はこの200年もののワイン片手に、優雅にラジオを聞くわ。
ついでだからメイド達に言って最高級のスモークチーズを持って来させなさい。」
「わかったのです。くれぐれもワインを無駄にしないよう気をつけてくださいなのです。」
「ワインを無駄に？」
その夜、ワインを片手にラジオを聞いた私は、途中何回か噴き出してしまい
少しばかり飛び散らせちゃったけど、これくらいでケチケチする私じゃないのよ！
※ヴィオラートが飲んでいたワインは、一本約14000コール（日本円で約224万円）します。
――3日後――
「どっこにいこっかな〜っと♪」
今日も私は地球儀をぐるぐる回しながら、散歩先を考える。
「またご散歩なのですか。先日出かけたばかりなのです。」
「煩いわねフェルリ。いつ出かけていつ帰ってこようが私の勝手でしょ！」
「ヴィオラ様は陛下の令嬢なのですから、なるべく軽々しい行動は避けてほしいのです。」
口やかましいバフォメットを無視して、目的地を定めよう。
今日の目的地は……
うん！ここイル・ローランド地方に決定！
イル・ローランド地方は、カルヘーツ王国っていう国の首都があるの。
文化と芸術が盛んなところとして有名よ。
ただ、あまり魔物には優しくない国だけどね。
「いざ行かん！カルヘーツへ！立派なダビデ像が私を待っている！」
今回も気が赴くまま、私は転移魔法ではるか遠くの地へと転移していった。
「ちょっ、ヴィオラ様！カルヘーツって！？」
なんだかフェルリが慌ててるけど、あの子は仕事があるから追いかけて来れないはず。
してやったりと笑う私の顔は、今日も希望と美貌に満ちているに違いない！
ヒュウウウウゥゥゥゥン
「とうっ！」
シュタッ
「この世に闇がある限り、光も消えぬというのなら。
残った光も私がすべて、淫堕の光に変えて見せよう。
秀麗なる魔界のプリンセス！ヴィオラート参上！
………………ふっ、決まった。」
今日も華麗なセリフと決めポーズと共に目的地に降り立った私。始まりは上々だ。
この決めポーズをフェルリにも見せたところ、なんか残念な人を見る目をしていたんだけど
母上と父上には大受けだったから、絶対間違ってはいないはずだ。うん。
「さてと、まずはあの都市に入るために準備しなきゃね。」
イル・ローラント地方カルヘーツ王国の首都郊外に降り立った私は、
まず下準備を行う。これ、結構大切なんだよ。
諺にも「備えあればうれしいな」っていうしね。
「ふんふふんふふ〜ん♪ふんふんふ〜ん♪
わたしは〜魔王の優秀な娘〜♪
おーっほっほっほっほ♪おっほっほ〜♪
サインをあげても〜よろしくってよ〜♪」
陽気に歌を口ずさみながら、首都郊外の丘陵地帯を散策する。
すると、しばらくしないうちにお花畑に座り込んでいる女の子を発見した。
あんなところで何してるんだろう？薬草でも摘んでるのかな？
もっと近づいて確かめてみよう。もちろん気配を消しながらね。
「好き…嫌い…好き…嫌い…」
プチプチ…
おおっと、これはどうも花占いしてるみたいね。
花占いって言うのは知っての通り花びらを一枚ずつ抜いて、
「好き、嫌い」ってやるアレのことよ。
「好き…嫌い…好き…嫌い…」
フェルリみたいに音も気配も立てず背後に迫る。
その女の子は、良く言えば純朴で素直そうな村娘。
悪く言えば、これと言った特徴がない平凡な子。
シンプルな布地の服を纏い、緑の髪の毛が肩まで伸びている。
それにしてもこの子、花びらを何枚散らす気なんだろう？
いい結果が出るまで延々花びらをむしり続ける気かしら？
見たところ、ここに咲いている花はどれも必ず偶数枚の花びらをつける種類よね。
『好き』から始めたら絶対『嫌い』で終わるの、知らないのかしら？
「好き…嫌い…好き…嫌い…好き…嫌い…」
プチプチ…
「………………」
「好き…嫌い…好き…嫌い…好き…嫌い…」
プチプチ…
「………………」
「好き…k」
「いい加減にしなさいっ！！」
「うっうわああぁぁぁぁっ！！」
何だか見ていてイライラしてきた私は、思わず怒鳴ってしまった。
「あーもー！あなたはここの花を全滅させる気？今すぐ花いじめをやめなさい！」
「あ…ご、ごめんなさ……っはうっ！？」
女の子は私の声に驚いて一瞬で振り返る。
しかし、私を見た途端、その顔はみるみるうちに赤く染まっていった。
ふっ、所詮はただの村娘。私の美貌は女の子すら惹き付けるのよ。
私はいつもの手口で、ゆっくりと女の子と目線を合わせる。
そして、先ほどの怒鳴り声は何だったのかと思うくらい妖艶な笑みを浮かべる。
「ねえあなた。何でこんなところで花占いなんかしてるの？」
「え…え、ええ…えっと、じ…実は……」
「待って、当ててみるわ。ズバリ好きな男の子がいるのね。」
「な、ななななななな…なんで分かったんですか！？」
いや、花占いの目的なんて一つしかないでしょう。
「その男の子には告白しないの？『好き』って言わないと伝わらないわよ。」
「す…すきだなんて…、は…はずかし…くて、とても言えません……
そ、それに…わたし…わたしは……お姉さんみたいに…綺麗じゃないし。」
「そっか〜」
これまたありがちな理由ね。
自分に自信が持てなくて、引っ込み思案になってしまう
まさに典型的な草食系女子ね。花むしってたし。
「あなたはその男の子のことがどれくらい好きなの？」
「え…えっと…、彼は私の幼馴染で…雑貨屋をやってるんです。
私の家は…養蚕で生計を立てていまして、長年彼の雑貨屋に商品を卸しているんです。」
「ふんふん、それで？」
「私も幼いころから親に連れられて…何回も雑貨屋に足を運んでるうちに
彼と仲良くなったんですけど…。そ…そのうち…私はいつの間にか
彼を友達じゃなくて…一人の魅力的な異性に見えてきてしまったんです。」
惚れ始めた理由もよくある話ね。でも、そういった恋ほど長く続くのも事実だわ。
「でもっ……！何の取り柄のない私は、いったいどうしたら……
こんな私を…好きになってくれるか……ふあんで…」
「なるほど、よく分かったわ。あなたには一つだけ足りないものがあるの。」
「足りない……？」
「あなたに足りないもの、それは勇気。
この場所から一歩でも先に進む勇気が、あなたには必要なの。」
「そんな……、勇気を持てなんて…言われても…」
「あらあら、しょうがない子ね。だったら私が、あなたに勇気をすこし…わけてあげるわ…」
ふっふっふ、まずはこの子からいただいちゃうとしよう。
「じっとしててね…、ちゅっちゅっ…ちゅるううぅ…」
「んっ！？…んんぅ…」
私は女の子のほっぺたを優しくつかむと、そのまま唇を重ね合わせた。
女の子の方は何をされたのか、突然のことで混乱しているみたい。
「そんなに硬くならないでね。優しくゆっくりと…ほぐしてあげるから。」
「んっ……んあっ……あっ……んんぅ」
「怖がらなくても大丈夫。だから…身も心も…今は私に預けて。」
「ま、待ってください……そ、そこはっ……あっ…んッ……んんぅ〜！？」
私はそのまま女の子を背後から抱えるように包み込む。
右手でロングスカートをめくったまま指を下着の中に侵入させ、
左手で服の上から胸を優しくつかむ。
「ふふっ、あなた…とっても可愛いわ。食べちゃいたいくらい……ちゅっ」
「はっ……、うぅん！み…耳の裏、ああっ……そんなに…舐めながら、そ、そんな、んぅ、んっ」
「あなたは、まだ目覚めていないだけ。あなたの本当の女の子の部分は…まだ。」
「ひうっ……は、はあっ…そ、そんなところに…ゆ、指入れちゃ、き、汚いです…あッあッ！ふあっ！」
苦しげな声を出してるんだけど、それと同時に甘く淫らな響きを伴ってるわ。
この子、たぶん自慰すらしたことないんでしょうね。
そんなんだからいつまでたっても告白できないのよ。
「汚い？そんなことないよ。あなたの身体、とってもきれいなんだから。
ほら、我慢しないで、もっと可愛い声を聞かせて。」
私の指が連続して動き、女の子のスカートの裾が激しく揺れ、乱れた。
「だ、ダメです……んあっ！こんな…いやらしい声……他の人に…聞かれたら……はっあ！」
「関係ないわ。それに、あなたの声がいやらしいはずないもの、ね？ちゅっ…んっ。
感じて甘い声が漏れるっていうのはね、それだけ身体が正直になってきてるってことなの。」
「んんっ…んんじゅる、んふぁっ…そんなこと……い、言われても、身体が…勝手に、はううっ！」
ここで、私は指遣いを激しい動きから、円を描くような運動に変化させた。
ええっと、この辺かな？……おっ、あったああった。
撫でるような優しい動き。でも、女の子の身体は、雷魔法を受けたかのように
ビクビクと震えはじめてきたわ。うん、この調子この調子。
「す、すごいっ！こ…こんなの、は、初めてぇっ！そこっ……そこ、ダメですぅ！
い、いったい……これ…な、なんで………ああっ！ひうんっ！」
「クリトリス（陰核）……知らないの？もうヌルヌルになってきたわ。」
右指をいったん蜜壺から離し、見せつけるように顔の前まで持っていく。
女の子の顔は驚愕と羞恥で塗りつぶされてるみたい。
「あ、ああ……そんな、こ、こんなになったの…は、初めて…」
「私が、教えてあげる。女の子が知ることが出来る…一番の快楽をね。
何も知らない、あなたの身体に一から教え込んであげるね。」
さてと、次はここかな。
「きゃっ！む、胸まで……、あう！んんっ、あっあぁんッ……んっ、んうぅ…」
ちょっと控え目なふくらみを包み込むように手を添えて、やんわりと揉んであげる。
その上で、再び顔を接近させ、唇を肩越しに奪う。
「ちゅっ、ちゅっ……かわいいわ、あなた。もっと自信を持っても…いいのよ。
ちゅっ…んんぅ、こんなに可愛いんだから…彼が拒む心配なんて、ないんだから。」
「ふあっ…ちゅっんむっ……ちゅっ、む…胸、小さいから…
あっ…はぁん、あ、あんまり……見ないで、ください…」
「いいえ、見せなきゃだめよ。だってあなたは可愛いんだもん。
それとも、私の言っていることが信じられない？」
「そ……それはっ！」
女の子が激しく身を捩る。
楚々とした茂みをかき分ける私の指が、肩越しにも見て取れる。
蜜壺の中で指を動かし続ける。
ただ、この子はまだ処女なのでまだ浅いところしか受け付けない。
この膜は思い人に破ってもらわなきゃね。
「だ、ダメェ！膝、ガクガクして……こんなの、こんなの…知らない！
あっ、凄い！凄すぎて、はああっ！？」
「ふふふ、声出すのも気にならなくなってきたみたいね。お花畑の中でこんなに濡らして、
こんなに恥ずかしいことしてるんだから、告白するなんて些細なことよ。」
「んんぅっ！ち、違っ…違うん、ですっ！私…こんな、はしたない女の子じゃ…ああうっ！？」
ついさっきまで何も知らなかった女の子の開きっぱなしの唇から
いやらしい声がどんどん漏れてくる。
それに、太ももの内側はさらにいやらしい粘液で、すっかりべたべたになっており
快楽のあまりブルブル震えていた。
「じゃあ…これで、止めね。私の勇気、分けてあげるから…」
唇を重ね、口腔に舌を入れ、胸を揉みながら蜜壺を犯し、
さらに…私の魔力エキスが詰まった尻尾を股の下からくぐらせて…
陰茎に先端を強くこすりつけるっ！
「ひっひいいっ！あ、あうっ！あっ、あっ、ふああああああああああ！！！」
訪れるエクスタシーの極み。
それと共に、彼女の身体を闇の光が包み込む。
さあ、あなたは生まれ変わるの。
素敵な彼のために……
「はうっ…あああ…わ、私の身体……すごく…熱く……」
先ほどまで人間の女の子だった彼女は、その場に服を何のためらいもなく脱ぎ捨てた。
その身体には、局部の身を覆うような紫の毛が生えてきていて、
腰の付け根からは尻尾と翼が生えてきている。
そう、彼女は今レッサーサキュバスに生まれ変わったの。
「さ、続きは彼にしてもらってね。私が出来るのは、ここまでだから。」
「は…はい！ありがとうございました！私にも勇気が芽生えたんですね！
あああっ…もう我慢できない！……待っててね、今会いに行くから！」
レッサーサキュバスになった彼女は、恐らく全身の疼きが我慢できなくなったのか
町の方に向かって一直線に飛んで行きましたとさ。
「ふう！いいことした後は気持ちがいいわ！一日一善！」
これで彼女は彼と幸せな日々を過ごしていけるに違いない。
それと、私はもう一つ目的があってこんなことをしたの。
その目的は、彼女が置いていった服よ。
「うーん、ちょっと…どころじゃなくてかなり胸がきついけど
魔法で繊維の長さをちょっちょっと調節してっと…よし、できた！」
服を調節して上から着替える。こうしないと美人な私は不必要に目立っちゃうからね。
せめて服くらいは地味な物にしないと。
「では改めて…いざ、カルヘーツへ！」
そのあと私は、門番に視姦されながらも堂々と街の中に入ることに成功した。
11/04/29 01:19更新 / バーソロミュ
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