連載小説
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5.幸せな夜
夜も更け、食事も入浴も済ませたユストは暖炉の前のロッキングチェアに座って、本を読もうとしていた。 

「……」

だが、中々文字に集中することが出来ない。なにせ、さっきから彼の股間の男の象徴が脈を打ってそそり立っているのだから。 

「(……多分……あのうなぎだろうな……)」

数時間前に彼は、シェミリに殆ど生に近い状態のあのうなぎ(シェミリ曰く『最近知った本来の調理法』らしい)を食べさせられたのだ。 

「んん……外は寒いです」

小屋の戸が軋む音が響き、そのシェミリが手を擦り合わせながら中へと入ってきた。 

「冬の星座が見えると思ったのですが……とても外にいられるような寒さではありませんね」

「そう。お姉ちゃんも暖炉に当たりなよ」

毛布で股間のテントを隠しつつ話しかけてくるユストに、シェミリは悪戯っぽい笑みを浮かべて近づく。 

「いいえ、むしろ私は……ユストさんに温めてほしいです♪」

言うが早いかユストの体をぎゅっと抱き締め、元気な逸物をやんわりと撫であげる。 

「くあっ……!」

彼の切ない悲鳴に興奮したのか、シェミリは抱きついたまま有無を言わさず彼を立たせると、その勢いで近くのベッドへと一緒に倒れこんだ。

「お、お姉ちゃん……」


「今夜も一杯、エッチなことしましょうね……♪」



体が冷えないように分厚い毛布を二人で被り、抱き締め合うことで互いの体を温め合う。冷たかったベッドも、毛布もやがて二人の体温で温度が上がり、ユストとシェミリはほっこりとした温かさに包まれた。 

「えと……その……」

顔を真っ赤にして呟くユスト。

シェミリの着ている薄桃色のパジャマはアラクネの糸で作られたもので、服としての機能を十分に発揮しながらも、布を挟んだ少女の柔かな肌の質感を伝えることが出来る。

そうでなくとも、何度も経験しているとはいえ、思春期がようやく始まったような年頃のユストにとって、美少女とベッドの中で抱き合うというシチュエーションは刺激的すぎるのだ。 

「好きにしてくださいね……♪」

そのことを知ってか知らずか、シェミリは自身の肉体を誇示するかのように体を擦り付けてくる。 

「う、うん……」

ユストは微かに震える手でシェミリのパジャマのボタンを外し、シャツを捲り上げると、少女のささやかな膨らみの先端に吸い付いた。

「あん……♪」

片方の指で空いている方の胸を揉み上げつつ、もう片方の指を少女の股間に潜り込ませる。


くちゅ……


「あ……ふぅ……♪」

少女のそこは既に愛液で濡れそぼっており、少年の指を容易く飲み込んだ。 

股間から伝わる痺れるような快楽に、少女の口から甘く官能的な吐息が漏れだす。

「あく……上手ですよ、ユストさん♪」 

夢中で自分の乳首に吸い付いてくる少年の頭を、少女は優しく撫で上げる。 

「ふあ……ああん、ユストさん……」 

シェミリの瑞々しい肉体は少年の愛撫に敏感に反応し、確実に高められていった。

「あっ、だめ……きちゃいますよ……あっ……あんっ……!」

シェミリの体が小刻みに震えだすと、彼女はユストの顔をその胸にしっかりと抱き締め、純白の翼を限界まで大きく広げる。

「あああっ……! ん……くぅ……」

そのまま若い肉体を切なく震えさせて絶頂するシェミリ。 

暫くの間、彼女は肩で息をして快楽の余韻に浸っていた。 




「はぁ、はぁ……ふふ、気持ち良かったですよ、ユストさん」

少女はにっこりと笑ってユストの額にキスをすると、彼の股間で暴れださんばかりのペニスを取り出した。 

「お姉ちゃん、僕……僕、もう……!」

少年の我慢の限界が近いことを悟り、パジャマのズボンをするりと脱いでその場に仰向けになるシェミリ。

「いいですよ……一杯中に出してくださいね♪」


その言葉を聞いたユストは若さに任せて獣のようにシェミリに覆いかぶさり、いつもより更に大きく勃起したペニスを彼女の性器にねじ込んだ。 


「うあ……ああっ!?」


が、限界まで興奮に達したペニスは、挿入時の快楽にとても耐えられるものではなく、少女の膣内で暴発してしまったのだった。 

「あ……あ……はぁ……」

射精の快楽で少年の体からはみるみる力が抜けていき、そのままどさりと天使の少女の上に倒れこんでしまう。

「ご……ごめん、お姉ちゃん……」 

ユストはシェミリの膣にとくとくと濃厚な精液を漏らしながら、涙目で彼女に謝った。 

「大丈夫ですよ……でも、そんなに気持ち良かったですか?」

シェミリは悪戯っぽく微笑み、ユストの唇にキスをする。 

「それじゃあ、今度は私が上になりますね♪」 

その言葉と同時にシェミリはユストを抱き締めると、体の位置を上下反対にして、彼の上半身を純白の羽で包み込む。 

「うう……」

柔かな羽の感触が少年の体をくすぐり、思わず声が漏れる。 

「それじゃあ入れちゃいます……ユストさんの気が済むまで射精してください♪」

シェミリが嬉しそうに頬擦りすると、少年のペニスが水っぽい音を立てて天使の膣に飲み込まれていった。 

「うくっ」

敏感な亀頭が狭い膣肉の中をかき分けていく感触に、思わずユストの口から喘ぎ声が漏れる。 

「動きますね……」

頬を可愛らしく染めつつ、シェミリは少年の上でリズミカルに腰を振り始める。 

ちゅっ、くちゅっ、ぐちゅっ…… 

天使の少女の膣は愛しい少年のペニスを優しく締め上げ、ねっとりとぬめった肉の襞を敏感な部位に絡みつけることで、快感の印である白濁液を絞りだそうとしていた。

「あ、ああ……だめ、お姉ちゃん……」

快楽から逃れようと、上半身を固定されたまま力なく身をよじるユスト。 

傍から見れば少年が少女に無理やり犯されているようにも思えるが、彼の顔に不快感などは一切無く、寧ろとろけて幸せそうな表情になっていた。

「ひぁ……お姉ちゃん、大好きぃ……」 

完全に力が抜けてしまったのか、抵抗をやめ、涙目の状態でされるがままになってしまうユスト。

「はぁん……ユストさんのおちんちん、もう限界ですね……♪」

シェミリは彼の亀頭がぷっくりと膨れ上がるのを膣内で感じていた。 

「お姉ちゃん……で、出る……!」

「いいですよ……さぁ、遠慮せずに出し切って、気持ち良くなってください♪」

「あっ……!」


どく、どく、どく…… 


シェミリの中で爆発した少年のペニスが、脈を打って少女の子宮に精液を注ぎ込んでいく。

「あ、すごく濃いです……」

脈動が終わった後もユストのペニスは萎える気配すら見せず、きつく、柔らかい膣内の中でしっかりと固さを保っていた。 

「うぅ……お姉ちゃん、僕、まだ……」

「はい、大丈夫ですよ♪ ユストさんが満足するまで何回でも相手してあげますからね♪」

シェミリの可愛らしく、またどこか色っぽさもある笑顔に、ユストは心臓がとくんと高鳴る感覚を覚えた。 

「んんっ……♪」

「むぐっ……」 

天使の美少女はすかさず少年の唇に吸い付くと、腰を振って膣内のモノを再びしごき始める。 

「んんっ、んっ、ん……!」

口内を柔かな舌でたっぷりと舐め尽くされたままペニスを愛される。そのあまりにも甘美な快楽に、少年の瞳から涙が零れ落ちる。


5分も経たずに、ユストはシェミリの膣内で二回目の射精を迎えた。 

「ふぁぁ……出てる……」

「ふふ……ユストさん、キスされながらエッチすると、すぐにイっちゃうんですね。可愛いです……♪」 

シェミリの言葉にユストは思わず顔を真っ赤にして俯いてしまう。

「それじゃあ今度はお口でしてあげますね……はむっ」

「ああっ! またすぐに出ちゃうよお……」

少女のねっとりとした巧みな舌使いに、少年のモノは再び固さを取り戻した。



結局ユストの方が体力を使い果たしてダウンするまで、二人の甘い時間は続いたのだった。




―――――――――――――――――――――――





シェミリは自分の控えめな胸に顔を埋めてすやすやと眠るユストの頭を撫でながら、昔のことを思い出していた。 


ユストが住んでいた地域は領主こそ反魔物派だったが、近頃の魔物に対して寛容的な世論の影響で、領民たちのほとんどが魔物との交流を望むようになっていた。 

魔王軍の襲撃の際に、領主と一部の貴族を除いたほとんどの領民が抵抗するどころか、歓迎ムードすら漂よわせていたことを考えると、この地域が親魔物派になるのは時間の問題だったと言えるだろう。 

シェミリ自身も今の魔物が人間に危害を加えたりしないと言うことに気が付いていたので、彼らを断罪しようなどとは一切考えなかった。 

もっとも、純朴で優しい心の持ち主であるユストが魔物娘たちにとっても憧れの対象になるということに気が付いたときは、流石の彼女も大いに焦った。

しかし、迫力と色気で迫る魔物娘に対して、少年はしっかりと拳を握り締めて、こう叫んだ。 


(みんなのことが嫌いなわけじゃないけど……僕はやっぱりお姉ちゃんといっしょになりたいんだ!)



その時シェミリは、自分がユストに恋い焦がれているのと同じように、ユストもまた自分に恋い焦がれていたことを知ったのだった。 

かくして二人はめでたく結ばれたのであったが、シェミリには一つ気がかりなことがあった。 



「お姉ちゃん……」

「あ……ユストさん、起きてたんですか?」

「うん……あのさ、寝る前に少し言いたいことがあって……」

戸惑うシェミリの顔を覗き込むユスト。 

「僕、魔物になるんだよね?」

「……」


実はシェミリの肉体は、既に魔物の魔力によってダークエンジェルのそれと同じ物になっている。 

彼女の場合、たまたま神族の魔力と魔物の魔力が共存出来る体質であったため、外見や精神の急激な変化が抑えられていたのだ。

もっとも、見た目の変化が無い状態だとしても、彼女と交わり続けた男性がインキュバスになることは避けられないだろう。 


「ユストさん……」

「平気さ。僕、人間じゃなくなったとしても、お姉ちゃんのこと、嫌いになんかならないから」

「えっ……」

少年は天使に対して、天使のような笑顔を向けた。


「いきなりでごめんね。でもこの前ミスティさんからこの話を聞いた時、お姉ちゃん少し不安そうだったから、安心させたかったんだ」


「ユストさん……!」


一途な少年の言葉に、シェミリは瞳に涙を浮かべて彼の頭をぎゅっと抱き締めた。 

「ふぁ……もぅ眠いや……お休み、お姉ちゃん……」

「……はい、お休みなさい、ユストさん……」






やがて微かな寝息を立て始めた少年の額に、シェミリはそっとキスをした。 

「私も貴方のことが大好きですよ、ユストさん」












空に浮かぶ月の光もどこか優しげなこの時代。

決して華やかとは言えない生活の中でも少年と少女は、種族の違いにとらわれることのない温かな愛の形を、確かに育んでいた。




――fin.
11/12/17 10:29更新 / SHAR!P
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■作者メッセージ
というわけで、一応「天使の住む家」シリーズはここで幕を降ろします。 

それにしても、この二人は本当にラブラブというか……ンモー、お仕置きだ! ペンペン!(マテ 


次回の更新は本編の予定です。

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