でも彼女の搾乳なら見てみたいかも
「お父さんお母さん、今までお世話になりました！」
「んみゅぅ……ふぇ〜？どこか遊びに行くの〜？」
「暗くなる前には帰って来るんだぞー？」
太陽が真上に上り、その明るさを世界全体に撒き散らしていた時刻。
広大な敷地面積を誇る牧場の一角。
そこに、３人の人影があった。
一人は草はらの地べたに寝転がって風を浴びながら、気持ち良さそうにウトウトとしている女性が一人。
もう一人は、その女性に膝枕をしてやり愛しそうに女性を見つめる男性が一人。
そして、二人に対峙して何やらカッコつけたポージングを決め込む少女が一人いた。
「んもぅ！昨日言ったでしょー！？私は魔法使いになりに行くんだってばー！」
「んん〜、いいよね〜、魔法使い〜♪ちちんぷいぷい〜って……zzz」
「あんまり遠くへ言っちゃダメだからな〜……zz…っととイカンイカン」
全く自分の言葉を信じようとしない両親にいら立ちを覚え、ムキになって少女は飛び跳ねる。
そんな娘の行動を、母親は眠たそうにしながらも、ほんわかとメルヘンチックな魔法使いを思い浮かべながら夢心地へと落ちて行く。
膝枕をしていた父親も、母親につられる様にして夢の中へ飛び込みそうになっていたが、間一髪で目が覚めた。
「ところでミム。誰かと一緒に…」
「もうお父さん達なんて知らないっ！」
まるで今さっき思い出したかのように、娘へ誰かと一緒に行くのかと問う。
が、それも聞かずにミムは一目散に牧場を飛び出して行ってしまう。
「……まぁ、すぐに帰ってくるだろ……zzz」
ミムの心配をしていた父親だったが、睡魔に負けてそのまま嫁共々草原の真っただ中でグッスリと眠ってしまった。
気持ちの良い風が二人を撫で、温かい日差しが二人を照らしている。
――――――――――――――――――――――――――
「………こ、ここどこぉ…？」
両親と喧嘩別れに思えなくもない別れ方をして、住み慣れた牧場から飛び出して一体どれほどの時間が経っただろう。
辺りにはもうすっかり夜の帳が下りており、時折飛んでくるホタルの光や月の柔らかで儚い光が心の頼りになっていた。
ミムが歩いているのは、樹がこれでもかと密集して群生している森の中だった。
最初は、中に何か無いかと入りこんだのだが、気が付けば獣道へ迷い込んでいた。
辺りから腹を空かせた獣の鳴き声が今にも聞こえてきそうで、まだ幼さの残るミムにとってはいつ泣き崩れてもおかしくは無い。
「くらいよぉ……お父さぁん…お母さぁん……うぇ…」
夜の森林を歩き周り、とうとう彼女の目尻には涙が浮かんで来ていた。
何時間も歩き続けて来たので、足は棒のように硬く動かし辛くなる。
その上、いつもなら眠っている時間なのもあってか、とてつもなく眠い。
しかしこんな所で眠ってしまえば、それこそ命が無い。
だがミムにそれを我慢する手立ても無ければ、気力も残っていなかった。
「くらいよぉ…つかれたよぉ……ひくっ…お父さん……ごめん…なさい…zzz」
遭難した場所で疲れ果て、そのまま眠ってしまうように目を閉じたミム。
魔法使いになる夢を追おうと家を飛び出した矢先で、森に迷い込み遭難。
そうして、獣に食べられてしまうのだろう。
考える度に恐ろしくて目が冴えそうになるが、その度に睡魔がそれらを押し殺してグッスリと深い眠りへ引き摺り込んでいく。
「―――――」
薄れ行く景色の中で、誰かの声を聞いたような気がしたミムだったが、起き上る事も出来ずに夢へ落ちて行く。
―――――――――――――――――――――――――――
「………んんぅ…」
「………あぁ、起きたか？」
ミムはチカチカと揺れる炎のような光が視界を覆い、その眩しさに目が覚めた。
ゆっくりと目を開けてみると、それは本当にロウソクの火らしく、ランタンから暖かな光が漏れていた。
そして、自分が寝ている場所が簡易的なベッドであると分かった。
板で作られたカチカチな物では無いのだろうが、簡素な作りの割に寝心地はとても良い。
そう思いながら視界を巡らせていると、男性が本を読んでいる姿が見えて身体がビクッと強張ってしまう。
が、そんな事など知りもせず、「少女が起きた」という事実のみを見た男性は、読んでいた本を畳みミムへ声を掛けた。
「ぇと……誰ですか…？」
「そうさなぁ………ここはマリズとでも呼んでくれ」
自身をマリズと名乗る青年は、少し物想いに耽るような仕草をしてから唐突にそう答えた。
「君が倒れていたから助けた、ただの男だよ」
「マリズ…さん……ありがとうござい…っ！？こ、これって！？」
マリズへ頭を下げて礼を述べようとしたミム。
しかし、視線を下げた先でよく見慣れた物を目にした。
茶色い表紙に幾何学的な文字や古い文字がたくさん描かれたソレを、ミムはよく知っている。
中身は、色々な魔法や魔術の使い方やレシピが書き記されている。
そう、ミムが魔法使いになりたいというきっかけを作り出した立派な本だった。
「あ、あのっ！？これって…」
「ん？あぁ、私の著書だが？」
「っ！？？！」
本を慌てて手に取り、表紙をマリズへ向ける。
内心まさかとは思っていたミムだったが、帰って来た答はそれを遥かに上回っていた。
憧れと敬意を表する本と、その作者である人物に出会えた。
これは、ミムにとってとても嬉しい事だった。
「あああ、あのっ！私、ミムって言います！貴方の大ファンで…――っ！？」
「まぁまぁ落ち着いて。興奮するのは分かるがね」
嬉しさのあまり舞い上がったミムは、その興奮収まらぬ状態のままで自己紹介を始めた。
が、彼女のキラキラと嬉しさの光に満ちている眼差しに茶々を入れる事を許して欲しいと心の中で思いながらも、マリズは人差し指を立ててビシッとミムへ向けた。
その途端、ミムの口は塞がって開かなくなってしまう。
意図的に止めている訳でも、力づくで押さえられている訳でも無い。
ただただ、自然と口が開かなくなってしまったのである。
「ほらほら、深呼吸から」
「――ﾌﾟﾊｧ！ｽｰｰｰ……ﾊｰｰｰ…」
またしても、無意識の内にマリズの指示に従っていた。
これが彼の魔法だと信じ込んだミムは、一層彼への尊敬の念が強まった。
「や、やっぱりすごいですっ！そこにシビれちゃいます！憧れちゃいます！」
「あはは、喜んでくれたのならいいが」
呼吸が出来るようになって、ミムはまた瞳をキラキラと輝かせてマリズへ敬愛の視線を送る。
作り笑いをしながらも、子供のように明るいミムの頭を、マリズは優しく撫でてやった。
時折角が引っ掛かるような位置に来る事もあってか、マリズは犬の毛並みに沿うような仕草で彼女の頭を撫でて行く。
「えへへ……人生のお師匠様、見つけちゃいました〜♪」
「っ？！いや、私は弟子は取らない………仕方ない…」
頭を撫でられて少し赤面しながらも、満面の笑みでミムはマリズに抱き付く。
ギュッとマリズを抱きしめるミムに対し、マリズはどこか困ったような表情を浮かべていた。
元より、一度も弟子など取った事が無いマリズだったが、いきなり弟子にしてくれと一人の少女が飛びついて来たのだから。
が、彼女の事が気がかりになってきていたマリズは彼女を邪見にあしらう事が出来ず、結局そのまま弟子を取る事になってしまう。
「えへへ〜……お師匠様〜…」
「トンデモない娘を拾ってしまったな、私も…」
今更ながらに自分の行動を悔いて天井を見つめるマリズだったが、いつの間にか心の中ではそれもまた一興と思えるようになって行く。
こうして、魔法使いになりたい少女と魔法使いの青年との奇妙な生活が始まったのである。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「お師匠様〜♪みてみて〜♪」
「ふぅむ、もうそんなに上達したのか。凄いね、ミムは」
「えへへ〜♪お師匠様〜♪」
あれから一週間が経過した。
ミムはマリズに魔法を習うようになってから、格段に魔法の扱い方が上達した。
魔力の使い方も分からなかった少女が、たった一週間で人為的な風を起こせるまでになっていた。
今もこうして、人為的なつむじ風を作りだしてその中に魚を数匹巻き込んで、漁の様子を愛する師匠へ見せつける。
それらの成長ぶりを褒めるように、マリズはミムを抱き寄せて優しく頭を撫でて行く。
「んぅ〜…」
「ははは、まるで猫だな…」
頭を撫でられて気持ちがいいらしく、ミムはマリズにすり寄るように懐く。
それらの動作に既視感を覚えたマリズは、それが猫の物だと思い出して彼女を笑う。
「お師匠様〜、今日も色々とありがとうございました〜♪」
「あぁ、私も楽しい一時が過ごせて楽しかったよ。さぁおやすみ？」
「おやすみなさ〜い♪」
空を見ればもう夕日が暮れ、暖かな、でもどこか寂しげな日差しも全て闇夜の物へと変わりつつあった時。
マリズは、彼女の体質をこの一週間で完全に把握していた。
牛の魔物娘の彼女たちの元々の生活リズム。
それは、愛する夫との性交や食事の時以外はもっぱら眠っている事にある。
普段の彼女は、魔法に対する興味や関心が強く、睡眠もそっちのけで魔法の勉強に明け暮れているのだろう。
だが、そう言った事による副作用の一種を、マリズは知らなかった。
「……久々に、図鑑でも読みますか…」
ふと気まぐれに本棚へ視線を向けたマリズ。
本棚の前まで行くと、彼は唐突に比較的薄めの本を取り出した。
本の薄さを隠すかのようにその表紙は分厚いなめし革で出来ていた。
「えぇと……ホルスタウルスでしたか…ふむふむ…」
図鑑のページを捲って行き、目的の場所を見つけた。
そこに書かれていたのは、人の姿に牛の下半身を持つ女性型のシルエットだった。
片方には線を引いて「ﾎﾙｽﾀｳﾙｽ」と記されていて、もう片方には逆方向に引かれた線に「ﾐﾉﾀｳﾙｽ」と書かれていた。
マリズが探していたのは、ﾎﾙｽﾀｳﾙｽのｼﾙｴｯﾄだ。
「ふぅむ……ならばアレも頷ける……だが私の身も危うい…か…」
本に記されたｼﾙｴｯﾄには、まるで何かの血流を示すかのように、あらゆる場所から一方向へ線と点が走っていた。
それらの集約する場所。
それは、ﾎﾙｽﾀｳﾙｽの乳房だった。
足から頭から手から全てが点で始まり線が続き、心臓へ届く事無くその全ての線が女性の乳房の位置へ収束して行く。
「早めのケアが必要なのか…それとも…」
何やら考え事をしながらも、マリズは本を閉じて本棚へと仕舞いこむ。
その本の背表紙には「魔物娘の動脈、静脈、魔脈解体新書」と書かれていた。
――――――――――――――
「んぅ……おししょ…さまぁ…」
マリズが図鑑を広げてミムの事を調べていた丁度その頃、ミムは自室で布団に入って眠ろうとしていた。
しかし、イマイチ寝付けずゴロゴロとしていると、身体に異変が起こり始める。
身体の奥の方からジワジワと熱がこみ上げて来て辛い。
「はぁ……あぅ…」
気が付けば息も荒くなり、微熱でもあるような倦怠感がこみ上げ始める。
その段階まで来れば、頭の中にはマリズの事しか思い浮かべれなくなっていた。
「おししょ…ひゅん……おひひょ〜ひゃまぁ…」
頭の中が高熱でも出たかのようにグラグラと揺れるような違和感に襲われる。
胸にも違和感が出始め、気が付けば自身の手で胸を揉み始めていた。
「あぅん……お師匠様ぁ…」
マリズに胸を揉まれる自分を想像してしまい、悪い事とは分かっていながらも手が止まらない。
それどころか、もっと気持ち良くなろうと胸を揉む手に力が入る。
いつの間にか自分の股間にも手が伸びている事に、自身ですら気付かない。
「ひゃん！お、おししょ……さまぁぁ〜…」
マリズが自分の股間に指を這わせ、甘い言葉で甘い息で、ミムの心を溶かして行く。
そうして胸へ手を伸ばし、その指でミムの胸を優しく揉み解す。
「んひぅ……きもち…いぃぃ…」
クチュクチュと音が鳴っているにも関わらず、指を這わせ続けるマリズ。
その指遣いに耐えられず、ミムは声を漏らしてしまう。
秘部を刺激する指が、時折彼女の突起を指でつまむ。
出っ張った乳首を、指でこねくり回して刺激を与える。
「はぅぁ！も、もう……だめぇぇぇ…」
何度も続いた愛撫の中で、不意に上と下の突起が同時に強くつねられる。
引き千切られそうな痛みと共に、強烈な快感を浴びたミムはそのまま絶頂を迎えた。
愛液とも尿とも思える液体が指の間から噴き出し、それと同時に自分を愛撫していたマリズの姿が消え去っていく。
「はぁ…はぁ……あぅぅ…」
その場に残されたのは、妄想に犯され股を濡らしてグッタリしているミム一人だけだった。
――――――――――――――――――
「やあ、おはよう」
「っ！？お、おはようございますっ！」
朝を迎え、マリズはいつものように茶を飲んでいた。
これが彼の日課である。
朝目を覚ましたら、一杯の茶を淹れて新聞を読みながらそれを飲み干し、情報を頭の中へ書き込む。
ミムはやってはいないが、マリズにとってはいつも行う癖のようになっていた。
「どうかした？何か様子が…」
「な、なんでもありません！け、稽古に行ってきますっ！！」
それだけ告げると、ミムは一目散にこの小屋を飛び出してどこかへ駆けて行く。
新聞を読み終えて朝食を摂っていたマリズには、彼女の様子がとてもおかしいと映った。
「仕方ない……では行くか…」
朝食を手っ取り早く終わらせ、マリズはミムの後を追いかける形で家を出た。
――――――――――――――――――
「―――うん？まだ来ていないのか……？」
いつも魔法の練習をしている川辺へやってきたマリズは、先に行っていたはずのミムの姿が何処にも無い事を不審に思って周りを見回していた。
目に映るのは辺り一帯が樹で、足元には小さな川が流れている。
足元には砂利が敷き詰められていて、自然そのままの風流さを感じさせる。
「――――んっ―――さまぁ…――」
「うん？ミムか？」
不意に、茂みの中から聞き慣れた声が聞こえてきて、マリズはその茂みへ足を踏み入れる。
故意に声を押し殺していたような小ささだったが、川のせせらぎしか聞こえないこの場所ならばちゃんと声が聞こえる。
「もっと……―――さまぁ…もっとつよく―――」
「間違いないな…」
茂みの中を掻き分け、マリズが進んでいくと更に声がハッキリ聞こえてくる。
そしてマリズは確信した。
この艶やかな声音の持ち主は、ミム以外にないだろうと。
「ひぐっ……きちゃ…おししょーさま……きひゃうぅぅぅ…」
「ミムッ！！」
ミムの艶っぽいとも悲鳴とも取れる声を聞き、マリズがその場に駆け付けた。
そこでは、股間と胸に手を当て自慰に耽るミムの姿があった。
どうやら達したばかりらしく、その呼吸は荒い。
「お、おひひょーひゃま……やらぁ…みないれぇ…」
「どうしてこんな……まぁいい。とりあえず家に帰って…っ！？」
疲労しきって息も絶え絶えなミムを担ぎ上げようと、マリズが彼女をお姫様抱っこの状態で抱き上げる。
が、次の瞬間にはマリズは不覚を取っていた。
「んむぅ！？」
「れるっ…れろぉ……じゅるる……ﾌﾟﾊｧ♪」
いきなりミムが顔を向けて来たと思えば、次の瞬間には唇を奪われていた。
それも軽いキスではない。
舌を絡め、口の中が蹂躙されて行く。
ミムが唇を離す頃には、マリズはその場に膝をついていた。
「えへぇ……おししょーさまにはじめて、あげちゃった〜♪」
「はぁ…はぁ……み、みむ…」
顔を真っ赤に染め上げ、ﾌｧｰｽﾄｷｽをマリズに捧げたとミムは嬉しそうな顔で高らかに宣言する。
対するマリズはと言うと、こちらもキスの経験など無く、初めて味わう異性の舌に口の中を蹂躙され、脳まで痺れそうな快感が身体中を駆け巡る。
その結果、マリズはその場に立っていられなくなり、今はミムを抱えたままペタンと座り込んでしまう。
身体中の力が抜けても腕の形が崩れないのは、抱えているミムを地面に叩き付けまいとする本能なのかもしれない。
「お師匠さまぁ…シてくださぁい♪」
「うわっ！」
先程までグッタリしていた筈のミムが、体勢を変えてマリズに抱き付く形になる。
そうなれば自然と、身体に力の入らないマリズはそのまま後ろに倒れ込んでしまう。
地面にぶつかる寸前に、倒れる先が落ち葉や芝生の塊であったとようやく気付く。
そのまま、マリズは地面のクッションに倒れ込む。
「むむぅ……あんまり…」
「もうこんなに進行が…」
二人して全く違う事を考えていた。
ミムは、マリズの股間に手を伸ばしてモノを掴むが、そこまで勃起していない事に落胆。
マリズは、以前に読んでいた本と現在の状況を照らし合わせていた。
「あぁ〜！お師匠さま誰か別の人の事考えてる〜」
「うん？いやそんな事は…いだだだだ！」
自分の股間を弄られ、尚も反応が無いマリズを見たミムは、頭の中で自己完結した答を出してしまう。
それは、これからアンな事やコンな事をやろうと言うのにマリズは誰か別の人物の事を考えていると言う事であった。
勿論、マリズはそんな事は無かったのだが、ミムは頬を膨らませて怒ると、マリズの股間に手を入れ、生えていた毛を引っ掴み一気に引き抜く。
ブチブチと言う音と共に、ミムの振り抜いた手には大量の陰毛が握られていた。
「…もう、我慢出来ないよぉ…お師匠様ぁぁ！！」
「い、いやまだ心の準備ｇ…うあぁぁぁぁ」
握った大量の陰毛をどこかへ捨て去り、痛みに反応してか勃起しきったマリズの肉棒を、ミムは一気に自身の膣内へ捻じ込む。
その余りにも無理矢理な捻じ込みと狭い膣内に締め付けられたマリズは、静止しようとしていた手を止め、いつの間にか彼女の腰に回していた。
そう、まるで本能的に彼女を離すまいとするかのように。
「お師匠様〜♪ぜんぶ…んひぅ……はいったよぉ…」
「あぅぅ……すごく…キツ…い…」
まるで互いに挿入の余韻を味わうように、二人は腰を振ったりはせず、そのままの状態を維持していた。
膣内ではミムがマリズの精液を強請るように膣内を締め付けたりもした。
マリズもそれに待ったを掛けるように射精をひたすら我慢していた。
「あのね…ひんっ…おししょーさまぁ……おっぱいでりゅの〜♪」
「うぐぁ……そ、それは君の種族によるもので…んむぅ！？」
二人が繋がったまま、ミムは身体を倒して来た。
そして、自らの豊満な胸を握って母乳を絞り出す。
そのまま、ブツブツと説明しようとしていたマリズの口の中へ乳首を突っ込む。
「んん……ﾁｭﾙﾙﾙﾙ……ﾁｭﾙﾙ……ﾌﾟﾊｧ！」
「ひゃぅん♪らめぇ♪いっぱいすわれひゃうのぉぉぉ♪」
いきなり乳首を口に含まされ、最初は驚いたマリズだったが次の瞬間には本能的に彼女の乳を啜るようになっていた。
激しく乳首を吸われ、ひたすらに母乳が絞りだされる快感にミムはマリズに身体を預けるように倒れ込み脱力してしまう。
それでも尚、マリズは乳首を啜る事を止めはしない。
「れるっ……ﾁｭﾙﾙﾙ……ｶﾌﾟｯ…」
「んひゃぅ！か、かんひゃりゃめぇぇぇぇ！」
「っっ！？」
ﾋﾞｸﾋﾞｸ……ﾋﾞｭﾙﾙｯ……ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝｯ…
「あひゃぅぅぅぅぅ♪」
啜っていた乳首を、不意にマリズが軽く甘噛みする。
その強烈な刺激に、ミムはついつい膣内を強く締め付けた。
キュッと締められた刺激に耐えきれなくなり、マリズもまた母乳のお返しにと彼女の膣奥へ精液を大量に吐き出した。
吐き出して少し経つと、マリズは腰を強く突き入れ、未だ終わらない射精を更に奥でミムに味わってもらう。
子宮口に亀頭を捻じ込み、ドクドクと射精の続く逸物を捻じ込む。
そうして、子宮内へ直接大量の子種を流し込んでいく。
「……ﾌﾟﾊｧ！」
「はぁ……はぁ……あふぅ…いっぱぁい…」
射精が続く限りミムの乳首を啜り続けていたマリズだったが、やっと全て流し込むと唐突に正気に戻った。
目の前には、とても女の子とは思えない程にはしたない顔をしてグッタリしているミムが自分の上に居る。
そして、股間からは温かな何かが伝い落ちてくる。
白濁とした液体の中に一筋の赤色が混じっているそれは、紛れも無く彼女が処女を喪失した証でもあった。
マリズにも同じ事が言える。
彼は先程まで女性の事など本でしか読んだ事が無いほどに童貞だったのだから。
「おししょうさまぁ……あいしてますぅ♪」
「……大変な事になりそうだ…んむっ…」
快楽に体も心も蹂躙された二人は、繋がったままもう一度キスを交わす。
深く長く熱い舌を絡ませ合うキスでは無く、互いの愛を確かめ合うような軽いキスを。
―――――――――――――――――――――――――――――――
「お父さんお母さん♪ただいま帰りましたー♪」
「ミムっ！？ミムなのｋ…ミムぅぅぅぅぅっ！？！？！」
「ふあぁぁあ……あなたどうしたのそんなに…ってミムぅぅぅぅぅつ！？！？」
家を飛び出して数カ月が経ち、もうそろそろ8カ月が経とうとしていた頃。
ミムは唐突に家へ帰って来た。
マリズと言う最愛の夫を連れて。
勿論、連れて来たのはミムの両親へ挨拶させる為である。
しかし、両親ともに驚いていた事は「ミムが帰って来た」事でも「ミムが夫を連れて来た」事でも無い。
「ミムのお腹が大きくなっている」事だった。
「紹介するね。私の旦那さま兼お師匠様♪」
「マリズ・レイディースと申します」
『ま、マリズ・レイディースーーーっ？！？！』
マリズの名前を聞いた両親の顔が更に驚愕に歪む。
マリズ・レイディース。
又の名をジンクレィム・ウェン・クライザットとも。
前者の名は世界的な名医として腕を振るった医者である。
難病に苦しむ数々の人々を助け、その腕に勝てる病は無いとまで言われた人物である。
後者の名は遠くの地に聳える巨大な王国での国王の直系の名である。
仁徳に厚く、慈悲深い心で以て国民の大多数の心を掴んでいた。
両名共に、行方不明になったと聞く。
因みになぜこの両名が同一人物かと言うと、マリズがそう名乗り出たからである。
「ふぇ？お師匠様ってそんなに有名なの？」
「ミムが私に助けられて最初に興味を持った物は何でした？」
「えぇと……あっ！魔法の本！！」
「きっとそれの事でしょう」
「あぁ、なるほど〜」
コソコソと話を進めるミムの両親をよそに、マリズはミムを上手く言いくるめた。
マリズの事を最初は「魔法についての本を書いた凄い人」程度にしか思っていなかったミムは、マリズの言いくるめをすっかり信じ込む。
まぁ、今のミムなら最愛の夫の言う事なら何でも鵜呑みにするだろうが。
「…お父さん、お母さん？どうしたの？」
「ななな、何でも無いぞ？なんでも…」
「そそそ、そうよ何でもない何でも無い…」
明らかに動揺している両親は、互いの顔を見合せながらなんとか言葉を紡ぐだけで精一杯。
そんな二人の目の前で、マリズはミムをお姫様抱っこで抱え上げた。
「ひゃん！お、お師匠様っ？！」
「義父様方、お嬢さんを、私の最愛の妻として、頂きたい」
「は、はいぃぃ！」
「え、ええと……私たちの娘をどうか宜しくお願いしますっ！」
いきなりお姫様抱っこをされてミムはキョトンとした表情でマリズを見た。
当のマリズはと言うと、真剣そうな表情でミムの両親を見つめる。
ミムの両親はまるで権力に物理的な意味で押し潰されるかのように平伏し、頭を下げた。
「お、お師匠様、それって結婚…」
「ミム！」
「は、はいっ！」
「私は、貴女にとっての何ですか！？」
「お、お師匠様であり私の一番大好きな旦那様ですっ！」
声を張り上げ、高らかに宣言する。
その言葉に嘘偽りや迷いは一縷も在りはしない。
ただただ愛する者に尽くし、愛し愛される。
それが、ミムとマリズの求めていた答であるのだろう。
「義父様方、それではごきげんよう！」
「は、はいぃぃ！」
「ミムぅぅぅ！幸せにねぇぇぇぇ！」
ミムを抱えたまま、マリズはミムの家を出て行く。
否、もうミムの家はマリズと共に住んでいるあの家だろう。
ミムの両親は、幸せそうに駆けて行く二人を見送るのだった。
―――――――――――――――――――――――――
あれから数日後。
マリズはミムと正式に結婚を果たし、自身の素性も明かした。
最初は大層驚いていたミムだったが、彼女の言葉にマリズはミムをより一層愛するようになった。
「最初に出会ったとき、お師匠様が王子様に見えたのはそういう事だったんだ〜♪」
もしかすると、最初マリズに助けられた時に彼女も何かを感じていたのかもしれない。
マリズの計り知れない優しさに。
おしまい
「んみゅぅ……ふぇ〜？どこか遊びに行くの〜？」
「暗くなる前には帰って来るんだぞー？」
太陽が真上に上り、その明るさを世界全体に撒き散らしていた時刻。
広大な敷地面積を誇る牧場の一角。
そこに、３人の人影があった。
一人は草はらの地べたに寝転がって風を浴びながら、気持ち良さそうにウトウトとしている女性が一人。
もう一人は、その女性に膝枕をしてやり愛しそうに女性を見つめる男性が一人。
そして、二人に対峙して何やらカッコつけたポージングを決め込む少女が一人いた。
「んもぅ！昨日言ったでしょー！？私は魔法使いになりに行くんだってばー！」
「んん〜、いいよね〜、魔法使い〜♪ちちんぷいぷい〜って……zzz」
「あんまり遠くへ言っちゃダメだからな〜……zz…っととイカンイカン」
全く自分の言葉を信じようとしない両親にいら立ちを覚え、ムキになって少女は飛び跳ねる。
そんな娘の行動を、母親は眠たそうにしながらも、ほんわかとメルヘンチックな魔法使いを思い浮かべながら夢心地へと落ちて行く。
膝枕をしていた父親も、母親につられる様にして夢の中へ飛び込みそうになっていたが、間一髪で目が覚めた。
「ところでミム。誰かと一緒に…」
「もうお父さん達なんて知らないっ！」
まるで今さっき思い出したかのように、娘へ誰かと一緒に行くのかと問う。
が、それも聞かずにミムは一目散に牧場を飛び出して行ってしまう。
「……まぁ、すぐに帰ってくるだろ……zzz」
ミムの心配をしていた父親だったが、睡魔に負けてそのまま嫁共々草原の真っただ中でグッスリと眠ってしまった。
気持ちの良い風が二人を撫で、温かい日差しが二人を照らしている。
――――――――――――――――――――――――――
「………こ、ここどこぉ…？」
両親と喧嘩別れに思えなくもない別れ方をして、住み慣れた牧場から飛び出して一体どれほどの時間が経っただろう。
辺りにはもうすっかり夜の帳が下りており、時折飛んでくるホタルの光や月の柔らかで儚い光が心の頼りになっていた。
ミムが歩いているのは、樹がこれでもかと密集して群生している森の中だった。
最初は、中に何か無いかと入りこんだのだが、気が付けば獣道へ迷い込んでいた。
辺りから腹を空かせた獣の鳴き声が今にも聞こえてきそうで、まだ幼さの残るミムにとってはいつ泣き崩れてもおかしくは無い。
「くらいよぉ……お父さぁん…お母さぁん……うぇ…」
夜の森林を歩き周り、とうとう彼女の目尻には涙が浮かんで来ていた。
何時間も歩き続けて来たので、足は棒のように硬く動かし辛くなる。
その上、いつもなら眠っている時間なのもあってか、とてつもなく眠い。
しかしこんな所で眠ってしまえば、それこそ命が無い。
だがミムにそれを我慢する手立ても無ければ、気力も残っていなかった。
「くらいよぉ…つかれたよぉ……ひくっ…お父さん……ごめん…なさい…zzz」
遭難した場所で疲れ果て、そのまま眠ってしまうように目を閉じたミム。
魔法使いになる夢を追おうと家を飛び出した矢先で、森に迷い込み遭難。
そうして、獣に食べられてしまうのだろう。
考える度に恐ろしくて目が冴えそうになるが、その度に睡魔がそれらを押し殺してグッスリと深い眠りへ引き摺り込んでいく。
「―――――」
薄れ行く景色の中で、誰かの声を聞いたような気がしたミムだったが、起き上る事も出来ずに夢へ落ちて行く。
―――――――――――――――――――――――――――
「………んんぅ…」
「………あぁ、起きたか？」
ミムはチカチカと揺れる炎のような光が視界を覆い、その眩しさに目が覚めた。
ゆっくりと目を開けてみると、それは本当にロウソクの火らしく、ランタンから暖かな光が漏れていた。
そして、自分が寝ている場所が簡易的なベッドであると分かった。
板で作られたカチカチな物では無いのだろうが、簡素な作りの割に寝心地はとても良い。
そう思いながら視界を巡らせていると、男性が本を読んでいる姿が見えて身体がビクッと強張ってしまう。
が、そんな事など知りもせず、「少女が起きた」という事実のみを見た男性は、読んでいた本を畳みミムへ声を掛けた。
「ぇと……誰ですか…？」
「そうさなぁ………ここはマリズとでも呼んでくれ」
自身をマリズと名乗る青年は、少し物想いに耽るような仕草をしてから唐突にそう答えた。
「君が倒れていたから助けた、ただの男だよ」
「マリズ…さん……ありがとうござい…っ！？こ、これって！？」
マリズへ頭を下げて礼を述べようとしたミム。
しかし、視線を下げた先でよく見慣れた物を目にした。
茶色い表紙に幾何学的な文字や古い文字がたくさん描かれたソレを、ミムはよく知っている。
中身は、色々な魔法や魔術の使い方やレシピが書き記されている。
そう、ミムが魔法使いになりたいというきっかけを作り出した立派な本だった。
「あ、あのっ！？これって…」
「ん？あぁ、私の著書だが？」
「っ！？？！」
本を慌てて手に取り、表紙をマリズへ向ける。
内心まさかとは思っていたミムだったが、帰って来た答はそれを遥かに上回っていた。
憧れと敬意を表する本と、その作者である人物に出会えた。
これは、ミムにとってとても嬉しい事だった。
「あああ、あのっ！私、ミムって言います！貴方の大ファンで…――っ！？」
「まぁまぁ落ち着いて。興奮するのは分かるがね」
嬉しさのあまり舞い上がったミムは、その興奮収まらぬ状態のままで自己紹介を始めた。
が、彼女のキラキラと嬉しさの光に満ちている眼差しに茶々を入れる事を許して欲しいと心の中で思いながらも、マリズは人差し指を立ててビシッとミムへ向けた。
その途端、ミムの口は塞がって開かなくなってしまう。
意図的に止めている訳でも、力づくで押さえられている訳でも無い。
ただただ、自然と口が開かなくなってしまったのである。
「ほらほら、深呼吸から」
「――ﾌﾟﾊｧ！ｽｰｰｰ……ﾊｰｰｰ…」
またしても、無意識の内にマリズの指示に従っていた。
これが彼の魔法だと信じ込んだミムは、一層彼への尊敬の念が強まった。
「や、やっぱりすごいですっ！そこにシビれちゃいます！憧れちゃいます！」
「あはは、喜んでくれたのならいいが」
呼吸が出来るようになって、ミムはまた瞳をキラキラと輝かせてマリズへ敬愛の視線を送る。
作り笑いをしながらも、子供のように明るいミムの頭を、マリズは優しく撫でてやった。
時折角が引っ掛かるような位置に来る事もあってか、マリズは犬の毛並みに沿うような仕草で彼女の頭を撫でて行く。
「えへへ……人生のお師匠様、見つけちゃいました〜♪」
「っ？！いや、私は弟子は取らない………仕方ない…」
頭を撫でられて少し赤面しながらも、満面の笑みでミムはマリズに抱き付く。
ギュッとマリズを抱きしめるミムに対し、マリズはどこか困ったような表情を浮かべていた。
元より、一度も弟子など取った事が無いマリズだったが、いきなり弟子にしてくれと一人の少女が飛びついて来たのだから。
が、彼女の事が気がかりになってきていたマリズは彼女を邪見にあしらう事が出来ず、結局そのまま弟子を取る事になってしまう。
「えへへ〜……お師匠様〜…」
「トンデモない娘を拾ってしまったな、私も…」
今更ながらに自分の行動を悔いて天井を見つめるマリズだったが、いつの間にか心の中ではそれもまた一興と思えるようになって行く。
こうして、魔法使いになりたい少女と魔法使いの青年との奇妙な生活が始まったのである。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「お師匠様〜♪みてみて〜♪」
「ふぅむ、もうそんなに上達したのか。凄いね、ミムは」
「えへへ〜♪お師匠様〜♪」
あれから一週間が経過した。
ミムはマリズに魔法を習うようになってから、格段に魔法の扱い方が上達した。
魔力の使い方も分からなかった少女が、たった一週間で人為的な風を起こせるまでになっていた。
今もこうして、人為的なつむじ風を作りだしてその中に魚を数匹巻き込んで、漁の様子を愛する師匠へ見せつける。
それらの成長ぶりを褒めるように、マリズはミムを抱き寄せて優しく頭を撫でて行く。
「んぅ〜…」
「ははは、まるで猫だな…」
頭を撫でられて気持ちがいいらしく、ミムはマリズにすり寄るように懐く。
それらの動作に既視感を覚えたマリズは、それが猫の物だと思い出して彼女を笑う。
「お師匠様〜、今日も色々とありがとうございました〜♪」
「あぁ、私も楽しい一時が過ごせて楽しかったよ。さぁおやすみ？」
「おやすみなさ〜い♪」
空を見ればもう夕日が暮れ、暖かな、でもどこか寂しげな日差しも全て闇夜の物へと変わりつつあった時。
マリズは、彼女の体質をこの一週間で完全に把握していた。
牛の魔物娘の彼女たちの元々の生活リズム。
それは、愛する夫との性交や食事の時以外はもっぱら眠っている事にある。
普段の彼女は、魔法に対する興味や関心が強く、睡眠もそっちのけで魔法の勉強に明け暮れているのだろう。
だが、そう言った事による副作用の一種を、マリズは知らなかった。
「……久々に、図鑑でも読みますか…」
ふと気まぐれに本棚へ視線を向けたマリズ。
本棚の前まで行くと、彼は唐突に比較的薄めの本を取り出した。
本の薄さを隠すかのようにその表紙は分厚いなめし革で出来ていた。
「えぇと……ホルスタウルスでしたか…ふむふむ…」
図鑑のページを捲って行き、目的の場所を見つけた。
そこに書かれていたのは、人の姿に牛の下半身を持つ女性型のシルエットだった。
片方には線を引いて「ﾎﾙｽﾀｳﾙｽ」と記されていて、もう片方には逆方向に引かれた線に「ﾐﾉﾀｳﾙｽ」と書かれていた。
マリズが探していたのは、ﾎﾙｽﾀｳﾙｽのｼﾙｴｯﾄだ。
「ふぅむ……ならばアレも頷ける……だが私の身も危うい…か…」
本に記されたｼﾙｴｯﾄには、まるで何かの血流を示すかのように、あらゆる場所から一方向へ線と点が走っていた。
それらの集約する場所。
それは、ﾎﾙｽﾀｳﾙｽの乳房だった。
足から頭から手から全てが点で始まり線が続き、心臓へ届く事無くその全ての線が女性の乳房の位置へ収束して行く。
「早めのケアが必要なのか…それとも…」
何やら考え事をしながらも、マリズは本を閉じて本棚へと仕舞いこむ。
その本の背表紙には「魔物娘の動脈、静脈、魔脈解体新書」と書かれていた。
――――――――――――――
「んぅ……おししょ…さまぁ…」
マリズが図鑑を広げてミムの事を調べていた丁度その頃、ミムは自室で布団に入って眠ろうとしていた。
しかし、イマイチ寝付けずゴロゴロとしていると、身体に異変が起こり始める。
身体の奥の方からジワジワと熱がこみ上げて来て辛い。
「はぁ……あぅ…」
気が付けば息も荒くなり、微熱でもあるような倦怠感がこみ上げ始める。
その段階まで来れば、頭の中にはマリズの事しか思い浮かべれなくなっていた。
「おししょ…ひゅん……おひひょ〜ひゃまぁ…」
頭の中が高熱でも出たかのようにグラグラと揺れるような違和感に襲われる。
胸にも違和感が出始め、気が付けば自身の手で胸を揉み始めていた。
「あぅん……お師匠様ぁ…」
マリズに胸を揉まれる自分を想像してしまい、悪い事とは分かっていながらも手が止まらない。
それどころか、もっと気持ち良くなろうと胸を揉む手に力が入る。
いつの間にか自分の股間にも手が伸びている事に、自身ですら気付かない。
「ひゃん！お、おししょ……さまぁぁ〜…」
マリズが自分の股間に指を這わせ、甘い言葉で甘い息で、ミムの心を溶かして行く。
そうして胸へ手を伸ばし、その指でミムの胸を優しく揉み解す。
「んひぅ……きもち…いぃぃ…」
クチュクチュと音が鳴っているにも関わらず、指を這わせ続けるマリズ。
その指遣いに耐えられず、ミムは声を漏らしてしまう。
秘部を刺激する指が、時折彼女の突起を指でつまむ。
出っ張った乳首を、指でこねくり回して刺激を与える。
「はぅぁ！も、もう……だめぇぇぇ…」
何度も続いた愛撫の中で、不意に上と下の突起が同時に強くつねられる。
引き千切られそうな痛みと共に、強烈な快感を浴びたミムはそのまま絶頂を迎えた。
愛液とも尿とも思える液体が指の間から噴き出し、それと同時に自分を愛撫していたマリズの姿が消え去っていく。
「はぁ…はぁ……あぅぅ…」
その場に残されたのは、妄想に犯され股を濡らしてグッタリしているミム一人だけだった。
――――――――――――――――――
「やあ、おはよう」
「っ！？お、おはようございますっ！」
朝を迎え、マリズはいつものように茶を飲んでいた。
これが彼の日課である。
朝目を覚ましたら、一杯の茶を淹れて新聞を読みながらそれを飲み干し、情報を頭の中へ書き込む。
ミムはやってはいないが、マリズにとってはいつも行う癖のようになっていた。
「どうかした？何か様子が…」
「な、なんでもありません！け、稽古に行ってきますっ！！」
それだけ告げると、ミムは一目散にこの小屋を飛び出してどこかへ駆けて行く。
新聞を読み終えて朝食を摂っていたマリズには、彼女の様子がとてもおかしいと映った。
「仕方ない……では行くか…」
朝食を手っ取り早く終わらせ、マリズはミムの後を追いかける形で家を出た。
――――――――――――――――――
「―――うん？まだ来ていないのか……？」
いつも魔法の練習をしている川辺へやってきたマリズは、先に行っていたはずのミムの姿が何処にも無い事を不審に思って周りを見回していた。
目に映るのは辺り一帯が樹で、足元には小さな川が流れている。
足元には砂利が敷き詰められていて、自然そのままの風流さを感じさせる。
「――――んっ―――さまぁ…――」
「うん？ミムか？」
不意に、茂みの中から聞き慣れた声が聞こえてきて、マリズはその茂みへ足を踏み入れる。
故意に声を押し殺していたような小ささだったが、川のせせらぎしか聞こえないこの場所ならばちゃんと声が聞こえる。
「もっと……―――さまぁ…もっとつよく―――」
「間違いないな…」
茂みの中を掻き分け、マリズが進んでいくと更に声がハッキリ聞こえてくる。
そしてマリズは確信した。
この艶やかな声音の持ち主は、ミム以外にないだろうと。
「ひぐっ……きちゃ…おししょーさま……きひゃうぅぅぅ…」
「ミムッ！！」
ミムの艶っぽいとも悲鳴とも取れる声を聞き、マリズがその場に駆け付けた。
そこでは、股間と胸に手を当て自慰に耽るミムの姿があった。
どうやら達したばかりらしく、その呼吸は荒い。
「お、おひひょーひゃま……やらぁ…みないれぇ…」
「どうしてこんな……まぁいい。とりあえず家に帰って…っ！？」
疲労しきって息も絶え絶えなミムを担ぎ上げようと、マリズが彼女をお姫様抱っこの状態で抱き上げる。
が、次の瞬間にはマリズは不覚を取っていた。
「んむぅ！？」
「れるっ…れろぉ……じゅるる……ﾌﾟﾊｧ♪」
いきなりミムが顔を向けて来たと思えば、次の瞬間には唇を奪われていた。
それも軽いキスではない。
舌を絡め、口の中が蹂躙されて行く。
ミムが唇を離す頃には、マリズはその場に膝をついていた。
「えへぇ……おししょーさまにはじめて、あげちゃった〜♪」
「はぁ…はぁ……み、みむ…」
顔を真っ赤に染め上げ、ﾌｧｰｽﾄｷｽをマリズに捧げたとミムは嬉しそうな顔で高らかに宣言する。
対するマリズはと言うと、こちらもキスの経験など無く、初めて味わう異性の舌に口の中を蹂躙され、脳まで痺れそうな快感が身体中を駆け巡る。
その結果、マリズはその場に立っていられなくなり、今はミムを抱えたままペタンと座り込んでしまう。
身体中の力が抜けても腕の形が崩れないのは、抱えているミムを地面に叩き付けまいとする本能なのかもしれない。
「お師匠さまぁ…シてくださぁい♪」
「うわっ！」
先程までグッタリしていた筈のミムが、体勢を変えてマリズに抱き付く形になる。
そうなれば自然と、身体に力の入らないマリズはそのまま後ろに倒れ込んでしまう。
地面にぶつかる寸前に、倒れる先が落ち葉や芝生の塊であったとようやく気付く。
そのまま、マリズは地面のクッションに倒れ込む。
「むむぅ……あんまり…」
「もうこんなに進行が…」
二人して全く違う事を考えていた。
ミムは、マリズの股間に手を伸ばしてモノを掴むが、そこまで勃起していない事に落胆。
マリズは、以前に読んでいた本と現在の状況を照らし合わせていた。
「あぁ〜！お師匠さま誰か別の人の事考えてる〜」
「うん？いやそんな事は…いだだだだ！」
自分の股間を弄られ、尚も反応が無いマリズを見たミムは、頭の中で自己完結した答を出してしまう。
それは、これからアンな事やコンな事をやろうと言うのにマリズは誰か別の人物の事を考えていると言う事であった。
勿論、マリズはそんな事は無かったのだが、ミムは頬を膨らませて怒ると、マリズの股間に手を入れ、生えていた毛を引っ掴み一気に引き抜く。
ブチブチと言う音と共に、ミムの振り抜いた手には大量の陰毛が握られていた。
「…もう、我慢出来ないよぉ…お師匠様ぁぁ！！」
「い、いやまだ心の準備ｇ…うあぁぁぁぁ」
握った大量の陰毛をどこかへ捨て去り、痛みに反応してか勃起しきったマリズの肉棒を、ミムは一気に自身の膣内へ捻じ込む。
その余りにも無理矢理な捻じ込みと狭い膣内に締め付けられたマリズは、静止しようとしていた手を止め、いつの間にか彼女の腰に回していた。
そう、まるで本能的に彼女を離すまいとするかのように。
「お師匠様〜♪ぜんぶ…んひぅ……はいったよぉ…」
「あぅぅ……すごく…キツ…い…」
まるで互いに挿入の余韻を味わうように、二人は腰を振ったりはせず、そのままの状態を維持していた。
膣内ではミムがマリズの精液を強請るように膣内を締め付けたりもした。
マリズもそれに待ったを掛けるように射精をひたすら我慢していた。
「あのね…ひんっ…おししょーさまぁ……おっぱいでりゅの〜♪」
「うぐぁ……そ、それは君の種族によるもので…んむぅ！？」
二人が繋がったまま、ミムは身体を倒して来た。
そして、自らの豊満な胸を握って母乳を絞り出す。
そのまま、ブツブツと説明しようとしていたマリズの口の中へ乳首を突っ込む。
「んん……ﾁｭﾙﾙﾙﾙ……ﾁｭﾙﾙ……ﾌﾟﾊｧ！」
「ひゃぅん♪らめぇ♪いっぱいすわれひゃうのぉぉぉ♪」
いきなり乳首を口に含まされ、最初は驚いたマリズだったが次の瞬間には本能的に彼女の乳を啜るようになっていた。
激しく乳首を吸われ、ひたすらに母乳が絞りだされる快感にミムはマリズに身体を預けるように倒れ込み脱力してしまう。
それでも尚、マリズは乳首を啜る事を止めはしない。
「れるっ……ﾁｭﾙﾙﾙ……ｶﾌﾟｯ…」
「んひゃぅ！か、かんひゃりゃめぇぇぇぇ！」
「っっ！？」
ﾋﾞｸﾋﾞｸ……ﾋﾞｭﾙﾙｯ……ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝｯ…
「あひゃぅぅぅぅぅ♪」
啜っていた乳首を、不意にマリズが軽く甘噛みする。
その強烈な刺激に、ミムはついつい膣内を強く締め付けた。
キュッと締められた刺激に耐えきれなくなり、マリズもまた母乳のお返しにと彼女の膣奥へ精液を大量に吐き出した。
吐き出して少し経つと、マリズは腰を強く突き入れ、未だ終わらない射精を更に奥でミムに味わってもらう。
子宮口に亀頭を捻じ込み、ドクドクと射精の続く逸物を捻じ込む。
そうして、子宮内へ直接大量の子種を流し込んでいく。
「……ﾌﾟﾊｧ！」
「はぁ……はぁ……あふぅ…いっぱぁい…」
射精が続く限りミムの乳首を啜り続けていたマリズだったが、やっと全て流し込むと唐突に正気に戻った。
目の前には、とても女の子とは思えない程にはしたない顔をしてグッタリしているミムが自分の上に居る。
そして、股間からは温かな何かが伝い落ちてくる。
白濁とした液体の中に一筋の赤色が混じっているそれは、紛れも無く彼女が処女を喪失した証でもあった。
マリズにも同じ事が言える。
彼は先程まで女性の事など本でしか読んだ事が無いほどに童貞だったのだから。
「おししょうさまぁ……あいしてますぅ♪」
「……大変な事になりそうだ…んむっ…」
快楽に体も心も蹂躙された二人は、繋がったままもう一度キスを交わす。
深く長く熱い舌を絡ませ合うキスでは無く、互いの愛を確かめ合うような軽いキスを。
―――――――――――――――――――――――――――――――
「お父さんお母さん♪ただいま帰りましたー♪」
「ミムっ！？ミムなのｋ…ミムぅぅぅぅぅっ！？！？！」
「ふあぁぁあ……あなたどうしたのそんなに…ってミムぅぅぅぅぅつ！？！？」
家を飛び出して数カ月が経ち、もうそろそろ8カ月が経とうとしていた頃。
ミムは唐突に家へ帰って来た。
マリズと言う最愛の夫を連れて。
勿論、連れて来たのはミムの両親へ挨拶させる為である。
しかし、両親ともに驚いていた事は「ミムが帰って来た」事でも「ミムが夫を連れて来た」事でも無い。
「ミムのお腹が大きくなっている」事だった。
「紹介するね。私の旦那さま兼お師匠様♪」
「マリズ・レイディースと申します」
『ま、マリズ・レイディースーーーっ？！？！』
マリズの名前を聞いた両親の顔が更に驚愕に歪む。
マリズ・レイディース。
又の名をジンクレィム・ウェン・クライザットとも。
前者の名は世界的な名医として腕を振るった医者である。
難病に苦しむ数々の人々を助け、その腕に勝てる病は無いとまで言われた人物である。
後者の名は遠くの地に聳える巨大な王国での国王の直系の名である。
仁徳に厚く、慈悲深い心で以て国民の大多数の心を掴んでいた。
両名共に、行方不明になったと聞く。
因みになぜこの両名が同一人物かと言うと、マリズがそう名乗り出たからである。
「ふぇ？お師匠様ってそんなに有名なの？」
「ミムが私に助けられて最初に興味を持った物は何でした？」
「えぇと……あっ！魔法の本！！」
「きっとそれの事でしょう」
「あぁ、なるほど〜」
コソコソと話を進めるミムの両親をよそに、マリズはミムを上手く言いくるめた。
マリズの事を最初は「魔法についての本を書いた凄い人」程度にしか思っていなかったミムは、マリズの言いくるめをすっかり信じ込む。
まぁ、今のミムなら最愛の夫の言う事なら何でも鵜呑みにするだろうが。
「…お父さん、お母さん？どうしたの？」
「ななな、何でも無いぞ？なんでも…」
「そそそ、そうよ何でもない何でも無い…」
明らかに動揺している両親は、互いの顔を見合せながらなんとか言葉を紡ぐだけで精一杯。
そんな二人の目の前で、マリズはミムをお姫様抱っこで抱え上げた。
「ひゃん！お、お師匠様っ？！」
「義父様方、お嬢さんを、私の最愛の妻として、頂きたい」
「は、はいぃぃ！」
「え、ええと……私たちの娘をどうか宜しくお願いしますっ！」
いきなりお姫様抱っこをされてミムはキョトンとした表情でマリズを見た。
当のマリズはと言うと、真剣そうな表情でミムの両親を見つめる。
ミムの両親はまるで権力に物理的な意味で押し潰されるかのように平伏し、頭を下げた。
「お、お師匠様、それって結婚…」
「ミム！」
「は、はいっ！」
「私は、貴女にとっての何ですか！？」
「お、お師匠様であり私の一番大好きな旦那様ですっ！」
声を張り上げ、高らかに宣言する。
その言葉に嘘偽りや迷いは一縷も在りはしない。
ただただ愛する者に尽くし、愛し愛される。
それが、ミムとマリズの求めていた答であるのだろう。
「義父様方、それではごきげんよう！」
「は、はいぃぃ！」
「ミムぅぅぅ！幸せにねぇぇぇぇ！」
ミムを抱えたまま、マリズはミムの家を出て行く。
否、もうミムの家はマリズと共に住んでいるあの家だろう。
ミムの両親は、幸せそうに駆けて行く二人を見送るのだった。
―――――――――――――――――――――――――
あれから数日後。
マリズはミムと正式に結婚を果たし、自身の素性も明かした。
最初は大層驚いていたミムだったが、彼女の言葉にマリズはミムをより一層愛するようになった。
「最初に出会ったとき、お師匠様が王子様に見えたのはそういう事だったんだ〜♪」
もしかすると、最初マリズに助けられた時に彼女も何かを感じていたのかもしれない。
マリズの計り知れない優しさに。
おしまい
13/01/08 20:20更新 / 兎と兎