黄牛に突かれる
「……zzz………っと、いかんいかん…」
一面に広がる緑の草原が風に吹かれて揺られる。
それを見ているだけでも心地よくなってしまい、この青年の瞳は徐々に閉じられようとしていた。
丘の上にある大きな樹にもたれかかって、ついつい寝息を立ててしまう。
温かな日差しを受けてゆっくりと安らかに夢の中へ誘われそうになるが、寸前で踏みとどまる。
「……ふぁ〜…今日も異常なしっと…」
「……zzz」
草原の所々で膝を折り曲げてぐっすり眠っている牛たちの数を確認し、今日も定期的に行っている頭数の確認を終えた。
この牧場で放牧している牛の数は現在で15頭。
最近になって赤ん坊が生まれたので、取引で居なくなった1頭の埋め合わせが出来ていた。
「よいしょ……ふっ……ふーーーーーっ!」
いつまでも仕事を放っている訳にも行かず、すぐさま小屋の方へ向かう。
そこには乳搾りの時に用いる特製のドラム缶が置いてある。
その重さは、それほど重い訳ではない。
しかし、その程度の重さだろうともこの青年には持ちあげる事すら困難を極めるだろう。
それほどまでに非力なのだ、この青年は。
「おーい、いつも言ってるが、持ってやっても、いいんだぞー?」
「い、いいん…だぞー?」
小屋の外側から身を乗り出し、まるで定位置であるかのようにその大きな胸をズシリと柵に乗せ、一人の女性が話しかけてくる。
その足元で、同じような顔つきのごく小さな少女が彼女の真似をしようと柵をよじ登っている。
この二人は、この牧場に突然現れた居候である。
ゆっくりとした口調が特徴のこの女性は、「ルル」と言う。
隣で一生懸命に柵をよじ登る少女の母親である。
のんびり屋ではあるが、同時に力持ちだったりも。
そしてその隣でやっと登って一息ついている少女の名前は「リーサ」と言う。
ルルがこの牧場へ居候する事になる理由を作った張本人である。
「だ…だいじょう……ぶわぁっ!?」
「あらら…」
「あらら〜…」
全身の力を振り絞ってドラム缶を持ち上げようとした青年だったが、すぐに重さに負けてその場に倒れ込む。
その刹那、頭上からは勿論ドラム缶が落ちてくる訳で。
頭にそんな重いドラム缶が直撃して無事な訳も無く。
青年は遠退く意識に引っ張られるように地面へ倒れ伏す。
「ばたんきゅ〜…」
「ラディ君、大丈夫か〜?」
「だいじょ〜ぶか〜?」
ドラム缶に押しつぶされて目を回すラディを見下ろし、ルルはその優しそうな表情を向けながらのほほんと心配をしていた。
それに追従するように、リーサも同じようなポーズを取って真似をする。
まぁ、それらはラディには見えていない訳だが。
―――――――――――――
「うぅっ…」
いつ意識を失ったのかも思い出せない内に、ラディは目を覚ます。
目の前に広がっているのは、とても大きな二つの柔らかい何か。
それらが、ラディの目を覆うように乗せられていた。
何なのかの判断に困ったラディは、とりあえずそれらを退かそうと手でつかむ。
「んぅっ…」
「っ!?」
二つの何かが急に喘ぐような声を放つ。
その聞き覚えのある声に驚き、ラディは慌ててその場から立ち上がる。
すると、その何かの正体がやっと分かった。
「……zzz」
そこには、楽な姿勢で座ったまま眠っているルルの姿があった。
彼女の膝は、先程までラディの頭を乗せていた事を証明付けるかのようにほんのりと充血して赤みを帯びていた。
しかも、のんびり屋な彼女だからこそ出来る事なのか、口をバカッと開けて涎まで垂れている。
と、そこから垂れる涎を確認した所で、ラディは自身の顔に違和感を覚える。
まるで何か飲み物を零して、拭きとらずに放置した後のベトつきのような。
「……っ?!///」
自分の頬に手を這わせ、それらを掬い取って見る。
それは、無色透明でただただベタつきを感じさせるのみである。
それらが意味する所は。
「こ、これ…ルルさんの……」
そこまで考えたラディだったが、それ以上の妄想が自分の想像をはるかに超えた物かもしれないと言う恐怖から目を逸らそうとする。
だが、世の中そう上手くは出来ていないらしい。
「うぅん……あれ…あなた……なんでここに…?」
「る、ルルさんっ?!」
グッスリと眠っていたルルが目を覚ましたのである。
しかも寝ぼけているらしく、頭が左右にゆらりゆらりと揺れている。
ボケーッとした顔には涎が大量に付いており、見るに堪えない。
「んぁ〜…」
「……ハァ、しょうがないですね…」
ルルが両腕を広げて、顔を近づけてくる。
それは、ルルがここに居候する事となった時から定期的に行っている事だった。
この行動は、彼女が口の周りを拭いて欲しい時にする物である。
それを分かっていたラディは、彼女の目の前に座り込み、心のドキドキを鎮めながら冷静にハンカチを取り出す。
が、ここで事故が起こった。
「んしょ…」
「わっ!?」
彼女の顔を拭こうと手を伸ばした矢先、ラディはルルに押し倒されてしまう。
そのまま寝ぼけているルルに圧し掛かられて動けなくなってしまう。
「あなたぁ……いつもみたいに…シよぉ…」
「っ!?」
どうやら寝ぼけてラディを旦那と勘違いしているらしかった。
そのままラディにキスをして口を塞がれてしまい、ラディは何も言えなくなる。
それと共に、脳を焼かれそうな甘い陶酔にラディは浸ってしまう。
「んぅ……れるぅ……ちゅぱっ…」
「んんんっ…」
いくらもがいても、非力なラディにルルを跳ね飛ばすだけの余力など残されてはいない。
それどころか、キスによる快楽で身体に力が全く入らないのだ。
なすがままでルルに口の中を舌で蹂躙されるラディ。
もがこうとするその手足の震えは、いつの間にかグッタリとなって動かなくなっていた。
「……プハァ……うぅん……あっ…」
「…はぁ……はぁ…」
寝ぼけていた状態から戻ってきたルルは、目の前の光景に唖然とした。
目が覚めてみれば、目の前では見知った顔の少年が身体をピクピクと痙攣させながら浅い呼吸を繰り返す。
そしてその顔にはたっぷりと唾液が付いていて、そこから伸びる一筋の橋は自分の唇へ続いている。
橋はそれを確認させたかったかのように、その場でプツンと切れてラディの身体に倒れて散る。
なにより、自分の身体が火照っていて収まりが付かない。
「ご、ごめん…ラディ君……で、でも………もう我慢できないよぉ…」
「はぁ……はぁ…はぅっ…」
身体の火照りが収まらないルルは、どうにも我慢できずそのまま再びラディにキスをする。
今度のキスはそう時間はとらず、一瞬で終わったのだがその一瞬でルルはラディの服を全て脱がせていた。
そのまますかさず、ラディの勃起して大きくなっているその逸物を口に含む。
ピチャクチャとまるで葉をすりつぶして食べるかのように顎を懸命に動かして快感を彼に与え続ける。
「あぅぁ…」
「んぐぅっ!?………ンクッ…ンクッ……プハァ…」
ラディがビクンと快感に身体を跳ねさせると、それに呼応するようにルルの中に精液がドクドクと放たれる。
ネバネバした物が喉に引っ掛かりながらも、ルルはそれらを全て飲み干してしまう。
それはルルにとってとても強い媚薬のようにすら感じられ、身体の火照りは更に増す事になった。
「ハァ……ハァ…うぁぁ…」
「ラディ君…ラディ君……はぁぁぁぁっ…」
うめき声ともあえぎ声とも聞こえるような、辛そうな呼吸をしているラディ。
しかし、そんなラディを心配する事も無く、ルルはラディのビクビクと痙攣しているモノを乱暴に鷲掴むとそのまま自分の女陰に擦り付けた。
そしてそのまま、強引にそれを自分の膣内へ無理矢理捻じ込む。
「あぁあっ!?」
「んぅぅ……ラディ君……ラディ君…」
脳に焼けつくほどの強烈な快楽を味わい、ラディは悲鳴にも似た声をあげる。
その上で跨って、ルルはその腰をまるでロデオで暴れる闘牛のように激しく上下左右、あらゆる方向へ振り乱す。
その度に彼女との繋がりからは激しい性交を物語らせるようなクチュクチュとした淫らな音が響く。
それらの音は、外へと漏れて行き、同時にここがどういう場所なのかを確認する事も出来た。
ここはラディが前に住んでいて、今はルルとリーサが使っている寝室だった。
「あぅぅ……る、るる…さぁん…」
「んぁっ……ら、ラディ君…すっごぉい…」
尚も腰振りを止めず只管に快楽を貪るルルは、体勢を変えてラディにのしかかる。
そして、そのまま何度も何度も激しく腰を打ちつけて自らの快楽と本能を満たす。
対してラディは、彼女の腰に手を添えて彼女の動きに合わせるので精一杯。
暫く続いていた激しい性交だったが、唐突に異変が起こる。
「んぅぅ……ままぁ…」
「り、リーサっ!?」
「うぁっ!だめっ!でちゃ…」
「ふぇ?!あっ…くひぃぃぃぃ…」
目を擦りながら眠たそうな表情のリーサが部屋に入って来たのである。
可愛らしいチェック模様のパジャマを着て、自分の半分程のおおきさのぬいぐるみを抱えながらボンヤリとした表情でこちらを見やる。
それよりも、自分の娘がこんな状況下に飛び込んできた事に驚いたルルの方が大変であろう。
驚いた事により膣がラディのモノをペシャンコに押し潰しそうな程強くキュンと締め上げてしまう。
それによる快楽と刺激に彼が耐えられる筈も無く、彼女の膣の一番奥へこれでもかと思うほどにドクドクと精子を流し込んでいく。
大量に膣内、それも子宮の内側へ流し込まれたと同時にルルは、それを追いかけるようにして果ててしまった。
ドサリと疲労しきったルルがラディへ倒れ込む。
「むぐぅ!?」
「ハァ……ハァ……んんぅ…」
「ままぁ…いっしょにねよー…?」
倒れて来たルル。
その豊満な胸の谷間へ、ラディは強制的に誘われた。
汗臭さなどの嫌な匂いは一切なく、むしろ女性らしい良い匂いが鼻を満たす。
柔らかな感触が、射精直後の彼の身体を労わるように優しく包み込む。
夢の中にいるような柔らかな感触に、ラディの理性はいつしか吹っ飛んで行た。
「ルル……もっと……ルルゥゥゥーーー!」
「ふぇ…はぁぁぁん!?」
「ままぁ……いっしょにー…」
脱力して、彼女の腰から滑り落ち掛けていたラディの腕に力がみなぎりガシッと腰をしっかり掴む。
それと同時に、身体中の力が漲るように回復して行く。
脱力していた彼女の事などお構いなしに、腰を打ちつけ彼女の膣を突き上げる。
ズンズンと突き上げる度に、彼女は悲鳴とも思えるような声で喘ぐ。
「い、いやぁ…だめぇっ!む、むすめがっ!り、リーサが…あぁぁぁん!?」
「ルル…ルル……ルルゥゥゥゥーーー!」
「ままぁ……」
何度も母を呼ぶリーサを置き去りに、ラディとルルは自らの快楽と刺激を求めて腰をひたすら振り続ける。
パンパンと何度も腰がぶつかる音が部屋に響き、その度にルルの口から喘ぐ声が漏れる。
ラディは彼女を突き上げ、ルルはそれを受け止め善がる。
「うぐっ……でるっ…あぁぁぁぁぁぁあああああ…」
「ききひゃっ……んぅぅぅ……」
狂ったかのように腰を振り続けていた二人だったが、その円舞はいつまでもそう続く物では無い。
やがて限界まで快感を貪ったラディは、今までのお返しとばかりに大量の精液をルルの子宮の奥へ打ち付け果てる。
ドクドクと容赦の無い射精は、ルルの一番奥へしっかりと届く。
「はぁ……はぁ…ルル…」
「あはぁぁぁ……しゅごいぃ…」
「ままぁ〜……んんっ」
射精の余韻に浸って彼女を抱きしめたラディは、絶頂を迎えてグッタリとしてしまったルルに呼び掛ける。
しかし、ルルは快感に溺れ切ってしまっているようで、グッタリしたまま眠ってしまったようだ。
そんな二人の間に割って入るようにして、リーサがラディの唇を奪う。
「んぅ?!」
「んんぅ……れろぉ…」
まるで寝ぼけているかのようにゆっくりと、しかし確実にリーサはラディの口内をその舌でもって蹂躙し始めた。
小さな舌が伸びてラディの舌を絡め取り、自身と絡め合い唾液をグチュグチュと交換し合う。
脳を焼くような刺激が止まないラディは、ルルと同じようにリーサの舌を入念に絡め取る。
「んふぅ……はふぅ……ひゃぅ!りゃ、りゃりぃひゅん!?」
「はむっ……れろっ……じゅるるっ…」
何度も何度も、自分の物だと刻み込むかのように舌を絡ませ続けるラディ。
それに応じ、とても気持ち良さそうな表情をしながらリーサは自分の舌を動かし続けた。
「プハッ…ら、らでぃくん…」
「ハァ…ハァ……ママと同じに、してやるからな……ふんんっ!!」
「いぎぃぃぃぃ!?!」
キスを続けて疲れてしまったリーサ。
しかし、彼女の状態を良く分かっていなかったラディは、そのままルルを横へどけて、幼いリーサの膣へ思いっきり剛直を捻じ込んだ。
あまりの痛さに叫びそうになったリーサだったが、悲鳴を上げる前にズンズンと激しく突かれて最早声も出ない。
「ひぃっ…ひぃ……」
「すっご…キツい……出るっ!!」
呼吸すらままならないリーサ。
その幼い膣の中へ、ラディは出し得る限りありったけの精液を流し込んだ。
全てが入りきる筈も無いほどに吐き出した精液は、リーサの失われた処女膜の血と混ざりあい、二人の結合部から垂れ流されて行く。
―――――――――――――
「ひゅぃぃ……ひゅぃぃぃ…」
「はぁ……はぁ……っ!?り、リーサ!?」
あれから何度出したか分からない程に精液を注ぎ込み続け、やっとこさラディは正気に戻る。
ハッと我に帰ってみれば、自分の腰の上では呼吸もままならない状態のリーサがいた。
「ごめん……ごめんよ…リーサ…」
「えへへぇ……らいしゅき…らいぃ…」
こんな幼い子を、こんなになるまで犯してしまった自分を責めるように、ラディはリーサを抱き上げて謝り続ける。
その隣で、リーサはなんとか喋れるようになってラディへ好きだと何度も伝えた。
暫くすれば、ルルも一緒に抱きあって皆で大好きだと言いあうようになっていた。
―――――――――――――――――――――――――――
あの出来事から、数年の月日が経っていた。
ラディはあの後でルルと結婚し、今は円満な夫婦生活を送っている。
牧場の方も健在であり、現在は家族全員で力を合わせてやりくりしていた。
「パパ〜、ママ〜♪だぁいすき♪」
「あぁ、俺も好きだよ?」
「全く、我が娘ながら侮れないなぁ♪これじゃママ、旦那さん取られちゃう♪」
あれからすっかり成長したリーサは、すっかり大人っぽくなって今では一番良く働いてくれている。
母親のルルに良く似て、豊満なボディはいつもラディの欲望を煽り立てている。
そして妻となったルルには、とっても嬉しい事が起きていた。
「まぁまぁ、もうすぐ2児のママなんだから、少しぐらい我慢しなきゃ」
「そうだね〜♪ラディ君との子だもの、絶〜対可愛い子を産んじゃうよ〜♪」
そう。
ルルのお腹の中には、ラディとの間に出来た子供がいるのだ。
もうすぐ生まれそうな程に大きくなったお腹の中に。
「兄弟が出来るのか〜、楽しみだなー♪」
「子供か今夜の事か、どっちだ?」
「えへへ、どっちも〜♪」
こうして、3人 αの円満な性活はまだまだ続く。
続くったら続く。
〜終わり〜
一面に広がる緑の草原が風に吹かれて揺られる。
それを見ているだけでも心地よくなってしまい、この青年の瞳は徐々に閉じられようとしていた。
丘の上にある大きな樹にもたれかかって、ついつい寝息を立ててしまう。
温かな日差しを受けてゆっくりと安らかに夢の中へ誘われそうになるが、寸前で踏みとどまる。
「……ふぁ〜…今日も異常なしっと…」
「……zzz」
草原の所々で膝を折り曲げてぐっすり眠っている牛たちの数を確認し、今日も定期的に行っている頭数の確認を終えた。
この牧場で放牧している牛の数は現在で15頭。
最近になって赤ん坊が生まれたので、取引で居なくなった1頭の埋め合わせが出来ていた。
「よいしょ……ふっ……ふーーーーーっ!」
いつまでも仕事を放っている訳にも行かず、すぐさま小屋の方へ向かう。
そこには乳搾りの時に用いる特製のドラム缶が置いてある。
その重さは、それほど重い訳ではない。
しかし、その程度の重さだろうともこの青年には持ちあげる事すら困難を極めるだろう。
それほどまでに非力なのだ、この青年は。
「おーい、いつも言ってるが、持ってやっても、いいんだぞー?」
「い、いいん…だぞー?」
小屋の外側から身を乗り出し、まるで定位置であるかのようにその大きな胸をズシリと柵に乗せ、一人の女性が話しかけてくる。
その足元で、同じような顔つきのごく小さな少女が彼女の真似をしようと柵をよじ登っている。
この二人は、この牧場に突然現れた居候である。
ゆっくりとした口調が特徴のこの女性は、「ルル」と言う。
隣で一生懸命に柵をよじ登る少女の母親である。
のんびり屋ではあるが、同時に力持ちだったりも。
そしてその隣でやっと登って一息ついている少女の名前は「リーサ」と言う。
ルルがこの牧場へ居候する事になる理由を作った張本人である。
「だ…だいじょう……ぶわぁっ!?」
「あらら…」
「あらら〜…」
全身の力を振り絞ってドラム缶を持ち上げようとした青年だったが、すぐに重さに負けてその場に倒れ込む。
その刹那、頭上からは勿論ドラム缶が落ちてくる訳で。
頭にそんな重いドラム缶が直撃して無事な訳も無く。
青年は遠退く意識に引っ張られるように地面へ倒れ伏す。
「ばたんきゅ〜…」
「ラディ君、大丈夫か〜?」
「だいじょ〜ぶか〜?」
ドラム缶に押しつぶされて目を回すラディを見下ろし、ルルはその優しそうな表情を向けながらのほほんと心配をしていた。
それに追従するように、リーサも同じようなポーズを取って真似をする。
まぁ、それらはラディには見えていない訳だが。
―――――――――――――
「うぅっ…」
いつ意識を失ったのかも思い出せない内に、ラディは目を覚ます。
目の前に広がっているのは、とても大きな二つの柔らかい何か。
それらが、ラディの目を覆うように乗せられていた。
何なのかの判断に困ったラディは、とりあえずそれらを退かそうと手でつかむ。
「んぅっ…」
「っ!?」
二つの何かが急に喘ぐような声を放つ。
その聞き覚えのある声に驚き、ラディは慌ててその場から立ち上がる。
すると、その何かの正体がやっと分かった。
「……zzz」
そこには、楽な姿勢で座ったまま眠っているルルの姿があった。
彼女の膝は、先程までラディの頭を乗せていた事を証明付けるかのようにほんのりと充血して赤みを帯びていた。
しかも、のんびり屋な彼女だからこそ出来る事なのか、口をバカッと開けて涎まで垂れている。
と、そこから垂れる涎を確認した所で、ラディは自身の顔に違和感を覚える。
まるで何か飲み物を零して、拭きとらずに放置した後のベトつきのような。
「……っ?!///」
自分の頬に手を這わせ、それらを掬い取って見る。
それは、無色透明でただただベタつきを感じさせるのみである。
それらが意味する所は。
「こ、これ…ルルさんの……」
そこまで考えたラディだったが、それ以上の妄想が自分の想像をはるかに超えた物かもしれないと言う恐怖から目を逸らそうとする。
だが、世の中そう上手くは出来ていないらしい。
「うぅん……あれ…あなた……なんでここに…?」
「る、ルルさんっ?!」
グッスリと眠っていたルルが目を覚ましたのである。
しかも寝ぼけているらしく、頭が左右にゆらりゆらりと揺れている。
ボケーッとした顔には涎が大量に付いており、見るに堪えない。
「んぁ〜…」
「……ハァ、しょうがないですね…」
ルルが両腕を広げて、顔を近づけてくる。
それは、ルルがここに居候する事となった時から定期的に行っている事だった。
この行動は、彼女が口の周りを拭いて欲しい時にする物である。
それを分かっていたラディは、彼女の目の前に座り込み、心のドキドキを鎮めながら冷静にハンカチを取り出す。
が、ここで事故が起こった。
「んしょ…」
「わっ!?」
彼女の顔を拭こうと手を伸ばした矢先、ラディはルルに押し倒されてしまう。
そのまま寝ぼけているルルに圧し掛かられて動けなくなってしまう。
「あなたぁ……いつもみたいに…シよぉ…」
「っ!?」
どうやら寝ぼけてラディを旦那と勘違いしているらしかった。
そのままラディにキスをして口を塞がれてしまい、ラディは何も言えなくなる。
それと共に、脳を焼かれそうな甘い陶酔にラディは浸ってしまう。
「んぅ……れるぅ……ちゅぱっ…」
「んんんっ…」
いくらもがいても、非力なラディにルルを跳ね飛ばすだけの余力など残されてはいない。
それどころか、キスによる快楽で身体に力が全く入らないのだ。
なすがままでルルに口の中を舌で蹂躙されるラディ。
もがこうとするその手足の震えは、いつの間にかグッタリとなって動かなくなっていた。
「……プハァ……うぅん……あっ…」
「…はぁ……はぁ…」
寝ぼけていた状態から戻ってきたルルは、目の前の光景に唖然とした。
目が覚めてみれば、目の前では見知った顔の少年が身体をピクピクと痙攣させながら浅い呼吸を繰り返す。
そしてその顔にはたっぷりと唾液が付いていて、そこから伸びる一筋の橋は自分の唇へ続いている。
橋はそれを確認させたかったかのように、その場でプツンと切れてラディの身体に倒れて散る。
なにより、自分の身体が火照っていて収まりが付かない。
「ご、ごめん…ラディ君……で、でも………もう我慢できないよぉ…」
「はぁ……はぁ…はぅっ…」
身体の火照りが収まらないルルは、どうにも我慢できずそのまま再びラディにキスをする。
今度のキスはそう時間はとらず、一瞬で終わったのだがその一瞬でルルはラディの服を全て脱がせていた。
そのまますかさず、ラディの勃起して大きくなっているその逸物を口に含む。
ピチャクチャとまるで葉をすりつぶして食べるかのように顎を懸命に動かして快感を彼に与え続ける。
「あぅぁ…」
「んぐぅっ!?………ンクッ…ンクッ……プハァ…」
ラディがビクンと快感に身体を跳ねさせると、それに呼応するようにルルの中に精液がドクドクと放たれる。
ネバネバした物が喉に引っ掛かりながらも、ルルはそれらを全て飲み干してしまう。
それはルルにとってとても強い媚薬のようにすら感じられ、身体の火照りは更に増す事になった。
「ハァ……ハァ…うぁぁ…」
「ラディ君…ラディ君……はぁぁぁぁっ…」
うめき声ともあえぎ声とも聞こえるような、辛そうな呼吸をしているラディ。
しかし、そんなラディを心配する事も無く、ルルはラディのビクビクと痙攣しているモノを乱暴に鷲掴むとそのまま自分の女陰に擦り付けた。
そしてそのまま、強引にそれを自分の膣内へ無理矢理捻じ込む。
「あぁあっ!?」
「んぅぅ……ラディ君……ラディ君…」
脳に焼けつくほどの強烈な快楽を味わい、ラディは悲鳴にも似た声をあげる。
その上で跨って、ルルはその腰をまるでロデオで暴れる闘牛のように激しく上下左右、あらゆる方向へ振り乱す。
その度に彼女との繋がりからは激しい性交を物語らせるようなクチュクチュとした淫らな音が響く。
それらの音は、外へと漏れて行き、同時にここがどういう場所なのかを確認する事も出来た。
ここはラディが前に住んでいて、今はルルとリーサが使っている寝室だった。
「あぅぅ……る、るる…さぁん…」
「んぁっ……ら、ラディ君…すっごぉい…」
尚も腰振りを止めず只管に快楽を貪るルルは、体勢を変えてラディにのしかかる。
そして、そのまま何度も何度も激しく腰を打ちつけて自らの快楽と本能を満たす。
対してラディは、彼女の腰に手を添えて彼女の動きに合わせるので精一杯。
暫く続いていた激しい性交だったが、唐突に異変が起こる。
「んぅぅ……ままぁ…」
「り、リーサっ!?」
「うぁっ!だめっ!でちゃ…」
「ふぇ?!あっ…くひぃぃぃぃ…」
目を擦りながら眠たそうな表情のリーサが部屋に入って来たのである。
可愛らしいチェック模様のパジャマを着て、自分の半分程のおおきさのぬいぐるみを抱えながらボンヤリとした表情でこちらを見やる。
それよりも、自分の娘がこんな状況下に飛び込んできた事に驚いたルルの方が大変であろう。
驚いた事により膣がラディのモノをペシャンコに押し潰しそうな程強くキュンと締め上げてしまう。
それによる快楽と刺激に彼が耐えられる筈も無く、彼女の膣の一番奥へこれでもかと思うほどにドクドクと精子を流し込んでいく。
大量に膣内、それも子宮の内側へ流し込まれたと同時にルルは、それを追いかけるようにして果ててしまった。
ドサリと疲労しきったルルがラディへ倒れ込む。
「むぐぅ!?」
「ハァ……ハァ……んんぅ…」
「ままぁ…いっしょにねよー…?」
倒れて来たルル。
その豊満な胸の谷間へ、ラディは強制的に誘われた。
汗臭さなどの嫌な匂いは一切なく、むしろ女性らしい良い匂いが鼻を満たす。
柔らかな感触が、射精直後の彼の身体を労わるように優しく包み込む。
夢の中にいるような柔らかな感触に、ラディの理性はいつしか吹っ飛んで行た。
「ルル……もっと……ルルゥゥゥーーー!」
「ふぇ…はぁぁぁん!?」
「ままぁ……いっしょにー…」
脱力して、彼女の腰から滑り落ち掛けていたラディの腕に力がみなぎりガシッと腰をしっかり掴む。
それと同時に、身体中の力が漲るように回復して行く。
脱力していた彼女の事などお構いなしに、腰を打ちつけ彼女の膣を突き上げる。
ズンズンと突き上げる度に、彼女は悲鳴とも思えるような声で喘ぐ。
「い、いやぁ…だめぇっ!む、むすめがっ!り、リーサが…あぁぁぁん!?」
「ルル…ルル……ルルゥゥゥゥーーー!」
「ままぁ……」
何度も母を呼ぶリーサを置き去りに、ラディとルルは自らの快楽と刺激を求めて腰をひたすら振り続ける。
パンパンと何度も腰がぶつかる音が部屋に響き、その度にルルの口から喘ぐ声が漏れる。
ラディは彼女を突き上げ、ルルはそれを受け止め善がる。
「うぐっ……でるっ…あぁぁぁぁぁぁあああああ…」
「ききひゃっ……んぅぅぅ……」
狂ったかのように腰を振り続けていた二人だったが、その円舞はいつまでもそう続く物では無い。
やがて限界まで快感を貪ったラディは、今までのお返しとばかりに大量の精液をルルの子宮の奥へ打ち付け果てる。
ドクドクと容赦の無い射精は、ルルの一番奥へしっかりと届く。
「はぁ……はぁ…ルル…」
「あはぁぁぁ……しゅごいぃ…」
「ままぁ〜……んんっ」
射精の余韻に浸って彼女を抱きしめたラディは、絶頂を迎えてグッタリとしてしまったルルに呼び掛ける。
しかし、ルルは快感に溺れ切ってしまっているようで、グッタリしたまま眠ってしまったようだ。
そんな二人の間に割って入るようにして、リーサがラディの唇を奪う。
「んぅ?!」
「んんぅ……れろぉ…」
まるで寝ぼけているかのようにゆっくりと、しかし確実にリーサはラディの口内をその舌でもって蹂躙し始めた。
小さな舌が伸びてラディの舌を絡め取り、自身と絡め合い唾液をグチュグチュと交換し合う。
脳を焼くような刺激が止まないラディは、ルルと同じようにリーサの舌を入念に絡め取る。
「んふぅ……はふぅ……ひゃぅ!りゃ、りゃりぃひゅん!?」
「はむっ……れろっ……じゅるるっ…」
何度も何度も、自分の物だと刻み込むかのように舌を絡ませ続けるラディ。
それに応じ、とても気持ち良さそうな表情をしながらリーサは自分の舌を動かし続けた。
「プハッ…ら、らでぃくん…」
「ハァ…ハァ……ママと同じに、してやるからな……ふんんっ!!」
「いぎぃぃぃぃ!?!」
キスを続けて疲れてしまったリーサ。
しかし、彼女の状態を良く分かっていなかったラディは、そのままルルを横へどけて、幼いリーサの膣へ思いっきり剛直を捻じ込んだ。
あまりの痛さに叫びそうになったリーサだったが、悲鳴を上げる前にズンズンと激しく突かれて最早声も出ない。
「ひぃっ…ひぃ……」
「すっご…キツい……出るっ!!」
呼吸すらままならないリーサ。
その幼い膣の中へ、ラディは出し得る限りありったけの精液を流し込んだ。
全てが入りきる筈も無いほどに吐き出した精液は、リーサの失われた処女膜の血と混ざりあい、二人の結合部から垂れ流されて行く。
―――――――――――――
「ひゅぃぃ……ひゅぃぃぃ…」
「はぁ……はぁ……っ!?り、リーサ!?」
あれから何度出したか分からない程に精液を注ぎ込み続け、やっとこさラディは正気に戻る。
ハッと我に帰ってみれば、自分の腰の上では呼吸もままならない状態のリーサがいた。
「ごめん……ごめんよ…リーサ…」
「えへへぇ……らいしゅき…らいぃ…」
こんな幼い子を、こんなになるまで犯してしまった自分を責めるように、ラディはリーサを抱き上げて謝り続ける。
その隣で、リーサはなんとか喋れるようになってラディへ好きだと何度も伝えた。
暫くすれば、ルルも一緒に抱きあって皆で大好きだと言いあうようになっていた。
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あの出来事から、数年の月日が経っていた。
ラディはあの後でルルと結婚し、今は円満な夫婦生活を送っている。
牧場の方も健在であり、現在は家族全員で力を合わせてやりくりしていた。
「パパ〜、ママ〜♪だぁいすき♪」
「あぁ、俺も好きだよ?」
「全く、我が娘ながら侮れないなぁ♪これじゃママ、旦那さん取られちゃう♪」
あれからすっかり成長したリーサは、すっかり大人っぽくなって今では一番良く働いてくれている。
母親のルルに良く似て、豊満なボディはいつもラディの欲望を煽り立てている。
そして妻となったルルには、とっても嬉しい事が起きていた。
「まぁまぁ、もうすぐ2児のママなんだから、少しぐらい我慢しなきゃ」
「そうだね〜♪ラディ君との子だもの、絶〜対可愛い子を産んじゃうよ〜♪」
そう。
ルルのお腹の中には、ラディとの間に出来た子供がいるのだ。
もうすぐ生まれそうな程に大きくなったお腹の中に。
「兄弟が出来るのか〜、楽しみだなー♪」
「子供か今夜の事か、どっちだ?」
「えへへ、どっちも〜♪」
こうして、3人 αの円満な性活はまだまだ続く。
続くったら続く。
〜終わり〜
13/01/03 22:18更新 / 兎と兎