甘かったり辛かったりする食べ物な〜んだ？
「今日もこれで終わりかぁ…」
一人の青年が、勤務を終えて自宅への帰路に就く。
いつもと何も変わらない、同じ道で同じ時間だ。
強いて言えば５分ほど帰りが遅くなっているくらいか。
そんな時だと言うのに、彼はこれから自分の人生を大きく変えるであろう事に遭遇する。
それは間もなく訪れた。
「――それで、よいのじゃな？」
「……うん…」
二人の少女の話声が聞こえてきた。
丁度人通りの少ない道だった為、その声は路地裏から表通りにいる青年の耳にも届いた。
そして、その声を青年はいつも耳にしていた為反応してしまう。
例え、それが聞き分けてはいけない声だったとしても。
「……リィル？」
そう、青年の耳にした声の正体。
それは、彼の義理の妹であり家で御飯を作ってくれているであろうリィルの声だったのだ。
声の質からして何か思い詰めたような感じだったのが心配になった青年は、リィルの声が聞こえた路地裏へと入って行く。
もう既に声の正体はどこかへ消えている。
「バー……なんて読むんだ？これ…」
彼が足をとめた場所。
それは、この路地裏の中に唯一入り口の存在する店だった。
外装は古風なレンガ作りで、看板にはこの国の物では無い言語が使用されている。
この国の者には分からないだろうが、英語訳で読むとするならば「sabbath」と書かれていた。
明りに相当する物は、壁に立て掛けてあるランプ位だろうか。
しかし、そのランプも中にある蝋燭は消え入りそうな小さな物になっていた。
「あいつ……ここに入って行ったよな…？」
店の前に立つ青年。
すると、何処からともなく鼻を刺激する何とも言えない匂いが脳を突く。
タバコなどの嫌な匂いの類では無いにしても、これを好きかと言われれば断じて違うとしか言えない匂い。
強いて言えば、甘ったるい陶酔を誘う匂いと言えるだろうか。
そんな匂いが、扉越しでも分かるほどに漂ってきている。
こんな中に数時間も居れば、意識が朦朧としてくるだろう。
「と、とりあえず入って…のわっ？！」
青年が扉に手を掛けた。
次の瞬間、何かの罠が作動したように見えた。
握ったノブから数十本に及ぶ気味の悪いヒルのような無機物が青年の手を包み込む。
一瞬喰われるかとも思った青年だったが、彼がノブから手を離すよりも早く、無機物達は彼の手を離れる。
そして、ドアの中心部で文字を形作って行く。
形作られた文字たちは以下の通り。
名前：リーノ・トライツェフ
年齢：20
性別：男
現家族構成：妹のみ
招待対象○
どう言う意味か、彼には分からなかった。
書かれているのは自身のプロフィールに違いない。
だが、最後の一行の招待対象○の意味がまるで分からなかったのだ。
しかし、その答えはすぐに分かった。
『一名様、ごあんな〜い♪』
『ごあんな〜い♪』
どこからともなく、おそらくは扉の向こうからだろうが、数人の女性の声が聞こえてきた。
あどけなさがある少女の様な声だったが、それに気付く間もなくリーノはいきなり開いた扉に飲み込まれるように店に引き摺りこまれた。
そして、つい先ほどまでリーノの居た路地裏には、またしても沈黙が広がって行く。
「いってて…」
「おきゃくさま、だいじょうぶ〜？」
「あぁ、うん…」
どうやら、引き込み方が強引過ぎたらしい。
リーノは店に入ると同時に盛大に転んでいたのだ。
その音に、店の従業員らしき女の子達が一斉にリーノの方を向く。
そう、女の子達。
この店の従業員と思しき女の子たちは皆、まだ働くような年齢ではなかったのだ。
まだ母親に甘えて暮らしているか、勉学に励んでいるような、年端もいかない少女達ばかりが、この店で働いているようなのである。
「あれ？おきゃくさまみたことないよ〜？」
「えぇと、俺も君を見たのは初めてだと思うんだけど…」
「えっ？！初見がここに来れる訳無いじゃない！どう言う事よこれ！？」
メガネを掛けたどこか抜けているような感じの少女が、リーノを心配して頭の辺りに手をやってオロオロしている。
彼女の言動から察するに、ここは初見お断りの店と言う事なのだろうか？
どうやら、この現状に混乱してなのか近くに居たツインテールの女の子も何やらギャーギャー叫んでいる。
「とっにかく！！リーダーに話聞きに行くからついて来なさい？！」
「あぁ、ありがと…」
「っ？！べ、べつにアンタの為じゃないんだから！！」
なんともツンデレチックな女の子だ。
金髪ツインテールロリ魔女服と、それっぽい所は選り取り見取り。
彼女自身がツンデレの生き字引とでも言った方が良いのだろうか。
とにかく、そんなナリの彼女ではあったが、混乱を収束させる為にリーダーの所へ連れて行ってくれるらしい。
「リーダー？なんか初見さん入って来たんだけれど〜？」
「――ちょっと待つのじゃ！」
「――あっ……ふぁぁ…」
どうやらお取り込み中のようだ。
だが様子がおかしい。
と言うより、リーノにとっては驚愕の事態だったのである。
カーテンの向こうでは、二人の女の子がふしだらに交わっているのが影だけだが見えている。
問題はそのシルエットだ。
背格好からして15〜16程度の少女の物ではある。
声も聞き覚えがあるし、背格好もとある人物にそっくり。
そこまで来て、リーノが見間違える筈が無かった。
「リィル？！」
「ひゃぅっ？！お……おにいちゃ…ひぅぅ…」
「んなっ？！こやつの兄者じゃと？！」
どうやらビンゴのようだった。
カーテンの間からチラリと妹が覗きこんできた。
自分と同じ蒼い瞳。
それはもう、自分の妹以外にあり得ないとリーノは思う。
そしてベッドの上に無理矢理乗り込もうとするが。
「アンタね〜！魔女の儀式中に邪魔するなんてナンセンスだと思わない訳〜？！」
「のわっ！？」
ベッドに片足を乗せ、カーテンに手を掛けた時、傍に居たあのツンデレ魔女っ子がリーノを引っ張ったのだ。
もちろん、片足で不安定だったリーノは魔女っ子の方に倒れ込む。
慌てて着地しようとしたリーノだったが、右手がふと何かを掴む感触があった。
「……ん？」
「ふぁ……もぉ、やめ…なさいよぉ…」
どうやら、魔女っ子の残念な胸を掴んでいたらしい。
胸と言うよりかは胸板に近いその胸だが、胸の感触は確かにあった。
その感触が、慌てて手を離した後も残っているのが分かる。
今までに何度か感じた事のあるラッキースケベな体験ではあったが、リーノは未だに慣れていなかった。
それが男と言うものなのだろうか。
「わわっ、ごめん！」
「こ、こんどやったらしょ〜ちしないんだからぁ…」
どうやら相当動揺しているらしく、顔を真っ赤にして自分の胸を抱え込むようにしながら泣きじゃくっている。
因みに、胸から手を退ける際にチラッと見えたのだが、彼女の名前は「リルム」と言うらしい。
ベッドの方から舌打ちが聞こえてきた気がするが聞かなかった事にしよう。
「それならば兄上よ、物は一つ相談なんだが…」
「誰が兄上かっ！？」
リィルを弄っておいて兄上とはどういう了見なのだろうか。
このバフォメット、実は相当礼儀知らずなのではないだろうか。
そもそも、無理矢理客を引き入れる店のリーダーにそんな礼儀などあるのか分からない。
「妹と……リィルと交わってはくれんかの？」
「んなっ？！」
そりゃ驚くだろう。
さっきまで弄り倒してもう息も掠れているような少女を差し出して交われとは。
本当にコイツはバフォメットなのだろうか。
それすらも怪しくなってきた所で、リィルが起き上る。
「おにぃ…ちゃん……」
「リィル？！」
リィルの服装は、家でいつも着ているシャツでもなく、学校で着る制服でもなく、どこか間違った解釈をして作った魔女服の様な物を着ていた。
同じような物をリーノは知っている。
先程のリルムも含めて、ここの従業員は皆同じような服装をしていた。
周りに装飾品などもコーディネートして可愛らしいファッションとしても機能するらしい。
「ココさま〜、じゅーすもってきました〜…はわわっ？！」
「なんじゃリリィか。今は取り込み中じゃ。それより、兄上の下準備をしてやるのじゃ」
この状況で下準備と言えばアレしかないだろう。
それを分かっている様に、リリィがリーノのズボンを降ろして行く。
あっという間に何も着ていない状態になったリーノ。
気が付けば裸だったというのが正しいだろう。
気が付けば服を剥がれて裸だったのだから。
「そ、それじゃいきますね〜……はむっ…」
「えっ……はうっ！？」
意識が断続的に消える感覚に陥りながら、リーノはリリィのテクニックに酔い痴れる。
あっという間に勃起しきったリーノの肉棒が早くも断続的な脈動を始めた。
堪える事も出来ない内に、リーノはあっという間にリリィの口の中へ精液を流し込む。
「うぅぅ………はぁ…はぁ…」
「んくっ……プハァ…おきゃくしゃまの…おいひぃ…」
「っ？！」
まるで弄ぶように、口の中に残った精液を指ですくって顔に塗るリリィ。
その仕草から表情から、何から何までがとてもエロくて、リーノの肉棒は早くも勃起していた。
口での奉仕を十分に堪能したのか、リリィは自分の股間に手をあてて擦りながら、もう片方の手でリーノの手を握る。
「はぁ…はぁ……おきゃくしゃまのぉ…」
「あ……うぁぁ…」
「まるで夫婦じゃな♪このままふぃにっしゅまで行くのじゃ♪」
「あっ……ここさ……んんんんっ？！」
ベッドの上では二人の少女が、ベッドの下では二人の男女が淫猥に交わっている。
その部屋の中には、媚香の匂いを掻き消しそうな程に強く、女性特有の匂いが漂う。
「リーダー？明日届く媚香の追加なんだけど……なっ！？初見客とリリィがなんでそ、そんな事してんのよっ！」
「丁度良いわい♪リルムも一緒にやろうぞ♪ついでにリリィと兄上もベッドの上に来るのじゃ♪」
カーテンを広げたココが、外に居る全員をベッドへ招く。
トリプルベッドな事もあってなのか、これだけの人数が上に乗ってもギリギリ窮屈さを感じない。
そうこうしている内に、リルムは自分の服を脱いでリーノの前に正座した。
その表情は真っ赤で、彼女がどれだけ恥ずかしがっているのかが伺える。
「え……えと、その……ふ、ふつつきゃ…あぅ……噛んだ…」
「っ？！」
その唐突に飛び出して来たドジっ子アピールが凄く効いたようで、リーノの肉棒はもう限界を超えようとしていた。
「あぁ〜、さきにりりぃですよ〜♪」
「あっ、ちょ！リリィ！？」
「あっ、いま舐められたら……あぁぁ！！」
すごすごと近づいてきたリルムを押しのけて、まるで精液を貪る亡者のようにリリィがリーノの肉棒を銜え込む。
舌を這わせて刺激を与えると、リーノはあっという間に射精してしまう。
それも、先程出したのを上回りそうな勢いでリリィの口の中を精液で一杯にしてしまう。
「んくっ……んくっ……おに〜ひゃんのしぇ〜えきぃ……あはぁぁぁぁ…」
いつの間にかお客様からお兄ちゃんに呼び方が変わっているが、その直後には 彼女が気持ち良さで痙攣してしまう。
どうやら精液を飲み込んで快楽の波に飲まれたようだ。
飲んだり飲まれたり忙しい事この上ない。
「リリィ？！ちょ、そんなにいいの？！」
「はぁ…はぁ……」
二度もリリィの口に射精して、リーノの体力が消耗していた。
しかし、そんな疲労もすぐに終わる事となる。
「ココちゃーん？イレギュラーな初見さんが来たって言うから強壮剤持って来たわよ〜？」
「おぉ、ライラか♪お主もまざれぃ♪」
「言われなくても〜♪」
どうやらもう一人やってきたらしい。
手っ取り早く蓋を開けると、ライラはそれをリーノの口に思いっきり流し込んだ。
するとあっという間に身体の疲労感は無くなって、代わりに抑えようも無い程の発情感を感じる。
それを証明するかのように、リーノの肉棒は先程までの大きさを取り戻していた。
「兄上、今度こそリィルと交わるのじゃ♪」
「あぁ…」
「おに……ひゃん…」
すっかりココの手で陶酔に浸っていたリィルを、リーノは無理矢理抱き上げる。
そして、自分と向き合う位置に移動させるとリィルの両足を無理矢理開く。
「きゃぁ…」
「もうすっかり野獣じゃな♪」
「お前も一緒に…」
「なんじゃとっ？！」
体勢も整って、さあこれからＳＥＸだと言う時に、ココは二人の様子を見ようとすぐ傍まで舐め回すように眺めていた。
しかし、野獣と化したリーノの視界に入ったのが災いしてか、リーノの手がココの股間を鷲掴む。
そして手でこねるように愛撫を始めた。
「な…なんじゃなんじゃ……なんなんじゃ〜…」
すっかり陶酔に浸っているココは、もう既に小さなﾊﾟﾝﾂは脱ぎ捨てている。
その残骸は既にライラが回収済みである。
何の用途に使うかは知らないが、どっち道ヤる事は変わらない。
「おにぃちゃん……きてぇ…」
「言われなくたって……俺の初めて、受け取れぇ！」
「ふぇ？初めてって…んぅぅ！」
おねだりするリィルは、きっとリーノが見た彼女の表情の中でも一番、可愛くそして愛しく思えただろう。
そして、リーノは生まれて初めて女性の膣へ、リィルは生まれて初めて男性の性器を受け入れた。
「はっ……あぅぅ…」
「リィル……激しくいくぞ？」
「わ、わしは……ひぎぃ！ゆ…ゆびぃぃ♪」
生まれて初めての痛みと、大好きな人と交わっている喜びが混ざり合って、リィルは痛みに耐えながら笑っていた。
その笑顔を見るだけで、リーノの心は満たされて行く。
ついでにココの秘部を穿るように指を挿すと、物凄く喜んでいる。
いつの間にかベッドの周りには、リリィやリルム、ライラが羨ましそうに見ている。
その視線は全て、繋がっている二人へと向けられた。
「ひゃぅぅ…はずかしぃ…」
「うぐっ…締まって……もう…出るっ！」
視姦のような感じで交わるリィルは、その余りの恥ずかしさに両手で顔を隠してもがく。
その際にリーノの肉棒を強く締め付けたらしく、痛みの伴う甘く強烈な快感でリーノは果てそうになる。
「あっ！だしてぇ！おにいちゃんの……ほしいよ〜！」
「出すっ！出すぞぉ！」
最奥まで一際強く突き上げた次の瞬間。
リーノは限界を超えてリィルの中へと精液を大量に流し込む。
リィルの表情は、嬉しくて真っ赤になっている。
周りで見ていた彼女たちも、いつの間にか始めていた自慰で早くも達していたらしい。
気が付けば右手が濡れている。
どうやら、ココも一緒にイッていたようだ。
「つぎはりりぃがいいです〜♪」
「な、何言ってんのよ！次は私が…」
「あら？リルムって男性経験ってフェラチオ以外あったっけ？」
「あ、あにうえぇ……わしもガンガン…突いてほしぃのじゃ〜…」
「おにいちゃん……つぎも私としよ…？」
こうして、リーノは何十回何百回と魔女たちとの交わりを経験して大人になっていく。
性交が終わりを告げた頃になって、リィルがリルムやリリィと同じ魔物種、魔女に開花していたと知らされても特にリーノは驚きもしなかったし困りもしなかった。
なにしろ、愛している妹がもっと自分を愛するようになってくれたから。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
あれから２ヶ月が経った頃。
いつもと同じくリーノはこのバーへと立ち寄っていた。
だが、今は違う意味でここに足を運んでいるのだ。
「おっ♪兄上がきたのじゃ♪あにうえ〜♪」
まず、入り口でココがリーノを出迎えてくれる。
今となっては慣れてしまったが、入り口の所謂人物認証の魔法は、初見だとかなりビビるかもしれない。
何はともあれ、ココに腕を引かれるまま店の奥へ入って行くリーノ。
「あっ、おにいちゃんです〜♪」
続けて、リリィがこちらに気が付いて手を振ってくる。
最初に会った時と比べて遙かに胸が大きくなって、手を振っている今もたゆんたゆんと揺れているのが分かる。
ついでにメガネを掛けているのだが、彼女は目が悪い訳ではない。
理由はただ一つ。
リルムに勧められたからだ。
実際、メガネを掛けた方が可愛さが引き立っている。
「あっ、えとその……なんでもないわよ！」
いつもの調子でリルムが話しかけてくる。
その場を離れようとしたらココと同様に手を取って抱きついてきた。
相変わらず、リリィの足元にも及ばない残念な胸だ。
だが、これを言ってしまえばリルムに何をされるか分からないので口にするのは止しておく。
「あら♪今日も私の王子様はお元気ね〜♪」
ライラがジュースサーバから離れるや否や、リーノの顔に指を這わせる。
この店の中で一番大人びているライラではあるが、それでも見た目がまだまだ子供なのでそこまでの色気は感じない。
こうやって顔を指で撫でるのだって、妖艶な動きではなく、どちらかと言えば頬の感触を味わってみたくて触っている感じか。
他にも数人の魔女っ子達がリーノにくっつく。
「あ〜！お兄ちゃん来てるんだったら声掛けてよ〜！」
「おいおい、今日は大事な話があって来たって言うのに…」
「大事な話じゃと？」
それでは聞いてみよう。
これが、リーノの下した大決断である。
「俺、この店をでっかくする！」
『おぉ〜！？』
言われてみれば、この店にはあまり客が来ていた所を見た事が無い。
リーノ自身、初めて来たときは自分以外の客は居なかったし、それ以降も一度たりとも見ていない。
ココに扉の仕掛けを調べて貰うと、やはりリーノ以外の客は相当数来ているらしかった。
ただ、誰もが魔法細工にビビって逃げ出していたのだろう。
データの中に数人見覚えのある名前も見つけたが、この際どうでもいい。
「だから俺、仕事辞めて来たんだ。ここのオーナーになる為に！」
「あ、兄上がそこまで……わしは……わしは嬉しいのじゃ…よよよ…」
「おに〜ちゃんりっぱです〜♪」
「バカじゃないの？！まぁ、オーナーって事はリーノとずっと一緒に居れる訳だし、そう考えたら……っ！？」
「夢があるじゃないの♪私も協力させて貰うわよ？」
そして、次々に魔女っ子達が協力をお願いしてくる。
断る理由なんて何処にもない。
それどころか、リーノの方からお願いしようとしていたくらいなのだから。
「がんばって大きくしようね、お兄ちゃん♪」
「おう！」
数年後、繁華街一番のバーとしてこの店は栄えるのだが、それはまた別のお話
FIN
一人の青年が、勤務を終えて自宅への帰路に就く。
いつもと何も変わらない、同じ道で同じ時間だ。
強いて言えば５分ほど帰りが遅くなっているくらいか。
そんな時だと言うのに、彼はこれから自分の人生を大きく変えるであろう事に遭遇する。
それは間もなく訪れた。
「――それで、よいのじゃな？」
「……うん…」
二人の少女の話声が聞こえてきた。
丁度人通りの少ない道だった為、その声は路地裏から表通りにいる青年の耳にも届いた。
そして、その声を青年はいつも耳にしていた為反応してしまう。
例え、それが聞き分けてはいけない声だったとしても。
「……リィル？」
そう、青年の耳にした声の正体。
それは、彼の義理の妹であり家で御飯を作ってくれているであろうリィルの声だったのだ。
声の質からして何か思い詰めたような感じだったのが心配になった青年は、リィルの声が聞こえた路地裏へと入って行く。
もう既に声の正体はどこかへ消えている。
「バー……なんて読むんだ？これ…」
彼が足をとめた場所。
それは、この路地裏の中に唯一入り口の存在する店だった。
外装は古風なレンガ作りで、看板にはこの国の物では無い言語が使用されている。
この国の者には分からないだろうが、英語訳で読むとするならば「sabbath」と書かれていた。
明りに相当する物は、壁に立て掛けてあるランプ位だろうか。
しかし、そのランプも中にある蝋燭は消え入りそうな小さな物になっていた。
「あいつ……ここに入って行ったよな…？」
店の前に立つ青年。
すると、何処からともなく鼻を刺激する何とも言えない匂いが脳を突く。
タバコなどの嫌な匂いの類では無いにしても、これを好きかと言われれば断じて違うとしか言えない匂い。
強いて言えば、甘ったるい陶酔を誘う匂いと言えるだろうか。
そんな匂いが、扉越しでも分かるほどに漂ってきている。
こんな中に数時間も居れば、意識が朦朧としてくるだろう。
「と、とりあえず入って…のわっ？！」
青年が扉に手を掛けた。
次の瞬間、何かの罠が作動したように見えた。
握ったノブから数十本に及ぶ気味の悪いヒルのような無機物が青年の手を包み込む。
一瞬喰われるかとも思った青年だったが、彼がノブから手を離すよりも早く、無機物達は彼の手を離れる。
そして、ドアの中心部で文字を形作って行く。
形作られた文字たちは以下の通り。
名前：リーノ・トライツェフ
年齢：20
性別：男
現家族構成：妹のみ
招待対象○
どう言う意味か、彼には分からなかった。
書かれているのは自身のプロフィールに違いない。
だが、最後の一行の招待対象○の意味がまるで分からなかったのだ。
しかし、その答えはすぐに分かった。
『一名様、ごあんな〜い♪』
『ごあんな〜い♪』
どこからともなく、おそらくは扉の向こうからだろうが、数人の女性の声が聞こえてきた。
あどけなさがある少女の様な声だったが、それに気付く間もなくリーノはいきなり開いた扉に飲み込まれるように店に引き摺りこまれた。
そして、つい先ほどまでリーノの居た路地裏には、またしても沈黙が広がって行く。
「いってて…」
「おきゃくさま、だいじょうぶ〜？」
「あぁ、うん…」
どうやら、引き込み方が強引過ぎたらしい。
リーノは店に入ると同時に盛大に転んでいたのだ。
その音に、店の従業員らしき女の子達が一斉にリーノの方を向く。
そう、女の子達。
この店の従業員と思しき女の子たちは皆、まだ働くような年齢ではなかったのだ。
まだ母親に甘えて暮らしているか、勉学に励んでいるような、年端もいかない少女達ばかりが、この店で働いているようなのである。
「あれ？おきゃくさまみたことないよ〜？」
「えぇと、俺も君を見たのは初めてだと思うんだけど…」
「えっ？！初見がここに来れる訳無いじゃない！どう言う事よこれ！？」
メガネを掛けたどこか抜けているような感じの少女が、リーノを心配して頭の辺りに手をやってオロオロしている。
彼女の言動から察するに、ここは初見お断りの店と言う事なのだろうか？
どうやら、この現状に混乱してなのか近くに居たツインテールの女の子も何やらギャーギャー叫んでいる。
「とっにかく！！リーダーに話聞きに行くからついて来なさい？！」
「あぁ、ありがと…」
「っ？！べ、べつにアンタの為じゃないんだから！！」
なんともツンデレチックな女の子だ。
金髪ツインテールロリ魔女服と、それっぽい所は選り取り見取り。
彼女自身がツンデレの生き字引とでも言った方が良いのだろうか。
とにかく、そんなナリの彼女ではあったが、混乱を収束させる為にリーダーの所へ連れて行ってくれるらしい。
「リーダー？なんか初見さん入って来たんだけれど〜？」
「――ちょっと待つのじゃ！」
「――あっ……ふぁぁ…」
どうやらお取り込み中のようだ。
だが様子がおかしい。
と言うより、リーノにとっては驚愕の事態だったのである。
カーテンの向こうでは、二人の女の子がふしだらに交わっているのが影だけだが見えている。
問題はそのシルエットだ。
背格好からして15〜16程度の少女の物ではある。
声も聞き覚えがあるし、背格好もとある人物にそっくり。
そこまで来て、リーノが見間違える筈が無かった。
「リィル？！」
「ひゃぅっ？！お……おにいちゃ…ひぅぅ…」
「んなっ？！こやつの兄者じゃと？！」
どうやらビンゴのようだった。
カーテンの間からチラリと妹が覗きこんできた。
自分と同じ蒼い瞳。
それはもう、自分の妹以外にあり得ないとリーノは思う。
そしてベッドの上に無理矢理乗り込もうとするが。
「アンタね〜！魔女の儀式中に邪魔するなんてナンセンスだと思わない訳〜？！」
「のわっ！？」
ベッドに片足を乗せ、カーテンに手を掛けた時、傍に居たあのツンデレ魔女っ子がリーノを引っ張ったのだ。
もちろん、片足で不安定だったリーノは魔女っ子の方に倒れ込む。
慌てて着地しようとしたリーノだったが、右手がふと何かを掴む感触があった。
「……ん？」
「ふぁ……もぉ、やめ…なさいよぉ…」
どうやら、魔女っ子の残念な胸を掴んでいたらしい。
胸と言うよりかは胸板に近いその胸だが、胸の感触は確かにあった。
その感触が、慌てて手を離した後も残っているのが分かる。
今までに何度か感じた事のあるラッキースケベな体験ではあったが、リーノは未だに慣れていなかった。
それが男と言うものなのだろうか。
「わわっ、ごめん！」
「こ、こんどやったらしょ〜ちしないんだからぁ…」
どうやら相当動揺しているらしく、顔を真っ赤にして自分の胸を抱え込むようにしながら泣きじゃくっている。
因みに、胸から手を退ける際にチラッと見えたのだが、彼女の名前は「リルム」と言うらしい。
ベッドの方から舌打ちが聞こえてきた気がするが聞かなかった事にしよう。
「それならば兄上よ、物は一つ相談なんだが…」
「誰が兄上かっ！？」
リィルを弄っておいて兄上とはどういう了見なのだろうか。
このバフォメット、実は相当礼儀知らずなのではないだろうか。
そもそも、無理矢理客を引き入れる店のリーダーにそんな礼儀などあるのか分からない。
「妹と……リィルと交わってはくれんかの？」
「んなっ？！」
そりゃ驚くだろう。
さっきまで弄り倒してもう息も掠れているような少女を差し出して交われとは。
本当にコイツはバフォメットなのだろうか。
それすらも怪しくなってきた所で、リィルが起き上る。
「おにぃ…ちゃん……」
「リィル？！」
リィルの服装は、家でいつも着ているシャツでもなく、学校で着る制服でもなく、どこか間違った解釈をして作った魔女服の様な物を着ていた。
同じような物をリーノは知っている。
先程のリルムも含めて、ここの従業員は皆同じような服装をしていた。
周りに装飾品などもコーディネートして可愛らしいファッションとしても機能するらしい。
「ココさま〜、じゅーすもってきました〜…はわわっ？！」
「なんじゃリリィか。今は取り込み中じゃ。それより、兄上の下準備をしてやるのじゃ」
この状況で下準備と言えばアレしかないだろう。
それを分かっている様に、リリィがリーノのズボンを降ろして行く。
あっという間に何も着ていない状態になったリーノ。
気が付けば裸だったというのが正しいだろう。
気が付けば服を剥がれて裸だったのだから。
「そ、それじゃいきますね〜……はむっ…」
「えっ……はうっ！？」
意識が断続的に消える感覚に陥りながら、リーノはリリィのテクニックに酔い痴れる。
あっという間に勃起しきったリーノの肉棒が早くも断続的な脈動を始めた。
堪える事も出来ない内に、リーノはあっという間にリリィの口の中へ精液を流し込む。
「うぅぅ………はぁ…はぁ…」
「んくっ……プハァ…おきゃくしゃまの…おいひぃ…」
「っ？！」
まるで弄ぶように、口の中に残った精液を指ですくって顔に塗るリリィ。
その仕草から表情から、何から何までがとてもエロくて、リーノの肉棒は早くも勃起していた。
口での奉仕を十分に堪能したのか、リリィは自分の股間に手をあてて擦りながら、もう片方の手でリーノの手を握る。
「はぁ…はぁ……おきゃくしゃまのぉ…」
「あ……うぁぁ…」
「まるで夫婦じゃな♪このままふぃにっしゅまで行くのじゃ♪」
「あっ……ここさ……んんんんっ？！」
ベッドの上では二人の少女が、ベッドの下では二人の男女が淫猥に交わっている。
その部屋の中には、媚香の匂いを掻き消しそうな程に強く、女性特有の匂いが漂う。
「リーダー？明日届く媚香の追加なんだけど……なっ！？初見客とリリィがなんでそ、そんな事してんのよっ！」
「丁度良いわい♪リルムも一緒にやろうぞ♪ついでにリリィと兄上もベッドの上に来るのじゃ♪」
カーテンを広げたココが、外に居る全員をベッドへ招く。
トリプルベッドな事もあってなのか、これだけの人数が上に乗ってもギリギリ窮屈さを感じない。
そうこうしている内に、リルムは自分の服を脱いでリーノの前に正座した。
その表情は真っ赤で、彼女がどれだけ恥ずかしがっているのかが伺える。
「え……えと、その……ふ、ふつつきゃ…あぅ……噛んだ…」
「っ？！」
その唐突に飛び出して来たドジっ子アピールが凄く効いたようで、リーノの肉棒はもう限界を超えようとしていた。
「あぁ〜、さきにりりぃですよ〜♪」
「あっ、ちょ！リリィ！？」
「あっ、いま舐められたら……あぁぁ！！」
すごすごと近づいてきたリルムを押しのけて、まるで精液を貪る亡者のようにリリィがリーノの肉棒を銜え込む。
舌を這わせて刺激を与えると、リーノはあっという間に射精してしまう。
それも、先程出したのを上回りそうな勢いでリリィの口の中を精液で一杯にしてしまう。
「んくっ……んくっ……おに〜ひゃんのしぇ〜えきぃ……あはぁぁぁぁ…」
いつの間にかお客様からお兄ちゃんに呼び方が変わっているが、その直後には 彼女が気持ち良さで痙攣してしまう。
どうやら精液を飲み込んで快楽の波に飲まれたようだ。
飲んだり飲まれたり忙しい事この上ない。
「リリィ？！ちょ、そんなにいいの？！」
「はぁ…はぁ……」
二度もリリィの口に射精して、リーノの体力が消耗していた。
しかし、そんな疲労もすぐに終わる事となる。
「ココちゃーん？イレギュラーな初見さんが来たって言うから強壮剤持って来たわよ〜？」
「おぉ、ライラか♪お主もまざれぃ♪」
「言われなくても〜♪」
どうやらもう一人やってきたらしい。
手っ取り早く蓋を開けると、ライラはそれをリーノの口に思いっきり流し込んだ。
するとあっという間に身体の疲労感は無くなって、代わりに抑えようも無い程の発情感を感じる。
それを証明するかのように、リーノの肉棒は先程までの大きさを取り戻していた。
「兄上、今度こそリィルと交わるのじゃ♪」
「あぁ…」
「おに……ひゃん…」
すっかりココの手で陶酔に浸っていたリィルを、リーノは無理矢理抱き上げる。
そして、自分と向き合う位置に移動させるとリィルの両足を無理矢理開く。
「きゃぁ…」
「もうすっかり野獣じゃな♪」
「お前も一緒に…」
「なんじゃとっ？！」
体勢も整って、さあこれからＳＥＸだと言う時に、ココは二人の様子を見ようとすぐ傍まで舐め回すように眺めていた。
しかし、野獣と化したリーノの視界に入ったのが災いしてか、リーノの手がココの股間を鷲掴む。
そして手でこねるように愛撫を始めた。
「な…なんじゃなんじゃ……なんなんじゃ〜…」
すっかり陶酔に浸っているココは、もう既に小さなﾊﾟﾝﾂは脱ぎ捨てている。
その残骸は既にライラが回収済みである。
何の用途に使うかは知らないが、どっち道ヤる事は変わらない。
「おにぃちゃん……きてぇ…」
「言われなくたって……俺の初めて、受け取れぇ！」
「ふぇ？初めてって…んぅぅ！」
おねだりするリィルは、きっとリーノが見た彼女の表情の中でも一番、可愛くそして愛しく思えただろう。
そして、リーノは生まれて初めて女性の膣へ、リィルは生まれて初めて男性の性器を受け入れた。
「はっ……あぅぅ…」
「リィル……激しくいくぞ？」
「わ、わしは……ひぎぃ！ゆ…ゆびぃぃ♪」
生まれて初めての痛みと、大好きな人と交わっている喜びが混ざり合って、リィルは痛みに耐えながら笑っていた。
その笑顔を見るだけで、リーノの心は満たされて行く。
ついでにココの秘部を穿るように指を挿すと、物凄く喜んでいる。
いつの間にかベッドの周りには、リリィやリルム、ライラが羨ましそうに見ている。
その視線は全て、繋がっている二人へと向けられた。
「ひゃぅぅ…はずかしぃ…」
「うぐっ…締まって……もう…出るっ！」
視姦のような感じで交わるリィルは、その余りの恥ずかしさに両手で顔を隠してもがく。
その際にリーノの肉棒を強く締め付けたらしく、痛みの伴う甘く強烈な快感でリーノは果てそうになる。
「あっ！だしてぇ！おにいちゃんの……ほしいよ〜！」
「出すっ！出すぞぉ！」
最奥まで一際強く突き上げた次の瞬間。
リーノは限界を超えてリィルの中へと精液を大量に流し込む。
リィルの表情は、嬉しくて真っ赤になっている。
周りで見ていた彼女たちも、いつの間にか始めていた自慰で早くも達していたらしい。
気が付けば右手が濡れている。
どうやら、ココも一緒にイッていたようだ。
「つぎはりりぃがいいです〜♪」
「な、何言ってんのよ！次は私が…」
「あら？リルムって男性経験ってフェラチオ以外あったっけ？」
「あ、あにうえぇ……わしもガンガン…突いてほしぃのじゃ〜…」
「おにいちゃん……つぎも私としよ…？」
こうして、リーノは何十回何百回と魔女たちとの交わりを経験して大人になっていく。
性交が終わりを告げた頃になって、リィルがリルムやリリィと同じ魔物種、魔女に開花していたと知らされても特にリーノは驚きもしなかったし困りもしなかった。
なにしろ、愛している妹がもっと自分を愛するようになってくれたから。
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あれから２ヶ月が経った頃。
いつもと同じくリーノはこのバーへと立ち寄っていた。
だが、今は違う意味でここに足を運んでいるのだ。
「おっ♪兄上がきたのじゃ♪あにうえ〜♪」
まず、入り口でココがリーノを出迎えてくれる。
今となっては慣れてしまったが、入り口の所謂人物認証の魔法は、初見だとかなりビビるかもしれない。
何はともあれ、ココに腕を引かれるまま店の奥へ入って行くリーノ。
「あっ、おにいちゃんです〜♪」
続けて、リリィがこちらに気が付いて手を振ってくる。
最初に会った時と比べて遙かに胸が大きくなって、手を振っている今もたゆんたゆんと揺れているのが分かる。
ついでにメガネを掛けているのだが、彼女は目が悪い訳ではない。
理由はただ一つ。
リルムに勧められたからだ。
実際、メガネを掛けた方が可愛さが引き立っている。
「あっ、えとその……なんでもないわよ！」
いつもの調子でリルムが話しかけてくる。
その場を離れようとしたらココと同様に手を取って抱きついてきた。
相変わらず、リリィの足元にも及ばない残念な胸だ。
だが、これを言ってしまえばリルムに何をされるか分からないので口にするのは止しておく。
「あら♪今日も私の王子様はお元気ね〜♪」
ライラがジュースサーバから離れるや否や、リーノの顔に指を這わせる。
この店の中で一番大人びているライラではあるが、それでも見た目がまだまだ子供なのでそこまでの色気は感じない。
こうやって顔を指で撫でるのだって、妖艶な動きではなく、どちらかと言えば頬の感触を味わってみたくて触っている感じか。
他にも数人の魔女っ子達がリーノにくっつく。
「あ〜！お兄ちゃん来てるんだったら声掛けてよ〜！」
「おいおい、今日は大事な話があって来たって言うのに…」
「大事な話じゃと？」
それでは聞いてみよう。
これが、リーノの下した大決断である。
「俺、この店をでっかくする！」
『おぉ〜！？』
言われてみれば、この店にはあまり客が来ていた所を見た事が無い。
リーノ自身、初めて来たときは自分以外の客は居なかったし、それ以降も一度たりとも見ていない。
ココに扉の仕掛けを調べて貰うと、やはりリーノ以外の客は相当数来ているらしかった。
ただ、誰もが魔法細工にビビって逃げ出していたのだろう。
データの中に数人見覚えのある名前も見つけたが、この際どうでもいい。
「だから俺、仕事辞めて来たんだ。ここのオーナーになる為に！」
「あ、兄上がそこまで……わしは……わしは嬉しいのじゃ…よよよ…」
「おに〜ちゃんりっぱです〜♪」
「バカじゃないの？！まぁ、オーナーって事はリーノとずっと一緒に居れる訳だし、そう考えたら……っ！？」
「夢があるじゃないの♪私も協力させて貰うわよ？」
そして、次々に魔女っ子達が協力をお願いしてくる。
断る理由なんて何処にもない。
それどころか、リーノの方からお願いしようとしていたくらいなのだから。
「がんばって大きくしようね、お兄ちゃん♪」
「おう！」
数年後、繁華街一番のバーとしてこの店は栄えるのだが、それはまた別のお話
FIN
12/01/22 19:52更新 / 兎と兎