第4話 洗脳状態下でのネットワーク接続状態調査(9333)
どこまでも暗く、そして深い穴の奥底に放り込まれたような感覚。
ここは洞窟でもなく落とし穴でも、まして墓の下でも無い。
私、個体9333ヒョウサは現在四肢を鎖で繋がれた状態で牢屋にいます。
「……今回も、その方法ですか?と、氷沙は…むぐっ」
「お喋りな女の子って私好きじゃないの。これでも銜えていなさいな?」
そう言って、相手の女性は私の口に猿轡をはめる。
どうやら使い古された物らしい。
はめられる瞬間に噛み痕等でズタズタになった球体部分が見えたからだ。
「それじゃ、そろそろ飽きて来たでしょうけど、今回も洗脳させて貰うわ♪」
「うっ…」
一瞬暗そうな顔をした後、女性はまるで私に少しでも安心感を抱かせようとするかのように笑みを向けると魔術を仕掛けた。
その術式は、対魔物用の物で、人間には効果が皆無らしい。
まぁ、逆流して自分が洗脳状態にならない為の物であると言えばそれまでだ。
「さぁ、あなたはこの私、ヴィーナ・シュラウドの何かしら?」
「……わた、しは…ヴィーナ……お嬢様…の……奴隷……と、氷沙は…呟きます…」
今の自分の意識は、とても曖昧でとても不確かな物になっている。
それを証明付けるように、今の私は頭の中で考えている事とは違う事を口にしているのだから。
しかし、私のこの状態は今までの鬱屈とした空気からすれば幾らか前進した。
以前まではネットワークに支障が生じて、まともな言語も喋る事が出来なかった私だが、今回に限ってはすんなりとネットワークを通っていたのだ。
「えっ?成功したの…?やったぁ!」
「あまりはしゃぐと足を滑らせて危険です……と、氷沙はお嬢様に注意します…」
洗脳に成功した事が嬉しいのか、ヴィーナはその場で飛び跳ねて子供の様に喜びまわっている。
なんだか妖艶な体つきとは真逆で子供っぽい所も可愛らしい。
これも洗脳状態下での心境の変化なのだろうか。
それとも単なる一個人としての他人への無意識の心配なのだろうか。
「あぁうん……それにしても驚いたわ。いつもならバグを起こしたように喋れなくなるのに…」
「きっと、ネットワークの上書きが行使されたのだと思います。と、氷沙はネットワークを調べてみます」
もうすっかり洗脳とは分からないほどに自然とヴィーナの言う事を聞いている。
氷沙がネットワーク内に入ったかどうかは、彼女の行動を見ればすぐわかってしまう。
目をギュッと閉じて、その場に座り込んでまるで考え事をしているように動かなくなる。
それに、普通の人間には見えないが魔力も放出している。
「………………」
「………あん、もうじれったい。もうどっちでもいいわよ!とりあえず成功したんだから。帰って来なさい?」
「……了解、氷沙No.9333これより帰還します」
そう呟くなり、彼女は立ち上がっていつもどおりに戻った。
どうやらネットワークから帰ってきたようだ。
表情から察するに、有益な情報どころか痕跡ですら見当たらないのだろう。
「検索をかけた結果、情報となり得る変更点及びその痕跡に関係する該当件数は0件でした。と、氷沙は残念そうに俯きます」
どうやら表情の通りらしい。
そうなると、残ったのはほんの数個に限られてくる。
その1。本人の自己判断で対象を切り替えた。
その2。何者かがネットワークにバグを忍ばせた。
その3。特に何も無く、ネットワークの干渉も回避して洗脳に成功しただけ。
その1は、洗脳状態に入る寸前には酷い事をしてるのでマゾヒストでもない限りはある訳が無い。
一番正解っぽいのはその3である。
因みにその2は、ヒョウサネットワーク自体がコンピューターの様なネットワーク構造ではなく、魔精霊特有の魔力の繋がりを無理矢理繋げたタイプであるためにこの可能性は皆無。
「んふふ……では、これより第41回「洗脳下での体刺激試験」を執り行いまーす♪」
「パチパチパチー……と、氷沙は縛られていて動けない手の代わりに口で拍手をします」
遠まわしに「腕の拘束を早く外して下さい」と訴えているらしかった。
すぐにその錠を外したヴィーナは、早速氷沙に抱きついた。
「んふふ……これでアナタも、私の事を「お姉様」と呼びたくなるわよ…」
「「お嬢様」では不服なのですね。と、氷沙はもっともらしい疑問をぶつけます」
どうやらヴィーナの頭の中では、「お嬢様<お姉様」らしい。
我慢も相当キているのか、彼女の手はまっすぐ氷沙の服の間をすり抜けて胸を揉み始める。
「んっ…」
「んふふ…マシュマロみたいで柔らかい………あれっ?もうこんなに濡れてる!」
胸を揉み解すように撫でまわすヴィーナは、まるでスリが財布を盗むように鮮やかな手さばきで氷沙の服に手を入れて秘部を撫で始めた。
しかし、すぐにその手は秘部を離れる。
驚いたヴィーナがその手を見てみると、指がビチャビチャに濡れているのが分かる。
どうやら少し触られただけでこんなにも濡らしたらしい。
「そ…それは…」
「分かってる分かってる♪もぉっとされたいんでしょ?ほらほら〜♪」
あまりの快感に言葉も詰まっている氷沙が否定しようとしたが、それをヴィーナは軽くあしらって愛撫を再開する。
水が弾けるような音が木霊して、氷沙は身体を震わせながら快感に溺れそうになっていく。
暫く続けられた愛撫の所為もあってか、氷沙は我慢出来ずに果ててしまう。
「あら?もうイったの?早くない?」
「はぁ……はぁ……かれこれ…37分程されていて……早い、ですか…と、氷沙は…んひぅ!?」
「あぁもう!しっかり数えないでよね!もっと激しいの行っちゃうんだから〜♪」
果てて身体を震わせる氷沙の隣で、ヴィーナは予想外に早く感じた氷沙の絶頂にキョトンとなっていた。
息も絶え絶えに話す氷沙の言う時間は正しく、本当に37分弱でイかされたのだ。
それを反抗とも軽蔑とも取ったヴィーナは再び、今度はもっと強く激しく愛撫しはじめる。
するとすぐに氷沙は反応を見せ、快感に震えるのをヴィーナに抱きついて抑えようとし始める。
構図的に言えば、子供が親に抱きついて泣くような感じか。
「あらあら?そんなにイイの?」
「んっ…ひぁぁっ!そ……そんな…ひぅっ!…ことはぁ…あぁぁっ!」
最早言葉としても成立しないほどに乱れた氷沙は快楽を一身に受けて、ヴィーナの愛撫に身体を震わせる。
その振動に、だんだんヴィーナも心躍ってきたのか手による責めがどんどん強くなっていく。
責めが強くなる毎に氷沙の表情も、快楽に喘ぐそれへと変わっていくのが分かる。
「あっ…ひぅ……はぅぅ…」
「あらあらあらら?またイっちゃうの?」
「そ…れは……んいぃぃぃっ!?」
快楽を我慢できなくなってしまった氷沙は、またしてもヴィーナの指に屈して達してしまう。
気持ち良さそうに喘ぐ氷沙を見つめながら、ヴィーナの表情もだんだん火照ってきている。
むしろ、今まで散々責めておいて全然上気した顔を見せていないのが不思議なくらい。
「よっし♪なんかノってきたわよ〜♪」
「お嬢…様……まだ…やるのでしょうか…と、氷沙は…」
「今度はこれをするのよぉ〜♪」
氷沙がヴィーナに質問をしているのにもかかわらず、彼女はそこらへんに転がっていた長方形の小さい箱から何かを取り出した。
一見、キュウリのようにもバナナのようにも見えるそれは、確実にバイブの類であろう卑猥な形をしている。
スイッチなどは見当たらないのに、それはまるで生きているかのようにビクンビクンと震えていた。
時折先走り汁の様な物が滲んでいてとても気持ち悪い。
「それじゃ、これを〜……んぎぃぃ…」
「お嬢様ぁ……そ、それは…」
「ハァ…ハァ……お察しの通り、人工ペニスよっ!」
ヴィーナの股間には現在、女性特有の割れ目は存在せず、代わりに男性が持っている様な巨恨がそそり立っていた。
まるで化け物の逸物と見間違えそうな程のソレは、我慢を押さえられない様にビクンビクンと震えている。
その気持ち悪さと言ったら、見るだけで吐き気を催しそうな程。
「さぁって〜、それじゃ……まずはチャラチャラ五月蠅いのを外しましょうか…」
「んっ…お嬢様……おおきいのが…当たって…んうぅ…」
「うはぁ♪滅茶苦茶だけどすっごく燃えて来たわよぉ♪」
そう言うが早いか、手っ取り早く氷沙の腕に取り付けられていた鎖を外すと、ヴィーナは軽々と氷沙を抱き上げた。
まるで赤ん坊を抱っこして運ぶように優しく。
だが、一歩進む度にヴィーナの逸物が敏感な所に触れているからなのか、柔らかいベットの上に移動するまでの間、氷沙の喘ぎ声は止まる事を知らない。
地下牢の様な部屋を木霊する喘ぎ声は、二人の心を鼓舞するには十分だったのだろう。
「ふぃぃ♪いつもの私なら持ち上げられないんだろうけど、やっぱり男の人って力持ちなのね〜♪」
「ハァ…ハァ…そ、それは……どういう…」
「簡単よ?これ、元は男のナニだったの。それ引き千切って魔力で武器として形状を定着させて、後は呪いも掛ければワームのソレと同等程度には寄生能力持つし…」
つまりはそう言う事だ。
ヴィーナが軽々と氷沙を持ち上げたのも。
実は手錠を外す手間が面倒だったので握り潰していたのも。
紳士が淑女を優しくエスコートするようにベットに寝かせたのも。
全ては、この逸物が寄生しているからこそ成せる技なのだ。
「それじゃ、もう我慢出来ない事だし、チャッチャと行くわよっ♪……んふぅ!」
「えっ、いや、まだ心の準備が…と、氷沙は…んひぃぃぃぃっ!?!」
とうに我慢の限界を過ぎてオーバーヒートしていたヴィーナは、まるで強姦するかのように氷沙に覆いかぶさると、先程までの愛撫で散々に濡れている秘部を逸物で貫く。
それを、ロクな心構えも出来ないまま侵入を許した氷沙には、当然の如く脳を焼き切りそうな程の痛みと快楽が津波の様に押し寄せてくる。
当然、そんな大きな快楽を受け止めきれるはずもなく、氷沙は部屋中に響き渡るような声で喘ぐ。
その声は、もちろんヴィーナを鼓舞するためにしか機能していない。
「んっ…けっこうキツイ…でもっ…これっだけっやったらぁぁ!」
「あぁっ!ひぅぅ…お嬢s…おじょうしゃまぁぁぁ!!」
まるでオナホールで自分の物を扱くかのように腰を激しく振るヴィーナは、正しくお猿さんと言えるだろう。
それに対して、氷沙は今にも壊れそうな程善がって、ヴィーナに抱きついてイクのを必死に我慢している。
突き入れた巨恨は、氷沙の膣内を散々荒し回っても気が済まないように、どんどんと膣の中に捻じ込んでいく。
さっきから膣の最奥部を突きまくっているというのに、巨恨の方は半分ほどしか入っていない。
つまりは、まだ半分も捻じ込めると言う事だ。
「いぎぃぃぃっ!おひょーひゃまぁぁ!やめっ…んぎぃぃぃっ!」
「うはぁ♪善がりながら逃げようとしないのっ♪まだまだ犯したくなっちゃうじゃない…ふんっ!」
「あぎぃぃぃぃっ!」
勢いよく、力強く最奥部を突かれて快感の余り身体中がおかしくなりそうな氷沙は、それでもなおイクのを我慢しようとしている。
なにせ、自分がイッてしまえば、膣が巨恨を締め付けてしまい十中八九ヴィーナの方も釣られて射精してしまう。
そうなると、あの得体の知れない巨恨の精液が自分の中に満たされることになる。
しかも、大きさ的に見てどう考えても10回や20回は軽く出せてしまいそうだ。
そんなモノを相手に、たった数分でイクようでは身体が持たないだろう。
「ほぉら!ほぉら!はやくいっちゃいなさいよぉ!」
「あっ…ぐぎぃぃ…」
「あそーだ!ここをこうして…くりくりくり〜♪」
「あっ、それ、それは…んあぁああぁぁぁぁああぁぁっ!?!?!」
尚も力強く突き続けるヴィーナは、唐突にクリトリスをつまんで、指で弄び始めた。
その次の瞬間には、氷沙の頭の中で電撃が走るかのような刺激が訪れてあっという間に達してしまった。
「あっ、私もだめ、出るぅぅぅ!」
「あっ…んひぃぃぃ…れ…れてまひゅぅ…」
ドクドクと氷沙の中に大量に流れ込んでくる精液。
その温かさは、確実に孕まされるような感覚を氷沙に植え付けた。
しかも、射精がいつまで経っても終わる気配が無い。
かれこれ1分が経過すると言うのに、一向に射精が収まりそうにないのだ。
「んぅっ………」
「あひぃ……まらっ、れてま…んんんっ…」
2分が経過しようかと言う所で、やっと射精が終わった。
まだドクンドクンと脈打っているのが膣で分かるが、どうやらもう流れ出てはいないらしい。
しかしすごい量が流し込まれたのには違いない。
巨根を収めている膣はその余りの大きさを包み切れずに、下腹部はポッコリと膨らんでいる。
しかも、子宮があるであろう位置はこれでもかと言うほど膨れており、一見すると妊娠しているようにすら思える。
それほどの量を流し込んでも尚、ヴィーナの逸物は衰える気配を見せない。
それどころか今すぐにでもラウンド2を始めるつもりであるかのように、既に逸物は臨戦態勢下にある。
「んじゃ、さっそく行くわよ〜?2ラウンド目♪開始〜!」
「あっ今突かれたらまた…んぎぃぃっ!」
〜それから、どれくらいの時間が経っただろうか〜
「ハァ…ハァ……」
「ハァ……ハァ……」
そこには、二人の女性が寝転がっていた。
片方の女性は、人工ペニスの寄生を解いてその狂わんばかりの快感に身を委ねながら過呼吸でも起こしたかのように息をし。
片方の女性は、身体中を精液で一杯にされても尚流し込まれ続けて現在は放心中。
「ハァ…ハァ……また、しましょう…ね…」
そんな言葉を氷沙に掛けるヴィーナだったが、当の氷沙はと言うとヴィーナの激し過ぎる性交によって放心状態。
なので、返事が掛けってくる訳が無いのだが、何故かヴィーナには氷沙が返事をしたように聞こえるのだった。
それからというもの、この二人の仲はどんどん深まっていき、やがてはこの魔界近郊でもそこそこ有名な「百合夫婦」として語り継がれて行く。
fin
ここは洞窟でもなく落とし穴でも、まして墓の下でも無い。
私、個体9333ヒョウサは現在四肢を鎖で繋がれた状態で牢屋にいます。
「……今回も、その方法ですか?と、氷沙は…むぐっ」
「お喋りな女の子って私好きじゃないの。これでも銜えていなさいな?」
そう言って、相手の女性は私の口に猿轡をはめる。
どうやら使い古された物らしい。
はめられる瞬間に噛み痕等でズタズタになった球体部分が見えたからだ。
「それじゃ、そろそろ飽きて来たでしょうけど、今回も洗脳させて貰うわ♪」
「うっ…」
一瞬暗そうな顔をした後、女性はまるで私に少しでも安心感を抱かせようとするかのように笑みを向けると魔術を仕掛けた。
その術式は、対魔物用の物で、人間には効果が皆無らしい。
まぁ、逆流して自分が洗脳状態にならない為の物であると言えばそれまでだ。
「さぁ、あなたはこの私、ヴィーナ・シュラウドの何かしら?」
「……わた、しは…ヴィーナ……お嬢様…の……奴隷……と、氷沙は…呟きます…」
今の自分の意識は、とても曖昧でとても不確かな物になっている。
それを証明付けるように、今の私は頭の中で考えている事とは違う事を口にしているのだから。
しかし、私のこの状態は今までの鬱屈とした空気からすれば幾らか前進した。
以前まではネットワークに支障が生じて、まともな言語も喋る事が出来なかった私だが、今回に限ってはすんなりとネットワークを通っていたのだ。
「えっ?成功したの…?やったぁ!」
「あまりはしゃぐと足を滑らせて危険です……と、氷沙はお嬢様に注意します…」
洗脳に成功した事が嬉しいのか、ヴィーナはその場で飛び跳ねて子供の様に喜びまわっている。
なんだか妖艶な体つきとは真逆で子供っぽい所も可愛らしい。
これも洗脳状態下での心境の変化なのだろうか。
それとも単なる一個人としての他人への無意識の心配なのだろうか。
「あぁうん……それにしても驚いたわ。いつもならバグを起こしたように喋れなくなるのに…」
「きっと、ネットワークの上書きが行使されたのだと思います。と、氷沙はネットワークを調べてみます」
もうすっかり洗脳とは分からないほどに自然とヴィーナの言う事を聞いている。
氷沙がネットワーク内に入ったかどうかは、彼女の行動を見ればすぐわかってしまう。
目をギュッと閉じて、その場に座り込んでまるで考え事をしているように動かなくなる。
それに、普通の人間には見えないが魔力も放出している。
「………………」
「………あん、もうじれったい。もうどっちでもいいわよ!とりあえず成功したんだから。帰って来なさい?」
「……了解、氷沙No.9333これより帰還します」
そう呟くなり、彼女は立ち上がっていつもどおりに戻った。
どうやらネットワークから帰ってきたようだ。
表情から察するに、有益な情報どころか痕跡ですら見当たらないのだろう。
「検索をかけた結果、情報となり得る変更点及びその痕跡に関係する該当件数は0件でした。と、氷沙は残念そうに俯きます」
どうやら表情の通りらしい。
そうなると、残ったのはほんの数個に限られてくる。
その1。本人の自己判断で対象を切り替えた。
その2。何者かがネットワークにバグを忍ばせた。
その3。特に何も無く、ネットワークの干渉も回避して洗脳に成功しただけ。
その1は、洗脳状態に入る寸前には酷い事をしてるのでマゾヒストでもない限りはある訳が無い。
一番正解っぽいのはその3である。
因みにその2は、ヒョウサネットワーク自体がコンピューターの様なネットワーク構造ではなく、魔精霊特有の魔力の繋がりを無理矢理繋げたタイプであるためにこの可能性は皆無。
「んふふ……では、これより第41回「洗脳下での体刺激試験」を執り行いまーす♪」
「パチパチパチー……と、氷沙は縛られていて動けない手の代わりに口で拍手をします」
遠まわしに「腕の拘束を早く外して下さい」と訴えているらしかった。
すぐにその錠を外したヴィーナは、早速氷沙に抱きついた。
「んふふ……これでアナタも、私の事を「お姉様」と呼びたくなるわよ…」
「「お嬢様」では不服なのですね。と、氷沙はもっともらしい疑問をぶつけます」
どうやらヴィーナの頭の中では、「お嬢様<お姉様」らしい。
我慢も相当キているのか、彼女の手はまっすぐ氷沙の服の間をすり抜けて胸を揉み始める。
「んっ…」
「んふふ…マシュマロみたいで柔らかい………あれっ?もうこんなに濡れてる!」
胸を揉み解すように撫でまわすヴィーナは、まるでスリが財布を盗むように鮮やかな手さばきで氷沙の服に手を入れて秘部を撫で始めた。
しかし、すぐにその手は秘部を離れる。
驚いたヴィーナがその手を見てみると、指がビチャビチャに濡れているのが分かる。
どうやら少し触られただけでこんなにも濡らしたらしい。
「そ…それは…」
「分かってる分かってる♪もぉっとされたいんでしょ?ほらほら〜♪」
あまりの快感に言葉も詰まっている氷沙が否定しようとしたが、それをヴィーナは軽くあしらって愛撫を再開する。
水が弾けるような音が木霊して、氷沙は身体を震わせながら快感に溺れそうになっていく。
暫く続けられた愛撫の所為もあってか、氷沙は我慢出来ずに果ててしまう。
「あら?もうイったの?早くない?」
「はぁ……はぁ……かれこれ…37分程されていて……早い、ですか…と、氷沙は…んひぅ!?」
「あぁもう!しっかり数えないでよね!もっと激しいの行っちゃうんだから〜♪」
果てて身体を震わせる氷沙の隣で、ヴィーナは予想外に早く感じた氷沙の絶頂にキョトンとなっていた。
息も絶え絶えに話す氷沙の言う時間は正しく、本当に37分弱でイかされたのだ。
それを反抗とも軽蔑とも取ったヴィーナは再び、今度はもっと強く激しく愛撫しはじめる。
するとすぐに氷沙は反応を見せ、快感に震えるのをヴィーナに抱きついて抑えようとし始める。
構図的に言えば、子供が親に抱きついて泣くような感じか。
「あらあら?そんなにイイの?」
「んっ…ひぁぁっ!そ……そんな…ひぅっ!…ことはぁ…あぁぁっ!」
最早言葉としても成立しないほどに乱れた氷沙は快楽を一身に受けて、ヴィーナの愛撫に身体を震わせる。
その振動に、だんだんヴィーナも心躍ってきたのか手による責めがどんどん強くなっていく。
責めが強くなる毎に氷沙の表情も、快楽に喘ぐそれへと変わっていくのが分かる。
「あっ…ひぅ……はぅぅ…」
「あらあらあらら?またイっちゃうの?」
「そ…れは……んいぃぃぃっ!?」
快楽を我慢できなくなってしまった氷沙は、またしてもヴィーナの指に屈して達してしまう。
気持ち良さそうに喘ぐ氷沙を見つめながら、ヴィーナの表情もだんだん火照ってきている。
むしろ、今まで散々責めておいて全然上気した顔を見せていないのが不思議なくらい。
「よっし♪なんかノってきたわよ〜♪」
「お嬢…様……まだ…やるのでしょうか…と、氷沙は…」
「今度はこれをするのよぉ〜♪」
氷沙がヴィーナに質問をしているのにもかかわらず、彼女はそこらへんに転がっていた長方形の小さい箱から何かを取り出した。
一見、キュウリのようにもバナナのようにも見えるそれは、確実にバイブの類であろう卑猥な形をしている。
スイッチなどは見当たらないのに、それはまるで生きているかのようにビクンビクンと震えていた。
時折先走り汁の様な物が滲んでいてとても気持ち悪い。
「それじゃ、これを〜……んぎぃぃ…」
「お嬢様ぁ……そ、それは…」
「ハァ…ハァ……お察しの通り、人工ペニスよっ!」
ヴィーナの股間には現在、女性特有の割れ目は存在せず、代わりに男性が持っている様な巨恨がそそり立っていた。
まるで化け物の逸物と見間違えそうな程のソレは、我慢を押さえられない様にビクンビクンと震えている。
その気持ち悪さと言ったら、見るだけで吐き気を催しそうな程。
「さぁって〜、それじゃ……まずはチャラチャラ五月蠅いのを外しましょうか…」
「んっ…お嬢様……おおきいのが…当たって…んうぅ…」
「うはぁ♪滅茶苦茶だけどすっごく燃えて来たわよぉ♪」
そう言うが早いか、手っ取り早く氷沙の腕に取り付けられていた鎖を外すと、ヴィーナは軽々と氷沙を抱き上げた。
まるで赤ん坊を抱っこして運ぶように優しく。
だが、一歩進む度にヴィーナの逸物が敏感な所に触れているからなのか、柔らかいベットの上に移動するまでの間、氷沙の喘ぎ声は止まる事を知らない。
地下牢の様な部屋を木霊する喘ぎ声は、二人の心を鼓舞するには十分だったのだろう。
「ふぃぃ♪いつもの私なら持ち上げられないんだろうけど、やっぱり男の人って力持ちなのね〜♪」
「ハァ…ハァ…そ、それは……どういう…」
「簡単よ?これ、元は男のナニだったの。それ引き千切って魔力で武器として形状を定着させて、後は呪いも掛ければワームのソレと同等程度には寄生能力持つし…」
つまりはそう言う事だ。
ヴィーナが軽々と氷沙を持ち上げたのも。
実は手錠を外す手間が面倒だったので握り潰していたのも。
紳士が淑女を優しくエスコートするようにベットに寝かせたのも。
全ては、この逸物が寄生しているからこそ成せる技なのだ。
「それじゃ、もう我慢出来ない事だし、チャッチャと行くわよっ♪……んふぅ!」
「えっ、いや、まだ心の準備が…と、氷沙は…んひぃぃぃぃっ!?!」
とうに我慢の限界を過ぎてオーバーヒートしていたヴィーナは、まるで強姦するかのように氷沙に覆いかぶさると、先程までの愛撫で散々に濡れている秘部を逸物で貫く。
それを、ロクな心構えも出来ないまま侵入を許した氷沙には、当然の如く脳を焼き切りそうな程の痛みと快楽が津波の様に押し寄せてくる。
当然、そんな大きな快楽を受け止めきれるはずもなく、氷沙は部屋中に響き渡るような声で喘ぐ。
その声は、もちろんヴィーナを鼓舞するためにしか機能していない。
「んっ…けっこうキツイ…でもっ…これっだけっやったらぁぁ!」
「あぁっ!ひぅぅ…お嬢s…おじょうしゃまぁぁぁ!!」
まるでオナホールで自分の物を扱くかのように腰を激しく振るヴィーナは、正しくお猿さんと言えるだろう。
それに対して、氷沙は今にも壊れそうな程善がって、ヴィーナに抱きついてイクのを必死に我慢している。
突き入れた巨恨は、氷沙の膣内を散々荒し回っても気が済まないように、どんどんと膣の中に捻じ込んでいく。
さっきから膣の最奥部を突きまくっているというのに、巨恨の方は半分ほどしか入っていない。
つまりは、まだ半分も捻じ込めると言う事だ。
「いぎぃぃぃっ!おひょーひゃまぁぁ!やめっ…んぎぃぃぃっ!」
「うはぁ♪善がりながら逃げようとしないのっ♪まだまだ犯したくなっちゃうじゃない…ふんっ!」
「あぎぃぃぃぃっ!」
勢いよく、力強く最奥部を突かれて快感の余り身体中がおかしくなりそうな氷沙は、それでもなおイクのを我慢しようとしている。
なにせ、自分がイッてしまえば、膣が巨恨を締め付けてしまい十中八九ヴィーナの方も釣られて射精してしまう。
そうなると、あの得体の知れない巨恨の精液が自分の中に満たされることになる。
しかも、大きさ的に見てどう考えても10回や20回は軽く出せてしまいそうだ。
そんなモノを相手に、たった数分でイクようでは身体が持たないだろう。
「ほぉら!ほぉら!はやくいっちゃいなさいよぉ!」
「あっ…ぐぎぃぃ…」
「あそーだ!ここをこうして…くりくりくり〜♪」
「あっ、それ、それは…んあぁああぁぁぁぁああぁぁっ!?!?!」
尚も力強く突き続けるヴィーナは、唐突にクリトリスをつまんで、指で弄び始めた。
その次の瞬間には、氷沙の頭の中で電撃が走るかのような刺激が訪れてあっという間に達してしまった。
「あっ、私もだめ、出るぅぅぅ!」
「あっ…んひぃぃぃ…れ…れてまひゅぅ…」
ドクドクと氷沙の中に大量に流れ込んでくる精液。
その温かさは、確実に孕まされるような感覚を氷沙に植え付けた。
しかも、射精がいつまで経っても終わる気配が無い。
かれこれ1分が経過すると言うのに、一向に射精が収まりそうにないのだ。
「んぅっ………」
「あひぃ……まらっ、れてま…んんんっ…」
2分が経過しようかと言う所で、やっと射精が終わった。
まだドクンドクンと脈打っているのが膣で分かるが、どうやらもう流れ出てはいないらしい。
しかしすごい量が流し込まれたのには違いない。
巨根を収めている膣はその余りの大きさを包み切れずに、下腹部はポッコリと膨らんでいる。
しかも、子宮があるであろう位置はこれでもかと言うほど膨れており、一見すると妊娠しているようにすら思える。
それほどの量を流し込んでも尚、ヴィーナの逸物は衰える気配を見せない。
それどころか今すぐにでもラウンド2を始めるつもりであるかのように、既に逸物は臨戦態勢下にある。
「んじゃ、さっそく行くわよ〜?2ラウンド目♪開始〜!」
「あっ今突かれたらまた…んぎぃぃっ!」
〜それから、どれくらいの時間が経っただろうか〜
「ハァ…ハァ……」
「ハァ……ハァ……」
そこには、二人の女性が寝転がっていた。
片方の女性は、人工ペニスの寄生を解いてその狂わんばかりの快感に身を委ねながら過呼吸でも起こしたかのように息をし。
片方の女性は、身体中を精液で一杯にされても尚流し込まれ続けて現在は放心中。
「ハァ…ハァ……また、しましょう…ね…」
そんな言葉を氷沙に掛けるヴィーナだったが、当の氷沙はと言うとヴィーナの激し過ぎる性交によって放心状態。
なので、返事が掛けってくる訳が無いのだが、何故かヴィーナには氷沙が返事をしたように聞こえるのだった。
それからというもの、この二人の仲はどんどん深まっていき、やがてはこの魔界近郊でもそこそこ有名な「百合夫婦」として語り継がれて行く。
fin
11/12/05 00:12更新 / 兎と兎
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