Monster‘s Warfare 外伝 〜中隊長の受難〜
「ふふふふふふふふ...」
ここは○○の村...ごほん、訂正、ここは静岡県東富士演習場
そして天幕(テントのこと)の中で不気味な笑いを浮かべているこの男は陸上自衛隊3等陸佐、橘 浩介(たちばな こうすけ)である
中隊長として指揮所であるこの天幕の中でイスに座り、伝令(秘書みたいなもの)が淹れたコーヒーを片手に何をこんな怖い笑みを浮かべているかというと...
「今回の対抗戦、うちの中隊が圧勝だな...くくく...これで俺の2佐昇任も早くなる...」
橘が指揮する中隊は演習として他中隊との対抗戦を行い圧勝と言って良いほどの戦果を残していた
もっとも、それもこの男の指揮能力が優れているのではなく、周りの部下の功績なのだが...この男の中では「部下の手柄は俺の手柄!」と、遠慮無く奪い取っていた
生意気な者や気に食わない奴がいたらとことん嫌がらせをして、異動するか辞めるまで追い詰める
先ほども一人の若い小隊長が歩哨を命ぜられたばかりである
11月も中旬、山から吹き降ろす風にさぞ凍えているだろう、とまたケタケタと嫌味な笑いを浮かべていた
3時間程が経った辺りでさすがに交代の要員を送ったが、その間も次は何をやらせよう...などと考えていた時だった
歩哨を交代した小隊長が行方不明になったと連絡があったのだ
歩哨を交代した後中隊指揮所に向かうと連絡があったのが20分前、5分もあれば到着する距離なのに未だに着かないのだ
急遽部隊総出で捜索となったが、橘の心配は部下の安否よりも自分の評定に傷がつかないか、というものだった
「まったく八島め...とことん使えん奴だ...懲戒処分にしてやる...」
懲戒処分、それは自衛隊の中での処罰であった
一番軽いのが戒告、その次が訓告、いわゆるお叱りだ(勤務評定には影響有り)
次が減給、給料が減る、次は停職、仕事に就くことを禁止される(その間の給料はもちろん出ない)、その次は降任、階級を下げられる
そして最後に一番重い免職、つまりクビである
このように厳しい処罰なので本来なら中々行われないがそれを実行するというのだからよほどこの隊員が嫌いなようだった
---と、その時
「ぶつぶつぶつぶつ......ん?おわっ!」
突然魔方陣のような物が浮かび上がり、橘を囲んだ
そして眩い光が発せられると、橘は意識を手放した...
「ん...うぅ...」
どれ位時間が経っただろうか...橘は目を覚ました
暗い、一切明かりが無い空間、橘はそんな場所にいた
「何だここ...富士にこんな場所在ったか?...っ!?」
時計を見ようと手を動かそうとして...『動かせなかった』
両手が...いや、両手両足がまるで広げるようにして固定されているのだ
それを実証するように手足首には紐のような感触を感じた
「な、何だ!?どうなってる!?」
「あら、気づいたみたいね」
鈴のようなよく通る声が暗闇の中から発せられ、橘はギョッ、とそちらを振り返った
『カツン...カツン...』
暗闇の中に靴音が響く、そしてその音は間違いなくこちらに近づいていた
『パチンッ』
声の主が指を鳴らすと自分を囲むように置いてあった燭台の蝋燭に灯が点る
照らされた自分を見て驚愕した、迷彩服に防寒外皮(ジャンバー的なもの)を着ていた筈なのに下着すら着ていない、つまり全裸だ
そして、予想通り手足は縄で縛られ、縄の先は杭に繋がれ引っ張っても抜けそうにない
「逃げようとしても無駄よ?諦めなさい」
そして、声の主が明りの照らされた
女、褐色の肌にまるでボンテージのような服、銀髪の長い髪、そして何より目につくのは耳、長く尖ったその耳はまるでエルフだった
この女は『ダークエルフ』、知識のある者ならすぐ解ることだったがもちろん橘には解る筈もなかった
「何だてめぇっ!」
現れた女を睨みながら叫んだが、睨まれた女は綺麗な顔をサディスティックな笑みに歪め、どこ吹く風といった雰囲気だ
「そんなに怒らないでよ...私はクレアよろしくね、人間さん」
「あーっ!おじさん起きたの!?」
ダークエルフ...クレアが名乗った時、新たな声がした
パタパタと走る足音が聞こえるとすぐに灯りに照らされ姿を現した
現れたのはダークエルフの少女だった
クレアが20代だとしたらこの少女は10代後半といった所か...
「ええ、クリス...紹介するわ、妹のクリスよ」
「よろしくね、おじさん♪」
クリスと呼ばれた少女はにこにこしながら話しかけてきたが橘はそれどころではなかった
「てめぇら...俺をどうする気だ!」
怒りを露わにしながら睨みつけるが二人は怯むことなく、余裕の笑みを浮かべている
「そんなに怖がる事は無いわ...気持ちよくなってもらうだけよ」
そう言いながらさらりと橘の胸を撫でた、それに対してびくりと反応すると嬉しそうに笑みを浮かべた
「そうそう、気持ちよくなろうよ♪お・じ・さ・ん♪」
「や、止めろっ!」
さわさわと下半身を撫でてきたクリスにびくびくと反応しながら反論するが一向に止めようとする気配はない
「ふふふふふ...大丈夫...怖くないわ...」
「よ...よせ...止めろ...来るなっ!」
「ああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」
−−−3か月後−−−
「はひいぃぃ...」
仰向けになった橘はびくびくと体を震わせながら絶頂を迎えた
「ふふふっ...相変わらず早いわね...」
橘の上で腰を振っていたクレアが嘲笑うように言う
彼女の頬は微かに紅潮し、玉のように浮かんだ汗が妖艶さに拍車をかける
「ホントホント、情けな〜い♪」
乳首を弄りながらケラケラと笑うクリスも調子を合わせてきた
橘はすでに手足に縄はなく、何時でも逃げられるのにそうしようとせず、笑みを浮かべながら快楽に身を預けている
そこにはすでに、出世欲の塊で部下に威張り散らしていた高級幹部自衛官の姿はなく、快楽に身を任せ堕落しきった一人の中年男性の姿があるだけだった...
「ほら、もっとするわよ、しっかり固くしなさい」
「あ〜!お姉ちゃんずるいっ!次はアタシ!」
「はへえええぇぇぇぇ...」
そして、何度目か解らない宴が始まる
いつ終わるか解らない宴が...
○○○個命第48号
中隊指揮官の配置に関する達
12月○日付けを以て3等陸佐 橘 浩介の中隊長としての任を解く
こんな通達が流れたのは橘が行方不明になって1か月後のことだった...
そして、その存在も皆直ぐに忘れてしまった...
「あひいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
...魔物娘には勝てなかったよ...
---End...
ここは○○の村...ごほん、訂正、ここは静岡県東富士演習場
そして天幕(テントのこと)の中で不気味な笑いを浮かべているこの男は陸上自衛隊3等陸佐、橘 浩介(たちばな こうすけ)である
中隊長として指揮所であるこの天幕の中でイスに座り、伝令(秘書みたいなもの)が淹れたコーヒーを片手に何をこんな怖い笑みを浮かべているかというと...
「今回の対抗戦、うちの中隊が圧勝だな...くくく...これで俺の2佐昇任も早くなる...」
橘が指揮する中隊は演習として他中隊との対抗戦を行い圧勝と言って良いほどの戦果を残していた
もっとも、それもこの男の指揮能力が優れているのではなく、周りの部下の功績なのだが...この男の中では「部下の手柄は俺の手柄!」と、遠慮無く奪い取っていた
生意気な者や気に食わない奴がいたらとことん嫌がらせをして、異動するか辞めるまで追い詰める
先ほども一人の若い小隊長が歩哨を命ぜられたばかりである
11月も中旬、山から吹き降ろす風にさぞ凍えているだろう、とまたケタケタと嫌味な笑いを浮かべていた
3時間程が経った辺りでさすがに交代の要員を送ったが、その間も次は何をやらせよう...などと考えていた時だった
歩哨を交代した小隊長が行方不明になったと連絡があったのだ
歩哨を交代した後中隊指揮所に向かうと連絡があったのが20分前、5分もあれば到着する距離なのに未だに着かないのだ
急遽部隊総出で捜索となったが、橘の心配は部下の安否よりも自分の評定に傷がつかないか、というものだった
「まったく八島め...とことん使えん奴だ...懲戒処分にしてやる...」
懲戒処分、それは自衛隊の中での処罰であった
一番軽いのが戒告、その次が訓告、いわゆるお叱りだ(勤務評定には影響有り)
次が減給、給料が減る、次は停職、仕事に就くことを禁止される(その間の給料はもちろん出ない)、その次は降任、階級を下げられる
そして最後に一番重い免職、つまりクビである
このように厳しい処罰なので本来なら中々行われないがそれを実行するというのだからよほどこの隊員が嫌いなようだった
---と、その時
「ぶつぶつぶつぶつ......ん?おわっ!」
突然魔方陣のような物が浮かび上がり、橘を囲んだ
そして眩い光が発せられると、橘は意識を手放した...
「ん...うぅ...」
どれ位時間が経っただろうか...橘は目を覚ました
暗い、一切明かりが無い空間、橘はそんな場所にいた
「何だここ...富士にこんな場所在ったか?...っ!?」
時計を見ようと手を動かそうとして...『動かせなかった』
両手が...いや、両手両足がまるで広げるようにして固定されているのだ
それを実証するように手足首には紐のような感触を感じた
「な、何だ!?どうなってる!?」
「あら、気づいたみたいね」
鈴のようなよく通る声が暗闇の中から発せられ、橘はギョッ、とそちらを振り返った
『カツン...カツン...』
暗闇の中に靴音が響く、そしてその音は間違いなくこちらに近づいていた
『パチンッ』
声の主が指を鳴らすと自分を囲むように置いてあった燭台の蝋燭に灯が点る
照らされた自分を見て驚愕した、迷彩服に防寒外皮(ジャンバー的なもの)を着ていた筈なのに下着すら着ていない、つまり全裸だ
そして、予想通り手足は縄で縛られ、縄の先は杭に繋がれ引っ張っても抜けそうにない
「逃げようとしても無駄よ?諦めなさい」
そして、声の主が明りの照らされた
女、褐色の肌にまるでボンテージのような服、銀髪の長い髪、そして何より目につくのは耳、長く尖ったその耳はまるでエルフだった
この女は『ダークエルフ』、知識のある者ならすぐ解ることだったがもちろん橘には解る筈もなかった
「何だてめぇっ!」
現れた女を睨みながら叫んだが、睨まれた女は綺麗な顔をサディスティックな笑みに歪め、どこ吹く風といった雰囲気だ
「そんなに怒らないでよ...私はクレアよろしくね、人間さん」
「あーっ!おじさん起きたの!?」
ダークエルフ...クレアが名乗った時、新たな声がした
パタパタと走る足音が聞こえるとすぐに灯りに照らされ姿を現した
現れたのはダークエルフの少女だった
クレアが20代だとしたらこの少女は10代後半といった所か...
「ええ、クリス...紹介するわ、妹のクリスよ」
「よろしくね、おじさん♪」
クリスと呼ばれた少女はにこにこしながら話しかけてきたが橘はそれどころではなかった
「てめぇら...俺をどうする気だ!」
怒りを露わにしながら睨みつけるが二人は怯むことなく、余裕の笑みを浮かべている
「そんなに怖がる事は無いわ...気持ちよくなってもらうだけよ」
そう言いながらさらりと橘の胸を撫でた、それに対してびくりと反応すると嬉しそうに笑みを浮かべた
「そうそう、気持ちよくなろうよ♪お・じ・さ・ん♪」
「や、止めろっ!」
さわさわと下半身を撫でてきたクリスにびくびくと反応しながら反論するが一向に止めようとする気配はない
「ふふふふふ...大丈夫...怖くないわ...」
「よ...よせ...止めろ...来るなっ!」
「ああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」
−−−3か月後−−−
「はひいぃぃ...」
仰向けになった橘はびくびくと体を震わせながら絶頂を迎えた
「ふふふっ...相変わらず早いわね...」
橘の上で腰を振っていたクレアが嘲笑うように言う
彼女の頬は微かに紅潮し、玉のように浮かんだ汗が妖艶さに拍車をかける
「ホントホント、情けな〜い♪」
乳首を弄りながらケラケラと笑うクリスも調子を合わせてきた
橘はすでに手足に縄はなく、何時でも逃げられるのにそうしようとせず、笑みを浮かべながら快楽に身を預けている
そこにはすでに、出世欲の塊で部下に威張り散らしていた高級幹部自衛官の姿はなく、快楽に身を任せ堕落しきった一人の中年男性の姿があるだけだった...
「ほら、もっとするわよ、しっかり固くしなさい」
「あ〜!お姉ちゃんずるいっ!次はアタシ!」
「はへえええぇぇぇぇ...」
そして、何度目か解らない宴が始まる
いつ終わるか解らない宴が...
○○○個命第48号
中隊指揮官の配置に関する達
12月○日付けを以て3等陸佐 橘 浩介の中隊長としての任を解く
こんな通達が流れたのは橘が行方不明になって1か月後のことだった...
そして、その存在も皆直ぐに忘れてしまった...
「あひいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
...魔物娘には勝てなかったよ...
---End...
13/12/23 22:22更新 / chababa