ところがどっこいっ・・・これが現実っ・・・!
前回のあらすじ
パン完食→置かれてる状況「大体分かった」→パンくれた女の子のお母さんの所の移動→大きい町到着なう
「ミリアちゃん・・・ここがプラヴって町?」
「はい、私たちの町へようこそです!」
・・・どうやら、人と、人とは異なる者達が暮らす町だった。
俺は唖然としつつも、心の底からわき上がる好奇心には勝てなかった。
「すげぇ・・・凄いよこれ!」
「お兄さん?」
「これだよ!いつもいつも思ってた、普通からかけはなれた現実!」
「そ、そうですか。なんか嬉しそうでよかったです。」
俺の様子にとまどいつつ、ミリアちゃんはどことなく嬉しそうに言ってくれた。その言葉で、少し落ち着きを取り戻した。思わず我を忘れてはしゃいでしまった、だって凄いんだもの、しょうがないね。
(つっても、これはまだ氷山の一角みたいなもんなんだよな、すっげぇ楽しみになってきた!)
「それじゃ、うちの家に行きましょうか。」
「う、うん。はしゃいじゃってごめんなさいだな。」
「いえ、気にしないでください。」
そういって微笑んでくれた、天使だな、ほんと。
空にはお日様が照りつけている、もうお昼みたいだな。
「到着です、ここが私のお家です。」
「はいはい、っと、ここって・・・ここ?」
「はい、ここです。」
俺はミリアちゃんの指さした二階建ての建物を、もう一度指さして確認する。
ここに着くまでにいくつかの建物を見てきたから分かるけど、馬鹿な俺でも分かる、明らかに雰囲気が異質だった。例えるならそう、『醤油で味付けした猫まんまだと思って食べたらきのこの混ぜ込み餅米ご飯でした』みたいな?違うかな。
「な、なんか、凄そうな家だね。」
看板には読めない文字が書いてあった、この世界じゃ文字は違うんか。(まぁ、まだ異世界とは決まったワケじゃないけど、ほぼ確定みたいなもんだし)
「ちょっと他のお家とは違いますけど、魔法専門のちゃんとしたお店なんですよ?それにお母さんだって凄いんですから。」
そう言いつつ家のドアを開けた、俺は取り残されないように後に続く。
外見も異質だったけど、中も異質だなこれ。
「ただいま〜」
「・・・お邪魔します。」
ドアを開けてのぞき込むだけで、その異質さに圧倒されつつ、家のドアをくぐり抜ける。
抜けた先にあるズラッとならんだ棚には、見たことも無い物ばかりだった。
瓶に入ってるわけわからん物があったり、なんかの粉っぽいのが入った透明な袋があったり、何かの皮が天井から中ぶらりんになって吊されたり・・・
でも不思議と息苦しさは感じなかった、
(光はしっかり入ってるし、なんか暗くて湿ってる感じもしない。見た目で想像した空気と全然違うなぁ。)
「お母さん、お兄さん連れてきたー」
そう言って、ミリアちゃんはカウンターらしき所の奥に走っていってしまった。俺も少し歩いて奥を覗く、カウンターらしき所の奥は調理室?っぽくて、水の流れる音が聞こえてきた。
(なんだろ、お邪魔しちゃったかな。まぁお邪魔しますっつったから、邪魔する事前提なんだけどね。)
っと、奥から誰か出てきたみたいだな。
「あら、貴方があそこで寝てた人ね?」
・・・・・・正直目のやりばに困る。
「あぁ、はい。(あそこって森だよな)森の中で寝てました。えっと・・・ミリアちゃんのお母さんですよね?」
羽根と角と尻尾を見て、それっぽかったけど確認する。なんせ、ミリアちゃんのふりふりした感じのワンピースだかドレスだかとは違って・・・露出が凄い。(俺の知識で表現できるのはこれが限度だ。)
「えぇ、そうよ。」
「あの、パンご馳走様でした、美味しかったです。」
お礼を言って、頭を下げる。
「ふふっ、お口に合って良かったわ。ところで、あそこで何してたのかしら?いきなり出てきたと思ったら寝てるし。家に持って帰ろうと思ったら、バチッてなって触れないし・・・」
「何してたって言っても、寝てたとしか・・・すいません、ほんと、俺もさっぱりなんです。なんであそこで寝てたかも。昨日、部屋で寝たらあそこに居たんです。それと、今は触れても何も無いと思います、多分。」
我ながら説明は中々できたと思う、まぁ俺も知らない事だから、説明のしようが無いだけなんだけどね。
「と言う事は、貴方異世界から来たわね?」
やっと核心突くような発言来ましたか、つか一発で異世界からの可能性でますか。
「あぁ、それ、俺もそうだと思います。てか、なんでそれ分かったんすか・・・」
「貴方の格好見ればわかるわよ。それに、貴方みたいな美味しそうな人、見たこと無いもの・・・」
にっこりと笑って言った、嬉しい反面その笑顔が怖い。あ、なんか変な汗が背中にじわって出た。
「まぁ、私から色々と聞きたいことがあるから、奥に来なさいそうしなさい。」
「はぁ・・・」
「あら、何の溜め息?」
「何でも無いっすよ、何でも・・・失礼します。」
カウンターらしき所の奥に進むと、明るい光が差し込むキッチンとリビングっぽい空間に出た。普通の家庭なら、リビングにあるであろうテレビを探すが・・・(まぁ無いわな。)
奥に消えていったミリアちゃんは、丸机の椅子に座って飲み物を飲んでいた。
「それじゃ、そっち座ってね。」
「はい。」
「はい、ミルク。」
「あ、ありがとうございます。」
水は起きたときに、近くの流れる川の水を飲んでいたけど、ここに来るまでに喉がからっからに渇いてた俺にとっては、とってもありがたかった。
ミリアちゃんの隣の椅子に俺は座った。
「えっと・・・俺も聞きたい事だらけなんですけど、先に質問いいですか?」
「えぇ構わないわ。」
「それじゃなんですけど・・・俺、異世界から来たみたいなんです。」
裏付ける要素はいっぱいあったけど『こいつの頭大丈夫なの?』みたいな目で見られるのかが不安だった。
「みたいね。」
「え、そうなんですか?」
お母さんはあっさり納得したのか、そういやさっき格好って言ってたけど、ここに来るまでに見た人の服とは違って、俺のは布とか綿でできたようなもんじゃないからな。そりゃ、この世界で見たこと無い物見たら疑うわな。
しかしながら、ミリアちゃんは納得しないみたいなので、この世界と俺の世界との違いを簡単に説明する。
「うん、そうみたい。俺の世界では、魔法は使えないし、空は飛べない。それになにより・・・理解できる言葉を話せるのは、その、人間しか居ない。」
最後の方は、どんな言葉を使えばいいのか戸惑ってしまった。
しかしながら、その説明にさっき納得してたお母さんは
「あら、貴方からバチッって来たあれ、確かに魔法の類って感じたわよ?それに、光につつまれ来たあれも転移魔法だし・・・」
「え・・・でも俺の身の回りには、魔法使えるような人間は居なk――」
ここまで言ってピンと来た。よく考えろ、魔法使えるような人は確かに居なかったけど、『あの本』なら・・・
「ふふ、心当たりがあるみたいね。」
お母さん、顔近いです。
「えぇ、魔法使える人は確かに居なかったと思うんですけど、今思い返すと、ちょっとどうなのかなって思うような物が・・・学校から家帰る途中でちょっと本拾いまして・・・まぁ、普通なら見向きもしないで通り過ぎるんですけど、なんていうか、不思議な感覚に襲われちゃって、気づいたらその本持って家に帰ってきてました。後、顔近いです。」
女性経験が豊富では無いので、ちょっと焦って説明の後に突っ込みを入れる。
「釣れないわね・・・それにしても本ねぇ、どんな事が書かれてたの?」
「えっと、読めない文字でした、なんて書かれてたのかさっぱりわかりませんでした。」(作文並だな)
自分で言っててなんだけど、思わず心の中でつっこんでしまった。
しかし、思い返すと不思議な行動を取ってたな。帰ってすぐ着替えて寝るとかアホかと、しかも本抱えて。
「そう・・・ま、異世界から来たって言うのは嘘とは思えないわね、私でも知らない魔法だったんだもの。とりあえず、行く場所が無いならしばらくはここで泊まって行くといいわ。空き部屋もあるし。」
トントン拍子で物事が進むな、異世界から来たとなると話は別なのかな。
「すいません、お言葉に甘えさせてもらいます。」
「お兄さん今日からここで住むんですか?」
「うん、行く場所が無いからそうさせてもらおうかなって。」
「えへへ、そうなんですか・・・」
椅子に座ったミリアちゃんは、嬉しそうに言う。可愛いなちくしょう
「まぁ、嫌だったらいつでも言ってね。迷惑になるような事はしたくないから。」
そう言って頭をなでてあげると、ミリアちゃんは笑ったまま少し目を細めた。
「って事で、しばらくお世話になります。何かお手伝いできる事があったら、なんでも言ってください。」
ミリアちゃんと、お母さんに頭を軽く下げる。
パン完食→置かれてる状況「大体分かった」→パンくれた女の子のお母さんの所の移動→大きい町到着なう
「ミリアちゃん・・・ここがプラヴって町?」
「はい、私たちの町へようこそです!」
・・・どうやら、人と、人とは異なる者達が暮らす町だった。
俺は唖然としつつも、心の底からわき上がる好奇心には勝てなかった。
「すげぇ・・・凄いよこれ!」
「お兄さん?」
「これだよ!いつもいつも思ってた、普通からかけはなれた現実!」
「そ、そうですか。なんか嬉しそうでよかったです。」
俺の様子にとまどいつつ、ミリアちゃんはどことなく嬉しそうに言ってくれた。その言葉で、少し落ち着きを取り戻した。思わず我を忘れてはしゃいでしまった、だって凄いんだもの、しょうがないね。
(つっても、これはまだ氷山の一角みたいなもんなんだよな、すっげぇ楽しみになってきた!)
「それじゃ、うちの家に行きましょうか。」
「う、うん。はしゃいじゃってごめんなさいだな。」
「いえ、気にしないでください。」
そういって微笑んでくれた、天使だな、ほんと。
空にはお日様が照りつけている、もうお昼みたいだな。
「到着です、ここが私のお家です。」
「はいはい、っと、ここって・・・ここ?」
「はい、ここです。」
俺はミリアちゃんの指さした二階建ての建物を、もう一度指さして確認する。
ここに着くまでにいくつかの建物を見てきたから分かるけど、馬鹿な俺でも分かる、明らかに雰囲気が異質だった。例えるならそう、『醤油で味付けした猫まんまだと思って食べたらきのこの混ぜ込み餅米ご飯でした』みたいな?違うかな。
「な、なんか、凄そうな家だね。」
看板には読めない文字が書いてあった、この世界じゃ文字は違うんか。(まぁ、まだ異世界とは決まったワケじゃないけど、ほぼ確定みたいなもんだし)
「ちょっと他のお家とは違いますけど、魔法専門のちゃんとしたお店なんですよ?それにお母さんだって凄いんですから。」
そう言いつつ家のドアを開けた、俺は取り残されないように後に続く。
外見も異質だったけど、中も異質だなこれ。
「ただいま〜」
「・・・お邪魔します。」
ドアを開けてのぞき込むだけで、その異質さに圧倒されつつ、家のドアをくぐり抜ける。
抜けた先にあるズラッとならんだ棚には、見たことも無い物ばかりだった。
瓶に入ってるわけわからん物があったり、なんかの粉っぽいのが入った透明な袋があったり、何かの皮が天井から中ぶらりんになって吊されたり・・・
でも不思議と息苦しさは感じなかった、
(光はしっかり入ってるし、なんか暗くて湿ってる感じもしない。見た目で想像した空気と全然違うなぁ。)
「お母さん、お兄さん連れてきたー」
そう言って、ミリアちゃんはカウンターらしき所の奥に走っていってしまった。俺も少し歩いて奥を覗く、カウンターらしき所の奥は調理室?っぽくて、水の流れる音が聞こえてきた。
(なんだろ、お邪魔しちゃったかな。まぁお邪魔しますっつったから、邪魔する事前提なんだけどね。)
っと、奥から誰か出てきたみたいだな。
「あら、貴方があそこで寝てた人ね?」
・・・・・・正直目のやりばに困る。
「あぁ、はい。(あそこって森だよな)森の中で寝てました。えっと・・・ミリアちゃんのお母さんですよね?」
羽根と角と尻尾を見て、それっぽかったけど確認する。なんせ、ミリアちゃんのふりふりした感じのワンピースだかドレスだかとは違って・・・露出が凄い。(俺の知識で表現できるのはこれが限度だ。)
「えぇ、そうよ。」
「あの、パンご馳走様でした、美味しかったです。」
お礼を言って、頭を下げる。
「ふふっ、お口に合って良かったわ。ところで、あそこで何してたのかしら?いきなり出てきたと思ったら寝てるし。家に持って帰ろうと思ったら、バチッてなって触れないし・・・」
「何してたって言っても、寝てたとしか・・・すいません、ほんと、俺もさっぱりなんです。なんであそこで寝てたかも。昨日、部屋で寝たらあそこに居たんです。それと、今は触れても何も無いと思います、多分。」
我ながら説明は中々できたと思う、まぁ俺も知らない事だから、説明のしようが無いだけなんだけどね。
「と言う事は、貴方異世界から来たわね?」
やっと核心突くような発言来ましたか、つか一発で異世界からの可能性でますか。
「あぁ、それ、俺もそうだと思います。てか、なんでそれ分かったんすか・・・」
「貴方の格好見ればわかるわよ。それに、貴方みたいな美味しそうな人、見たこと無いもの・・・」
にっこりと笑って言った、嬉しい反面その笑顔が怖い。あ、なんか変な汗が背中にじわって出た。
「まぁ、私から色々と聞きたいことがあるから、奥に来なさいそうしなさい。」
「はぁ・・・」
「あら、何の溜め息?」
「何でも無いっすよ、何でも・・・失礼します。」
カウンターらしき所の奥に進むと、明るい光が差し込むキッチンとリビングっぽい空間に出た。普通の家庭なら、リビングにあるであろうテレビを探すが・・・(まぁ無いわな。)
奥に消えていったミリアちゃんは、丸机の椅子に座って飲み物を飲んでいた。
「それじゃ、そっち座ってね。」
「はい。」
「はい、ミルク。」
「あ、ありがとうございます。」
水は起きたときに、近くの流れる川の水を飲んでいたけど、ここに来るまでに喉がからっからに渇いてた俺にとっては、とってもありがたかった。
ミリアちゃんの隣の椅子に俺は座った。
「えっと・・・俺も聞きたい事だらけなんですけど、先に質問いいですか?」
「えぇ構わないわ。」
「それじゃなんですけど・・・俺、異世界から来たみたいなんです。」
裏付ける要素はいっぱいあったけど『こいつの頭大丈夫なの?』みたいな目で見られるのかが不安だった。
「みたいね。」
「え、そうなんですか?」
お母さんはあっさり納得したのか、そういやさっき格好って言ってたけど、ここに来るまでに見た人の服とは違って、俺のは布とか綿でできたようなもんじゃないからな。そりゃ、この世界で見たこと無い物見たら疑うわな。
しかしながら、ミリアちゃんは納得しないみたいなので、この世界と俺の世界との違いを簡単に説明する。
「うん、そうみたい。俺の世界では、魔法は使えないし、空は飛べない。それになにより・・・理解できる言葉を話せるのは、その、人間しか居ない。」
最後の方は、どんな言葉を使えばいいのか戸惑ってしまった。
しかしながら、その説明にさっき納得してたお母さんは
「あら、貴方からバチッって来たあれ、確かに魔法の類って感じたわよ?それに、光につつまれ来たあれも転移魔法だし・・・」
「え・・・でも俺の身の回りには、魔法使えるような人間は居なk――」
ここまで言ってピンと来た。よく考えろ、魔法使えるような人は確かに居なかったけど、『あの本』なら・・・
「ふふ、心当たりがあるみたいね。」
お母さん、顔近いです。
「えぇ、魔法使える人は確かに居なかったと思うんですけど、今思い返すと、ちょっとどうなのかなって思うような物が・・・学校から家帰る途中でちょっと本拾いまして・・・まぁ、普通なら見向きもしないで通り過ぎるんですけど、なんていうか、不思議な感覚に襲われちゃって、気づいたらその本持って家に帰ってきてました。後、顔近いです。」
女性経験が豊富では無いので、ちょっと焦って説明の後に突っ込みを入れる。
「釣れないわね・・・それにしても本ねぇ、どんな事が書かれてたの?」
「えっと、読めない文字でした、なんて書かれてたのかさっぱりわかりませんでした。」(作文並だな)
自分で言っててなんだけど、思わず心の中でつっこんでしまった。
しかし、思い返すと不思議な行動を取ってたな。帰ってすぐ着替えて寝るとかアホかと、しかも本抱えて。
「そう・・・ま、異世界から来たって言うのは嘘とは思えないわね、私でも知らない魔法だったんだもの。とりあえず、行く場所が無いならしばらくはここで泊まって行くといいわ。空き部屋もあるし。」
トントン拍子で物事が進むな、異世界から来たとなると話は別なのかな。
「すいません、お言葉に甘えさせてもらいます。」
「お兄さん今日からここで住むんですか?」
「うん、行く場所が無いからそうさせてもらおうかなって。」
「えへへ、そうなんですか・・・」
椅子に座ったミリアちゃんは、嬉しそうに言う。可愛いなちくしょう
「まぁ、嫌だったらいつでも言ってね。迷惑になるような事はしたくないから。」
そう言って頭をなでてあげると、ミリアちゃんは笑ったまま少し目を細めた。
「って事で、しばらくお世話になります。何かお手伝いできる事があったら、なんでも言ってください。」
ミリアちゃんと、お母さんに頭を軽く下げる。
11/06/10 06:31更新 / のりゆき
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