僕は、金田 光希。

光希『かなり積もったねぇ…』

師走に入って中頃、雪が降ってきたのが昨日だが今朝見てみるとかなり積もっていた

光希『…』

とりあえず、雪掻きをしていこう…

光希『せっかくの休みなのに…』

そのまま雪を一ヶ所に集めるが、ふわふわな雪だ…

光希『まあ、暇だし作ってみるか…』

あったところで邪魔なので雪だるまでも作ってみようかと思う

光希『よっ、と』

童心に返るように雪玉をしっかり握りカチカチにして集めた雪を転がして大きくしていく…

光希『よし…』

土台の部分が出来上がったのでそのままもうひとつ雪玉を作り雪を転がして大きくしていく

光希『このままのせてと…』

真ん中の部分を作ったがかなり雪が余った

光希『なら…』

そのまま頭部分も作って乗せ、残った部分で顔や手足を作る

光希『あとは…』

家から絵の具を用意して水に溶かし、色を塗っていく…

光希『まあ、こんなもんかな』

目鼻口、身体の飾りに色をつけて塗る

光希『よし、できた』

当初の予定より可愛らしくできた…

光希『名前は…そうだな…』

名前を考える、春までの付き合いだがまあ名前はつけてやるべきだろう…

光希『可愛らしくできたし名前は女の子のものにしようかな』

するとこの余った雪にも意味が出てくる

光希『…よし』

そのまま髪の毛に当たる部分や髪飾りも作る、ここまでいくと雪だるまというよりは雪像に近いかもしれない

光希『そうだな…名前は雪花なんていいだろう…』

そのまま彼女を家の裏庭まで運ぶ…重い…

光希『なら、春までよろしく』

両親も、力作を拵えたなと喜んでいた

光希『…』

僕の部屋は一階にあるのだが、ちょうど雪花の見える位置にある

光希『まあ、あいつなら寒さはへっちゃらだろう…僕と違って…』

それから数日、さらに雪が降ったので彼女を補強して雪だるまから完全に雪像にした

光希『っくしゅ！！！！』

さすがに休憩もなしで朝から昼下がりまでやっていたら風邪を引いたかもしれない…

光希『…』

今日は暖かくして早めに寝ることにした…













光希『ぁ゛…喉いでぇ…』

掠れてがらがら声になった喉からでたのはそんな言葉だった

光希『熱、計らないと…』

彼女を作ってから一週間、僕は風邪を引いた…

光希『うわ…』

熱は40度近い…熱いわけだ…

ふらつきながらも粉のスポーツドリンクを用意しとりあえずイッキ飲みして新しいのを用意し着替えて氷枕を用意して力尽きるように寝てしまう…

光希『…？？？』

少し回復して、意識が戻るがなにか音が聞こえる…

光希『…？？？』

それが、始まりだった

続く

■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

次回に続きます