連載小説
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虹鱗の白竜
魔力の塊が吸収され、彼女の姿が鮮明に見える

セラ『…』

アイン「おぉう…」

竜の姿と鱗や翼の色合いは変化していないが街に来るときに見たドラゴンと同じように人型に変化していた

アイン「確かに変わったな」

セラ『あれ、視点が少し低い…』

アイン「鏡があれば解りやすいんだがな…」

女王『ちょうどいい、家がなくなったのだろう?私の城に来るがいい』

セラ『なら、よろしくお願いします』

やはり声の質が少し変化し竜の姿より高く澄んだ声に変化している

アイン「…」

我々は女王に着いていく












アイン「…」

そのまま客用の部屋らしき所にとおされた

セラ『あ、鏡あった』

アイン「変化した自分の姿、良く見てみるといい」

はっきり言えば、彼女は新しい女王にも劣らないほど、並みの美人なら束になっても相手にならないほど美しい…

セラ『これが私…!?』

アイン「…」

セラ『すごい…』

アイン「そうだな…」

セラ『…♪』

とりあえず椅子に座る

アイン「…」

同時に腹が鳴る、そういえば昼過ぎからなにも食べてなかったな…

アイン「食事、やってるかな…」

セラ『行ってみる?』

アイン「ああ。」

聞いてみると、もうすぐ夕食らしい

アイン「取り越し苦労だったな」

セラ『うん』

とりあえず時間まで部屋で待つ

アイン「…」

セラ『?』

セラを見る、いつもと眼は同じ黒なのになにか違う…

アイン「いや…」

セラ『でも、これで…』

アイン「??」

セラ『硬い鱗じゃなくて肌でアインさんに触れられる…♪』

アイン「そうだな…」

セラ『…♪』

セラは魔物としての自分に満足しているらしい

アイン「まあ、変化してよかったとおもうならいいさ」

セラ『うん♪』

そんな話をしていると、どうやら食事の時間らしい

アイン「なら、行こうか」

セラ『うん♪』

食堂では、反乱を起こした平民の長と女王、外にも何人かの竜と人がいた

女王『お前、アインと言ったな』

アイン「はい、それがどうかしましたか?」

女王『お前たちが、あの哀しき合成竜に介錯をしたのは本当か?』

アイン「いえ、我々は彼らの暴走を止めるために戦い理性を取り戻した彼らは最後の力を振り絞って制作者に致命傷を与えたところで崩れ落ちました…」

女王『なるほど…』

アイン「腐敗のブレスによって奴は全身が腐り落ちる苦痛にもがいていましたが、流石にキレてしまって跡形もなく消し飛ばしました」

女王『墓を立てたとも聞いたが』

アイン「はい、かつて自分達が住んでいた小屋の隣に立てましたが…」

女王『小屋もろとも火を放った上層部の人間に怒りを爆発させて殲滅したと言うことか…』

セラ『我慢、できなかった…私の思い出の場所…あの子が眠る場所を瀆した奴らが…許せなかった…』

女王『責めはせぬ、私でも同じ立場なら理性を抑えられるか怪しい』

アイン「ほかになにか…」

女王『なら近いうちに、その墓に案内してもらえるか?』

アイン「了解です」

そのまま食事に移る

アイン「!美味い…」

セラ『んん〜♪』

流石王宮の食事、味もそうだが見た目も美しい…

セラ『んん〜♪』

セラは相変わらずパンが好きなようで焼いたパンを食べている…

女王『変わっているな、肉よりパンが好きだとは』

セラ『初めてアインさんに貰った人間の料理がサンドイッチだったから』

女王『思い出の補正か…』

アイン「これは、特殊な素材を使っているのか…」

女王『ほう、解るか』

アイン「ええ、なんと言うか竜の力を感じます」

女王『ここの料理は竜のブレスを火に使っているからな』

アイン「なるほど…」

セラ『んん〜♪』

見た目は確かに美女だが所々に子供っぽさが出ている

アイン「さて、そろそろか」

食事を終えて部屋に戻る

アイン「さて…」

とりあえずシャワーを浴びるが、竜のときと同じ感覚でしてきたので精神衛生上に悪い…

セラ『??』

アイン「いや…」

その日はそのまま眠る、が…

アイン「…」

竜だったときと同じように私を抱き抱えてきているが、非常に精神衛生的に…

アイン「…」

しかし、与えられた安らぎには勝てず、眠ってしまった…

おわり
20/09/21 23:53更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです

次回に続きます

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