碧華の守護竜
そのまま塔に入ると、螺旋階段があった
アイン「なら、登るか」
セラ『うん』
しばらく登っていると、所々で足場が崩れ始めた
アイン「そろそろ、飛ぶか…」
セラ『うん』
そのまま上に飛んで行くと、飛竜たちに遭遇した
アイン「??」
敵意はなさそうだが、着いてきている。なんだこいつら…
セラ『何か、「証」もってそうって言ってるよ』
アイン「証?」
そのまま塔の中程まで来た。
アイン「一体、この竜たちは…」
セラ『珍しいって言ってるよ』
アイン「私がか?」
セラ『それもそうなんだけど、私たちが来たのが珍しいって』
アイン「いや、そんなことはない筈だが…」
騎竜のトレーニングのためにここには割と竜と人は来る筈だが…
アイン「お、足場がしっかりしてるな…」
どうやら、着いてきた飛竜たちはここで待つらしい
アイン「これは…」
扉を開けると、その先からは足場がない
アイン「飛ぶしかないか」
セラ『うん』
また上に飛んでいく
アイン「あれは、門か??」
もう頂上近くまで来た筈のところには、門があった
セラ『門?』
アイン「押し開けてみるか」
セラ『うん』
しかし、力を込めて私たちで押しても門は開かない
アイン「どうしたらいいのか…」
そのまま門の立つところの近くにある足場に座る
セラ『うーん…』
ふと壁画をみる
アイン「なるほど…」
見えたのは、門にある窪みに何かを嵌めている壁画だった
アイン「もしかしたら…」
一番小さな窪みにセラが作った珠を嵌め込んでみると…
セラ『開いた!!』
壁画の通りにしてみると、確かに門は開いた
アイン「…行こう」
セラ『うん…』
門の先は、足場がある。
アイン「ここが、頂上らしいな…」
セラ『うん…』
塔の頂上は、雲より上にある
???「ここに来られる人と竜は、本当に久々だな…」
雷の落ちるような音と共に声がする、これは…上か…!!
???「ほう…」
そこに居たのは、透明感のある薄い緑色とこれまた透明感のある濃い緑色の鱗に覆われ凄まじい風圧を纏い巨大な六枚の翼をもつ巨龍の姿だった
アイン「差し詰、ここの守護竜…?」
???「そうだ」
アイン「なるほど…」
???「なるほど…確かに我らを道具のように使うもの共とは違うようだな、伊達にここまで辿り着いては居ないか」
アイン「と言うと、あの珠に何か…?」
???「あの珠は、竜の一族が心から幸福や安らぎを感じたときに生み出す珠なのだ。」
アイン「…少なくとも元職場では無かったわけだな…当たり前か」
そのまま私はかつてその道具のように使うものであったことを話し、セラを自身の償いのために引き取り暮らしていることを伝える
???「ほう…なぜそれを正直に話した?このまま八つ裂きにされるとも知れぬのに」
アイン「貴方の他に、水の守護竜ともこれを話したので」
???「なるほど…」
アイン「はい」
セラ『アインさん、今でも苦しんでる…』
セラも口を開く
???「なるほど…確かに奴の言う通り誠実な人間なことだけは確かなようだな…」
アイン「…」
???「奴からも聞いているだろうが…」
アイン「えぇ、解ってます」
???「なら、そうだな…」
そのまま巨龍は上に飛び少ししてもどってきた
???「持っていけ。」
アイン「これは…」
巨龍が渡してきたのは青々としていてのびのび育った一枚一枚色の違う花びらをもつ花だった
???「お前は、セラと言ったな」
セラ『は、はい…!』
???「それはお前のものだ、持っていけ」
セラ『は、はい…!!』
そのまま帰るときに、巨龍は一言だけ我々に向けた言葉を発した
???「すべての人間がこうなら、良いのだがな…」
と
それから塔の窓から一気に降下して飛び家に帰った
セラ『たぶんだけど、これも…』
アイン「だろう、な…」
成分分析をするが、やはり風や雷の魔力が超高濃度に宿っている…
セラ『食べてみるね…』
アイン「ああ。」
セラはその花を茎や葉っぱもまとめて平らげる
セラ『これが…雷と風の魔力…荒々しくて…速い…』
また彼女は踞り、再び光を放つ
アイン「っ!」
そして眩しい…
セラ『ん…』
光が落ち着くと、彼女の姿は再び変化を起こしていた
セラ『また、変わった…』
食べる前も全身を覆う白い鱗に腕や脚、翼や鬣や角の部分に青や水色の鱗があったが、さらにグラデーションのように緑色と黄緑色が追加され今度は光彩が深緑色になっていた
アイン「なるほど…」
彼女の特性、それを私は理解したのだった
おわり
アイン「なら、登るか」
セラ『うん』
しばらく登っていると、所々で足場が崩れ始めた
アイン「そろそろ、飛ぶか…」
セラ『うん』
そのまま上に飛んで行くと、飛竜たちに遭遇した
アイン「??」
敵意はなさそうだが、着いてきている。なんだこいつら…
セラ『何か、「証」もってそうって言ってるよ』
アイン「証?」
そのまま塔の中程まで来た。
アイン「一体、この竜たちは…」
セラ『珍しいって言ってるよ』
アイン「私がか?」
セラ『それもそうなんだけど、私たちが来たのが珍しいって』
アイン「いや、そんなことはない筈だが…」
騎竜のトレーニングのためにここには割と竜と人は来る筈だが…
アイン「お、足場がしっかりしてるな…」
どうやら、着いてきた飛竜たちはここで待つらしい
アイン「これは…」
扉を開けると、その先からは足場がない
アイン「飛ぶしかないか」
セラ『うん』
また上に飛んでいく
アイン「あれは、門か??」
もう頂上近くまで来た筈のところには、門があった
セラ『門?』
アイン「押し開けてみるか」
セラ『うん』
しかし、力を込めて私たちで押しても門は開かない
アイン「どうしたらいいのか…」
そのまま門の立つところの近くにある足場に座る
セラ『うーん…』
ふと壁画をみる
アイン「なるほど…」
見えたのは、門にある窪みに何かを嵌めている壁画だった
アイン「もしかしたら…」
一番小さな窪みにセラが作った珠を嵌め込んでみると…
セラ『開いた!!』
壁画の通りにしてみると、確かに門は開いた
アイン「…行こう」
セラ『うん…』
門の先は、足場がある。
アイン「ここが、頂上らしいな…」
セラ『うん…』
塔の頂上は、雲より上にある
???「ここに来られる人と竜は、本当に久々だな…」
雷の落ちるような音と共に声がする、これは…上か…!!
???「ほう…」
そこに居たのは、透明感のある薄い緑色とこれまた透明感のある濃い緑色の鱗に覆われ凄まじい風圧を纏い巨大な六枚の翼をもつ巨龍の姿だった
アイン「差し詰、ここの守護竜…?」
???「そうだ」
アイン「なるほど…」
???「なるほど…確かに我らを道具のように使うもの共とは違うようだな、伊達にここまで辿り着いては居ないか」
アイン「と言うと、あの珠に何か…?」
???「あの珠は、竜の一族が心から幸福や安らぎを感じたときに生み出す珠なのだ。」
アイン「…少なくとも元職場では無かったわけだな…当たり前か」
そのまま私はかつてその道具のように使うものであったことを話し、セラを自身の償いのために引き取り暮らしていることを伝える
???「ほう…なぜそれを正直に話した?このまま八つ裂きにされるとも知れぬのに」
アイン「貴方の他に、水の守護竜ともこれを話したので」
???「なるほど…」
アイン「はい」
セラ『アインさん、今でも苦しんでる…』
セラも口を開く
???「なるほど…確かに奴の言う通り誠実な人間なことだけは確かなようだな…」
アイン「…」
???「奴からも聞いているだろうが…」
アイン「えぇ、解ってます」
???「なら、そうだな…」
そのまま巨龍は上に飛び少ししてもどってきた
???「持っていけ。」
アイン「これは…」
巨龍が渡してきたのは青々としていてのびのび育った一枚一枚色の違う花びらをもつ花だった
???「お前は、セラと言ったな」
セラ『は、はい…!』
???「それはお前のものだ、持っていけ」
セラ『は、はい…!!』
そのまま帰るときに、巨龍は一言だけ我々に向けた言葉を発した
???「すべての人間がこうなら、良いのだがな…」
と
それから塔の窓から一気に降下して飛び家に帰った
セラ『たぶんだけど、これも…』
アイン「だろう、な…」
成分分析をするが、やはり風や雷の魔力が超高濃度に宿っている…
セラ『食べてみるね…』
アイン「ああ。」
セラはその花を茎や葉っぱもまとめて平らげる
セラ『これが…雷と風の魔力…荒々しくて…速い…』
また彼女は踞り、再び光を放つ
アイン「っ!」
そして眩しい…
セラ『ん…』
光が落ち着くと、彼女の姿は再び変化を起こしていた
セラ『また、変わった…』
食べる前も全身を覆う白い鱗に腕や脚、翼や鬣や角の部分に青や水色の鱗があったが、さらにグラデーションのように緑色と黄緑色が追加され今度は光彩が深緑色になっていた
アイン「なるほど…」
彼女の特性、それを私は理解したのだった
おわり
20/09/06 04:04更新 / サボテン
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