白鱗
事実を知らされて数日たったある日…
葵『今良いですか?』
晶「ん?」
午前中の作業を終えて俺はナイフで薪に火が着きやすいように削り込みを入れていた
葵『貴方の意見というか、見解を聞かせてほしいです』
晶「というと?」
削り込みをいれた薪を置いて顔を向ける
葵『私達の中で、誰が性格的に合いそうに見えますか?』
晶「答えは出せんな、今の段階だと」
葵『?』
晶「表面上の性格しかまだわからない以上、なんとも言えない」
葵『なるほど…』
晶「とりあえず悪いやつではないのは分かる、全員な」
葵『ふむ…』
晶「ただ、俺の本質的な傾向は誰にもにてないと思うな」
葵『???』
晶「一人っ子だったからかもしれない」
葵『???』
晶「それにここまで大所帯だと賑やかだ」
葵『なるほど…』
晶「新鮮だ」
葵『ふむ…』
晶「で、本題は?」
葵『!』
晶「図星か」
葵『はい…』
晶「どんな話だ?」
葵『いえ、愛が重い女はどう見えるのかと』
晶「確かに好き嫌いが分かれそうではあるな、束縛されるのを嫌う人も居る。」
葵『はい…』
晶「なるほど、自覚しているから俺からどう見えるか?ということか」
葵『はい…』
晶「下手に意地っ張りで分かりにくいよりはいいとは思う」
葵『なるほど…』
晶「意地っ張りかつ束縛だとなんのこっちゃってなるけどな」
葵『確かに…私の同系統の魔物にそういう娘も居るらしいですよ』
晶「まあ、その場合痺れを切らして行動しそうではあるが」
葵『ですね…』
晶「まあ、裏切りがないって言うのは魔物のもつ大きなアドバンテージだと思う」
葵『人間の女性は裏切ることがあると聞きます』
晶「ああ、あるな」
葵『私達魔物は裏切りません。それだけはどの種族も確定事項です。』
晶「ああ、俺の友も連れてきたかったな…」
葵『???』
晶「手酷い裏切りを受けて精神を病んでいた時期があって今でも発作が起こると聞いたからな…」
葵『何てことを…』
彼女の眼には魔物が抱く感情とは対極にある憎悪が宿っていた
晶「とりあえず、その女は因果応報になったがな」
葵『???』
晶「奴と裏切った男には他にも女がいて、そいつの嫉妬と憎悪を買った結果口では言えんことになった…」
葵『何で知ってるんですか…』
晶「お礼参りしようと思って探ってたら得た情報だな」
葵『なるほど…』
晶「だからそんなふうに風船より軽い頭しかない女を見てきたから一途かつ愛が重い女ってのは俺たちからしたら裏切りのないよさげな素材に見えると思う」
葵『なるほど…経験者の言葉だからこそ重みがあります…』
そんな会話をしていると夕方になった
晶「そろそろ飯かな?」
葵『みたいですね』
彼女から蒼いオーラらしきものが出ていたが、俺はその正体に気づかなかった
晶「…」
夜中、トイレに行きたくなり目が覚めて向かい、その帰りに蒼白いなにかが見えた
晶「??」
蒼白い光球がいくつか葵の周りで舞っている…
晶「…綺麗だな」
ほとんど聞こえない声で呟き、眠気には勝てずそのまま部屋に戻るのだった手を
おわり
葵『今良いですか?』
晶「ん?」
午前中の作業を終えて俺はナイフで薪に火が着きやすいように削り込みを入れていた
葵『貴方の意見というか、見解を聞かせてほしいです』
晶「というと?」
削り込みをいれた薪を置いて顔を向ける
葵『私達の中で、誰が性格的に合いそうに見えますか?』
晶「答えは出せんな、今の段階だと」
葵『?』
晶「表面上の性格しかまだわからない以上、なんとも言えない」
葵『なるほど…』
晶「とりあえず悪いやつではないのは分かる、全員な」
葵『ふむ…』
晶「ただ、俺の本質的な傾向は誰にもにてないと思うな」
葵『???』
晶「一人っ子だったからかもしれない」
葵『???』
晶「それにここまで大所帯だと賑やかだ」
葵『なるほど…』
晶「新鮮だ」
葵『ふむ…』
晶「で、本題は?」
葵『!』
晶「図星か」
葵『はい…』
晶「どんな話だ?」
葵『いえ、愛が重い女はどう見えるのかと』
晶「確かに好き嫌いが分かれそうではあるな、束縛されるのを嫌う人も居る。」
葵『はい…』
晶「なるほど、自覚しているから俺からどう見えるか?ということか」
葵『はい…』
晶「下手に意地っ張りで分かりにくいよりはいいとは思う」
葵『なるほど…』
晶「意地っ張りかつ束縛だとなんのこっちゃってなるけどな」
葵『確かに…私の同系統の魔物にそういう娘も居るらしいですよ』
晶「まあ、その場合痺れを切らして行動しそうではあるが」
葵『ですね…』
晶「まあ、裏切りがないって言うのは魔物のもつ大きなアドバンテージだと思う」
葵『人間の女性は裏切ることがあると聞きます』
晶「ああ、あるな」
葵『私達魔物は裏切りません。それだけはどの種族も確定事項です。』
晶「ああ、俺の友も連れてきたかったな…」
葵『???』
晶「手酷い裏切りを受けて精神を病んでいた時期があって今でも発作が起こると聞いたからな…」
葵『何てことを…』
彼女の眼には魔物が抱く感情とは対極にある憎悪が宿っていた
晶「とりあえず、その女は因果応報になったがな」
葵『???』
晶「奴と裏切った男には他にも女がいて、そいつの嫉妬と憎悪を買った結果口では言えんことになった…」
葵『何で知ってるんですか…』
晶「お礼参りしようと思って探ってたら得た情報だな」
葵『なるほど…』
晶「だからそんなふうに風船より軽い頭しかない女を見てきたから一途かつ愛が重い女ってのは俺たちからしたら裏切りのないよさげな素材に見えると思う」
葵『なるほど…経験者の言葉だからこそ重みがあります…』
そんな会話をしていると夕方になった
晶「そろそろ飯かな?」
葵『みたいですね』
彼女から蒼いオーラらしきものが出ていたが、俺はその正体に気づかなかった
晶「…」
夜中、トイレに行きたくなり目が覚めて向かい、その帰りに蒼白いなにかが見えた
晶「??」
蒼白い光球がいくつか葵の周りで舞っている…
晶「…綺麗だな」
ほとんど聞こえない声で呟き、眠気には勝てずそのまま部屋に戻るのだった手を
おわり
20/05/23 00:25更新 / サボテン
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