連載小説
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お礼参り(二重の意味)
雄也達が去って数日後、また依頼が来ていたが…

和也「…」

怒りを抑えられない

楓『どうかしましたか?そんなに怖い顔をして…』

和也「いや、この依頼主だ」

雫『あ、断っちゃうんですか?』

和也「そのつもりだ」

瑠璃『どうして?』

和也「…」

俺は雫と瑠璃に出会った日のことを思い出していた…

楓『???』

和也「とにかく、こいつらを俺は知っている…断ることにする。」

雫『理由を聞かせてください』

和也「なら、言ったら口を挟まないか?」

瑠璃『内容によるよそんなの…』

和也「…」

彼女達は心配している…仕方ないか

和也「雫、瑠璃、二人は遺跡に居たろ?」

雫『はい』

和也「俺はあの日、遺跡に行って二人を発掘したのは覚えてるよな?」

瑠璃『うん』

和也「で、あの日俺は依頼主二人と一緒に来ていたんだ」

楓『なるほど…』

和也「俺は遺跡のさわった箇所を戻そうとして遅れた」

雫『…』

和也「で、例の仕掛けで俺は二人に出会うわけだがあの二人は俺を見捨てて逃げた『どうやら生贄はおまえだったようだな!』と笑いながらな…」

瑠璃『…納得』

和也「あいつらとあったら怒りを抑える自信がない」

楓『あくまでも二人と出会えたこととは別に考えていると…』

和也「あの時俺が抱いていた恐怖や怒りがわかるか?」

雫『…』

あることを耳打ちされて俺は多少考え方を変えることができたが怒りはおさまらない

瑠璃『それに、私たちにしたら和也に逢わせてくれた恩人だもの』

和也「だから言いたくなかった」

楓『なら、報復とお礼を両方したらどうですか?』

和也「?」

楓『一発殴るくらいなら許されるでしょう…で、そのあとに紹介したら…』

和也「まあ、おもいっきりぶん殴ってやりたかったしな」

雫『回復は私達がしますから』

和也「後始末させたくないさんだがな」

瑠璃『貴方はそんなに小さい人?』

和也「?」

瑠璃『相手の幸せのチャンスを踏みにじることを選ぶほど小さくなったの?』

和也「…あくまでも仕返しとは別件、と?」

雫『そうです』

和也「なら、予定決めておくか。ったく…」

悪態をつきたくなり実際に出ているが予定日を決めた

和也「次は女の子の方だな…」

依頼の内容によると、片方は末期のガン、もう一人は家庭的なことで精神を深く傷ついている娘らしい

和也「大丈夫か?」

早速その二人をいつものリリムに連れてきてもらう

???「はい…まだ数週間は命が持ちます…」

和也「なるほど…」

???「貴方が人生を変えてくれるの?」

和也「少なくともきっかけは作れる、あとは二人次第だ。」

そのまま彼女達を連れていき、早速花に入ってもらう


和也「そういや、名前は?」

???「碧と言います」

和也「みどりね、了解。」

碧「??」

和也「魔物になるとき人数が複数だとどれがどれか分からなくなるから識別するためのやつだ」

彼女が入る花の葉っぱにタグをつける

???『私、沙雪…』

和也「沙雪ね、了解。」

彼女達は花のなかに入っていった

和也「さて、明日か。」





















翌朝、俺は屋敷のエントランスの真ん中辺りの位置で待つ

雫『こちらです…』

二人がエントランスの中程まできたので姿を表す

智輝「ここか…」

雄一「君たちの旦那さんは…?」

和也「よくのこのこと顔を出せたな、お前ら…」

智輝「か、和也!?」

雄一「死んだはずじゃ…」

和也「やかましい」

智輝「へぶ!!!!」

俺は智輝の顔面に渾身の拳を叩き込む、すると智輝は仰向けに飛んでいった

雄一「まさか…本当に生きてたとは…」

和也「その先に彼女達がいた、だから相手は見つけてやる。だがけじめはつけてもらう…」

そのまま雄一にも関節技をかけていく

雄一「ぎぎきぎぎぎきぎぎぎきぎ!!!!」

和也「そい」

雄一「ぴょっ!?」

一瞬だけ肩関節を外してすぐに戻すと情けない声をあげている…

楓『そのくらいに…』

そのまま智輝を回収しにいく

智輝「お゛い゛て゛い゛っ゛て゛す゛びま゛ぜん゛でし゛だ…」

某漫画の前が見えねェのような顔になっている…少し笑えてくる…

雫『よっ、と』

回復魔法で顔はもとに戻る…

智輝「でも、俺たちのお陰で会えたんだから…」

和也「もう一回食らいたいか?」

智輝「すんませんマジ勘弁してください…」

雄一「で…紹介してくれるって娘は…」

和也「ほら、この鍵の部屋のなかにいる。」

二人に鍵を渡す

智輝「さて…行くか…」

雄一「ああ…」

彼らは知らない、その部屋にいるのはただ者ではないことを…

お礼参り(二重の意味) おわり
19/10/29 00:11更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

今回の話はいかがだったでしょうか?

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