花火も盛り上がってきたところで、頼んだ飲み物が来た

楓『ふふ』

和也「それは？」

楓『魔界のワインよ』

和也「なるほど…」

雫『？』

和也「俺は酒を飲まんようにしている、ひどい悪酔いをしてからな」

瑠璃『なるほど…』

楓『まあ、私達が酔い潰れたら頼みますね』

和也「仲間内だと俺の役目でもあったからな」

雫『なるほど…』

和也「まあ、飲みすぎて明日に差し支えんようにな」

瑠璃『うん』

再び花火が上がる、色とりどりの光が空に弾ける。

和也「魔界だろうがあの世界だろうが花火はきれいだな…」

楓『…♪』

いつの間にか俺の椅子の近くに三人の椅子が来ていた

和也「…」

頼んだ烏龍茶を傾けて飲む

雫『ヒマワリみたいな花火ですね』

和也「職人の技が見えるな」

瑠璃『うん♪』

和也「？こんなときに誰だ？」

連絡用の端末から連絡が来た、屋敷からではない。誰だ…？

和也「はい。」

リリム『件の情報、感謝するわ…』

和也「ってことは未然に芽は摘み取れたか、何より何より」

リリム『そうね…そうならなかったら貴方が…』

和也「なら、あとの処理は頼む。俺が出たら血が流れるぞ多分」

リリム『えぇ、そうさせてもらうわね。』

彼女からの通信は切れた

楓『例の計画が未然に潰せたと』

和也「ああ、そういうことだ」

雫『なら、ふふ…♪』

瑠璃『クライマックスだよ…♪』

話し終えると花火はいよいよクライマックスらしい

和也「おおー、でかい」

楓『本当ですね…』

花火が上がる、今回で一番大きな花火が…

和也「終わったな」

それからしばらくして、花火大会は終わった



















楓『そういえば』

雫『さっきの話ですけど』

瑠璃『私達に隠れて何か書いてたのは知ってるよ』

和也「そうか、なるほど…」

楓『何を書いていたんですか？』

和也「設計図だ」

雫『どんな設計図…？』

和也「見たいのか？」

瑠璃『一応ね…』

和也「これだ。」

設計図はiPadのようなかたちをしたものが描かれている

楓『これは…』

和也「簡単に言えば奴等の兵器の軌道を変える装置だ。」

雫『なるほど…』

和也「…」

設計図を箱にしまう

瑠璃『軌道を逸らすの？』

和也「そういうことだな、基本的な電波を分析できたからそれに対応するやつを出力するだけで良かった」

和也「これでよし」

中でその設計図は燃えた

楓『？』

和也「悪用されんように処分した」

雫『なるほど…』

瑠璃『軌道を変えるってことは…』

和也「ああ、最初はそいつらのところに戻してやる予定だった」

楓『そうなったら因果応報とはいえ…』

和也「無知は罪だろうからな…」

雫『まあ、ならなくて何よりですね…』

瑠璃『私達は確かに今の魔物ほど甘くはないけど関係ない人々まで死ぬのは良しとは思えないし…』

和也「…」

楓『言いたいことはよくわかります、もしそれから新しい争いや死が生まれたらどう責任を取るのか？ということですよね？』

和也「ああ、そうだ」

雫『経験者は語る、ってことね…』

瑠璃『暗くて湿っぽい話はおわりおわり！』

和也「まあ、今頃性的な意味で阿鼻叫喚だろうしな」

楓『確かに♪』

雫『んくっ、んくっ、んくっ、ぷぁ…♪』

和也「大丈夫か？そんなに飲んで」

魔界のワインを丸々一本飲み干したようだ

瑠璃『大丈夫♪』

こっちもらしい…

楓『まあ、大丈夫でしょう…』

といいつつも彼女も顔が少し赤い

和也「…」

どうしたものかと思っていると…

雫『夜はこれからですよね…♥️』

瑠璃『ふふ…❤️』

楓『羽目をはずしすぎない程度に…ね…💕』

彼女たちの眼に妖しく、しかし目を離せない光が宿っている…

和也「って今日は満月かい！」

どうやらこれから夜は本番のようだ

彼らの休日・4日目 3 おわり

■作者メッセージ
どうも、サボテンです

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