連載小説
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繋がった世界にも希望を
久々に俺のもと居た世界に行く、そういう話が出てきていた

和也「どう言うことで?」

???『貴方のもと居た世界では、たくさんの人が死を選んでいるでしょう?』

和也「まあ、それは事実だ。絶望して死ぬのが大半だな…」

???『だから、貴方たちにも力を貸してほしいのよ』

和也「なるほど…」

???『何人か送るために一度会ってもらいたいわ』

和也「了解した。それなら一応俺にも手伝えそうだ」

雫『なるほど…私もその話には乗る気になっていますね』

瑠璃『同感。』

そして、その日になった。

和也「久々に、戻ってきたな…」

雫『場所は、あそこですね。』

集合場所は、あるビルの一室だった。

和也「お、ここだな。」

ビルのエレベーターを上がった先にある部屋の名前欄に「魚島様予約」と書いてあったのでここだろうと判断してノックした。

???『どうぞ。』

入ると確かに昨日話をした魔王の娘と名乗った魔物、たしかリリムと言う種族だった、彼女と車椅子に乗った女の子がいた

和也「どうも」

???「…」

彼女は会釈したが、目にはほとんど光が宿っていない。

和也「で、彼女はどんなことに?」

リリム『足に悪性の腫瘍ができていて命を繋ぐために切断したんだけど水泳の道を失ったのよ…』

和也「水泳の…」

???「はい…」

和也「確かに、俺たちの力ならまた泳げるようにはなるかもしれない、だがそれは人間を捨てると言うことになるが。」

???「聞いています。もう有名になれなくて良い、もう一度可能性があるなら…」

彼女は絞り出すように言う

和也「なるほど…よしわかった、なら行こう。」

そのまま俺たちは家に行く

和也「ひとつだけ言っておく、足の腫瘍は治るが泳げるようになるかは解らんぞ?」

???「はい、可能性があるならお願いします…」

和也「君の名前は?」

???「魚島、美香です。」

和也「なら美香、あとは君次第だ。」

そのまま空いた花に彼女を担いぎ花の中央部に乗せる

美香「…」

和也「さて…」

花びらが閉じていき、美香を覆い隠す

あとは、待つだけだ。

和也「お、来たか。」

翌日の昼下がり、花が開く…

美香『ん…』

彼女は、恐らくだがスキュラという魔物になっていた、

和也「これなら、泳げると思うぞ」

美香『これが、私…』

彼女は鏡を見ている

和也「五もどに特徴はそのままだな」

そして相変わらずこの花で魔物になった人間の女は小柄な体格に不釣り合いなサイズの胸をもつ、所謂ロリ巨乳になっている…

和也「ここは海が近い、泳いできてみたら良い」

美香『うん…!!』

彼女は早速海に行き泳いでいる、ここは岬に建てられているのだから

和也「おーおー、元以上かこりゃ」

???「はい、本当に、ありがとうございます…」

そういや彼女の親たちも来ていたんだったな…

和也「姿の変わった娘を、受け入れるか?」

???「勿論です…良かった…!!」

彼女の両親も喜んでいる、まあ姿の変わった娘とはいってももう彼らも人間では居られないだろうが…

和也「まあ、貴殿方ももう魔物に変わるでしょう。」

母「まあ、それも良いかもしれません…」

和也「なら、彼女の婿が見つかるまでここにいてもらうで良いか?」

父「はい。」

彼女はまるでイルカか何かのように水中から跳ねたのだった。
19/07/22 00:17更新 / サボテン
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