魚氷に上る
今後の就職活動が、有意義になるよう、お祈りいたします。
｢…またこのメールか。…もうこの言葉、何回見たっけ。｣
空は、厚い雲に覆われて、今にも雨が降りそうな勢いである。私は現在、就職活動に勤しむ大学4年生である。大学の成績は、非常に優秀で、常にトップ争いをしており、陸上部でも活躍している…のだが、肝心の就活の方は全くダメダメで、卒業式もあと1週間後というのに、今だ内定が出ていないのだ。
｢まったく、何がダメなんだろうな。｣
私は、やれることは全力でやった。履歴書の添削、面接、筆記試験対策、会社のOB訪問。それだけではない。卒業論文も、人並み以上にこなし、優秀な結果を残した。もう、血反吐が出るかというぐらいに努力した。遊ぶ時間も減らした。誰にも負けたくない気持ちはあった。…それなのに、内定は出なかった。落ちた会社の数は、ざっと6、70社はあるだろう。俗に言うお祈りメールの数が、それを表している。こうしたお祈りメールは、臥薪嘗胆ということか、全て取ってある。自分への戒めの為に。だが、ここ最近、そうしたメールが、私に訴えかけているのではないかと思うようになった。まるで、私が社会不適合者と言わさんばかりに。
｢…こんなに糞真面目にやっても意味無いのかな…｣
だんだん、自分の存在そのものに疑問を感じて来た。私の様な人間は、ここにいてよいのだろうか。いっそ、死んでしまった方がよいのではないか。
｢だけど、死んで解決するかって言ったらそうでもないよな…｣
そう自分に言わせながら、私は大学から駅までの道のりを歩く。死んでも逃げ道はない。死んだところで、何も生まない。そもそも、この世に逃げ道なんてない。そう考えてると、何だかこの世がとても生きにくい場所のように思えて来た。そんなことを考えていると、何やら顔に冷たい物があたった。
｢あ、雨…｣
そう言うと、急に雨がザーっと降り始めた。あいにく今日は、雨具を持ってない。
｢…天まで、俺を馬鹿にするか。｣
そう言うと、私は苦笑いを浮かべ、駅に急いで向かった。
｢ただいま…｣
｢あら、おかえリ。｣
それから1時間40分後、私は家に着いた。私の住んでいる場所は、大都市のベットタウンとなっている市で、そこのマンションの一室に、父と母の、合わせて3人で暮らしている。
｢なぁ、母さん。やっぱりあそこ、ダメだった。｣
｢ふうん。あ、そう。｣
そう、母に報告しても、母は無関心そうに答えた。いつだってそうだ。父も母も、私に関心があると思わせておいて、内心自分の事しか見えていない。父は、酒とパチンコで失敗し、借金の問題を何度も起こしている。そんな父に愛想を尽かしたのか、私が社会人になった際、母は離婚するそうだ。その母も、自分勝手な人間で、自分の意見は子供にゴリ押しするくせに、こちらが質問してもまともな答えを返さない。それどころか、｢うるさい｣の一言で全てを片づける時もある。それについて、本人曰く、｢家事も仕事もしているから、そう言う事を言う権限は私にある。｣との事である。全く、スターリンも真っ青な母である。そんな母の為、私は母親からの愛情を感じた思い出は、小さい頃の記憶も含め、一切ない。そんな家族である為、私は相談するに相談できなかった。以前、就活が始まった直後、母に相談したことがあったが、一貫性がなく、矛盾した回答ばかり返ってくるので、最近では相談しなくなった。おかげで、元から少なかった家族との会話はさらに減少。家の中には、いつもピリピリした空気が流れていた。
夕食を終え、風呂から上がった後、私は自分の部屋でただ寝転がり、思いにふけていた。
(…環境が悪いって、言い訳にならないよなぁ…。だとしたら、その分、努力しなけりゃならんなぁ…)
どれだけ努力しても、どれだけポジティブに考えても、その全ては水泡に帰した。努力が足りなかったから?それとも、一瞬でもネガティブになったから?全く原因がつかめない。どちらにせよ、こんなことくよくよ考えても、明日は来ないという事は事実である。
｢さぁ、明日も面接だ。｣
そう言うと、私は寝る支度をし始めた。こんなことを考えてもしょうがない。とにかく、出来る事をしっかりやろう。ただそれだけだ。
｢本日は、ありがとうございました。では、失礼します。｣
翌日、私は昨日落ちた会社とは別の会社の選考を受けていた。面接官の顔と、声のトーン、うなずき方等を見る限り、ここもダメそうだ。
(ははっ、またダメか…)
そう内心で思いながら、私はとぼとぼ歩いていた。
そんな中、会社から歩いて数分後、私は古寂れた神社を見つけた。その神社は、私が会社に行く時には見つからなかった物で、雑木林の奥にその神社はあった。私は、その神社に何か魅かれるような物を感じ、雑木林の中へと入って行った。雑木林の中は、3月下旬という事からか、小鳥の鳴き声がよく聞こえた。そして、周りには大きい木々がたくさん生い茂っていた。幹の太さから察するに、樹齢何百年と推測できる物が多くあった。私は、不気味さと同時に、何やら神秘さも感じていた。
｢こんな都会の近くに、こんな場所があるなんて。｣
そう感心している間にも、私はどんどん雑木林の奥の方へと進んで行く。いや、背中を何者から押されているという表現の方が、正しいかもしれない。そして、奥へ進んで行くたび、木々のざわつきが激しくなった。まるで、木々が話し合っているかのように。
しばらくすると、ぽっかりと雑木林に開いた広間に、社が立っていた。どうやら、雑木林の一番奥に着いた様だ。社は、比較的小さく、私の腰ぐらいの高さしかない。そして社の前には、小さな賽銭箱が置かれていた。私は、何か縁を感じたのか、そこで願い事を祈ることにした。10円玉を、賽銭箱に入れ、二拍し、私は願い事を言った。
｢私の心に、平穏が訪れますように。｣
正直、就職云々もあるが、何より心の平穏が欲しいと思うのが、正直なところである。私は、昔から心に平穏が無く、いじめられていた事、家庭なの事情もあってか、いつもピリピリしていた。その為、リラックスしたくても出来ないのだ。せめて、いつかは心を安らかに過ごしたい。それが、私のささやかな願いであった。しばらくして、私はため息をつき、そこから立ち去ろうとした時、私の後ろに一人、女性が立っていた。髪の色は、日本にしては珍しい緑色。肌は褐色で、豊満な胸をしていた。さらに、彼女は縦のラインが入ったセーターを着てるものだから、余計胸が強調されている。下はデニム生地の短いスカートを穿いている。そこから、ムチムチで艶めかしい生足が露出していた。
｢あら、見かけない人ですわね。ここに来るのは初めて?｣
彼女の声は、非常に穏やかで、優しい感じの声をしていた。まるで、声だけで心を包み込むかのような声をしていた。
｢はぁ…まぁ…そうですが。｣
｢ふーん、初めてなんですか。今日、何か用事があって来たのですか?｣
｢ええ、実は今日、会社の面接がありまして…その…しょのきゃえりみちでぇ…｣
｢あ、あの、大丈夫です?｣
｢え…あ…｣
おかしい、呂律も回らないし、言葉も浮かばない。そう思った時にはすでに遅く、私はそのまま気絶してしまった。
｢…もしもし、大丈夫ですか?｣
私は、先ほど神社で声をかけられた女性の声で目を覚ました。どうやら、女性の家の中のようだ。
｢あ…私、どうしたのですか?｣
｢それは、こっちが聞きたいですよ。話しかけてたら、いきなり倒れて…あの後、家まで運んだのですが…そのまま死んじゃうかと思いました。｣
彼女は、ちょっと涙ぐんだ声で話しかける。見ず知らずの人に、ここまでするとは…心がすさんでいた私は、ちょっと心が和んだ。
｢あ、ありがとうございます。ところで、お名前は?｣
｢ええ、私の名前はエリカといいます。あなたの名前は?…ふぅん、○○っているのね。よろしく。｣
｢こ、こちらこそよろしくお願いします。｣
なんか、とても気さくな人だ。もしかしたら私の両親よりも、私の事を思っていたりして。まぁ、そんなことは無いだろうが。
｢ちょっと○○さん、表情が硬くないですか?目も何か悲しそうな眼をしてますし。…一体何があったんです?お姉さんに話してもいいのよ?｣
｢え?いや…特にないです。太丈夫ですよ。｣
実際のところ、大嘘である。しかし、言ったところで、何も変わらない為、言わないだけである。するとエリカは、困った顔して、
｢言えない事情があるのね。…いいわ。無理して言わなくても。その代わり、お姉さんに甘えていいのよ。｣
そう言うとエリカは、私が寝ている布団に入り、私を抱いた。エリカの豊満な胸が、顔に当たる。
｢こ、こう言うのって、初対面の人同士がやるものでは…｣
｢いいのよ。もっと心を穏やかにしてもいいの。今日はしっかり、お姉さんに甘えていいんだから。｣
するとエリカは、私の頭を撫で始めた。…私は、もう我慢の限界だった。私は、エリカの胸に抱かれながら、泣き始めた。何だか悲しくなった。就活の事、家族の事、過去の事…その全てを、エリカに抱きしめてもらいたいという気持ちがあった。求めていたのは、就職先とか、心の平穏ではなく、甘えられる様な異性だった。
｢そうです。苦しい事、悲しい事は、私の胸の中で全部流してくださいね。」
そう言われると、余計涙が出た。涙を出しすぎて、枯れるのではないかというぐらい泣いた。しかしそれでも、エリカは私を受け止めてくれた。ただ、それが嬉しかった。
しばらくして泣き止むと私は、 心の中がすっきりし、何か温かい物に包まれている気分になった。今の自分は、何でも正直に言えそうだ。そんなこと思うと、気がおかしくなったのか、私はエリカにあることを告げた。
｢あの、エリカさん。｣
｢どうしたのですか○○さん?｣
｢…言いづらい事なんですけども…その…エッチ、してくれませんか?｣
何を言っているのだろう私は。いくら甘えさせてくれるとは言え、こんなことを言ったら、嫌われてしまうだろう。…しかしエリカは、それを受け入れた。
｢いいですよ。○○さんだったら私、受け入れてもいいです。｣
そう言うと、二人は服を脱ぎ、生まれたままの姿になった。
｢んっ♥…あっ♥…ふぅ♥…｣
狭い部屋の中で、二人の口付けの音が聞こえる。私の口の中には、エリカの舌が、所狭しと私の口内を愛撫している。私は愛おしくなり、エリカの胸を揉み始めた。
｢やんっ♥そこ、もっと揉んでぇ♥｣
エリカがいやらしい声で喘ぐ。私は、もっとエリカの体をしゃぶりつくしたいい。その衝動に駆られ、私はエリカの胸をしゃぶりだした。
｢あん♥もう○○さん、まるで赤ちゃんみたい♥｣
そう言うと、エリカは胸をしゃぶる私の頭を撫で始めた。感じた事のない愛情、母性。その全てが今、エリカの体を通じて感じている。そしてしゃぶる場所は、どんどん下の方へとと移って行った。脇、お腹、へそ、そして恥部。恥部に吸いつくと、エリカはさらにいやらしい声を上げ、恥部から愛液をだらだら垂れ流した。
｢すごい、エリカの愛液って甘いんだね。｣
｢そうよ♥だから、気が住むまでたくさん味わっていいのよ♥｣
エリカは、いやらしい腰つきで、私の口に腰を振る。そして、エリカの恥部をしゃぶりながら、胸に手を伸ばしたその時、エリカは大きな声を上げた。
｢ああん♥おまんこと胸を同時に攻めるなんて♥そんなことしたら私、もうイッちゃう♥イク、イクぅうううっ♥♥｣
その言葉から数十秒後、エリカは叫び声を上げながら、盛大にイった。嬉しそうなエリカの顔。私の顔は、エリカの愛液まみれになったが、愛液の甘い匂いで頭がくらくらしそうである。
｢はぁ…はぁ…じゃあ、今度はこっちが気持ち良くする番ね♥｣」
そう言うとエリカは、私を仰向けに寝かせ、固くなった私のペニスをその豊満な胸で包み込み、口と胸で愛撫し始めた。
｢んっ♥じゅぱっ♥どうです?私のパイズリ。気持ちいですか♥出したかったら遠慮しなくていいですよ♥｣
経験した事のない快感に、私はただ耐えるしかなかった。エリカのパイズリとフェラはあまりにも気持ち良い。今にも暴発しそうだ。
｢ぐっ…うっ…｣
私は、童貞であっても男の意地は見せようと思い、我慢した。するとエリカは、それを察してか、
｢もう♥我慢しなくていいのに♥｣
と言うと、私の亀頭を口で思いっきり吸い上げた。それにたまらず私は、暴発させてしまった。
｢うっ…｣
あまりにも気持ちよすぎる射精。自分で処理するのとは大違いである。
｢あはぁ♥いっぱい出してくれましたね♥んチュッ…はぁー、○○さんの精液、おいしい♥｣
そう言うとセリアは、いやらしい目で私を見た。その目はまるで、もう私しかい見えていない様な目付きをしていた。
｢さて、今度はこっちのお口であいしてあげましょう♥｣
セリアは、仰向けになって寝ている私にまたがり、恥部を指で開けた。褐色の肌にピンク色のアソコ。アソコからは、愛液がだらだら流れ出ている。するとエリカは、射精しても固くなったままの私のペニスを、アソコに一気に入れた。
｢はぁぁあああん♥○○さんのチンポ、気持ちいい♥｣
エリカは笑みを浮かべながら、私を見た。エリカの膣内は熱く、今にも蕩けそうになった。
｢…じゃあ、動かしますね♥｣
そう言うとエリカは、上下に動き始めた。
｢はぁっ♥あっ♥もう♥気持ちよすぎるっ♥もう♥○○さんっのチンポ♥おいしい♥｣
エリカはもうすでに、蕩けた顔になっている。私も、エリカの膣内があまりにも気持ちよすぎるので、口を半開きにし、涎を垂らしていた。
｢あっ♥いつイってもいいですよぉ♥私の膣内に、○○さんのザーメンぶちまげていいのぉ♥｣
エリカも気持ちいのか、上下運動しながら、口をだらしなく半開きにさせ、涎を垂らしている。その涎が、私の顔に飛んでくるのだが、エリカの涎も私を愛してくれていると思うと、とても嬉しかった。そしてそのお返しに、私はエリカの放漫な胸を揉んであげることにした。
｢あっ、らめぇぇええ♥乳首ぃこしゅれるう♥胸と同時はだめなのぉ♥すぐイっちゃいそうだよお♥｣
蕩けた表情がさらに蕩けて行った。そして私の限界も、もうすぐそこまで来ていた。
｢エリカ…出すぞ。｣
｢はい、私の膣内に来てぇ♥一緒にいきまひょう♥○○さんの精鋭で、私を孕ませてぇ♥｣
エリカの腰のスピード、私の突き上げるスピードが速くなる。そして、
｢イク、イク、イっちゃうーーーっ♥あはぁーーーーっ♥｣
二人は、声にならない叫びを上げて、同時にイった。私の精液は、エリカの膣内に注ぎ込まれ、エリカの子宮を私に染めて行った。エリカも気持ち良かったのか、満足した表情を見せていた。そして事が済み、私に倒れかかってきたエリカを受け止め、そのまま寝てしまった。
今新聞では、『内定が決まらなかった男性 突然の消失 自殺か?』何て見出しが出ているかもしれない。或いは、私の両親が必死になって警察と共に私を探しているかもしれない。しかし、私にそんなことは関係ない。あの神社で出会った女性、ドリアードのエリカとの出会いにより、私は新しい人生を歩み始めた。もう過去を気にしなくて済む。もう就職も考えずに済む。もうあの嫌いな両親の顔を見ずに済む、罵倒を聞かずに済む。ただ、いくらでも甘えてくれるエリカがそこにいる。そしてエリカも、私の事を誰よりも愛している。もう望む物は何もない。ただエリカとあの場所で、命が尽きるその時まで愛していたい。それが、私の望みである。
完
｢…またこのメールか。…もうこの言葉、何回見たっけ。｣
空は、厚い雲に覆われて、今にも雨が降りそうな勢いである。私は現在、就職活動に勤しむ大学4年生である。大学の成績は、非常に優秀で、常にトップ争いをしており、陸上部でも活躍している…のだが、肝心の就活の方は全くダメダメで、卒業式もあと1週間後というのに、今だ内定が出ていないのだ。
｢まったく、何がダメなんだろうな。｣
私は、やれることは全力でやった。履歴書の添削、面接、筆記試験対策、会社のOB訪問。それだけではない。卒業論文も、人並み以上にこなし、優秀な結果を残した。もう、血反吐が出るかというぐらいに努力した。遊ぶ時間も減らした。誰にも負けたくない気持ちはあった。…それなのに、内定は出なかった。落ちた会社の数は、ざっと6、70社はあるだろう。俗に言うお祈りメールの数が、それを表している。こうしたお祈りメールは、臥薪嘗胆ということか、全て取ってある。自分への戒めの為に。だが、ここ最近、そうしたメールが、私に訴えかけているのではないかと思うようになった。まるで、私が社会不適合者と言わさんばかりに。
｢…こんなに糞真面目にやっても意味無いのかな…｣
だんだん、自分の存在そのものに疑問を感じて来た。私の様な人間は、ここにいてよいのだろうか。いっそ、死んでしまった方がよいのではないか。
｢だけど、死んで解決するかって言ったらそうでもないよな…｣
そう自分に言わせながら、私は大学から駅までの道のりを歩く。死んでも逃げ道はない。死んだところで、何も生まない。そもそも、この世に逃げ道なんてない。そう考えてると、何だかこの世がとても生きにくい場所のように思えて来た。そんなことを考えていると、何やら顔に冷たい物があたった。
｢あ、雨…｣
そう言うと、急に雨がザーっと降り始めた。あいにく今日は、雨具を持ってない。
｢…天まで、俺を馬鹿にするか。｣
そう言うと、私は苦笑いを浮かべ、駅に急いで向かった。
｢ただいま…｣
｢あら、おかえリ。｣
それから1時間40分後、私は家に着いた。私の住んでいる場所は、大都市のベットタウンとなっている市で、そこのマンションの一室に、父と母の、合わせて3人で暮らしている。
｢なぁ、母さん。やっぱりあそこ、ダメだった。｣
｢ふうん。あ、そう。｣
そう、母に報告しても、母は無関心そうに答えた。いつだってそうだ。父も母も、私に関心があると思わせておいて、内心自分の事しか見えていない。父は、酒とパチンコで失敗し、借金の問題を何度も起こしている。そんな父に愛想を尽かしたのか、私が社会人になった際、母は離婚するそうだ。その母も、自分勝手な人間で、自分の意見は子供にゴリ押しするくせに、こちらが質問してもまともな答えを返さない。それどころか、｢うるさい｣の一言で全てを片づける時もある。それについて、本人曰く、｢家事も仕事もしているから、そう言う事を言う権限は私にある。｣との事である。全く、スターリンも真っ青な母である。そんな母の為、私は母親からの愛情を感じた思い出は、小さい頃の記憶も含め、一切ない。そんな家族である為、私は相談するに相談できなかった。以前、就活が始まった直後、母に相談したことがあったが、一貫性がなく、矛盾した回答ばかり返ってくるので、最近では相談しなくなった。おかげで、元から少なかった家族との会話はさらに減少。家の中には、いつもピリピリした空気が流れていた。
夕食を終え、風呂から上がった後、私は自分の部屋でただ寝転がり、思いにふけていた。
(…環境が悪いって、言い訳にならないよなぁ…。だとしたら、その分、努力しなけりゃならんなぁ…)
どれだけ努力しても、どれだけポジティブに考えても、その全ては水泡に帰した。努力が足りなかったから?それとも、一瞬でもネガティブになったから?全く原因がつかめない。どちらにせよ、こんなことくよくよ考えても、明日は来ないという事は事実である。
｢さぁ、明日も面接だ。｣
そう言うと、私は寝る支度をし始めた。こんなことを考えてもしょうがない。とにかく、出来る事をしっかりやろう。ただそれだけだ。
｢本日は、ありがとうございました。では、失礼します。｣
翌日、私は昨日落ちた会社とは別の会社の選考を受けていた。面接官の顔と、声のトーン、うなずき方等を見る限り、ここもダメそうだ。
(ははっ、またダメか…)
そう内心で思いながら、私はとぼとぼ歩いていた。
そんな中、会社から歩いて数分後、私は古寂れた神社を見つけた。その神社は、私が会社に行く時には見つからなかった物で、雑木林の奥にその神社はあった。私は、その神社に何か魅かれるような物を感じ、雑木林の中へと入って行った。雑木林の中は、3月下旬という事からか、小鳥の鳴き声がよく聞こえた。そして、周りには大きい木々がたくさん生い茂っていた。幹の太さから察するに、樹齢何百年と推測できる物が多くあった。私は、不気味さと同時に、何やら神秘さも感じていた。
｢こんな都会の近くに、こんな場所があるなんて。｣
そう感心している間にも、私はどんどん雑木林の奥の方へと進んで行く。いや、背中を何者から押されているという表現の方が、正しいかもしれない。そして、奥へ進んで行くたび、木々のざわつきが激しくなった。まるで、木々が話し合っているかのように。
しばらくすると、ぽっかりと雑木林に開いた広間に、社が立っていた。どうやら、雑木林の一番奥に着いた様だ。社は、比較的小さく、私の腰ぐらいの高さしかない。そして社の前には、小さな賽銭箱が置かれていた。私は、何か縁を感じたのか、そこで願い事を祈ることにした。10円玉を、賽銭箱に入れ、二拍し、私は願い事を言った。
｢私の心に、平穏が訪れますように。｣
正直、就職云々もあるが、何より心の平穏が欲しいと思うのが、正直なところである。私は、昔から心に平穏が無く、いじめられていた事、家庭なの事情もあってか、いつもピリピリしていた。その為、リラックスしたくても出来ないのだ。せめて、いつかは心を安らかに過ごしたい。それが、私のささやかな願いであった。しばらくして、私はため息をつき、そこから立ち去ろうとした時、私の後ろに一人、女性が立っていた。髪の色は、日本にしては珍しい緑色。肌は褐色で、豊満な胸をしていた。さらに、彼女は縦のラインが入ったセーターを着てるものだから、余計胸が強調されている。下はデニム生地の短いスカートを穿いている。そこから、ムチムチで艶めかしい生足が露出していた。
｢あら、見かけない人ですわね。ここに来るのは初めて?｣
彼女の声は、非常に穏やかで、優しい感じの声をしていた。まるで、声だけで心を包み込むかのような声をしていた。
｢はぁ…まぁ…そうですが。｣
｢ふーん、初めてなんですか。今日、何か用事があって来たのですか?｣
｢ええ、実は今日、会社の面接がありまして…その…しょのきゃえりみちでぇ…｣
｢あ、あの、大丈夫です?｣
｢え…あ…｣
おかしい、呂律も回らないし、言葉も浮かばない。そう思った時にはすでに遅く、私はそのまま気絶してしまった。
｢…もしもし、大丈夫ですか?｣
私は、先ほど神社で声をかけられた女性の声で目を覚ました。どうやら、女性の家の中のようだ。
｢あ…私、どうしたのですか?｣
｢それは、こっちが聞きたいですよ。話しかけてたら、いきなり倒れて…あの後、家まで運んだのですが…そのまま死んじゃうかと思いました。｣
彼女は、ちょっと涙ぐんだ声で話しかける。見ず知らずの人に、ここまでするとは…心がすさんでいた私は、ちょっと心が和んだ。
｢あ、ありがとうございます。ところで、お名前は?｣
｢ええ、私の名前はエリカといいます。あなたの名前は?…ふぅん、○○っているのね。よろしく。｣
｢こ、こちらこそよろしくお願いします。｣
なんか、とても気さくな人だ。もしかしたら私の両親よりも、私の事を思っていたりして。まぁ、そんなことは無いだろうが。
｢ちょっと○○さん、表情が硬くないですか?目も何か悲しそうな眼をしてますし。…一体何があったんです?お姉さんに話してもいいのよ?｣
｢え?いや…特にないです。太丈夫ですよ。｣
実際のところ、大嘘である。しかし、言ったところで、何も変わらない為、言わないだけである。するとエリカは、困った顔して、
｢言えない事情があるのね。…いいわ。無理して言わなくても。その代わり、お姉さんに甘えていいのよ。｣
そう言うとエリカは、私が寝ている布団に入り、私を抱いた。エリカの豊満な胸が、顔に当たる。
｢こ、こう言うのって、初対面の人同士がやるものでは…｣
｢いいのよ。もっと心を穏やかにしてもいいの。今日はしっかり、お姉さんに甘えていいんだから。｣
するとエリカは、私の頭を撫で始めた。…私は、もう我慢の限界だった。私は、エリカの胸に抱かれながら、泣き始めた。何だか悲しくなった。就活の事、家族の事、過去の事…その全てを、エリカに抱きしめてもらいたいという気持ちがあった。求めていたのは、就職先とか、心の平穏ではなく、甘えられる様な異性だった。
｢そうです。苦しい事、悲しい事は、私の胸の中で全部流してくださいね。」
そう言われると、余計涙が出た。涙を出しすぎて、枯れるのではないかというぐらい泣いた。しかしそれでも、エリカは私を受け止めてくれた。ただ、それが嬉しかった。
しばらくして泣き止むと私は、 心の中がすっきりし、何か温かい物に包まれている気分になった。今の自分は、何でも正直に言えそうだ。そんなこと思うと、気がおかしくなったのか、私はエリカにあることを告げた。
｢あの、エリカさん。｣
｢どうしたのですか○○さん?｣
｢…言いづらい事なんですけども…その…エッチ、してくれませんか?｣
何を言っているのだろう私は。いくら甘えさせてくれるとは言え、こんなことを言ったら、嫌われてしまうだろう。…しかしエリカは、それを受け入れた。
｢いいですよ。○○さんだったら私、受け入れてもいいです。｣
そう言うと、二人は服を脱ぎ、生まれたままの姿になった。
｢んっ♥…あっ♥…ふぅ♥…｣
狭い部屋の中で、二人の口付けの音が聞こえる。私の口の中には、エリカの舌が、所狭しと私の口内を愛撫している。私は愛おしくなり、エリカの胸を揉み始めた。
｢やんっ♥そこ、もっと揉んでぇ♥｣
エリカがいやらしい声で喘ぐ。私は、もっとエリカの体をしゃぶりつくしたいい。その衝動に駆られ、私はエリカの胸をしゃぶりだした。
｢あん♥もう○○さん、まるで赤ちゃんみたい♥｣
そう言うと、エリカは胸をしゃぶる私の頭を撫で始めた。感じた事のない愛情、母性。その全てが今、エリカの体を通じて感じている。そしてしゃぶる場所は、どんどん下の方へとと移って行った。脇、お腹、へそ、そして恥部。恥部に吸いつくと、エリカはさらにいやらしい声を上げ、恥部から愛液をだらだら垂れ流した。
｢すごい、エリカの愛液って甘いんだね。｣
｢そうよ♥だから、気が住むまでたくさん味わっていいのよ♥｣
エリカは、いやらしい腰つきで、私の口に腰を振る。そして、エリカの恥部をしゃぶりながら、胸に手を伸ばしたその時、エリカは大きな声を上げた。
｢ああん♥おまんこと胸を同時に攻めるなんて♥そんなことしたら私、もうイッちゃう♥イク、イクぅうううっ♥♥｣
その言葉から数十秒後、エリカは叫び声を上げながら、盛大にイった。嬉しそうなエリカの顔。私の顔は、エリカの愛液まみれになったが、愛液の甘い匂いで頭がくらくらしそうである。
｢はぁ…はぁ…じゃあ、今度はこっちが気持ち良くする番ね♥｣」
そう言うとエリカは、私を仰向けに寝かせ、固くなった私のペニスをその豊満な胸で包み込み、口と胸で愛撫し始めた。
｢んっ♥じゅぱっ♥どうです?私のパイズリ。気持ちいですか♥出したかったら遠慮しなくていいですよ♥｣
経験した事のない快感に、私はただ耐えるしかなかった。エリカのパイズリとフェラはあまりにも気持ち良い。今にも暴発しそうだ。
｢ぐっ…うっ…｣
私は、童貞であっても男の意地は見せようと思い、我慢した。するとエリカは、それを察してか、
｢もう♥我慢しなくていいのに♥｣
と言うと、私の亀頭を口で思いっきり吸い上げた。それにたまらず私は、暴発させてしまった。
｢うっ…｣
あまりにも気持ちよすぎる射精。自分で処理するのとは大違いである。
｢あはぁ♥いっぱい出してくれましたね♥んチュッ…はぁー、○○さんの精液、おいしい♥｣
そう言うとセリアは、いやらしい目で私を見た。その目はまるで、もう私しかい見えていない様な目付きをしていた。
｢さて、今度はこっちのお口であいしてあげましょう♥｣
セリアは、仰向けになって寝ている私にまたがり、恥部を指で開けた。褐色の肌にピンク色のアソコ。アソコからは、愛液がだらだら流れ出ている。するとエリカは、射精しても固くなったままの私のペニスを、アソコに一気に入れた。
｢はぁぁあああん♥○○さんのチンポ、気持ちいい♥｣
エリカは笑みを浮かべながら、私を見た。エリカの膣内は熱く、今にも蕩けそうになった。
｢…じゃあ、動かしますね♥｣
そう言うとエリカは、上下に動き始めた。
｢はぁっ♥あっ♥もう♥気持ちよすぎるっ♥もう♥○○さんっのチンポ♥おいしい♥｣
エリカはもうすでに、蕩けた顔になっている。私も、エリカの膣内があまりにも気持ちよすぎるので、口を半開きにし、涎を垂らしていた。
｢あっ♥いつイってもいいですよぉ♥私の膣内に、○○さんのザーメンぶちまげていいのぉ♥｣
エリカも気持ちいのか、上下運動しながら、口をだらしなく半開きにさせ、涎を垂らしている。その涎が、私の顔に飛んでくるのだが、エリカの涎も私を愛してくれていると思うと、とても嬉しかった。そしてそのお返しに、私はエリカの放漫な胸を揉んであげることにした。
｢あっ、らめぇぇええ♥乳首ぃこしゅれるう♥胸と同時はだめなのぉ♥すぐイっちゃいそうだよお♥｣
蕩けた表情がさらに蕩けて行った。そして私の限界も、もうすぐそこまで来ていた。
｢エリカ…出すぞ。｣
｢はい、私の膣内に来てぇ♥一緒にいきまひょう♥○○さんの精鋭で、私を孕ませてぇ♥｣
エリカの腰のスピード、私の突き上げるスピードが速くなる。そして、
｢イク、イク、イっちゃうーーーっ♥あはぁーーーーっ♥｣
二人は、声にならない叫びを上げて、同時にイった。私の精液は、エリカの膣内に注ぎ込まれ、エリカの子宮を私に染めて行った。エリカも気持ち良かったのか、満足した表情を見せていた。そして事が済み、私に倒れかかってきたエリカを受け止め、そのまま寝てしまった。
今新聞では、『内定が決まらなかった男性 突然の消失 自殺か?』何て見出しが出ているかもしれない。或いは、私の両親が必死になって警察と共に私を探しているかもしれない。しかし、私にそんなことは関係ない。あの神社で出会った女性、ドリアードのエリカとの出会いにより、私は新しい人生を歩み始めた。もう過去を気にしなくて済む。もう就職も考えずに済む。もうあの嫌いな両親の顔を見ずに済む、罵倒を聞かずに済む。ただ、いくらでも甘えてくれるエリカがそこにいる。そしてエリカも、私の事を誰よりも愛している。もう望む物は何もない。ただエリカとあの場所で、命が尽きるその時まで愛していたい。それが、私の望みである。
完
13/03/22 21:15更新 / JOY