筋肉美よ永遠に
朝。香ばしい魚の匂いと湯気が立ち上る鍋がコトコトと音を立てながら小刻みに聞こえる包丁。俺は、その音とにおいで起きた。いつも隣で寝ている妻がいない。台所に行くと、包丁で野菜を切っていく妻の姿があった。
「あなた、おはy・・・きゃーーーーーーーーーーーーー」妻は俺に挨拶をしようとしたら悲鳴をあげた。なぜかってそれは・・・・
「あなたのあそこがすごく硬くなって大きい・・・ハァハァ」涎をたらしながら俺のあそこへと顔を近づけていく妻。そう、これは驚きの悲鳴ではない歓喜の悲鳴なのだ。
「レイラ!!そこまで、俺を求めるか!!だがな、今日は朝から自警団の大切な会議があるのだ!!だから、待っといてくれるか?」ニッコリと笑うロナルド。
「あなたが、言うなら仕方がないけど・・・でも、帰ってきたらいっぱししてね。でもって昨日は『苛められる若妻の艶』したから今日の夜は『荒縄の欲情』であたしを、いっぱい苛めてね」レイラは、つまり俺の妻はゴーストである前に生粋のMである。毎日自分のしたいプレイを希望する。だが、俺と結婚してからは常に実体化している。なぜか、知らないが・・・・・
「ふははは!!もちろんだとも我妻よ!!家に帰ればたくさんしてやろう!!」レイラと約束したロナルド。ってかいいかげん服を着ろ!!服を!!
「ナレーターよ!!俺は縛りが嫌いなんだ!!だから、俺は常に裸なんだ。そして、身につけるは赤褌かツナギだけだ!!分かったか!ナレーター!!」嫁は縛っていいのかよ・・・。
朝から、テンションの高い夫婦は無事に朝食を済ませロナルドは自警団の本拠地タイラント家を目指した。
「隊長。おはようございます!!」道を歩いていたら、後ろから元気な声が聞こえてきたと思ったら3番隊・副隊長のサーシャが走ってやってきたではないか。
「がははは!!おはよう!!サーシャ。どうしたまた、ライノゼ・シシンに逃げられたか?目の下が隈だらけだぞ!!」
「ハハハ・・・おっしゃるとおりです。シシンの奴を捕まえたのですが。あいつどうやらデビルバグ御用達のすり抜け術を会得してたみたいで牢屋に入れていたのに鉄格子の隙間から逃げたんですよ」頭を抱え込むサーシャ。
「奴を、もう一度捕まえるなら幼女の写真を貼った小屋を用意して、捕まえたらどうだ?」
「そんな簡単に捕まえられたら苦労しませんよ。それにその方法は、以前使いましたから引っかからないでしょ」
「失敗する事もまた成功の道だぞサーシャ!!ふははは」
「どんだけ、ポディシムシンキングなんですか隊長は・・・」ハァ〜とため息が出るくらい落ち込むサーシャ。
「そんなことより、我が筋肉を見よ!!この大胸筋の厚さと上腕二頭筋のたくましさ!!そして8つに割れた腹筋!!まさにこれこそが漢でわないか!!」民家の屋根に乗り太陽を背にして決めポーズを取るロナルド。その決めポーズは、まさに拍手喝采を思うぐらい綺麗に決まった。だが、拍手はおろか誰も、ロナルドの事を見なかった。静かに民家の屋根から下りるロナルド。
「俺の、筋肉の素晴らしさが分からないのか!!」屋根から下りたロナルドは広場で叫んだ。
「つ〜〜〜〜〜」こめかみの所を抑えるサーシャ。また、悩みの種がひとつ増えた。
そして、広場のところで筋肉のポージングをやり終わりタイラント家に着くロナルドとサーシャ。
「え〜。ロナルド達も来たみたいだからそろそろ会議を始めま〜す。今日の議題は、第一回隊長昇格試験についてなんだが・・・ロナルド。すまないがせめてツナギを着てくれ。一応自警団だからな」議題を始めようとするアルドラド。だが、肝心のロナルドがまさかの褌一丁で会議に出ていた。
「何を言う団長。これが私の、ライフスタイルだ!!」筋肉を見せるロナルド。
「なにが、悲しくて町じゅうを褌一丁でパトロールしなくてはならないのだ・・・」首を横に振りながら呆れる団長の妻リザードマンのミリュームが言った。
「いつもの事だろ団長。それに、ロナルドが普通の服着てるほうが問題になるだろ」笑いながら言う7番隊・隊長ミギー・エインヒャルが言った。
「ミギーの言うとおりだ。今に始まった事ではない。それに前は全裸だ」2番隊隊長ゴミナントが水を飲みながら言った。
「でも、さすがにはずかしいわ」顔を赤らめる副団長の妻メデゥーサのシェリア。
「でも、うちの人よりあそこが大きいから欲情しちゃうかも」顔を赤らめるメロウのスイート・ヒルトン
「夫の前でさらっと不倫発言をするな」スイートの夫で9番隊隊長レクト・ヒルトンがスイートにチョップを食らわした。
いつも通りの夫婦のやり取りと会議のグダグダで早めに終わりパトロールをするロナルド。
「ふぅ〜なぜ、我が筋肉の良さを分かってくれないんだろうか・・・」
「それは、あんたが暑苦しいからでしょ」自警団では珍しい人間の女性で8番隊隊長イル・フェグゼが愛剣を腰に差してパトロールをしていた。今日はロナルドと街のパトロールであった。
「相変わらずの毒舌だね。イルお姉ちゃん」バナナソードを腰に差し、バナナを食べてる尚。なぜか、皮ごと食べてるけど。
「なんで、こんな奴らとパトロールしなきゃならないの・・・頭痛くなってきた」頭を抱えるイル。
モグモグモグ
ムキムキュムキ
「まぁ。たのしくていいじゃない」イルを慰めるパートナーの湊 安曇。両手には白く綺麗な杖が握られていた。
「だぁーー!!バナナを皮ごと食うな!!そこの筋肉馬鹿!!人に筋肉を見せるな!!それでも、おまえら隊長か!!?」
「そうだが」ムキ
「そうモグだモグよモグポイ」
「ちょ!!ポージングしながら来るな!!そこ、バナナをすてるなぁ!!」パトロール中イルの連続突っ込みは続いたのであった。この後、声の出しすぎでレクトに喉薬を塗ってもらうことになったイルであった。
無事パトロールが終わり家に帰ってきたロナルド。もちろん赤褌一丁で・・・。そして、今日もロナルドの一日が終わるのであった。
「さぁ。あなた今からエロエロしまくるわよ!!」
「もちろんだとも!!この筋肉で、思う存分にしてやろうじゃないか」
〜Fin〜
11/09/18 23:23更新 / pi-sann