連載小説
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バレンタインデーの血の雨
 
 2月。それは女の戦いを意味するものである。そうそれは・・・・・・・

 〜茜の家・キッチン〜


 「藍。沙織!!今日は、巷で言う【バレタインデー】だ!!気合いれてチョコ作るぞ!!」ふりふりの白いエプロンにピンクの三角巾で髪の毛を縛る茜。

 「はい、茜嬢。この沙織おいしいチョコを共に作りましょう(甲兄が死なないチョコを作らないと)」子猫のエプロンを着ながら言う沙織。

 「チョコ作るぜ!!(この前の二の舞ならないように気をつけないとな)」般若の刺繍が入った緑色のエプロンを着ている藍。

 沙織と藍は互いに目配せしながら合図を送った。

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 「え〜っと。まずは、チョコを湯せんで温めるっと」料理の本を片手にチョコを溶かす茜。

 「ここまでは、大丈夫だな」

 「だがこの後がヤバいぜ・・・」ひそひそ声で言う沙織と藍。そんな二人の心配をよそに次の段階にいく茜。

 「よしチョコの用意はできた。次はトッピングだな・・・え〜っと、まずは、甲くんが虫歯にならないように歯磨き粉を少々「茜嬢!?何いれようとしてるんですか!!?」茜が歯磨き粉のキューブを手に持ち溶かしたチョコに歯磨き粉を入れようとした瞬間止めに入った。

 「なにって、歯磨き粉だよ。愛しの甲くんが虫歯にならないように歯磨き粉を入れるんだよ」キリッとかっこいい言葉を言う茜だが、沙織はすかさず歯磨き粉を奪った。

 「茜嬢・・・さすがに歯磨き粉はどうかと・・・」

 「んじゃ、キ○リトー○ガムでも・・」エプロンのポケットからあるガムを取り出そうとする茜。

 「姉貴!ガムよりもシロップや少量の酒を入れたほがいいですぜ!!」ラム酒やハチミツを手に取り茜の前に出す藍。

 「そうなのか!!でかした藍!」そういうと茜は藍が持ってきたハチミツやシロップを取りそれをチョコに入れた。茜の様子を見た二人は茜が持ってきた歯磨き粉を捨て、キ○リトー○ガムは藍の口に入った。

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 「おっしゃ。ラッピングも出来たし後は、甲くんに渡すだけだ♥♥」綺麗にラッピングされたチョコレートを持ってウキウキする茜。

 「そういえば、藍や沙織は誰に作ってるんだ?」茜が作ってる間、沙織や藍も何かを一生懸命作っていたのだ。沙織は4つだが藍のは・・・・

 「それよりか、この量すげぇな」茜が真上を向くぐらいに積み上げられたチョコの山。

 「いや〜。うちの若いもんにあげなきゃダメだから大変で」ポキポキと肩を鳴らす藍。

 「あ〜そういえば。藍の家は極道だもんな」茜が積み上げられたチョコを見て納得した。

 「へへへ」

 「んで、沙織は誰にやるんだ?」

 「私は、父と母に後は余ったもので作ったので誰にあげるとかないです」

 「そうか。じゃあ、俺は甲くんに渡してくるぜ!!」そういうと茜は甲が務めている執事喫茶バロンに行った。

 「それじゃあ、俺もこれ渡しにいくわ」そういうと藍は積み上げられたチョコを大きな篭に入れて茜の家を後にした。

 「あたしもいくか」藍に続いて沙織も後にした。

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 〜執事喫茶バロン・休憩室〜

 「八雲くんお疲れ様。ゆっくり休んでね」

 「はい。ありがとうございます雛さん」綺麗にお辞儀する甲。執事喫茶では源氏名で呼ばれるシステムなのだ。

 「そうそう。八雲くんにお客さんからのプレゼントが届いてるから、渡すわね」

 「へ・・・」気の抜けた言葉と共に

 「はいこれ」そういうとダンボール2箱ほどに分けられた大量のチョコレートの山。

 「これ全部ですか・・・」

 「そうよ。あ・・もちろんもらった子にはホワイトデーには全員に返すようにしないとダメだからね。もちろんその時は、お店が用意したプレゼンとを渡すけどね。そ・れ・と」

 「はい」

 「チョコは全部食べること。これは鉄則ね」

 「でも、ダンボール2箱ありますよね」

 「関係ないわ。一生懸命作ったんだから全部食べないとダメよ」雛に釘を刺されてしまった甲。大量にあるチョコを食べなければいけない事になりもはや見ているだけでお腹いっぱいになってしまった。

 「じゃあ、頑張ってね」そういうと雛は休憩室のドアを閉めた。残されたのは大量のチョコの山にそれを、ぼーぜんと見つめる甲くん。

 「仕方がない。一個づつ食べるか」ため息をつきながら食べようする甲。その時、窓ガラスが割れて黒い影が休憩室に入ってきた。

 「茜さん!?」素の黒い影の正体は茜だった。

 「甲くん。そのチョコ・・・あたしが食す!!!!」

 「あ・・・茜さん。ダメだよこれは僕が食べないと・・」

 「話は聞いたよ。甲くんが食べていいのは、あたしのチョコだけだよ!!」

 「(いや、茜さんの手作りチョコの方が危ないような気が・・・)」そう思っても口に出さないのが甲である。

 「甲くん。これあたしのチョコレート」そういうと綺麗に包装されたチョコレートを茜が渡した。

 「あ・・・茜さんあr」言おうとした瞬間、茜がチョコを食べていたのだ。

 
 

 その後、チョコ100個めに差し掛かった瞬間、茜の鼻から大量の血が噴水のようにあたり一面に飛び散った。





    「茜さーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!?????」

12/02/26 23:40更新 / pi-sann
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■作者メッセージ

 沙織「作者急病のため感想返信は後日行います。誠に申し訳ありません」

 
 皆さん、インフルエンザには気をつけましょう。

 

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