たいむタイムスリップ!!
突然な質問だが…。皆さんはタイムスリップというものをご存知だろうか?
いや、信じるかどうかは別として…。よく物語で、タイムスリップして恐竜見たぜ!とか戦国武将と戦ったとか…。
俺は実際そういう話が好きだった。面白そうだからというなんとも単純な理由
だが、不思議と魅力を感じていたのだろう。その手の物語に。
「俺がこの身で体験する前まではな!」
今俺が居るのは、見た事の無い植物が生い茂っている森の中である。
買い物から帰る途中に近道をしようと思い、俺は普段誰も立ち入っていない林を通り抜けていた。
そして突然目の前が真っ暗になり、気づいたらこの状況である。
「いや、だって嫌でも分かっちゃうじゃん。なんかすごい騎士っぽい格好した骨がさっきも転がってたしさ…。」
ここに来て真っ先に見つけたのが、よくファンタジー系の物語に居る王国騎士っぽい人の成れの果てだった。
「早く帰りてぇよ…。まあ、とりあえず道にはなってるし…進むしかないよな。」
俺は道をひたすらに進むことにした。後ろに何かがいる事に気づかずに…。
「なんだよこれ…。」
街であったであろう所を、俺は今歩いている。
結論から言えば、この街は死んでいた。転がっている亡骸の服装や街並みからみてやはりここは現代ではないのだろう。
「もう、こうなってからかなり経っているようだけど…ん?」
俺は次第にある事に気がついたのだ。
「さっきまで、ここに転がってたはずなんだが。」
俺が先ほどと同じところを通ると、亡骸が無くなっていた。
「いったい何が…「伏せて!!」!?」
俺は突然の声に反応して、慌ててその場に伏せた。
するとどこからか何かが飛んできて、俺のすぐ後ろの物に当たった。
ん?後ろに物なんかあっただろうか?
俺は振り返った。するとそこには…。
「な、なんだこいつら!!!」
先ほどまで転がっていた亡骸達が立っていて、こちらに近づいてきていたのだ。
だが、そのすべてが一つの影に切り倒される。
「こっちに来るんだ!」
その影が俺を手招きした。見るとどうやら普通の人間のようなので、俺は急いでその人と共に街を脱出した。
「危なかった…。」
「はぁ、はぁ…はぁ。」
街から出て、ため息をつく俺。俺を助けてくれた人はかなり息切れをしていた。
「勇者様〜!」
そこへRPGに出て来る僧侶そのものの格好をした女性が走ってきた。
すごい美少女だな…。
「僧侶っ!街に取り残されていた人を助けて来たよ。」
「その人が探索魔法に引っかかった唯一の生存者?…わぁっ!すごくかっこいい人です!」
「どうも…。危ないところを助けていただいて、ありがとうございました。」
なんだろう、俺の目の前に居るこの人達って…。
「いやいや、僕は勇者だからね。困ってる人が居たら助けないと!」
「あ、勇者さんっていうんですか。…えぇっ!?勇者ぁ!?」
「えぇっ!?そんなに驚かなくても…!」
勇者だと…!?いやいや、驚くよ。だって物語の主役級のような存在だぞ!?
「私達にとっては、あなたがあの街で生きていたことのほうが驚きなんですが…。」
「そうだね。あの街は2月程前にに魔王直属のハーピーの襲撃を受けて壊滅したんだ。どうやってそんな中で生き残れたのか不思議だよ。」
俺はここに来たまでの経緯を話した。勇者達はそれを聞いて驚いていた。
もと居た世界の事、記録に残る範囲での勇者の伝説など…。
「まさか僕がそんな英雄みたいな扱いを受けるなんて…。」
「すごいです勇者様!でも、魔物達と共存…しているんですか?」
「ああ…魔王が居なくなった後に、魔物は魔物娘っていうのになったんだ。それからはいろいろあったみたいだけど共存関係になっているよ。」
勇者も僧侶も深く考え込んでいるようだ。
やっぱりこの世界の人には共存などは考えられないことなのかもしれない。
「信じられないけど、君の服装とかを見ても全然違うところから来た事は分かる。それに、嘘を言っているようには見えないしね。」
「勇者…。」
「君の名前は?」
「俺は、田嶋四郎。…よろしくな、勇者。」
まあそんなこんなで俺と勇者達の旅がはじまった。
「四郎!危ないよ!相手は魔物なんだ!」
「そうです!戦いは私達に任せてください!」
「勇者に見せてやる!これが現代の力だよ!喰らえ、スプレー缶大爆発!」
※危険なので絶対真似しないでください。
「!?…攻撃魔法か?…違う…魔力が感じられない。でもあの威力は上位魔法以上だ!」
「ここらへんじゃまともな料理を作れないね。火は起こせるけど材料が…。」
「そこで俺の出番だな。こいつにお湯を入れて、三分待てば…。」
三分後
「美味しいです!これは何かの魔法なんですか?」
「これが学生の夜食のお供、カップメンの力さ!」
「ぱふぱふ屋?」
「ぱふぱふ屋だよ、ほら…四郎も僧侶が起きないうちに行こう!」
「誰が起きないうちでですか?勇者様?」
「げぇっ!?」
「ぱ、ぱふぱふよりもすごい事をできますよ…私は…。勇者様に…。」
「おたのしみでしたね。」
「い、いやあれは!」
「勇者様…。」
「カップルめ…いちゃつきおって…。」
「ドラゴンを倒すには伝説の剣が…待て!四郎、危険だ!」
「愛と嫉妬のイケメンビーム!!!」
「なにその技!?」
こうして俺達は無事に魔王城までたどりついた。
「なんか、すごい楽だったね。」
「俺、歴史変えちゃったかもな。いろいろ文明の利器を使いすぎた。」
「勇者様…。」
「そういえば、魔王に挑んだ人は今まで居たんだろ?どうなったんだ?」
「…先代勇者達はみんなやられたよ。まあ、魔王は本気になった相手と契りを結ぶらしいから本当はどうなのか知らないけどね。」
「へぇ…。その契りっていうのを結ぶとどうなるんだ?」
「それは…。」
ここからは今までの敵とは格が違うだろう。
俺は何か今までとは違う異様な力のようなものを感じ取っていた。
しかし魔王城の中に突入して、強敵たちと戦ってもその力の主は現れなかった。
「残るは、魔王!」
「なんかイケメンビームでみんなメロメロになって一撃だったね。」
「勇者様…。」
「さっきからずっとそれしか言ってないよね僧侶!?大丈夫なの!?」
!?…この異様な空気!まさか…。
「よく来たな勇者。」
この声…魔王か!しかし、この声どこかで聞いたような…。
「出たな魔王!俺はお前を倒して元の世界に帰るんだ!」
「四郎、頑張れ!」
「っておい!?勇者は戦わないのかよ!」
「だって君一人で充分じゃないか。」
なんなんだこの勇者は。俺のような一般人を戦わせようとは…。
あと、頑張っての後に俺を無視して僧侶といちゃつくなよ…。
「勇者!今私に降伏すれば世界の半分をお前にくれてやろう。…なぜ、私の目の前にお前一人しか居ないのだ?」
「勇者と僧侶なら外のベンチでいちゃついてます。」
「そうか…。苦労してるな、お前も…。」
一瞬魔王の顔が見えたのだが、やはりどこか見覚えのあるような…。
「隙あり!イケメンビームッ!!!」
「なっ!?卑怯だぞ!グワアアアアアアアアアアアアッ!!」
長かった戦いは終わった。これで俺は…。
「待て…。」
「!?…イケメンビームを喰らってなお動けるとは!?何だ!?体が動かん!」
立ち上がる魔王から距離をとろうとする俺の足を、何かが掴んできた。
「やっと捕まえたぁ…。」
「おいしそうな精の匂い…。」
何!?さっきイケメンビームで倒してきた魔王城四天王やその他女性型の魔物じゃないか!
いつの間に…!
「お前、名はなんというのだ?」
しまった!魔王がもう目の前に…!
「俺は…田嶋四郎。…好きにしろ。俺の負けだ…。」
俺は殺されるのだろうか。魔王は俺の喉を撫でてから、じっと見つめてくる。
気がつかなかったが、下半身を見ると蛇のようになっていた。
ラミアだったのか?…いや、なんといっただろうか。たしか、エキド…。
魔王に口付けをされ、それを合図に魔物達は一斉に俺に飛びかかってきた。
「四郎〜!ご飯できてるわよ〜!」
「ん!?えっ!」
俺は聞きなれた声を聞くと、布団から飛び起きた。
「ここは…俺の部屋?」
見慣れた光景だ…。窓の外を見てもそこにはいつも見ている街並みが広がっている。
「夢…だったのか?」
俺は部屋を出て、いつも通り朝飯を食べた。
変わったところは一つもない。やはり夢だったのだろうか。
「四郎〜どうしちゃったのそんなに難しい顔しちゃって!」
「母さん…。いや、ちょっと不思議な夢を見たんだ。」
俺はもやもやを感じながらも制服に着替え、学校へ向かった。
前から歩いてくるのは、ちょうど俺より少し年上くらいの男女だ。
…あの顔…!
「勇者!僧侶!」
二人は驚いた顔をしてこちらを見た。
「どうかしましたか?」
「あ…いえ、知り合いに似てたもので。」
「そうですか…。」
「すみません。」
そうだよな、あれは夢だったんだ。
そう、夢。だが、起きてからずっと感じているこのもやもやはなんなんだ?
「ねぇねぇ四郎君!今日の放課後さー。」
「私達と〜」
「あ、今日ちょっと放課後は早く帰ってくるように言われてるからさ。」
「いや、まさか突然昔の名前で呼ばれるなんてね。」
「そうね、いきなり勇者!僧侶!だなんて。」
「びっくりしたけど、『彼』はもう…。」
「そういえば、さっきの子『彼』に似てなかった?」
「いや、思ったけどそれはないよ。だって『彼』は…。」
「早く帰ってこないかなぁ四郎。お母さん心配しちゃうよ。」
「まだ3時ですよ。もう少しかかるかと。」
「むぅ〜。」
「せっかくまたみんな集まったし、早く遊びたいのにね。」
「四郎は私のものだ。はじめは私だからな。」
「分かってますって『お母さん』。しかし、上位の魔物30体以上と魔王様を行動不能にさせてなおかつ自分はもと居た世界に帰還するなんて…。」
「私を本気にさせた程の男だからな。田嶋四郎…。私の…。」
「ただいまー。」
「だって『彼』は、魔王と契りを結んでしまったじゃないか。」
「魔王と契りを結んだ男は、一生魔王からは逃げられないよ。一生ね。」
いや、信じるかどうかは別として…。よく物語で、タイムスリップして恐竜見たぜ!とか戦国武将と戦ったとか…。
俺は実際そういう話が好きだった。面白そうだからというなんとも単純な理由
だが、不思議と魅力を感じていたのだろう。その手の物語に。
「俺がこの身で体験する前まではな!」
今俺が居るのは、見た事の無い植物が生い茂っている森の中である。
買い物から帰る途中に近道をしようと思い、俺は普段誰も立ち入っていない林を通り抜けていた。
そして突然目の前が真っ暗になり、気づいたらこの状況である。
「いや、だって嫌でも分かっちゃうじゃん。なんかすごい騎士っぽい格好した骨がさっきも転がってたしさ…。」
ここに来て真っ先に見つけたのが、よくファンタジー系の物語に居る王国騎士っぽい人の成れの果てだった。
「早く帰りてぇよ…。まあ、とりあえず道にはなってるし…進むしかないよな。」
俺は道をひたすらに進むことにした。後ろに何かがいる事に気づかずに…。
「なんだよこれ…。」
街であったであろう所を、俺は今歩いている。
結論から言えば、この街は死んでいた。転がっている亡骸の服装や街並みからみてやはりここは現代ではないのだろう。
「もう、こうなってからかなり経っているようだけど…ん?」
俺は次第にある事に気がついたのだ。
「さっきまで、ここに転がってたはずなんだが。」
俺が先ほどと同じところを通ると、亡骸が無くなっていた。
「いったい何が…「伏せて!!」!?」
俺は突然の声に反応して、慌ててその場に伏せた。
するとどこからか何かが飛んできて、俺のすぐ後ろの物に当たった。
ん?後ろに物なんかあっただろうか?
俺は振り返った。するとそこには…。
「な、なんだこいつら!!!」
先ほどまで転がっていた亡骸達が立っていて、こちらに近づいてきていたのだ。
だが、そのすべてが一つの影に切り倒される。
「こっちに来るんだ!」
その影が俺を手招きした。見るとどうやら普通の人間のようなので、俺は急いでその人と共に街を脱出した。
「危なかった…。」
「はぁ、はぁ…はぁ。」
街から出て、ため息をつく俺。俺を助けてくれた人はかなり息切れをしていた。
「勇者様〜!」
そこへRPGに出て来る僧侶そのものの格好をした女性が走ってきた。
すごい美少女だな…。
「僧侶っ!街に取り残されていた人を助けて来たよ。」
「その人が探索魔法に引っかかった唯一の生存者?…わぁっ!すごくかっこいい人です!」
「どうも…。危ないところを助けていただいて、ありがとうございました。」
なんだろう、俺の目の前に居るこの人達って…。
「いやいや、僕は勇者だからね。困ってる人が居たら助けないと!」
「あ、勇者さんっていうんですか。…えぇっ!?勇者ぁ!?」
「えぇっ!?そんなに驚かなくても…!」
勇者だと…!?いやいや、驚くよ。だって物語の主役級のような存在だぞ!?
「私達にとっては、あなたがあの街で生きていたことのほうが驚きなんですが…。」
「そうだね。あの街は2月程前にに魔王直属のハーピーの襲撃を受けて壊滅したんだ。どうやってそんな中で生き残れたのか不思議だよ。」
俺はここに来たまでの経緯を話した。勇者達はそれを聞いて驚いていた。
もと居た世界の事、記録に残る範囲での勇者の伝説など…。
「まさか僕がそんな英雄みたいな扱いを受けるなんて…。」
「すごいです勇者様!でも、魔物達と共存…しているんですか?」
「ああ…魔王が居なくなった後に、魔物は魔物娘っていうのになったんだ。それからはいろいろあったみたいだけど共存関係になっているよ。」
勇者も僧侶も深く考え込んでいるようだ。
やっぱりこの世界の人には共存などは考えられないことなのかもしれない。
「信じられないけど、君の服装とかを見ても全然違うところから来た事は分かる。それに、嘘を言っているようには見えないしね。」
「勇者…。」
「君の名前は?」
「俺は、田嶋四郎。…よろしくな、勇者。」
まあそんなこんなで俺と勇者達の旅がはじまった。
「四郎!危ないよ!相手は魔物なんだ!」
「そうです!戦いは私達に任せてください!」
「勇者に見せてやる!これが現代の力だよ!喰らえ、スプレー缶大爆発!」
※危険なので絶対真似しないでください。
「!?…攻撃魔法か?…違う…魔力が感じられない。でもあの威力は上位魔法以上だ!」
「ここらへんじゃまともな料理を作れないね。火は起こせるけど材料が…。」
「そこで俺の出番だな。こいつにお湯を入れて、三分待てば…。」
三分後
「美味しいです!これは何かの魔法なんですか?」
「これが学生の夜食のお供、カップメンの力さ!」
「ぱふぱふ屋?」
「ぱふぱふ屋だよ、ほら…四郎も僧侶が起きないうちに行こう!」
「誰が起きないうちでですか?勇者様?」
「げぇっ!?」
「ぱ、ぱふぱふよりもすごい事をできますよ…私は…。勇者様に…。」
「おたのしみでしたね。」
「い、いやあれは!」
「勇者様…。」
「カップルめ…いちゃつきおって…。」
「ドラゴンを倒すには伝説の剣が…待て!四郎、危険だ!」
「愛と嫉妬のイケメンビーム!!!」
「なにその技!?」
こうして俺達は無事に魔王城までたどりついた。
「なんか、すごい楽だったね。」
「俺、歴史変えちゃったかもな。いろいろ文明の利器を使いすぎた。」
「勇者様…。」
「そういえば、魔王に挑んだ人は今まで居たんだろ?どうなったんだ?」
「…先代勇者達はみんなやられたよ。まあ、魔王は本気になった相手と契りを結ぶらしいから本当はどうなのか知らないけどね。」
「へぇ…。その契りっていうのを結ぶとどうなるんだ?」
「それは…。」
ここからは今までの敵とは格が違うだろう。
俺は何か今までとは違う異様な力のようなものを感じ取っていた。
しかし魔王城の中に突入して、強敵たちと戦ってもその力の主は現れなかった。
「残るは、魔王!」
「なんかイケメンビームでみんなメロメロになって一撃だったね。」
「勇者様…。」
「さっきからずっとそれしか言ってないよね僧侶!?大丈夫なの!?」
!?…この異様な空気!まさか…。
「よく来たな勇者。」
この声…魔王か!しかし、この声どこかで聞いたような…。
「出たな魔王!俺はお前を倒して元の世界に帰るんだ!」
「四郎、頑張れ!」
「っておい!?勇者は戦わないのかよ!」
「だって君一人で充分じゃないか。」
なんなんだこの勇者は。俺のような一般人を戦わせようとは…。
あと、頑張っての後に俺を無視して僧侶といちゃつくなよ…。
「勇者!今私に降伏すれば世界の半分をお前にくれてやろう。…なぜ、私の目の前にお前一人しか居ないのだ?」
「勇者と僧侶なら外のベンチでいちゃついてます。」
「そうか…。苦労してるな、お前も…。」
一瞬魔王の顔が見えたのだが、やはりどこか見覚えのあるような…。
「隙あり!イケメンビームッ!!!」
「なっ!?卑怯だぞ!グワアアアアアアアアアアアアッ!!」
長かった戦いは終わった。これで俺は…。
「待て…。」
「!?…イケメンビームを喰らってなお動けるとは!?何だ!?体が動かん!」
立ち上がる魔王から距離をとろうとする俺の足を、何かが掴んできた。
「やっと捕まえたぁ…。」
「おいしそうな精の匂い…。」
何!?さっきイケメンビームで倒してきた魔王城四天王やその他女性型の魔物じゃないか!
いつの間に…!
「お前、名はなんというのだ?」
しまった!魔王がもう目の前に…!
「俺は…田嶋四郎。…好きにしろ。俺の負けだ…。」
俺は殺されるのだろうか。魔王は俺の喉を撫でてから、じっと見つめてくる。
気がつかなかったが、下半身を見ると蛇のようになっていた。
ラミアだったのか?…いや、なんといっただろうか。たしか、エキド…。
魔王に口付けをされ、それを合図に魔物達は一斉に俺に飛びかかってきた。
「四郎〜!ご飯できてるわよ〜!」
「ん!?えっ!」
俺は聞きなれた声を聞くと、布団から飛び起きた。
「ここは…俺の部屋?」
見慣れた光景だ…。窓の外を見てもそこにはいつも見ている街並みが広がっている。
「夢…だったのか?」
俺は部屋を出て、いつも通り朝飯を食べた。
変わったところは一つもない。やはり夢だったのだろうか。
「四郎〜どうしちゃったのそんなに難しい顔しちゃって!」
「母さん…。いや、ちょっと不思議な夢を見たんだ。」
俺はもやもやを感じながらも制服に着替え、学校へ向かった。
前から歩いてくるのは、ちょうど俺より少し年上くらいの男女だ。
…あの顔…!
「勇者!僧侶!」
二人は驚いた顔をしてこちらを見た。
「どうかしましたか?」
「あ…いえ、知り合いに似てたもので。」
「そうですか…。」
「すみません。」
そうだよな、あれは夢だったんだ。
そう、夢。だが、起きてからずっと感じているこのもやもやはなんなんだ?
「ねぇねぇ四郎君!今日の放課後さー。」
「私達と〜」
「あ、今日ちょっと放課後は早く帰ってくるように言われてるからさ。」
「いや、まさか突然昔の名前で呼ばれるなんてね。」
「そうね、いきなり勇者!僧侶!だなんて。」
「びっくりしたけど、『彼』はもう…。」
「そういえば、さっきの子『彼』に似てなかった?」
「いや、思ったけどそれはないよ。だって『彼』は…。」
「早く帰ってこないかなぁ四郎。お母さん心配しちゃうよ。」
「まだ3時ですよ。もう少しかかるかと。」
「むぅ〜。」
「せっかくまたみんな集まったし、早く遊びたいのにね。」
「四郎は私のものだ。はじめは私だからな。」
「分かってますって『お母さん』。しかし、上位の魔物30体以上と魔王様を行動不能にさせてなおかつ自分はもと居た世界に帰還するなんて…。」
「私を本気にさせた程の男だからな。田嶋四郎…。私の…。」
「ただいまー。」
「だって『彼』は、魔王と契りを結んでしまったじゃないか。」
「魔王と契りを結んだ男は、一生魔王からは逃げられないよ。一生ね。」
■作者メッセージ
3回目の投稿になります。
ちょっと怖いような、奇妙な感じというかそんな感じが出したかったです。
戦闘描写が適当すぎたような…まあでもイケメンビームなのでこればかりは仕方ないです。この主人公、イケメンなので。
書き終わってから読んでみると意味がわからない部分がかなりあるので、また機会があればチャレンジしてみたいです。
拙い文章だと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございました
※主人公の名前について間違いがあった所を修正しました。
ご指摘いただきありがとうございます!
チェックした時に気がつかなかった…。本当に申し訳ないです…。
ちょっと怖いような、奇妙な感じというかそんな感じが出したかったです。
戦闘描写が適当すぎたような…まあでもイケメンビームなのでこればかりは仕方ないです。この主人公、イケメンなので。
書き終わってから読んでみると意味がわからない部分がかなりあるので、また機会があればチャレンジしてみたいです。
拙い文章だと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございました
※主人公の名前について間違いがあった所を修正しました。
ご指摘いただきありがとうございます!
チェックした時に気がつかなかった…。本当に申し訳ないです…。