オークさんと一緒なら無人島も楽園
「はい…」
「ヤシの木一本だけの無人島とか本当に存在することがビックリだわ」
「何分、一番安いツアーだったので…ぷひぃ〜…」
「ちょっとチケット見せろ」
「はい…」
<格安!夫婦水入らずの無人島旅行ツアー>
無駄なものは何もいらない!
ただ夫婦で交わりの時間を過ごすことが最高の贅沢
そんな皆様のためのツアーになっております。
美しい海と森に囲まれ、大空の下で二人を邪魔するものは何もありません。
豊かな自然の中には魔界の果物やキノコ(全て食用可)が生い茂り
滋味あふれる食物を頬張りながら交尾し続ける事が出来ます。
「嘘ばっかりじゃねえか!
…ん?これ二枚重なってるぞ」
<無人島ノーオプションロングバケーションプラン※ショゴス用>
旦那様の生活すべてを掌握したい
自分以外のものに触れさせたくないというショゴス様におすすめのプランです
当ツアープランでは一切の人工物を排除した空間になっており
あらゆる家具をショゴス様ご本人に擬態していただけるため
純度100%のショゴス生活を送ることが可能です。
なお、他の魔物娘様の参加は自己責任となっております。
「…お前、どのプラン選んだか覚えてる…?」
「ぷひっ…ね、値段しかみてませんでしたぁ…」
「安物買いの銭失いっていうけど、これは…
本当に3か月しないと迎えが来ないのか?」
「3か月くらいすると迎えのポータルが開くらしいです」
「行きに使ったポータルは?」
「一方通行です…」
「近くに他のまともな島は…視認できる所にはないな」
「ぴぎぃ…ごめんなさいご主人様…」
「まあ、そんなに落ち込むなよ、お前だって悪気があってやった訳ではないし」
「ご主人さまぁ〜…」
「お前がこっそり貯金してチケットを買ってきた時は本当に嬉しかったよ」
「ぷひ…ご主人様いつになく優しいです〜♥」
「だから、来世でも一緒にいような」
「もう死ぬ準備してる!?」
「当たり前だろうが!この状況でどう生き残るんだよ!」
「船が私たちを見つけてくれるかもしないし…」
「ここがどこかも分からないし、教団圏の船だったら二人とも殺されちまうぞ」
「海にいる魔物に助けを求めてみるとかどうでしょうか?
セイレーンさんが空から見つけてくれるかもしれないし…」
「ないことはないだろうけど、何時見つけてもらえるか分からないうえに
海の広さを考えると魔物の生息域に入ってない確率の方が高そうだな」
「でも、見つけてもらえる可能性もあるし、
どんなに長くても3か月生き残れば助けが来るんですよ!
ご主人様!頑張って生き残りましょう!」
「そうだな…悲嘆して諦める前にいろいろやってみるか」
「ぷひっ!それでこそご主人様!」
「まず、人間が生きるのに必要な『衣食住』を用意しないとな、
今のところ全く見当もつかんけど」
「でも、ご主人様、『衣食住』といっても昼間は服なんていらないくらい暑いし
夜は私と抱き合って寝ればポカポカですよ」
「確かに…今着てる服は下に敷いて寝るときの砂除けにでも使うか」
「これで『衣』と『住』はなんとかなりましたね!」
「一番の問題は食だな、海に潜って魚や貝を…
いや、潮の流れが速すぎて海に潜ったら流されるな…」
「ご安心ください、ご主人様!出ました!」
「何が?」
「母乳です♥」
「えぇ…」
「ちょっと気合い入れたら出ました
さっそく飲んでみてください!」
「すごいね、魔物の体…
…あ、めちゃくちゃ美味しい」
「ぷひっ お口に合ってよかったです〜」
「甘くて濃厚なのに飲みやすいわ…」
「あかちゃん用ではなくご主人様専用のミルクですから、
私の体も自然とご主人様の気に入るようなミルクを作ってるわけです」
「細胞レベルで奉仕されるとは思わんかったわ…
ただ、欲を言えば塩っ気が欲しくなるな」
「それも大丈夫!
私の腋をお舐めください」
「お前、いくら何でもそれは…」
「ぷひ〜?エッチの時は喜んで舐めてるのに」
「論理的な反論は出来ないけど、なんかイヤとだけ言わせていただく」
「なら、腕とかどうですか」
「まあ、それならマシかな…
あ、本当にちょっと美味しい…」
「でしょう〜?
体にかかった海水と私の汗が良い感じに混じって美味しい塩になってるわけですよ」
「言葉にするときついからやめてほしい」
「でも、エッチしてる時は舐めるんですよね?」
「はい」
「ぷひ〜しょうがないご主人様です♥」
「うるせえわ、お前の食料はいつも通り精液だけでいいのか?」
「もちろん!ただ、ミルクを出す分いつもより多く貰えないかなぁと…♥」
「絶体絶命の危機なのでいつもより量が出るんじゃないでしょうか、生存本能的に」
「3か月間ご主人様と命がけの交尾三昧性活…ぷひっ、興奮してきちゃいました♥」
「この状況で興奮できるのはメンタル強すぎない?」
「ご主人様と一緒ならどこでも幸せですから…ぷひっ♥」
「まあしかし、何一つ事態が好転したわけではないのに
生き残れる可能性が出てくるって、魔物とインキュバスって頑丈だよな」
「きっと、長生きしてたくさんエッチなことするためですね」
「あながち間違いじゃないのかも…
そして、もう一つ問題があったのを思い出した」
「なんでしょう?もう必要な物って何もなさそうですけど…」
「『娯楽』だよ、3か月も退屈なままとか心が死んでしまう」
「ぷぎー!ご主人様!私の体を思いっきり弄べば3か月くらいあっという間ですよ!」
「いや、大部分の時間はそうなるだろうけどさ…それだけじゃちょっとなぁ…」
「む〜…分かりました!それなら私がご主人様の退屈を慰める道具になりましょう!」
「何か良い案あるの?」
「まずは仰向けに寝っ転がってください」
「うい」
「そこに私が覆いかぶさります♥」
「いつもと同じじゃねえか」
「いいえ!ここからが真骨頂です
私がご主人様の耳元で囁き続けます…
ご主人様のだぁいすきな私の声で…
ご主人様の耳がトロトロになっちゃうくらい優しくねっとりと…
名付けて『リアルASMR!!』」
「なかなか良さそうだけど、耳元で叫ぶな」
「どんなことを囁いてほしいですかご主人様…♥」
「あ、そこは俺が考えるんだ…」
「適当に思いついた言葉を言うだけでいいなら私がやりますけど…」
「とりあえずそれでやってみてくれる?」
「わかりました…では…
ご主人様…チャーシュー麺食べたいです♥
チャーハンもセットでつけて…♥
もちろん餃子とビールも…「一旦止めろ」
「ぷひ?どうしましたか?」
「どうしたのか聞きてえのこっちだ」
「『かわいいブタちゃんが耳元でラーメンおねだりするASMR』ですけど…」
「仮にそういうジャンルがあるのだとしても、このタイミングでそれはやめろ」
「生還して食べよう!って生きる気力がわいてくるかなぁ…と」
「怒りしかわいてこねえ」
「ぷひ〜…残念です」
「なんか適当な話でも話してもらった方がいいな」
「落語とかでもいいですか?」
「クォリティによるけど耳元で蕎麦啜られたくないな」
「ならうどんは…?」
「もちろん駄目だしうどんと蕎麦使い分けられるとしたらすごいなお前」
「フェラチオも『ラーメン啜っている音に聞こえる!』って文句言われそうです…
実際はザーメン啜ってるのに…ぷひひっ♥」
「この極限状態じゃなかったらケツ引っ叩きたい」
「分かりました、無難な童話を語ることにしましょう…」
「楽しみだけどそんなにネタあるのか?」
「1000日間毎晩セックスした後に自作の創作物を朗読してた猛者もいるし、
90日間とか余裕ですよ!」
「今だけその謎の自信に救われるわ…」
その後、男とオークはほとんどの時間を抱き合って過ごし、
オークの母乳を啜り体を舐めて腹を満たし、
昔聞いたことのある童話を拙いながらも熱の入った語りで囁かれながら眠りにつき
また朝から抱き合い母乳を飲む日々を過ごした。
偶然によって生じた天然の赤ちゃんプレイであった
ーー3か月後ーー
「今日で90日のはず…何とか生き延びたな…」
「魔物娘はご主人様のヤシの木が一本あれば生きていけることが分かりましたね!」
「90日経っても下らない下ネタを言える元気があるんだから、やっぱりお前すごいわ」
「ぷひっ、お褒めにあずかり光栄です〜」
「しかし、これ以上この生活続けてたら、帰っても日常生活送れる自信がない」
「その時は私が責任をもってご主人様の面倒を見させていただきますね、よしよし♥」
「シャレになってないからやめれ、
…にしてもお前、すっかり変わったな」
「ぷ?そうですか?」
「日に焼けて体は褐色になったし、海水のせいか髪もすっかり白くなったし」
「すっかりハイオークみたいになっちゃってますね…」
「風呂にも入ってないから体臭濃いしな」
「私がハイオークかぁ…
ぷひっ♥それなら帰ったら他の娘たち集めて山賊やっちゃいますか?」
「いっそ、それも良いかもなぁ…
その金で今度こそ格安じゃない無人島ツアーに行ってやろうぜ」
「ぷひひっ、でも今回とあんまりやること変わらなさそうです」
「それ以外やることがないって状況と、
色々なことが選べる上で選んでやるのとでは全然違うんだよ。
自由の素晴らしさだ」
「なんだかわかるようなわからないような…
あっ、ご主人様!ポータルです!!ポータル開きましたよ!!」
「うわぁぁぁ!やったぜ!生きてるぞ俺たち!」
「ぷひっ!やりましたねご主人様!」
「今なら何だってできそうな気がするわ」
「『悪いこと』もですね?ぷひひひっ…♥」
「うむ、ハイオークと3か月交尾したインキュバスの二人だったら楽勝だ」
どうにか帰還した二人は善は急げとそのままの足で街道に繰り出し、
目についた商隊に襲い掛かった。
生還の喜びとハイオークになった万能感でタガが外れていた。
酷い目に遭ったし多少悪いことをしても許される、と心のどこかで思っていたのだ。
しかし、商隊だと思って襲った集団はハロウィンの準備のため
物資(主にお菓子)を輸送していたサバトの一団であった。
その中にはハイオークでも問答無用で敵わない、上級魔族バフォメットもいた…
「夫婦二人で禁固3か月、執行猶予は無しじゃ」
「また似たような状況に逆戻りか…」
「…ぷひっ、でもここにはヤシの木もありませんね」
「いや、野心の気があったせいでここに入ったんだ」
チャンチャン
「ヤシの木一本だけの無人島とか本当に存在することがビックリだわ」
「何分、一番安いツアーだったので…ぷひぃ〜…」
「ちょっとチケット見せろ」
「はい…」
<格安!夫婦水入らずの無人島旅行ツアー>
無駄なものは何もいらない!
ただ夫婦で交わりの時間を過ごすことが最高の贅沢
そんな皆様のためのツアーになっております。
美しい海と森に囲まれ、大空の下で二人を邪魔するものは何もありません。
豊かな自然の中には魔界の果物やキノコ(全て食用可)が生い茂り
滋味あふれる食物を頬張りながら交尾し続ける事が出来ます。
「嘘ばっかりじゃねえか!
…ん?これ二枚重なってるぞ」
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自分以外のものに触れさせたくないというショゴス様におすすめのプランです
当ツアープランでは一切の人工物を排除した空間になっており
あらゆる家具をショゴス様ご本人に擬態していただけるため
純度100%のショゴス生活を送ることが可能です。
なお、他の魔物娘様の参加は自己責任となっております。
「…お前、どのプラン選んだか覚えてる…?」
「ぷひっ…ね、値段しかみてませんでしたぁ…」
「安物買いの銭失いっていうけど、これは…
本当に3か月しないと迎えが来ないのか?」
「3か月くらいすると迎えのポータルが開くらしいです」
「行きに使ったポータルは?」
「一方通行です…」
「近くに他のまともな島は…視認できる所にはないな」
「ぴぎぃ…ごめんなさいご主人様…」
「まあ、そんなに落ち込むなよ、お前だって悪気があってやった訳ではないし」
「ご主人さまぁ〜…」
「お前がこっそり貯金してチケットを買ってきた時は本当に嬉しかったよ」
「ぷひ…ご主人様いつになく優しいです〜♥」
「だから、来世でも一緒にいような」
「もう死ぬ準備してる!?」
「当たり前だろうが!この状況でどう生き残るんだよ!」
「船が私たちを見つけてくれるかもしないし…」
「ここがどこかも分からないし、教団圏の船だったら二人とも殺されちまうぞ」
「海にいる魔物に助けを求めてみるとかどうでしょうか?
セイレーンさんが空から見つけてくれるかもしれないし…」
「ないことはないだろうけど、何時見つけてもらえるか分からないうえに
海の広さを考えると魔物の生息域に入ってない確率の方が高そうだな」
「でも、見つけてもらえる可能性もあるし、
どんなに長くても3か月生き残れば助けが来るんですよ!
ご主人様!頑張って生き残りましょう!」
「そうだな…悲嘆して諦める前にいろいろやってみるか」
「ぷひっ!それでこそご主人様!」
「まず、人間が生きるのに必要な『衣食住』を用意しないとな、
今のところ全く見当もつかんけど」
「でも、ご主人様、『衣食住』といっても昼間は服なんていらないくらい暑いし
夜は私と抱き合って寝ればポカポカですよ」
「確かに…今着てる服は下に敷いて寝るときの砂除けにでも使うか」
「これで『衣』と『住』はなんとかなりましたね!」
「一番の問題は食だな、海に潜って魚や貝を…
いや、潮の流れが速すぎて海に潜ったら流されるな…」
「ご安心ください、ご主人様!出ました!」
「何が?」
「母乳です♥」
「えぇ…」
「ちょっと気合い入れたら出ました
さっそく飲んでみてください!」
「すごいね、魔物の体…
…あ、めちゃくちゃ美味しい」
「ぷひっ お口に合ってよかったです〜」
「甘くて濃厚なのに飲みやすいわ…」
「あかちゃん用ではなくご主人様専用のミルクですから、
私の体も自然とご主人様の気に入るようなミルクを作ってるわけです」
「細胞レベルで奉仕されるとは思わんかったわ…
ただ、欲を言えば塩っ気が欲しくなるな」
「それも大丈夫!
私の腋をお舐めください」
「お前、いくら何でもそれは…」
「ぷひ〜?エッチの時は喜んで舐めてるのに」
「論理的な反論は出来ないけど、なんかイヤとだけ言わせていただく」
「なら、腕とかどうですか」
「まあ、それならマシかな…
あ、本当にちょっと美味しい…」
「でしょう〜?
体にかかった海水と私の汗が良い感じに混じって美味しい塩になってるわけですよ」
「言葉にするときついからやめてほしい」
「でも、エッチしてる時は舐めるんですよね?」
「はい」
「ぷひ〜しょうがないご主人様です♥」
「うるせえわ、お前の食料はいつも通り精液だけでいいのか?」
「もちろん!ただ、ミルクを出す分いつもより多く貰えないかなぁと…♥」
「絶体絶命の危機なのでいつもより量が出るんじゃないでしょうか、生存本能的に」
「3か月間ご主人様と命がけの交尾三昧性活…ぷひっ、興奮してきちゃいました♥」
「この状況で興奮できるのはメンタル強すぎない?」
「ご主人様と一緒ならどこでも幸せですから…ぷひっ♥」
「まあしかし、何一つ事態が好転したわけではないのに
生き残れる可能性が出てくるって、魔物とインキュバスって頑丈だよな」
「きっと、長生きしてたくさんエッチなことするためですね」
「あながち間違いじゃないのかも…
そして、もう一つ問題があったのを思い出した」
「なんでしょう?もう必要な物って何もなさそうですけど…」
「『娯楽』だよ、3か月も退屈なままとか心が死んでしまう」
「ぷぎー!ご主人様!私の体を思いっきり弄べば3か月くらいあっという間ですよ!」
「いや、大部分の時間はそうなるだろうけどさ…それだけじゃちょっとなぁ…」
「む〜…分かりました!それなら私がご主人様の退屈を慰める道具になりましょう!」
「何か良い案あるの?」
「まずは仰向けに寝っ転がってください」
「うい」
「そこに私が覆いかぶさります♥」
「いつもと同じじゃねえか」
「いいえ!ここからが真骨頂です
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ご主人様のだぁいすきな私の声で…
ご主人様の耳がトロトロになっちゃうくらい優しくねっとりと…
名付けて『リアルASMR!!』」
「なかなか良さそうだけど、耳元で叫ぶな」
「どんなことを囁いてほしいですかご主人様…♥」
「あ、そこは俺が考えるんだ…」
「適当に思いついた言葉を言うだけでいいなら私がやりますけど…」
「とりあえずそれでやってみてくれる?」
「わかりました…では…
ご主人様…チャーシュー麺食べたいです♥
チャーハンもセットでつけて…♥
もちろん餃子とビールも…「一旦止めろ」
「ぷひ?どうしましたか?」
「どうしたのか聞きてえのこっちだ」
「『かわいいブタちゃんが耳元でラーメンおねだりするASMR』ですけど…」
「仮にそういうジャンルがあるのだとしても、このタイミングでそれはやめろ」
「生還して食べよう!って生きる気力がわいてくるかなぁ…と」
「怒りしかわいてこねえ」
「ぷひ〜…残念です」
「なんか適当な話でも話してもらった方がいいな」
「落語とかでもいいですか?」
「クォリティによるけど耳元で蕎麦啜られたくないな」
「ならうどんは…?」
「もちろん駄目だしうどんと蕎麦使い分けられるとしたらすごいなお前」
「フェラチオも『ラーメン啜っている音に聞こえる!』って文句言われそうです…
実際はザーメン啜ってるのに…ぷひひっ♥」
「この極限状態じゃなかったらケツ引っ叩きたい」
「分かりました、無難な童話を語ることにしましょう…」
「楽しみだけどそんなにネタあるのか?」
「1000日間毎晩セックスした後に自作の創作物を朗読してた猛者もいるし、
90日間とか余裕ですよ!」
「今だけその謎の自信に救われるわ…」
その後、男とオークはほとんどの時間を抱き合って過ごし、
オークの母乳を啜り体を舐めて腹を満たし、
昔聞いたことのある童話を拙いながらも熱の入った語りで囁かれながら眠りにつき
また朝から抱き合い母乳を飲む日々を過ごした。
偶然によって生じた天然の赤ちゃんプレイであった
ーー3か月後ーー
「今日で90日のはず…何とか生き延びたな…」
「魔物娘はご主人様のヤシの木が一本あれば生きていけることが分かりましたね!」
「90日経っても下らない下ネタを言える元気があるんだから、やっぱりお前すごいわ」
「ぷひっ、お褒めにあずかり光栄です〜」
「しかし、これ以上この生活続けてたら、帰っても日常生活送れる自信がない」
「その時は私が責任をもってご主人様の面倒を見させていただきますね、よしよし♥」
「シャレになってないからやめれ、
…にしてもお前、すっかり変わったな」
「ぷ?そうですか?」
「日に焼けて体は褐色になったし、海水のせいか髪もすっかり白くなったし」
「すっかりハイオークみたいになっちゃってますね…」
「風呂にも入ってないから体臭濃いしな」
「私がハイオークかぁ…
ぷひっ♥それなら帰ったら他の娘たち集めて山賊やっちゃいますか?」
「いっそ、それも良いかもなぁ…
その金で今度こそ格安じゃない無人島ツアーに行ってやろうぜ」
「ぷひひっ、でも今回とあんまりやること変わらなさそうです」
「それ以外やることがないって状況と、
色々なことが選べる上で選んでやるのとでは全然違うんだよ。
自由の素晴らしさだ」
「なんだかわかるようなわからないような…
あっ、ご主人様!ポータルです!!ポータル開きましたよ!!」
「うわぁぁぁ!やったぜ!生きてるぞ俺たち!」
「ぷひっ!やりましたねご主人様!」
「今なら何だってできそうな気がするわ」
「『悪いこと』もですね?ぷひひひっ…♥」
「うむ、ハイオークと3か月交尾したインキュバスの二人だったら楽勝だ」
どうにか帰還した二人は善は急げとそのままの足で街道に繰り出し、
目についた商隊に襲い掛かった。
生還の喜びとハイオークになった万能感でタガが外れていた。
酷い目に遭ったし多少悪いことをしても許される、と心のどこかで思っていたのだ。
しかし、商隊だと思って襲った集団はハロウィンの準備のため
物資(主にお菓子)を輸送していたサバトの一団であった。
その中にはハイオークでも問答無用で敵わない、上級魔族バフォメットもいた…
「夫婦二人で禁固3か月、執行猶予は無しじゃ」
「また似たような状況に逆戻りか…」
「…ぷひっ、でもここにはヤシの木もありませんね」
「いや、野心の気があったせいでここに入ったんだ」
チャンチャン
21/10/10 00:33更新 / ヤルダケヤル