連載小説
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ぶートリアル


「ダメですか…」

「マゾいのはお前ら大好物だろうが」

「こういうマゾさとは違うのですが、言うならもっと性的な「いいからやれよ」
 アァン♥でも、命令されたらやっちゃいますぅ…♥」


一週間後


「やって来ました」グッタリ

「ナイスジョブ。ちなみにバグはあったか?」

「えーっと、四天王の部屋の扉の前で波乗りすると、想定してないマップにたどり着くくらいですね」

「それはそれで、面白そうなバグだな」

「でも、そこのマップのグラフィックとBGMって、誰も作った覚えないんですよね…」

「……この話題はもう止めよう」

「ですね…」

「で、完成版はどんなゲームなんだ?」

「オークの砦を攻略して、ボスのハイオークを屈服させるアクションゲームです!」

「普通に面白そう」

「でしょう? 我々オークの活発な意見交換と最新技術によって生まれた神ゲーですよ!
 名作保証!セールス100万本間違いなし!おにぎりリヴァイアサン!」

「自分からハードル上げていくのか…ま、いいや、やろう」

「ハイ、ご主人様♥」ヌギヌギ

「お前とじゃねえよ、あ、もうゲーム始まってる」

「はい、オープニングとかまだありません」

「牢屋に裸で放り出されてるけど、どういう状況なんだ」

「オークに捕まって連れてこられた男が復讐を決意し、隙を見て脱出するところからスタートです」

「なるほど、だから裸なのか。進めて行くと服とか鎧とかの防具が手に入るわけだな」

「最後まで裸です」

「せめて、腰布くらい装備させろや」

「わかりました。オークからパンツを奪って装備できるようにしますね」

「それはそれで嫌だな」

「あ、無駄話してる間に、私たちに気づかれましたよ!」

「えーっと、攻撃方法は…Pボタンでパンチか?」

『ブヒョォォォォォォ!!!』

「なんか男が叫びだしたんだけど」

「Pボタンはそのまま押すとP(Pig)ボタンで豚の鳴き声を真似します。
 パンチならZLで構えてからPボタン!」

「どんな時に使うんだそのボタン!」


『大人しくしな!!』ガバッ


「こんな事してるうちに押し倒されたぞ」

「Hシーンは自信ありますよ!」

「やっぱりそういうのがメインなのかこのゲーム」

「なんたって、私たちの交尾を録画したのをドットで打ってますからね!」

「録画した覚えがないんだが」

「この話はここまでにしておきましょうか…」

「お前このゲーム終わったら覚悟しとけよ」

「お仕置きですか♥」

「いや、ご褒美に一週間くらい海外旅行だ。

 お前一人でな」

「おゆるしくだしゃい…」

「まあ、使われた映像の分、売り上げから払わせるなら許してやろう」

『ゆるして!ゆるじでくだじゃいぃぃぃぃぃぃ!!』

「許すつってんだろうが」

「ご主人様、今のはゲームの方です。ほら」

『イってるから♥!
もうイってるからちんちんズボズボしゅるのとめてくだしゃいぃぃぃぃ!
またイぎゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♥♥!!!』

「なんで、オークの方が負けとるんじゃ」

「そりゃ、男はこの砦のオーク全員と毎晩夜が明けるまで交尾してるインキュバスですからね。
 そんなセックスモンスターにノンストップガチハメされたら勝てるわけないです」

「そこは勝たせろよ、ゲームにならんだろ」

「ここはオークとして譲れないものがあるって皆言ってました」

「そう…」

「あ、でも一応ちん敗けにもデメリットがありまして」

『ぶひっ!捕まえたぞ!』

『三人に勝てるわけないだろ!』

「こういうふうに喘ぎ声が大きくて近くのオークに気が付かれてしまうんですね」

「なるほど、一人ならセーフだが、二人、三人となっていくと形勢不利になっていくわけだな」


『ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!♥
 豚マンコ、ちんちんにくっぷくしちゃいますぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

『ごしゅじんさまぁ…このメスブタにも、おちんこおめぐみくださぁい・・・』


「デバッグ中に使用してたチートコード入れっぱなしになってない?」

「仕様です」

「体力ゲージみたいなのも全然減らないし」

「体力回復はオークをレイプするとガンガン回復していきますよ!
 下の精力ゲージは減って行きますが、それ以上にゲージが増えていくので問題ないです」

「乳児用の知育おもちゃでももう少し難しいわ」

「ゲーム初心者にも遊んでいただきたいので…」

「ゲーム作製初心者がほざくんじゃねえ。

 そもそも、ハイオークに率いられたオークって、簡単には屈服しなくなるんじゃないのか?」

「所詮、メス豚はメス豚です」

「説得力がありすぎる」

「長期間の多人数との乱交で強化されたインキュバスペニスに、
 豚マンがいくら強がっても勝ち目などありはしないのです!!!」

「そうなってくるともうゲームコンセプトから見直せとしか言いようがない」

「まあまあ、それなら自分でルールを作ればいいじゃないですか。

 例えば二人以上と交尾したらダメとか」

「お前にしては良い案だ。それで行こう」

「じゃあ、お仕置き…♥」

「あとでな。ところで、この転がってる3匹の豚はどうするんだ?」

「もうご主人様の性奴隷なので連れていくことが出来ますよ!」

「ほうほう」

「いろいろ使い方がありまして。例えば、この先の偵察をさせたりとか。遠くのものを拾って来させたりとか」

「それは便利だな」

「敵を誘導して罠の方に誘い込むとか、味方のフリをして騙し討ちするとか、仲間が増えて来たら後は数の暴力で敵を捕まえては味方にするとか」

「リアルにしなくていい所までリアルにするとクソゲーになるってその通りだよな。
 とりあえずこれも封印」

「そうですか…その場合は、人数分のずた袋を拾って、地下の広間に行くと待機させることが出来ますよ」

「なんでズタ袋?」

「人道的配慮です」

「あ?主人公がオークの付けてる縄をはぎ取ってる…

 その縄を繋ぎ合わせて一本の長いロープにして…

 ズタ袋を頭に被せて…

 その上からロープを首に巻き付けて…

 天井に吊るして…

 っておい‼殺す気か!!」

「あ、その点は大丈夫です。オークの身に付けていた縄ですから、
 たっぷり魔力を吸ってるので、死に至ることはありません」

「ホントかよ…」

「ご主人様だってこの前似たようなプレイしたじゃありませんか」

「そう言えばそうだった」

「一応ショッキングな顔になりそうなので、ズタ袋で隠してます。あと、そっちの方が興奮しますし」

「オークの性癖やべえな」

「見てください、吊るされたオークたちが嬉ションしながらぴくぴくしてますよ!」

「絵面が酷すぎる」

「こうしておくと、他のオークに見つかってもSMプレイの一環だと思わせることが出来ます」

「これに違和感ないオークしかいないって、すでにこの砦崩壊してるだろ」

「他者から奪うことでしか成り立たない組織なんて、最初から崩壊しているのかもしれませんね…」

「ごめん、崩壊してたのは砦じゃなくてお前らの頭だったみたいだわ」

「はい!お頭のハイオークを倒して、この悲しみの連鎖を止めてください!」

「止まらねえよ、俺はお前の脳みそに対して悲しみいっぱいだよ」

「ぶひっ、そういえばオプションでBGMが流せるって言うの忘れてました」

「唐突だな。だが、確かに豚の喘ぎ声ばっかり聞こえるのもどうかと思ってたんだ」

 デーンデーンデーン♪

「…どう聞いても暴れ○坊将軍にしか聞こえないんだけど」

「ちょっとだけインスパイアされてますが、決して盗作ではないです」

「仮にそうだとしても、この曲流しながらオーク犯すのって逆に難易度高いんだけど
 上様が乱入してきそうでハラハラするわ」

「流石に上様相手だとインキュバスといえども旗色悪そうですね。

 他の曲にしますか?」

「出来るならそうして」

「では」

 てっててーてれててててー♪

「何かこれも聞いたことあるんだけど、
 あの、ピンクの球体生物が主人公の…最初の方の緑々しい曲の…」

「他人の空似です、他人のそらにぃ」

「どっちにしろ、状況とミスマッチすぎるわ」

「ぶひっ、やっぱりそうですよね?

 だから私は、原曲じゃなくて洞窟大作戦の方が良いって皆に言ってたのに」

「お前たちが変えなきゃいけないのは、BGMじゃなくて著作権に対する意識な」

「こっちもダメですか?ラスボス戦の曲とかすごい気合い入れて作ったんですけど」

「メインテーマアレンジに過去の名曲が挿入されるとか最高だけど、
 ハイオークに主人公のちんこが挿入されてる時には聞きたくない」

「心も股間も盛り上がること間違いなし!」

「やかましいわ。もうBGMは無しだ」

「それはそれで…私たちが収録した喘ぎ声がよく聞こえるのでオススメです」

「前向きな奴らだ、さて、ゲームの続きをやるか。ハイオークを倒せばクリアなんだな?」

「ステージのオークを全堕ちさせるとハイオークが現れるので、それを堕とせばクリアです」

「なんだ、部屋に直行してハイオークだけやるとか出来ないのか」

「仲間はずれが出来るとかわいそうなので、全員凌辱して天井に吊るしてあげてください」

「前半の文章と後半の文章の落差が酷い」

「一人づつ犯すとなると、隠れつつ隙をみつけて襲い掛かるプレイになりますね」

「スニ―キングってことか。やっとゲームらしいゲームが出来そうだ」

「ちなみに私はストリーキングの方が好きです、ぷひっ」

「でも、ゲームだからいいが、実際は隠れても精の臭いでばれるよな」

「ご心配なく、交尾しすぎて砦内は常に精の匂いが充満してるって設定です」

「そこまで充満してると普通に臭そうだな」

「私たちの家と同じくらいです」

「今すぐ家の窓全部開けて来い」

「それはさておき…さっき倒したオークのハンマー装備することが出来ますよ」

「お、本当だ。攻撃力が上がった」

「最初に素手や武器で攻撃して、気絶した後に犯せば、静かに屈服させることが出来ますよ」

「なんで気絶してるのに屈服するんだ」

「オークですよ?当然じゃないですか!
 記憶はないけど私の子袋は覚えています。一億万回イった」

「さすが絶対ちんちんに敗けるウーマン」

「さっそくあそこにいるオークを倒してみては?」

「なんであのオークあそこで屈んでるん?」

「多分つまみ食いしてるいるのか、アリさんみてるかですね」

「行動が3歳児と一緒!」


『やば…おなか痛っ…もれっ吐くっ…我慢でき…』


「不穏なワード呟いてんだけど、これ殴ったら大変なことになるんじゃない?」

「セーブしてから殴ってみては?」

「大変なことになるのは俺のメンタルの方だから無意味」

『もう牡蠣なんて絶対食べませんから助けてください、魔王様 主神様 ご主人様…うぷっ


「ノロって魔物の耐性貫通するんだな」

「逆に言えば我慢できる程度で済んでいるともいえます」

「なんでこんなキャラ実装してるんだ」

「制作してたオークの一人が罹ってしまったのですが、
 おもらしを我慢してる娘ってエロいんじゃないかと、その娘が急きょ増やしました。
 あと、あの辛さを皆にも伝えたいと」

「もっと別な方法で伝えろ」

「このオークはすでに堕ちてるっぽいので、無視して大丈夫そうですね」

「確かにこの世の地獄に堕ちてるっぽいけども」

「扉の前にいるオークは普通そうですよ」

「番人みたいなもんか、何かで陽動する必要があるな、やっとゲームらしくなってきたぜ」






『ぶぎっ…早く…早くトイレから出て…』




「感染拡大してんじゃねえか」

19/08/09 09:51更新 / ヤルダケヤル
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■作者メッセージ
危なく一年まるまる経過するところだった…
ご無沙汰してます、ヤルダケです。みんなは僕のこと覚えていてくれたかな?

俺はもう書き方も作風も覚えていません。


久しぶりに書いてたら長くなりすぎて「」だけで一万文字超えてさすがにアレなので前後編に分けざるを得なくなりました。

後編も早めに上げたい、上げます、上げさせて

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