ハッピーハロウィーン…だったね
「……今日は何のようだ?」
「はっぴーはろうぃーん♪トリックオアロードローラー!!(ヴァンパイア風)」
「ガオーー!!お菓子くれなきゃイタズラするのじゃーー!!(ワーウル風」
「………」パタン
「「無言で閉めた!!」」
「………」パチン
「家の灯りまで消しおった…」
「よほどお菓子がもったいないんでしょうか?」
「いや、多分今日(昨日)がハロウィンであることすら覚えてなかったのじゃろう…」
「今日(昨日)って……夏の時もこんな感じで乗り遅れましたよね…」
「目先の楽な方、楽な方と流されるアレに問題があるのじゃ…」
「連載なんだからもう少しテンポよく投稿できませんかね…アレ
このままだと、見てくださる方も離れて行ってしまいますよ?」
「儂らが頑張るしかないのう…」
「そうですね、それじゃ話を戻しましょうか♪」クルン♪
「ハッ!! さっきまで何か危ない事を口走っていた気がするのじゃ…」
「気のせいです♪
それはいいとして、このままでは私達のハロウィン無敗伝説に傷が付いてしまいます…」
「そんな伝説いつ出来たのかわからんが…
このまますごすごと帰るつもりも無いのじゃ!!
というわけでジナン!!ここを開けるのじゃぁぁぁ!!」ドンドンドン!!
「止めろ、お前が叩くと扉が壊れる」
「それならさっさと開けるのじゃ!!」
「無駄な抵抗はやめた方がいいですよ〜♪」
「そもそもお前ら仮装じゃなくて本物だろうが」
「別に本物が混じってても何の問題もないのじゃ」
「混じってるどころの話しじゃないぞ、純度100%で本物しか来なかった」
「皆、こんなところまでねだりに来たのか…どいつもこいつも食いしん坊じゃのう…
で、どうやってそやつらを追い返したのじゃ?」
「待ってくださいフォーメル様…追い返したと決めるにはまだ早すぎます…
もしかしたら今、家の中でここに来た者全員に『イタズラ』してるのかも…
それなら扉を開けないのも辻褄が合いますね」ブンブン…
「あ…あやつに限ってそんなこと…」
「あの中で目眩めく官能と倒錯的な情事が行われているのやも…
いえ!! 間違いなく、ここに来たいたいけな魔物達を己の肉棒で容赦なく雌奴隷に調教しているのです!!
どうします!?私達もイッちゃいます!!?イッちゃいますかぁぁぁぁ!!!?」ブンブンブンブン!!
「は…初めては…やっぱり二人きりが……いいのじゃ…
で、でも…どうしよう…」モジモジ…
「行くなら二人だけで行け!!」ガチャ
「ハハァン!? あれですか!? もしかして、手始めに私とフォーメル様でユリユリですか!?
YURRRRRRRRRRRRRYYYYYYYYYYYY(ユリィィィィィィィィィ)」ボボボボボ…
「で、でもそれって…ダメなんじゃ…
というか首が速すぎて三つに見えるのじゃ」
「大丈夫!!その後にちゃんとジナン様とやっちゃえばノーカンです!!
カワイイ女の子達がイチャネチョするのも絶対に正義です!!」
「自分で自分をカワイイ言うか…」
「当たり前です!!そのためにわざわざ魔女になったんです!!ロリ万歳です!!
ROOOOOOOORRRRRRRRRRRRRRRRYYYYYYYYY」
「完全に吸血鬼だな…」
「そんなことよりも、ジナン!!まさかお主本当に…」
「魔物娘とくっ付く気にはならんのでな、するはずないだろ」
「そういっても怪しいのう…ちょっと家におじゃまするのじゃ!!」ドタドタ…
「好きにしろ」
「じゃ、私は隠し部屋がないか探査魔法で調べますね♪」
「何気にレベルの高い魔法使いなのが腹が立つ…」
「能ある鷹は…といいますしね♪」
「能ある鷹と言うより…(馬「聞こえてますよ♪」)」
「………」
「さて…こちらはそれらしいものは見つかりませんでしたが…フォメール様の方に期待ですね」
「あるはずないだろ」
「ちょっとでもその可能性がある限り楽しみにしていた方が人生楽しめます♪」
「お前…もう人じゃないだろ」
バタバタ…
「ただいまなのじゃ〜部屋をくまなく探しても誰もいなかったのじゃ」
「ハァ…面白くないですね……
じゃ、私達だけでやりましょうか…」
「そうじゃのう…」ヌギヌギ
「何をだ、馬鹿者」パコン!
「ですが、こうなると私も魔物娘達をどうやって追い返したのか気になってきますね…
お菓子がない未婚男性の家なんて狩場と同じですし…」
「実際に何件かやられてたのう…うっかりお菓子を忘れて家に閉じこもってたら
窓を割られて突入されたり、床下から襲われたり、道端であったら問答無用…
酷い奴じゃとお菓子を渡してもやられてたのう…」
「地獄絵図だな……
で、気になるなら話すが、俺はこんな感じで追い返した」
……………
「「「「トリックオアトリート!!」」」」
「大人しくお菓子を渡すか
イタズラされてお兄さんがお菓子にされちゃうか選んでねお兄さん♥」
「ボク達はどっちでもいいよ〜」
「むしろ、お菓子くれない方がいいかも♪」
「私もお兄さんにイタズラの方がいいかな〜なんて♥」
「……マジックアロー」ピシュン!!
「「「「うわぁぁぁ!!」」」」
「汚らわしい魍魎共よ…今宵死して尚、人を害すと在らば
貴様らが現世にいること、大魔導コーネック・アバンレジェンが許さん!!
二度と現世に帰ってくるなどと思わぬよう絶対の恐怖を抱き冥界に還るがいい!!
開け冥府の門!我が手に来たりて眼前の悪しき亡者を灰燼とせよ!!
ヘルフレア!!」ゴォォォォォォ!!
キャァァァァァァァ……
……………
「「………」」
「ま、こんな感じで追い返すわけだ。
ポイントは、恥ずかしがらない、擬似魔法でも手を抜かないの二つだな」
「子供相手に何やってるんじゃお主は!!
お主に儂を馬鹿という資格は無いわ!!大馬鹿者!!」
「子供相手だからこそ全力でやるのだ」
「全力の方向性が全力で間違ってるのじゃ!!」
「引っ張った割にこんなことで名前出してるし…」
「次男という言い方はバーメット達が言ってただけだからな
俺としてはどう呼ばれようと構わない」
「じゃ、私は今度から『コー君♪』とでも呼びましょうか♪」
「どくばり いとをはく かたくなる ・・・」
「それはコ○ーンです!
しかも、ちゃっかりビード○からレベル上げてるし…」
「むっ!!じゃあ儂も今度からコー君に…」
「なんか腹が立つから却下」
「露骨な差別なのじゃ!!」
「基本的に君付けは目下の者にしか使っちゃいけませんからね」
「年が分からないメイはともかく、お前に君呼ばわりされるのは勘弁だ」
「永遠に12歳の魔女っ娘ですよ♪」
「ならやめろ」
「は〜い♪」
「ぐぬぅ…結局分かっただけでそのままか…あんまり意味が無かったのじゃ」
「それどころか本筋から大分話がずれちゃいましたね」
「あ、そうじゃった!! ジナン! さっさとお菓子を寄越すのじゃ!!」
「お菓子か…食べ物があったかすら怪しいな……ちょっと待ってろ探してくる」ガチャン!
「なんだかんだ言ってもあやつのことじゃし、儂らの分は用意しておるに違いない! 全く素直じゃないのう…うしししっ」
「チョコレートでしょうか?キャンディーでしょうか?何にせよ楽しみですね♪」
「もしかしたら家の中でケーキやパフェをご馳走してくれるかも…」
「明るい奴らだな……」ガチャリ
「待ってましたなのじゃ!!
トリックアトリート!!トリックオアトリート!!」ピョンピョン
「ほら、それを持って早く帰れ」ゴトッ
「……………何なのじゃこれ」
「ジャガイモだ」
「そうじゃなくて……」
「他に何に見える? 正真正銘ジャガイモだ
この前お前の母親から大量に送られてきてだな。どうしようか困ってたんだ」
「「………」」
「 ? 」
「チョコレートは…キャンディーは…?」
「無かった」
「ケーキは…パフェは…?」
「店で売ってるだろ」
「「お……お…」」
「お?」
「「お前の血は何色じゃ(だ)ぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
「いきなりなんだ!?」
「儂達の夢を返せ!!希望を返せ!!」
「うっう……ここまで気遣いが出来ないなんて…」シクシク
「ジャガイモの何が不満なんだ!!」
「不満しか無いわ!!しかも母上から貰って置いて儂に渡すってどういう神経してるんじゃ!?」
「じゃ、ここで蒸かして食べようか、今なら白湯も付いてくるぞ」
「お主の家はいつ修道院になったのじゃ?」
「3週間前からだ、
いい加減やっつけてしまわないと芽が出て駄目になるかもしれんと思ってな…
そうやってジャガイモだけ食べてるわけだが…
最初は我慢で来たがこの頃は、だんだん飽きを通り越してジャガイモに怒りと殺意すら湧いてくる」
「完全に八つ当たりなのじゃ……」
「頭の中までジャガイモに侵食されてるのかも…」
「最近は絶食してたからジャガイモの事を忘れていたが……また思い出してしまった…」
「本末転倒すぎて理解できない…いっそ捨ててしまってもいいんじゃないかのう?
母上には黙っておいてあげるのじゃ」
「捨てるのもなんだか忍び無い…食べ物は粗末にしたくないからな」
「それならいろいろ料理して飽きないように食べればいいじゃろ…」
「でも、全然出来なそうですねジナン様」
「いや、料理自体はしてるのだが…」
「どんなのじゃ?」
「芋版彫ったり…ポテトランチャーにして飛ばしたり…」
「料理と工作の区別も付かんのか!!」
「芋版は効率化を突き進め、特殊な魔術インクを使用することによって、活版印刷よりも高速簡易化した名付けて「マジック芋版」を開発した。因みに投げても戻ってくる。
ポテトランチャーもかなりの改良に成功した。
今では音速の壁を超え6000km以上の飛距離を芋が飛ぶ」
「そこまでくると大陸間弾道ポテトミサイルですね……」
「アホじゃ…アホ極みじゃ……」
「でも、そんなことが出来るまでにどれくらいジャガイモを使ったんですか?」
「この開発ではそれぞれ500t以上のジャガイモを使用しているが、非常に有意義な消費の仕方だと思う。もともとは、あまりのジャガイモの多さに気晴らしで始めたことだったが、つい熱中してしまってな」
「「………」」
「……のう、メイ…母上が農地改革を行う様なこと言ってなかったっけ……」
「……えぇ…しかも、サンプルで取り寄せたジャガイモが行方不明らしいですね…」
「どうしたんだ?」
この後、バーメットに死ぬほど怒られました。
「はっぴーはろうぃーん♪トリックオアロードローラー!!(ヴァンパイア風)」
「ガオーー!!お菓子くれなきゃイタズラするのじゃーー!!(ワーウル風」
「………」パタン
「「無言で閉めた!!」」
「………」パチン
「家の灯りまで消しおった…」
「よほどお菓子がもったいないんでしょうか?」
「いや、多分今日(昨日)がハロウィンであることすら覚えてなかったのじゃろう…」
「今日(昨日)って……夏の時もこんな感じで乗り遅れましたよね…」
「目先の楽な方、楽な方と流されるアレに問題があるのじゃ…」
「連載なんだからもう少しテンポよく投稿できませんかね…アレ
このままだと、見てくださる方も離れて行ってしまいますよ?」
「儂らが頑張るしかないのう…」
「そうですね、それじゃ話を戻しましょうか♪」クルン♪
「ハッ!! さっきまで何か危ない事を口走っていた気がするのじゃ…」
「気のせいです♪
それはいいとして、このままでは私達のハロウィン無敗伝説に傷が付いてしまいます…」
「そんな伝説いつ出来たのかわからんが…
このまますごすごと帰るつもりも無いのじゃ!!
というわけでジナン!!ここを開けるのじゃぁぁぁ!!」ドンドンドン!!
「止めろ、お前が叩くと扉が壊れる」
「それならさっさと開けるのじゃ!!」
「無駄な抵抗はやめた方がいいですよ〜♪」
「そもそもお前ら仮装じゃなくて本物だろうが」
「別に本物が混じってても何の問題もないのじゃ」
「混じってるどころの話しじゃないぞ、純度100%で本物しか来なかった」
「皆、こんなところまでねだりに来たのか…どいつもこいつも食いしん坊じゃのう…
で、どうやってそやつらを追い返したのじゃ?」
「待ってくださいフォーメル様…追い返したと決めるにはまだ早すぎます…
もしかしたら今、家の中でここに来た者全員に『イタズラ』してるのかも…
それなら扉を開けないのも辻褄が合いますね」ブンブン…
「あ…あやつに限ってそんなこと…」
「あの中で目眩めく官能と倒錯的な情事が行われているのやも…
いえ!! 間違いなく、ここに来たいたいけな魔物達を己の肉棒で容赦なく雌奴隷に調教しているのです!!
どうします!?私達もイッちゃいます!!?イッちゃいますかぁぁぁぁ!!!?」ブンブンブンブン!!
「は…初めては…やっぱり二人きりが……いいのじゃ…
で、でも…どうしよう…」モジモジ…
「行くなら二人だけで行け!!」ガチャ
「ハハァン!? あれですか!? もしかして、手始めに私とフォーメル様でユリユリですか!?
YURRRRRRRRRRRRRYYYYYYYYYYYY(ユリィィィィィィィィィ)」ボボボボボ…
「で、でもそれって…ダメなんじゃ…
というか首が速すぎて三つに見えるのじゃ」
「大丈夫!!その後にちゃんとジナン様とやっちゃえばノーカンです!!
カワイイ女の子達がイチャネチョするのも絶対に正義です!!」
「自分で自分をカワイイ言うか…」
「当たり前です!!そのためにわざわざ魔女になったんです!!ロリ万歳です!!
ROOOOOOOORRRRRRRRRRRRRRRRYYYYYYYYY」
「完全に吸血鬼だな…」
「そんなことよりも、ジナン!!まさかお主本当に…」
「魔物娘とくっ付く気にはならんのでな、するはずないだろ」
「そういっても怪しいのう…ちょっと家におじゃまするのじゃ!!」ドタドタ…
「好きにしろ」
「じゃ、私は隠し部屋がないか探査魔法で調べますね♪」
「何気にレベルの高い魔法使いなのが腹が立つ…」
「能ある鷹は…といいますしね♪」
「能ある鷹と言うより…(馬「聞こえてますよ♪」)」
「………」
「さて…こちらはそれらしいものは見つかりませんでしたが…フォメール様の方に期待ですね」
「あるはずないだろ」
「ちょっとでもその可能性がある限り楽しみにしていた方が人生楽しめます♪」
「お前…もう人じゃないだろ」
バタバタ…
「ただいまなのじゃ〜部屋をくまなく探しても誰もいなかったのじゃ」
「ハァ…面白くないですね……
じゃ、私達だけでやりましょうか…」
「そうじゃのう…」ヌギヌギ
「何をだ、馬鹿者」パコン!
「ですが、こうなると私も魔物娘達をどうやって追い返したのか気になってきますね…
お菓子がない未婚男性の家なんて狩場と同じですし…」
「実際に何件かやられてたのう…うっかりお菓子を忘れて家に閉じこもってたら
窓を割られて突入されたり、床下から襲われたり、道端であったら問答無用…
酷い奴じゃとお菓子を渡してもやられてたのう…」
「地獄絵図だな……
で、気になるなら話すが、俺はこんな感じで追い返した」
……………
「「「「トリックオアトリート!!」」」」
「大人しくお菓子を渡すか
イタズラされてお兄さんがお菓子にされちゃうか選んでねお兄さん♥」
「ボク達はどっちでもいいよ〜」
「むしろ、お菓子くれない方がいいかも♪」
「私もお兄さんにイタズラの方がいいかな〜なんて♥」
「……マジックアロー」ピシュン!!
「「「「うわぁぁぁ!!」」」」
「汚らわしい魍魎共よ…今宵死して尚、人を害すと在らば
貴様らが現世にいること、大魔導コーネック・アバンレジェンが許さん!!
二度と現世に帰ってくるなどと思わぬよう絶対の恐怖を抱き冥界に還るがいい!!
開け冥府の門!我が手に来たりて眼前の悪しき亡者を灰燼とせよ!!
ヘルフレア!!」ゴォォォォォォ!!
キャァァァァァァァ……
……………
「「………」」
「ま、こんな感じで追い返すわけだ。
ポイントは、恥ずかしがらない、擬似魔法でも手を抜かないの二つだな」
「子供相手に何やってるんじゃお主は!!
お主に儂を馬鹿という資格は無いわ!!大馬鹿者!!」
「子供相手だからこそ全力でやるのだ」
「全力の方向性が全力で間違ってるのじゃ!!」
「引っ張った割にこんなことで名前出してるし…」
「次男という言い方はバーメット達が言ってただけだからな
俺としてはどう呼ばれようと構わない」
「じゃ、私は今度から『コー君♪』とでも呼びましょうか♪」
「どくばり いとをはく かたくなる ・・・」
「それはコ○ーンです!
しかも、ちゃっかりビード○からレベル上げてるし…」
「むっ!!じゃあ儂も今度からコー君に…」
「なんか腹が立つから却下」
「露骨な差別なのじゃ!!」
「基本的に君付けは目下の者にしか使っちゃいけませんからね」
「年が分からないメイはともかく、お前に君呼ばわりされるのは勘弁だ」
「永遠に12歳の魔女っ娘ですよ♪」
「ならやめろ」
「は〜い♪」
「ぐぬぅ…結局分かっただけでそのままか…あんまり意味が無かったのじゃ」
「それどころか本筋から大分話がずれちゃいましたね」
「あ、そうじゃった!! ジナン! さっさとお菓子を寄越すのじゃ!!」
「お菓子か…食べ物があったかすら怪しいな……ちょっと待ってろ探してくる」ガチャン!
「なんだかんだ言ってもあやつのことじゃし、儂らの分は用意しておるに違いない! 全く素直じゃないのう…うしししっ」
「チョコレートでしょうか?キャンディーでしょうか?何にせよ楽しみですね♪」
「もしかしたら家の中でケーキやパフェをご馳走してくれるかも…」
「明るい奴らだな……」ガチャリ
「待ってましたなのじゃ!!
トリックアトリート!!トリックオアトリート!!」ピョンピョン
「ほら、それを持って早く帰れ」ゴトッ
「……………何なのじゃこれ」
「ジャガイモだ」
「そうじゃなくて……」
「他に何に見える? 正真正銘ジャガイモだ
この前お前の母親から大量に送られてきてだな。どうしようか困ってたんだ」
「「………」」
「 ? 」
「チョコレートは…キャンディーは…?」
「無かった」
「ケーキは…パフェは…?」
「店で売ってるだろ」
「「お……お…」」
「お?」
「「お前の血は何色じゃ(だ)ぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
「いきなりなんだ!?」
「儂達の夢を返せ!!希望を返せ!!」
「うっう……ここまで気遣いが出来ないなんて…」シクシク
「ジャガイモの何が不満なんだ!!」
「不満しか無いわ!!しかも母上から貰って置いて儂に渡すってどういう神経してるんじゃ!?」
「じゃ、ここで蒸かして食べようか、今なら白湯も付いてくるぞ」
「お主の家はいつ修道院になったのじゃ?」
「3週間前からだ、
いい加減やっつけてしまわないと芽が出て駄目になるかもしれんと思ってな…
そうやってジャガイモだけ食べてるわけだが…
最初は我慢で来たがこの頃は、だんだん飽きを通り越してジャガイモに怒りと殺意すら湧いてくる」
「完全に八つ当たりなのじゃ……」
「頭の中までジャガイモに侵食されてるのかも…」
「最近は絶食してたからジャガイモの事を忘れていたが……また思い出してしまった…」
「本末転倒すぎて理解できない…いっそ捨ててしまってもいいんじゃないかのう?
母上には黙っておいてあげるのじゃ」
「捨てるのもなんだか忍び無い…食べ物は粗末にしたくないからな」
「それならいろいろ料理して飽きないように食べればいいじゃろ…」
「でも、全然出来なそうですねジナン様」
「いや、料理自体はしてるのだが…」
「どんなのじゃ?」
「芋版彫ったり…ポテトランチャーにして飛ばしたり…」
「料理と工作の区別も付かんのか!!」
「芋版は効率化を突き進め、特殊な魔術インクを使用することによって、活版印刷よりも高速簡易化した名付けて「マジック芋版」を開発した。因みに投げても戻ってくる。
ポテトランチャーもかなりの改良に成功した。
今では音速の壁を超え6000km以上の飛距離を芋が飛ぶ」
「そこまでくると大陸間弾道ポテトミサイルですね……」
「アホじゃ…アホ極みじゃ……」
「でも、そんなことが出来るまでにどれくらいジャガイモを使ったんですか?」
「この開発ではそれぞれ500t以上のジャガイモを使用しているが、非常に有意義な消費の仕方だと思う。もともとは、あまりのジャガイモの多さに気晴らしで始めたことだったが、つい熱中してしまってな」
「「………」」
「……のう、メイ…母上が農地改革を行う様なこと言ってなかったっけ……」
「……えぇ…しかも、サンプルで取り寄せたジャガイモが行方不明らしいですね…」
「どうしたんだ?」
この後、バーメットに死ぬほど怒られました。
12/11/01 22:30更新 / ヤルダケヤル
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