ここはどこにでもある魔界
その四丁目にある淫夢通りにある一軒のアパート
そこに非公式の騎士団が結成されていた
その団名は…【アリス騎――
誰も居ないようです...
ここはとある魔界の町外れにある廃館
そこに非公式の集まりが行われていた
その名も…
「魔物娘だらけの肝試し大会!ジョボボもあるよ! in ハ・イ・カ・ン・♪ なのです♪」
パチパチパチパチパチ!
日が沈みきった夜中に騎士団の皆は町外れの廃館に集まっていました。
夏最後の締めくくりは何がいいか皆で考えていると、ポテチちゃんが肝試しにしようと言ったのが発端です。
団長を始めキッドちゃんも肝試しに賛同、そのまま肝試しをすることに決まりました。
肝試しの準備は誰がするかという話もトントン拍子に進み、準備にはポテチちゃんと妖狐お姉さんが行い。
その二人を除いた団長さん達4人が参加する形となりました。
風が呻くように吹く、団長さんは今か今かと目を輝かせわくわくしていますが、テンションが高いのは三人だけでした。
最初からいい顔をしていなかったレタスちゃんと潮ちゃんは会場で抱き合って小さな物音にも敏感に反応しています。
余裕たっぷりだったキッドちゃんも今では落ち着きがありません。
出発前の好奇心旺盛な落ち着きのなさとは打って変わって、産まれたばかりの子鹿のように足がプルプルと震わせて、シッポを逆立てています。
それをなんとか誤魔化そうと虚勢を貼ってはいますが無限に噴き出してくる汗を何度も拭うばかりです。
「それでは参加者の皆さんにルール説明なのです、廃館に隠したとあるアイテムを探して持って返ってくるだけというものなのです。
その持ち帰るアイテムとは…妖狐おねーさん、例のものを」
「はーい…じゃん♪」
妖狐お姉さんが取り出したのは透き通った透明の水晶。しかし、その水晶はとぐろを巻いた形をしていて、まるで――
「うんこー!」
団長さんのお下品な発言に会場は凍りついたかのように沈黙が訪れ、そして笑い声が響き渡りました。
「団長さん、それ言っちゃダメですよ」
「ブフォッ!た、たしかにうんこにみえるお!ブブブ!」
「そ、そんなこと言ったら…うん…う………ぶっ…っ〜〜…」
「…っ………っっ……」
妖狐お姉さんの注意している間にもキッドちゃんは堪え切れず吹き出し。
レタスちゃんは笑いが込みあげて上手く喋れず、潮ちゃんは後ろを向いて肩をプルプルと震わせています。
このアイテムのデザインをした張本人はというと…
「計 画 通 り(ニヤリ」
狙い通りの成果を上げたことにニヤニヤと満足気でした。
「さぁ、一笑いした所で再開なのです♪チームメンバーを決めるために作った特性アミバ…じゃなくて
あみだくじを引いてもらうのです♪棒の先にある色と同じ人がカップリ…パートナーなのです。
さぁさぁ、10本の棒からお好きなのを一つ引くのです!!」
「ポテチちゃん…10本は多いですよ」
ポテチちゃんが用意したのはホル牛乳の紙パックに入っている10本のアイスの棒。
多すぎると妖狐お姉さんにツッコミを入れられながら団長を先頭に皆が引いていきます。
「あかです!」
「わっちは青だお」
「あっ、赤ですぅ♪」
「えっと…あたり?」
「おめでとうなのです♪その棒は食あたりパン一年分なのですよ♪」
「えぇ!?このあみだくじは景品入りなんですか?」
「* ゚・*:.。.:*・゜+ d(*´∀`)b うそです +.:*・゜゚・*:. *」
ぉぉぉぉ…ぉ……
「ひぅ!?」
「ヴアッ!!!!」
「ひゃぅ!!!」
ぉぉぉぉ…ぉ……ぉ〜…
「き、ききききき……」
「だ、ダイジョブだだだお!か、かぜ、かぜなんだお!」
廃館の中に入ったキッドちゃんと潮ちゃんはカンテラの明かりを頼りに薄暗い廊下を歩いています。
先陣切って進んだ団長に負けまいとキッドちゃんも勢いよく廃館に突撃したのですが
時々吹く隙間風に潮ちゃんは怯え、それに驚くキッドちゃんにまた潮ちゃんは驚いて思うように進めていない様子。
老朽化が進んだ廃館の軋む床、ひび割れた壁から入ってくる隙間風、風に吹かれて揺れる布。
ありとあらゆるものに潮ちゃんが驚き、キッドちゃんが潮ちゃんに驚いてはそれに潮ちゃんが驚く、その繰り返しを続けていました。
「あ、ああうぅぅぅ……」
半ばパニックになりかけている潮ちゃん、目尻には涙を溜めて今にも零れ落ちそうです。
「だ、だだだ、大丈夫だお!わ、わっちがお化けなんかたおすてやりんだお!」
なんとか潮ちゃんを励まそうとするキッドちゃん。
ですが、恐怖で声が裏返ってしまって逆に潮ちゃんを驚かせてしまって逆効果で
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