「させるかよぉ!」
「フニャアア!!」
「欧州選手権第一節、猫の王国VSウェールズ!後半の25分を過ぎてスコアは1‐1!追いついたウェールズに流れが行くと思いきやくさがるのは猫の王国!」
後半開始早々コーナーキックから追いつかれてしまった猫の王国。
何とか五分五分の展開には持ちこめていたがいまいち決め手に欠け、お互いイライラする状況が続く。ただ、どちらかというとFWの2人を新しい選手に変えたウェールズに流れは傾いていた。
「もっとコンパクトに守りなさいな!…監督!攻めと守りの上下運動でチルとメルは大分足にキています…そろそろ変え時では…?」
「そう焦るなよ。こっちは後半の頭に一人下げてあと二人しか交代できないんだぞ?」
「采配ミス…」
「まぁまぁ、サラで前半完封出来たのは満点。俺のプランでは後1点欲しかったなぁ。」
「あのですね!試合は…」
「まぁまてって!クールビューティが台無しだぞ?」
「むぅ…」
ちょっぴり気恥かしくてサマンサは赤面した。こんな状況でいったいどんな策があるというのか?
「彰太!ハンナとバズ呼んでくれ!」
呼ばれたのはハンナ・カウフマンとバスティアン・ケーヒルの二名。
ハンナは生まれながらのチシャ猫としてのスピードと神出鬼没な攻撃参加、
バズは身長と跳躍力が武器。
「ハンナはチルと交代でサイドでバズはシェリーと交代だ。そんでポーラをMFまで下げさせろ。いいかお前ら。あいつらに伝えろ。どんなに時間をかけてもいいから確実にゴール前に運んでクロスを上げろ。あえてサイドを崩してな。後は…わかるな?」
「はいニャ!」「了解!」
その横、ウェールズベンチ。
「チッ…気付きおったか…?」
中盤が3人になり、フレッシュなハンナが入った王国。
ウェールズ監督クリスの予感はじわじわと現実味を帯び始める。
ベイルだ。慣れないボランチでの守備に追われてかなり激しく体力を消耗していた。そしてその彼を慕う他の選手たち。当初のサイドを攻めさせずに中央へ誘い攻撃へつなげるプランは崩れ始めていた。ベイルをカバーしようと少しずつサイドが開き始めていたのである。
「甘いんだニャア♪いただき!」
足裏を使ったプレーでサイドから突破を図る王国。
かたや守備の大前提が崩れたウェールズ。流れは一目了然。
「また抜かれた!抜かれました!」
「独特のステップワーク!これはディフェンダーにとってタイミングが獲り辛いですよ!」
するする抜けるハンナ。そう、路地裏が多い猫の王国はフルコートのサッカーを始める以前にストリートサッカーやフットサルをしていたものが多い。ゆえに1対1の場面にめっぽう強い。そして彼女目は…
「やっぱりな。最後は私なんだよ。」「こっちもあるぞ!」
二人の大きなFWを捕えていた。
「試合終了!3−1で猫の王国の勝利です!井原監督は初陣を勝利で飾りました!」
「最後はアブドゥラーとケーヒルでこじ開けるというパワープレー!終始攻撃にこだわった成果ですね!」
「暫定順位ではありますが、スウェーデンとトルコの一戦がただ今終了、引き分けたため、猫の王国、グループ2位ということとなります!」
「わ、私は何も文句ありませんからね?」
「そうそう。少しは俺を信じなさいって。」
こののち、王国はトルコとの引き分けを挟みマケドニアに勝利。
スペインと同率首位で年越しを迎えることとなった。そして…
「うううう〜サッブイなぁ…やっぱオカヤマって、ニッポンて…シチリアと違うなぁ…」
新章ワインレッドな恋をして
かみんぐすーん…
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