「現在猫の王国VSウェールズ、前半が終了しました。ここで他会場の結果を見てみましょう。まずは3日前に試合が終了したスペインVSマケドニア。こちらはワールドカップの大敗からどう立ち上がるかが不安視されたスペインですが、見事8-0という驚異のスコアで勝利をモノにしておりますニャ。そしてたった今前半が終了したスウェーデンVSトルコ。こちらはスウェーデンのエース、イブラヒモビッチの2得点で先制したものの、トルコのエースラマンもミノタウロスらしい闘争心を発揮。負けじと前半終了間際に追いつき、2-2の同点で折り返すという死闘を繰り広げています。」
「1位通過がスペイン、2位通過がスウェーデンで3位でプレーオフ進出がトルコかウェールズというのが大方の予想…しかし猫の王国のサッカーを見ている限りではそうとは言えなくなっておりますね!」
「いや全くその通り。引き続き注目して参りましょうニャ!」
15分が経過し、選手が再びピッチに戻ってくる。
そしてすでに正樹は動きを見せていた。
キャットランド王国、選手の交代をお知らせします!背番号12GK、サラ・ハワード変わりまして背番号1GKアリアーネ・カーンが入ります!″
「エリックさん、先に動いた王国ですがGKからディフェンスをいれかえましたね?」
「ある程度のパターンを確実に仕留めるという現在のキーパー論を根本から揺るがす采配でしたがここは安定を求めての交代でしょう。28歳ということで技術でも経験でも脂がのる年齢ですから。」
「はい、彼女は昨シーズンドイツブンデスリーガ通算150試合出場も達成してますからね。」
一方ピッチでは両チームが円陣を組んでいた。
「いいかい皆。GKがボクであろうがサラであろうが今の姿勢を崩す必要なんかない。ただ、エレガントでエキゾチックでエロティックなフットボールを目指す。きっと栄光もその先に転がってるはずさ。」
28歳ながら歳年長のカーンの投入により弱冠一名を除きイレブンは落ち着いている。
「おおーだニャ。」「チル姉、どういうことだニャ?」
「攻めればいいのニャ!」「なるほどニャ!」
「キャプテン私なのに…」
「ふふっ…それじゃキャプテン、締めてくれよ。」
「…この試合、勝って次につなげるぞ!そして絶対フランスへ行くんだ!」
「「「「「「「「「「おう!!!」」」」」」」」」」
「さあ両選手がフィールドに散りました。が…ウェールズは攻撃の要、ベイルを中盤の最後尾、ボランチまで下げました!」
「まあでも前半の最後の方は彼も守備に汗をかかねばならないシーンが多々ありましたから。それに両サイドに2人ずつ配置しているあたりサイドから崩そうという狙いは捨てていないのでしょう。」
「さあ後半キックオフ!」
後半は王国ボールでのキックオフ。
一旦ディフェンダーへ預けられたボールはMFディアナへさらに勿論突破力のあるメルへ。
「抜いてやるニャ!…ってあれ?」
「こっち″は通さないのよさ!」
素早く詰められてしまいスピードアップできない!
かといって足元でボールをこねていては速攻という良さが消されてしまう。
「こっちや!」
「くっ!任せたニャ!」
フォロー役のアリアが中央で受け止める。素早ささえ消されなければ…
「来ると思ったぜ!」
「なぁ!?」
メルのパスとほぼ同時にベイルがアリアの背後に詰めてきていたのだ。
そのままがら空きの中央を猛然とかけ上げる!
「ルシェ!クラリー!」 「おう!」「オーケイ!」
「ツートップのFWをがっちりマーク!選択肢はシュートのみ!」
「うおおおおお!!」
遠目からながらとてつもないシュートが王国ゴールを襲うがそこはベテランアリアーネ・カーン。キャッチできずとも後ろへそらす。
「ここまでハマるとはね…」「まったく、監督が敵じゃなくてよかったでしゅ…」
ハーフタイム、ウェールズのロッカールーム。
誰もが疲れ切った表情を浮かべる。それもそのはず、たった3本しかシュートを打てず、またボールもほとんどの時間奪われていた。不完全燃焼、焦り、フラストレーションがまだまだ幼い彼女たちに乗りかかる。
「まったく…顔を上げいと言うとるのに!ベイル!」
「!?…ハイ!」
「今日の相手とお主の憎きバルセロナ、比べてみい!」
「スピードでは圧倒的にキャットランドですが…細かいところでは…」
ふふんと得意げなクリス。
「そうじゃ。あいつ等はしょせん粗悪な模倣品よ。どうした皆の衆。ここには本物を知るお兄ちゃんが居るではないか?」
そうだ。頼れるお兄ちゃんがいるんだ。少女たちを伝播する小さな光。
「後半はベイルをボランチに下げる!そしてサイドはサイドハーフ、
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