「えーっ、またクノイチ殿を夜伽のメインにするのですかー！！」
「いや、ちゃんと落武者ちゃんの相手もするからね？」

......主殿はここ最近、新入りのクノイチ殿ばかり贔屓しているでござる。
先に主の元に仕えたのは拙者なのに、拙者なのに。

「どうしてもというなら仕方ない、明日こそは拙者がメインにござるよ！？　約束でござるよ！？」
「わかってる、わかってるよ落武者さん...」

終わりが見えていれば一晩くらい...。
この時は拙者がバカだと思いもしなかった...。




「えーっ、今晩もクノイチ殿を夜伽のメインにするのですかー！！」
「本当にごめんね、でも落武者さんの匂いはボクに染みついてるでしょ？　クノイチさんは日が浅いからさ？」
「うぅぅぅ〜......。　じゃあ、いつになったら拙者がメインで夜伽なさるのですか！？」
「うーん、そうだな...一週間後とか？」

一週間も待てと申すか。
ですが拙者は忠臣の中の忠臣、伊達に落武者をやっているわけではないのです...。
いいでしょう、一週間くらい耐えて見せましょう。

「約束ですよ主、指切りげんまんですよ、ハリセンボンを飲ませますよ！！」
「針千本じゃないのかなー...」

主、絶対ですよ！　絶対ですよ！！






「主、約束の一週間でございます、本日は......」
「んっ？　なんか約束してたっけ？」

......拙者は耳を疑いました。

「主、本当に覚えていないのですか、一週間前に、一週間たったらメインで抱いてやると...」
「ごめん、今日は仕事が忙しかったから...」
「.........」

眼から涙が溢れてくる...
決壊した激情の下、拙者は主に物申した。

「嫌でござる！　嫌でござる！　なぜ幼少時より付き合いのある拙者を抱けぬと申すのか！　あれほどささやいてくれた愛の言葉は夢か幻であったのですか！　嫌でござる嫌でござる！　今晩は抱いてもらわないと嫌でござる！！」

年甲斐もなく駄々をこねまくる。
こんなに駄々をこねたのは生まれてからというもの、数えるくらいしかない。

「ごめんね、今日は疲れているから...」

そう言い残して主は行ってしまわれた...。

.........。

そういうことなら、拙者にも考えがあるでござる。







「ＺＺＺ......！！？　なにやつっ！！」

ただならぬ気配を感じて跳び起きた主。

「拙者でございまする、落ち武者でございます」
「なんだお前か...」

ため息をつく主。

「主、脇汗がスゴイでござるよ、ちょっと両腕を上げてみるでござる」
「そんなにすごい脇汗なの...？」

主が両腕を上げたその瞬間、拙者は腰から太刀と小太刀を引き抜いて、主の両手首ごと布団を突き刺して畳に縫い付けた！

「なっ、なぁぁぁぁぁっ！！！」

訳も分からず絶叫する主。

「謀反でござる。　そして、これをご覧ください」

部屋の暗がりに転がっていた何かを主の眼前に放り出す。

「くっ、クノイチ！！」
「ン”ーッ！！　ン”ーッ！！」

そう、主の寝所に忍び込む前に、邪魔になるであろうと仕留めておいたクノイチ殿でござる。
今は荒縄で亀甲縛りに処され、その上からさらに敷布団を巻いてさらに鎖で縛り、口も猿轡で塞いでおきました。

「主よ、今宵は誰も主の味方にはなりませぬ......」

寝巻をスルッと落とし、晒しを放り投げ、生まれたままの姿になって主に一歩、また一歩と近づいていく。

「拙者だって武士である前に女、主のお情けが欲しかったのでござる...」

主は虫の標本のごとく、その場から一歩も動くことはできない...。

「ですが主は、拙者がいかような働きをしても褒美を下さらない。　謀反でござる」
「ひっ...」

悲鳴を上げる主、ですが、もう何もかも手遅れなのでござる。






「ほらほらァ、何か言うことはありますか主殿ッ！　従者に跨られ、快楽攻めにされてヒィヒィ言ってないで何か言うことはないのですかッ！！」

拙者の体躯は、主より３周りは大きいのでござる。
主は成人男性としては小柄なのもありますが、拙者は女としては大柄な部類に入るのでござる。
そんな小柄は主は、拙者という巨女に跨られて啼き声をあげております。
その圧倒的な巨躯を以て叩きつける腰に、主殿は『男啼き』することしかできませんでしたとさ。

「主殿ッ、おなごのように啼いてないで、何か言ったらいかがでしょうか！！　それでも家督を継ぐでしょう！！　それが女一人に襲われて返り討ちにできないとか、聞いてあきれるでござるっ！！」
「うぅぅ...」

その時。びゅっびゅっと痙攣する主のイチモツ。
ははぁ、耐え切れずに精を漏らしてしまったか。

「あーあ、下手人の攻めに耐え切れずに、精を吐き出

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