風邪が治った男の話

よう、皆元気にしてるか?
先日風邪で倒れた男の嫁だ。マンティコアのティアだ。
前回を見ていないやつの為に言っておくと、旦那が風邪ひいて私とセックスして治ったって話だ。
おまけにインキュバス化もしたくらいか。ついでに言うなら拉致ってきたホルスタウロスのミル共々結婚したぜ。


お陰様で旦那の風邪はすっかり治って。元気にしてるよ。
ただなぁ…

ふぇっくしょい!!

今度は私とミルが風邪ひいちまった。うぅ寒い。

「きゅ〜〜〜〜…」

「こんな雪が降っているってのにビキニでいるからだよ」

うるへー。この格好のほうが動きやすいんだよ。
…一度補導されてからはジーパンだけは履くようにしたけどさ。
へっきし。うぅ…

あぁ、ちなみに旦那は
  _,._
 ミ ・ω・ミ ←こんな感じだ。

どうだ、嫁の私が自慢できるかっこいい旦那だろ?

「しかしなぁ…ティアもミルもこの国じゃ戸籍ってないもんなぁ」

旦那が言うにはこの国では戸籍がないと医療その他もろもろのサービスが利用できないらしい。
そりゃあ私は不法入国みたいなものだからないし…
故郷じゃ風邪なんてひかなかったから風邪薬なんて持ってないし…

「うーん。あ、そうだこの前のリッチ博士に相談してみるかな」

リッチ博士?
確かにリッチっていう魔物娘はいるけどなんでこっちにいるんだ?

「うん。この前、ティアにさんざん搾り取られたでしょ?その時のぐしょぐしょになった布団を引き取っていたんだ。
なんか研究のサンプルだかになるんだってさ」

でもそのリッチってのは研究者なんだろ?

「そうだけど、まぁそんな細かい違いもないでしょ」

いや、違うと思うぞ?
ゴホゴホ。

どうやら手紙に連絡先があったらしく、それを見て電話をかける旦那。


「あーリッチ研究所ですか? はい、…お願いします」

「あ、リッチ博士ですか? 先日はありがとうございます」

「はい、実は嫁が風邪をひいてしまいまして」

「それが…その、魔物娘でして公共機関が使えないので… はい。わかりましたそれではお待ちしています」


「…うん。いまから来てくれるって。もうちょっとの辛抱だぞー」

そういって私とミルの頭を撫でてくれた。
うん。暖かくて気持ちい。…面と向かってじゃ言えないけどな。

「う〜ん…あったかいですぅ〜
#9829;」

あ、あいつ。ちゃっかり旦那の手を引き込んで自分の胸に当てていやがる…!
…ホルスタウロスって種族は旦那の愛を一身に受けなきゃ体調を崩すって聞くしな。
ほんとは私だって独り占めしたいけど…き、今日は私も動く気になれないし多めに見てやるか。

「旦那様ぁ〜
#9829;」

あぁ!旦那ごと布団に引き込みやがった!
おいまて!そこまでは許さんぞ!第一また旦那が風邪ひくだろ!離せって!





ピンポーン。

「はーい。今行きますよー」

うぅ、結局ミルの奴が旦那を独り占めしやがってそれを解いていたらろくに寝れなかった…
当の本人は幸せそうに寝てるよ。…ふぇっくしょい!!
うぅ、下手に汗かいた分なんか悪化した気がする…

「ヴァ〜♪」
「う゛わぁ…」
「お邪魔するわね」

どうやら例のリッチ博士が来たようだ。
布団から頭を出してみる。白い肌に黒い衣装。それに加えて白衣を身に纏って立派な研究者の恰好だ。
…小さいのを除いたらな。

よう。こんなところで同郷の奴に会うとはね。
ゴホゴホ。あぁ、悪いねこんなかっこで…小さい研究者さん?

「む。小さいは余計。
あなたこそ、あっちの世界じゃ旅人を襲っているような種族がなんでこっちの世界に来ているのよ」

はん、あんな牧草しかない所じゃろくに旅人も来ないからね。
それならいっそこっちに来てみたほうがまだ出会いがあるっていうもんさ。

「そう。じゃ、診察するわ。用意して」
「ヴァ〜…」

・・

「はい、おしまい。やっぱりただの風邪ね」
「風邪かぁ〜やっぱうつしちゃったかなぁ…。ごめんなぁ」
「旦那様のせいじゃないですよぉ〜 コホコホ」

ぐず。で、風邪薬は?

「ないわ。代わりにこれを飲みなさい」

リッチ博士から黒い小瓶を受け取る。

…おい。ラベルにドクロマークが描かれてるじゃないか!

「大丈夫よ。それを一粒飲めばすぐに良くなるわ。
 あと、あなたにはこれを。きっと役に立つでしょうから」
「あぁ、すいません。で、御代のほうは…」
「別にいいわ。強いて言うなら飲んだ後どんなことが起きたか後で聞かせてちょうだい」

おい、やっぱなんかあるんじゃないか。
ほんと大丈夫なのかこれ…

「じゃ、私達は引き上げるわ。お邪魔みたいだし。医者でもないけど…お大事に」
「ヴァ〜
#9829;」

バタム。

「…うん。とりあえずご飯食べたらみんなで薬を飲もうか」


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