悦楽の園 後編
カチャッ……
『これで2人っきりだよ?オリバー♪』
(これで、もう逃げられない……。)
テオは後ろ手でそっと部屋の鍵を回した……。
『ご、ごめん……日記……勝手に読んだ。』
『いいんだ。むしろ嬉しいんだ。読んで欲しかった……いや、オリバーならきっと読むだろうと思っていた。』
パニックになっている自分を冷静な自分が無理やり押さえつけ、なんとか紙一枚の平静を保ち、テオに質問を返す。
『……ギナジウムで何が起こっているんだ?何を知ってるんだ?日記に書かれていた事は……』
テオは心底嬉しそうで、今まで見たどんな笑顔よりも可憐で邪悪な笑顔を俺に向けた。
『全部、ぜーーんぶ本当の事だよ♪』
『なっ!!?』
予想をしていた最悪の答えだ……
『まずは事の経緯を知らないとだね?今、あの夜の記憶を戻してあげる♪』
ドクン……
なんだ?頭の中に……
そうだ……あの夜……礼拝堂に悪魔がいてテオがいて……テオ言葉を何か言うと、悪魔がビジネスがどうとか言い出して……俺はテオを連れ戻そうと駆け寄ったけど、どんどん離れていって……気付いたらベッドで寝てた。
『くそっ……頭が!……おいテオ、何をしたんだ?あの日記の中の悪魔と……何があった?』
『教えてあげる♪……ボクは禁書庫から持ち出した楽譜を読んで歌ってしまった。あれは悪魔を呼び出す契約の証しなんだ。悪魔が出てきてオリバーを襲おうとしたから、ボクは合言葉を唱えてビジネスを持ちかけた。ボクの願いを叶える代わりに、悪魔に手を貸す。それがビジネス。不純交友が増えたのも……聖歌隊のパート比率がおかしくなったのも……授業のサボりやズル休みが増えたのも、それからオリバーが毎晩おかしな夢を見ているのも全部ボクのせい。』
おかしな夢……それは異形の女の子になったフロイラインを抱く夢だ……犯し犯され、淫らに快楽を貪る淫夢……
思い過ごしであってほしい、悪い夢であってほしい、青春の不安定さがもたらした何かの間違いであってほしい、大人になった時に酒を飲みながら笑い合える思い出であってほしい……そんな願いがガラガラと音を立てて崩れ落ちていく。
『全ては……君を手に入れる為……。それがたった一つのボクの願い……プロフィヴェーレ(静止せよ。』
『!?……動かない!?』
唱えたのは魔法か!?身体が動かない。
目線も……動かない!
シュルッ……
トサッ……
プチプチ……プチプチ……
カチャッ……カチャカチャ
スルッ……
テオは微笑んだまま、するりとタイを外して上着を脱ぎ、シャツを脱ぎ、ズボンを脱いであっという間に裸になった。
その様子を見て、ここ1週間不能だった俺のモノがズボンの中で痛いくらいに張り詰めた。
『どう?女の子のボクは……キレイ?』
綺麗で……綺麗すぎて言葉が出ない。
肌は色艶めき、膨らみかけた胸、括れた腰は少女のもの。だけど、肩や手や骨格の所々は少年のままだ。成長途中の繊細な少年と色付き始める少女を合わせたような、危うい美しさを持っている。
元々持っていた魔性が更に磨かれている。
目が魔性の美に支配され、テオから香る甘い匂いに頭の中が痺れてきた。
『テオ……お前……本当に……』
するとテオは裸のまま、俺のズボンを脱がし始めた。
カチャカチャッ……カチャッ……するする……
『お、おい!テオ!?』
『ふふふ♪すごぉーくかたいや♪』
取り出された俺のモノはガチガチになっていた。きっと、多分俺のカラダがテオのカラダを覚えているからだ。夢だと思っていた毎夜の事で……
多分……俺のカラダは既にテオに溺れている。
テオは俺の脚の間に正座して……
『……記憶を夢に置き換えただけだけど、オリバーにとっては初めてだね。ふふふ♪いっぱい、いーっぱいシテあげる♪♪』
やばい……本能が告げている……これ駄目なやつだ……
『テオ!おい、やめっ……ーーーーーー!!!』
最初に感じたのは温かいテオの唾液とぬめる舌の感触だった。
れろ……れろ……
濡れた肉が纏わり付いて、俺のモノを舐めしゃぶっていく。脳みそが快楽でゆっくりと、どろどろに溶けていくみたいだ。
じゅるるっ、じゅぽっ、じゅぱっ、
『おぁ……あ"っあ"っあ"っあ"っ』
テオの魔法のせいでもがく事も許されない。狂人の喚き声のような音が自分の声帯から発せられていた。
テオが俺のモノをまるでキャンディでも舐めるように下品な音を立てて美味しそうにしゃぶりつく廃退的な行為を見せ付けられて痙攣する事しか出来ない。
じゅろろろろろろろ……
『あぁ"……テオ、テオ!それ以上……はっ!……や、やめっ!あ"あ"あ"』
れるれるれろれろ
びくびく
睾丸がせり上がるのがわかる……喰われ
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