「おはようございます佑人さん。そろそろ起きましょう。」
「…ぅん。」
有妃の優しい声に起こされ俺は目を覚ました。目の前には微笑みを浮かべた有妃がマグカップを持っている。
「おはよう有妃ちゃん…。」
「はい。昨日はご苦労様です。どうぞ。これ飲んでください。」
ホルスタウロスミルクにアルラウネの蜜、その他魔界特産の栄養価の高い果物をブレンドした有妃特製のドリンクを手渡してくれた。
当然と言うか普段は、ホルスタウロスの「母乳」とアルラウネの「体液」である事から俺がこれを飲むことには良い顔をしないのだが、交わる前後の栄養補給と言う事ではむしろ積極的に飲むことを進めてくる。
その結果、結局は毎日のようにこれら「母乳」と「体液」を飲む事になっているのだが、両方とも魔界の名産品と言っても過言ではないくらいの美味なので大歓迎だ。
寝起きと言う事もあり、甘く優しい味わいのドリンクを飲みながら俺はしばらくぼうっとしていたが、ふと気が付いた。
「あれ、今日は何曜日?もしかしてもう月曜…」
一瞬俺は焦る。金曜日の夜に送別会から帰って来た後、ずっと交わり続けていた為、今が何曜日か全く見当がつかなかったのだ。
「安心してください。まだ日曜の昼前ですから大丈夫ですよ。でも、明日は仕事ですよね。もう起きないと今日の夜眠れなくなっちゃうと思いまして。」
動揺した俺を落ち着かせるように、有妃は両肩を優しくぽんぽんと叩いた。
「そっか。ありがとう有妃ちゃん。それじゃあ土曜日は一昼夜ずっとやりっぱなしだったって事か…」
先日の記憶が徐々に戻ってくる。俺が気絶するまで風呂場で有妃を犯し続けた後、寝室に戻ってからも交わりつづけ、さらに眠りながらも有妃に犯しぬかれたのだ。
でもその割には疲労はあまりなく、何かから解放されたかのような爽快感だった。
「私としたことが佑人さんに無理をさせてしまったみたいで…。お疲れではないですか?」
有妃が心配そうに俺を見た。でも無理をさせるとは言っても、翌日の仕事に影響が出ない様にちゃんと気遣ってくれる有妃がとても愛おしかった。
「大丈夫。心配しないで。逆になんかすごく気分がいいんだ。これも有妃ちゃんが魔力を入れてくれたおかげかな。」
俺は笑って答えた。有妃も穏やかに微笑むと、ふいに俺の耳元でささやいた。
「有妃ちゃん、じゃなくて有妃、って言ってくれないんですか?」
「…いや、それは…。」
「私はあなたの精液便所の有妃ですよ。孕むまで犯してくれていいんですよ。」
有妃はそう言うとからかう様に笑った。俺は先日の事を思いだした。獣の様になった俺は有妃の事を平気で呼び捨てにして、さらには酷く下品な言葉で罵ってしまった。当然だが、いつもはこんな言葉を有妃には絶対に使っていない。
白蛇の魔力の影響とはいえ、さすがに酷い事をしてしまった。俺は申し訳なく思い頭を下げる。
「昨日はごめん…。あの時はどうかしていた、って言っても許されないよな…。」
「いいえ。違うんです。謝らないで下さい。全部私の魔力が原因なんですから。」
有妃はかぶりをふると俺の手を優しく握った。そして蛇体を俺に巻き付けそっと引き寄せる。
「それに…とっても素敵でしたよ。いつも私に巻き付かれてよがっている佑人さんも可愛いですけれど、ケモノになって私を荒々しく犯し続ける佑人さんがすごく新鮮で。かっこよかったです…。」
有妃は少し恥ずかしそうな笑顔を見せると俺にキスをした。
「かっこいいって…。冗談きついよ、有妃ちゃん。」
「有妃、って呼んで下さい。佑人さんは私の旦那様なんですから。」
思わぬことを言われた俺は戸惑い口ごもってしまった。
「えっ…。」
「言ってください。」
「いや…。ちょっと待ってくれよ。大体有妃ちゃんの方が俺のご主人様と言ってもいいぐらいじゃないか。旦那様と言われても実感なんかないよ。」
有妃は呆れた様な表情を浮かべた。あなたはいったい何を言っているのですかとでも言いたそうだ。
「全くもう…。いいですか佑人さん。確かに私はあなたをお護りしていますし、色々御指導する事も多いですけれど、だからと言ってあなたが私の旦那様であると言う事実に全く代わりは無いんですよ。そんな変なこと言わないで下さい。」
そう言った有妃はむくれて見せると、俺の頭を優しい手つきでぽんと叩いた。そして、お仕置きですよと言って小さく笑う。
「ほら、そう言って旦那様の事をお仕置きするじゃないか。これが旦那様に対してふさわしい態度なのかな。」
「あら、昔どこかの国の上流階級の家庭教師は、雇い主の子供でもある教え子に対しても相当厳しく教育していたそうですよ。それに比べれば私は優しいものです。」
冗談を言っ
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