ぺろぺろゴクゴク♥フーリーちゃんっ!!

 「ふーちゃんただいま……。ふーちゃん……。居ないのー?」

 早春とは思えない季節外れの暖かさ。暖かいと言うより暑いぐらいの陽気だ。憂鬱になりながら汗ばみ帰宅した俺。 いつもは愛する妻ふーちゃんが笑顔で出迎えてくれるのだが…。どこかに出かけているらしい。声をかけても家の中はしんと静まり返っている。

 よく見ればテーブルの上に、「買い忘れたものがあるのでちょっと出かけてきます。」と書かれたメモ書き。それならメールしてくれればいいと思うんだけれど…。
やれやれ。ふーちゃんは時々こういう事があるんだよね…。可愛らしい字で書かれたメモを見ながら俺は苦笑した。

 さて、それじゃあ彼女が帰宅するまでにシャワーを浴びて、それから夕飯の支度を手伝うとするか…。俺はつぶやきながら浴室に向かった。

















 魔王の統べる王国と国交が結ばれて数十年…。今では魔物娘の存在はごく当たり前のように認められている。嫁さんのふーちゃんもフーリーという種族の魔物娘だ。
 フーリーだからふーちゃんか?随分と安直だって?でも最初に会った時、彼女は俺に風子(ふうこ)と名乗ったのだ。だからそういわれてもそれは仕方がない…。

 ありがたい事にふーちゃんはこんな俺をなぜか気に入ってくれた。独り暮らしが長かった俺を愛情深く世話してくれるようになった。彼女への想いが抑えきれなくなり、生涯を共に過ごしていこうと決心するのに時間はかからなかった。

 結婚するときに打ち明けられたのだが、厳密にはふーちゃんは魔物娘ではなく愛の神に仕える天使だとの事だ。本当なら驚く事だろうが、魔物が当たり前に存在する世の中だ。天使が居てもおかしくはないだろう。俺はふーちゃんの告白を何の疑問も無く受け入れた…。

 物思いにふけりながら夕食の準備をする。そんな俺の耳にドアが開く音が聞こえた。ふーちゃんが帰ってきたのだ。俺は急いで彼女を出迎えに行った。

















 「ふーちゃんおかえり。お疲れさま。」

 「賢くんただいま戻りました〜。ごめんなさいです…。お野菜買い忘れちゃって…。」

 出迎えた俺の目に入ってきたのは、スーパーの袋を持つ女性の姿。彼女のきめ細やかな褐色の肌は汗でぬれており、桃色に輝くセミロングの髪もぺったりと張り付いている。つぶらな瞳は髪と同色の桃色で、愛情深いその眼差しで切なげに微笑んでいるのだ。

 全く崩れた所のない整った顔立ちは、少女のような幼い愛らしさを醸し出している。小柄だが豊かな胸とくびれた腰は、艶めかしい魅力を放っている。これが愛する妻、ふーちゃんだ。

 「ふーちゃんこそ暑い中大変だったね…。さ、袋は俺が持つから。」

 「ありがとうございます。賢くんこそお仕事お疲れさまです!」

 スーパーの袋を受け取ろうとする俺に、ふーちゃんは笑顔でお礼を言ってくれる。いつもの様に透き通った声が耳をくすぐる。


 「はい。賢くんどうぞ。結構重いですよ〜。気を付けて下さいね…。」
 
 「大丈夫大丈夫…。」

 袋を受け取った俺だが…その途端ふーちゃんから汗の匂いが漂う。よっぽど急いで帰宅したのだろう。白いブラウスの両腋にはしっかりと汗染みが出来ている。
 でも愛の天使であるフーリーゆえの事だろうか。ふーちゃんの汗の匂いは柑橘系の果物のような甘酸っぱさで、思わずうっとりとしてしまう

 「え…ごめんなさい!暑かったから汗かいちゃって…。すぐにシャワー浴びてきますね。」

 俺が何度もくんくんしているのに気が付いたふーちゃんは、大慌てて浴室に行こうとした。

「駄目!」

 俺は急いでふーちゃんを抱きしめる。せっかくの愛しい人の匂い。このままシャワーで流されてしまうのはあまりにもったいないじゃないか…。

 「え〜!ちょ、ちょっと待ってくださいよぉ!わたしを求めて下さるのはとても嬉しいですけれど。せめて体を洗わせてください…。」

 「だめ…このままのふーちゃんがいいんだ。」

 慌てて止めるふーちゃんを意に介さず、俺は彼女の首筋に顔を埋める。甘く濃い匂いがますます強くなる。俺は汗で濡れてつややかな肌にちゅっと口づけした。

 「だめぇ…いやですよぉ!汚いですからぁ!」

 ふーちゃんのいやいやする仕草と、可憐な声にますます興奮してきてしまう。俺は当然のようにそのまま舌を出して柔らかい肌を舐めあげた。

 ぺろっ…。

 「き、今日もなめなめするんですかぁ…。ぅひぃっ…。」

 舐められて甘くあえぐふーちゃん。ふーちゃんの汗はなぜかおいしい。しょっぱいとか甘いとか以前に純粋においしい。もっともっと味わいたい。ふーちゃんを俺の中に取り込みたい。

 ぺろぺろぺろぺろ……

 「あっ…。っう…。賢くんだめですよぉ…」

 つぶ
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